JP3417981B2 - 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法 - Google Patents

磁気記録用磁性粒子粉末の製造法

Info

Publication number
JP3417981B2
JP3417981B2 JP21338993A JP21338993A JP3417981B2 JP 3417981 B2 JP3417981 B2 JP 3417981B2 JP 21338993 A JP21338993 A JP 21338993A JP 21338993 A JP21338993 A JP 21338993A JP 3417981 B2 JP3417981 B2 JP 3417981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
magnetic
hydroxide
ultrafine particles
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21338993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0750206A (ja
Inventor
一之 林
稔 大杉
弘子 板持
典生 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toda Kogyo Corp filed Critical Toda Kogyo Corp
Priority to JP21338993A priority Critical patent/JP3417981B2/ja
Publication of JPH0750206A publication Critical patent/JPH0750206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3417981B2 publication Critical patent/JP3417981B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度記録用磁性粒子
粉末として好適な分散性に優れた磁性粒子粉末製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生用機器等の小型軽量
化が進むにつれて磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記
録媒体に対する高性能化、高記録密度化が要求されてい
る。
【0003】磁気記録媒体の高性能化、高記録密度化の
為には、残留磁束密度Brの向上が必要である。磁気記
録媒体の残留磁束密度Brは、磁性粒子粉末のビヒクル
中での分散性、塗膜中での配向性及び充填性に依存して
いる。
【0004】磁性粒子粉末の分散性の改良は、従来から
種々試みられており、例えば、特開昭55−83207
号公報、特開昭57−56904号公報、特開昭58−
60506号公報、特開昭58−161725号公報、
特開昭59−23505号公報、特開昭60−2175
29号公報、特開昭61−63921号公報及び特開昭
62−89226号公報等に記載されている通り、磁性
粒子粉末の粒子表面をSi化合物やAl化合物で被覆す
ることにより粒子表面を改質する方法がある。
【0005】また、例えば、特開昭63−161522
号公報に記載されている通り、磁性粒子粉末の粒子表面
にSi化合物からなる被膜を形成し、その上にAl化合
物からなる被膜を形成し、そらにその上にSi化合物か
らなる被膜を形成してなる磁性粉末とする方法がある。
【0006】また、磁性粒子粉末の粒子表面をSi化合
物やAl化合物以外の化合物で被覆する方法として、例
えば、特公昭62−50889号公報(Mg、Ca、S
r、Ba、Zn、Cd、Al、Ga、Y、Pb等を被覆
する方法)、特開昭59−103310号公報(Cu、
Al、Ti、Zr、Sn、V、Nb、Sb、Cr、M
o、W、Ni等を被覆する方法)、特開昭63−303
817号公報(Si、Al、Ca、Ti、V、Mn、N
i、Zn、P等を被覆する方法)、特開平2−7000
3号公報(PとZn、Co、Ni、Cr、Cu、Fe、
Al等を被覆する方法)等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】分散性に優れた磁性粒
子粉末は、現在最も要求されているところであるが、前
述したいずれの公知方法による場合にも、未だ分散性に
優れた粒子とは言い難いものである。
【0008】公知方法において未だ分散性に優れた粒子
が得られていない理由は、例えば、「磁気記録材料研究
者の立場からみた磁性ペイント」(粉体粉末冶金「第7
回フェライト夏季ゼミナー講演概要集」(昭和52年)
第14〜16頁)の第16頁の「‥‥一般に高度の分散
を得ることは通常の非磁性顔料の場合でもかなり難しい
問題である。まして、磁性粉の場合は粒子間の磁気的相
互作用のために現象をさらに複雑なものにしている。‥
‥」なる記載の通り、磁性粒子粉末は、磁性による相互
作用により凝集体を形成している為、凝集体のままで表
面被覆されていることに起因している。
【0009】特に、板面に対し垂直方向に磁化容易軸を
有する六方晶系フェライト粒子粉末の場合には、磁性に
よる相互作用により粒子相互が強固に凝集し、単に機械
的処理のみによっては凝集粒子の個々の粒子に分離させ
ることは困難である。
【0010】また、磁性粒子粉末の分散性については、
例えば、(株)テクノシステム発行「分散・凝集の解明
と応用技術」(1992年)第505頁の「‥‥磁性粉
を、結合分散剤としての高分子−溶剤を主成分とする系
中に、安定に分散させた磁性塗料を調合する。次いで、
それを用いて基板上に均一な塗布薄膜を形成する。した
がって、記録媒体としての性能は、上記の分散安定性に
大きく左右されることになる。‥‥」なる記載の通り、
磁性粒子粉末を高分子樹脂中にいかに分散させるかであ
り、そのための分散性改良について多くの研究がされて
いる。
【0011】一方、分散性の評価については、例えば、
前出「分散・凝集の解明と応用技術」第94〜96頁の
「‥‥天然および合成高分子の多くは、コロイド粒子の
表面に吸着して厚い吸着層を形成するので、分散系の安
定性に大きな影響を与える。‥‥高分子の分子量(M)
と飽和吸着量(As)の間には一般に次の関係(出願
人:注:下記の数)が成立する。
【数1】 ここでK、αは系特有の定数で、特にαは分子量依存
パラメーターと呼ばれ、吸着層の構造によって0から1
まで変化する。‥‥α=1のときは、高分子は分子末端
で吸着しており、Asは分子量(M)に比例する。この
系では高分子は粒子表面に林立した最も厚い吸着層を作
るので、強い立体反発効果を示し、より効果的に分散系
の安定性に寄与する。‥‥」なる記載の通り、分子量依
