JP3596825B2 - 極低温冷凍機の低圧制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、圧縮機で圧縮されたヘリウムガス等の冷媒ガスを膨張手段で膨張させて極低温レベルの寒冷を発生させるようにした極低温冷凍機において、冷媒回路にバッファタンクから冷媒ガスを供給して冷媒回路の低圧を制御するようにした低圧制御装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超電導現象を利用する超電導体においては、その温度を臨界温度以下に冷却保持するためにタンク内に貯溜した液体ヘリウムを用いることが行われているが、この液体ヘリウムがタンク内で蒸発するので、この蒸発したヘリウムガスを冷却凝縮させて液化する必要があり、この目的で極低温冷凍機が使用される。
【0003】
このヘリウムガスを凝縮温度まで冷却する冷凍機の一例として、従来、例えば米国特許第4223540号等に記載されているように、予冷冷凍機とJ−T冷凍機とを組み合わせた冷凍機がある。上記予冷冷凍機はGMサイクル(ギフォード・マクマホンサイクル)や改良ソルベーサイクル等の冷凍機からなるもので、圧縮機で圧縮されたヘリウムガス(冷媒ガス)を膨張機で断熱膨張させてそのガスの温度降下によりヒートステーションに極低温レベルの寒冷を発生させる。
【0004】
一方、J−T冷凍機は、圧縮機から供給されたヘリウムガスを上記予冷冷凍機における膨張機のヒートステーションとの間で熱交換して予冷する予冷器と、ヘリウムガスをジュール・トムソン膨張させるJ−T弁とを接続してなるもので、圧縮機からのヘリウムガスを予冷器で予冷するとともに、該予冷されたヘリウムガスをJ−T弁でジュール・トムソン膨張させて4Kレベルの寒冷を発生させるようになっている。
【0005】
ところで、この種の極低温冷凍機においては、冷媒ガスを所定圧力で貯蔵するバッファタンクを設け、このバッファタンクを、圧縮機の吐出側及び膨張機を接続する高圧配管に対し高圧制御弁を配置した冷媒戻し配管を介して、また圧縮機の吸込側及び膨張機を接続する低圧配管に対し低圧制御弁を配置した冷媒供給配管を介してそれぞれ接続し、低圧配管内の圧力が設定圧以下に低下したときに低圧制御弁の開弁により冷媒供給配管を開いて、バッファタンク内の冷媒ガスを冷媒回路に供給する一方、膨張手段の熱負荷の増大等により高圧配管内の圧力が設定圧以上に上昇したときに高圧制御弁の開弁により冷媒戻し配管を開いて、高圧配管の冷媒ガスをバッファタンクに回収することが行われる。
【0006】
そして、冷凍機は冷却対象物を極低温レベルに冷却保持する定常運転状態に移行する前に、冷却対象物を常温から極低温レベルまで低下させるクールダウン運転が行われるが、このクールダウン運転時にも、冷媒ガスの温度低下に伴ってその体積が減少すると、そのことによる低圧配管の圧力の低下に伴い、低圧制御弁が開弁して冷媒供給配管が開き、バッファタンク内の冷媒ガスが冷媒回路に供給されて冷媒回路での冷媒ガスの不足分が補給される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このクールダウン運転時には、バッファタンクから多量の冷媒ガスを冷媒回路に供給せねばならず、そのために低圧制御弁の冷媒流量を大きく設定する必要がある。
【0008】
しかし、上記バッファタンクは高圧制御弁を配置した冷媒戻し配管を介して高圧配管にも接続されているので、冷凍機の定常運転時に、高圧配管から冷媒戻し配管及び冷媒供給配管を経て低圧配管に至るバイパス路が形成される。すなわち、冷凍機の定常運転時、低圧配管の圧力がある程度変動しても低圧制御弁が開弁してバッファタンクからの冷媒ガスの補給が可能となるように、その開弁圧は、定常運転状態での低圧配管の圧力よりも若干高い圧力に設定されており、冷凍機の冷凍能力が熱負荷と等しい定常運転時は、高圧制御弁の開弁圧が高圧配管の圧力に略等しいので、高圧配管から冷媒戻し配管及び冷媒供給配管を経て低圧配管に至るバイパス路が形成されることとなる。また、冷凍機の冷凍能力が熱負荷よりも僅かに小さくて、高圧配管の圧力が高圧制御弁の開弁圧よりも低い場合にも、時間の経過と共に高圧圧力が上昇して高圧制御弁の開弁圧を越えると、上記バイパス路が形成される。
【0009】
このため、上記のように冷凍機のクールダウン運転時に合わせて低圧制御弁の冷媒流量を大きく設定すると、上記冷凍機の定常運転時に形成されるバイパス路を経て高圧配管から低圧配管に至る冷媒ガスのバイパス流量が増大し、その分、膨張機で寒冷発生に使用される高圧の冷媒ガスの循環量が相対的に減少して、冷凍機の能力が低下するという問題がある。
【0010】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、冷媒供給配管での構成を改良することで、冷凍機のクールダウン運転時にバッファタンクから多量の冷媒ガスを冷媒回路に供給できるようにしつつ、冷凍機の定常運転状態では冷媒供給配管の冷媒流量を少なくして、高圧配管から低圧配管に至るバイパス流量を減少させ、冷凍機の冷凍能力を向上維持することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、請求項1の発明では、冷凍機のクールダウン運転時、冷媒回路における低圧圧力が定常運転時の圧力よりも低下したときに限定して、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスをバッファタンクから低圧配管に供給するようにした。
【0012】
具体的には、この発明では、図1〜図5に示すように、ヘリウムガス等の冷媒ガスを圧縮する圧縮機(4),(8)と、高圧の冷媒ガスを膨張させて寒冷を発生させる膨張手段(32),(41)とを高圧配管(13)及び低圧配管(3)により接続してなる冷媒回路(52)を備えるとともに、上記高圧配管(13)に冷媒戻し配管(20)を介して接続され、かつ低圧配管(3)に冷媒供給配管(18)を介して接続され、冷媒ガスを所定圧力で貯蔵するバッファタンク(Tb)を備え、圧縮機(4),(8)で圧縮された冷媒ガスを膨張手段(32),(41)で膨張させ、その膨張による温度降下により極低温レベルの寒冷を発生させるとともに、低圧配管(3)内の圧力が設定圧以下に低下したときに冷媒供給配管(18)を介してバッファタンク(Tb)内の冷媒ガスを冷媒回路(52)に供給する一方、膨張手段(32),(41)の熱負荷の増大により高圧配管(13)内の圧力が設定圧以上に上昇したときに冷媒戻し配管(20)を介して高圧配管(13)の冷媒ガスをバッファタンク(Tb)に回収するようにした極低温冷凍機が前提である。
