JPH0445213B2 - - Google Patents

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JPH0445213B2
JPH0445213B2 JP2821085A JP2821085A JPH0445213B2 JP H0445213 B2 JPH0445213 B2 JP H0445213B2 JP 2821085 A JP2821085 A JP 2821085A JP 2821085 A JP2821085 A JP 2821085A JP H0445213 B2 JPH0445213 B2 JP H0445213B2
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arsenic
adsorption
adsorbent
concentration
oxide
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Hideaki Imai
Yuzuru Ishibashi
Junji Nomura
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、水溶液中に溶存する砒素を固定化す
る新規な吸着剤に関する。 (従来の技術) 砒素は、非鉄金属製練工業の排水や、地熱発電
所の熱排水中に含まれている。砒素、特に3価の
砒素の毒性については、昔より知られており、そ
の存在は排水基準で0.5ppm、環境基準で
0.05ppm以下の低レベルに規制されている。この
ような砒素を含む排水の処理方法としては、現
在、カルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄、
アルミニウムなどの金属水酸化物による凝集沈澱
法が広く用いられている。この方法では、比較的
簡単な処理操作により、砒素濃度を排水基準以下
にできるものの、地熱発電所の熱水に代表される
低濃度の排水を処理する場合には、大量の薬品を
必要とし、また、発生する多量のスラツジを処理
する必要があり、実用上問題がある。このような
金属水酸化物共沈法に代わる方法として、活性
炭、活性アルミナ、チタン−活性炭複合吸着剤な
どによる吸着法、陰イオン交換樹脂によるイオン
交換法、鉄()またはジルコニウム担持型カチ
オン交換樹脂による配位子イオン交換法などが提
案されているが、これらの方法は、砒素に対する
吸着量が小さく、選択性が不充分であり、さら
に、耐久性に乏しいため実用的でない。 一方、無機イオン交換体として、各種の金属水
酸化物または含水酸化物が知られており、希土類
元素化合物もイオン交換作用を有することは周知
である。 (発明が解決しようとする問題点) 前記のように、従来の砒素を含む排水の処理方
法は、それぞれ欠点があり実用的でなく、排水中
に含まれる砒素に対する実用的な吸着剤ないし処
理方法の出現が望まれていた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、水溶液中に低濃度で溶存する砒
素に対して高吸着能を有する実用的な吸着剤を提
供することを目的として、各種の金属水酸化物ま
たは含水酸化物(以後、水和酸化物と総称する)
の砒素に対する選択吸着能に関して研究した結
果、希土類元素の水和酸化物が、特に低濃度にお
いても驚くべき高吸着能を有することを発見し、
実用化のため鋭意研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至つた。 したがつて、本発明の目的は、低濃度で溶存す
る砒素を効率的に除去する吸着剤を提供すること
にあり、さらに、砒素を規制値以上に溶存する水
または排水から効率的に砒素を除去し、砒素濃度
が規制値以下の飲料水または排水に処理すると共
に、該吸着剤の吸着砒素を脱着、再生することに
より、循環使用を可能とする吸着剤を提供するこ
