JPH0530651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コンパクト容器の詰め替え用中皿の
改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来よりフアンデーシヨン、ほほ紅等の化粧料
を収容したコンパクト容器は、化粧料を使いきつ
てしまつた場合のために、化粧料を交換できる詰
め替え用の中皿が用意されてた。この詰め替え用
中皿は外部より化粧料の色が判別できるよう透明
の合成樹脂製のケースに収納されているものが一
般的であつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、詰め替え用中皿はケース内に収納され
ているため、中皿をケースより取り出さなければ
コンパクト容器に装着できないものとなつてい
た。従つて、中皿の装着時には詰め替え用の中皿
の化粧料がむき出しとなつており、中皿の装着操
作時に指が化粧料に触れてしまう危険性があつ
た。

〔課題を解決する為の手段〕

化粧料３を収納した中皿４は、上端を外方向に
屈曲させフランジ部１１を構成し、このフランジ
部１１の一辺よりある程度の弾性を有した切片１
２を連設する。この中皿４の上面を覆うカバー１
５は、前記切片１２が連設されていない相対する
辺の、両端部１８より距離を有したほぼ中央に、
フランジ部１１の縁部に着脱自在に係合する係合
抱持部１６を垂下する。本考案コンパクト容器の
詰め替え用中皿は、上記中皿４とカバー１５とよ
り構成する。そして、容器体８の中皿収納室５の
内側壁１３には、中皿４の切片１２が係合する切
片受け溝１４を刻設し、前記カバー１５の係合抱
持部１６を中皿収納室５の上端縁１７に当接する
よう構成する。そして、中皿４の切片１２を中皿
収納室５の切片受け溝１４に係合させ、カバー１
５の係合抱持部１６を中皿収納室５の上端縁１７
に当接させた状態で、カバー１５の反切片１２方
向端部１８ｂを下方に押下することにより、カバ
ー１５の離脱と中皿４の装着を同時に行えるよう
に構成する。

〔作用〕

化粧料３を収納した中皿４をコンパクト容器に
収納する場合、カバー１５に覆われたままの中皿
４を切片１２が中皿収納室５の切片受け溝１４に
係合するよう斜めに挿入する。この時、カバー１
５の係合抱持部１６は容器体８の中皿収納室５の
上端縁１７に当接している。ここで、中皿収納室
５に挿入されずに浮いている反切片１２方向端部
１８ｂをカバー１５の上方より押下すると、中皿
４の切片１２が支点となつて中皿４が回動する状
態となり、容器体８の中皿収納室５の上端縁１７
に当接したカバー１５の係合抱持部１６と中皿４
のフランジ部１１との係合が解除され、カバー１
５が脱落する。この状態のままカバー１５を押下
すると、カバー１５を介して中皿４のフランジ部
１１が押下され、中皿４が中皿収納室５内に収納
される。つまり、中皿４の装着操作が化粧料３に
触れる事なく行え、しかもカバー１５の離脱操作
と中皿４の装着操作が同時に行える。

〔実施例〕

先ず、化粧料３を収容した中皿４について説明
する。中皿４は、薄肉金属板より方形の皿状に成
形されており、上端全周を外方向に折曲させてフ
ランジ部１１を構成している。更にこのフランジ
部１１の一辺よりは、ある程度の弾性を有した切
片１２が連設されている。この切片１２の先端
は、下方にカール加工されている。

次に、この中皿４が収納されるコンパクト容器
について説明する。コンパクト容器は、蓋体２と
容器体８より構成されており、それぞれの端部が
蝶番９によつて開閉自在に蝶着している。また、
蓋体２及び容器体８の先端部には、蓋体２が閉じ
た状態で容器体８と係合するフツク部１０を設け
ている。蓋体２の裏面には、鏡１が貼着されてい
る。

容器体８の上面には、化粧料３を収容した中皿
４が納置される中皿収納室５及び、パフ６が収容
されるパフ収納室７が刻設されている。この中皿
収納室５の蝶番９がわの側壁１３には、前記中皿
４の切片１２が突入係合する切片受け溝１４が刻
設されている。この切片受け溝１４は、蝶番９が
わの側壁１３ばかりでなく、中皿収納室５内の側
壁１３であればどの位置に設けてもよい。尚、中
皿４は切片１２が中皿収納室５内の切片受け溝１
４に係合し、切片１２の弾性によつて中皿収納室
５内に保持されている。