【0013】
そして、上記低圧配管(3)の圧力が定常運転時の低圧配管(3)の圧力よりも低下した冷凍機のクールダウン運転時、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスを上記バッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給する冷媒流量可変手段(22)を設ける。
【0014】
請求項2の発明では、図1に示すように、上記冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1低圧制御弁(LPR1)と、冷媒供給配管(18)に上記第1低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第2低圧制御弁(LPR2)とを備えてなるものとする。そして、上記第1低圧制御弁(LPR1)は冷凍機の定常運転時に開弁し、第2低圧制御弁(LPR2)は冷凍機のクールダウン運転時に開弁するように各々の開弁圧を設定する。
【0015】
請求項3の発明では、図3に示すように、冷凍機の定常運転時に開弁する上記第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量は、クールダウン運転時に開弁する第2低圧制御弁(LPR2)の冷媒流量よりも小さく設定する。
【0016】
請求項4の発明では、図4に示す如く、上記冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1低圧制御弁(LPR1)と、冷媒供給配管(18)に上記第1低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、かつ第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量よりも大きい冷媒流量を有し、低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第2低圧制御弁(LPR2)と、上記バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)への流路を選択的に切り換える三方弁(57)と、バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが冷凍機の定常運転時には第1低圧制御弁(LPR1)に流れる一方、クールダウン運転時には第2低圧制御弁(LPR2)に流れるように上記三方弁(57)を切り換える制御手段(55)とを備えてなる構成とする。
【0017】
請求項5の発明では、図5に示すように、上記冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の低圧制御弁(LPR1)と、冷媒供給配管(18)に上記低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、かつ低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量よりも大きい冷媒流量を有する常時開の減圧手段(58)と、上記バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの低圧制御弁(LPR1)又は減圧手段(58)への流路を選択的に切り換える三方弁(57)と、バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが冷凍機の定常運転時には低圧制御弁(LPR1)に流れる一方、クールダウン運転時には減圧手段(58)に流れるように上記三方弁(57)を切り換える制御手段(55)とを備えてなるものとする。
【0019】
【作用】
上記の構成により、請求項1の発明では、冷凍機のクールダウン運転時に、冷媒回路(52)における低圧配管(3)の圧力が定常運転時の低圧配管(3)の圧力よりも低下すると、冷媒流量可変手段(22)により、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスがバッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給される。このため、冷凍機のクールダウン運転時に低圧配管(3)の圧力が低下しても、それに応じてバッファタンク(Tb)から冷媒ガスを補給することができ、冷媒回路(52)の冷媒量を確保することができる。
【0020】
一方、冷凍機の定常運転時には、上記バッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給される冷媒ガスの流量は上記クールダウン運転時よりも小さくなる。このため、高圧配管(13)から冷媒戻し配管(20)及び冷媒供給配管(18)を経て低圧配管(3)に至るバイパス路が形成されていても、そのバイパス路を流れる冷媒ガスの流量は小さくなり、膨張手段(32),(41)への高圧冷媒ガスの流量を大に保って冷凍機の冷凍能力を確保することができる。
【0021】
請求項2の発明では、第1低圧制御弁(LPR1)は冷凍機の定常運転時に開弁するように開弁圧が設定されている一方、第2低圧制御弁(LPR2)は冷凍機のクールダウン運転時に開弁するように開弁圧が設定され、このクールダウン運転時は低圧配管(3)の圧力が定常運転時よりも低いので、冷凍機の定常運転時には第1低圧制御弁(LPR1)のみが開弁し、クールダウン運転時には第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の双方が開弁する。このため、低圧配管(3)の圧力が低下した冷凍機のクールダウン運転時には、開弁した両低圧制御弁(LPR1),(LPR2)によりバッファタンク(Tb)から冷媒供給配管(18)を経て冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量を増加させる一方、定常運転時には、第1低圧制御弁(LPR1)のみの開弁によりバッファタンク(Tb)から冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量が小さくなり、つまり高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうバイパス流量が小さくでき、冷凍機の冷凍能力を確保することができる。
