JP3267163B2 - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JP3267163B2
JP3267163B2 JP18180596A JP18180596A JP3267163B2 JP 3267163 B2 JP3267163 B2 JP 3267163B2 JP 18180596 A JP18180596 A JP 18180596A JP 18180596 A JP18180596 A JP 18180596A JP 3267163 B2 JP3267163 B2 JP 3267163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧の冷媒ガスを
断熱膨張させて極低温レベルの寒冷を発生させる極低温
冷凍機に関し、特に、冷媒回路に少なくとも2つの絞り
部を直列に配置して複数段階の膨張を行わせるようにし
たものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の極低温冷凍機とし
て、特開平6―323661号や特開平6―32366
2号の各公報に示されるように、JT弁を有するJT回
路において、その冷媒ガスとしてのヘリウムガスの膨張
を2段階で行わせるようにした2段膨張方式の極低温冷
凍機は知られている。
【0003】図5は通常の1段膨張方式の回路構成の要
部を例示し、(39)はJT熱交換器で、その1次側
は、予冷冷凍機(25)のヒートステーション(33)
で冷却される予冷器(44)及び他のJT熱交換器(図
示せず)を介して図外の圧縮機の吐出側に接続されてお
り、このJT熱交換器(39)において、圧縮機で圧縮
されて吐出された後に他のJT熱交換器並びに予冷冷凍
機(25)により予冷された高圧ヘリウムガスを膨張後
の低圧ヘリウムガスと熱交換して冷却する。また、この
JT熱交換器(39)の1次側は液体ヘリウムを貯溜す
る液体ヘリウムタンク(Th)(4K冷却部)に絞り
(45)(JT弁)を介して接続されている。この液体
ヘリウムタンク(Th)で液体ヘリウムから蒸発した低
圧ヘリウムガスは、上記JT熱交換器(39)及び他の
JT熱交換器の各2次側に戻って高圧のヘリウムガスを
冷却した後、元の圧縮機の吸入側に戻るようになってい
る。そして、熱交換器等での圧力損失を無視した理想的
の場合、図7に示すヘリウムのP−h線図(圧力−エン
タルピー線図)において、ヘリウムの状態は点(h1)
から順に点(h2),(h3),…,(h5)を経た後
に点(h1)に戻る。すなわち、点(h1)から点(h
2)に移行する間にJT熱交換器(39)を通って温度
が下がる。点(h2)から点(h3)に移る間に絞り
(45)(JT弁)によりJT膨張してヘリウムガスの
一部が液化し(尚、JT膨張では、等エンタルピー変化
で圧力が下がるので、線図では下側に向かって真直ぐに
変化する)、その際、ヘリウム流量×(h4−h3)が
ヘリウムの蒸発潜熱による冷凍能力となる。尚、上記線
図の各点(h1)〜(h5)となるヘリウムの状態を図
5の各位置に対応して示している。
【0004】一方、図6は2段膨張方式の回路構成の要
部を示し(図5と同じ部分については同じ符号を付して
説明する)、上記図5に示す1段膨張方式の回路構成に
対し、そのJT熱交換器(39)と液体ヘリウムタンク
(Th)との間に今1つのJT熱交換器(40)と絞り
(45′)とを直列に接続したものである(或いは1段
膨張方式の回路構成において、予冷冷凍機(25)のヒ
ートステーション(33)にある予冷器(44)とJT
熱交換器(40)との間に今1つのJT熱交換器(3
9)と絞り(45)とを直列に接続したものと考えても
よい)。そして、図7に示すヘリウムのP−h線図にお
いて、点(h1′)から点(h6)に移る間にJT熱交
換器(39)を通ることで温度が低下し、その後、最初
の絞り(45)で点(h6)から点(h7)に膨張して
圧力が下がる。さらに、点(h7)から点(h2′)に
移行する間に温度が下がった後、2つ目の絞り(4
5′)で点(h2′)から点(h3′)に膨張する。そ
して、このように2段階で膨張させることで、点(h
3′)が1段膨張方式における点(h3)よりも図7の
左側に移動し、冷凍能力(=ヘリウム流量×(h4−h
3′))を上げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ような2段膨張方式の極低温冷凍機では、以下に示す問
題があった。すなわち、一般に、微妙なヘリウム流量を
調整するために、常温から操作ロッドにより開度調整を
行うことができるJT弁を絞りとして使用する必要があ
るが、その反面、ヘリウムが液化する直前の絞りとして
のJT弁は、その操作ロッドにより常温部と直接に接続
されているので、その常温部からの熱侵入の原因とな
り、冷凍能力の低下を招くという問題がある。このこと
から、上記2段膨張方式のJT回路において、2つの絞
り(45),(45′)を共に、常温部から操作可能な