とにある。 すなわち、本発明の吸着剤は、希土類元素の水
和酸化物からなり、好ましくは該水和酸化物が有
機高分子材料で多孔質担体に担持されていること
を特徴とする水溶液中の砒素の吸着剤である。 以下、本発明の吸着剤について詳細に説明す
る。 本発明の希土類元素の水和酸化物とは、希土類
元素、すなわち、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、
Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、
Luの酸化物および塩類の水酸化によつて得られ
る化合物である。希土類元素の種類としては、
La、Ce、Yが吸着量が大きいため好ましく、特
にCeは溶解度が最小のため好ましい。 これらの希土類元素の水和酸化物は、単独で用
いてもよいし、二種類以上の混合物として用いて
もよい。また、他の吸着剤、例えば、活性炭、含
水酸化アルミニウム、含水酸化ジルコニウム、炭
酸ジルコニウム、リン酸ジルコニウム、水酸化マ
グネシウム、有機のイオン交換樹脂等と共に用い
てもよい。 本発明の該希土類水和酸化物は、例えば、塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩等の塩類水溶液中にアルカリ
溶液を添加し、上記塩類水溶液のPHを調整するこ
とによつて、容易に沈澱物として得られる。調製
に当つて、金属およびその塩の種類と溶液濃度、
アルカリの種類と濃度、金属塩水溶液とアルカリ
溶液の混合法と混合速度、および反応温度等の沈
澱の生成条件を選択することによつて、含水酸化
物または水酸化物が生成できる。 また、上記調製法によつて該希土類水和酸化物
を調製するに際し、各種の金属イオンを共存させ
て生成される複合金属水和酸化物であつてもよ
い。共存できる金属元素の例としては、Al、Zr、
Cr、Co、Ga、Fe、Mn、Ni、Ti、V,Sn、Ge、
Nb、Ta等が挙げられる。これらの共存できる金
属元素の共存量は、本発明の金属元素に対し、
40mol%以下、さらに好ましくは20mol%以下で
ある。 また、上記の調製に使用する陽イオンおよび陰
イオンが、本発明の水和酸化物の構造の一部とし
て存在してもよい。これらの共存できる陽イオン
および陰イオンは、例えば、NH4、Na、K、Ca
およびSO4、NO3、Cl等である。 上記製法によつて調製された該希土類水和酸化
物は、含水酸化物または水酸化物のいずれかの構
造を有し、これらの構造的特徴を以下に詳細に説
明する。 水和酸化物のうち含水酸化物とは、X線回折で
は、第2a図に例を示す如く、該当する金属酸化
物と同じ回折パターンを示すが、結晶性が悪いた
め回折線幅が広い。熱的には特定の転移点を持た
ず、温度上昇と共に徐々に熱減量を生じ、最終的
には結晶性のよい酸化物となるものであり、その
時の熱減量は5〜30重量%を有する。赤外吸収ス
ペクトルでは、第2b図に例を示す如く、3400cm
−1付近に水酸基の伸縮振動に基づく幅広い吸収
帯、および1700〜1300cm-1に水酸基の変角振動に
基づく2〜3本の吸収帯を示す。 また、水酸化物とは、X線回折では、第3a図
に例を示す如く、該当する金属水酸化物の回折パ
ターンを示し、熱的には特定の温度で酸化物への
転移を生じる。赤外吸収スペクトルでは、第3b
図に例を示す如く、金属水酸化物特有の3500〜
3700cm-1に水酸基の伸縮振動に基づく鋭い吸収帯
と、3400cm-1付近に水酸基の伸縮振動に基づく幅
広い吸収帯、および1700〜1300cm-1に水酸基の変
角振動に基づく2〜3本の吸収帯を示す。 上記の如く、本発明の希土類水和酸化物は、X
線回折、赤外吸収スペクトル、熱的性質におい
て、各々固有の特性を有するが、特に吸着性能に
関係する共通的特徴は、赤外吸収スペクトルにお
ける1500cm-1付近と1350cm-1付近の吸収帯を有す
ることであり、該吸収帯を有する構造が、本発明
