JP2600506B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2600506B2
JP2600506B2 JP3037137A JP3713791A JP2600506B2 JP 2600506 B2 JP2600506 B2 JP 2600506B2 JP 3037137 A JP3037137 A JP 3037137A JP 3713791 A JP3713791 A JP 3713791A JP 2600506 B2 JP2600506 B2 JP 2600506B2
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武夫 根本
正夫 椎林
和明 横井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極低温冷凍装置に関
し、特に冷却温度を任意の温度に低下しかつその冷凍量
を増加する冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超伝導マグネットを使用した核磁気共鳴
診断装置、熱物性測定装置、ジョセフソン素子や各種セ
ンサー等の各種電子機器や、高真空、高排気速度のクラ
イオポンプ、超伝導マグネットを使用した電子加速器や
放射光発生装置の冷媒には、極低温の液体ヘリウムを使
用する。これらの被冷却装置の冷媒温度を、大気下の液
体ヘリウムの蒸発温度を特に4.2K以下にすれば、超
伝導マグネットの安定化や高磁場化、各種センサーのN
S比の向上に非常に有効である。
【0003】冷媒の液体ヘリウムは、わずかな熱で蒸発
し、かつ、高価であるため蒸発したヘリウムガスを凝縮
する冷凍装置を装着する。また、熱物性測定装置では、
4.2K以下の広範囲な冷却温度で被冷却体を冷却する
必要がある。
【0004】この冷凍装置の構造が圧縮比の異なる2台
のスクロール形圧縮機を2段に配置する圧縮機ユニット
で加圧したヘリウムガスを、予冷用の寒冷発生機にギフ
ォード・マクマホン(G・M)式往復動形膨張機を使用
した寒冷発生回路と、ジュール・トムソン弁(J・T
弁)を極低温部に有するジュール・トムソン回路(J・
T回路)の高圧流路に同じ配管で供給し、前記予冷用の
寒冷発生機の排気ヘリウムガスを前記2段に配置した圧
縮機ユニットの中圧ラインに戻し、J・T回路の排気ヘ
リウムガスを前記2段に配置した圧縮機ユニットの低圧
ラインに戻す方法が冷凍、第36巻、第733号(昭和
63年11月)第81頁から87頁に記載されている。
【0005】この場合、J・T回路のJ・T弁からの排
気ヘリウムガスを圧縮機の吸気口入口で1.0atm以
上の正圧の状態で回収する。したがって、J・T回路の
J・T弁出口圧力は回路中の低圧流路の圧力損失分高く
なり約1.2atm以上となる。このため、この冷凍装
置の冷凍温度は、4.5K以上である。また、圧縮機ユ
ニットで加圧したヘリウムガスを寒冷発生回路と、J・
T回路の高圧流路に同じ配管で供給するため、熱負荷の
変動等によって生じる寒冷発生回路の流量、圧力の変動
がJ・T回路の高圧、低圧流路内に影響し、安定な冷却
温度及び安定な冷凍量が得られない。
【0006】また、圧縮比の異なる2台のスクロール形
圧縮機を2段に配置する圧縮機ユニットを使用し、加圧
したヘリウムガスを、寒冷発生機回路とJ・T回路の高
圧流路に同じ配管で同時に供給し、かつ、寒冷発生機回
路とJ・T回路の排気ガスをそれぞれ前記圧縮機ユニッ
トの中圧、低圧ラインに同時に戻すため2台のスクロー
ル形圧縮機を別々に細かく制御する必要があり、冷凍装
置の小型軽量化や操作の簡便さにかける。
【0007】また、他の冷凍装置の構造が特開昭61ー
235648号公報に記載されている。この冷凍装置で
は、予冷用の寒冷発生機にソルベイ式やギフォード・マ
クマホン(G・M)式往復動形膨張機を使用し、2台2
段の圧縮機(一般にはロータリー式や往復動式)を備え
J・T弁を極低温部に有するJ・T回路で液体ヘリウム
温度を発生する。膨張機及びJ・T回路には別経路の圧