JT弁とすることは、その分、熱侵入の虞れが大きくな
って好ましくない。
【0006】そこで、上記従来例のように、2つの絞り
(45),(45′)のうちの一方をJT弁とし、他方
を固定オリフィスとしてもよいが、その場合、固定オリ
フィスがJT回路内に接続されるので、冷凍機の運転開
始からクールダウンまでの時間がかかる。つまり、通常
は、冷凍機の運転開始の初期段階でヘリウム流量を稼ぐ
ためにJT弁を全開状態にしておき、クールダウン後に
JT弁の開度を適正開度に変えてヘリウム流量を調整す
るようにしているが、固定オリフィスがJT回路内にあ
ると、その固定オリフィスにヘリウム流量が制限される
ので、JT弁を全開にしても効果がなく、ヘリウムガス
流量を大流量に保つことができず、その結果、クールダ
ウンまでの時間がかかる。
【0007】また、製造時に固定オリフィス上流側に埃
やフラックス等のコンタミネーションが入ると、その除
去を容易に行い得ず、固定オリフィスが詰まる虞れがあ
る。
【0008】一方、2つの絞り(45),(45′)を
共に固定オリフィスとすると、極低温部を常温部と完全
に隔離でき、熱侵入の虞れがなくて有利であるが、反
面、ヘリウム流量を調整できないので、現実的な解決策
とはならない。しかも、上記のようにクールダウンまで
の時間がかかることやコンタミネーションを除去できな
いという問題は依然として残る。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記のように冷媒ガ
スを複数段に膨張させる極低温冷凍機に対し、その絞り
部を適正なものとすることで、冷凍機の運転開始時から
クールダウン状態までの時間を短縮するとともに、極低
温部への常温部からの熱侵入を低減させて冷凍能力を良
好に確保するようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、前段目の絞り部に常温部から操作
可能なJT弁を使用し、後段目の絞り部は冷媒ガス圧の
変化により冷媒ガス流量が変わる可動オリフィスを使用
するようにした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、図1又
は図4に示すように、高圧の冷媒ガスを絞り部により少
なくとも前後2段階に膨張させて極低温レベルの寒冷を
発生させるようにした極低温冷凍機において、上記前段
目の絞り部は、常温部から開度調整可能なJT弁(4
5)で構成され、後段目の絞り部は、入口側及び出口側
間の冷媒ガス圧の差により冷媒ガス流量を変化させる可
動オリフィス(51)で構成されていることを特徴とす
る。
【0012】上記の構成により、前段目の絞り部での冷
媒ガス温度は後段目の絞り部よりも高く、この前段目の
絞り部に常温部から開度調整可能なJT弁(45)が用
いられているので、極低温部に対する常温部からの熱侵
入を良好に低減することができる。
【0013】また、極低温冷凍機の運転開始時に前段目
の絞り部としてのJT弁(45)の開度を全開状態にす
ると、後段目の絞り部としての可動オリフィス(51)
において入口側及び出口側間の冷媒ガス圧の差が大きく
なるので、その可動オリフィス(51)の開度が大きく
なる。これらの結果、冷媒ガスの流量が増加してクール
ダウンまでの時間を短縮することができる。
【0014】そして、この冷凍機がクールダウン状態に
なると、上記JT弁(45)の開度を小さくすればよ
い。このことで、可動オリフィス(51)における入口
側及び出口側間の冷媒ガス圧の差が小さくなるので、そ
の可動オリフィス(51)の開度がJT弁(45)の開
度に対応した小さな開度となる。
【0015】また、絞りはJT弁(45)及び可動オリ
フィス(51)で構成されているので、製造時に埃等の
コンタミネーションが混入していても、可動オリフィス
(51)についてはその入口側に高圧の冷媒ガスを作用
させることで、そのコンタミネーションを容易に除去で
き、コンタミネーションによる絞り部の詰まりを防止す
ることができる。
【0016】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
の極低温冷凍機において、図1に示す如く、膨張前後の
冷媒ガス同士を熱交換する2つのJT熱交換器(3
9),(40)が直列に接続されている回路構成に対
し、JT弁(45)は上記2つのJT熱交換器(3
9),(40)の間に直列に接続されている一方、可動
オリフィス(51)は、上記下流側JT熱交換器(4
0)の下流側に直列に接続されているものとする。
【0017】一方、請求項3の発明では、請求項1の発
明の極低温冷凍機において、図4に示すように、JT弁
(45)は、膨張前後の冷媒ガス同士を熱交換する1つ
のJT熱交換器(39′)の内部に直列に接続され、可
動オリフィス(51)は、上記JT熱交換器(39′)
の下流側に直列に接続されているものとする。
【0018】これら発明によると、上記請求項1の発明
