JP2740914B2 - コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法 - Google Patents

コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法

Info

Publication number
JP2740914B2
JP2740914B2 JP63179495A JP17949588A JP2740914B2 JP 2740914 B2 JP2740914 B2 JP 2740914B2 JP 63179495 A JP63179495 A JP 63179495A JP 17949588 A JP17949588 A JP 17949588A JP 2740914 B2 JP2740914 B2 JP 2740914B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron oxide
cobalt
ferromagnetic iron
oxide powder
containing ferromagnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63179495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0230625A (ja
Inventor
一孝 藤井
正敏 天野
健介 千種
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP63179495A priority Critical patent/JP2740914B2/ja
Publication of JPH0230625A publication Critical patent/JPH0230625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2740914B2 publication Critical patent/JP2740914B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体用材料として有用な優れた磁
気特性をもつコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
に関する。
〔従来技術〕
強磁性酸化鉄粉末やコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の
粒子表面にケイ素化合物、アルミニウム化合物などを付
着して磁性粉末の保磁力を高めたり、あるいは磁気記録
媒体の磁性層中における磁性粉末の分散性を向上させた
りする技術はよく知られている。例えば、(1)強磁性
酸化鉄粉末の表面にシリカ−アルミナ共沈殿物を有する
磁性粉末(本特許出願人出願の特開昭59−23505)、
(2)強磁性酸化鉄粉末の表面にコバルトを含む酸化鉄
層を形成してなるコバルト含有強磁性酸化鉄粉末をケイ
素化合物が含まれた溶液中に浸漬して処理することによ
ってコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の表面にケイ素化合
物を付着させ、酸化性雰囲気中で加熱する方法(特開昭
62−17364)、(3)強磁性酸化鉄粉末の表面にマグネ
シウム、バリウム、アルミニウムなどのアルカリ性金属
の酸化物及び/又は水酸化物が付着している強磁性粉末
(特公昭62−50889)などがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、前記(1)の方法では、分散性において改
良されるも、磁性塗膜の強度に関する磁性塗料製造時の
滑剤吸着量、樹脂吸着量、あるいはスティフネス(磁気
テープの剛性)などで表わされる磁気テープの物理特性
において未だ充分でなく、前記(2)の方法では保磁力
が高くなるものの、分散性、磁気テープの物理特性にお
いて満足できるものが得られず、また前記(3)の方法
では、分散性、磁気テープの物理特性共に不充分である
などの欠点がある。
このように、従来技術においては、高保磁力のものや
分散性のよいものが得られてもそれを用いて磁気テープ
を作製したときの物理特性において満足できないという
問題があった。近年、オーディオ、ビデオテープの高級
化が進んできた中では、分散性が優れていると共に、磁
気テープを作製した時の物理特性においても優れている
ことが求められており、この両方を同時に満足させるよ
うなコバルト含有強磁性酸化鉄粉末が強く望まれてい
る。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、優れた
分散性を有すると共に、滑剤や樹脂の磁性粉末表面への
吸着特性が改良され、また、テープ化して得られた磁気