の効果を奏する上で極めて重要である。 該吸収帯は、本発明の吸着に作用する水酸基に
基づくものであり、硫酸イオン等水酸基以外の陰
イオンと該水酸基が交換した場合には、該吸収帯
は減少あるいは消失する特徴を有する。 なお、本発明で云う熱減量とは、試料を室量か
ら水和酸化物の場合800℃まで、10℃/minの速
度で加熱した時の元の重量に対する減少百分率で
ある。 また、希土類水和酸化物の粒子の性状および表
面状態が、本発明の効果を奏する上で極めて重要
であり、該粒子の構造水または付着水量および粒
子の粒子径、凝集度を調整することが好ましく、
粒子径については、可能な限り微粒子であること
が好ましく、平均粒子径として一次粒子径は0.01
〜1μ、特に好ましくは0.01〜0.5μであり、かつ凝
集度の低い凝集粒子として0.05〜5μ程度の微粒子
であることが好ましい。 本発明の吸着剤は、前述の調製法等による該金
属水和酸化物または該金属水和弗化物を濾過して
得られるケーキ、または乾燥した粉体およびこれ
を適当な多孔質担体に担持させる等の方法で粒
状、糸状、紐状、帯状、板状等任意の形状に成形
された成形体である。該成形体は吸着操作の実用
性を高める上で極めて有効である。 該成形体の形状は、粒状、糸状、中空糸状等、
使用方法に適した任意の形状が選択できる。 担体に用いる材料は、本発明の効果を奏しうる
無機、有機の種々の材料が使用できるが、担持加
工性、担持体強度、化学的耐久性等の面から公知
の有機高分子材料が好ましい。 有機高分子材料としては、アルギン酸、キチ
ン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、セルロー
ス等の天然高分子およびこれらの誘導体、フエノ
ール樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、キシレン樹
脂、アルキルベンゼン樹脂、エポキシ樹脂、エポ
キシアクリレート樹脂、ケイ素樹脂、ウレタン樹
脂、フツ素樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデ
ン樹脂、ポリエチレン、塩素化ポリオレフイン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポ
リアミド、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポ
リカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリイ
ミド、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル等お
よび上記の共重合体が使用できるが、適当な耐水
性をもち、かつ親水性が大きく、多孔質な構造を
形成できるものが好ましく、上記の多糖類または
蛋白系の変性樹脂、ポリアミド、セルロース系樹
脂、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体が特に好まし
い。 上記の有機高分子材料による担持方法は、公知
の種々の方法が適用できる。例えば、適当な高分
子重合体を溶解した溶液に、該金属水和酸化物の
粒子を懸濁分散させ、粒状、糸状、中空糸状、紐
状、帯状に成形する方法、または適当な高分子単
量体を、該金属水和酸化物の粒子の存在下で、乳
化または懸濁重合法で重合させて粒子に成形する
方法、あるいは適当な高分子重合体と該金属水和
酸化物および種々の抽出剤を混練し成形した後、
適当な溶媒で抽出剤を抽出し多孔化する等の方法
が採用できる。いずれの場合も多孔質な構造を持
ち、該金属水和酸化物が成形体に十分量担持さ
れ、漏失し難い構造体である必要があり、このよ
うな目的が達成できる方法であれば、いかなる方
法であつてもよい。 これらのうち特に好ましい方法は、上記の多糖
類または蛋白質系変性樹脂、セルロース系樹脂、
