JPS61154007A - トルエン重縮合体で被覆処理された強磁性金属粉及びその製造方法 - Google Patents

トルエン重縮合体で被覆処理された強磁性金属粉及びその製造方法

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JPS61154007A
JPS61154007A JP59273703A JP27370384A JPS61154007A JP S61154007 A JPS61154007 A JP S61154007A JP 59273703 A JP59273703 A JP 59273703A JP 27370384 A JP27370384 A JP 27370384A JP S61154007 A JPS61154007 A JP S61154007A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、高密度記録に適した磁気記録媒体に於ける磁
性素材としての強磁性金属粉微粒子及びその製造方法に
関する。
〈従来技術〉 磁気記録用磁性素材については、広い記録波長域での高
出力・低ノイズを計る為に、均一性の高い微細形状粒子
で、高い保磁力(Hc)を有し、飽和磁化(σS)・残
留磁化(σr)共に太き(、かつ角形比(Rs=σr/
σS)も可及的に大きい磁気特性が基本的に要求され、
更に塗料用樹脂との親和性や分散性、塗膜での配向性・
充填性に優れた特性が要望され、しかも信頼性を保証す
る媒体寿命が充分である事が望まれている。近年は、高
密度記録が社会的に要請され、素材粉としての磁性粉を
始めとして、バインダー樹脂・各種添加剤・更には媒体
加工法等の多岐にわたった改良研究が成されている(:
例えば、明石丘部「磁気テープの進歩」、日本応用磁気
学会誌、7(3)、185(1983) 、)。
このうち、磁性素材としての磁性粉については、強磁性
金属粉がその優れた磁気特性から、まずオーディオ用磁
気テープの素材として実用化され、近い将来はビデオ用
素材としての活用が計られようとしている。鉄を主要成
分とした針状性金属粉微粒子の場合、He−値及びσS
−値の充分な高さに基づく優れた磁気的ポテンシャリテ
イが利用されている事となる訳であるが、通常は1μ以
下の微粒子である事から、空気に対する酸化活性が極め
て強く、磁気記録媒体としての適用性を確保し、かつ信
頼性を付与せしめる為の安定性が重要な物性として位置
づけられている。
従来、この種の安定性を確保する手段として、(1)微
粒子表層部に酸化層を設げる方法や、(2)微粒子表面
に特殊な層を被膜形成させる方法更にこれ等の組合せの
方法等が知られている。
(1)に属する方法としては、酸化層形成を気相接触反
応で行う方法、及び液層反応で行う方法に分類され、前
者の例としては、 特開昭55−125205 、56−69301.56
−127701 。
57−92101等が挙げられ、後者の例としては、特
開昭52−85054.55−164001.57−8
5901 。
57−93504.58−110433.5s−159
311等が挙げられる。
更に、(2)に属する方法としては有機物を被着する方
法と無機物を被着する方法とに分けられ、前者にはシリ
コーン等に代表される特殊な界面活性剤的性格の強い低
分子量有機物を被着する方法として 特開昭46−5057.50−104164 、51−
122655゜51−140860.52−15539
8.53−579F1.53−76958゜54−24
00(1、55−39660,55−39661,55
−39662。
56−29841.56−54f113.56−148
726更に、樹脂類を被覆する方法として、 特開昭53−13906.53−78099.54−1
39508 。
56−130831 等がある。又、後者は珪酸アルミ
ニウムや酸化アルミニウムその他を被着する方法として
、 特開昭53−□798.56→8401.57→802
,57−636(11,58−159306,58−1
59307,58−159308,58−161708
