JPH044505B2 - - Google Patents

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JPH044505B2
JPH044505B2 JP5244286A JP5244286A JPH044505B2 JP H044505 B2 JPH044505 B2 JP H044505B2 JP 5244286 A JP5244286 A JP 5244286A JP 5244286 A JP5244286 A JP 5244286A JP H044505 B2 JPH044505 B2 JP H044505B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷凍装置に係り、特に温度の異なる
液化ガスをそれぞれ貯蔵する液化ガス貯蔵手段内
でそれぞれの液化ガスからの蒸発ガスを1つの寒
冷発生手段で発生した寒冷により凝縮、液化させ
る冷凍装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の装置は、例えば、特開昭59−32758号公
報に記載のように、液体ヘリウムを貯蔵する液体
ヘリウム槽と該液体ヘリウム槽の周りに配置され
た液体窒素を貯蔵する液体窒素槽とをクライオス
タツトに内設し、それぞれの槽内に凝縮器を設
け、ヘリウム冷凍装置をクライオスタツトに取り
付けて構成し、ヘリウム冷凍装置の作動ガスの一
部をヘリウム冷凍装置の発生する寒冷によつて冷
却し、該冷却された作動ガスを凝縮器に循環させ
てそれぞれの凝縮器を冷却することによつて、液
体ヘリウム槽内で蒸発したヘリウムガスと液体窒
素槽内で蒸発した窒素ガスとを、それぞれ凝縮、
液化するようになつていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来の装置では、液体ヘリウム槽つまり温
度の低い液化ガスが貯蔵される液化ガス貯蔵手段
における冷凍量を減じることなしに液体窒素槽つ
まり温度の高い液化ガスが貯蔵される液化ガス貯
蔵手段での冷凍量のみを調整しようとする認識を
有していない。
液体ヘリウムのように温度の低い液化ガスを凝
縮、液化させるための寒冷を発生する冷凍装置で
は、複数段分けて作動ガスを断熱膨張させ、各段
でできるだけ温度を下げるように構成してある。
このため、液体窒素のように温度の高い液化ガス
槽に設けられた凝縮器を冷却する作動ガスは、該
液化ガスの大気圧における温度よりもかなり低い
ものとなり、温度の高い液化ガスが貯蔵される液
化ガス貯蔵手段における冷凍量に余裕があるもの
となつて、該液化ガス貯蔵手段内は負圧になり、
次のような問題が生じる。
(1) 温度の高い液化ガスが貯蔵される液化ガス貯
蔵手段の密閉機能によつては外部から空気が吸
入され液体酸素が作られる。この液体酸素は、
静電気等により爆発する危険性がある。また、
液化ガス貯蔵手段内が氷で閉塞され、これによ
つて、液化ガス貯蔵手段内の圧力が上昇して該
液化ガス貯蔵手段が破損される危険性がある。
(2) 寒冷発生手段での寒冷によつて温度の高い液
化ガスの温度よりも低く冷却された凝縮器によ
り、初期大気圧状態にある温度の高い液化ガス
は過冷却される。この間、液化ガス貯蔵手段の
熱侵入の他に初期の温度の高い、すなわち、凝
縮器温度よりも高い液化ガスの熱負荷が凝縮手
段に侵入する。このため、液化ガス貯蔵手段で
の温度の高い液化ガスが冷却されて凝縮器温度
とほぼ等しい温度となつて過冷却状態が終了す
るまで、寒冷発生手段に余分な熱負荷が作用し
該寒冷発生手段のクールダウン時間が長くな
る。
本発明の主な目的は、温度の高い液化ガスを貯
蔵する液化ガス貯蔵手段の安全性を確保できる冷
凍装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、温度の異なる液化ガスをそれぞれ
貯蔵する第1および第2の液化ガス貯蔵手段と、
温度の異なるそれぞれの液化ガスからの蒸発ガス
を第1および第2の液化ガス貯蔵手段内で凝縮、
