JPH0445183Y2

JPH0445183Y2 -

Info

Publication number: JPH0445183Y2
Application number: JP1984140072U
Authority: JP
Priority date: 1984-09-14
Filing date: 1984-09-14
Publication date: 1992-10-23
Also published as: KR860004075U; US4671469A; KR900009964Y1; JPS6155274U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、ビデオ、オーデイオなどのリールブ
レーキを有するテープカセツトに関する。

（従来の技術）従来、ビデオなどのテープカセツトでは、カセ
ツト正面の開口部にリツドと呼ばれる前蓋を設け
ている。カセツト不使用時には、そのリツドにバ
ネの力を働かせて開口部を閉じ、テープを前面よ
り覆つて保護する。すると、開口部から塵埃が侵
入せず、取扱い時に誤つて手を触れて傷つけた
り、指紋や油付着などのフインガープリントを付
けたりすることも防止できる。そのようなことが
起こると、信号のエラーが発生し、ビデオテープ
であれば、画像が乱れ、オーデイオテープであれ
ば音飛びの原因となる。このようなものでも、カ
セツトのケース正面側の底面は、テープローデイ
ングに備え、一部が絶えず開口状態となつてお
り、不使用時にも開いたままとなつている。ま
た、このようなカセツトは、当然リールブレーキ
を有しており、運搬中などの不使用時には、その
ストツパを作動させ、リールの空回りによるテー
プのたるみを防止し、使用時には、それを解除す
る機構を備えている。

（考案が解決しようとする問題点）そのような従来のテープカセツトの機構を、そ
のままデイジタル・テープカセツトなどに適用す
ると、テープが片面のみの使用構造であり、デイ
ジタル記録方式であるため、塵埃などに基づく、
エラーの発生が一層著しいものとなる。そこで、
塵埃などに一段と対処する構造が要求される。そ
のために、カセツトケースの底面にスライダーを
設け、不使用時にはバネの力を受けて、テープロ
ーデイングに備えた開口部を覆つて保護すると共
に、使用時には開けるようにすることなどが考え
られる。このスライダーをリールブレーキとまつ
たく別個に作り、それを個別に操作することも、
当然行える。だが、カセツトの構造は複雑とな
り、操作にも手数を要することになる。前述した
ように、カセツトの不使用時、使用時と、リール
ブレーキの作動、解除、スライダーの開、閉と
は、相互にそれぞれ対応した関係を有している。
そのため、スライダーとリールブレーキとを機構
上関連付けると、それだけ構造も単純となり、操
作も簡単なものとなる。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたものであり、スライダーとリールブレー
キとの機構上の関連付けをより良く行うことによ
つて、一層カセツト構造を単純化し、操作を簡単
化し得るテープカセツトを提供することを目的と
する。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するために、本考案では、スラ
イダー５０とそのスライダー５０に取り付けたス
ライダーバネ５８をリールブレーキ３０，３２の
作動解除機構に兼用し、そのスライダーバネ５８
の一部をリールブレーキ３０，３２に係合させる
ものである。

（作用）上記手段は次のように作用する。

スライダー５０がリールブレーキ３０，３２と
連動し、その作動と解除を行う。即ち、スライダ
ーバネ５８の一部はリールブレーキ３０，３２に
係合し、リールブレーキバネを兼ねており、その
バネ５８によりリールブレーキ３０，３２が作動
する。また、スライダー５０がスライダーバネ５
８によつて作動しているリールブレーキ３０，３
２を解除する。

（実施例）以下、添付図面に基づいて、本考案の実施例を
説明する。

第１図は、本考案をデイジタル・オーデイオ・
テープカセツトに適用した一実施例図であり、カ
セツト不使用時の内部構造概略を上面透視図で示
すものである。第２図は、そのＡ−A′断面図、
第３図は、その使用時の部分内部構造概略を示す
上面透視図である。図中、１０は上ハーフ、１２
は下ハーフであり、いずれもプラスチツク成形な
どによつて作成され、それらが対となつてカセツ
トケースを構成する。