,58−161709,58−161725等が挙げら
れる。
く本発明の解決しようとする問題点〉 鉄を主要成分とする強磁性金属粉微粒子の表面に、前記
の有機物乃至は無機物の被着もしくは被膜を形成せしめ
る方法は、実際的かつ効果的である事から多数の例が報
告されている訳であるが、多くの場合後に続く塗料化を
考慮に入れると、媒体用バインダー樹脂との親和性迄を
十二分に配慮した物でなければならず、しかも液状的性
格の強い低分子量物である場合、媒体中でのマイグレー
ション現象の要因形成の可能性に成り易く、従って強固
な被膜を形成しつつ、かつバインダー樹脂との親和性を
保有する系φ方法が望まれていた。
しかも、ビデオ用途と考えられている針状性金属粉微粒
子の場合、長軸径は約n、iμ、短軸径は0.01μ程
度と極めて小さい所謂超微粒子系に属し、単純な有機物
の被着のみでは充分な経時性変化を抑制する作用効果を
与える事が不可能であった。
〈問題点を解決する為の手段〉 本発明者等は、上記の問題点の解決を計る為に、種々の
検討を加えた結果、H2ガス等の還元性ガスによる接触
式還元反応によって得た鉄を主要成分とする強磁性金属
粉微粒子の表面にトルエン重縮合体を形成せしめた微粒
子及び方法が極めて効果的である事を見い出し、本発明
に到達した。
なお、従来、金属粉微粒子に有機重合体を被覆乃至は被
膜化する方法自体はよく知られており、ポリウレタン樹
脂(:特開昭53−78099)、ポリビニルブチラー
ル樹脂(:特開昭56−130831)、その他の例が
見られる。しかし乍ら、これ等分子量の高い重合体樹脂
を被覆乃至は被着化する場合、微細な金属粉粒子の個々
の表層部上に均一に吸着させる事は一般に極めて困難で
あり、通常は金属粉微粒子の凝集体形成を生じ易い。
本発明者等はこれ等の基本的な問題点を解決する方法を
研究検討し、P、Si及び/又はBを含む鉄を主要成分
とした強磁性金属粉微粒子を、微量のアルデヒド類を添
加したトルエン溶剤中に浸漬し、80〜150℃の範囲
で加熱処理すると、トルエンが金属粉微粒子の表面上で
重縮合し、微粒子の凝集を伴なう事無く樹脂被膜の形成
が可能である事を見い出して、本発明に到達したのであ
る。
本発明で使用する鉄を主要成分とした強磁性金属粉微粒
子は、本発明者等が開示している方法(:特開昭56−
114833.57−96504.57−106527
゜57−106526.57−113202.58−4
8612等)、即ち針状性オキシ水酸化鉄微粒子の表層
部に形状保持成分な被着し、洗浄・乾燥・粉砕工程を経
た後仮焼及び気相接触還元反応に供する事忙より製造す
る事が出来る。
該還元鉄粉微粒子は、形状保持成分とし′CP、Si、
及び/又はBf:Feとの原子重量比でP/F e=o
 、 1/1(10〜5/100 。
S i/F e=0 、1/100〜s、、’ioo。
B/F e=0.1/100〜5/100 。
の範囲に含有する事が好ましい。
P、Si及び/又はBがこの範囲未満の場合、トルエン
の重縮合形成能が低く、目的としている強磁性金属粉微
粒子の経時劣化特性を改善する効果が少ない。又、P及
びSi、及び/′又はBがこの範囲を越える場合、トル
エンの重縮合反応が強く進み過ぎ、結果としてはバイン
ダー樹脂との親和性は向上するものの、塗料化工程での
分散性が低下してしまい、好ましくない。
添加すべきアルデヒド類としては、ホルムアルデヒドや
その重合体即ちパラホルム等が使い易く最も好ましいか
誉アセトアルデヒドや安息香酸アルデヒド等の芳香族系
の−の使用を制限するものではない。
添加量としては、対金属粉微粒子との重量比で、0.0
1乃至5%、好ましくは0.5〜3%である。
0.01%未満の添加の場合、形成トルエン重縮合体量
が少なく、目的としている金属粉微粒子の経時性改良効
果が顕著ではない。又、5%を越えた添加の場合、トル
エン重縮合体の形成量が多くなり過ぎ、既述の様に塗料
化工程での分散性に問題が生ずる。
トルエン重縮合体の形成方法としては、攪拌式の一般的
な加圧可能な反応器を利用すれば良く、他に特別の条件
は無い。即ちこの反応器に既述のアルデヒド類を微量添