存パラメーターα(以下、αで示す)で表すことができ
る。
【0012】これまでに得られている磁性粒子粉末のα
を測定したところ、前掲特開昭55−83207号公
報、特開昭57−56904号公報、特開昭58−60
506号公報、特開昭58−161725号公報、特開
昭59−23505号公報、特開昭60−217529
号公報、特開昭61−63921号公報及び特開昭62
−89226号公報等の公知方法による磁性粒子粉末の
粒子表面にSi化合物やAl化合物を被覆した場合に
は、αが0.40〜0.45程度であり、また、これら
の被覆処理を行なわない磁性粒子粉末のαは0.28〜
0.34程度であることがわかった。
【0013】また、前掲特開昭63−161522号公
報による場合及び前掲特公昭62−50889号公報、
特開昭59−103310号公報、特開昭63−303
817号公報、特開平2−70003号公報等の場合に
は、αが0.40〜0.45程度であった。
【0014】また、磁気テープとした場合に塗膜強度が
低下することがあり、例えば、工学情報センター出版部
発行の「磁気テープ−ヘッド走行系の摩擦摩耗発生要因
とトラブル対策−総合技術資料集−」(昭和62年)第
170頁の「‥‥磁気記録層のバインダが軟化して隣り
の層と接着したり、老化して塗膜の強度が下って剥離し
たり、ドロップアウトなどが出易くなったりするものが
ある。‥‥」なる記載の通りである。
【0015】本発明者は、一般的に磁性粒子粉末の粒子
表面は活性度が高く、磁性塗料において磁性粒子表面に
接触した溶剤分子が縮合・会合を生じ、高沸点化して揮
発させようとした場合に揮散しにくくなる現象を残存溶
剤が多いためと考えた。
【0016】それは、磁気テープを製造する際に、磁性
塗料を塗布配向・乾燥させた後でも、磁性塗膜中に揮発
しきれなかった残存溶剤が残るために磁性層が可塑化さ
れて、塗膜が柔らかくなり弱くなって塗膜の物理特性に
影響を与えていると考えている。
【0017】これまでに得られている磁性粒子粉末の残
存溶剤量がC換算で測定したところ、前掲の公知方法に
よる場合には2.0%以上であることがわかった。
【0018】そこで、本発明は、より分散性に優れたα
が大きく、しかも、磁気テープとした場合に塗膜強度の
低下の少ない磁性粒子粉末の製造法を提供することを技
術的課題とする。
【0019】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は磁性
粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸
濁液のpH値を10以上とし、当該懸濁液に前記磁性粒
子に対しAl換算とSiO 換算との総量で0.01〜
5.0重量%のAl又はSi若しくはAl及びSiとZ
n、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、
Pから選ばれる1種又は2種以上とを含む水溶液を添加
し、攪拌しながら、この液のpH値を1〜10分間で
性付近に調節してAl又はSi若しくはAl及びSiと
Zn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
i、Pから選ばれる1種又は2種以上との水酸化物超微
粒子を速沈させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化物超
微粒子とともに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒子と
からなる混合物を得、この混合物を水洗・乾燥した後、
当該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理をす
ることにより磁性粒子の粒子表面にAl又はSi若しく
はAl及びSiを含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超
微粒子とZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、B
a、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸化物超
微粒子或いは水酸化物超微粒子とを固着させることから
なる磁気記録用磁性粒子粉末の製造法、磁性粒子を含む
水性懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸濁液のpH
値を10以上とし、当該懸濁液に前記磁性粒子に対しA
l換算とSiO 換算との総量で0.01〜5.0重量
%のAl又はSi若しくはAl及びSiとZn、Co、
Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ば
れる1種又は2種以上とを含む水溶液を添加し、攪拌し
ながら、この液のpH値を1〜10分間で中性付近に調
節してAl又はSi若しくはAl及びSiとZn、C
o、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから
選ばれる1種又は2種以上との水酸化物超微粒子を速沈
させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化物超微粒子とと
もに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒子とからなる混
合物を得、該混合物を水洗・乾燥した後、この混合物を
エッジランナーによって圧密粉砕処理をすることからな
る磁性粒子粉末の製造法において、前記磁性粒子を含む
水性懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸濁液のpH
値を10以上とする操作から前記混合物をエッジランナ
ーによって圧密粉砕処理をする操作までを、少なくとも
2回以上繰り返すことにより磁性粒子の粒子表面にAl
又はSi若しくはAl及びSiを含む酸化物超微粒子或
いは水酸化物超微粒子とZn、Co、Ni、V、Mg、
Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種
以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とを固着
させることからなる磁気記録用磁性粒子粉末の製造法、
磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水溶液を添加して
該懸濁液のpH値を10以上とし、当該懸濁液に前記磁
性粒子に対しAl換算とSiO 換算との総量で0.0
1〜5.0重量%のAl又はSi若しくはAl及びSi
を含む水溶液を添加し、攪拌しながら、この液のpH値
1〜10分間で中性付近に調節してAl又はSi若し
くはAl及びSiの水酸化物超微粒子を速沈させた後、
当該液中の磁性粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別し