を適用するのに好適な複数段膨張方式の極低温冷凍機が
具体的に容易に得られる。
【0019】請求項4の発明では、上記請求項1、2又
は3の発明の極低温冷凍機において、図2に示す如く、
可動オリフィス(51)は、高圧側配管(50)に接続
されるガス入口(54)及び低圧側配管(48)に接続
されるガス出口(55)を有するハウジング(52)
と、このハウジング(52)のガス入口(54)を開閉
するように移動可能に設けられ、オリフィス孔(58)
を有するオリフィス本体(57)と、このオリフィス本
体(57)をガス入口(54)が閉じられる方向に移動
付勢するばね(64)とを備えてなる構成とする。
【0020】このことで、極低温冷凍機の運転開始時
に、可動オリフィス(51)の上流側にあるJT弁(4
5)を開くと、ハウジング(52)において高圧側配管
(50)に接続されるガス入口(54)でのガス圧が低
圧側配管(48)に接続されるガス出口(55)でのガ
ス圧よりも高くなって両ガス圧の差も増大し、このこと
によりオリフィス本体(57)がばね(64)の付勢力
に抗してガス入口(54)を開くように移動し、このオ
リフィス本体(57)の開き動作によりガス入口(5
4)の開度が増大する。従って、冷媒ガスはガス入口
(54)及びオリフィス本体(57)のオリフィス孔
(58)の双方を通ってガス出口(55)に至り、その
流量、つまり可動オリフィス(51)を流れる冷媒ガス
流量が増加して、冷凍機のクールダウンまでの時間を短
縮することができる。
【0021】一方、このようなクールダウンの後にJT
弁(45)の開度を小さくすると、ハウジング(52)
のガス入口(54)でのガス圧と低圧側配管(48)に
接続されるガス出口(55)でのガス圧との差圧は小さ
くなり、このことでオリフィス本体(57)はばね(6
4)の付勢力によりガス入口(54)を閉じるように移
動し、ガス入口(54)が閉じられる。この状態ではガ
ス入口(54)の冷媒ガスはオリフィス本体(57)の
オリフィス孔(58)のみを通ってのみガス出口(5
5)に流れ、その冷媒ガスの流量、つまり可動オリフィ
ス(51)を流れる冷媒ガス流量が減少してJT弁(4
5)の開度に対応した流量となる。よって、可動オリフ
ィス(51)の具体的な構成を容易に得ることができ
る。
【0022】請求項5の発明では、上記オリフィス本体
(57)によるガス入口(54)の開度調整が可能とな
るようにばね(64)の付勢力を変更するばね力調整手
段(63)を設ける。こうすれば、ばね(64)のオリ
フィス本体(57)に対する付勢力を容易に適正値に調
整することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図3は本発明の実施形態1に係る極低温
冷凍機としてのヘリウム冷凍機(R)の全体構成を示
す。このヘリウム冷凍機(R)はGM冷凍機用圧縮機ユ
ニット(1)、JT冷凍機用圧縮機ユニット(11)及
び冷凍機ユニット(24)からなる。上記GM冷凍機用
圧縮機ユニット(1)には、低圧ガス吸入口(2)から
の低圧ヘリウムガスを低圧配管(4)を介して吸い込ん
で圧縮する圧縮機(5)と、この圧縮機(5)から吐出
された高圧ヘリウムガス中に含まれる油を分離除去する
油分離器(6)と、この油分離器(6)で油が除去され
たヘリウムガスからコンタミネーションを吸着除去する
吸着器(7)とを備え、この吸着器(7)の吐出側は高
圧配管(8)を経て高圧ガス吐出口(3)に接続されて
いる。
【0024】一方、JT冷凍機用圧縮機ユニット(1
1)には、低圧ガス吸入口(12)からの低圧ヘリウム
ガスを低圧配管(14)を介して吸い込んで圧縮する低
段圧縮機(15)と、この低段圧縮機(15)から吐出
されたヘリウムガスを吸い込んでさらに高圧に圧縮する
高段圧縮機(16)と、この高段圧縮機(16)から吐
出された高圧ヘリウムガス中に含まれる油を分離除去す
る油分離器(17)と、この油分離器(17)で油が除
去されたヘリウムガスからコンタミネーションを吸着除
去する吸着器(18)とを備え、この吸着器(18)の
吐出側は高圧配管(19)を経て高圧ガス吐出口(1
3)に接続されている。
【0025】上記高圧配管(19)の途中にはヘリウム
ガス戻し配管(20)の一端が分岐接続され、このヘリ
ウムガス戻し配管(20)の他端は、ヘリウムガスを貯
蔵するバッファタンク(Tb)に接続されている。上記
ヘリウムガス戻し配管(20)には高圧制御弁(HP
R)が配設されている。この高圧制御弁(HPR)は、
高圧配管(19)でのヘリウムガス圧が設定圧以上に上
昇したときにそれをパイロット圧として自動的に開くも
ので、この高圧制御弁(HPR)の開弁に伴い、高圧配
管(19)内の高圧ヘリウムガスの一部がバッファタン
ク(Tb)内に戻される。
【0026】また、このバッファタンク(Tb)にはヘ
リウムガス供給配管(21)の一端部が接続され、この
ヘリウムガス供給配管(21)の他端は、上記高段圧縮
機(16)の吸込み側(低段及び高段圧縮機(15),