縮機で圧縮したヘリウムガスを供給し、膨張機及びJ・
T回路からの排気ヘリウムガスを圧縮機の吸気口入口で
1.0atm以上の正圧の状態で回収する。したがっ
て、J・T回路のJ・T弁出口圧力は回路中の圧力損失
分高くなり約1.2atm以上となる。この場合も冷凍
温度は4.5K以上である。
【0008】また、この場合も圧縮比の異なる2台の圧
縮機を2段に配置する圧縮機ユニットを使用しているた
め、圧縮機を別々に細かく制御する必要があり、冷凍装
置の小型軽量化や操作の簡便さにかける。この場合、同
一流路内で2台のロータリー形圧縮機と2系統の油除
去、回収回路を用いて圧縮機ユニットを構成しているた
め、冷凍装置の小型軽量化にかける。
【0009】他の冷凍装置の構造であるクロード・サイ
クル冷凍機(圧縮機ユニットで加圧したヘリウムガス
を、予冷用の寒冷発生器に往復動形膨張機を使用した寒
冷発生回路と、J・T弁を極低温部に有するJ・T回路
の高圧流路に同じ配管で供給し低圧ヘリウムガスを両回
路の低圧流路が合流した配管で前記圧縮機ユニットに吸
入する方式)専用に圧縮比の同じ2台のスクロール形圧
縮機を並列1段に配置する圧縮機ユニットが低温工学・
超電導学会予稿集、第44回、(1990年11月)第
96頁に記載されている。
【0010】この冷凍装置においても、J・T回路のJ
・T弁からの排気ヘリウムガスを圧縮機の吸気口入口で
1.0atm以上の正圧の状態で回収する。従って、J
・T弁出口圧力は寒冷発生回路の低圧流路が合流したJ
・T回路の低圧流路の圧力損失分高くなり約1.2at
m以上となる。このため、この冷凍装置の冷凍温度は
4.5K以上である。
【0011】また圧縮機ユニットで加圧したヘリウムガ
スを、寒冷発生回路と、J・T回路の高圧流路に同じ配
管で供給するため、熱負荷の変動等によって生じる寒冷
発生回路の流量、圧力の変動がJ・T回路の高圧、低圧
流路内に影響し、安定な冷却温度及び安定な冷凍量が得
られない。この場合も同一流路内で2台のスクロール形
圧縮機と2系統の油除去、回収回路を用いて圧縮機ユニ
ットを構成しているため、冷凍装置の小型軽量化や寒冷
発生回路とJ・T回路へのヘリウムガス流量配分操作の
簡便さにかける。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たごとく従来の技術は、4.5K未満の任意の温度に安
定に制御しながら冷却する方法に関しては触れられてい
ない。また、圧縮機吸入口を負圧にした場合、吐出圧が
低下し予冷寒冷発生回路の寒冷量が低下して、冷却温度
が4.5K以上に昇温する問題がある。また、圧縮機の
操作の簡便さ及び小型軽量化の方法に関しても触れられ
ていない。
【0013】本発明の目的は、蒸発したヘリウムガスを
4.5K未満で凝縮する、または被冷却体を4.5K未
満特に大気圧下の液体ヘリウム温度4.2K以下に安定
に冷却する小型軽量で操作が簡便な、かつ、大ききな冷
凍量を安定に発生する冷凍装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、予冷用の寒
冷発生機と、この寒冷発生機に接続された第1の圧縮機
と、冷媒を圧縮する第2の圧縮機と、この第2の圧縮機
の冷媒吐出側に接続され前記寒冷発生機とこの冷媒との
間で熱交換を行う熱交換器と、この熱交換器からの冷媒
を膨張させる膨張弁と、冷却対象を冷却した冷媒を前記
第2の圧縮機に戻す戻り流路とを備えた冷凍装置におい
て、前記第2の圧縮機を圧縮室内に多段、かつそれぞれ
が隔離された小圧縮室を有する1機のスクロール型圧縮
機とし、前記戻り流路内の圧力を負圧とすることにより
達成される
【0015】また、前記スクロール型圧縮機の圧縮比を
10以上とすることにより達成される
【0016】さらに、前記戻り流路中に設けられた接続
部を大気に接触させないように隔離手段を備えることに
より達成される
【0017】さらに、前記隔離手段として、前記接続部
を覆うように設けられた容器と、この容器内に高圧の冷
媒を導入する手段とを備えることにより達成される