【0022】
請求項3の発明では、第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量は第2低圧制御弁(LPR2)の冷媒流量よりも小さいので、冷凍機の定常運転時に第1低圧制御弁(LPR1)のみが開弁したとき、上記高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうバイパス流量をさらに小さくでき、冷凍機の冷凍能力をより効果的に確保することができる。また、この第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量が小さい分だけ、その流量を細かく設定することができる。
【0023】
請求項4の発明では、制御手段(55)により冷凍機の運転状態に応じて三方弁(57)が切り換えられて、バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)への流路が選択され、冷凍機の定常運転時にはバッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが第1低圧制御弁(LPR1)に流れ、クールダウン運転時には第2低圧制御弁(LPR2)に流れる。第2低圧制御弁(LPR2)の冷媒流量は第1低圧制御弁(LPR1)よりも大きいので、低圧配管(3)の圧力が低下した冷凍機のクールダウン運転時には、第2低圧制御弁(LPR2)の開弁によりバッファタンク(Tb)から冷媒供給配管(18)を経て冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量を増加させる一方、定常運転時には、第1低圧制御弁(LPR1)の開弁によりバッファタンク(Tb)から冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量、つまり高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうバイパス流量を小さくでき、冷凍機の冷凍能力を確保することができる。
【0024】
請求項5の発明では、請求項4の発明と同様に、制御手段(55)により冷凍機の運転状態に応じて三方弁(57)が切り換えられて、バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの低圧制御弁(LPR1)又は減圧手段(58)への流路が選択され、冷凍機の定常運転時にはバッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが低圧制御弁(LPR1)に流れ、クールダウン運転時には減圧手段(58)に流れる。この減圧手段(58)の冷媒流量は低圧制御弁(LPR1)よりも大きいので、低圧配管(3)の圧力が低下した冷凍機のクールダウン運転時には、減圧手段(58)によりバッファタンク(Tb)から冷媒供給配管(18)を経て冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量を増加させる一方、定常運転時には、低圧制御弁(LPR1)の開弁によりバッファタンク(Tb)から冷媒回路(52)に供給される冷媒ガスの流量、つまり高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうバイパス流量を小さくでき、冷凍機の冷凍能力を確保することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(実施例1)
図2は本発明の実施例1に係る冷凍機(R)の全体構成を示し、この冷凍機(R)は圧縮機ユニット(1)と、真空槽(D)に取り付けられる冷凍機ユニット(31)とからなる。
【0027】
上記圧縮機ユニット(1)には、低圧ガス吸入口(2)からの低圧ヘリウムガスを低圧配管(3)を介して吸い込んで圧縮する低段用圧縮機(4)と、この低段用圧縮機(4)から吐出されたヘリウムガスを冷却する熱交換器(5)と、この熱交換器(5)から吐出されたヘリウムガスを、中間圧ガス吸入口(6)から中間圧配管(7)を介して吸入された中間圧のヘリウムガスと共にさらに高圧に圧縮する高段用圧縮機(8)と、この高段用圧縮機(8)から吐出された高圧ヘリウムガスから圧縮機潤滑用の油を分離する前段油分離器(9)と、この前段油分離器(9)から吐出された高圧ヘリウムガスを冷却する熱交換器(10)と、この熱交換器(10)から吐出されたヘリウムガスからさらに潤滑用の油を分離する後段油分離器(11)と、この後段油分離器(11)から吐出されたヘリウムガスから不純物を吸着除去する吸着器(12)とが配設され、該吸着器(12)の吐出側に高圧配管(13)の一端が接続されている。この高圧配管(13)の他端側は予冷用高圧配管(14)及びJ−T用高圧配管(15)に分岐され、予冷用高圧配管(14)は予冷用高圧ガス吐出口(16)に、またJ−T用高圧配管(15)はJ−T用高圧ガス吐出口(17)にそれぞれ接続されている。
【0028】
上記J−T用高圧配管(15)は途中で2つの分岐配管(15a),(15b)に並列に分岐され、一方の分岐配管(15a)には流量調整用の絞り固定式の第1絞り弁(V1)と、この第1絞り弁(V1)の吸着器(12)側に空圧式の第1開閉弁(AV1)とが配設されている。一方、他方の分岐配管(15b)には同様の第2絞り弁(V2)と第2開閉弁(AV2)とが配設され、例えば上記第2絞り弁(V2)の開度は第1絞り弁(V1)よりも小さく設定されている。
【0029】
さらに、上記低段用圧縮機(4)の吸込側と低圧ガス吸入口(2)との間の低圧配管(3)にはヘリウムガス供給配管(18)の一端が分岐接続されている。また、上記高圧配管(13)の一部であるJ−T用高圧配管(15)には高圧制御弁(HPR)を配置したヘリウムガス戻し配管(20)の一端が分岐接続され、このヘリウムガス戻し配管(20)の他端は上記ヘリウムガス供給配管(18)の他端と集合されてヘリウムガス給排配管(21)の一端に接続され、このヘリウムガス給排配管(21)の他端は、ヘリウムガスを所定圧力で貯蔵するバッファタンク(Tb)に接続されている。