(16)の間)に接続されている。また、上記ヘリウム
ガス供給配管(21)には低圧制御弁(LPR)が配設
されている。この低圧制御弁(LPR)は、高段圧縮機
(16)の吸入側でのヘリウムガス圧が設定圧以下に低
下したときにそれをパイロット圧として自動的に開くも
ので、この低圧制御弁(LPR)の開弁に伴い、バッフ
ァタンク(Tb)内のヘリウムガスがヘリウムガス供給
配管(21)を介して高段圧縮機(16)の吸込み側
(JT回路)に供給される。
【0027】これに対し、上記冷凍機ユニット(24)
はクライオスタット(C)を有し、このクライオスタッ
ト(C)内部に、超電導磁石等の冷却対象物(図示せ
ず)を冷却するための4Kレベルの液体ヘリウムを貯溜
する液体ヘリウムタンク(Th)が外部から熱シールド
された状態で収容されている。
【0028】上記冷凍機ユニット(24)は予冷冷凍機
(25)及びJT冷凍機(36)を備えてなる。予冷冷
凍機(25)は、上記GM冷凍機用圧縮機ユニット
(1)の低圧ガス吸入口(2)及び高圧ガス吐出口
(3)に閉回路に接続されている。この予冷冷凍機(2
5)は、JT冷凍機(36)におけるヘリウムガスを予
冷するためにヘリウムガスを圧縮及び膨張させるもの
で、ディスプレーサ(図示せず)に対するヘリウムガス
圧により該ディスプレーサを往復動させるガス圧駆動型
のGMサイクル(ギフォード・マクマホン・サイクル)
の膨張機で構成されている。
【0029】すなわち、予冷冷凍機(25)は上記クラ
イオスタット(C)の外部に配置される密閉状のモータ
ヘッド(26)と、該モータヘッド(26)に連設され
た大小2段構造のシリンダ(27)とを有する。上記モ
ータヘッド(26)には高圧ガス入口(28)及び低圧
ガス出口(29)が開口され、高圧ガス入口(28)は
予冷側高圧配管(30)を介して上記GM冷凍機用圧縮
機ユニット(1)の高圧ガス吐出口(3)つまり圧縮機
(5)の吐出側に、また低圧ガス出口(29)は予冷側
低圧配管(31)を介して同圧縮機ユニット(1)の低
圧ガス吸入口(2)つまり圧縮機(5)の吸入側にそれ
ぞれ接続されている。
【0030】一方、シリンダ(27)の先端部はクライ
オスタット(C)の壁部を貫通してその内部に延びてお
り、その大径部の先端部は所定温度レベルに冷却保持さ
れる第1ヒートステーション(32)に、また小径部の
先端部は上記第1ヒートステーション(32)よりも低
い温度レベルに冷却保持される第2ヒートステーション
(33)にそれぞれ形成されている。
【0031】すなわち、ここでは図示しないが、シリン
ダ(27)内には、上記各ヒートステーション(3
2),(33)に対応する位置にそれぞれ膨張空間を区
画形成するフリータイプのディスプレーサ(置換器)が
往復動可能に嵌挿されている。一方、モータヘッド(2
6)内には、回転する毎に開閉するロータリバルブと、
該ロータリバルブを駆動するバルブモータとが収容され
ている。ロータリバルブは、上記高圧ガス入口(28)
から流入したヘリウムガスをシリンダ(27)内の各膨
張空間に供給し、又は各膨張空間内で膨張したヘリウム
ガスを低圧ガス出口(29)から排出するように切り換
わる。また、モータヘッド(26)には、シリンダ(2
7)内の膨張空間に対しオリフィスを介して連通する中
間圧室が設けられており、ロータリバルブの切換えによ
り膨張空間と中間圧室との間に圧力差を生じさせ、この
圧力差によりディスプレーサを往復駆動するようにして
いる。そして、ロータリバルブの開閉により圧縮機ユニ
ット(1)の圧縮機(5)からの高圧ヘリウムガスをシ
リンダ(27)内の各膨張空間でサイモン膨張させて、
その膨張に伴う温度降下により極低温レベルの寒冷を発
生させ、その寒冷をシリンダ(27)における第1及び
第2ヒートステーション(32),(33)にて保持す
る。つまり、予冷冷凍機(25)では、圧縮機(5)か
ら吐出された高圧のヘリウムガスを断熱膨張させてヒー
トステーション(32),(33)の温度を低下させ、
JT冷凍機(36)における後述の予冷器(43),
(44)を予冷するとともに、膨張した中間圧のヘリウ
ムガスを圧縮機(5)の吸入側に戻して再圧縮するよう
になされている。
【0032】一方、JT冷凍機(36)は、約4Kレベ
ルの寒冷を発生させるためにヘリウムガスをジュールト
ムソン膨張させる冷凍機であって、この冷凍機(36)
は上記クライオスタット(C)内に配置された第1〜第
4JT熱交換器(37)〜(40)を備えている。この
各JT熱交換器(37)〜(40)は1次側及び2次側
をそれぞれ通過するヘリウムガス間で互いに熱交換させ
るもので、第1JT熱交換器(37)の1次側は上記J
T冷凍機用圧縮機ユニット(11)の高圧ガス吐出口
(13)つまり高段圧縮機(16)の吐出側にJT側高
圧配管(41)を介して接続されている。また、第1及
び第2JT熱交換器(37),(38)の各1次側同士
は、上記予冷冷凍機(25)におけるシリンダ(27)
の第1ヒートステーション(32)外周に配置した第1