加したトルエンを投入しておき、次いで気相接触還元反
応によって製造した既述の還元鉄粉類を浸漬し、攪拌を
5時間程続け、溶剤に完全に濡れさせる工程を設ける。
次いで、該還元鉄粉微粒子を攪拌しつつ80〜150℃
に加熱して10〜1時間継続してトルエンの重縮合反応
を完結せしめ、以後室温まで降温する。
反応温度が80℃未満では、トルエンの重縮合反応は実
質1殆んど進行せず、又、150℃を越えると反応が急
激に進む為、均一な樹脂被覆が困難となる。更に、先に
述べたP、Si及び/又はBの含量が少ない場合はこの
範囲で高温側反応が効率的であり、多量の場合は低温反
応が好ましい。
〔作用〕
本発明の方法では、微量のアルデヒド類を含むトルエン
溶剤中に、P及びSi、及び/又はBを所定量含む鉄を
主要成分とした強磁性金属粉微粒子を投入・浸漬し、加
熱反応によってトルエンの重縮合反応を行う事を特徴と
する。
鉄を主要成分とした金属粉微粒子表面上でトルエンが重
縮合反応する事は従来全く知られておらず、本発明者等
によって始めて見い出された。この反応はP及びSi、
及び/又はBを所定量含む鉄を主要成分とした磁性金属
粉微粒子系で特に顕。
著であった。
一般に、トルエンは、過塩素酸を触媒としてアルデヒド
類と反応して油状の含酸素樹脂を形成する事が知られて
いる(=直用・層内、「トルエン・ホルムアルデヒド樹
脂の生成とその組成」、工業化学雑誌、65 (10)
、1679(1962))。
既述の還元鉄粉類の場合、過塩素酸の様な強酸点の発現
は知られていないが、所謂円部ルールと類似な機構によ
って、P、Si、及び/又はBを所定量含む鉄を主要成
分とした磁性金属粉微粒子系の場合、固体酸としての活
性点が形成され、これが重縮合開始の触媒作用点として
働いたものと推定している。
力ζくして、強磁性金属粉微粒子が溶剤でもあるトルエ
ンに充分に濡れた後にアルデヒド類との重縮合化反応が
進行する事となるので、微細な金属粉粒子の場合でも被
着・被覆に基づく凝集化は生じない。又、形成される樹
脂は実質上添加したアルデヒド類の童で制御する事が可
能であるので、極めて好都合である。
本発明の方法によりトルエン重縮合体被覆された強磁性
金属粉微粒子は、引き続き蒸散その他の方法により溶剤
を除去し、完全な乾燥粉体化させる事が可能であり、し
かもその際、既に樹脂被覆が出来あがっている為に、空
気による酸化反応が効率的に制御され、好ましい徐酸化
が行われる。
この為、徐酸化後の磁気特性、特にσS−値が高いレベ
ルで安定化され、極めて好ましい。
又、バインダー樹脂として多用される塩ビ・酢ビ系のコ
ポリマーに対する濡れが良く、塗料化工程に於ける分散
性が向上し、がっ塗工媒体の磁気特性、特に角型比の改
善が計られる等の作用効果が認められる。
更に、同加工媒体を高温・多湿下の環境下で経時性促進
テストに供すると、磁気特性、特に残留磁束密度(Br
)の劣化が大きく改良される。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例により、本発明の方法及び効果
を詳細に述べる。
〔実施例−1〕 本実施例は、オーディオ用途の、鉄を主要成分とした強
磁性金属粉についての本発明の方法及びその効果の大要
を示す例である。
〈還元鉄粉の製造〉 特開昭57−106527及び57→65o4記載の方
法により、Pl及びSi成分を重量比でP/Fe=n、
3/100 、及びS i /F e=1.5/100
だけ含む針状性オキシ水酸化鉄微粒子を合成した。
該Goe、粒子の形状は、N2−ガスの吸着特性から算
出した比表面積(:SA)は4n、2m/gr−1又6
乃至9万倍の透過電子顕微鏡像から算出した長軸径(:
L)と短軸径(=D)との比即ち軸比(: L/D )
は15であった。
次いで、特開昭58−48612記載の方法によりほう
酸亜鉛の被着変性処理を加え(:B/Fe−0,6/1
00重量比)、乾燥−粉砕工程を経た後、N2−ガス忙
よる気相接触還元反応(=温度=375℃、ガス空間速
度= 2ONrrl−H/Kgr−Fe 、Hr 、 
)により還元鉄粉とした。
