JP6379382B2 - 水溶液からヨウ素を除去するヨウ素除去剤、除去装置および除去方法 - Google Patents

水溶液からヨウ素を除去するヨウ素除去剤、除去装置および除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヨウ素を含有する水溶液からヨウ素を除去するヨウ素剤、除去装置および除去方法に関する。
原子力発電所事故が発生した場合、原子炉で汚染された汚染水にはヨウ素(I−131、I−129)が含まれている。炉外に汚染水が漏れ出たような時には、汚染水中の汚染の原因の一つであるヨウ素を除去した浄化水とすることが求められる。ヨウ素を除去した浄化水とすることに各種の提案がなされてきた。
特許文献1には、溶液中に存在するヨウ素酸イオンを吸着体で除去するに際して、
キレート性イオン交換繊維体、あるいはこれに活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂を混合したものを吸着体として用いて、
1)溶液中で、ヨウ素酸イオンをヨウ化物イオンであるヨウ素イオンに還元作用させる工程、
2)ヨウ素分子、及び/又はポリヨウ素イオンを吸着体により除去・吸着する工程、
を含むヨウ素酸イオンの除去方法が記載されている。
特開2012−250198号公報
特許文献1に記載された還元剤には、具体的には亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、亜硫酸ガスなどの含硫黄化合物を用い、吸着体には、モノマー組成物を重合して得られるポリマーとポリアミン系化合物に由来するブレンドポリマーとからなるキレート性イオン交換繊維体である化合物吸着体を用いることが記載されている。還元剤を用いてヨウ素酸イオンを検出が不可能になるまで還元することは困難であり、過剰還元剤使用の場合には、化学的な還元処理管理に困難が伴う。また、化合物吸着体使用の場合、使用後の処理が問題になる。
放射性ヨウ素を含んで大量に存在する淡水および海水形態の汚染水の処理剤として淡水、海水形態の汚染水のいずれのも効率よく使用可能とされることが求められている。
また、大量に存在する汚染水の処理に伴って2次廃棄物の生成は避けて通れないが、最終的な廃棄物は、安全かつ簡便化された処理、容易な処理方法によって極小量とされることが求められる。
本発明は、かかる点に鑑みて放射性ヨウ素を含んで大量に存在する淡水、海水の双方の汚染水に適用されて効果があり、放射性ヨウ素を、吸着を主体とした処理によって極限まで除去し、処理を簡便化し、費用が安価であって、最終的な廃棄物としての容量を極小とするだけでなく安全かつ簡便化された、処理が提供され、放射性ヨウ素を含んで大量に存在する汚染水を迅速に処理することのできるようにすることを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明は、活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着され、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有することを特徴とする水酸化セリウム添着活性炭を提供する。
また、本発明は、活性炭に、セリウムの原子価が3価と4価の状態の水酸化セリウムがそれぞれ価数比2:1〜1:2の範囲で含有添着され、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有することを特徴とする水酸化セリウム添着活性炭を提供する。
本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭が積層あるいは混合されて形成されたことを特徴とするヨウ素吸着剤を提供する。
本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭とセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭とが積層あるいは混合されて形成されることを特徴とするヨウ素吸着剤を提供する。
また、本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭が、前段の容器に収納されて、導入された水溶液中に含まれたヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、該水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、後段の容器にヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭が収納されて、前段の容器からの水溶液について、残留するヨウ素イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置を提供する。
本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭が、容器に混合収納されて、導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、該水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、該ヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置を提供する。