予冷器(43)を介して接続されている。
【0033】図1にも示すように、第2及び第3JT熱
交換器(38),(39)の各1次側同士は、第2ヒー
トステーション(33)外周に配置した第2予冷器(4
4)を介して接続されている。さらに、上記第3JT熱
交換器(39)の1次側は、高圧のヘリウムガスをジュ
ールトムソン膨張させる、前段目の絞り部としてのJT
弁(45)に吸着器(46)を介して接続されている。
上記JT弁(45)はクライオスタット(C)外側の常
温部から操作ロッド(45a)によって開度が調整され
る。このJT弁(45)は、第4JT熱交換器(40)
の1次側に接続され、この第4JT熱交換器(40)の
1次側は、上記JT弁(45)と同様に高圧ヘリウムガ
スを膨張させる、後段目の絞り部としての可動オリフィ
ス(51)に吸着器(47)を介して接続されている。
さらに、この可動オリフィス(51)は液体ヘリウム戻
し配管(48)を介して上記液体ヘリウムタンク(T
h)内に連通されている。このヘリウムタンク(Th)
内は、ヘリウムガス吸入配管(49)を介して上記第4
JT熱交換器(40)の2次側に接続されている。そし
て、この第4JT熱交換器(40)の2次側は第3及び
第2JT熱交換器(39),(38)の各2次側を経て
第1JT熱交換器(37)の2次側に接続され、この第
1JT熱交換器(37)の2次側は低圧配管(42)を
介してJT冷凍機用圧縮機ユニット(11)の低圧ガス
吸入口(12)つまり低段圧縮機(15)の吸入側に接
続されている。
【0034】上記可動オリフィス(51)は、入口側及
び出口側間のヘリウムガス圧の差によりヘリウムガス流
量を変化させるもので、図2に拡大詳示するように、内
部に空間(53)を有する密閉円筒状のハウジング(5
2)を備えている。このハウジング(52)の壁部に
は、その長さ方向の一端にガス入口(54)が、また中
間部にガス出口(55)がそれぞれ空間(53)に連通
するように開口され、ガス入口(54)には、上記吸着
器(47)を介して第4JT熱交換器(40)の1次側
に連通する高圧側配管(50)が、またガス出口(5
5)には低圧側配管として上記液体ヘリウム戻し配管
(48)がそれぞれ接続されている。すなわち、ハウジ
ング(52)内の空間(53)は、ガス入口(54)か
らガス出口(55)に至るヘリウム流路の一部をなして
いる。
【0035】上記ハウジング(52)の内面においてガ
ス入口(54)の周囲部は座面(56)(弁座)とされ
ている。また、ハウジング(52)の空間(53)内に
はオリフィス本体(57)が上記ガス入口(54)を開
閉するように移動可能に配設されている。このオリフィ
ス本体(57)は有底円筒状のもので、その開口端をガ
ス入口(54)と反対側に向けた状態で配置され、その
外側底面が上記座面(56)に当接したときにガス入口
(54)が閉じられる。そして、このオリフィス本体
(57)の底壁には小孔からなるオリフィス孔(58)
が貫通形成されており、オリフィス本体(57)がガス
入口(54)を閉じた状態では、ガス入口(54)と空
間(53)内とがオリフィス孔(58)を介して連通さ
れるようになっている。
【0036】また、ハウジング(52)の壁部には、そ
の長さ方向の他端面の中心に有底の調整穴(60)が形
成され、この調整穴(60)の底面中心にはハウジング
(52)内の空間(53)まで貫通するねじ孔(61)
が形成され、このねじ孔(61)には、ハウジング(5
2)の長さ方向に延びるばね力調整手段としてのばね受
け(63)が螺動可能に支持され、このばね受け(6
3)の外端部にはドライバ等と係止可能な係止部(63
a)が形成されている。一方、ばね受け(63)の内端
部はハウジング(52)内の空間(53)内に突出し、
その突出部分と上記オリフィス本体(57)との間には
オリフィス本体(57)をガス入口(54)が閉じられ
る方向(座面56に着座する方向)に移動付勢するばね
(64)が縮装されている。そして、上記ばね受け(6
3)を螺動させることで、上記ばね(64)の付勢力を
変更してオリフィス本体(57)によるガス入口(5
4)の開度調整を可能とし、ばね受け(63)を図2で
右側に螺動させたときには、オリフィス本体(57)に
対するばね(64)の付勢力(押付け力)を小さくする
一方、逆に図2で左側に螺動させたときには、オリフィ
ス本体(57)に対するばね(64)の付勢力を大きく
するようになっている。尚、このばね(64)の付勢力
は、JT弁(45)を絞ったときにガス入口(54)及
びガス出口(55)間のヘリウムガス差圧がオリフィス
本体(57)に作用する力よりも大きく、かつJT弁
(45)を全開状態にしたときにガス入口(54)及び
ガス出口(55)間のヘリウムガス差圧がオリフィス本
体(57)に作用する力よりも小さい値に設定されてい
る。
【0037】尚、図2中、(65)はハウジング(5
2)の調整穴(60)に螺合締結された蓋ボルト、(6
6)は該蓋ボルト(65)と調整穴(60)との間を極