液化させる第1および第2の凝縮手段と、圧縮循
環させられる冷媒の一部を断熱膨張させて寒冷を
発生させる寒冷発生手段と、圧縮循環させられる
冷媒の残りを戻りの冷媒と熱交換させるとともに
寒冷発生手段によつて発生した寒冷によつて冷却
し、冷却段階の温度の異なる該冷媒を第1および
第2の凝縮手段に供給する冷媒供給手段と、温度
の高い側の液化ガスを貯蔵する第1の液化ガス貯
蔵手段内のガス層の圧力を検出する圧力検出手段
と、該手段での検出圧力により第1の液化ガス貯
蔵手段内のガス層の圧力を正圧に調節維持する圧
力調節手段とを具備することにより、達成され
る。
〔作用〕
温度の高い液化ガスを貯蔵する液化ガス貯蔵手
段内のガス層の圧力を圧力検出手段で検出し、該
検出圧力により該液化ガス貯蔵手段内での蒸発ガ
スの凝縮、液化量や該蒸発ガスの発生量を圧力調
節手段で調節する。これにより温度の高い液化ガ
スを貯蔵する液化ガス貯蔵手段のガス層の圧力は
正圧に常に調節維持される。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図により説明する。
第1図で、クライオスタツト10には、液体ヘ
リウムを貯蔵する液体ヘリウム槽20と液体窒素
を貯蔵する液体窒素槽30とが内設されている。
液体窒素槽30は、液体ヘリウム槽20の囲りに
配置されている。クライオスタツト10内は、真
空に維持されている。液体ヘリウム槽20には、
液体ヘリウム注入用のサービスポート21が設け
られ、サービスポート21には弁22が設けられ
ている。液体窒素槽30には、液体窒素注入用の
サービスポート31が設けられ、ザービスポート
31には弁32が設けられている。液体ヘリウム
槽20内のガス層23にはコイル管式等の凝縮器
40が設けられている。液体窒素槽30内のガス
層33にはコイル管式等の凝縮器41が設けられ
ている。寒冷発生手段50は、この場合、第1段
圧縮機51と第2段圧縮機52と往復動式の膨張
機53と2流路を有する第1熱交換器54と同じ
く第2熱交換器55と同じく第3熱交換器56と
冷却コイル57,58とジユール・トムソン弁
(以下、JT弁と略)59とで構成されている、第
1〜第3熱交換器54〜56は間接熱交換器であ
る。膨張機53は、第1段膨張機60と第2段膨
張機61とを具備している。第1段圧縮機51と
第2段圧縮機52とは、クライオスタツト10外
に設置されている。第1熱交換器54と第2熱交
換器55と第3熱交換器56と冷却コイル57,
58とJT弁59と第1段膨張機60と第2段膨
張機61は、クライオスタツト10に内設されて
いる。第1段圧縮機51の吐出口と第2段圧縮機
52の吸入口とはライン70で連結されている。
第2段圧縮機52の吐出口と膨張機53の供給口
とはライン71で連結されている。ライン72
は、ライン71と途中から分岐され第1熱交換器
54の一方の流路の入口に連結されている。冷却
コイル57は、第1段膨張機60のコールドステ
ーシヨンに設けられている。第1熱交換器54の
一方の流路の出口と冷却コイル57の入口とはラ
イン73で連結されている。冷却コイル57の出
口と第2熱交換器55の一方の流路の入口とはラ
イン74で連結されている。冷却コイル58は、
第2段膨張機61のコールドステーシヨンに設け
られている。第2熱交換器55の一方の流路の出
口と冷却コイル58の入口とはライン75で連結
されている。冷却コイル58の出口と第3熱交換
器56の一方の流路の入口とはライン76で連結
されている。第3熱交換器56の一方の流路の出
口と凝縮器40の入口とはライン77で連結され
ている。JT弁59は、第3熱交換器56の一方
の流路の出口側でライン77に設けられている。
凝縮器40の出口と第3熱交換器56の他方の流
路の入口とはライン78で連結されている。第3
熱交換器56の他方の流路の出口と第2熱交換器
55の他方の流路の入口とはライン79で連結さ
れている。第2熱交換器55の他方の流路の出口
と第1熱交換器54の他方の流路の入口とはライ
ン80で連結されている。第1熱交換器54の他