【0030】
上記高圧制御弁(HPR)は、高圧配管(13)(J−T用高圧配管(15))でのヘリウムガスの圧力が設定圧以上に上昇したときにそれをパイロット圧として自動的に開くもので、この高圧制御弁(HPR)の開弁によりJ−T用高圧配管(15)(後述の冷媒回路(52))のヘリウムガスがバッファタンク(Tb)内に回収される。
【0031】
図1に拡大詳示するように、上記ヘリウムガス供給配管(18)は途中で2つの分岐配管(18a),(18b)に並列に分岐され、一方の分岐配管(18a)には流路閉止用の絞り固定式の第3閉止弁(V3)と、この第3閉止弁(V3)の低圧配管(3)側に常時閉の第1低圧制御弁(LPR1)とが配設されている一方、他方の分岐配管(18b)には同様の第4閉止弁(V4)と常時閉の第2低圧制御弁(LPR2)とが配設されている。上記各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)は、低圧配管(3)でのヘリウムガスの圧力が設定圧以下に低下したときにそれをパイロット圧として自動的に開くもので、この低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の開弁に伴いバッファタンク(Tb)内のヘリウムガスが低圧配管(3)(冷媒回路(52))に供給される。
【0032】
そして、上記第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の各開弁状態でのヘリウムガス流量は互いに同じであるが、開弁圧は異なり、第2低圧制御弁(LPR2)の開弁圧は第1低圧制御弁(LPR1)の開弁圧よりも低く設定されている。すなわち、第1低圧制御弁(LPR1)は冷凍機(R)が定常運転時にあるときの低圧配管(3)の圧力で開弁し、一方、第2低圧制御弁(LPR2)は冷凍機(R)がクールダウン運転時にあるときの低圧配管(3)の圧力で開弁するように設定されている。この実施例では、上記第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)によりヘリウムガス流量可変機構(22)が構成され、このヘリウムガス流量可変機構(22)により、上記低圧配管(3)の圧力が冷凍機(R)の定常運転時の低圧配管(3)の圧力よりも低下した冷凍機(R)のクールダウン運転時、その定常運転時よりも多い流量のヘリウムガスをバッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給するようにしている。
【0033】
これに対し、上記冷凍機ユニット(31)には、圧縮機ユニット(1)の高段用圧縮機(8)に対し閉回路に接続された予冷冷凍機(32)(膨張機)と、低段用圧縮機(4)及び高段用圧縮機(8)に対し直列に接続されたJ−T冷凍機(41)とが設置されている。上記予冷冷凍機(32)は、G−M(ギフォード・マクマホン)サイクルの冷凍機で構成されていて、J−T冷凍機(41)におけるヘリウムガス(冷媒ガス)を予冷するためにヘリウムガスを圧縮及び膨張させる。この予冷冷凍機(32)は上記真空槽(D)の外部に配置される密閉円筒状のケース(33)と、該ケース(33)に連設された大小2段構造のシリンダ(34)とを有する。上記ケース(33)には上記圧縮機ユニット(1)の予冷用高圧ガス吐出口(16)にフレキシブル配管(35)を介して接続される高圧ガス入口(36)と、同中間圧ガス吸入口(6)にフレキシブル配管(37)を介して接続される低圧ガス出口(38)とが開口されている。一方、シリンダ(34)は真空槽(D)の側壁を貫通してその内部に延びており、その大径部(34a)の先端部は所定温度レベルに冷却保持される第1ヒートステーション(39)に、また小径部(34b)の先端部は上記第1ヒートステーション(39)よりも低い温度レベルに冷却保持される第2ヒートステーション(40)にそれぞれ形成されている。
【0034】
すなわち、ここでは図示しないが、シリンダ(34)内には、上記各ヒートステーション(39),(40)に対応する位置にそれぞれ膨張空間を区画形成するフリータイプのディスプレーサ(置換器)が往復動可能に嵌挿されている。一方、上記ケース(33)内には、回転する毎に開閉するロータリバルブと、該ロータリバルブを駆動するバルブモータとが収容されている。ロータリバルブは、上記高圧ガス入口(36)から流入したヘリウムガスをシリンダ(34)内の各膨張空間に供給し、又は各膨張空間内で膨張したヘリウムガスを低圧ガス出口(38)から排出するように切り換わる。そして、このロータリバルブの開閉により高圧ヘリウムガスをシリンダ(34)内の各膨張空間でサイモン膨張させて、その膨張に伴う温度降下により極低温レベルの寒冷を発生させ、その寒冷をシリンダ(34)における第1及び第2ヒートステーション(39),(40)にて保持する。つまり、予冷冷凍機(32)では、高段用圧縮機(8)から吐出された高圧のヘリウムガスを断熱膨張させてヒートステーション(39),(40)の温度を低下させ、J−T冷凍機(41)における後述の予冷器(46),(47)を予冷するとともに、膨張した低圧ヘリウムガスを圧縮機(8)に戻して再圧縮するようになされている。
【0035】
一方、上記J−T冷凍機(41)は、約4Kレベルの寒冷を発生させるためにヘリウムガスをジュール・トムソン膨張させる冷凍機であって、この冷凍機(41)は上記真空槽(D)内に配置された第1〜第3のJ−T熱交換器(42)〜(44)を備えている。この各J−T熱交換器(42)〜(44)は1次側及び2次側をそれぞれ通過するヘリウムガス間で互いに熱交換させるもので、第1J−T熱交換器(42)の1次側は圧縮機ユニット(1)のJ−T用高圧ガス吐出口(17)にフレキシブル配管(45)を介して接続されている。また、第1及び第2のJ−T熱交換器(42),(43)の各1次側同士は、上記予冷冷凍機(32)におけるシリンダ(34)の第1ヒートステーション(39)外周に配置した第1予冷器(46)を介して接続されている。同様に、第2及び第3J−T熱交換器(43),(44)の各1次側同士は、第2ヒートステーション(40)外周に配置した第2予冷器(47)を介して接続されている。さらに、上記第3J−T熱交換器(44)の1次側は、高圧のヘリウムガスをジュール・トムソン膨張させるJ−T弁(48)に吸着器(49)を介して接続されている。上記J−T弁(48)は真空槽(D)外側から操作ロッド(48a)によって開度が調整される。上記J−T弁(48)は、図外の冷却対象物に伝熱可能に配置した冷却器(50)を介して上記第3J−T熱交換器(44)の2次側に接続されている。そして、この第3J−T熱交換器(44)の2次側は第2J−T熱交換器(43)の2次側を経て第1J−T熱交換器(42)の2次側に接続され、この第1J−T熱交換器(42)の2次側はフレキシブル配管(51)を介して圧縮機ユニット(1)の低圧ガス吸入口(2)に接続されている。