ポリアクリロニトリル、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体等の親水性重合体を適当な溶媒に溶
解し、これに該金属水和酸化物を懸濁させ、凝固
浴中で粒子状に成形する方法である。 この方法により得られる粒状体は、多孔質な構
造をもち、十分な吸着速度と難溶解性を有し、希
土類水和酸化物粉末を固定化できる。 特に、重合体の使用に際して使用する重合体の
量は、希土類水和酸化物の5〜50重量%、特に好
ましくは10〜30重量%である。5重量%以下では
十分な担持効果が発揮されず、一方、50重量%以
上では吸着性能が低下するので好ましくない。 本発明の砒素の吸着剤である希土類元素の水和
酸化物は、各種のイオンに対してイオン交換吸着
性を示すが、その吸着特性は、処理液のPH値おび
イオンの種類および濃度によつて異なる。水溶液
のPHが低い場合には陰イオン交換性を示し、溶存
する各種陰イオン、例えば、塩素イオン、硫酸イ
オン、硝酸イオン等と交換し、また、PHが高い場
合には陽イオン交換性を示して、例えば、マグネ
シウムイオン、カルシウムイオン等の陽イオンと
交換する。 例えば、含水酸化セリウムを用いて、該吸着体
の塩素イオン、硫酸イオン、カルシウムイオンに
対する吸着性能、および亜砒酸イオンあるいは亜
砒酸に対する吸着性能と、吸着時における水溶液
のPHの関係は第1図のとおりである。 本発明の吸着剤を用いて水溶液中の砒素を分離
除去する場合には、第1図より、PHを3〜12、好
ましくは5〜9の範囲に調整することにより、選
択的かつ高吸着量で吸着除去することが可能であ
る。該吸着剤が砒素を吸着する場合には、他のイ
オンを吸着する場合と異なり、PHの変化をほとん
ど起こさないため、予め被処理液のPHを調整する
だけで、上記の条件を満足することができる。 本発明の吸着剤の吸着能力と水溶液中の砒素濃
度との関係は第4図のとおりであり、特に低濃度
域においても、他の金属水和酸化物に比べて、極
めて高い吸着能力を示し、地熱発電所の排水のよ
うに低濃度の排水の処理に特に有効であることが
判る。 本発明の吸着剤による吸着方法は、該水和酸化
物と砒素を含有する水溶液とを接触させる方法で
あればどのような方法を用いてもよいが、特に、
該水和酸化物を有機高分子材料で粒状に成形した
成形体を用いて、吸着塔に充填して接触させる方
法が好ましい。 また、本発明の吸着剤は、前述のようにして砒
素を吸着させた後に、適当な脱着液と接触させる
ことにより脱着することが可能であり、繰り返し
使用することができる。上記の脱着操作では、該
吸着剤に吸着されている砒素の量、脱着液の種類
と濃度、吸着剤と脱着液の混合比および温度が、
脱着率および脱着液中の砒素濃度に影響を及ぼ
す。 脱着液としては、塩酸、硫酸、硝酸またはアル
カリ金属の水酸化物が使用できる。特に、アルカ
リ金属の水酸化物は、該吸着剤を全く溶解しない
ので好ましく、さらに水酸化ナトリウムおよび水
酸化カリウムは、脱着効率が大きく特に好まし
い。該アルカリ溶液濃度は0.1mol/以上、好
ましくは1mol/以上である。 上記の脱着操作の温度は、脱着速度および脱着
平衡に影響を与え、加温することは効果があり、
40℃以上、より好ましくは60℃以上とするのがよ
い。また、接触時間は、接触時の方法、温度、該
吸着剤の種類によつて左右されるが、通常、平衡
に達するのには1分〜3日程度であり、実用的に
は1〜60分でよい。脱着させる方法は、該吸着剤
を脱着液と接触させる方法であれば、どのような
方法でもよく、前述の吸着方法と同様の方法が採
用される。 (発明の効果) 次に、本発明の砒素吸着剤の効果について述べ
ると、次のとおりである。 (1) PH3〜12という広い範囲において優れた吸着
性能を示す。 (2) 砒素の液相中の濃度が低い場合においても平
衡吸着量が大きく、例えば、液相中砒素濃度が
0.1ppmの時に、吸着量は38mg/g−吸着剤に
もなり、処理水中の砒素濃度を低くすることが
できる。 (3) アルカリ水溶液によつて吸着している砒素を