該鉄粉をNt−ガス雰囲気下で一部抜き出して、N、−
ガス法による比表面積及び東英工業社製振動式磁気特性
測定装置: VSM−III型による磁性の評価を行っ
たところ、5A=35 、27FI7g r−1Hc=
12050e、、a 5=182 emu/g r、、
Rs=0 、490であった。
用意し、純度89.0%の市販パラホルム1.12gr
を添加したトルエン400gr、を投入する。
次いで、該還元鉄粉100gr、を浸漬せしめ、反応器
の封入・雰囲気のN2−ガス置換を行い、5時間程攪拌
を継続する。
次に、全系を105℃迄昇温加熱し、そこで5時間保持
後、室温迄降温し、反応器を開封する。
先ず、溶剤を一部回収し、赤外線吸収スペクトル分光・
ガスクロマトグラフ−質量連結分析・核磁気共鳴分析に
供したところ、ホルムアルデヒドの含量は1100pp
以下であった。
次に、反応処理した鉄粉の一部を取り出しNf−7!/
ス雰囲気下でメチル0エチル−ケトンによる洗浄を加え
、廃溶剤中の樹脂様成分の回収を試みたが成功しなかっ
た。
次いで、同じく反応処理した鉄粉の一部を取り出し塩酸
溶液中に投入して鉄分の溶解を行い、溶液中の樹脂様成
分の回収を試みたところ、油脂状物が得られた。この物
を、先に記載したと同じ分光分析に供したところ、数個
のトルエン分子がメチレン連結した構造が同定出来た。
以上の事から、ホルムアルデヒドにより、還元鉄粉粒子
表面上で、溶剤としていたトルエン分子が重縮合し数核
体の構造体となる事、更にこの重縮合体は鉄粉粒子表面
上に強固に被膜化されている事が判明した。
〈処理鉄粉の風乾〉 次に、該処理鉄粉50gr、をホーロー製バット上に1
c1rL程の厚味になる様移し、大気下で溶剤の飛散処
理を加えた。
溶剤臭が完全に無くなった段階で鉄粉を回収し、風乾鉄
粉とした。
該風乾鉄粉の物性評価を行ったところ、5A=33.3
yr+j/gr、 Hc=12950e 、  σs=
152emu/gr、、R沖0.496であった。
く風乾鉄粉の塗料化・塗工化及びテープ特性の評価〉 該風乾鉄粉10gr、を採取して、下記材料と共に、内
容積550− のボットに投入し、米国・レッド拳テビ
ル社製ペイント・シェーカーで5時間混合・分散を続け
る(:分散メディアとしては、2%而面のα−アルミナ
・ビーズを用いた)。
φ米・UCCCC社製塩酢ビリマー VAGH:1.n
gr−e三井東圧化学社製ボリウレタy  NL−24
48:1.Ogr。
・大入化学社製燐酸エステル AP−13:0.2gr
 。
・住友化学社製α−アルミナ AKP−30: n 、
 2g r 。
・溶剤 )ルzy: 14gr、 、  MEK:14
gr。
以後、分散メディアを分離して磁性塗料とし、磁気テー
プ使用の精密コーターにてアプリケーターを利用して1
2μ厚の東し社製ポリエステル・フィルム:ルミラー(
:12B−Llo)上に塗工する。
その後、カレンダー・ロール処理して塗膜面の平滑化処
理を加え、次いで50℃にて2日間熱処理を加えてポリ
ウレタン硬化反応を完結せしめる。
3 、81rll/fnに裁断して、現行コンパクト・
カセット仕様サイズの磁気テープとする。
該磁気テープの磁気特性を、既述の測定装置にて測定・
評価したところ、 Hc=11900e 、 Br=34500 、 Br
78m−0,845であり、充分な特性値を示した。
〈磁気テープの劣化促進テスト〉 該磁気テープを、60℃・相対湿度90%の環境下で一
週間、経時促進処理実験を行って、磁気特性、特に残留
磁束密度の劣化速度を評価した。
Br−値は3345Gで、初期値から3.0%低下して
いただけであった。
この値は、この種の磁気媒体の示す劣化特性としては十
二分に小さく、優れた経時性を示したと言えるものであ
る。
〔実施例−2〕 本実施例は、ビデオ用途の、鉄を主要成分とした強磁性
金属粉についての本発明の方法及びその効果の大要を示
す例である。
く還元鉄粉の製造〉 特開昭57−106527及び57−96504更に出
願昭59−209748記載の方法により、P、及びS
i更KMn及びCo−成分を重量比でP/F e=0.