て磁性粒子と水酸化物超微粒子とからなる混合物を得、
この混合物を水洗・乾燥した後、当該混合物をエッジラ
ンナーによって圧密粉砕処理をし、次いで、当該圧密粉
砕処理された磁性粒子用いて磁性粒子を含む水性懸濁液
を調製し、この懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸
濁液のpH値を10以上とし、当該懸濁液にZn、C
o、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから
選ばれる1種又は2種以上を含む水溶液を添加し、攪拌
しながら、この液のpH値を1〜10分間で中性付近に
調節してZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、B
a、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上の水酸化物
超微粒子を速沈させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化
物超微粒子とともに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒
子とからなる混合物を得、この混合物を水洗・乾燥した
後、当該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理
をすることにより磁性粒子の粒子表面にAl又はSi若
しくはAl及びSiを含む酸化物超微粒子或いは水酸化
物超微粒子とZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、S
r、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸
化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とを固着させるこ
とからなる磁気記録用磁性粒子粉末の製造法、磁性粒子
を含む水性懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸濁液
のpH値を10以上とし、当該懸濁液にZn、Co、N
i、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれ
る1種又は2種以上を含む水溶液を添加し、攪拌しなが
ら、この液のpH値を1〜10分間で中性付近に調節し
てZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
i、Pから選ばれる1種又は2種以上の水酸化物超微粒
子を速沈させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化物超微
粒子とともに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒子とか
らなる混合物を得、この混合物を水洗・乾燥した後、当
該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理をし、
次いで、当該圧密粉砕処理された磁性粒子を用いて磁性
粒子を含む水性懸濁液を調製し、この懸濁液にアルカリ
水溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当
該懸濁液に前記磁性粒子に対しAl換算とSiO 換算
との総量で0.01〜5.0重量%のAl又はSi若し
くはAl及びSiを含む水溶液を添加し、攪拌しなが
ら、この液のpH値を1〜10分間で中性付近に調節し
てAl又はSi若しくはAl及びSiの水酸化物超微粒
子を速沈させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化物超微
粒子とともに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒子とか
らなる混合物を得、この混合物を水洗・乾燥した後、当
該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理をする
ことにより磁性粒子の粒子表面にZn、Co、Ni、
V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1
種又は2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒
子とAl又はSi若しくはAl及びSiを含む酸化物超
微粒子或いは水酸化物超微粒子とを固着させることから
なる磁気記録用磁性粒子粉末の製造法である。
【0020】次に、本発明実施にあたっての諸条件につ
いて述べる。
【0021】本発明における磁性粒子粉末としては、マ
グヘマイト粒子、マグネタイト粒子及びマグヘマイトと
マグネタイトとの中間酸化物であるベルトライド化合物
粒子等の磁性酸化鉄粒子粉末、これらの磁性酸化鉄粒子
にFe以外のCo等の異種金属を含有させた粒子粉末若
しくはこれら磁性酸化鉄粒子にCoを被着させた粒子粉
末、鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及び板状Baフ
ェライト微粒子等の六方晶系フェライト粒子粉末等のい
ずれをも用いることができる。
【0022】本発明において磁性粒子を含む水性懸濁液
にアルカリ水溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以
上とした後に、Al、Si、Zn、Co、Ni、V、M
g、Ca、Sr、Ba、Bi、P等を含む水溶液を添加
するのは、水酸化物を析出させない状態において磁性粒
子を分散させることによって、充分且つ均一に混合する
ためである。
【0023】pH値を10以上にする為のアルカリ水溶
液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アン
モニア水等の水溶液を用いることができる。
【0024】Alを含む水溶液としては、アルミン酸ナ
トリウム、アルミン酸カリウム等のアルミン酸アルカ
リ、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミ
ニウム等のアルミニウム塩等の水溶液を用いることがで
きる。
【0025】Alを含む前記化合物の添加量は、磁性粒
子粉末に対し、Al換算で0.01〜5.0重量%であ
る。0.01重量%未満の場合には、本発明の効果は得
られない。5.0重量%を越える場合にも本発明の目的
とする効果を得られるが磁性に関与しないAlを含む酸
化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子が増加することに
より飽和磁化が低下する為好ましくない。磁性粒子粉末
の分散性及び飽和磁化を考慮した場合、0.05〜3.
