JPH0755832B2 - コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法 - Google Patents

コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法

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JPH0755832B2
JPH0755832B2 JP63234386A JP23438688A JPH0755832B2 JP H0755832 B2 JPH0755832 B2 JP H0755832B2 JP 63234386 A JP63234386 A JP 63234386A JP 23438688 A JP23438688 A JP 23438688A JP H0755832 B2 JPH0755832 B2 JP H0755832B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体用材料として有用な優れた磁気
特性をもつコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
オーディオ、ビデオ、コンピューター、ワープロなどの
技術の進展にともない、これらの磁気記録媒体に使用さ
れる記録材料について、より高品質のものが求められて
いる。コバルト含有強磁性酸化鉄粉末に関してもその例
外でなく、保磁力、反転磁界分布などの磁気特性だけで
なく、最近では分散性、経時安定性、更には磁気テープ
の物理特性に関与する磁性塗料製造時に使用される滑剤
及び樹脂の磁性粉末への吸着特性においても優れたもの
が望まれている。
磁性粉末の保磁力を高めたり或は磁気記録媒体の磁性層
中における磁性粉末の分散性を向上させたりする技術と
しては、例えば、(1)強磁性酸化鉄粉末の表面にシリ
カ−アルミナ共沈澱物を有する磁性粉末(特開昭59-235
05)、(2)強磁性酸化鉄粉末の表面にコバルトを含む
酸化鉄層を形成してなるコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
を、ケイ素化合物が含まれた溶液中に浸漬して処理する
ことによってコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の表面にケ
イ素化合物を付着させ、酸化性雰囲気中で加熱する方法
(特公昭62-17364)、(3)強磁性酸化鉄粉末の表面に
マグネシウム、バリウム、アルミニウムなどのアルカリ
性金属の酸化物及び/又は水酸化物が付着している強磁
性粉末(特公昭62-50889)、(4)コバルト含有酸化鉄
の表面にマンガン及び/又はバナジウムの化合物を被着
する方法(特開昭59-147414)、(5)コバルト含有酸
化鉄の表面に亜鉛化合物を被着する方法(特開昭59-159
502)、(6)コバルト含有酸化鉄の表面をカルシウム
−ケイ素共沈澱物で被覆する方法(特開昭63-45129)な
どがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、前記(1)の方法では、分散性において改良
されるも、磁気テープの物理特性に関与する滑剤及び樹
脂の磁性粉末への吸着特性において未だ充分でなく、前
記(2)の方法では保磁力が高くなるものの、分散性、
上記吸着特性において満足できるものが得られず、また
前記(3)の方法では、分散性、吸着特性共に不充分で
あるなどの欠点がある。更に、(4)及び(5)の方法
では、保磁力、分散性は改良されるものの、反転磁界分
布、吸着特性などの向上が得られ難い。(6)の方法で
は、保磁力、反転磁界分布は改良されるが、吸着特性な
どが充分でないなどの欠点がある。
このように、従来技術においては、高保磁力のものや分
散性のよいものが得られてもそれを用いた磁気テープの
物理特性において満足できないという問題があった。近
年、オーディオ、ビデオテープの高級化が進んできた中
では、分散性が優れていると共に、磁気テープの物理特
性においても優れていることが求められており、この両
方を同時に満足させるようなコバルト含有強磁性酸化鉄
粉末が強く望まれている。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、優れた磁
気特性及び分散性を有すると共に、滑剤や樹脂の磁性粉