【0036】
すなわち、J−T冷凍機(41)はフレキシブル配管(45),(51)、低圧配管(3)、両圧縮機(4),(8)及び高圧配管(3)のJ−T用高圧配管(15)に対し直列に接続された冷媒回路(52)をなし、その低段用及び高段用圧縮機(4),(8)にヘリウムガスを吸入して圧縮し、この高段用圧縮機(8)により圧縮された高圧ヘリウムガスを第1〜第3のJ−T熱交換器(42)〜(44)において、圧縮機(4)側に向かう低温低圧のヘリウムガスと熱交換させるとともに、第1及び第2予冷器(46),(47)でそれぞれシリンダ(34)の第1及び第2ヒートステーション(39),(40)で冷却した後、J−T弁(48)でジュール・トムソン膨張させて約4Kの液状態のヘリウムとなし、この液体ヘリウムを冷却器(50)で冷却対象物を冷却する。また、この冷却対象物の冷却に供されてガス状態になったヘリウムを第3〜第1J−T熱交換器(44)〜(42)の各2次側を通して低段用及び高段用圧縮機(4),(8)に吸入させるようになされている。
【0037】
図2において、(54)は制御ユニット(55)からの制御信号を受けて上記第1及び第2開閉弁(AV1),(AV2)に対する空気圧の作用又は作用停止を切り換えるマニホールドユニットである。
【0038】
また、上記制御ユニット(55)には、信号線を図示しないが、上記高段用圧縮機(8)から吐出された高圧ヘリウムガスの圧力を検出する高圧スイッチ(HPS)の検出信号と、低段用圧縮機(4)の吸込側に連通する低圧配管(3)内の低圧ヘリウムガスの圧力を検出する低圧スイッチ(LPS)の検出信号と、ヘリウムガス給排配管(21)内の圧力(バッファタンク(Tb)の内圧)を検出する中圧スイッチ(MPS)の検出信号と、空気圧を検出する空圧スイッチ(APS)の検出信号と、圧縮機ユニット(1)における3つの保護スイッチ(SS1)〜(SS3)の作動信号とが入力されている。
【0039】
尚、図2中、(24)は前段油分離器(9)でヘリウムガスから分離された油の一部と後段油分離器(11)で分離された油とを、低段用圧縮機(4)から吐出されて高段用圧縮機(8)に吸入されるヘリウムガス中にインジェクションする油戻し配管、(25)は前段油分離器(9)で分離された油の残部を高段用圧縮機(8)に戻す油戻し配管、(26)は高段用圧縮機(8)内下部の油を上記油戻し配管(25)に供給して同圧縮機(8)内上部にインジェクションするための油インジェクション配管、(27)は低段用圧縮機(4)内下部の油を同圧縮機(4)内上部にインジェクションする油インジェクション配管、(28)は両圧縮機(4),(8)内下部間を連通して両者の油面レベルを一定にするための均油管である。
【0040】
次に、上記実施例の作用について説明する。
冷凍機(R)が運転状態にあると、基本的に、圧縮機ユニット(1)の高段用圧縮機(8)から供給された高圧のヘリウムガスの一部が予冷冷凍機(32)(膨張機)に供給される。このヘリウムガスは該予冷冷凍機(32)におけるシリンダ(34)内の各膨張空間で膨張し、このガスの膨張に伴う温度降下により第1ヒートステーション(39)が所定温度レベルに、また第2ヒートステーション(40)が第1ヒートステーション(39)よりも低い温度レベルにそれぞれ冷却される。膨張空間で膨張したヘリウムガスは圧縮機ユニット(1)に戻り、その中間圧配管(7)を経由して高段用圧縮機(8)に吸い込まれて圧縮される。
【0041】
一方、圧縮機ユニット(1)におけるJ−T用高圧配管(15)の第1開閉弁(AV1)が開弁する一方、第2開閉弁(AV2)が閉弁し、上記高段用圧縮機(8)から吐出された高圧のヘリウムガスの残部は上記J−T用高圧配管(15)の第1絞り弁(V1)を経由してJ−T冷凍機(41)の第1J−T熱交換器(42)の1次側に入り、そこで圧縮機(4)側へ向かう2次側の低圧ヘリウムガスと熱交換されて常温300Kから例えば約50Kまで冷却され、その後、上記予冷冷凍機(32)の第1ヒートステーション(39)外周の第1予冷器(46)に入ってさらに冷却される。この冷却されたガスは第2J−T熱交換器(43)の1次側に入って、同様に2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換により例えば約15Kまで冷却された後、予冷冷凍機(32)の第2ヒートステーション(40)外周の第2予冷器(47)に入ってさらに冷却される。この後、ガスは第3J−T熱交換器(44)の1次側に入って2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換によりさらに冷却され、しかる後にJ−T弁(48)に至る。このJ−T弁(48)では高圧ヘリウムガスは絞られてジュール・トムソン膨張し、約4Kの液状態のヘリウムとなり、この液体ヘリウムは冷却器(50)で冷却対象物の冷却に利用される。この冷却対象物の冷却に供された後に液体ヘリウム自体はヘリウムガスに戻り、このヘリウムガスは第3J−T熱交換器(44)の2次側に吸入され、第2及び第1J−T熱交換器(43),(42)の各2次側を経由して低段用圧縮機(4)に吸い込まれて圧縮される。
【0042】
