JPH0444627A

JPH0444627A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPH0444627A
Application number: JP15319490A
Authority: JP
Inventors: Nobuyuki Oshima; 尾島　信行
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1990-06-11
Filing date: 1990-06-11
Publication date: 1992-02-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は非磁性体の一方の面に設けられた磁気記録層お
よび他方の面に設けられたバックコート層のけずれ性が
良好で、バックコート層に帰因するドロップアウトの少
ない磁気記録媒体に関するものである。

従来の技術近年、磁気記録媒体はオーディオ、ビデオなどの分野で
情報記録媒体として広く使用されているが、最近ではよ
り高密度記録を目指し、より微粒な磁性粉を用いて、磁
性塗料の高分散化を図るとともに、磁気記録層の表面粗
さを小さくするようになってきた。その結果、磁性層の
摩擦係数が大となり、磁気テープの安定走行が困難とな
ってきた。これを改善するためにバックコート層が設け
られている。従来、バックコート層に関しては、ついて
提案がなされ、走行安定性、耐けずれ牲の改善がなされ
てきたが、必ずしもドロップアウトが少ないと言える状
況ではなかった。

発明が解決しようとする課題バックコート層には、上記走行安定性、耐けずれ性はも
ちろんのこと、バックコート層に帰因するドロップアウ
トの低減が従来より強く望まれていた、すなわち、従来
からバックコート層には、分散性の優れた酸性カーボン
ブラックと結合剤としてニトロセルロースを使用したも
のがあるが、この酸性カーボンブラックを解砕し、ニト
ロセルロース中に分散させるためにはボールミル混合法
を用いるのが効果的であった。

しかし鉄製容器と鉄ビーズを用いた場合、鉄ビーズ同志
の衝突により鉄（［ｅ）の摩耗粉が発生ずる。ところが
ニトロセルロース中の水分と酸性カーボンブラックの影
響で酸性となっている雰囲気中では鉄粉は、３価の鉄イ
オン（）ｅｊ＋）となり、このＦｅ“がニトロセルロー
ス分解触媒となり、ニトロセルロースを脱硝させ、これ
が水分中に溶解し、硝酸イオン＜ＨＯ５−＞が生成して
いた。このため、製造工程中でアルカリ金属、特にカリ
ウムイオン（Ｋ＋）を含む酸性カーボンブラックを使用
した場合、前記ＮＯ−とに＋が反応し、アルカリ金属の
硝酸塩が多量に塗料中に生成し、バックコート層を形成
したときに表面に遊離して磁気テープのドロップアウト
を増大させる原因となっていた。

本発明はこのような課題を解決するもので、ドロップア
ウトの少ない磁気記録媒体を提供することを目的とする
ものである。

課題を解決するための手段この課題を解決するために本発明は、非磁性体の一方の
面に磁気記録層を形成し、他方の面にバックコート層を
形成してなる磁気記録媒体であって、前記バックコート
層に酸性のカーボンブラックとニトロセルロースおよび
キレート配位子を有する有機化合物を含み、さらに前記
有機化合物が酸性下で原子価として３価の鉄イオン（Ｆ
ｅ”）と配位化合物の形成能を有するものである。

本発明に使用される有機化合物としては、ジベンゾイル
メタン、２−アセトアセチルピリジン、アリザリンＳ、
コウジ酸、トロボロン、サリチル酸、４−オキシビフェ
ニル−３−カルボン酸、メコニン酸、８−オキシキナル
ジン、フエロン、サリチルアルドキシム、エチレンジア
ミン−ビス（スルホサリチルアルデ辷ド）などが挙げら
れる。

作用上記構成において、カーボンブラックを酸性のものに限
定したのは、一般的に分散性に優れ、塗料増粘がないこ
と、さらに重要なことは酸性雰囲気下で［ｅ′４が有機
化合物に捕捉されて配位化合物を形成することに基づい
ている。具体的にはボールミル中に酸性カーボンブラッ
クとニトロセルロースの所定量と、キレート配位子を有
する有機化合物を加え１０〜２０時間分散させる。この
とき、有機化合物の添加量は１〜５％が適当であるが、
分散時間と発生するＦｅ’＋量により変化させることが
必要であり、特に添加量の限定はない６次いで得られた
分散体に通常ポリウレタン、アクリル樹脂などが加えら
れ、バックコート塗料とする。このようにして得られた
バックコート塗料中で［ｅ″”がキレート配位子に捕捉
されているため、ニトロセルロースからの脱硝はほとん
どなく、アルカリ金属の硝酸塩が生成しない、したがっ
て、これらバックコート層を用いた磁気記録媒体ではド
ロップアウトが少ない。