0重量%が好ましい。
【0026】Siを含む水溶液としては、ケイ酸ナトリ
ウム、ケイ酸カリウム、コロイダルシリカ、3号水ガラ
ス等の水溶液を用いることができる。
【0027】Siを含む前記化合物の添加量は、磁性粒
子粉末に対し、SiO換算で0.01〜5.0重量%
である。0.01重量%未満の場合には、本発明の効果
は得られない。5.0重量%を越える場合にも本発明の
目的とする効果を得られるが磁性に関与しないSiを含
む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子が増加するこ
とにより飽和磁化が低下する為好ましくない。磁性粒子
粉末の分散性及び飽和磁化を考慮した場合、0.1〜
2.0重量%が好ましい。
【0028】本発明においてAl及びSiを含む混合水
溶液を添加する場合には、磁性粒子に対し、Al換算と
SiO換算との総量で0.01〜5.0重量%、好ま
しくは0.1〜3.0重量%である。
【0029】本発明に用いるZn、Co、Ni、V、M
g、Ca、Sr、Ba、Bi、P等の化合物としては、
各元素の硫酸塩、塩化物、硝酸塩及び酢酸塩等の水可溶
性塩を用いることができる。
【0030】前記各化合物の添加量は、磁性粒子粉末に
対し、各元素換算で0.01〜5.0重量%である。
0.01重量%未満の場合には、本発明の効果は得られ
ない。5.0重量%を越える場合にも本発明の目的とす
る効果を得られるが磁性に関与しない酸化物超微粒子或
いは水酸化物超微粒子が増加することにより飽和磁化が
低下する為好ましくない。磁性粒子粉末の分散性及び飽
和磁化を考慮した場合、0.05〜3.0重量%が好ま
しい。
【0031】尚、Al、Si、Zn、Co、Ni、V、
Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、P等の前記各化合物を
水溶液として用いるのは、pH値が10以上の磁性粒子
懸濁液中において充分かつ均一に混合するためである
が、各化合物を結晶塩として添加し、当該懸濁液中で充
分に溶解・混合させることもできる。
【0032】本発明においては、pH値が10以上の磁
性粒子懸濁液に前記各化合物を含む水溶液を添加し、当
該懸濁液を攪拌しながら急速にpH値を中性付近(pH
6.5〜8.5)に調整することにより、Al、Si、
Zn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
i、P等の略全量を各水酸化物超微粒子として速沈させ
て磁性粒子と水酸化物超微粒子とからなる混合物とす
る。
【0033】速沈させる時間としては1〜10分間の範
囲である。10分間を越える場合は、磁性粒子の粒子表
面に前記各水酸化物が層状に形成されることもある。従
って、速沈後は速やかに濾別する。1分間未満でもよい
が前記各水酸化物超微粒子として析出させ充分に混合さ
せる場合には1分間程度はかかる。
【0034】pH値を調整する為の酸としては、硫酸、
塩酸、酢酸、硝酸、炭酸ガス等を使用することができ
る。
【0035】なお、略全量を水酸化物超微粒子として沈
澱とした後の洗浄によって溶出することもある前記化合
物のうちCa、Sr、Baについては以下の操作を行う
ことが望ましい。Caは、炭酸ガス以外の前記酸で中和
した場合には、pH調整した後に若干の炭酸ガスを吹き
込んでバブリングすることによりCaイオンをCaCO
として溶出しにくくすることもできる。Srも、炭酸
ガス以外の前記酸で中和した場合には、pH調整した後
に若干の炭酸ガスを吹き込んでバブリングすることによ
りSrイオンをSrCOとして溶出しにくくすること
もできる。Baは、硫酸で中和することが望ましく、硫
酸以外の前記酸で中和した場合には、pH調整後に再び
硫酸を用いてBaSOとして溶出しにくくすることが
良い。
【0036】また、磁性粒子と水酸化物超微粒子とから
なる混合物を濾別、水洗、乾燥する方法は、常法に従っ
て行なえばよい。
【0037】本発明における圧密粉砕処理に用いるエッ
ジランナーとしては、(株)松本鋳造鉄工所製の「サン
ドミル」や新東工業(株)製の「ミックスマーラー」等
を用いることができる。
【0038】エッジランナーの線加重は15〜80kg
/cmであり、より好ましくは30〜60kg/cmで
ある。15kg/cm未満の場合には、摩砕による剪断
力が弱すぎる為、メカノケミカル効果が得られない。8
0kg/cmを越える場合には、摩砕による剪断力が強
すぎて、粒子そのものを破壊してしまう恐れがある。ま
た、処理時間は15〜120分間であり、好ましくは3
0〜60分間である。
【0039】本発明においては、磁性粒子と水酸化物超
微粒子とからなる混合物をエッジランナーによって圧密
粉砕処理するまでの操作を少なくとも2回以上、好まし
くは2〜5回繰り返してもよい。5回を越える場合にも
効果は得られるが、効果が飽和する傾向にあり、また工
業的ではなくなる。
【0040】
【作用】本発明においては、粒子表面にAl又はSi若
しくはAl及びSiを含む酸化物超微粒子或いは水酸化
物超微粒子とZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、S
r、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸
化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とを固着させた、
のαが0.50以上であって、しかも、残存溶剤量
がC換算で2.0%未満である磁性粒子からなる磁気記
録用磁性粒子粉末が得られる。
【0041】詳しくは、六方晶系フェライト粒子からな
る磁性粒子粉末のαは0.50乃至0.70程度、Co
被着型磁性酸化鉄粒子からなる磁性粒子粉末のαは0.