テープのスティフネスが改良されるなど、物理特性にお
いても優れたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記のような従来技術の場合と異なり、コ
バルト含有強磁性酸化鉄を核晶とし、その粒子表面に主
としてケイ素化合物層である内層を有し、その外側に主
としてアルミニウム化合物層である外層を有することを
特徴とするコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法で
ある。
本発明は、つぎの事実の発見に基づいている。すなわ
ち、コバルト含有強磁性酸化鉄などの磁性粉末を水系媒
液中に分散させ、この粒子表面にシリカ−アルミナ共沈
殿物を被覆させたり、あるいはケイ素化合物又はアルミ
ニウム化合物を被覆させたりする従来方法に対して、コ
バルト含有強磁性酸化鉄のスラリーにおいて、粒子表面
にまずケイ素化合物層を形成させ、ついで、この層の上
にアルミニウム化合物層を形成させると、意外なこと
に、前記従来方法により得られたコバルト含有強磁性酸
化鉄に比較して、とくに分散性および各種物理特性に優
れ、且つ磁性特性の経時安定性においても優れたものが
得られること、並びに上記被覆層形成後のスラリーを60
℃以上の温度で加熱処理すると更に望ましい結果が得ら
れることの究明である。
すなわち、本発明の第一は、コバルト含有強磁性酸化
鉄を水系媒液中に分散させてスラリーとし、該酸化鉄の
粒子表面にケイ素化合物層を形成させ、ついでこのケイ
素化合物を有する酸化鉄をスラリーから,分割,乾燥す
ることなく、上記ケイ素化合物層の上にアルミニウム化
合物層を形成させることを特徴とするコバルト含有強磁
性酸化鉄粉末の製造方法であり、本発明の第二は、コバ
ルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液中に分散させてスラリ
ーとし、該酸化鉄の粒子表面にケイ素化合物層を形成さ
せ、ついでこのケイ素化合物を有する酸化鉄をスラリー
から,分割,乾燥することなく、上記ケイ素化合物層の
上にアルミニウム化合物層を形成させ、続いて、得られ
たスラリーを60〜150℃の温度で加熱処理することを特
徴とするコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法であ
る。
本発明において、コバルト含有強磁性酸化鉄の粒子表
面に存在するケイ素化合物およびアルミニウム化合物と
は、ケイ素およびアルミニウムの水和水酸化物、水和酸
化物、これらの中間のものである水和オキシ水酸化物な
どの水酸化物、あるいは酸化物である。主としてケイ素
化合物層である内層と主としてアルミニウム化合物層で
ある外層との間には、一部、ケイ素化合物とアルミニウ
ム化合物の混合化合物層、あるいはアルミニウムシリケ
ート層が生成していてもよい。
前記ケイ素化合物およびアルミニウム化合物の被覆量
は、核晶となるコバルト含有強磁性酸化鉄の重量基準に
対して、前者はSiとして0.02〜5%望ましくは0.05〜2
%、後者はAlとして0.01〜5%望ましくは0.02〜2%で
ある。被覆量が前記範囲より少なきにすぎると、所望の
分散性効果が得られず、角形比、配向性などの改善が十
分にもたらされなかったり、所望の物理特性あるいは経
時安定性が改善されなかったりする。また被覆量が多き
にすぎると前記特性の改善がかえって期待できにくかっ
たり、さらには保磁力、飽和磁化量、飽和磁束密度など
の磁気特性が損なわれたりして望ましくない。
本発明におけるコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造
に使用される前記コバルト含有強磁性酸化鉄は、コバル
トまたはコバルトとその他の金属化合物をγ−Fe2O3,Fe
3O4、ベルトライド化合物(FeOx 1.33<x<1.5)など
の針状強磁性酸化鉄の基体粒子の表面に被着されたり、
あるいは該酸化鉄粒子内にドープさせたりしたものであ
る。前記その他金属化合物としては、例えば鉄、マンガ
ン、亜鉛、クロム、ニッケルなどが挙げられるが、第一
鉄化合物をコバルト化合物に併せ被着する場合は一層有
利である。前記コバルトまたはコバルトおよびその他の
金属化合物を被着させる場合は、前記の針状強磁性酸化
鉄を水系媒液中に分散させ、その粒子表面にコバルトま
たは、コバルトとその他の金属化合物とを被着させてか
らケイ素化合物およびアルミニウム化合物の被覆処理に
供する。コバルトまたは、コバルトとその他の金属化合
物とを被着させた後のスラリーに分散させた状態でケイ
素化合物およびアルミニウム化合物の被覆処理に供して
もよいし、該スラリーから分離して未乾燥のもの、ある
いは分離・乾燥後のものを水系媒液中に分散させてから
供してもよい。被着量は、基体酸化鉄粒子の全Fe量の重
量基準に対し、コバルト単独の場合は、通常Coとして0.