末への吸着特性が改良された磁気テープの物理特性にお
いて優れたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
コバルト含有強磁性酸化鉄の粒子表面にアルミニウム、
ケイ素、リン、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケ
ル、亜鉛などの元素を含む化合物を被覆することによ
り、磁性粉末の経時安定性、分散性、滑剤の吸着特性な
どが改良されるが、その半面では保磁力、反転磁界分
布、飽和磁化量が低下するという問題が発生する。とこ
ろが、該被覆処理後60℃以上の温度で水などの媒液中で
加熱すると前記の改良効果に悪影響を及ぼすことなく、
保磁力、反転磁界分布、飽和磁化量が向上し、各種の磁
気特性、物理特性においてバランスのとれたコバルト含
有強磁性酸化鉄粉末が得られる。本発明はこのような知
見に基づいて完成されたものである。
すなわち本発明は、水系媒液中に分散させたコバルト含
有強磁性酸化鉄の粒子表面にケイ素化合物層またはケイ
素化合物とアルミニウム、リン、チタン、バナジウム、
マンガン、ニッケル及び亜鉛の群から選ばれる少なくと
も1種の元素を含む化合物とから成る化合物層(但し、
ケイ素化合物層である内層とアルミニウム化合物層であ
る外層とから成る被覆層を除く)を該コバルト含有強磁
性酸化鉄に対する該元素換算で0.02〜2重量%の被覆量
で形成させ、続いて該スラリーをpHを7〜9.5として60
℃以上の温度で加熱処理することを特徴とするコバルト
含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法である。
本発明に係わる知見を得るに当たり、本発明者らが特願
昭63-10375号(本特許出願人と同一人)の明細書に記載
されているケイ素、アルミニウム、カルシウム、チタ
ン、バナジウム、マンガン、ニッケル、亜鉛、リンなど
の化合物について鋭意検討を行なったところ、ケイ素に
ついては、特願昭63-29543号(本特許出願人と同一人)
の明細書に記載しているように磁気特性の改良効果が実
質的にもたらされないか、あるいはその効果の発現に乏
しいものであるが、滑剤の吸着特性などの改良において
所望の効果が得られることを見出した。更に、該特願昭
63-10375号に記載されている元素の中から、ケイ素化合
物とアルミニウム、リン、チタン、バナジウム、マンガ
ン、ニッケル及び亜鉛の群から選ばれる少なくとも1種
の元素を含む化合物とをコバルト含有強磁性酸化鉄に被
覆させ、続いて該酸化鉄をpHが7〜9.5の水系媒液中で6
0℃以上の温度で加熱するとより一層の優れた効果が得
られることが判明した。
本発明において、コバルト含有強磁性酸化鉄の粒子表面
に存在するケイ素、リン、チタン、ニッケル、バナジウ
ム、マンガン、亜鉛、アルミニウムなどの化合物は、そ
れぞれの水和水酸化物、水和酸化物、これらの中間のも
のである水和オキシ水酸化物などの水酸化物或は酸化物
である。
前記化合物の被覆量は、核晶となるコバルト含有強磁性
酸化鉄に対して重量基準でそれぞれの元素換算で0.02〜
2%である。特に複数の化合物を被覆する場合は、その
合量が元素換算で上記範囲内に入るような量である。被
覆量が前記範囲より少なすぎると所望の分散性、物理特
性及び経時安定性が得られ難い。また、被覆量が前記範
囲より多すぎると保磁力、飽和磁化量、反転磁界分布な
どの磁気特性が損なわれるので望ましくない。
本発明において使用されるコバルト含有強磁性酸化鉄
は、コバルト化合物またはコバルト化合物とその他の金
属化合物をγ‐Fe2O3、Fe3O4、ベルトライド化合物(Fe
Ox 1.33<x<1.5)などの針状強磁性酸化鉄の基体粒子
の表面に被着させたり、あるいは該酸化鉄粒子内にドー
プさせたりしたものである。前記その他の金属化合物と
しては、例えば第一鉄、マンガン、亜鉛、クロム、ニッ
ケルなどの化合物が挙げられるが、第一鉄化合物をコバ
ルト化合物に併せ被着する場合は一層有利である。前記
コバルト化合物またはコバルト化合物およびその他の金
属化合物をドープ或は被着させるには、通常の方法に従
って行うとよい。被着処理或いはドープ処理して得られ
るコバルト含有強磁性酸化鉄のスラリーは、そのまま、
または該スラリーを濾過したものを、或は濾過、洗浄し
たケーキを、更には濾過、洗浄、乾燥したものを、水系
媒液中に分散させて、次のケイ素、アルミニウム、リ