5/100、及びS i/Fe=2.O/100更にM
 n/F e = 2 、0/100及びCo/Fe=
2.0/’100だけ含む針状性オキシ水酸化鉄微粒子
を合成した。
該Goe、粒子の形状は、N2−ガスの吸着特性から算
出した比表面積(:SA)は105m/gr8、又6乃
至9万倍の透過電子顕微鏡像から算出した長軸径(:L
)と短軸径(=D)との比即ち軸比(:L/D)は20
であった。
次いで、特開昭58−48612記載の方法によりほう
酸亜鉛の被着変性処理を加え(: B/Fe=0 、9
/100重層比)、乾燥・粉砕工程を経た後、鵬−ガス
による気相接触還元反応(=温度=355℃、ガス空間
速度= 2ONi−H,/Kgr−re 、Hr 、 
)により還元鉄粉とした。
該鉄粉なN、−ガス雰囲気下で一部抜き出して、7N2
−ガス法による比表面積及び既述の磁気特性測定装置に
よる磁性の評価を行ったところ、5A=71.5m”/
gr、、HC:=14250e 0、crs=170e
mu/gr 。
Rs=0.501であった。
〈トルエン重縮合体による被覆処理〉 内容積llの加圧可能型の攪拌器付き反応器を用意し、
純度89.0%の市販ボラホルム2.24gr。
を添加したトルエン400gr、を投入する。次いで、
該還元鉄粉IQOgr、を浸漬せしめ、反応器の封入Φ
雰囲気のN2−ガス置換を行い、5時間程攪拌を継続す
る。
次に、全系を105℃迄昇温加熱し、そこで5時間保持
後、室温迄降温し、反応器を開封する。
先ず、溶剤を一部回収し、赤外線吸収スペクトル分光・
ガスクロマトグラフ−質量連結分析・核磁気共鳴分析に
供したところ、ホルムアルデヒドの含量は1100pp
以下であった。
次に、反応処理した鉄粉の一部を取り出しN、−ガス雰
囲気下でメチル・エチル・ケトンによる洗浄を加え、廃
溶剤中の樹脂様成分の回収を試みたが成功しなかった。
次いで、同じく反応処理した鉄粉の一部を取り出し塩酸
溶液中に投入して鉄分の溶解を行い、溶液中の樹脂様成
分の回収を試みたところ、油脂状物が得られた。この物
を、先忙記載したと同じ分光分析に供したところ、数個
のトルエン分子がメチレン連結及びエーテル結合した構
造が同定出来た。
以上の事から、ホルムアルデヒドにより、還元鉄粉粒子
表面上で、溶剤としていたトルエン分子が重縮合し数核
体の構造体となる事、更にこの重縮合体は鉄粉粒子表面
上に強固に被膜化されている事が判明した。
く処理鉄粉の風乾〉 次に、該処理鉄粉50gr、をホーロー製バット上に1
crIL程の厚味になる様移し、大気下で溶剤の飛散処
理を加えた。
溶剤臭が完全に無くなった段階で鉄粉を回収し、風乾鉄
粉とした。
該風乾鉄粉の物性評価を行ったところ、5A=sz、x
m’/gr−1Hc=15050e、 crs=135
emu/gr、、Rs=0.502であった。
〈風乾鉄粉の塗料化・塗工化及びテープ特性の評価〉 該風乾鉄粉10gr、を採取して、下記材料と共に、内
容積550−のボットに投入し、米国・レッド・デビル
社製ベイン)−シェーカーで5時間混合・分散を続ける
(二分散メディアとしては、2rrI/frI径のα−
アルミナ・ビーズを用いた)。
” 米” UCC社m塩酢ヒ系ホIJ −r −VAG
H:0.8gr。
・三井東圧化学社製ポリウレタン NL−2448: 
1 、2gr。
・大入化学社製燐酸エステル AP−13:0.5gr
・住友化学社製α−アルミナ AKP−30: 11.