１４は供給側リールであり、そのリールハブ１
６にデイジタル記録方式による磁気テープ１８が
巻かれている。２０はその供給側リール１４と対
をなす巻取側リールであり、そのリールハブ２２
に、供給側リール１４から送出されてくるテープ
１８が順次巻き取られる。なお、２４は、テープ
１８の巻回された巻取側リール２０のテープ最外
径を示す円である。また、２６，２８は各々テー
プガイドである。

３０は供給側リールブレーキ、例えば供給側リ
ールブレーキレバ、３２は巻取側リールブレー
キ、例えば巻取側リールブレーキレバである。各
リールブレーキレバ３０，３２には、それぞれ回
転支点３４，３６、ストツパ３８，４０、バネ保
持用突起４２，４４、スライダー端受用突起４
６，４８などがある。バネ保持用突起４２，４４
とスライダー端受用突起４６，４８には、各々ス
ライダー５０とそこに取り付けられたスライダー
バネ等からなる作動解除機構から操作力が与えら
れる。それらの操作力に従い不使用時には、各リ
ールブレーキ３０，３２が各ハブ１６，２２に作
動し、両リール１４，２０の回動を阻止して空回
りを防止する。また、使用時には、それらの作動
が解除され、両リール１４，２０は回動可能とな
る。

５０はカセツトケース内に摺動自在に設けられ
たスライダー、例えば左右対称の細長い平板体か
らなる。その略長方形の本体板５２の後方中央部
には、方形の先導板５４が突出している。その先
導板５４の前方より中央部には、バネ固定用突起
５６が突出しており、その周囲にスライダーバネ
５８の中央部に巻き付けている。スライダーバネ
５８の両端部は、それぞれ各リールブレーキレバ
のバネ保持用突起４２，４４と当接により係合し
ており、スライダーバネ５８はリールブレーキ作
動用バネも兼ねている。不使用時には、スライダ
ーバネ５８の両端部は、バネ保持用突起４２，４
４をそれぞれ押して付勢し、各リールブレーキレ
バ３０，３２を各支点３４，３６を中心として、
右又は左方向に回転させる。すると、それらのス
トツパ３８，４０の先端歯は、各リールハブ１
６，２２の外周歯に噛合し、リールブレーキ３
０，３２は作動状態となる。同時に、スライダー
バネ５８はバネ固定用突起５６を介し、スライダ
ー５０を付勢して前方（閉方向）への移動力を与
える。そのため、スライダー５０は、カセツト不
使用時には、点線で示されているテープローデイ
ング用開口部６０を閉鎖状態に保持する。また、
使用時に、カセツトをセツトすると、スライダー
押しピン（図示なし）などにより、スライダー５
０は後方に押されて移動する。スライダー５０の
移動終了直前になつて、始めてスライダー５０の
両側端傾斜部６１，６３が、それぞれリールブレ
ーキレバのスライダー端受用突起４６，４８に当
接し、それらを後方に押す。すると、各リールブ
レーキレバ３０，３２は、各支点３４，３６を中
心として、左又は右方向に回転する。この結果、
それらの各ストツパ３８，４０の噛合は外れ、リ
ールブレーキ３０，３２は解除されて、両リール
１４，２０は回転可能となる。このようにして、
スライダー５０は移動を終了し、テープローデイ
ング用開口部６０は完全に開放状態となり、テー
プローデイングピン等の挿入空間を露呈する。６
２，６４はスライダーの略長方形本体板５２の両
側に、それぞれ突出して設けた側壁、例えば側壁
板であり、カセツトケースの各側壁６６，６８付
近に位置する。

７０，７２は、各々下ハーフ１２から突出した
平行突起である。それらの平行突起７０，７２
は、それぞれスライダーの先導板５４の両側を挟
持し、カセツトケースの両側壁６６，６８と共
に、スライダー５０の矢示ｘ方向へのスライドを
規制し、案内するものである。