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】予冷用の寒冷発生機に例えばギフォード・マク
マホン(G・M)式往復動形膨張機を使用し、予冷用の
寒冷発生回路と隔離したJ・T回路のJ・T弁出口の圧
力を正圧から負圧の任意の値に安定に制御する。それに
よって、J・T弁出口で4.5K未満の任意のヘリウム
温度を安定に発生できる。
【0021】また、J・T回路のヘリウムガス流量を増
加することにより、容易に4.5K未満の冷凍量を安定
に増加することができる。また、吸気口入口で正圧から
負圧の範囲で回収し、正圧に圧縮したヘリウムガスをJ
・T回路の高圧流路に供給する操作を同一圧縮機で行う
ことにより、小型軽量で簡便な冷凍装置となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。予冷用の寒冷発生回路に配置した寒冷発生機1は、
例えば、ギフォード・マクマホン膨張機で構成される。
【0023】ヘリウム圧縮機ユニット2の高圧ヘリウム
ガスは寒冷発生機1中に流入して内部で断熱膨張し、第
1ステージ3、第2ステージ4でそれぞれ温度約40
K、15Kの寒冷を発生する。膨張後のガスは、再び、
圧縮機ユニット2に戻る。
【0024】一方、予冷用の寒冷発生回路と隔離したJ
・T回路の圧縮機ユニット5で加圧された高圧のヘリウ
ムガスは、高圧配管16aを通り第1熱交換器6、第2
熱交換器7、第1吸着器8、第3熱交換器9、第4熱交
換器10、第2吸着器11、第5熱交換器12を通り温
度約6K以下に冷却され、J・T弁で断熱膨張してその
一部のガスが液化し、液体ヘリウム槽14に溜まり超電
導マグネット15等の被冷却体を冷却する。
【0025】未液化のヘリウムガス、液体ヘリウム14
aの蒸発ガスは低圧配管16b内に流入し第5熱交換器
12、第3吸着器17、第3熱交換器9、第4吸着器1
8、第1熱交換器6そして第5吸着器18aを通り、ほ
ぼ常温となって低圧配管16bより圧縮機ユニット5に
戻る。クライオスッタト19内は真空断熱され、極低温
部は液体窒素槽21、及び、底板22、上板23で熱シ
ールドされている。
【0026】液体窒素20の蒸発ガスは、排気管24で
大気に放出され、液体窒素は液体窒素タンク25で定期
的に補充される。各吸着器ではヘリウムガス中の不純物
を除去する。
【0027】圧縮機ユニット5の構成を図2,図3にス
クロール型圧縮機26の圧縮室の断面図を示す。圧縮機
ユニット5は、スクロール型圧縮機26と油、ガス混合
高圧流体冷却器27、油分離器28、油吸着器29、油
冷却器30で構成される。低圧配管16bの低圧ヘリウ
ムガスは、スクロール型圧縮機26内のスクロール型圧
縮室31に低圧入口32から流入し、固定スクロール3
1aと旋回スクロール31yとの間に移動しながら形成
される小圧縮室31a、31b,31c,31d,31
eで徐々に加圧される。
【0028】ヘリウムガスは圧縮熱により高温になるた
め、スクロール型圧縮機26内の底部に溜めている高温
の潤滑油の一部を、配管33より油冷却器30に導き、
ほぼ常温にして配管34より中圧入口35を経てスクロ
ール型圧縮室31の中圧圧縮室31b内に供給する。こ
れにより、ヘリウムガスの温度は約350Kに冷却さ
れ、さらに圧縮されてスクロール型圧縮室31の高圧出
口36からスクロール型圧縮機26内に吐出される。
【0029】このようにスクロール型圧縮室31内で
は、スクロールの中心部に向かって移動しながら、か
つ、隔離されて形成される小圧縮室31a、31b,3
1c,31d,31eで、ヘリウムガスが徐々に加圧さ
れるため、各小圧縮室間のガスリーク量がほとんど無
い。
【0030】したがって、1.0atm以下の圧力で小
圧縮室31aに流入するヘリウムガスを加圧し、高い圧
力まで圧縮して吐出することができる。
【0031】一方、中圧圧縮室31b内に供給され高圧
出口36から出た潤滑油の大部分はスクロール型圧縮機
26内の底部に戻り、その他の潤滑油は高圧のヘリウム
ガスに同伴して、油、ガス混合高圧流体冷却器27に流
入する。ここで、混合流体は冷却されると共に約99.
