JPH0530660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、パフ収納室および化粧料収納室を有
し、化粧料収納室をプラスチツクよりなるカバー
にて被覆するようになしたコンパクト容器に関す
る。

［従来の技術］ コンパクト容器においては、化粧料が飛散して
蓋の内面に装着した鏡を汚すことがある。これを
防止するためには、化粧料収納室をカバーするこ
とが望まれ、種々の方式のコンパクト容器が提案
されている。そのような容器としては、プラスチ
ツクシートよりなる薄板を化粧料収納室の上面に
載置したものや、実公昭60−16325号公報に示さ
れるように、化粧料収納用中皿に内蓋を蝶着し、
かつ、それぞれに対応する立上り部を設けたもの
などが知られている。

［考案が解決しようとする問題点］ 前者のコンパクト容器においては、化粧料を使
用する際に薄板を容器から取り除かねばならない
ので紛失しやすい。そこで、後者のコンパクト容
器のように、中皿に内蓋を蝶着したものが提案さ
れている。しかし、後者の容器は構造が複雑であ
つて高価にならざるを得ない。

本考案は上記に鑑みてなされたものであつて、
簡単な構造であるにも拘らず、カバーを紛失する
ことがないコンパクト容器を提供しようとするも
のである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、パフ収納室および化粧料収納室を有
するコンパクト容器であつて、前記化粧料収納室
に収納された化粧料の上面に被せてその飛散を防
止するプラスチツクよりなるカバーを有し、前記
パフ収納室の周縁に前記カバーを保持するカバー
保持片を設け、前記周縁の上面とカバー保持片の
下面との間に前記カバーを着脱自在に嵌入保持し
得る〓間を設けてなるものである。

［作用］ 本考案のコンパクト容器においては、化粧料を
使用しないときには、プラスチツクよりなるカバ
ーを化粧料収納室の上面に載置し、化粧料を使用
する際には前記カバーを化粧料収納室から取り除
く。この取り除いたカバーを、パフ収納室の周縁
に設けたカバー保持片の下面と前記周縁の上面と
の間の〓間に嵌入して保持する。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を第１図および第２図
に基づいて説明する。

１は本考案に係るコンパクト容器であつて、化
粧料収納室１８を有する容体１０と、蓋３０と、
容体１０と蓋３０との間に配されたパフ収納用の
中皿４０とよりなる。容体１０、蓋３０および中
皿４０はそれぞれの後部に配されたヒンジを介し
て回動自在に結合されている。

３２は、蓋３０の前縁中央が容体１０側に垂下
してなる突部であつて、３４は、この突部３２の
先端より少し上方において、後方に突設された逆
Ｌ字状の係合部材である。

１２は容体１０の前縁中央に設けられた凹部で
あつて、この凹部１２の後壁には係合突条１４が
配されている。この係合突条１４に前記係合部材
３４の先端突部が係合して蓋３０の閉合状態を保
持する。

２０は前記の係合状態を開放するフツクピース
であつて、前記凹部１２内に配されている。フツ
クピース２０は、後方側が開放された箱状であつ
て、フツクピース２０の両側壁の外方にはヒンジ
用突子２２が突設されている。このヒンジ用突子
２２は、前記凹部１２の左右の内壁に設けられた
ヒンジ用凹部１６に嵌入されて、フツクピース２
０を容体１０に対して回動自在に支持する。フツ
クピース２０の上部における中央後方は切欠され
ており、この切欠部を前記係合部材３４が貫通し
て係合している。フツクピース２０は、手前側が
押圧されると後方に回動し、フツクピース２０の
上面が蓋３０の前記突部３２の先端を押し上げて
係合部材３４の係合を解除する。

中皿４０は、中央において皿状に窪んだ凹部４
２を有しており、この凹部４２はパフを収納する
のに使用される。中皿４０の後部中央は切欠され
て容体１０および蓋３０のヒンジが挿入されてお
り、中皿４０の後部両端は垂下してその先端にヒ
ンジが設けられており、中皿４０は前記のように
容体１０および蓋３０とヒンジ結合している。

４４，４４は、中皿４０の後部両端の上縁に配
されたカバー保持片であつて、四分円状の平板で
ある。カバー保持片４４，４４は、円周部周縁に
おいて設けられた取付部４６を介して中皿４０の
上縁に固着されている。カバー保持片４４，４４
の下面と中皿４０上縁の上面との間の〓間は、化
粧料収納室１８の上面を被覆するプラスチツクシ
ートの肉厚とほぼ同じである。

このようにすることによつて、化粧料の使用に
際して化粧料収納室１８の上面から取り除いたカ
バーを、カバー保持片４４，４４と中皿４２上縁
との〓間に嵌入して保持することができる。

なお、前記実施例に代えて、カバー保持片４
４，４４を中皿４０の前縁上面に配してもよい
し、側縁上面に配してもよい。側縁上面に配する
場合はカバー保持片４４，４４を矩形状にすると
よい。また、第３図に示すように、カバー保持片
４４を帯状にして、中皿４０の左右両側縁上面に
取付部４６，４６を配してもよい。

以上の実施例においては、パフ収納室を中皿４
０に配したが、これに代えて、容体１０に配して
もよい。このようにして、化粧料使用時にカバー
を容体１０内に保管する場合においては、カバー
が容体１０底部に密着して取り出しにくいので、
カバー保持片４４，４４を設けることが特に有効
である。また、同一平面内にパフ収納室と化粧料
収納室とを有するコンパクト容器の場合において
も、カバー保持片を設けると確実にカバーを保持
することができるので有効である。

［考案の効果］ 本考案に係るコンパクト容器においては、カバ
ーをカバー保持片と中皿周縁との〓間に嵌入して
保持することができるので、極めて簡単な構造で
あるにも拘らずカバーを紛失することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例であるコンパクト
容器の分解斜視図、第２図は、同様における断面
図、第３図は、本考案の他の実施例における中皿
の斜視図である。 符号の説明、１……コンパクト容器、１０……
容体、１８……化粧料収納室、３０……蓋、４０
……中皿、４２……中皿の凹部、４４……カバー
保持片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パフ収納室および化粧料収納室を有するコンパ
   クト容器であつて、 前記化粧料収納室に収納された化粧料の上面に
   被せてその飛散を防止するプラスチツクよりなる
   カバーを有し、 前記パフ収納室の周縁に前記カバーを保持する
   カバー保持片を設け、前記周縁の上面とカバー保
   持片の下面との間に前記カバーを着脱自在に嵌入
   保持し得る〓間を設けてなることを特徴とするコ
   ンパクト容器。