実施例以下、本発明の実施例について説明する。

まず、下記の組成物をサンドミル、ボールミル、アトラ
イターなどの単独あるいは、その組み合わせにより、均
一な分散体を得た後、インシアネート化合物（コロネー
トＬ）を固形分換算でｍ脂結合剤１００重量部に対して
２０重量部混合し、Ｐ遇して磁性塗料およびバックコー
ト塗料■〜■を調製した。

（磁性塗料）磁性粉（ＢＥ１＝３７ｎｆ／Ｃ１，Ｈｃ６７００ｅ）　
−・・カーボンブラック　　　　　　　・・・Ａρ２０
３　　　　　　　　　　・・・塩化ビニル／酢酸ビニル
共重合体・・・ポリウレタン　　　　　　　　　・・・
ＷＥ　ｆｌｌＪ／）ルエン／シクロへ材ノン−３／２／
１１・・・（バックコート塗料■）酸性カーボンブラック（ｐＨ２，５、平均粒子径２３ｍＡ）　　　・・・Ａｌ
２Ｏ２・・・ニトロセルロース　　　　　　　・・・１００！量部　　　ｎ　　　ｎ１０ノＩ９　　〃２３５　　　ｕ１００重量部　　　ｎ５０重量部ポリウレタン　　　　　　　　　・・・　５０　　ｐ＋
溶剤（ｉ［ＥＫ／）ルエン／シクロへ材ノン・３／２／
Ｉ）・・・１５００　　　ｎコウジ酸　　　　　　　　
　　　・・・　１　〃（バックコート塗料■〜■）バックコート塗料■〜■はバックコート塗料■のコウジ
酸あるいは配合量を変えた以外は、同様の配合とした。

すなわち、バックコート塗料■はコウジ酸を４重量部、
■はコウジ酸に変えてトロボロンを２重量部、■は同じ
くサリチル酸を３重量部■は同じくオキシンを１重量部
■は同じく８−オキシキナルジンを３重量部とした。

なお、比較用バックコート塗料■はバックコート塗料■
において、コウジ酸１重量部を加えない以外は同様の組
成とした。

実施例１〜６上記実施例の磁性塗料をポリエチレンテレフタレートか
らなる非磁性体の一方の面に塗布し、カレンダー処理し
て磁気記録層を形成したのち、他方の面に上記実施例に
示したバックコート塗料■〜■を塗布し、硬化してバッ
クコート層（０，６、ｉｍ）を形成し、それぞれ実施例
１〜６の磁気記録媒体を得た。

比較例１バックコート層に比較用バックコート塗料■を用いた以
外は実施例１と同様にして磁気記録媒体を得た。

実施例と比較例で得られた磁気記録媒体の試験結果を次
表に示す。

（以下余白）上記表に示す結果より明らかなように、実施例１〜６で
はバックコートけずれがなく、特にドロップアウトの少
ない磁気記録媒体であることが判明した。

なお、各実施例および比較例で得た試料はそれぞれ以下
に示す方法で試験を実施した。

（１）表面粗度：テイラーホブソン社製タリステープ表
面粗さ計を用いて２ｍ＋ｍ測長し、その値を１０等分し
た各区間でＲｉａｘを求め平均を採用した。

（２）　ｈ’テ、ｔｓ／Ｎ：松下電器産業■製Ｖ　Ｔ　
Ｒ（１４Ｖ８２００）を用いＴＶ信号発生器による規定
の輝度信号（５０％白レベル信号）を基準テープ（Ｒｅ
ｄ−２Ｊ　）の最適記録電流で記録し、ビデオカラーノ
イズメーターより再生時の復調信号に含まれる信号と雑
音との比（Ｓ／Ｎ）を測定し、基準テープのそれをＯｄ
Ｂとして比較した。

（３）バックコートのけずれ：　Ｖ　Ｔ　Ｒ（ＮＶ８２
０（１）を用い４０℃、８０％ＲＨの環境下で２００回
走行させた後、バックコート面の傷付き具合を目視観察
した。

（４）ドロップアウト：２３℃、６０％ＲＨの環境士で
単一信号を記録し、ドロップアウトカウンターを用い、
１５μ秒、１６ｄＢで３０分間測定し、サンプル１０個
について１分当りの平均を採用した。

発明の効果以上のように本発明によれば、バックコート層を採用し
たものにおいてドロップアウトの少ない磁気記録媒体を
提供することができ、実用上の価値は大きい。

代理人　　　森　　本　　義　　弘

Claims

【特許請求の範囲】１、非磁性体の一方の面に磁気記録層を形成し、他方の
面にバックコート層を形成してなる磁気記録媒体であっ
て、前記バックコート層に酸性のカーボンブラックとニ
トロセルロースおよびキレート配位子を有する有機化合
物を含むことを特徴とする磁気記録媒体。２、有機化合物が酸性下で原子価として３価の鉄イオン
（Ｆｅ＾３＾＋）と配位化合物の形成能を有することを
特徴とする請求項１記載の磁気記録媒体。