そして、斯かる冷凍機(R)の運転が開始されるときのクールダウン運転状態では、冷媒回路(52)の冷凍機ユニット(31)でヘリウムガスが温度降下してその体積が減少し、それに伴って低圧配管(3)内のヘリウムガス圧が低下する。このヘリウムガスの低圧圧力の低下に伴い、バッファタンク(Tb)内のヘリウムガスがヘリウムガス給排配管(21)及びヘリウムガス供給配管(18)を経て低圧配管(3)に供給される。すなわち、ヘリウムガス供給配管(18)に配設されている第2低圧制御弁(LPR2)の開弁圧は第1低圧制御弁(LPR1)の開弁圧よりも低く、第1低圧制御弁(LPR1)は冷凍機(R)が定常運転時にあるときの低圧配管(3)の圧力で開弁し、一方、第2低圧制御弁(LPR2)は冷凍機(R)がクールダウン運転時にあるときの低圧配管(3)の圧力で開弁するように設定されているので、低圧配管(3)の圧力がクールダウン運転時にあるときの低圧配管(3)の圧力まで低下すると、第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の双方が開弁する。このため、図1で破線の矢印にて示すように、バッファタンク(Tb)からヘリウムガスが両低圧制御弁(LPR1),(LPR2)を経て低圧配管(3)に供給され、そのヘリウムガスの流量を増加させることができ、冷凍機(R)のクールダウン運転時の冷媒回路(52)でのヘリウムガス量を良好に確保することができる。
【0043】
このクールダウン運転の終了後、冷凍機(R)が定常運転状態に移行すると、低圧配管(3)の圧力がクールダウン運転時のヘリウムガスの補給を受けて上昇した状態に安定し、その圧力は第1低圧制御弁(LPR1)の開弁圧よりも低くかつ第2低圧制御弁(LPR2)の開弁圧よりも高い圧力となる。このときには第1低圧制御弁(LPR1)のみが開弁可能となる。このため、高圧配管(13)からヘリウムガス戻し配管(20)及びヘリウムガス供給配管(18)を経て低圧配管(3)に至るバイパス路が形成されていても、上記ヘリウムガス供給配管(18)は第1低圧制御弁(LPR1)のみで開かれているので、図1で実線の矢印にて示すように、そのバイパス路を流れるヘリウムガスの流量は小さくなる。その結果、冷凍機ユニット(31)への高圧のヘリウムガスの流量を大に保つことができ、冷凍機(R)の定常運転時の冷凍能力を大に確保することができる。
【0044】
尚、上記実施例では、第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)をいずれも1つとしているが、必要に応じて複数に増やすこともでき、各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)を互いに並列に接続して同じ低圧制御弁(LPR1),(LPR2)については同じ開閉動作をするようにすればよい。
【0045】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2を示し(尚、以下の各実施例では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施例1では、第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の開弁圧のみを異ならせ、各々の開弁状態でのヘリウムガス流量は同じとしているのに対し、この実施例では、開弁圧が高くて冷凍機(R)の定常運転時に開く第1低圧制御弁(LPR1)のヘリウムガス流量を、開弁圧が低くて冷凍機(R)のクールダウン運転時のみに開く第2低圧制御弁(LPR2)のヘリウムガス流量よりも小さく設定したものである。
【0046】
したがって、この実施例でも、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
特に、この実施例の場合、第1低圧制御弁(LPR1)の開弁時のヘリウムガス流量は第2低圧制御弁(LPR2)よりも小さいので、実施例1に比べ、冷凍機(R)の定常運転時に第1低圧制御弁(LPR1)のみが開弁したとき、バイパス路を経て高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうヘリウムガスのバイパス流量を、流量の小さい第1低圧制御弁(LPR1)によってさらに小さくでき、冷凍機(R)の冷凍能力をより効果的に確保することができる利点がある。
【0047】
また、この第1低圧制御弁(LPR1)のヘリウムガス流量が小さい分だけ、その流量を細かく設定することができる利点もある。
【0048】
(実施例3)
図4は実施例3を示し、上記各実施例では、冷凍機(R)の定常運転時及びクールダウン運転時のバッファタンク(Tb)からのヘリウムガス供給量を第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の開弁圧の差によって可変としているのに対し、これら両低圧制御弁(LPR1),(LPR2)に加えて三方弁を設けたものである。
【0049】
すなわち、この実施例では、ヘリウムガス供給配管(18)における2つの分岐配管(18a),(18b)にそれぞれ配設された第1及び第2低圧制御弁(LPR1),(LPR2)の開弁圧は、いずれも冷凍機(R)の定常運転時に開弁するように設定されている。また、第2低圧制御弁(LPR2)のヘリウムガス流量は第1低圧制御弁(LPR1)の同流量よりも大とされている。
【0050】
さらに、上記2つの分岐配管(18a),(18b)のヘリウムガス給排配管(21)側(上流側)の分岐部に、バッファタンク(Tb)からのヘリウムガスの各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)への流路を選択的に切り換える電気作動式の三方弁(57)が配設されている。この三方弁(57)には制御手段としての制御ユニット(55)からの制御信号が入力されており、この制御ユニット(55)により上記各種スイッチ類からの検出信号を基に冷凍機(R)の運転状態をクールダウン運転状態又は定常運転状態と判定するとともに、その運転状態に応じて三方弁(57)を切り換え、冷凍機(R)の定常運転時にはバッファタンク(Tb)からのヘリウムガスが第1低圧制御弁(LPR1)に流れる一方、クールダウン運転時には第2低圧制御弁(LPR2)に流れるよう三方弁(57)を切り換える構成とされている。
【0051】