2gr。
・溶剤 トルエン: 15gr、、MEK:15gr。
以後、分散メディアを分離して磁性塗料とし、磁気テー
プ使用の精密コーターにてアプリケーターを利用して1
3μ厚の東し社製ポリエステル・フィルム:ルミラー(
:13W−QO6S)上に塗工する。
その後、カレンダー・ロール処理して塗膜面の平滑化処
理を加え、次いで50℃忙て2日間熱処理を加えてポリ
ウレタン硬化反応を完結せしめる。
l/2−インチに裁断して、現行ホーム・ビデオ仕様サ
イズの磁気テープとする。
該磁気テープの磁気特性を、既述の測定装置にて測定−
評価したところ、 Hc−142110e 1Br=2150G 、 Br
〜0.810であり、充分な特性値を示した。
〈磁気テープの劣化促進テスト〉 該磁気テープを、60℃・相対湿度90%の環境下で一
週間、経時促進処理実験を行って、磁気特性、特に残留
磁束密度の劣化速度を評価した。
Br−値は2060Gで、初期値から4.2%低下して
いただけであった。
この値は、この種の磁気媒体の示す劣化特性としては十
二分に小さく、優れた経時性を示したと言えるものであ
る。
〔比較例−1〕 本比較例は、オーディオ用途の、鉄を主要成分とした強
磁性金属粉について、トルエンの重縮合処理ぎ加えなか
った場合の特性評価を示す例である。
く還元鉄粉の製造〉 実施例−1記載の還元鉄粉を使用した。
〈還元鉄粉の風乾〉 次に、該還元鉄粉50gr、をホーロー製バット上に1
cIIL程の厚味になる様移し、大気下で溶剤の飛散処
理を加えた。
溶剤臭が完全に無くなった段階で鉄粉を回収し、風乾鉄
粉とした。
該風乾鉄粉の物性評価を行ったところ、SA=31.0
m/gr、 、 Hc=128(10e 、 crs=
145emu/gr、、R8=11.488であった。
く風乾鉄粉の塗料化・塗工化及びテープ特性の評価〉 該風乾鉄粉10gr、を採取して、実施例−1記載と同
様にして塗料調製を行い、以後塗工ψ平滑化・ボストア
ニーリング・裁断を加えて現行コンパクト・カセット仕
様サイズの磁気テープとする。
該磁気、、テープの磁気特性を、既述の測定装置にて測
定・評価したところ、 Hc−11900e 、 Br=3000G、 Br2
4h=n 、 800であった。
く磁気テープの劣化促進テスト〉 該磁気テープを、60℃・相対湿度90%の環境下で一
週間、経時促進処理実験を行って、磁気特性、特に残漬
磁束密度の劣化速度を評価した。
Br−値は2850Gで、初期値から5.0%も低下し
ていた。
(対応する実施例1では3.0%の低下)。
〔比較例−2〕 本比較例は、ビデオ用途の、鉄を主要成分とした強磁性
金属粉について、トルエンの重縮合処理を加えなかった
場合の特性評価な示す例である。
〈還元鉄粉の製造〉 実施例−2記載の還元鉄粉を使用した。
〈還元鉄粉の風乾〉 次忙、該還元鉄粉50gr、をホーロー製バット上に1
cIIL程の厚味釦なる様移し、大気下で溶剤の飛散処
理を加えた。
溶剤臭が完全になくなった段階で鉄粉を回収し、風乾鉄
粉とした。
該風乾鉄粉の物性評価を行ったところ、5A=60.5
tr?/gr、 、Hc−14900e、 as=13
0emu/gr、、RsミL501であった。
〈風乾鉄粉の塗料化・塗工化及びテープ特性の評価〉 該風乾鉄粉10gr、を採取して、実施例−2記載と同
様にして塗料調製を行い、以後塗工拳平滑化りボストア
ニーリング−裁断を加えて現行ホーム電ビデオ仕様サイ
ズの磁気テープとする。
該磁気テープの磁気特性を、既述の測定装置にて測定・
