JPS6125694Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンパクト本体下面に化粧用パフを
収納するパフ皿を着脱自在に装着した化粧用コン
パクトに関する。

最近、コンパクト本体下面に２段重ねとなる如
く、引出し形のパフ皿を設けた化粧用コンパクト
が注目されている。しかし、従来のこの種のもの
は、コンパクト本体と一体の枠体にパフ皿を格納
する構造のものが殆んどであり、パフを使用しな
い場合にこのパフ皿部がコンパクト本体から分離
できない不便がある。

本考案は、パフ皿部をコンパクト本体に分離自
在に設けて上記不便を解消した化粧用コンパクト
を提供せんとするものである。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。添付図で、１は角形のコンパクト本体、２は
該コンパクト本体１下面に着脱自在に装着された
パフ蓋、３は該パフ蓋２に引出し自在に取付けら
れ、押込み格納されたときこのパフ蓋２で上面が
閉塞される角形のパフ皿で、内部に図示しない化
粧用パフを収納する。

コンパクト本体１は、化粧品を収納した容器体
４の後部にヒンジで蓋５を開閉自在に係止し、ま
た容器体４前面部には蓋２の止め金を解錠して開
蓋させるための指掛け凹部６が凹形してあり、そ
して底部は上げ底のように浅い凹部７が形成して
あり、該底面凹部７の四隅には下向きに垂設した
取付用軸８による取付部が形成してある。

パフ蓋２は、その上部の一部が前記容器体の底
面凹部７に入り込む方形の板状のもので、上面四
隅には前記軸８に稍々固めに嵌合する穴９を明
け、また前部と後部の両端面に、左右方向の細長
な係合条１０，１０を突設し、且つこれら係合条
１０，１０の引出し側（図示右方）に適宜間隔イ
を置いて突出面がスライド方向に弧状の係合部材
１１，１１を設け、さらに該引出し側寄りの下面
中央部にパフ皿抜け防止用ストツパ１２を垂設し
たものである。このストツパ１２は引出し側面が
傾斜する断面がＶ形のものである。

パフ皿３は、前後の枠１３，１３の上端部内側
に前記係合条１０，１０をスライドする係合溝１
４，１４を設け、且つこの係合溝１４，１４の前
記間隙イに位置する個所に、該溝を遮るように低
い突起１５，１５を設け、そして反引出し側枠１
６の中央部を肉薄部１７としたものである。この
肉薄部１７の上端部は、第２図に示すように、外
側面が傾斜する断面逆Ｖ形とし、内側にのみ撓む
ことができるように形成してある。

上記構造にて、パフ皿部を組込むには、まずパ
フ蓋２を、その各穴９を各取付用軸８に夫々嵌合
させてコンパクト本体１底面に取付け、この後、
パフ皿３を、その係合溝１４，１４を反引出し側
（図示左端）から前記係合条１０，１０に係合
し、これにスライドさせて押込み、コンパクト本
体１下面に格納する。この押込み格納の際、パフ
皿３の肉薄部１７の上端部がパフ蓋２のストツパ
１２下端部に当接するが、このストツパ１２と肉
薄部１７は共に押込み格納方向に傾斜しているＶ
形、逆Ｖ形の形状であり、しかも肉薄部１７の上
端部は内側方向に撓むので、難なく押込み格納す
ることができる。またこの押込みで規定位置に格
納される直前に、突起１５が係合部材１１を乗り
越えることになるが、突起１５は低く、一方係合
部材１１は突出面がスライド方向の曲面なので容
易に乗り越えることができ、そして規定位置に格
納されたとき、突起１５は間隙イに入り込むの
で、パフ皿３は所定の格納位置で安定的に保持さ
れる。尚、パフ皿３に予かじめパフ蓋２を装着
し、この状態でパフ蓋２をコンパクト本体１下面
に取付けても同じである。

この組立て状態で、パフ使用時にはパフ皿３の
前後の枠１３，１３間をつまんで引出せばよい
が、この場合必要以上に引出そうとすると肉薄部
１７がストツパ１２に当接する。この当接は、前
述の押込み格納時の傾斜面当接と違い、互いの垂
直面での当接であり、肉薄部１７は撓まないので
それ以上の引出しは阻止され、従つてパフ皿３の
抜出しは防止される。尚、パフ皿３をコンパクト
本体１から分離するときは、パフ蓋２毎取外せば
よい。

上記実施例では、パフ蓋２のコンパクト本体１
への取付けを、穴９と取付用軸８の嵌合による例
を示したが、要は取外し自在の取付けであればよ
く、他の方法でもよい。例えばコンパクト本体１
底面に両面接着材１８を接着し、これにより取外
し可能に取付けてもよく、またパフ蓋２の左右端
面に幾つかのリブ１９を設け、これによりコンパ
クト本体１底面凹部に押込み圧接させて取付けて
もよい。この他、マジツクバンドによる取付けで
もよい。

以上のように本考案では、コンパクト本体１下
面に引出し自在にパフ皿３を設けるのに、該パフ
皿３にスライドするパフ蓋２を設け、このパフ蓋
２を取外し自在にコンパクト本体１下面に取付け
て装着するようにしたので、このパフ蓋２を取外
すことによりパフ皿３部がコンパクト本体１から
分離でき、従つてパフを使用しないときはコンパ
クト本体１のみ単独とすることができ、使用、携
帯の上で便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの分解斜視
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図である。 １……コンパクト本体、２……パフ蓋、３……
パフ皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面部に、底面四隅から垂設した下向きの取付
   用軸８又は底面に接着した両面接着材等による取
   付部を形成した角形のコンパクト本体１と、前後
   の端面に左右引出し方向の係合条１０，１０を突
   設し、且つ引出し側寄りの下面中央から引出し側
   面が傾斜する断面Ｖ形のストツパ１２を垂設し、
   上面に前記取付用軸８に嵌合する穴９等の取付部
   を設けてコンパクト本体１下面に着脱自在に取付
   けられた板状のパフ蓋２と、前後の枠１３，１３
   の内側上端部に設けた係合溝１４，１４を前記係
   合条１０，１０に係合してパフ蓋２に左右引出し
   方向スライド自在に設けられ、且つ反引出し側枠
   １６中央部に、上部を外側面が傾斜する逆Ｖ形に
   形成して前記ストツパ１２に当接係止しパフ蓋２
   からの抜出しを防止する肉薄部１７を形成して内
   部にパフを収納した角形のパフ皿３とからなる化
   粧用コンパクト。