5〜10%、また例えばコバルト化合物と第一鉄化合物を
組み合せて被着する場合は、前者をCoとして0.5〜10
%、後者をFe2+として1〜20%とするのが適当である。
また、コバルト化合物をドープさせる場合は、ゲーサイ
ドなどの針状水和酸化鉄の生成時にコバルト化合物と共
沈させたり、前記コバルト化合物の被着処理物を約200
℃以上で熱処理を施したりすることによっておこなうこ
とができる。ドープ量としては、酸化鉄粒子の全Fe量の
重量基準に対してCoとして0.5〜10%程度が適当であ
る。
本発明において、コバルト含有強磁性酸化鉄の粒子表
面にケイ素化合物層およびアルミニウム化合物層を被覆
させるには種々の方法によって行なうことができる。例
えば、内層であるケイ素化合物層を形成させるには、コ
バルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液中に分散させてお
き、該スラリーにケイ素の水溶性化合物と酸を並行に添
加したり、または任意の順序で添加したり、あるいは予
め両者を別の系で反応させケイ素の水酸化物などとした
ものを添加したりしておこなうことができる。外層であ
るアルミニウム化合物層を形成させるには、その粒子表
面にケイ素化合物層を形成させたコバルト含有強磁性酸
化鉄を含む水系スラリーにアルミニウムの水溶性化合物
と酸又はアルカリを並行に添加したり、または任意の順
序で添加したり、あるいは予め両者を別の系で反応させ
アルミニウムの水酸化物などとしたものを添加したりし
ておこなうことができる。ケイ素化合物およびアルミニ
ウム化合物を被覆させたコバルト含有強磁性酸化鉄は、
該スラリー中において、必要に応熟成する。被覆・熟成
処理時の温度は、通常沸点以下である。なお、熟成時の
スラリーのpHは通常7〜9.5である。
前記ケイ素の水溶性化合物としては、例えばオルトケ
イ酸やメタケイ酸のナトリウム、カリウム、コバルトな
どの塩類を、また前記アルミニウムの水溶性化合物とし
ては、例えばアルミン酸ナトリウムまたはカリウム、硫
酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどをそれぞれ使用
することができる。前記中和反応に用いる酸としては、
例えば硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの酸を、またアル
カリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニアなどのアルカリを使用することができ
る。
本発明においては、前記の被覆処理を施したコバルト
含有強磁性酸化鉄を、さらに水系スラリー中で加熱処理
することによって、一層本発明の目的とする効果を達成
することができる。この湿式加熱処理の温度は通常60℃
以上、望ましくは60℃〜150℃である。なお、沸点以上
の場合は、オートクレーブなどの加圧容器を使用する。
加熱温度が前記範囲を越えると、角形比、配向性および
反転磁界分布などの磁気特性が損なわれたりして好まし
くない。
上述の被覆処理あるいは加熱処理を終了したコバルト
含有強磁性酸化鉄は、通常の濾過、水洗、乾燥後、所望
の特性を有するものになるが、さらに不活性雰囲気中、
100℃〜200℃で乾式加熱処理をすることにより、保磁力
やその他磁気特性において改善されたコバルト含有強磁
性酸化鉄粉末が得られる場合がある。
〔実施例〕
つぎに、具体的な実施例により、本発明を説明する。
実施例1 平均長軸径0.3μm、平均軸比8、保磁力380Oeの針状
γ−Fe2O3粉末100gを水1中に分散させてスラリーと
した。このスラリー中に窒素ガスを吹き込みながら室温
で0.85モル/の硫酸コバルト水溶液70mlと0.90モル/
の硫酸第一鉄水溶液140mlおよび10モル/の水酸化
ナトリウム水溶液175mlを加えて5時間撹拌してγ−Fe2
O3を変成処理した。この生成スラリーを濾過、水洗し得
られた湿ケーキを水中に分散後、窒素ガス雰囲気下で撹
拌しながら先ずオルトケイ酸ナトリウム水溶液(Siとし
て10g/)を50ml添加し、稀薄硫酸を添加してpHを8に
調整し30分間撹拌熟成した。ついで稀薄硫酸でpHを8に
維持しながらアルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして10
g/)を50ml添加した。添加終了後、1時間撹拌熟成
し、濾過、水洗後、窒素雰囲気中120℃で乾燥して、目
的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末(A)を得た。
実施例2 実施例1において、オルトケイ酸ナトリウム水溶液
(Siとして10g/)の添加量を25mlおよびアルミン酸ナ
トリウム水溶液(Alとして10g/)の添加量を25mlにし
たこと以外は実施例1の場合と同様にして、目的のコバ
ルト含有強磁性酸化鉄粉末(B)を得た。
実施例3 実施例1において、オルトケイ酸ナトリウム水溶液お
よびアルミン酸ナトリウム水溶液を添加、熟成後該スラ
リーを80℃で3時間加熱処理をおこない、濾過、水洗
後、窒素雰囲気中で120℃で乾燥したこと以外は実施例
1の場合と同様にして、目的のコバルト含有強磁性酸化
鉄粉末(C)を得た。
実施例4 実施例3において、被覆熟成完了後のスラリーをオー
トクレーブ中にて120℃で3時間加熱処理したこと以外
は実施例3の場合と同様にして、目的のコバルト含有強
磁性酸化鉄粉末(D)を得た。
比較例1 実施例1において、硫酸コバルトおよび硫酸第一鉄被
着処理後のスラリーを濾過、水洗し、得られた湿ケーキ
を水中に分散後、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら先ず
アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして10g/)を50ml
添加し、稀薄硫酸を添加してpHを8に調整し30分間撹拌
熟成した。ついで稀薄硫酸でpH8に維持しながら、オル
トケイ酸ナトリウム水溶液(Siとして10g/)を50ml添
加した。添加終了後1時間撹拌熟成し、濾過、水洗後、
窒素雰囲気中120℃で乾燥して、コバルト含有強磁性酸
化鉄粉末(E)を得た。
比較例2 実施例1において、硫酸コバルトおよび硫酸第一鉄被
着処理後のスラリーを濾過、水洗し、得られた湿ケーキ
を水中に分散後、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながらオル
トケイ酸ナトリウム水溶液(Siとして10g/)を50ml、
アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして10g/)を50ml
同時に添加し、稀薄硫酸を添加してpHを8に調整した。
ついでスラリーを1時間撹拌熟成し、濾過、水洗後、窒
素雰囲気中120℃で乾燥したこと以外は実施例1の場合
と同様にして、コバルト含有強磁性酸化鉄粉末(F)を
得た。
比較例3 実施例1において、アルミン酸ナトリウム水溶液の添
加をおこなわないこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、コバルト含有強磁性酸化鉄粉末(G)を得た。
比較例4 比較例1においてオルオケイ酸ナトリウム水溶液の添
加をおこなわないこと以外は比較例1の場合と同様にし
て、コバルト含有強磁性酸化鉄粉末(H)を得た。
比較例5 実施例1において、オルトケイ酸ナトリウム水溶液お
よびアルミン酸ナトリウム水溶液の添加をおこなわない
こと以外は実施例1の場合と同様にして、コバルト含有
強磁性酸化鉄粉末(I)を得た。
前記実施例および比較例で得られたサンプル(A)〜
(I)について下記の配合組成にしたがって磁性塗料を
調製し、この塗料をポリエステルフィルム上に塗布、配
向した後乾燥して約9μm厚の磁性塗膜を有する磁気テ
ープを作製した。得られたそれぞれの磁気テープについ
て通常の方法により角形比(Br/Bm)、配向性(OR)を
測定した。
<磁性塗料の配合組成−1> コバルト含有強磁性酸化鉄粉末 100.0重量部 ポリウレタン樹脂 11.2重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 11.2重量部 界面活性剤(リン酸エステル) 4.0重量部 メチルエチルケトン 94.9重量部 シクロヘキサノン 37.8重量部 トルエン 104.8重量部 更に、磁気テープ作製時に滑剤として用いられる脂肪
酸の吸着特性を調べるために、下記方法でコバルト含有
強磁性酸化鉄粉末1g当たりのミリスチン酸の吸着量を測
定した。
<ミリスチン酸吸着量測定法> 得られたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末5gとメチルエ
チルケトン50ml、トルエン50mlおよびミリスチン酸0.2g
とを混合し、ペイント・シェイカーで30分間振とうした
後、遠心分離により上澄液を分取し、ミリスチン酸量を
定量分析した。加えたミリスチン酸量と分析量とから、
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末に吸着されたミリスチン
酸量を算出した。
また更に、バインダーとして用いられる樹脂の吸着特
性を調べるために下記方法でコバルト含有強磁性酸化鉄
粉末1g当たりのポリウレタン樹脂および塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂の混合樹脂(1:1重量比)の吸着
量を測定した。
<樹脂吸着量測定法> 得られたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末を下記配合組
成にしたがって混合し、ペイント・シェイカーで30分間
振とうした後、遠心分離により上澄液を分取し、樹脂量
を定量分析した。加えた樹脂量と分析量とから、コバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末に吸着された樹脂量を算出し
た。
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末 2.40g ポリウレタン樹脂 0.13g 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 0.13g メチルエチルケトン 23.82g トルエン 26.31g 一方、得られたサンプルを下記の配合組成にしたがっ
て磁性塗料を調製し、この塗料をポリエステルフィルム
上に塗布、配向、乾燥し、更にカレンダー処理を施して
約5μm厚の磁性塗膜を有する磁気テープを作製した。
得られた磁気テープについて、剛性をみるひとつの指標
であるスティフネスを測定した。
<磁性塗料の配合組成−2> コバルト含有強磁性酸化鉄粉末 100.0重量部 ポリウレタン樹脂 12.4重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 12.4重量部 三官能性低分子量イソシアネート化合物 3.7重量部 界面活性剤(リン酸エステル) 3.0重量部 ミリスチン酸 2.0重量部 Al2O3粉末 2.0重量部 メチルエチルケトン 96.5重量部 トルエン 106.6重量部 なお、スティフネスはループ・スティフネス・テスタ
ー(東洋精機製)により、前記で作製された磁気テープ
で長手方向に直径20mmのループを作り、それをロードセ
ルで直径方向に10mm押しつぶし、60秒後のセルにかかっ
た荷重で表わした。
以上のようにして、測定した角形比(Br/Bm)、配向
性(OR)、スティフネス、滑剤吸着量、樹脂吸着量の結
果を第1表に示す。
なお、角形比、配向性は分散性の指標となり、高い値
を示すほど良好である。スティフネス値は高い値を示す
ほどテープの剛性(腰の強さ)が高いことを表わす。滑
剤吸着量は一般に少ないほどテープ表面の潤滑効果にお
いて優れているといえる。また、樹脂吸着量は一般に多
いほどバインダーとしての接着力において優れていると
いえる。
〔発明の効果〕 第1表にみられるように、本発明によって得られるコ
バルト含有強磁性酸化鉄粉末は、角形比や配向性などの
磁気特性において優れ、分散性が改善されたものであ
り、吸着特性やスティフネスなどにおいても優れてい
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コバルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液中に
    分散させてスラリーとし、該酸化鉄の粒子表面にケイ素
    化合物層を形成させ、ついでこのケイ素化合物層を有す
    る酸化鉄をスラリーから、分別、乾燥することなく、上
    記ケイ素化合物層の上にアルミニウム化合物層を形成さ