方の流路の出口と第1段圧縮機51の吸入口とは
ライン81で連結されている。ライン82は、ラ
イン73から分岐して凝縮器41の入口に連結さ
れている。凝縮器41の出口に連結されたライン
83は、ライン82の分岐ケ所の後流側でライン
73に合流連結されている。膨張機53の排出口
に連結されたライン84は、ライン70に合流連
結されている。圧力検出手段は、圧力計90であ
る。圧力計90は、液体窒素槽30内のガス層3
3の圧力を検出可能に液体窒素槽30に設けられ
ている。圧力計90は、圧力検出信号を出力する
機能も有している。圧力調節手段は、制御器10
0と制御弁101とで構成されている。制御器1
00は、マイクロコンピユータ等であり、クライ
オスタツト10外に設置されている。制御器10
0には、圧力計90が電器的に接続されている。
制御器100は、予め入力された基準圧力と圧力
計90からの検出圧力との比較演算を行い、該演
算結果によつて制御信号と制御弁101に出力す
る機能を有している。制御器100は、基準圧力
として、例えば、大気圧よりもやや高い圧力、例
えば、1.1atmが用いられる。制御弁101は、
ライン82の分岐ケ所とライン83の合流ケ所と
の間でライン73に設けられている。制御弁10
1は、制御器100に電気的に接続されている。
第1図で、寒冷発生手段50の運転を開始し定
常状態、即ち、作動ガスであるヘリウムガスが
JT弁59でのジユール・トムソン効果により一
部液化する状態に達した時点で、弁22,32は
それぞれ閉止され、これにより液体ヘリウム槽2
0内並びに液体窒素槽30内は密閉される。この
密閉後の初期の時点では、液体ヘリウム槽20内
の液体ヘリウムの温度は4.2Kであり、JT弁59
で生成した4.5Kの液体ヘリウムを含んだヘリウ
ムガスで4.5Kに冷却されている凝縮器40では、
吸熱作用は生じない。その後、液体ヘリウム槽2
0への侵入熱によつて液体ヘリウム槽20内の液
体ヘリウムの温度、圧力が上昇する。これにより
4.5Kを超えるとガス槽23のヘリウムガスは、
凝縮器40での吸熱作用によつて凝縮、液化さ
れ、液体ヘリウム槽20のガス槽23の圧力は約
1.2atmに維持される。一方、第1熱交換器54
で冷却されライン73,82を介して凝縮器41
に供給されるヘリウムガスの温度は60Kであり、
液体窒素槽30内の液体窒素の温度77Kよりも低
い。従つて、60Kのヘリウムガスで60Kに冷却さ
れている業縮器41では、吸熱作用が生じ、液体
窒素槽30のガス層33の窒素ガスは凝縮、液化
され、このままでは、第2図に示すように、液体
窒素槽30のガス層33の圧力は負圧になつてし
まう。そこで、この場合は、液体窒素槽30のガ
ス層33の圧力が負圧にならないように凝縮器4
1に供給されるヘリウムガスの流量を調節してガ
ス層33の窒素ガスの凝縮、液化量を調節する。
即ち、圧力計90でガス層33の圧力を検出し、
該検出圧力を制御器100に出力する。制御器1
00では、基準圧力と検出圧力との比較演算が行
われ、検出圧力が基準圧力よりも低い場合には、
制御器100から制御信号を制御弁101に出力
する。これにより制御弁101の弁開度は大きい
開度に制御され凝縮器41に供給されるヘリウム
ガスの流量は減量される。これにより、ガス層3
3の窒素ガスの凝縮、液化量は減少し、ガス層3
3の圧力は基準圧力以上つまり正圧に調節維持さ
れる。尚、ガス層の圧力が高くなりすぎた場合に
は、上記操作と逆の操作を実施すればよい。但
し、このような操作を実施するには、制御器10
0に上限圧力を予め入力し該上限圧力と検出出力
との比較演算結果によつて制御弁101の弁開度
を制御し得るように構成する必要がある。尚、凝
縮器41を出たヘリウムガスは、ライン73を流
通しているヘリウムガスに合流され、その後、
JT弁59で断熱膨張させられる。
本実施例によれば、次のような効果が得られ
る。
(1) 液体窒素槽のガス層の圧力を正圧に調節維持
できるため、液体窒素槽内への外部からの空気
の吸入を防止でき液体窒素槽が危険状況に落ち