ン、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル、亜鉛な
どの化合物の被覆処理に供する。被着量或はドープ量
は、基体酸化鉄粒子の全Fe量の重量基準に対し、コバル
ト単独の場合は、通常Coとして0.5〜10%、また例えば
コバルト化合物と第一鉄化合物を組み合せる場合は、前
者をCoとして0.5〜10%、後者をFe2+として1〜20%と
するのが適当である。
本発明においては、まず水系媒液中に分散させた前記の
コバルト含有強磁性酸化鉄の粒子表面にケイ素化合物層
またはケイ素化合物とアルミニウム、リン、チタン、バ
ナジウム、マンガン、ニッケル及び亜鉛の群から選ばれ
る少なくとも1種の元素を含む化合物とから成る化合物
層(但し、ケイ素化合物層である内層とアルミニウム化
合物層である外層とから成る被覆層を除く)を該コバル
ト含有強磁性酸化鉄に対する該元素換算で0.02〜2重量
%の被覆量で形成させる。ケイ素化合物のみを被覆して
も、所望の効果を得ることができるが、ケイ素化合物と
アルミニウム、リン、チタン、バナジウム、マンガン、
ニッケル及び亜鉛の群から選ばれる少なくとも1種の元
素を含む化合物とから成る化合物を被覆すると、より一
層の望ましい効果が得られる。これらの中でも特にケイ
素化合物とアルミニウム化合物或はマンガン化合物とを
被覆するのが各種の磁気特性、分散性の点から望まし
い。
前記化合物を被覆するには種々の方法によって行なうこ
とができる。例えば、ケイ素化合物を被覆する場合は、
コバルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液に分散させたスラ
リーに水溶性ケイ素化合物と酸またはアルカリとを並行
に添加して該ケイ素化合物を中和、沈澱させたり、水溶
性ケイ素化合物と酸またはアルカリを任意の順序で添加
して中和、沈澱させたり、或は該スラリー中に酸または
アルカリを予め添加した後該水溶性ケイ素化合物を添加
して中和、沈澱させたり、更に予め別の系で水溶性ケイ
素化合物を中和して微細な沈澱物としたものを該スラリ
ー中に添加したりして行うことができる。また、ケイ素
化合物とアルミニウム、リン、チタン、バナジウム、マ
ンガン、ニッケル及び亜鉛の群から選ばれる少なくとも
1種の元素を含む化合物とから成る化合物を被覆する場
合は、コバルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液に分散させ
たスラリーに水溶性ケイ素化合物とアルミニウム、リ
ン、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル及び亜鉛
の群より選ばれる少なくとも1種の元素の水溶性化合物
と酸またはアルカリとを並行に添加したり、任意の順序
で添加したり(但し、ケイ素化合物層が内層でアルミニ
ウム化合物層が外層となる被覆層形成の場合を除く)、
或は該スラリー中に酸またはアルカリを予め添加した
後、予め2種以上の水溶性化合物を混合したものを添加
したり、更に予め別に水溶性化合物の単独系で或は混合
系で該水溶性化合物を中和して微細な沈澱物または共沈
澱物としたものを該スラリー中に添加したりして行うこ
とができる。また、コバルト含有強磁性酸化鉄を前記水
溶性化合物の溶液中に浸漬して行なうこともできる。中
和、沈澱後或は浸漬後は、スラリー中で必要に応じ熟成
するのが望ましい。被覆、熟成時の温度は、通常沸点以
下である。なお、熟成時のスラリーのPHは通常7〜9.5
である。
前記ケイ素の水溶性化合物としては、例えばオルトケイ
酸やメタケイ酸のナトリウム、カリウム、コバルトなど
の塩類を、リンの水溶性化合物としては、オルトリン
酸、ピロリン酸などを、チタンの水溶性化合物として
は、硫酸チタン、塩化チタンなどを、バナジウムの水溶
性化合物としては、硫酸バナジル、バナジン酸ナトリウ
ムなどを、アルミニウムの水溶性化合物としては、アル
ミン酸ナトリウムまたはカリウム、硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウムなどを、ニッケル、マンガン及び亜鉛
の水溶性化合物としてはそれぞれの硫酸塩、硝酸塩、塩
化物などを使用することができる。
前記の水溶性化合物を中和して被覆層として沈澱させる
酸またはアルカリとしては、前者に硫酸、塩酸、硝酸な
ど、後者には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化