99%の油が分離されその大半は油戻し配管37によ
り、配管34を介してスクロール型圧縮室31の中圧室
内に再供給される。残り0.01%の油を含む高圧のヘ
リウムガスは例えば活性炭を充填した油吸着器29を通
り油濃度約0.01ppmまで精製され、高圧配管16
aを通り第1熱交換器6に供給される。
【0032】J・T弁13出口の温度はJ・T弁で膨張
した後のヘリウムガスの圧力、すなわち、ヘリウム槽内
の液化飽和圧力で決まる。一方、ヘリウム槽内の圧力は (1)J・T弁通過ヘリウムガス流量 (2)低圧配管、第1、第2、第3熱交換器内の低圧流
路、第3吸着器、第4吸着器内のヘリウムガス流動抵抗
による圧力損失 (3)スクロール型圧縮機の吸入風量 (4)高、低圧配管の間に設けた圧力調整弁16cを通
過するバイパスガス風量で定まる。
【0033】したがって、上記4条件を適切に制御する
ことによりヘリウム槽内の圧力を任意の値、すなわち、
J・T弁後のヘリウム温度を任意の値に設定できる。ま
たJ・T回路,特に低圧配管は予冷用の寒冷発生回路と
隔離されているため寒冷発生回路内の圧力変動がJ・T
弁出口の圧力に影響を与えることがない。よって、J・
T弁出口の圧力は1.2atm以下においても安定に維
持でき、4.5未満の冷却温度を安定に確保できる。
【0034】また、J・T弁により発生する寒冷は等エ
ンタルピー膨張で発生するので4.5K以下の冷凍量を
大きく取れる。したがって、単位冷凍量当りの圧縮機入
力電力量も小さくて済む効果がある。
【0035】ヘリウム槽内の圧力は圧力検知器38、温
度は温度センサー39、温度検知器40で計測され、そ
のデータを圧縮機ユニット5内の制御器41に送り所定
の圧力、温度になるようにスクロール型圧縮機26の電
動機42の回転数やJ・T弁13の開度を調整する。
【0036】この制御によりJ・T弁出口の圧力を1.