本発明は、上述されたヨウ素吸着剤が容器に収納されて、導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、ヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置を提供する。
また、本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭を前段の容器に収納し、該容器に導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンついて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理による前処理を行い、後段の容器にヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭を収納して、前段の容器で前処理された水溶液に残留するヨウ素イオンおよびヨウ素酸イオンについて吸着処理を行うことを特徴とするヨウ素除去方法を提供する。
本発明は、上述された水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭を容器に混合収納し、該容器に導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンついて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理による処理を行い、処理された水溶液に残留するヨウ素イオンについてヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭による吸着処理を行うことを特徴とするヨウ素除去方法を提供する。
本発明は、上述されたヨウ素除去方法において、混合状態の3価または4価水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭とにセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭を混合し、あるいは積層してヨウ素吸着剤層を形成し、使用することを特徴とするヨウ素除去方法を提供する。
本発明によれば、水酸化セリウム添着活性炭、ヨウ素吸着剤が提供され、上述したように水酸化セリウム添着活性炭を吸着剤・還元剤として用い、ヨウ素添着活性炭とヨウ素吸着剤を用いて、すなわち少なくとも機能別処理を行う2種類の添着活性炭を用い、水溶液中のヨウ素を除去しているので、放射性ヨウ素を含んで大量に存在する汚染水に適用されて放射性ヨウ素を極限まで吸着除去することが出来、添着活性炭を用いているので製造費が安価であって、最終的な廃棄物としての添着活性炭は燃焼によって容量を極小まで少なくすることが出来て、放射性ヨウ素を含んで大量に存在する汚染水を迅速に処理することのできる効果がある。
本発明の実施例になるヨウ素除去の形態を示す図。 本実施例の水酸化セリウム添着活性炭、セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭の製造方法を示す図。 調整方法を示す図。 1つの実施例の形態を示す図。 セリア型従来品吸着剤を説明する図。 実施例の他の形態を示す図。 実施例の他の形態を示す図。 実施例の他の形態を示す図。 実施例の他の形態を示す図。
図1は、本発明の実施例になるヨウ素除去方法を実現する形態を示す図である。
図1において、ヨウ素除去方法およびヨウ素除去装置を実現する形態は、水酸化セリウム添着活性炭が投入、収納された前段の容器およびヨウ素添着活性炭が投入、収納された後段の容器を組み合わせて構成される。水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭が混合されて充填された容器を用いるようにしてもよい。また、これらに通常の活性炭が混合されて使用されてもよい。また、ヨウ素除去装置において、本実施例の水酸化セリウム添着活性炭にセリア添着活性炭を混合されるようにされてもよい。ここで、「収納」とは、単体でもしくは他の物質が混合されて内蔵される場合を指し、この場合にあっても混合される物質としては、添着活性炭あるいは通常の活性炭とされる。「充填」は、同一性質物質が単独で収納、内蔵される場合を指し、積層される場合と混合状態とされる場合とがある。本実施例は、放射性汚染水ばかりでなく、ヨウ素を含む水溶液に適用して効果があるが、特に淡水、海水形態の放射性汚染水に適用して効果がある。以下、放射性汚染水に適用した例を採って説明する。
使用される「容器」は、いかような形状のものであってもよく、典型的には鋼鉄製のタンクが採用される。以下、ヨウ素除去方法を実現する形態は、本実施例になる水酸化セリウム添着活性炭が投入、収納された前段の容器およびヨウ素添着活性炭が投入、収納された後段の容器を組み合わせて構成された例について説明する。
図1において、ヨウ素除去装置1は、前段のヨウ素吸着・還元処理カラム(容器という場合がある)2(すなわちヨウ素吸着・還元カラム)と後段のヨウ素除去カラム(容器という場合がある)3から構成され、前段のヨウ素吸着・還元処理カラム2に水酸化セリウム添着活性炭Ce/AC(ACは、活性炭を意味する)が収納あるいは充填され、後段のヨウ素イオン除去カラム3にヨウ素添着活性炭I/ACが収納あるいは充填される。以下、充填される場合を例に採って説明するが、これに限定されない。