評価したところ、 Hc=14100e 、 Br=2010G 1Br/
Bm=0 、780であった。
〈磁気テープの劣化促進テスト〉 該磁気テープを、60℃・相対湿度90%の環境下で一
週間、経時促進処理実験を行って、磁気特性、特忙残留
磁束密度の劣化速度を評価した。
Br−値は1890Gで、初期値から6.0%も低下し
ていた。
(対応する実施例2では4.2%の低下)。
〔比較例−3〕 本比較例は、本発明の方法によらないオーディオ用途の
、鉄を主要成分とした強磁性金属粉についての特性評価
を示す例である。
く還元鉄粉の製造〉 良く知られた湿式法、即ち硫酸第一鉄と過剰の苛性ソー
ダとの中和反応およびそれに引き続く空気による酸化反
応によって、不可避的に混入する微量不純物以外は何ら
含む事の無い針状性オキシ水酸化鉄微粒子を合成した。
該GOe、粒子の形状は、N、−ガスの吸着特性から算
出した比表面積(:SA)は39.5tr+7gr、 
、又6乃至9万倍の透過電子顕微鏡像から算出した長軸
径(:L)と短軸径(:D)との比即ち軸比(:L/D
)は12であった。
次いで、特開昭58−48612記載の方法によりほう
酸亜鉛の被着変性処理を加え(: B/Fe−0,05
/100重量比)、乾燥・粉砕工程を経た後、鴇−ガス
化よる気相接触還元反応(:温度=365℃、ガス空間
速度=:2 ON m″−H!/Kgr−Fe 、Hr
 、 )により還元鉄粉とした。
該鉄粉をN、−ガス雰囲気下で一部抜き出して、N2−
ガス法による比表面積及び既述の磁気特性測定装置によ
る磁性の評価を行ったところ、SA=:32.41d/
gr、 、 Hc=12000e 、 、a s==1
80emu/gr、、Rs==0.492であった。
〈トルエン重縮合体による被覆処理〉 内容積11の加圧可能型の攪拌器付き反応器を用意し、
純度89.0%の市販パラホルム1.12gr。
を添加したトルエン400gr、を投入する。次いで、
該還元鉄粉1(10gr、を浸漬せしめ、反応器の封入
・雰囲気のN、−ガス置換を行い、5時間程攪拌を継続
する。
次に、全系を105℃迄昇温加熱し、そこで5時間保持
後、室温迄降温し、反応器を開封する。
先ず、溶剤を一部回収し、赤外線吸収スペクトル分光・
ガスクロマトグラフ−質量連結分析拳核磁気共鳴分析に
供したところ、ホルムアルデヒドの含量は2000pp
m程度存在した。
次に、反応処理した鉄粉の一部を取り出しN、−ガス雰
囲気下でメチル・エチルeケトンによる洗浄を加え、廃
溶剤中の樹脂様成分の回収を試みたが成功しなかった。
次いで、同じく反応処理した鉄粉の一部を取り出し塩酸
溶液中に投入して鉄分の溶解を行い、溶液中の樹脂様成
分の回収を試みたところ、極めてわずかな油脂状物が得
られた。この物を、先に記載したと同じ分光分析に供し
たところ、数個のトルエン分子がメチレン連結した構造
が同定出来た。
以上の事から、本発明の方法によらない鉄を主要成分と
した強磁性金属粉微粒子の表層部の上では、強固に被膜
化されるには違いないものの、ホルムアルデヒドによる
溶剤としていたトルエン分子の重縮合化は極くわずかに
進行するのみである事が判明した。
〈処理鉄粉の風乾〉 次に、該処理鉄粉50gr、をホーロー製バット上に1
CrIL程の厚味になる様移し、大気下で溶剤の飛散処
理を加えた。
溶剤臭が完全に無くなった段階で鉄粉を回収し、風乾鉄
粉とした。
該風乾鉄粉の物性評価を行ったところ、5A=3n−O
rrl/gr、 、 Hc=128(10e 、as=
140emu/gr、、Rs=0.485であった。