低温状態でもシール可能なメタルOリングである。
【0038】そして、このことで、上記JT冷凍機(3
6)はJT冷凍機用圧縮機ユニット(11)の両圧縮機
(15),(16)に対し高低圧配管(41),(4
2)を介して直列に接続されたヘリウム回路(JT回
路)をなし、そのヘリウム回路の一部が液体ヘリウム戻
し配管(48)及びヘリウムガス吸入配管(49)を介
してヘリウムタンク(Th)内に開放されており、この
ヘリウムタンク(Th)内で蒸発したヘリウムガスをガ
ス吸入配管(49)からヘリウム回路に吸い込み、さら
に第4〜第1JT熱交換器(40)〜(37)の各2次
側を通して圧縮機ユニット(11)の低段圧縮機(1
5)、次いで高段圧縮機(16)にそれぞれ吸入して圧
縮する。また、この高段圧縮機(16)により圧縮され
た高圧ヘリウムガスを第1〜第4JT熱交換器(37)
〜(40)において、上記圧縮機ユニット(11)側に
向かう低温低圧のヘリウムガスと熱交換させるととも
に、第1及び第2予冷器(43),(44)でそれぞれ
予冷冷凍機(25)の第1及び第2ヒートステーション
(32),(33)で冷却(予冷)した後、JT弁(4
5)でジュールトムソン膨張させ、さらに可動オリフィ
ス(51)で膨張させて約4Kの液状態のヘリウムとな
し、この液体ヘリウムを液体ヘリウム戻し配管(48)
を経由してタンク(Th)内に戻すようになされてい
る。
【0039】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。基本的には、GM冷凍機用圧縮機ユニット(1)の
圧縮機(5)から供給された高圧のヘリウムガスが予冷
冷凍機(25)におけるシリンダ(27)内の各膨張空
間で膨張し、このガスの膨張に伴う温度降下により第1
ヒートステーション(32)が所定温度レベルに、また
第2ヒートステーション(33)が第1ヒートステーシ
ョン(32)よりも低い温度レベルにそれぞれ冷却され
る。膨張空間で膨張したヘリウムガスは圧縮機ユニット
(1)に戻り、その圧縮機(5)に吸い込まれて再圧縮
される。
【0040】一方、JT冷凍機用圧縮機ユニット(1
1)の高段圧縮機(16)から供給された高圧のヘリウ
ムガスは、JT用高圧配管(41)を経由してJT冷凍
機(36)の第1JT熱交換器(37)の1次側に入
り、そこで圧縮機ユニット(11)側へ向かう2次側の
低圧ヘリウムガスと熱交換されて常温300Kから例え
ば約50Kまで冷却され、その後、上記予冷冷凍機(2
5)の第1ヒートステーション(32)外周の第1予冷
器(43)に入ってさらに冷却される。この冷却された
ガスは第2JT熱交換器(38)の1次側に入って、同
様に2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換により例えば
約15Kまで冷却された後、予冷冷凍機(25)の第2
ヒートステーション(33)外周の第2予冷器(44)
に入ってさらに冷却される。この後、ガスは第3JT熱
交換器(39)の1次側に入って2次側の低圧ヘリウム
ガスとの熱交換によりさらに冷却され、しかる後にJT
弁(45)に至る。このJT弁(45)では高圧ヘリウ
ムガスは絞られてジュールトムソン膨張する。さらに、
この膨張後のガスは、第4JT熱交換器(40)の1次
側に入って2次側の低圧ヘリウムガスとの熱交換により
さらに冷却された後に可動オリフィス(51)に流れ、
この可動オリフィス(51)における主としてオリフィ
ス本体(57)のオリフィス孔(58)で絞られて膨張
する。このJT弁(45)及び可動オリフィス(51)
での2段階の膨張によりヘリウムガスは約4Kの液状態
のヘリウムとなり、この液体ヘリウムは液体ヘリウム戻
し配管(48)を経由して液体ヘリウムタンク(Th)
へ供給される。このヘリウムタンク(Th)内の液体ヘ
リウムにより冷却対象物が極低温レベルに冷却保持され
る。また、この液体ヘリウムタンク(Th)内で蒸発し
たヘリウムガスは、ヘリウムガス吸入配管(49)を介
して第4JT熱交換器(40)の2次側に吸入され、さ
らに第3〜第1JT熱交換器(39)〜(37)の各2
次側を経由して低段圧縮機(15)に吸い込まれて再圧
縮される。
【0041】そして、ヘリウム冷凍機(R)が運転開始
されるときには、上記1段目の絞り部としてのJT弁
(45)の開度がクライオスタット(C)外側の常温部
から操作ロッド(45a)によって全開状態に調整され
る。すると、2段目の絞り部としての可動オリフィス
(51)においては、そのハウジング(52)のガス入
口(54)とガス出口(55)(空間(53))とのヘ
リウムガス圧の差が大きくなるので、このヘリウムガス
の差圧の増大によりオリフィス本体(57)がばね(6
4)の付勢力に抗して図2右側に移動してガス入口(5
4)が開き、ガス入口(54)及びガス出口(55)間
のヘリウムガスの差圧とばね(64)の閉じ付勢力とが
釣り合った状態が保たれる。この状態では、ガス入口