    せることを特徴とするコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の
    製造方法。
  2. 【請求項2】コバルト含有強磁性酸化鉄を水系媒液中に
    分散させてスラリーとし、該酸化鉄の粒子表面にケイ素
    化合物層を形成させ、ついでこのケイ素化合物層を有す
    る酸化鉄をスラリーから、分別、乾燥することなく、上
    記ケイ素化合物層の上にアルミニウム化合物層を形成さ
    せ、続いて、得られたスラリーを60〜150℃の温度で加
    熱することを特徴とするコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
    の製造方法。
JP63179495A 1988-07-19 1988-07-19 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法 Expired - Lifetime JP2740914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63179495A JP2740914B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63179495A JP2740914B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0230625A JPH0230625A (ja) 1990-02-01
JP2740914B2 true JP2740914B2 (ja) 1998-04-15

Family

ID=16066821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63179495A Expired - Lifetime JP2740914B2 (ja) 1988-07-19 1988-07-19 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2740914B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0755832B2 (ja) * 1988-09-19 1995-06-14 石原産業株式会社 コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JPH07138022A (ja) * 1993-06-24 1995-05-30 Basf Magnetics Gmbh 針状のコバルト含有磁気酸化鉄の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58161725A (ja) * 1982-03-20 1983-09-26 Hitachi Maxell Ltd 磁性金属鉄粉の製造法
JP2686254B2 (ja) * 1986-03-20 1997-12-08 日立マクセル株式会社 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0230625A (ja) 1990-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5645652A (en) Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same
JPH0624062B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2740914B2 (ja) コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JP3427871B2 (ja) コバルト被着型針状磁性酸化鉄粒子粉末
JPH0283219A (ja) コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JPS6051243B2 (ja) 磁気記録材料用磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
KR0169491B1 (ko) 침상의 강자성 산화철분말, 침상의 자성 산화철분말 및, 이들의 제조방법
JPH0270003A (ja) 強磁性鉄粉の処理方法
JP3166809B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JP2002327202A (ja) 鉄を主成分とする複合金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JPH07335417A (ja) 磁性粉末
JP3763353B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粉末及び該非磁性下地層用ヘマタイト粉末を用いた磁気記録媒体の非磁性下地層並びに磁気記録媒体
JPH08165501A (ja) コバルトと鉄とを主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP3303896B2 (ja) 紡錘状を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法
JPH0647681B2 (ja) 紡錘形状を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP2970699B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JP2970705B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JPS63142607A (ja) 磁性鉄粉の製造方法
JP3171223B2 (ja) 針状磁性粒子粉末の製造法
JP3398430B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JPH01168801A (ja) 金属磁性粉末の製造方法
JP3446960B2 (ja) α−オキシ水酸化鉄を用いた磁気記録用磁性金属粉末の製造方法
JP3055308B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JPH0568843B2 (ja)
JPH0521321B2 (ja)