入るのを防止できる。
(2) 液体窒素槽のガス層の圧力を正圧に調節維持
できるため、液体窒素槽の液体窒素は過冷却さ
れず、従つて、寒冷発生手段のクールダウン時
間を短縮できる。
第3図は、本発明の第2の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100と制御弁101
と絞り手段102とで構成し、制御弁101をラ
イン82に設けると共に、ライン82の分岐ケ所
とライン83の合流ケ所との間でライン73に絞
り手段102を設けた点である。尚、第3図で、
その他第1図と同一装置等は同一符号で示し説明
を省略する。
本実施例では、液体窒素槽のガス層の凝縮器へ
供給されるヘリウムガス流量を直接制御できるた
め、該凝縮器における冷凍量をより精密に制御で
きる液体窒素槽のガス層の圧力をより精密に調節
維持することができる。
第4図は、本発明の第3の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、第2段圧縮機52をバイパスしてライン85
をライン70とライン72とに連結し、制御弁1
01をライン85に設け、第1熱交換器54の一
方の流路の出口と凝縮器41の入口とをライン8
6で連結し、凝縮器41の出口と第2熱交換器5
5の一方の流路の入口とをライン87で連結した
点である。尚、第4図で、その他第1図と同一装
置等は同一符号で示し説明を省略する。
本実施例では、制御弁の弁開度を操作すること
で、膨張機側へ供給されるヘリウムガス流量と熱
交換器側へ供給されるヘリウムガス流量とを調整
でき、第1段膨張機での発生寒冷及び液体窒素槽
のガス槽の凝縮器への供給ヘリウムガス量を調整
できる。
本実施例では、上記一実施例でのように、制御
弁を低温部に設けなくてもすむため、上記一実施
例での効果の他に、低温部への熱侵入を防止でき
ると共に、低温部の構造を簡略化でき製造コスト
を低減できるという効果がある。
第5図は、本発明の第4の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、制御弁101をライン72に設け、第1熱交
換器54の一方の流路の出口と凝縮器41の入口
とをライン86で連結し、凝縮器41の出口と第
2熱交換器の一方の流路の入口とをライン87で
連結した点である。尚、第5図で、その他第1図
と同一装置等は同一符号で示し説明を省略する。
本実施例では、膨張機へのヘリウムガスの供給
量を減じることなしに、液体窒素槽のガス層の凝
縮器へのヘリウムガスの供給量を調整できるた
め、第1段膨張機、第2段膨張機の温度及び寒冷
発生量は制御弁の弁開度を操作しても一定状態に
あり、更に液体窒素槽のガス層の凝縮器の冷凍量
を安定に操作できるという効果が、上記一実施例
での効果の他に得られる。
第6図は、本発明の第5の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100とインバータコ
ントローラ103とで構成し、制御器100から
の操作信号によりインバータコントローラ103
を作動させて第1段圧縮機51、第2段圧縮機5
2の吐出ヘリウムガス流量又は圧力を調整するよ
うにし、第1熱交換器54の一方の流路の出口と
凝縮器41の入口とをライン86で連結し、凝縮
器41の出口と第2熱交換器55の一方の流路の
入口とをライン87で連結した点である。尚、第
6図で、その他第1図と同一装置等は同一符号で
示し説明を省略する。
本実施例では、制御器からの操作信号によりイ
ンバータコントローラを作動させて第1段圧縮
機、第2段当縮機での電気入力を調整すること
で、膨張機での寒冷発生量及び高圧のヘリウムガ
ス流量を調整し液体窒素槽のガス層の凝縮器の冷
凍量を操作できる。従つて、冷凍量を減少させる
とき消費電力を節減できるという効果が、上記一
実施例での効果の他に得られる。
第7図は、本発明の第6の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100と加熱器104