(54)のヘリウムガスは、オリフィス本体(57)の
オリフィス孔(58)のみならず、オリフィス本体(5
7)と開かれたガス入口(54)周囲の座面(56)と
の間の間隙をも通って空間(53)内に流れる。この結
果、JT冷凍機(36)でのヘリウムガスの流量が増加
し、ヘリウム冷凍機(R)のクールダウンまでの時間を
短縮することができる。
【0042】その後、ヘリウム冷凍機(R)がクールダ
ウン状態になると、上記JT弁(45)の開度が常温部
から操作ロッド(45a)によって小さく調整される。
このことで、可動オリフィス(51)においては、その
ハウジング(52)のガス入口(54)とガス出口(5
5)とのヘリウムガス圧の差が小さくなるので、オリフ
ィス本体(57)がばね(64)の付勢力により図2左
側に移動してガス入口(54)が閉じる。この状態で
は、ガス入口(54)のヘリウムガスはオリフィス本体
(57)のオリフィス孔(58)のみを経て空間(5
3)内に流れ、JT冷凍機(36)でのヘリウムガスの
流量が減少してJT弁(45)の開度に対応した適正流
量になる。
【0043】したがって、この実施形態では、JT冷凍
機(36)において高圧ヘリウムガスを2段階に膨張さ
せるとき、ヘリウムガス温度の高い側である1段目がJ
T弁(45)である一方、低い側である2段目が可動オ
リフィス(51)であるので、上記ガス温度の高い側で
ある1段目に常温部から開度調整可能なJT弁(45)
を用いても、そのJT弁(45)で常温部からの熱侵入
の影響は小さく、よって冷凍機(R)の極低温部分に対
する常温部からの熱侵入を低減させることができる。
【0044】また、上記JT冷凍機(36)のヘリウム
回路に接続される2段目の絞り部として開度調整可能な
可動オリフィス(51)が設けられているので、製造時
に埃等のコンタミネーションがJT冷凍機(36)のヘ
リウム回路内に混入していても、可動オリフィス(5
1)のガス入口(54)に高圧のヘリウムガスを作用さ
せるだけで、そのコンタミネーションを容易に除去する
ことができ、コンタミネーションによる詰まりを防止す
ることができる。
【0045】さらに、上記可動オリフィス(51)にお
けるばね(64)によるオリフィス本体(57)の開度
調整が可能であるので、ばね(64)の付勢力を容易に
適正値に調整することができる。
【0046】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
を示し(尚、図1〜図3と同じ部分については同じ符号
を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態1
では、第1〜第4の4つのJT熱交換器(37)〜(4
0)を配設し、第3JT熱交換器(39)と第4JT熱
交換器(40)との間にJT弁(45)を接続している
のに対し、第1〜第3の3つのJT熱交換器(37)〜
(39′)を設け、そのうちの最下流側にある第3JT
熱交換器(39′)内部にJT弁(45)を接続したも
のである。
【0047】すなわち、この実施形態では、図4に示す
ように、第3JT熱交換器(39′)内部の1次側の途
中にJT弁(45)が直列に接続されている。そして、
上記実施形態1における第4JT熱交換器(40)はな
く、上記第3JT熱交換器(39′)の1次側と液体ヘ
リウム(Th)との間、つまり第3JT熱交換器(3
9′)の下流側に直列に可動オリフィス(51)が接続
されている。その他の構成は上記実施形態1と同じであ
る。したがって、この実施形態でも、実施形態1と同様
の作用効果を奏することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
極低温冷凍機によると、高圧の冷媒ガスを絞り部により
少なくとも前後2段階に膨張させて極低温レベルの寒冷
を発生させる場合に、前段目の絞り部は常温部から開度
調整可能なJT弁で、また後段目の絞り部は、入口側及
び出口側間の冷媒ガス圧の差により冷媒ガス流量を変化
させる可動オリフィスでそれぞれ構成したことにより、
冷媒ガス温度が後段目の絞り部よりも高い前段目の絞り
部に常温部から開度調整可能なJT弁を用いて、冷凍機
の極低温部に対する常温部からの熱侵入の低減を図るこ
とができるとともに、極低温冷凍機の運転開始時にJT
弁の開度を全開状態にすれば、可動オリフィスにおいて
入口側及び出口側間の冷媒ガス圧の差の増大により可動
オリフィスの開度を大きくして冷媒ガスの流量を増加で
き、クールダウンまでの時間の短縮を図ることができ
る。さらには、製造時に埃等のコンタミネーションが混
入していても、そのコンタミネーションを容易に除去し
て、絞り部の詰まりを防止することができる。
【0049】請求項2の発明では、膨張前後の冷媒ガス
同士を熱交換する2つのJT熱交換器が直列に接続され
ている回路構成に対し、JT弁は2つのJT熱交換器の
間に直列に接続し、可動オリフィスは下流側JT熱交換
器の下流側に直列に接続した。また、請求項3の発明で