前段のヨウ素吸着・還元処理カラム2と後段のヨウ素除去カラム3は、接続手段6によって接続され、水溶液が流通可能とされ、前段のヨウ素吸着・還元処理カラム2には水溶液の入口4、出口5が設けられ、後段のヨウ素イオン除去カラム3には、入口7および出口8が設けられる。
入口4からは、放射性ヨウ素を含んだ汚染水が導入される。その時の汚染水の形態は、〔ヨウ素形態〕I-およびIO -の2形態を示し、〔液条件〕淡水〜塩水である。よって、汚染水に含まれるヨウ素の処理にはこれらの形態に有効に作用することが求められる。
本実施例では、活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着され、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有する水酸化セリウム添着活性炭が用いられる。以下、この水酸化セリウム添着活性炭を「水酸化セリウム添着活性炭」という。また、具体的にいう場合に、「3価あるいは4価の水酸化セリウム添着活性炭」という。
放射性汚染水、あるいは通常の環境で保持される水溶液中のヨウ素イオンは、ヨウ素化物イオンI-とヨウ素酸イオンIO -の2種類の化学形態を形成している。
ヨウ素吸着・還元処理カラム2の内部では、水酸化セリウム添着活性炭の作用によって、
-→(一部吸着)→I- (スルーしたI- 、次段へ)
IO -→(吸着)→(一部還元)→I-(スルーしたI- 、次段へ)
される工程が形成されている。水酸化セリウム添着活性の作用によって、ヨウ素イオンの一部吸着、ヨウ素酸イオンについて吸着・還元処理がなされる。この段階で、ヨウ素酸イオンIO -がほぼ完全に吸着される。わずかに残留するヨウ素酸イオンIO -は次の処理で極小になるまで吸着される。
ヨウ素イオン除去カラム3では、ヨウ素添着活性炭の作用によって、前段からスルー、すなわち通過してきたヨウ素イオンI-および残留のヨウ素酸イオンIO -が完全、すなわち後述するように極限まで少なくされて吸着、除去される。このようにして処理された排水はヨウ素の除去された浄化水となる。ヨウ素を吸着した添着活性炭は、容器2,3から取り出され、焼却などの2次処理がなされる。
本実施例によれば、これら2形態のヨウ素イオンが水酸化セリウム添着活性炭をヨウ素酸イオンの脱酸素剤(すなわち還元剤。IO -の還元)とされ、さらにヨウ素添着活性炭をヨウ素イオンI-吸着剤として、これら2種類の吸着剤が組み合わされて使用されるという特徴がある。放射性ヨウ素(I−131、I−129)の形態がヨウ素イオンI-あるいはヨウ素酸イオンIO -のいずれであっても、水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭を組み合わせて使用することで、放射性ヨウ素が完全に、すなわち極限の小さな量になるまで吸着され、除去される。
酸化セリウム添着活性炭CeO/ACも水酸化セリウム添着活性炭と同様にヨウ素イオンの一部を吸着し、また一部を還元する機能を有し、特有の性能を有することが見出された。後述するように水酸化セリウム添着活性炭に比べてヨウ素酸イオンIO -減少性能が落ちるので、その用い方は制限され、水酸化セリウム添着活性炭に混合して補助吸着剤として用いられ得る。
水酸化セリウム添着活性炭およびセリウム添着活性炭のヨウ素還元および吸着機能は次のように表わすことが出来る。
水酸化セリウム添着活性炭の場合:
*I+Ce(OH)3〜4/AC- OH→Ce(OH)3〜4/AC-*I+OH-
*IO -+Ce(OH)3〜4/AC- OH→(ヨウ素酸イオンの吸着)Ce(OH)3〜4/AC-*IO(吸着)
→(ヨウ素酸イオンの還元)Ce(OH)3〜4/AC-*I(非吸着)
酸化セリウム添着活性炭の場合:
*I+CeO/AC- OH→CeO/AC-*I+OH-
*IO -+CeO/AC- OH→(ヨウ素酸イオンの吸着)CeO/AC-*IO(吸着)
→(ヨウ素酸イオンの還元)CeO/AC-*I(非吸着)
のように、前段の容器2に水酸化セリウム添着活性炭を収納し、導入されたヨウ素を含む水溶液についてのヨウ素イオンの吸着およびヨウ素の還元処理による前処理を行い、後段の容器3にヨウ素添着活性炭を収納して、前段の容器2で前処理され、還元されたヨウ素イオンを含む水溶液についてのヨウ素イオン吸着処理を行う装置および方法が構成される。また、この方法を、容器2または3に水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭を収納し、導入されたヨウ素を含む水溶液についてのヨウ素イオンの吸着、およびヨウ素酸イオンの吸着および還元処理による処理と、該処理されたヨウ素イオンを含む水溶液についてのヨウ素イオン吸着処理とを並行同時に行うことを特徴とするヨウ素除去方法、装置として構成することが出来る。
また、水酸化セリウム添着活性炭にセリア添着活性炭、あるいはセリア添着活性炭および活性炭を混合したヨウ素除去方法、装置として構成することが出来る。
また、混合状態の3価または4価水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭にセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭を混合し、あるいは積層してヨウ素吸着剤層を形成し、使用することができる。