〈風乾鉄粉の塗料化・塗工化及びテープ特性の評価〉 該風乾鉄粉10gr、を採取して、実施例−1記載と同
様にして塗料化・塗工化・平滑化・ボストアニーリング
・裁断処理して現行コンパクト・カセット仕様サイズの
磁気テープとする。
該磁気テープの磁気特性を、既述の測定装置にて測定・
評価したところ、 Hc=11800e 、 Br=3020G 、 Br
/Bm=O、R10であった。
〈磁気テープの劣化促進テスト〉 該磁気テープを、60℃・相対湿度90%の環境下で一
週間、経時促進処理実験を行って、磁気特性、特に残留
磁束密度の劣化速度を評価した。
Br−値は2865Gで、初期値から5.1%低下して
いた。
以上の結果を表−1にまとめた。
〔効果、〕
実施例及びそれに対比する形で示した比較例の結果から
、本発明の作用・効果をまとめると、以下の通りとなる
即ち、高密度磁気記録に適した磁気記録媒体に於ける磁
性素材としての強磁性金属粉微粒子に於いて、該金属粉
微粒子がP、Si、及び1581マBを所定量含む鉄を
主要成分とした微粒子系であり、気相接触還元反応によ
る製造後に於いて、アルデヒド類を所定の量添加したト
ルエン溶剤中に投入シ、所定温度に加熱・保持する事に
より該金属粉微粒子表層部をトルエンの重縮合体で被覆
処理する事によって、 (1)金属粉微粒子自体に関しては、溶剤蒸散による徐
酸化が極めてマイルドに行われ、徐酸化後の磁気特性、
特に飽箱磁化が充分に高いレベルに維持される事、 (2)塗料用樹脂に対しては親和性が向上し、その結果
媒体加工した段階での磁気特性、特に角型比が大きく改
良される事、 (3)更に、記録媒体に於いて実用上量も重要となる信
頼性指標としての経時劣化性に対して大きな改良効果を
もたらす事、 が判明したと言える。
以上の様に、本発明の方法は、オーディオ用途及びビデ
オ用途としての、鉄を主要成分とした特性向上著しい強
磁性金属粉及びその方法を提供するものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)トルエン重縮合体で被覆処理されたP及びSi、
    及び/又はBを含むFeを主要成分とした強磁性金属粉
  2. (2)P及びSi、及び/又はBの含有量がFeとの重
    量比で、 P/Fe=0.1/100〜5/100、 Si/Fe=0.1/100〜5/100、B/Fe=
    0.1/100〜5/100 の範囲にある特許請求の範囲第1項記載のFeを主要成
    分とした強磁性金属粉。
  3. (3)形状保持成分で被着変性された針状性オキシ水酸
    化鉄微粒子を還元性ガスによる気相接触還元反応によっ
    て還元鉄粉とし、次いで微量のアルデヒドを添加したト
    ルエン溶剤中に浸漬した後、80〜150℃に加熱処理
    し個々の該還元鉄粉微粒子表層部にトルエン重縮合体を
    被覆形成せしめる、塗料用樹脂への親和性を向上した安
    定化された鉄を主要成分とした強磁性金属粉の製造方法
  4. (4)形状保持成分がP、Si、及び/又はBを含む特
    許請求の範囲第3項記載の強磁性金属粉の製造方法。
JP59273703A 1984-12-27 1984-12-27 トルエン重縮合体で被覆処理された強磁性金属粉及びその製造方法 Granted JPS61154007A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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