55乃至0.70程度であり、マグヘマイト粒子、マグ
ネタイト粒子及びマグヘマイトとマグネタイトとの中間
酸化物であるベルトライド化合物粒子の磁性酸化鉄粒子
からなる磁性粒子粉末のαは0.55乃至0.70程度
である。
【0042】本発明者は、前掲特開昭55−83207
号公報、特開昭57−56904号公報、特開昭58−
60506号公報、特開昭58−161725号公報、
特開昭59−23505号公報、特開昭60−2175
29号公報、特開昭61−63921号公報及び特開昭
62−89226号公報等に記載されている公知方法に
よって被覆処理した磁性粒子粉末のαが0.40〜0.
45程度と低い理由としては、Si化合物やAl化合物
とZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
i、Pから選ばれる1種又は2種以上の化合物とを磁性
粒子の粒子表面に被覆するために、当該化合物の水酸化
物を比較的長時間かけて析出させて均一に被覆していた
ので、高分子樹脂中で分散させた時に磁性粒子の粒子表
面における高分子の吸着点が少ないからではないかと考
えた。
【0043】また、例えば、前掲特開昭63−1615
22号公報及び前掲特公昭62−50889号公報、特
開昭59−103310号公報、特開昭63−3038
17号公報、特開平2−70003号公報等の方法によ
って被覆処理した磁性粒子粉末のαが0.40〜0.4
5程度と低い理由としては、Si化合物やAl化合物と
Zn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
i、Pから選ばれる1種又は2種以上の化合物とを磁性
粒子の粒子表面に被覆するために、当該化合物の水酸化
物を比較的長時間かけて析出させて均一に被覆していた
ので、高分子樹脂中で分散させた時に磁性粒子の粒子表
面における高分子の吸着点が少ないからではないかと考
えた。
【0044】従って、磁性粒子の粒子表面における高分
子の吸着点をできるだけ多くすることにより、高分子の
吸着層の厚みが大きくなる方法について検討をした。
【0045】そのためには、Al又はSi若しくはAl
及びSiの酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とZ
n、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、
Pから選ばれる1種又は2種以上の酸化物超微粒子或い
は水酸化物超微粒子とを磁性粒子の粒子表面にできるだ
け多く、しかも、化学的に吸着させる必要があると考え
た。
【0046】そこで、磁性粒子を含む懸濁液中にAl又
はSi若しくはAl及びSiの水酸化物超微粒子とZ
n、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、
Pから選ばれる1種又は2種以上の水酸化物超微粒子と
を均一に析出・混合させ、その混合物を圧密処理するこ
とによるメカノケミカル効果によって、磁性粒子の粒子
表面にAl又はSi若しくはAl及びSiの酸化物超微
粒子或いは水酸化物超微粒子とZn、Co、Ni、V、
Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又
は2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子と
を固着することができたので、磁性粒子粉末のαが0.
50以上に大きくすることができた。これは、粒子表面
における高分子の吸着点を多くすることができた結果と
考えている。
【0047】磁性粒子の粒子表面にAl又はSi若しく
はAl及びSiの酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒
子とZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、
Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸化物超微粒
子或いは水酸化物超微粒子とを固着することにより得ら
れた磁性粒子粉末を用いて結合剤樹脂等と共に非磁性支
持体上に塗布・乾燥して得られた磁気記録媒体とした場
合には、結合剤樹脂とのなじみがよくなり分散性が向上
したばかりでなく、塗膜組成物を塗布し硬化した塗膜に
おいて、磁性粒子の粒子表面の表面活性度が改善される
ため磁性粒子表面で変成する溶剤が少なくなり、塗膜の
乾燥後に磁性粒子表面上等や塗膜内に残留する溶剤が少
ないために塗膜の可塑化が少なく磁気記録媒体の強度と
耐久性とを向上させることができる。
【0048】磁気記録媒体とした場合に塗膜強度の低下
の少ない磁性粒子粉末が得られるのは、Zn、Co、N
i、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれ
る1種又は2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超
微粒子を固着したことにより、磁性塗料を塗布配向・乾
燥した後に磁性塗膜中の溶剤が十分に揮発して磁性層を