ヨウ素イオンI-やヨウ素酸イオンIO -などが混在する汚染水から上述した添着活性炭を用いた複合化除去方法の適用によってヨウ素イオンを効果的に除去することが出来る。
次に製法について説明する。図2に各製法を示す。また、図3に3価の水酸化セリウムCe(III)および4価の水酸化セリウムCe(IV)の調整方法を示す。
水酸化セリウム添着活性炭の製法:
3価あるいは4価(またはそれらの混合体)のセリウム化合物を水溶液とし、それを活性炭にスプレー含浸させ、その後アルカリ溶液(苛性ソ-ダまたはアンモニア水)をpH9〜10になるようにしてスプレー含浸し、セリウムを不溶性の水酸化セリウムCe(OH)3〜4とし、その後常温放置または低温加熱(50〜80℃程度)することで、活性炭表面に沈着させる。このセリウム添着処理後に水で洗浄し、原料残留物を除去することで作製する。
3価の水酸化セリウムCe(III)作成のために試薬として、硝酸セリウムCe(III)・6水和物が用いられる。4価の水酸化セリウムCe(III)作成のために試薬として、硝酸セリウムCe(IV)アンモニウムが用いられる。詳細については、図3に示される。
セリウム添着活性炭の製法:
3価あるいは4価(またはそれらの混合体)のセリウム化合物を水溶液とし、それを活性炭にスプレー含浸させ、その後空気中で200℃以下で低温加熱することでセリウムをセリア(酸化セリウム)の形態で活性炭に安定的に添着し形成させる。加熱は、低温ほど望ましいが、100〜180℃が適している。セリウムの添加量にもよるが、200〜250℃を越えると、セルウムの強い酸化力で活性炭が燃える恐れがある。
この加熱処理によって、セリウムの原子価が3価から4価(酸化セリウム:CeO)に変換するためオキソ酸イオンに対し吸着性が増え、同時に水に対し不溶性となる。このセリア添着処理後に水で洗浄し、原料残留物を除去することで作製する。
ヨウ素添着活性炭の製法は次の通りである。
〔製法〕ヨウ化カリウム(KI)やヨウ化ナトリウム(NaI)などのヨウ素化合物の水溶液に、さらに分子状ヨウ素(I)を追加混合してKI(またはNaI)溶液を作り、その中に活性炭を投入しヨウ素を活性炭へ含浸させる方法、あるいはKI(またはNaI)溶液を活性炭へスプレー含浸させてヨウ素を活性炭へ含浸させる方法、これらいずれかの方法でヨウ素添着処理した後で水で洗浄し、原料残留物を除去することで作製する。
本実施例によれば、次に示すように水酸化セリウム添着活性炭、ヨウ素吸着剤、ヨウ素除去装置およびヨウ素除去方法が提供される。
水酸化セリウム添着活性炭は、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムを含有添着した活性炭で、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有する。
水酸化セリウム添着活性炭は、セリウムの原子価が3価と4価の状態の水酸化セリウムをそれぞれ価数比2:1〜1:2の範囲で含有添着した活性炭で、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有する。 価数比が変化しても質量数(重量)は変化しない。
ヨウ素吸着剤は、セリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭、ならびに水酸化セリウム添着活性炭、それらのいずれかとヨウ素添着活性炭が積層あるいは混合して使用される。
水酸化セリウム添着活性炭が、前段の容器に収納されて、導入されたヨウ素イオンとヨウ素酸イオンを含む水溶液についてのヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、後段の容器にヨウ素添着活性炭が収納されて、前段から導入されたヨウ素を含む水溶液についてのヨウ素イオンの吸着処理がなされる。
水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭が、容器に混合収納されて、導入されたヨウ素イオンとヨウ素酸イオンを含む水溶液について水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、ヨウ素添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされる。
ヨウ素吸着剤が容器に収納されて、導入されたヨウ素イオンと残留のヨウ素酸イオンを含む水溶液について水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、ヨウ素添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされる。
水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭、あるいはセリア添着活性炭およびヨウ素添着活性炭が混合される。
図4は、3価の水酸化セリウム添着活性炭Ce(III)、4価の水酸化セリウム添着活性炭Ce(IV)、Ce(III)/Ce(IV)および比較例についてのヨウ素酸イオンIO -減少率を示す。Ce(III)担持、価数比Ce(III)/Ce(IV)=2:1、価数比Ce(III)/Ce(IV)=1:2、Ce(IV)が本実施例を示し、CeO担持(160℃)、CeO担持(200℃)およびセリア型従来品が比較例を示す。