2atm以下の範囲で調整でき、これにより、冷却温度
を4.5K未満の範囲で安定に制御できる。これは、J
・T回路のヘリウム圧縮機に圧縮室内に多段の、かつ、
それぞれが隔離された連続の小圧縮室を有し、かつ、圧
縮比10以上のスクロール型圧縮機を適用することによ
って、J・T回路の一台の圧縮機で可能となった。
【0037】超電導マグネット15を4.5K未満特に
4.2K以下に冷却することにより超電導マグネットの
蓄熱量が増加して、局部発熱等によるクエンチの発生が
抑制され、安定性が向上すると共に超電導マグネットの
印加電流を増して発生磁場強度を増加できる。
【0038】また、上記冷却温度における冷凍量は、 (1)寒冷発生機の蓄冷材に低温蓄熱特性が大きな物質
を使用する (2)寒冷発生機の運転周波数を調整する (3)J・T弁通過ヘリウムガス流量を増加する (4)スクロール型圧縮機の運転周波数を増加して吸入
・吐出風量を増加することによって容易に増加できる。
【0039】以上、本実施例によれば、予冷用の寒冷発
生回路と隔離したJ・T回路の低圧流路のヘリウムガス
を圧縮機の吸気口入口で正圧から負圧の範囲で回収し、
同圧縮機で高い正圧に加圧したヘリウムガスをJT回路
の高圧流路に供給できるのでJ・T弁出口の圧力を正圧
から負圧の任意の値に制御できる。これによって、J・
T弁出口で4.5K未満の任意のヘリウム温度を安定に
発生できるという効果がある。
【0040】また,本実施例によれば、予冷用の寒冷発
生回路と隔離したJ・T回路の低圧流路のヘリウムガス
を圧縮機の吸気口入口で正圧から負圧の範囲で回収して
も、予冷用の寒冷発生回路の運転圧力条件は変わらず所
定の寒冷量を安定に供給できる。従って、J・T回路の
予冷部を安定に冷却できるので、常に、J・T弁出口で
4.5K未満の任意のヘリウム温度を安定に発生できる
という効果がある。
【0041】また、J・T回路のヘリウムガス流量を増
加する等のことにより、J・T弁により等エンタルピー
膨張で発生する4.5K未満の冷凍量を容易に増加する
ことができ、また、単位冷凍量当りの圧縮機入力電力量
も小さくて済む効果がある。
【0042】さらに、ヘリウムガスをJ・T回路の高圧
流路に供給する操作を同一圧縮機で行うことにより、小
型軽量で簡便な冷凍装置となる効果がある。
【0043】なお、本実施例では、寒冷発生機にG・M
サイクルの膨張機を適用した冷却温度4.5K未満の例
で説明したが、ソルベイサイクル、スターリングサイク
ル、ビルマイヤサイクル、タービン式、クロード式膨張
機を適用した冷凍サイクルやブレイトンサイクルでも同
等な効果があり、冷却温度が4.5K以上であっても温
度の安定性の向上に関して同等の適用できる。また、本
実施例では、圧縮機にスクロール型圧縮機を適用した例
で説明したが、スクリュウ圧縮機を適用しても同等な効
果がある。
【0044】また、本実施例では、超電導マグネットを
被冷却体にした場合について説明したが、熱物性測定装
置,ジョセフソン素子や各種センサー等の各種電子機器
や、高真空、高排気速度のクライオパネルを被冷却体に
しても、被冷却体の温度が低下することによりSN比の
向上や排気速度の高速化が増加する効果がある。
【0045】本発明の他の実施例を図4に示す。本図
は、2個の圧縮室31を同一圧力容器内に並列に配置し
たスクロール型圧縮機を使用した圧縮機ユニットの構成
を示している。
【0046】本実施例によれば、複数単段のスクロール
型圧縮機で吸入・吐出風量を増加できるので、より多量
のJ・T回路の低圧流路の排気ヘリウムガスを圧縮機の
吸気口入口で正圧から負圧の状態で回収し、同圧縮機で
正圧に加圧したヘリウムガスをJT回路の高圧流路に供
給できるので、J・T弁出口の圧力を正圧から負圧の任
意の値に制御できる範囲が広がり、これによって、J・
T弁出口で4.5K以下の広範囲の任意のヘリウム温度
を発生できるという効果がある。
【0047】また、J・T回路のヘリウムガス流量を2
倍に増加できるので、容易に4.5K以下の冷凍量を増
加することが出来る。また、油分離系を1つにまとめる
ことができるので軽量化でき、かつ、ガス冷却用の潤滑
油取り出し及び注入系を1つにまとめることができるの
で軽量化と2台の圧縮機に同時に冷却油を注入する操作
が簡便になる。これは、2台の圧縮機の油面が常に一定
となるためである。
【0048】更に、吸気口入口で負圧の状態で回収し、
正圧に圧縮したヘリウムガスをJ・T回路の高圧流路に
供給する操作を同一圧縮機内で行うことにより、小型軽
量で簡便な冷凍装置となる効果がある。
【0049】本発明の他の実施例を図5に示す。本図
は、J・T回路においてJ・T弁出口と低圧配管とを凝
縮器38を介して連通した構成を示している。本実施例