可塑化することがないために、塗膜の物理特性に影響さ
れることがないためと考えている。
【0049】この理由はよくわからないが、Zn、C
o、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから
選ばれる1種又は2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸
化物超微粒子を固着した本発明に係る磁性粒子粉末の場
合には、残存溶剤量がC換算で2.0%未満と少なくな
っているのに対し、前記酸化物超微粒子或いは水酸化物
超微粒子を固着しない磁性粒子粉末は2.0%以上であ
るから明らかに差があることが認められる。このことを
長年にわたって検討している数多くの実験から見出した
ものである。
【0050】また、磁性粒子と水酸化物超微粒子とから
なる混合物は、共に相互作用によって存在しているの
で、濾別・水洗・乾燥を通常通り行なうことができ、特
に作業性が悪くなるということはない。
【0051】尚、特開昭55−157216号公報に開
示されている酸化鉄磁性粉末スラリーに分散剤を添加し
て機械的なせん断力を与える場合及び特開平2−188
429号公報に開示されているシランカップリング剤を
添加する乾式混合する場合においては、本発明の効果は
得られない。
【0052】
【実施例】次に、実施例並びに比較例により、本発明を
説明する。
【0053】本発明における分散性の評価は、数1のα
により行い、αの値は、分子量の異なるバインダー(M
=15000、28000、42000)を用いて、常
法により磁性粒子粉末へのそれぞれのバインダーの飽和
吸着量(As)を測定し、得られたAsとMとを両対数
表にプロットすることにより直線関係が得られ、その直
線の傾きよりαの値を求めた。
【0054】磁性粒子粉末に被覆されたAl、Si、Z
n、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、Bi、
P等の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子の各元素
量は蛍光X線分析により測定した。
【0055】残存溶剤量は、試料粉末をシクロヘキサノ
ン中に充分に浸した後、60℃で24時間乾燥した後に
取り出し、試料粉末のカーボン量(C)を「CARBO
N/SULFUR ANALYZER EMIA−22
00」((株)堀場製作所製)を用いて測定し、残存C
量を定量して求めた。残存C量が少ないほど、溶剤の強
固なインターラクションが少なく好ましい。
【0056】磁性粒子粉末の磁気特性は、「振動試料型
磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を用
いて外部磁場10KOe(但し、磁性酸化鉄粒子を用い
た場合には5KOe)の下で測定した値であり、磁気テ
ープの諸特性は外部磁場10KOe(但し、Co被着型
磁性酸化鉄粒子及び磁性酸化鉄粒子を用いた場合には5
KOe)の下で測定した結果である。
【0057】塗布膜の表面光沢は、グロスメーター
「UGV−5D」(スガ試験器(株)製)で入射角45
°で測定した値であり、標準板光沢を86.3%とした
時の値を%表示で示したものである。
【0058】表面粗度Raは、「Surfcom−57
5A」(東京精密(株)製)を用いて塗布膜の中心線平
均粗さを測定した。
【0059】塗膜強度は、「オートグラフ」((株)島
津製作所製)を用いて塗膜のヤング率を測定して求め
た。ヤング率は市販のビデオテープ「AV T−120
(JVC製)」との対比値で表した。相対値が高いほど
良好であることを示す。
【0060】<磁性粒子粉末の表面処理> 実施例1〜8、比較例1〜6;
【0061】実施例1 粒径0.05μm、板状比5.0であって、保磁力が7
36OeであるCo及びTi置換型板状Baフェライト
粒子を用い、該粒子6kgを水に混合・攪拌した後、
0.1mol/lのNaOH水溶液をpH値が11.4
になるまで添加した。上記混合懸濁液を攪拌・混合した
後、0.5mol/lのアルミン酸ソーダ水溶液440
0ml(磁性粒子粉末に対しAl換算で1.0wt%に
該当する。)を添加して攪拌・混合した。次いで、当該
懸濁液を攪拌しながら0.1mol/lのHCl水溶液
を添加してpHを7.5に調整した。その時の所要時間
は6分であった。直ちに、常法により濾別・水洗・乾燥
して磁性粒子粉末を得た。得られた磁性粒子粉末5kg
をエッジランナー「MPUV−2型」((株)松本鋳造
鉄工所製)に投入して線荷重60kg/cmで60分間
圧密粉砕を行なった。得られた磁性粒子粉末の粒子径は
0.05μm、板状比は5.0であって、保磁力は74
0Oe、αは0.60であった。
【0062】更に、得られた磁性粒子粉末4.5kgを
再び水に混合・攪拌した後、0.1mol/lのNaO
H水溶液を加えてpH11.0とし、0.5mol/l
の硫酸亜鉛水溶液1380ml(磁性粒子粉末に対しZ
n換算で1.0wt%に該当する。)を添加して攪拌・
混合して懸濁液を得た。次いで、当該懸濁液を攪拌しな
がら0.1mol/lのHCl水溶液を用いてpH7.