図4は、バッジ法(振とう;2h)によるヨウ素酸還元試験結果を示す。試験方法には、カラム方法とバッジ法があり、図4は、バッジ法による結果を示す。カラム方法のよっても同様の結果が得られる。図に示すように、純水、1/25実海水、1/10実海水および実海水について試験がなされ、Ce(III)担持、Ce(III)/Ce(IV)、Ce(IV)担持の5種類並びに比較例としてのCeO担持吸着剤、セリア型従来品吸着剤について試験がなされた。セリア型従来品吸着剤は、本実施例のCe/ACに比べセリウムCe含有量は、10〜100倍になる。図5にセリア型従来品吸着剤構成の1例を示す。
Ce(III)担持、Ce(III)/Ce(IV)、Ce(IV)担持の5種類のヨウ素吸着剤は、比較例CeO担持(160℃)、CeO担持(200℃)に比べて大きなヨウ素酸イオンIO -減少率を示し、セリア型従来品吸着剤に比べ、水溶液が純水であるときに大きなヨウ素酸イオンIO -減少率を示し、淡水についても有効であることが分かる。原子炉事故によって生じた汚染水の処理に当たって淡水の汚染水についての処理もまた求められる。
実施例であるセリウムの原子価が3価と4価の状態の水酸化セリウムをそれぞれ価数比2:1〜1:2の範囲で含有添着した活性炭は、他の実施例であるセリウムの原子価が3価と4価の単独状態の水酸化セリウムに比べて大きなヨウ素酸イオンIO -減少率を示す。よって、セリウムの原子価が3価と4価の状態の水酸化セリウムをそれぞれ価数比2:1〜1:2の範囲で含有添着した活性炭は、より有効に使用可能であることが分かる。
図6は、HOTカラム試験による通過液の出口濃度変化を示す。HOTカラムは、
Ce/AC→I/AC(1/10海水)の処理事例において、水溶液中にヨウ素酸イオンIO -とアンチモンSbを含んだ場合の例を示す。価数比Ce/ACIII:IV=2:1および価数比Ce/ACIII:IV=1:2のいずれにあってもヨウ素酸イオンIO -出口濃度が減少していることが検出された。アンチモンSbが水溶液に含まれていた場合にあってもヨウ素酸イオンIO -出口濃度が減少している。そればかりでなく、水溶液中のアンチモンSbについても有効に吸着されることが検出された。この例によって、放射能汚染水中にアンチモンSbなどの元素が含まれていた場合にあっても本実施例の3価と4価の状態の水酸化セリウム添着活性炭は、ヨウ素酸イオンIO -の除去に有効であることが分かる。アンチモンSbの事例から本実施例のヨウ素吸着剤は、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素の吸着にとも有効であると推測される。
図7は、HOTカラム試験による本発明実施例になる吸着剤の吸着帯を示す。Ce(III)、(IV)/AC→I/AC(1/10海水)の処理事例において、水溶液中にヨウ素酸イオンIO -とアンチモンSbを含んだ場合の例を示す。前段カラムおよび後段カラムの二つのカラムが使用され、線図は、前半と後半からなり、前半と後半で処理が途切れていることを示す。
Ce(III)/ACおよびCe(IV)/ACのいずれの場合にあっても、カラム入口から急激にIO -が減少していることが検出された。急激にIO -が減少していることが処理上大切である。これらの吸着剤にヨウ素添着活性炭I/AC吸着剤を出口側で組み合わせることでカラム入口から25cmのところで殆どヨウ素酸イオンIO -が検出されなくなることが観測された。セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムを含有添着した活性炭で、ヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有することを特徴とする水酸化セリウム添着活性炭がヨウ素酸イオンIO -を極限まで減少させるのに有効であることが分かる。
図8は、HOTカラム試験によるI-除去試験で銀添着活性炭Ag/ACからなる吸着剤を含めての吸着帯を示す。(1/10海水)の処理事例において、水溶液中にヨウ素イオンI-を含んだ場合の例を示す。
図8において、I/ACヨウ素吸着剤およびAg/AC吸着剤がヨウ素イオンI-の吸着に有効であることが検出された。Ce(III)/ACヨウ素吸着剤、Ce(IV)/ACヨウ素吸着剤は、I/AC吸着剤よりも性能が劣るが一部のヨウ素イオンI-を吸着できることが分かる。
セリア型従来品の吸着剤は、カラムの途中域で性能が止まり、それ以上のヨウ素イオンI-吸着が期待できず、使用することは望ましくない。Ag/AC吸着剤は、I/ACヨウ素吸着剤と同等のヨウ素I-吸着性能を示す。図9に示すようにヨウ素酸イオンIO -の吸着性能が低くなる傾向があるがヨウ素酸イオンIO -の吸着に採用は望ましいものでないが、ヨウ素酸イオンIO -の吸着を極小にした後であれば、ヨウ素イオンI-吸着に採用可能となる。
図8からI/AC吸着剤は、ヨウ素イオンI-の吸着に有効であることが分かる。
したがって、後段には、I/ACヨウ素吸着剤単独、もしくはI/ACヨウ素吸着剤を主体にしてAg/AC吸着剤あるいは/および前段で用いた3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムを含有添着した活性炭を混合使用することができる。これらの混在材は、いずれも添着活性炭である特徴を備える。