ナトリウム、炭酸カルシウム、アンモニアなどが例示さ
れる。
本発明においては、次に前記の被覆処理を施したコバル
ト含有強磁性酸化鉄をpH7〜9.5の水系スラリー中で60℃
以上の温度で加熱処理する。水系媒液中で加熱処理する
ことにより、磁気特性、吸着特性が改善される理由は必
ずしも明らかではないが、加熱処理すると、前記の化合
物で形成される被覆層がより均一かつ緻密になり、本発
明の効果が得られると推測される。更に、コバルト含有
強磁性酸化鉄及びその表面の被覆層においてコバルトフ
ェライト化が促進され、磁気特性としての保磁力が向上
し、飽和磁化量の低下が避けられると考えられる。ま
た、被覆層の均一性かつ均質性が増すことにより、高保
磁力成分及び低保磁力成分が減少し、反転磁界分布が向
上すると推察される。この湿式加熱処理は、普通60°〜
150℃、望ましくは80°〜140℃で行なう。処理温度が沸
点以上の場合は、オートクレープなどの加圧容器を使用
する。処理温度が上記範囲より低すぎると前述したコバ
ルトフェライト化があまり促進されず、被覆層の均一か
つ均質化が満足なものとならず、保磁力、反転磁界分布
及び滑剤吸着量などで表わされる磁気特性及び吸着特性
において所望の効果が得られない。また高すぎると、磁
性酸化鉄自体が変質し、角形比、配向性などで表わされ
る分散性および反転磁界分布などで表される磁気特性が
損なわれたりするので好ましくない。
湿式加熱処理を終了したコバルト含有強磁性酸化鉄は、
通常の濾過、水洗、乾燥後、所望の特性を有する強磁性
酸化鉄になるが、さらに不活性雰囲気中、100℃〜200℃
で乾式加熱処理することにより、保磁力やその他の磁気
特性において改善された磁性粉末が得られる場合があ
る。
〔実施例〕
つぎに、具体的な実施例により、本発明を説明する。
実施例1 平均長軸径0.3μm、平均軸比8、保磁力380Oeの針状γ
‐Fe2O3粉末100gを水1中に分散させてスラリーとし
た。このスラリー中に窒素ガスを吹き込みながら室温で
0.85モル/lの硫酸コバルト水溶液70mlと0.90モル/lの硫
酸第一鉄水溶液140mlおよび10モル/lの水酸化ナトリウ
ム水溶液175mlを加えて5時間攪拌してγ‐Fe2O3を変成
処理した。この生成スラリーを濾過、水洗し得られた湿
ケーキを水中に分散後、窒素ガス雰囲気下で攪拌しなが
らオルトケイ酸ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウ
ム水溶液をそれぞれコバルト含有強磁性酸化鉄に対する
重量基準でSiとして0.25%、Alとして0.05%になるよう
に添加した。引続きスラリーのPHが8になるように中和
した。その後約1時間攪拌、熟成後該スラリーをオート
クレーブ中にて120℃で3時間加熱処理し、濾過、水洗
後、窒素雰囲気中120℃で乾燥して、目的のコバルト含
有強磁性酸化鉄粉末(A)を得た。
実施例2 実施例1において、オルトケイ酸ナトリウム水溶液およ
びアルミン酸ナトリウム水溶液の添加量をそれぞれコバ
ルト含有強磁性酸化鉄に対する重量基準でSiとして0.5
%、Alとして0.1%にしたこと以外は実施例1の場合と
同様にして、目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
(B)を得た。
実施例3 実施例1において、被覆熟成完了後のスラリーを90℃で
3時間加熱処理したこと以外は実施例1の場合と同様に
して、目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末(C)を得
た。
実施例4 実施例1において、アルミン酸ナトリウム水溶液に代え
て硫酸マンガン水溶液をコバルト含有強磁性酸化鉄に対
する重量基準でMnとして0.05%になるよう添加したこと
以外は実施例1の場合と同様に処理して、目的のコバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末(D)を得た。
実施例5 実施例1において、アルミン酸ナトリウム水溶液に代え
てオルトリン酸水溶液をコバルト含有強磁性酸化鉄に対
する重量基準でPとして0.05%になるよう添加したこと
以外は実施例1の場合と同様に処理して、目的のコバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末(E)を得た。