と加熱電源105とで構成し、加熱器104を第
1熱交換器54の一方の流路の出口と凝縮器41
の入口とを連結するライン86に設け、加熱電源
105を制御器100に電気的に接続した点であ
り、凝縮器41の出口と第2熱交換器55の一方
の流路の入口とをライン87で連結した点であ
る。尚、第7図で、その他第1図と同一装置等は
同一符号で示した説明を省略する。
本実施例では、液体窒素槽のガス層の凝縮器に
供給されるヘリウムガスの温度を調節して該凝縮
器での冷凍量を調整できる。従つて、該冷凍量調
節のための構造を簡略化でき製造コストを低減で
きるという効果が上記一実施例での効果の他に得
られる。
第8図は、本発明の第7の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100と加熱器104
と加熱電源105とで構成し、加熱器104を液
体窒素槽30の液体窒素に浸漬して設け、加熱電
源105を制御器100に電気的に接続し、第1
熱交換器54の一方の流路の出口と凝縮器41の
入口とをライン86で連結し、凝縮器41の出口
と第2熱交換器55の一方の流路の入口とをライ
ン87で連結した点である。尚、第8図で、その
他第1図と同一装置等は同一符号で示し説明を省
略する。
本実施例では、液体窒素槽のガス層の圧力制御
を加熱器で蒸発ガス発生量を調節して直接行うこ
とができるため、液体窒素槽のガス槽の圧力調節
を更に精密に行うことができる。
第9図は、本発明の第8の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100と加熱器104
と加熱電源105とで構成し、加熱器104を液
体窒素槽30の液体窒素に浸漬して設け、加熱電
源105を制御器100に電気的に接続し、第1
熱交換器54の一方の流路の出口と凝縮器41の
入口とをライン86で連結し、凝縮器41の出口
と第2熱交換器55の一方の流路の入口とをライ
ン87で連結し、凝縮器41を液体窒素槽30の
液体窒素に浸漬可能に設けた点である。尚、第9
図で、その他第1図と同一装置等は同一符号で示
した説明を省略する。
本実施例では、液体窒素槽の液体窒素の液面を
調整することで、凝縮器の液体窒素液面上の面積
つまり凝縮伝熱面積を調整し、窒素ガスの凝縮、
液化量を制御して液体窒素槽のガス層の圧力を正
圧に調節維持できる。即ち、本実施例は、液体窒
素に浸漬された部分の凝縮器の面積は、凝縮伝熱
面積として役に立たなくなることを利用したもの
である。尚、液体窒素の適正液面つまり凝縮器の
適正な凝縮伝熱面積は、制御器の操作信号により
加熱器の加熱量を調節し液体窒素を蒸発させるこ
とでセツトされる。この場合、蒸発した窒素ガス
は、弁32より大気へ放出される。セツト後、加
熱電源は切られる。
本実施例では、液体窒素槽の凝縮器の冷凍負荷
量を適正にでき、余分な熱量を第1段膨張機のコ
ールドステーシヨンに設けた冷却コイル以下に運
ばないようにできるという効果が上記一実施例で
の効果の他に得られる。
第10図は、本発明の第9の実施例を示すもの
で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、圧力調節手段を制御器100と制御弁106
とで構成し、液体ヘリウム槽20のガス層23と
液体窒素槽30のガス層33とを、この場合、サ
ービスポート21,31を介して連通させるライ
ン88に制御弁106を設け、制御弁106を制
御器100に電気的に接続した点である。この場
合、第1熱交換器54の一方の流路の出口と凝縮
器41の入口とは、ライン86で連結され、凝縮
器41の出口と第2熱交換器55の一方の流路の
入口とは、ライン87で連結されている。尚、第
10図で、その他第1図と同一装置等は同一符号
で示した説明を省略する。
第10図で、ガス層33の圧力が1.1atmとな
つた時点で、制御器100より制御弁106に操
作信号を出力し、制御弁106を開ける。これに
より、ガス層23の圧力1.2atmのヘリウムガス
は、サービスポート21、ライン88、サービス