図9は、HOTカラム試験によるIO -除去試験でAg/AC吸着剤を含んでの吸着帯を示す。(1/10海水)の処理事例において、水溶液中にヨウ素酸イオンIO -を含んだ場合の例を示す。前段カラムおよび後段カラムの二つのカラムが使用されることを想定している。線図は、このため、前半と後半で途切れる。線図の前半がヨウ素酸イオンIO -の吸着性能を示し、後段がヨウ素イオンI-の吸着の性能を示す。
図9において、3価の水酸化セリウムCe(III)/AC、4価の水酸化セリウムCe(IV)/ACおよびCe/ACは、還元作用を持つが、ヨウ素酸イオンIO -の吸着に有効であることが分かる。検出限界値以下までヨウ素酸イオンIO -の吸着を行うことができる。セリア型従来品吸着剤およびAg/AC吸着剤は、ヨウ素酸イオンIO -の吸着性能が低下する傾向があり、多く存在する場合、ヨウ素酸イオンIO -の吸着に使用することが望ましくないことが分かる。図面上でセリア型従来品のデ-タが切り替えポイントで跳ね上がっているのは、未処理のヨウ素酸イオンIO -の還元によってヨウ素イオンI-が増大していることを示している。セリア型従来品使用の場合、後段で使用された場合、ヨウ素酸イオンIO -ばかりでなく、ヨウ素イオンI-の吸着の性能も悪い。
これに対して、I/ACが、ヨウ素酸イオンIO -の吸着にも有効であり、ヨウ素残留したヨウ素酸イオンIO -の吸着にも有効である。このことは、前段で、検出限界値以下までヨウ素酸イオンIO -が効率よく吸着され、後段でヨウ素添着活性炭I/ACによって通過したヨウ素イオンI-の吸着および残留したヨウ素酸イオンIO -の吸着が効率よくなされることを示す。これらの処理は、吸着処理であり、並行してなされてよい。
このように、前段において、図9の結果に示されるようにヨウ素酸イオンIO -の処理を、Ce(III)/ACヨウ素吸着剤、Ce(IV)/ACヨウ素吸着剤処理主体にして行い、引き続いてI/AC吸着剤によるヨウ素イオンI-処理がなされるステップが提案される。ヨウ素酸イオンIO -の処理をCe(III)/ACヨウ素吸着剤、Ce(IV)/ACヨウ素吸着剤処理主体にして行うことには、ヨウ素酸イオンIO -の還元処理が含まれる。本実施例にあっては、これらの処理を添着活性炭による吸着処理を主体とした処理で行っているという特徴がある。
Ag/AC吸着剤は、図9に示すようにヨウ素酸イオンIO -の吸着性能が悪く、ヨウ素酸イオンIO -の吸着に採用は望ましいものでないが、ヨウ素酸イオンIO -の吸着後であれば、ヨウ素イオンI-吸着に採用可能となる。図8からI/AC吸着剤は、ヨウ素イオンI-の吸着に有効であることが分かる。
後段には、I/ACヨウ素吸着剤単独、もしくはI/ACヨウ素吸着剤を主体にしてAg/AC吸着剤あるいは/および前段で用いた3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムを含有添着した活性炭を使用して効率よく処理することができる。
最終的な処理の残留したヨウ素酸イオンIO -を含んだ前段通過処理液にAg/AC吸着剤単独使用は、限定的であるが使用することができる。ヨウ素イオンI-吸着のために中段を設けて使用することができる。
ヨウ素吸着剤を水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭とセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭とを積層あるいは混合して形成することができる。
このように、水酸化セリウム添着活性炭Ce(III)/AC、Ce(IV)/ACがヨウ素イオン吸着能力ならびにヨウ素酸イオンの吸着能力と還元能力を有していて、前段の容器に収納され、導入されたヨウ素イオンとヨウ素酸イオンを含む水溶液についてのヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理による前処理を行い、後段の容器にヨウ素添着活性炭を収納して、前段の容器で前処理され、還元されたヨウ素イオンを含む水溶液についてのヨウ素イオン吸着処理を行うことを特徴とするヨウ素除去方法、あるいは水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭を容器に混合収納し、並行してヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理し、さらにヨウ素イオンの吸着がなされることを特徴とするヨウ素除去方法が、ヨウ素イオン、ヨウ素酸イオンを含む水溶液、特に淡水の放射性汚染水の処理に有効に使用可能であることが分かる。
本実施例によれば、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが活性炭に添着されて用いられ、放射性ヨウ素を含んで大量に存在する淡水、海水の双方の汚染水に適用されて効果があり、放射性ヨウ素を極限まで吸着を主体とした処理によって除去し、処理を簡便化し、少量の水酸化セリウムの担持添着によって吸着性能を確保し、費用が安価であって、最終的な廃棄物としての容量を極小とするだけでなく安全かつ簡便化された、処理が提供され、放射性ヨウ素を含んで大量に存在する汚染水を迅速に処理することができる。上述したように、本実施例は、放射性汚染水の処理ばかりでなく、ヨウ素(I−131、I−129)を含む水溶液の処理にも有効である。
1…ヨウ素除去装置、2…ヨウ素吸着・還元処理カラム(容器)、3…ヨウ素イオン除去カラム(容器)、10…放射性汚染水、11…ヨウ素除去された浄化水。