によれば、J・T回路と液体ヘリウム槽内とを隔離でき
るので、液体ヘリウム槽内の熱負荷の変動によって液体
ヘリウム槽内の圧力が変動してもJ・T回路の流量及び
低圧配管の圧力は変動せず、したがって、凝縮器38の
冷却温度が安定するという効果がある。
【0050】本発明の他の実施例を図6に示す。本図
は、J・T回路において第5吸着器18aを通る低圧配
管16bと圧縮機ユニット5の吸入口配管16cを継手
39を介して低圧配管16dで接続した場合を示してい
る。継手39の周りには、大気隔離冶具の容器40を設
け大気と隔離するとともに容器40と高圧配管16aを
配管16eで連通する。
【0051】本実施例によれば負圧下の低圧配管内に継
手39から不純物となる空気がJ・T回路に流入するこ
とを防止できJ・T弁の閉塞等による冷凍装置のトラブ
ルを防止できる効果がある
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、予冷用の寒冷発生回路
と隔離されたJ・T弁出口の圧力を正圧から負圧の任意
の値に制御できるので、J・T弁出口で4.5K以下の
任意のヘリウム温度を発生でき、被冷却体の冷却温度を
4.5K以下の任意の温度に冷却できる効果がある。
【0053】また、J・T回路のヘリウムガス流量を増
加することにより、容易に4.5K以下の冷凍量を増加
することが出来る。また、吸気口入口で負圧の状態で回
収し正圧に圧縮したヘリウムガスをJ・T回路の高圧流
路に供給する操作を同一圧縮機で行うことにより、本装
置が小型軽量で簡便な冷凍装置にできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の冷凍装置の構成を説明する
図である。
【図2】本発明の一実施例で使用したJ・T回路用の圧
縮機ユニットの構成を説明する図である。
【図3】本発明の一実施例で使用したJ・T回路用の圧
縮機ユニットの圧縮室の断面を説明する図である。
【図4】本発明になる他の実施例で使用したJ・T回路
用の圧縮機ユニットの構成を説明する図である。
【図5】本発明になる他の実施例の冷凍装置のJ・T弁
周りの構成の説明図である。
【図6】本発明になる他の実施例の圧縮機ユニットの低
圧配管の継手に、大気隔離冶具を設けた構成を説明する
図である。
【符号の説明】
1…膨張機、5…圧縮機ユニット、6,7,9,10,
12…熱交換器、13…J・T弁、14a…液体ヘリウ
ム、15…超電導マグネット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 和明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 笠原 直紀 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 佐渡 慎太郎 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 清水工場内 (56)参考文献 特開 平2−203163(JP,A) 特開 昭62−268963(JP,A) 特開 平3−236546(JP,A) 実開 昭63−83556(JP,U) 実開 平1−125971(JP,U) 実開 昭59−115267(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予冷用の寒冷発生機と、この寒冷発生機に
    接続された第1の圧縮機と、冷媒を圧縮する第2の圧縮
    機と、この第2の圧縮機の冷媒吐出側に接続され前記寒
    冷発生機とこの冷媒との間で熱交換を行う熱交換器と、
    この熱交換器からの冷媒を膨張させる膨張弁と、冷却対
    象を冷却した冷媒を前記第2の圧縮機に戻す戻り流路と
    を備えた冷凍装置において、前記第2の圧縮機を圧縮室
    内に多段、かつそれぞれが隔離された小圧縮室を有する
    1機のスクロール型圧縮機とし、前記戻り流路内の圧力
    を負圧とした冷凍装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記スクロール型圧縮
    機の圧縮比を10以上とした冷凍装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記戻り流路中に設け
    られた接続部を大気に接触させないように隔離手段を備
    えた冷凍装置。
  4. 【請求項4】請求項4において、前記隔離手段は、前記
    接続部を覆うように設けられた容器と、この容器内に高
    圧の冷媒を導入する手段とを備えた冷凍装置。
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