5に調整した。その時の所要時間は4分であった。直ち
に、常法により濾別・水洗・乾燥して磁性粒子粉末を得
た。得られた磁性粒子粉末4kgをエッジランナー「M
PUV−2型」((株)松本鋳造鉄工所製)に投入して
線荷重60kg/cmで50分間圧密粉砕を行なった。
得られた磁性粒子粉末の粒子径は0.05μm、板状比
は5.0であって、保磁力は753Oe、αは0.6
3、残存溶剤量はC換算で1.11wt%であった。
【0063】実施例2〜8、比較例1〜6 磁性粒子粉末の種類、添加する化合物の種類と添加量、
添加・攪拌の所要時間、圧密処理の線荷重と時間及び処
理回数を種々変えた以外は実施例1と同様にして磁性粒
子粉末を得た。
【0064】各実施例における主要製造条件及び得られ
た磁性粒子粉末の諸特性を表1乃至表4に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】<磁気テープの製造> 参考例1〜14
【0070】参考例1 実施例1で得られた磁性粒子粉末を用いて、まず、当該
磁性粒子粉末と結合剤樹脂、溶剤とを混合し、固形分率
76重量%でプラストミルを用いて30分間混練した。
しかる後、所定量の混練物を取り出し、ガラス瓶に研磨
剤、カーボンブラック、ガラスビーズ及び溶剤とともに
添加し、ペイントコンディショナーで6時間混合・分散
を行なった。
【0071】その後、潤滑剤及び硬化剤とを加え、さら
に、15分間混合・分散した。得られた磁性塗料の組成
は下記の通りであった。 磁性粒子粉末 100重量部 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10重量部 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10重量部 研磨剤 10重量部 カーボンブラック 3重量部 潤滑剤 2.5重量部 硬化剤 5重量部 シクロヘキサノン 52.5重量部 メチルエチルケトン 130.5重量部 トルエン 78.3重量部
【0072】得られた磁性塗料を厚さ14μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用
いて15μmの厚さに塗布し、次いで、5KOeの磁場
で配向させた後、乾燥させることによりシート試料片を
得た。得られたシート試料片にカレンダー処理を行なっ
た後、60℃で24時間硬化反応して0.5インチ幅に
スリットして磁気テープを得た。得られた磁気テープの
Hcは790Oe、角型比は0.84、光沢は188
%、表面粗度Raは6.0nm、ヤング率は116であ
った。
【0073】参考例2〜14 得られた磁性粒子粉末の種類を種々変えた以外は参考例
1と同様にして磁気テープを得た。
【0074】各参考例における諸特性を表5及び表6に
示す。
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【発明の効果】本発明に係る磁性粒子粉末は、前出実施
例に示した通り、分散性に優れた粒子であるから、高密
度記録用磁性粒子粉末として好適である。
【0078】本発明に係る磁性粒子粉末を用いて磁気記
録媒体とした場合には、磁性粒子の粒子表面の表面活性
度が改善されるために塗膜の乾燥後の残存溶剤量が少な
くなることにより磁気記録媒体の強度と耐久性とを改善
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 5/842 G11B 5/842 A H01F 1/11 H01F 1/11 M (72)発明者 杉田 典生 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (56)参考文献 特開 平4−168703(JP,A) 特開 平1−290534(JP,A) 特開 昭63−45129(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水
    溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当該
    懸濁液に前記磁性粒子に対しAl換算とSiO 換算と
    の総量で0.01〜5.0重量%のAl又はSi若しく
    はAl及びSiとZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、
    Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上と
    を含む水溶液を添加し、攪拌しながら、この液のpH値
    1〜10分間で中性付近に調節してAl又はSi若し
    くはAl及びSiとZn、Co、Ni、V、Mg、C
    a、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以
    上との水酸化物超微粒子を速沈させた後、当該液中の磁
    性粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して磁性粒子と
    水酸化物超微粒子とからなる混合物を得、この混合物を
    水洗・乾燥した後、当該混合物をエッジランナーによっ
    て圧密粉砕処理をすることにより磁性粒子の粒子表面に
    Al又はSi若しくはAl及びSiを含む酸化物超微粒
    子或いは水酸化物超微粒子とZn、Co、Ni、V、M
    g、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は
    2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とを
    固着させることを特徴とする磁気記録用磁性粒子粉末の
    製造法。
  2. 【請求項2】 磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水
    溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当該
    懸濁液に前記磁性粒子に対しAl換算とSiO 換算と
    の総量で0.01〜5.0重量%のAl又はSi若しく
    はAl及びSiとZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、
    Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上と
    を含む水溶液を添加し、攪拌しながら、この液のpH値
    1〜10分間で中性付近に調節してAl又はSi若し
    くはAl及びSiとZn、Co、Ni、V、Mg、C
    a、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以
    上との水酸化物超微粒子を速沈させた後、当該液中の磁
    性粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して磁性粒子と
    水酸化物超微粒子とからなる混合物を得、該混合物を水
    洗・乾燥した後、この混合物をエッジランナーによって
    圧密粉砕処理をすることからなる磁性粒子粉末の製造法
    において、前記磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水
    溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とする操作
    から前記混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理
    をする操作までを、少なくとも2回以上繰り返すことに
    より磁性粒子の粒子表面にAl又はSi若しくはAl及
    びSiを含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子と
    Zn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
    i、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸化物超微粒子
    或いは水酸化物超微粒子とを固着させることを特徴とす
    る磁気記録用磁性粒子粉末の製造法。
  3. 【請求項3】 磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水
    溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当該
    懸濁液に前記磁性粒子に対しAl換算とSiO 換算と
    の総量で0.01〜5.0重量%のAl又はSi若しく
    はAl及びSiを含む水溶液を添加し、攪拌しながら、
    この液のpH値を1〜10分間で中性付近に調節してA
    l又はSi若しくはAl及びSiの水酸化物超微粒子を
    速沈させた後、当該液中の磁性粒子を水酸化物超微粒子
    とともに濾別して磁性粒子と水酸化物超微粒子とからな
    る混合物を得、この混合物を水洗・乾燥した後、当該混
    合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理をし、次い
    で、当該圧密粉砕処理された磁性粒子用いて磁性粒子を
    含む水性懸濁液を調製し、この懸濁液にアルカリ水溶液
    を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当該懸濁
    液にZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、
    Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上を含む水溶液を