したがって、この実施例においては、冷凍機(R)の運転時、その運転状態に応じて制御ユニット(55)により三方弁(57)が切り換えられ、バッファタンク(Tb)からのヘリウムガスの各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)(各分岐配管(18a),(18b))への流路が選択され、冷凍機(R)のクールダウン運転時にはヘリウムガス給排配管(21)が第2低圧制御弁(LPR2)に連通するように切り換えられて、図4で破線矢印にて示す如く、バッファタンク(Tb)のヘリウムガスが第2低圧制御弁(LPR2)を経て低圧配管(3)(冷媒回路(52))に流れる。このとき、第2低圧制御弁(LPR2)のヘリウムガス流量は第1低圧制御弁(LPR1)よりも大であるので、多流量のヘリウムガスがバッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給される。
【0052】
この後、冷凍機(R)が定常運転状態に移ると、この定常運転時にはヘリウムガス給排配管(21)が上記とは逆に第1低圧制御弁(LPR1)に連通するように切り換えられ、図4で実線の矢印にて示す如く、バッファタンク(Tb)のヘリウムガスが第1低圧制御弁(LPR1)を経て低圧配管(3)に流れる。この第1低圧制御弁(LPR1)のヘリウムガス流量は第2低圧制御弁(LPR2)よりも小さいので、定常運転時に高圧配管(13)から低圧配管(3)に連通するヘリウムガスのバイパス路ができていても、そのバイパス流量は小さくなり、よって冷凍機(R)の冷凍能力を確保することができる。
【0053】
(実施例4)
図5は実施例4を示し、上記実施例4における第2低圧制御弁(LPR2)を、減圧手段としての固定式減圧機構(58)に代えたものである。第1低圧制御弁(LPR1)はそのままで使用され、本発明でいう低圧制御弁を構成する。
【0054】
上記減圧機構(58)は内部の流路にオリフィス(58a)を有する常時開のもので、上記オリフィス(58a)によりヘリウムガスの流量を低圧制御弁(LPR1)のヘリウムガス流量よりも大きい所定値に設定されている。その他の構成は実施例3と同じである。
【0055】
したがって、この実施例の場合、冷凍機(R)の運転時、その運転状態に応じて三方弁(57)が切り換えられ、バッファタンク(Tb)からのヘリウムガスの低圧制御弁(LPR1)又は減圧機構(58)への流路が選択される。つまり、冷凍機(R)のクールダウン運転時にはバッファタンク(Tb)からのヘリウムガスが減圧機構(58)に流れる。この減圧機構(58)のヘリウムガス流量は低圧制御弁(LPR1)よりも大きいので、低圧配管(3)の圧力が低下した冷凍機(R)のクールダウン運転時には、減圧機構(58)によりバッファタンク(Tb)からヘリウムガス供給配管(18)を経て冷媒回路(52)に供給されるヘリウムガスの流量が増加する。
【0056】
一方、冷凍機(R)の定常運転時にはバッファタンク(Tb)からのヘリウムガスが低圧制御弁(LPR1)に流れる。同時に、この低圧制御弁(LPR1)が低圧配管(3)の圧力低下により開弁し、バッファタンク(Tb)から冷媒回路(52)に供給されるヘリウムガスの流量、つまり高圧配管(13)から低圧配管(3)に向かうヘリウムガスのバイパス流量が小さくなる。よって冷凍機(R)の冷凍能力を確保することができる。
【0057】
尚、上記実施例3,4における三方弁(57)は、両分岐配管(18a),(18b)の低圧配管(3)側(下流側)の分岐部に配設してもよく、上流側及び下流側分岐部の双方に配設することもできる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、圧縮機と膨張手段とを高圧配管及び低圧配管により接続してなる冷媒回路に対し、その高圧配管に冷媒戻し配管を介して接続されかつ低圧配管に冷媒供給配管を介して接続されたバッファタンクを設け、圧縮機で圧縮された冷媒ガスを膨張手段で膨張させて極低温レベルの寒冷を発生させるとともに、低圧配管内の圧力が設定圧以下に低下したときに冷媒供給配管により、バッファタンク内の冷媒ガスを冷媒回路に供給し、膨張手段の熱負荷の増大により高圧配管内の圧力が設定圧以上に上昇したときに冷媒戻し配管にて、高圧配管の冷媒ガスをバッファタンクに回収するようにした極低温冷凍機において、低圧配管の圧力が定常運転時の低圧配管の圧力よりも低下した冷凍機のクールダウン運転時、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスを上記バッファタンクから低圧配管に供給する冷媒流量可変手段を設けたことにより、冷凍機のクールダウン運転時、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスをバッファタンクから低圧配管に供給して、冷媒回路の冷媒流量を確保できるとともに、冷凍機の定常運転時には、高圧配管から冷媒戻し配管及び冷媒供給配管を経て低圧配管に至るバイパス路が形成されていても、そのバイパス路を流れる冷媒ガスの流量を小さくして冷凍機の冷凍能力を確保でき、よって冷凍機のクールダウン運転時の冷媒流量の確保と定常運転時の冷凍能力の確保とを両立させることができる。
【0059】
請求項2の発明では、低圧配管の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1及び第2低圧制御弁を冷媒供給配管に互いに並列に接続し、各低圧制御弁の開弁圧を、第1低圧制御弁は冷凍機の定常運転時に開弁し、第2低圧制御弁にあってはクールダウン運転時に開弁するように設定した。請求項4の発明では、低圧配管の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1及び第2低圧制御弁を冷媒供給配管に互いに並列に接続して、第2低圧制御弁の冷媒流量を第1低圧制御弁よりも大にし、バッファタンクからの冷媒ガスを冷凍機の定常運転時には第1低圧制御弁に流す一方、クールダウン運転時には第2低圧制御弁に流すように三方弁で切り換えるようにした。また、請求項5の発明では、冷媒供給配管に、低圧配管の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の低圧制御弁と、低圧制御弁の冷媒流量よりも大きい冷媒流量を有する常時開の減圧手段とを互いに並列に接続し、バッファタンクからの冷媒ガスを冷凍機の定常運転時には低圧制御弁に流す一方、クールダウン運転時には減圧手段に流すように三方弁で切り換えるようにした。従って、これら発明によると、上記冷媒流量可変手段の望ましい構成が具体的に得られる。
【0060】