脱着することができ、繰り返し使用することが
できる。 上記のように、本発明の吸着剤が、水溶液中に
溶存する砒素に対して、特に低濃度においても極
めて大きな吸着能をもち、かつ繰り返し使用で
き、取い扱い性にも優れていることは、後記実施
例からも明らかである。したがつて、非鉄金属製
練工業の排水や、地熱発電所の熱排水に含有して
いる砒素を固定化、除去するのに有効である。 (実施例) 以下、実施例により詳細に説明する。 なお、本文中の吸着量、除去率は、下記式によ
り求めた。 吸着量(mg/g−吸着剤) =(初濃度−吸着前後濃度)(mg/)/吸着量(g
)/液量() 除去率(%)=1−吸着後濃度(mg/)/初濃度(mg
/)×100 脱着率(%)=脱着液濃度(mg/)×液量()/吸
着量(mg/ml−吸着剤)×吸着剤量(ml)×100 実施例 1 本発明の含水酸化セリウムの亜砒酸に対する吸
着性能のPH依存性について例を示す。 含水酸化セリウムの調製 市販99.9%の塩化セリウムを蒸留水に溶解し、
セリウムと等モル量の過酸化水素水を添加して攪
拌した後、アンモニア水を添加してPH10に調整し
た。その後、85℃に加熱して過剰の過酸化水素水
を分解し、1晩熟成して濾過し、そのケークを
Cl、NH4等のイオンが検出されなくなるまで水
洗し、続いて脱水、50℃温風乾燥機で乾燥した。 得られた粉末は、熱減量15.6%、一次粒子の平
均粒径0.08μ、凝集粒子の平均粒径0.4μ、X線回
折図(第2a図)、赤外吸収スペクトル図(第2
b図)に示されるものであつた。 吸着実験 砒素の濃度が1mmol/(75mg−As/)に
なるように、0.1N−NaOH水溶液に三酸化二砒
素を溶解して砒素含有水溶液を調製し、HClを添
加して種々のPHに調整した後、該水溶液に該含水
酸化セリウムを1g/の割合で添加した。室温
で2時間攪拌した後、濾過し、その濾過中の砒素
濃度をJISK0120に準じて測定した。この結果、
溶液のPHと砒素の吸着量の関係として第1図に示
す。 尚、参考例として塩素イオン、硫酸イオン、カ
ルシウムイオンについて、初濃度10mmol/と
して同様の実験を行つた結果を第1図に示す。 実施例 2〜6 希土類元素として、イツトリウム、ランタン、
サマリウム、ジスプロシウム、ツリウムを使用し
た例を示す。 水和酸化物の調製法 各希土類元素の硝酸塩(99.9%、試薬)を蒸留
水に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、
PH10に調整した。一晩熟成後、蒸留水により硝酸
イオン、Naイオン溶出が検知されなくなるまで
洗浄し、50℃で乾燥した。 得られた水和酸化物は、表1に示されるもので
あつた。なお、X線回折図および赤外吸収スペク
トル図を、イツトリウムの例について、第3a
図、第3b図に示す。 吸着実験 該粉末について、PHを8に調整した他は、実施
例1と同様に吸着量を求めた。結果を表1に示
す。
【表】
【表】 実施例 7 含水酸化セリウムについて、添加量を変えて砒
素濃度と吸着量との関係を求めた。 水溶液のPHを5に調整し、添加量を種々変えた
他は、実施例1と同様にして吸着量を求めた。 なお、比較例として、無定形含水酸化鉄、含水
酸化ジルコニウム、α型含水酸化チタンについて
同様に吸着量を求めた。上記各金属の含水酸化物
の調製は、阿部らの方法(日本化学雑誌Vol86,
No.8&12)に準じた。 この結果を、溶液中の砒素濃度と吸着量の関係
として第4図に示す。 実施例 8 含水酸化セリウムをエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体で粒状に成形し、カラムに充填、吸着
実験を行なつた例を示す。 粒状成形体の調製 エチレン−ビニルアルコール共重合体〔日本合
成化学(株)製、ソアノールE、エチレン共重合比
38mol%〕をジメチルスルフオキシドに10重量%
の濃度で溶解し、該溶液に含水酸化セリウム(実