は、JT弁は、膨張前後の冷媒ガス同士を熱交換する1
つのJT熱交換器の内部に直列に接続し、可動オリフィ
スはJT熱交換器の下流側に直列に接続した。従って、
これら発明によると、上記発明を適用するのに好適な複
数段膨張方式の極低温冷凍機が具体的に容易に得られ
る。
【0050】請求項4の発明によると、可動オリフィス
は、高圧側配管に接続されるガス入口及び低圧側配管に
接続されるガス出口を有するハウジングと、このハウジ
ングのガス入口を開閉するように移動可能に設けられ、
オリフィス孔を有するオリフィス本体と、このオリフィ
ス本体をガス入口が閉じられる方向に移動付勢するばね
とを備えてなる構成としたことにより、可動オリフィス
の具体的な構成を容易に得ることができる。
【0051】請求項5の発明によると、ばねによるオリ
フィス本体の開度調整を可能としたことにより、ばねの
付勢力を容易に適正値に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る極低温冷凍機の要部
を示す冷媒回路図である。
【図2】可動オリフィスの構造を示す拡大断面図であ
る。
【図3】極低温冷凍機の全体構成を示す冷媒回路図であ
る。
【図4】本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図5】1段膨張方式の極低温冷凍機の要部を示す図1
相当図である。
【図6】従来の2段膨張方式の極低温冷凍機の要部を示
す図1相当図である。
【図7】ヘリウム冷凍機でのヘリウムについてのP−h
線図である。
【符号の説明】
(R) ヘリウム冷凍機(極低温冷凍機) (5),(15),(16) 圧縮機 (24) 冷凍機ユニット (25) 予冷冷凍機 (32),(33) ヒートステーション (36) JT冷凍機 (37)〜(40) JT熱交換器 (45) JT弁 (45a) 操作ロッド (48) 液体ヘリウム戻し配管(低圧側配管) (50) 高圧側配管 (51) 可動オリフィス (52) ハウジング (54) ガス入口 (55) ガス出口 (57) オリフィス本体 (58) オリフィス孔 (63) ばね受け(ばね力調整手段) (64) ばね (C) クライオスタット (Th) 液体ヘリウムタンク
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧の冷媒ガスを絞り部により少なくと
    も前後2段階に膨張させて極低温レベルの寒冷を発生さ
    せるようにした極低温冷凍機において、 上記前段目の絞り部は、常温部から開度調整可能なJT
    弁(45)で構成され、 上記後段目の絞り部は、入口側及び出口側間の冷媒ガス
    圧の差により冷媒ガス流量を変化させる可動オリフィス
    (51)で構成されていることを特徴とする極低温冷凍
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の極低温冷凍機において、 膨張前後の冷媒ガス同士を熱交換する2つのJT熱交換
    器(39),(40)が直列に接続されており、 JT弁(45)は上記2つのJT熱交換器(39),
    (40)の間に直列に接続されている一方、 可動オリフィス(51)は、上記下流側JT熱交換器
    (40)の下流側に直列に接続されていることを特徴と
    する極低温冷凍機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の極低温冷凍機において、 JT弁(45)は、膨張前後の冷媒ガス同士を熱交換す
    る1つのJT熱交換器(39)の内部に直列に接続さ
    れ、 可動オリフィス(51)は、上記JT熱交換器(39)
    の下流側に直列に接続されていることを特徴とする極低
    温冷凍機。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の極低温冷凍機
    において、 可動オリフィス(51)は、高圧側配管(50)に接続
    されるガス入口(54)及び低圧側配管(48)に接続
    されるガス出口(55)を有するハウジング(52)
    と、 上記ハウジング(52)のガス入口(54)を開閉する
    ように移動可能に設けられ、オリフィス孔(58)を有
    するオリフィス本体(57)と、 上記オリフィス本体(57)をガス入口(54)が閉じ
    られる方向に移動付勢するばね(64)とを備えてなる
    ことを特徴とする極低温冷凍機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の極低温冷凍機において、 オリフィス本体(57)によるガス入口(54)の開度
    調整が可能となるようにばね(64)の付勢力を変更す
    るばね力調整手段(63)を設けたことを特徴とする極
    低温冷凍機。
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