ポート31を介してガス層33に流入し、これに
より、ガス層33の圧力は、1.1atm以上になる。
この後、制御弁106は、制御器100からの操
作信号により閉じられる。
本実施例では、上記一実施例での効果の他に次
のような効果も得られる。
ヘリウムガスの凝縮温度は、窒素ガスの凝縮温
度よりも低いため、液体窒素槽のガス層に設けら
れた凝縮器では、ヘリウムガスは凝縮、液化しな
い。従つて、該凝縮器と窒素ガス間の伝熱効率
は、ヘリウムガスによつて大幅に低下することに
なる。このため該凝縮器の冷却性能が低下し、冷
凍能力を押え寒冷発生手段側に余分な熱負荷をか
けず4.5Kの冷凍能力を減ずることなしにクール
ダウン時間を短縮できる。
尚、本実施例では、液体ヘリウム槽のヘリウム
ガスを液体窒素槽のガス層に供給するようにして
いるが、この他に、寒冷発生手段でのプロセスガ
スであるヘリウムガスや、別のガス源(例えば、
ガスボンベ)にあるヘリウムガスを液体窒素槽の
ガス層に供給するようにしても良い、また、液体
窒素層のガス槽に供給されるガスとしては、ヘリ
ウムガスの他に、窒素ガスの凝縮温度よりも凝縮
温度の低いガス、例えば、ネオンガス等を用いて
も良い。
尚、以上の実施例では、圧力検出手段として圧
力計を用いて説明したが、この他に、温度計を用
いて液体窒素槽の液体窒素やガス層の温度を検出
し、該検出温度により液体窒素槽のガス層の圧力
を換算して検出するようにしても良い。圧力計を
用いた場合、圧力測定配管等が水分等で目詰りを
生じ検出不能となる危険性があるが、温度計を用
いた場合、電気信号により行うため、このような
危険性は排除できる。また、本発明は、以上の実
施例にとどまらず温度の異なる液化ガスをそれぞ
れ貯蔵する液化ガス貯蔵手段内でそれぞれの液化
ガスからの蒸発ガスを1つの寒冷発生手段で発生
した寒冷により凝縮、液化させる場合に有効であ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、温度の高い液化ガスを貯蔵す
る液化ガス貯蔵手段内の圧力を正圧に調節維持で
き該液化ガス貯蔵手段内への空気の吸入を防止で
きるので、該液化ガス貯蔵手段の安全性を確保で
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す冷凍装置の
構成図、第2図は、液体窒素槽での飽和温度と飽
和圧力との関係模式図、第3図〜第10図は、本
発明の第2〜第9の実施例を示す冷凍装置の構成
図である。 20……液体ヘリウム槽、30……液体窒素
槽、33……ガス層、40,41……凝縮器、5
0……寒冷発生手段、90……圧力計、100…
…制御器、101,106……制御弁、102…
…絞り手段、103……インバータコントロー
ラ、104……加熱器、105……加熱電源。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 温度の異なる液化ガスをそれぞれ貯蔵する第
    1および第2の液化ガス貯蔵手段と、 前記温度の異なるそれぞれの液化ガスからの蒸
    発ガスを前記第1および第2の液化ガス貯蔵手段
    内で凝縮、液化させる第1および第2の凝縮手段
    と、 圧縮循環させられる冷媒の一部を断熱膨張させ
    て寒冷を発生させる寒冷発生手段と、 前記圧縮循環させられる冷媒の残りを戻りの冷
    媒と熱交換させるとともに前記寒冷発生手段によ
    つて発生した寒冷によつて冷却し、冷却段階の温
    度の異なる該冷媒を前記第1および第2の凝縮手
    段に供給する冷媒供給手段と、 温度の高い側の液化ガスを貯蔵する前記第1の
    液化ガス貯蔵手段内のガス層の圧力を検出する圧
    力検出手段と、 該手段での検出圧力により前記第1の液化ガス
    貯蔵手段内のガス層の圧力を正圧に調節維持する
    圧力調節手段と を具備したことを特徴とする冷凍装置。
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