次に前記中皿４の上面を覆うカバー１５につい
て説明する。カバー１５は透明な合成樹脂より成
形されており、中皿４のフランジ部１１とほぼ同
じ大きさとなつている。このカバー１５の相対し
た縁部の、両端部１８より距離を有したほぼ中央
には、係合抱持部１６が垂下している。この係合
抱持部１６は、それぞれの内側壁が凹状に削成さ
れ、中皿４の切片１２が連設されていないフラン
ジ部１１の縁部に係合してカバー１５が不用意に
脱落しないよう構成されている。尚、この係合抱
持部１６の下端は、中皿４を容器体８の中皿収納
室５に挿入した際、容器体８の中皿収納室５の上
端縁１７に当接するよう構成されている。また、
この係合抱持部１６がカバー１５のほぼ中央に設
けられているため、カバー１５に覆われたままで
中皿４の切片１２が中皿収納室５の切片受け溝１
４に係合できるように、即ち、中皿４が斜めに中
皿収納室５に挿入できるようになつている。

尚、このカバー１５の反切片１２がわ端部１８
ｂにフランジ部１１に当接するストツパー２０を
垂下すれば、カバー１５を横方向よりスライドさ
せて係合抱持部１６を中皿４のフランジ部１１に
係合させた際、ストツパー２０にフランジ部１１
が当接して確実に中皿４の開口部を覆う事ができ
る。この場合、中皿収納室５の切片受け溝１４を
蝶番９がわの側壁１３に設け、中皿収納室５とパ
フ収納室７の隔壁に切り欠き部１９を刻設する必
要がある。つまり、カバー１５を下方に押圧して
中皿４を中皿収納室５内に装着させる際、カバー
１５のストツパー２０が隔壁に当接してしまうの
であるが、切り欠き部１９を設ける事によつて当
接する事なく下方に押圧できる構成となるもので
ある。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、中皿４が単体の時に
は、上面がカバー１５に覆われており、使用前の
化粧料３にゴミや埃が侵入してしまうのを防いで
いる。

また、中皿４をコンパクト容器の中皿収納室５
に装着する際も、カバー１５に覆われた状態の中
皿４の切片１２がわを中皿収納室５に斜めに挿入
して切片１２を切片受け溝１４に係合させ、浮い
ている反切片１２がわの端部１８ｂをカバー１５
の上方より押下するという簡単な操作で中皿４の
装着及びカバー１５の離脱を同時に行え、カバー
１５を装着したまま装着操作が可能となつてい
る。従つて、装着操作終了時まで中皿４はカバー
１５に被われているため、化粧料３で指を汚した
りする心配もなく、安心して装着操作を行え、使
用者に衛生感を与えるコンパクト容器の詰め替え
用中皿を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の詰め替え用中皿及び
コンパクト容器の斜視図。第２図及び第３図は、
詰め替え用中皿の装着操作時に於ける側断面図。
第４図は、その他の実施例の詰め替え用中皿及び
コンパクト容器の斜視図。 １……鏡、２……蓋体、３……化粧料、４……
中皿、５……中皿収納室、６……パフ、７……パ
フ収納室、８……容器体、９……蝶番、１０……
フツク部、１１……フランジ部、１２……切片、
１３……側壁、１４……切片受け溝、１５……カ
バー、１６……係合抱持部、１７……上端縁、１
８……端部、１９……切り欠き部、２０……スト
ツパー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 化粧料３を収納し、上端を外方向に屈曲させフ
   ランジ部１１を構成し、該フランジ部１１の一辺
   よりある程度の弾性を有した切片１２を連設した
   中皿４と、 該中皿４の上面を覆い、前記切片１２が連設さ
   れていない相対する辺の、両端部１８より距離を
   有したほぼ中央に、フランジ部１１の縁部に着脱
   自在に係合する係合抱持部１６を垂下したカバー
   １５と、 より成り、容器体８の中皿収納室５の内側壁１
   ３には中皿４の切片１２が係合する切片受け溝１
   ４が刻設され、前記カバー１５の係合抱持部１６
   が中皿収納室５の上端縁１７に当接するよう構成
   し、中皿４の切片１２を切片受け溝１４に係合さ
   せ、カバー１５の係合抱持部１６を中皿収納室５
   の上端縁１７に当接させた状態で、カバー１５の
   反切片１２方向の端部１８ｂを下方に押下する事
   により、カバー１５の離脱と中皿４の装着を同時
   に行えるようにした事を特徴とするコンパクト容
   器の詰め替え用中皿。