実施例6 実施例1において、アルミン酸ナトリウム水溶液を添加
しないこと以外は実施例1の場合と同様に処理して、目
的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末(F)を得た。
比較例1 実施例1において、被覆、熟成後、湿式加熱処理を行な
わないこと以外は実施例1の場合と同様にして、コバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末(G)を得た。
比較例2 実施例2において、被覆、熟成後、湿式加熱処理を行な
わないこと以外は実施例2の場合と同様にして、コバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末(H)を得た。
比較例3 実施例1におけるケイ素及びアルミニウム化合物の被覆
を行なう前のコバルト及び第一鉄化合物で被着、変成処
理されたγ‐Fe2O3をコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
(I)とした。
前記実施例および比較例で得られたサンプル(A)〜
(I)について下記の配合組成にしたがって磁性塗料を
調製し、この塗料をポリエステルフィルム上に塗布、配
向した後乾燥して約9μm厚の磁性塗膜を有する磁気テ
ープを作成した。得られたそれぞれの磁気テープについ
て通常の方法により保磁力(Hc)、反転磁界分布(SF
D)を測定した。
(磁性塗料の配合組成) コバルト含有強磁性酸化鉄粉末 100.0重量部 ポリウレタン樹脂 11.2重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 11.2 〃 界面活性剤(リン酸エステル) 4.0 〃 メチルエチルケトン 94.9 〃 シクロヘキサノン 37.8 〃 トルエン 104.8 〃 更に、磁気テープ作製時に用いられる滑剤の吸着特性を
調べるために、下記方法でコバルト含有強磁性酸化鉄粉
末1g当たりの樹脂酸(ミリスチン酸)の吸着量を測定し
た。
〈ミリスチン酸吸着量測定方法〉 得られたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末5gとメチルエチ
ルケトン50ml、トルエン50mlおよびミリスチン酸0.2gと
を混合し、ペイント・シェイカーで30分間振とうした
後、遠心分離により上澄液を分取し、ミリスチン酸量を
定量分析した。加えたミリスチン酸量と分析量とから、
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末に吸着されたミリスチン
酸量を算出した。
以上のようにして求められた結果を第1表に示す。
なお、滑剤吸着量は一般に少ないほどテープ表面の潤滑
効果において優れているといえる。
〔発明の効果〕 第1表にみられるように、本発明によって得られるコバ
ルト含有強磁性酸化鉄粉末は、保磁力や反転磁界分布な
どの磁気特性において優れ、また吸着特性においても優
れており、バランスのとれたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−83209(JP,A) 特開 昭63−64306(JP,A) 特開 平2−30625(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水系媒液中に分散させたコバルト含有強磁
    性酸化鉄の粒子表面にケイ素化合物層またはケイ素化合
    物とアルミニウム、リン、チタン、バナジウム、マンガ
    ン、ニッケル及び亜鉛の群から選ばれる少なくとも1種
    の元素を含む化合物とから成る化合物層(但し、ケイ素
    化合物層である内層とアルミニウム化合物層である外層
    とから成る被覆層を除く)を該コバルト含有強磁性酸化
    鉄に対する該元素換算で0.02〜2重量%の被覆量で形成
    させ、続いて該スラリーをpHを7〜9.5として60℃以上
    の温度で加熱処理することを特徴とするコバルト含有強
    磁性酸化鉄粉末の製造方法。
JP63234386A 1988-09-19 1988-09-19 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH0755832B2 (ja)

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