施例1と同一物質)を重合体量の5重量倍添加
し、充分攪拌分散させた。該混合物を凝固浴とし
て水を用い、粒状に成形した。該成形体を洗浄水
に溶媒の溶出が検出されなくなるまで水洗した。
得られた成形体は平均粒径0.5mmφ、該含水酸化
セリウムの保持量0.36g/成形体mlであつた。 カラム吸着実験 上記造粒体10mlを、内径10mm、長さ150mmのガ
ラスカラムに充填し、砒素5ppm、
NaCl2500ppm、Na2SO4200ppmを含有する水溶
液(PH5に調製したもの)を、SV10hr-1の速度
で通水した。カラム溜出液中の砒素の濃度を測定
し、溜出濃度0.2ppmに達した時を終点とし、そ
れまでの処理液量および平均濃度より、砒素の総
吸着量を求めた。比較例として、市販の含水酸化
ジルコニウムZrO(OH)2を同様にして、エチレン
−ビニールアルコール共重合体で担持させて調製
した吸着剤を使用した結果と対比して、前記実施
例の結果を表2に示す。
【表】 実施例 9 本発明の吸着剤の脱着操作において、脱着液種
および濃度を変えた例を示す。 予め砒素5mg/ml−吸着剤を吸着した含水酸化
セリウムの粒状成形体(実施例8と同様にして製
造した)を、表3に示す種々の溶液と10ml−吸着
材/の割合で混合、攪拌し、24時間後の砒素濃
度を測定した。結果を表3に示す。
【表】 実施例 10 本発明の脱着操作において、温度を変えた例を
示す。 油浴により、30℃、60℃、80℃に維持し、実施
例5−cと同様に混合攪拌し、5時間後の溶液中
の砒素濃度を測定した。その結果、30℃、60℃、
80℃における脱着率は、各々、56%、74%、95%
であつた。 実施例 11 本発明の吸着剤を用いて、吸着、脱着の繰り返
し操作を行つた例を示す。 粒状成形体の調製 ポリスルホン樹脂をジメチルホルムアミドに10
重量%の濃度で溶解し、該溶液に含水酸化セリウ
ム(実施例1と同一物質)を樹脂量の4重量倍添
加し、充分攪拌分散させた。該混合物を凝固浴と
して水を用いて粒状に成形した。該成形体を洗浄
水に溶媒の溶出が検出されなくなるまで水洗し
た。得られた成形体は、平均粒径0.5mmφ、該含
水酸化セリウムの保持量0.31g/成形体mlであつ
た。 吸着操作 20ppmの濃度で砒素を含有する水溶液(PH5)
1に、上記成形体2mlを添加し、15時間攪拌し
ながら80℃に維持した。15時間後の液中の砒素濃
度を測定した。 脱着操作 吸着操作を終了した成形体を5N−NaOH200ml
に添加し、5時間攪拌しながら80℃に維持した。
5時間後の脱着液中の砒素濃度を測定した。脱着
操作後の成形体は50mlの水で2回水洗し、HClを
添加して成形体中のNaOHを中和した後、再び
吸着操作に供した。 上記吸着、脱着操作を5回繰り返した。結果を
表4に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の含水酸化セリウムによる亜
砒酸あるいは亜砒酸イオン、塩素イオン、硫酸イ
オンおよびカルシウムイオンの吸着量のPH依存性
を示す図表、第2a図は、本発明の含水酸化セリ
ウムのCuKα線によるX線回折図、第2b図は、
本発明の含水酸化セリウムの赤外吸収スペクト
ル、第3a図は、本発明の水酸化イツトリウムの
CuKα線によるX線回折図、第3b図は、本発明
の水酸化イツトリウムの赤外吸収スペクトル、第
4図は、液相中の砒素濃度に対する本発明の含水
酸化セリウムの吸着量の関係を示す図表である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 希土類元素の水和酸化物からなる水溶液中の
    砒素の吸着剤。
JP2821085A 1985-02-18 1985-02-18 水溶液中の砒素の吸着剤 Granted JPS61187931A (ja)

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