請求項3の発明によると、請求項2の発明において、第1低圧制御弁の冷媒流量を第2低圧制御弁の冷媒流量よりも小さく設定したことにより、冷凍機の定常運転時に第1低圧制御弁のみが開弁したとき、高圧配管から低圧配管に向かうバイパス流量をさらに小さくでき、冷凍機の冷凍能力のより一層の向上を図るとともに、第1低圧制御弁の冷媒流量が小さい分だけ、その流量を細かく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるヘリウムガス流量可変機構の構成を示す冷媒回路図である。
【図2】本発明の実施例1における冷凍機の全体構成を示す冷媒回路図である。
【図3】実施例2のヘリウムガス流量可変機構を示す図1相当図である。
【図4】実施例3のヘリウムガス流量可変機構を示す図1相当図である。
【図5】実施例4のヘリウムガス流量可変機構を示す図1相当図である。
【符号の説明】
(R) 冷凍機
(1) 圧縮機ユニット
(3) 低圧配管
(4),(8) 圧縮機
(13) 高圧配管
(18) ヘリウムガス供給配管(冷媒供給配管)
(18a),(18b) 分岐配管
(20) ヘリウムガス戻し配管(冷媒戻し配管)
(22) ヘリウムガス流量可変機構(冷媒流量可変手段)
(HPR) 高圧制御弁
(LPR1) 第1低圧制御弁
(LPR2) 第2低圧制御弁
(31) 冷凍機ユニット
(32) 予冷冷凍機(膨張手段)
(41) J−T冷凍機(膨張手段)
(48) J−T弁
(52) 冷媒回路
(55) 制御ユニット(制御手段)
(57) 三方弁
(58) 減圧機構(減圧手段)
(Tb) バッファタンク
Claims (5)
- ヘリウムガス等の冷媒ガスを圧縮する圧縮機(4),(8)と、高圧の冷媒ガスを膨張させて寒冷を発生させる膨張手段(32),(41)とを、高圧配管(13)及び低圧配管(3)により接続してなる冷媒回路(52)と、
上記高圧配管(13)に冷媒戻し配管(20)を介して接続されるとともに、低圧配管(3)に冷媒供給配管(18)を介して接続され、冷媒ガスを所定圧力で貯蔵するバッファタンク(Tb)とを備え、
圧縮機(4),(8)で圧縮された冷媒ガスを膨張手段(32),(41)で膨張させ、その膨張による温度降下により極低温レベルの寒冷を発生させるとともに、
低圧配管(3)内の圧力が設定圧以下に低下したときに冷媒供給配管(18)を介してバッファタンク(Tb)内の冷媒ガスを冷媒回路(52)に供給する一方、膨張手段(32),(41)の熱負荷の増大により高圧配管(13)内の圧力が設定圧以上に上昇したときに冷媒戻し配管(20)を介して高圧配管(13)の冷媒ガスをバッファタンク(Tb)に回収するようにした極低温冷凍機において、
上記低圧配管(3)の圧力が定常運転時の低圧配管(3)の圧力よりも低下した冷凍機のクールダウン運転時、定常運転時よりも多い流量の冷媒ガスを上記バッファタンク(Tb)から低圧配管(3)に供給する冷媒流量可変手段(22)を設けたことを特徴とする極低温冷凍機の低圧制御装置。 - 請求項1記載の極低温冷凍機の低圧制御装置において、
冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1低圧制御弁(LPR1)と、
冷媒供給配管(18)に上記第1低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第2低圧制御弁(LPR2)とを備えてなり、
上記第1低圧制御弁(LPR1)は冷凍機の定常運転時に開弁し、第2低圧制御弁(LPR2)は冷凍機のクールダウン運転時に開弁するように各々の開弁圧が設定されていることを特徴とする極低温冷凍機の低圧制御装置。 - 請求項2記載の極低温冷凍機の低圧制御装置において、
冷凍機の定常運転時に開弁する第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量は、クールダウン運転時に開弁する第2低圧制御弁(LPR2)の冷媒流量よりも小さく設定されていることを特徴とする極低温冷凍機の低圧制御装置。 - 請求項1記載の極低温冷凍機の低圧制御装置において、
冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第1低圧制御弁(LPR1)と、
冷媒供給配管(18)に上記第1低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、かつ第1低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量よりも大きい冷媒流量を有し、低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の第2低圧制御弁(LPR2)と、
上記バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの各低圧制御弁(LPR1),(LPR2)への流路を選択的に切り換える三方弁(57)と、
バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが冷凍機の定常運転時には第1低圧制御弁(LPR1)に流れる一方、クールダウン運転時には第2低圧制御弁(LPR2)に流れるように上記三方弁(57)を切り換える制御手段(55)とを備えてなることを特徴とする極低温冷凍機の低圧制御装置。 - 請求項1記載の極低温冷凍機の低圧制御装置において、
冷媒流量可変手段(22)は、冷媒供給配管(18)に接続されかつ低圧配管(3)の圧力が所定の開弁圧以下になったときに開く常時閉の低圧制御弁(LPR1)と、
冷媒供給配管(18)に上記低圧制御弁(LPR1)に対し並列に接続され、かつ低圧制御弁(LPR1)の冷媒流量よりも大きい冷媒流量を有する常時開の減圧手段(58)と、
上記バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスの低圧制御弁(LPR1)又は減圧手段(58)への流路を選択的に切り換える三方弁(57)と、
バッファタンク(Tb)からの冷媒ガスが冷凍機の定常運転時には低圧制御弁(LPR1)に流れる一方、クールダウン運転時には減圧手段(58)に流れるように上記三方弁(57)を切り換える制御手段(55)とを備えてなることを特徴とする極低温冷凍機の低圧制御装置。
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