７４はリツドであり、例えば両側壁７６，７８
を有する断面略Ｌ字状の細長い板体である。リツ
ド７４はカセツト正面の開口部７７を閉じ、テー
プ１８を保護する前蓋である。そのリツド回転軸
８０，８２は、両側壁７６，７８にそれぞれ設け
られており、カセツトケースの各側壁６６，６８
に回動可能に軸支されている。不使用時には、バ
ネ（図示なし）の力を用い、リツド７４で、カセ
ツト正面に蓋をしておくが、使用時に、駆動装置
にセツトすると、リツド押しピン（図示なし）な
とがバネの力に抗してリツド７４を押し、90°回
転させてカセツト正面を開けてテープ１８を露呈
する。８４，８６はそれぞれ各リツド回転軸８
０，８２の先端部に設けた突起、例えばカム板状
突起であり、スライダーの各側壁６２，６４と共
に、リツドロツク機構を構成している。不使用時
には、これらのリツドの回転軸突起８４，８６
は、スライダーの側壁６２，６４の各上面に当接
し、リツド７４は回転を阻止され、ロツク状態と
なる。使用時に、カセツトをセツトし、スライダ
ー押しピン（図示なし）などによりスライダー５
０を後方に移動すると、リツドの各回転軸突起８
４，８６が、スライダーの各側壁６２，６４から
外れ、リツド７４は回転可能となる。

なお、本実施例では、デイジタル・オーデイ
オ・テープカセツトについて説明したが、本考案
をデイジタル・ビデオ・テープカセツトにも、当
然適用することができる。

（考案の効果）以上説明した本考案によれば、リールブレーキ
の作動解除機構をスライダーとそこに取り付けた
スライダーバネとを兼用して構成するため、スラ
イダーとリールブレーキとは機構上良好な関連性
を有し、特別の機構を設置せずとも、リールブレ
ーキの作動、解除共にスライダーに連動させるこ
とができる。従つて、カセツト構造は単純化し、
操作を簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案をデイジタル・オーデイオ・
テープカセツトに適用した一実施例図であり、不
使用時の内部構造概略を上面透視図で示すもので
ある。第２図は、そのＡ−A′断面図である。第
３図は、その使用時の部分内部構造概略を示す上
面透視図である。１０……上ハーフ、１２……下ハーフ、１４…
…供給側リール、１６……そのリールハブ、１８
……磁気テープ、２０……巻取側リール、２２…
…そのリールハブ、３０，３２……各リールブレ
ーキレバ、３４，３６……その各支点、３８，４
０……その各ストツパ、４２，４４……その各バ
ネ保持用突起、４６，４８……その各スライダー
端受突起、５０……スライダー、５２……その本
体板、５４……その先導板、５６……そのバネ固
定用突起、５８……スライダーバネ、６０……テ
ープローデイング用開口部、６１，６３……スラ
イダー側端傾斜部、６２，６４……スライダー側
壁、６６，６８……カセツトケース側壁、７４…
…リツド、７６，７８……その側壁、８０，８２
……その回転軸、８４，８６……リツド回転軸先
端突起。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 開口部を有するカセツトケース内に、磁気テ
ープを巻回するための一対のリールハブと、上
記リールハブの回動を阻止するためのリールブ
レーキと、上記カセツトケース内に摺動自在に
設けられて上記開口部の一部を開閉するスライ
ダーとを具備してなるテープカセツトにおい
て、上記スライダーに取り付けられてその一部
が上記リールブレーキに係合するスライダーバ
ネと、スライダー自体とからなる上記リールブ
レーキの作動解除機構を備えることを特徴とす
るテープカセツト。 (2) 前記スライダーバネが、スライダーを閉方向
へ付勢し且つ、リールブレーキをリールハブの
回動を阻止する方向に付勢していることを特徴
とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のテ
ープカセツト。