Claims (10)

  1. 活性炭に、セリウムの原子価が3価と4価の状態の水酸化セリウムをそれぞれ価数比2:1〜1:2の範囲で含有添着され、ヨウ素イオン吸着ならびにヨウ素酸イオンの吸着と還元に使用することを特徴とする水酸化セリウム添着活性炭。
  2. 請求項1に記載された水酸化セリウム添着活性炭が混合されて形成されたことを特徴とするヨウ素吸着剤。
  3. 活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着された水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭とセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭とが積層あるいは混合されて形成されることを特徴とするヨウ素吸着剤。
  4. 活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着された水酸化セリウム添着活性炭が、前段の容器に収納されて、導入された水溶液中に含まれたヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、該水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、後段の容器にヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭が収納されて、前段の容器からの水溶液について、残留するヨウ素イオンおよびヨウ素酸イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置。
  5. 活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着された水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭が、容器に混合収納されて、導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、該水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、該ヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置。
  6. 請求項に記載されたヨウ素吸着剤が容器に収納されて、導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンについて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理がなされ、ヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着処理がなされることを特徴とするヨウ素除去装置。
  7. 活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着された水酸化セリウム添着活性炭を前段の容器に収納し、該容器に導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンついて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理による前処理を行い、後段の容器にヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭を収納して、前段の容器で前処理された水溶液に残留するヨウ素イオンおよびヨウ素酸イオンについて吸着処理を行うことを特徴とするヨウ素除去方法。
  8. 活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムが含有添着された水酸化セリウム添着活性炭およびヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭を容器に混合収納し、該容器に導入された水溶液中に含まれるヨウ素イオンとヨウ素酸イオンついて、3価または4価の水酸化セリウム添着活性炭によるヨウ素イオンの吸着およびヨウ素酸イオンの吸着と還元処理による処理を行い、処理された水溶液に残留するヨウ素イオンおよびヨウ素酸イオンについてヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭による吸着処理を行うことを特徴とするヨウ素除去方法。
  9. 請求項に記載されたヨウ素除去方法において、混合状態の3価または4価水酸化セリウム添着活性炭とヨウ素添着活性炭又は銀添着活性炭とにセリウム酸化物であるセリアを添着したセリア添着活性炭を混合し、あるいは積層してヨウ素吸着剤層を形成し、使用することを特徴とするヨウ素除去方法。
  10. 請求項4〜6のいずれかに記載されたヨウ素除去装置に用いられる水酸化セリウム添着活性炭が、活性炭に、セリウムの原子価が3価あるいはセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウム、あるいはセリウムの原子価が3価およびセリウムの原子価が4価の状態の水酸化セリウムを含有添着されたものであることを特徴とする水酸化セリウム添着活性炭。
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