    添加し、攪拌しながら、この液のpH値を1〜10分間
    中性付近に調節してZn、Co、Ni、V、Mg、C
    a、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以
    上の水酸化物超微粒子を速沈させた後、当該液中の磁性
    粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して磁性粒子と水
    酸化物超微粒子とからなる混合物を得、この混合物を水
    洗・乾燥した後、当該混合物をエッジランナーによって
    圧密粉砕処理をすることにより磁性粒子の粒子表面にA
    l又はSi若しくはAl及びSiを含む酸化物超微粒子
    或いは水酸化物超微粒子とZn、Co、Ni、V、M
    g、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は
    2種以上の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子とを
    固着させることを特徴とする磁気記録用磁性粒子粉末の
    製造法。
  4. 【請求項4】 磁性粒子を含む水性懸濁液にアルカリ水
    溶液を添加して該懸濁液のpH値を10以上とし、当該
    懸濁液にZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、B
    a、Bi、Pから選ばれる1種又は2種以上を含む水溶
    液を添加し、攪拌しながら、この液のpH値を1〜10
    分間で中性付近に調節してZn、Co、Ni、V、M
    g、Ca、Sr、Ba、Bi、Pから選ばれる1種又は
    2種以上の水酸化物超微粒子を速沈させた後、当該液中
    の磁性粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して磁性粒
    子と水酸化物超微粒子とからなる混合物を得、この混合
    物を水洗・乾燥した後、当該混合物をエッジランナーに
    よって圧密粉砕処理をし、次いで、当該圧密粉砕処理さ
    れた磁性粒子を用いて磁性粒子を含む水性懸濁液を調製
    し、この懸濁液にアルカリ水溶液を添加して該懸濁液の
    pH値を10以上とし、当該懸濁液に前記磁性粒子に対
    しAl換算とSiO 換算との総量で0.01〜5.0
    重量%のAl又はSi若しくはAl及びSiを含む水溶
    液を添加し、攪拌しながら、この液のpH値を1〜10
    分間で中性付近に調節してAl又はSi若しくはAl及
    びSiの水酸化物超微粒子を速沈させた後、当該液中の
    磁性粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して磁性粒子
    と水酸化物超微粒子とからなる混合物を得、この混合物
    を水洗・乾燥した後、当該混合物をエッジランナーによ
    って圧密粉砕処理をすることにより磁性粒子の粒子表面
    にZn、Co、Ni、V、Mg、Ca、Sr、Ba、B
    i、Pから選ばれる1種又は2種以上の酸化物超微粒子
    或いは水酸化物超微粒子とAl又はSi若しくはAl及
    びSiを含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子と
    を固着させることを特徴とする磁気記録用磁性粒子粉末
    の製造法。
JP21338993A 1993-08-04 1993-08-04 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法 Expired - Fee Related JP3417981B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21338993A JP3417981B2 (ja) 1993-08-04 1993-08-04 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21338993A JP3417981B2 (ja) 1993-08-04 1993-08-04 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0750206A JPH0750206A (ja) 1995-02-21
JP3417981B2 true JP3417981B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=16638397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21338993A Expired - Fee Related JP3417981B2 (ja) 1993-08-04 1993-08-04 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3417981B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5995286A (en) * 1997-03-07 1999-11-30 Minolta Co., Ltd. Diffractive optical element, an optical system having a diffractive optical element, and a method for manufacturing a diffractive optical element

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0750206A (ja) 1995-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5968226A (en) Process of making goethite or iron-based alloy particles
EP0660309B1 (en) Non-magnetic undercoat layer for magnetic recording medium, magnetic recording medium and non-magnetic particles
JP3398404B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP3417981B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP2001068322A (ja) 磁気記録媒体用複合磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JP2906075B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP2937211B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JP2924941B2 (ja) 磁気記録媒体用下地層
JP3132536B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP3398430B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP2002327202A (ja) 鉄を主成分とする複合金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
US5989516A (en) Spindle-shaped geothite particles
JP2002329310A (ja) 磁気記録媒体用表面改質磁性粒子粉末、磁気記録媒体用表面改質フィラー材及び磁気記録媒体の非磁性下地層用表面改質非磁性粒子粉末並びに磁気記録媒体
JPH04184903A (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JPH01119519A (ja) 磁性粒子粉末及びその製造法
JP3638626B2 (ja) 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法
JP2897794B2 (ja) コバルト被着型磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JP2935292B2 (ja) 針状磁性酸化鉄粒子粉末の製造法
JP4370543B2 (ja) 磁気記録媒体用板状黒色複合マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末及び該板状黒色複合マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた磁気記録媒体
JPH01176229A (ja) 磁性粒子粉末及びその製造法
JPH07315845A (ja) 非磁性粒子粉末及びその製造法並びに該粉末を用いた磁気記録媒体用下地層
JPH0755831B2 (ja) 磁性粒子粉末及びその製造法
JP2001015318A (ja) 磁気記録媒体用板状黒色複合マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末及び該板状黒色複合マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を用いた磁気記録媒体
JP2000036404A (ja) 磁気記録媒体用針状黒色複合磁性粒子粉末及び該針状黒色複合磁性粒子粉末を用いた磁気記録媒体
JPH06338045A (ja) 磁気記録媒体用下地層

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees