JPH0444212Y2 - - Google Patents

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JPH0444212Y2
JPH0444212Y2 JP1987078066U JP7806687U JPH0444212Y2 JP H0444212 Y2 JPH0444212 Y2 JP H0444212Y2 JP 1987078066 U JP1987078066 U JP 1987078066U JP 7806687 U JP7806687 U JP 7806687U JP H0444212 Y2 JPH0444212 Y2 JP H0444212Y2
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brake
speed
speed sprayer
steering
shaft
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、圃場に薬液を散布するスピードス
プレーヤに係り、詳しくは片ブレーキを使用する
ことなく適切な小回りを行なうことができるスピ
ードスプレーヤに関するものである。
〔従来の技術〕
スピードスプレーヤは、圃場における薬液の散
布作業時に小回りを要求され、従来は、この小回
りを確保するために、各後輪ごとに独立操作自在
の乾式ブレーキが設けられている。圃場における
スピードスプレーヤの旋回時では、旋回方向内側
の後輪を乾式ブレーキにより制動する片ブレーキ
を使用して、旋回半径を縮小している。
〔考案が解決しようとする課題〕
片ブレーキ式旋回の問題点は次の通りである。
(a) 旋回時に制動されている側の後輪が引き摺ら
れるので、土が寄せられたり、作物の根を切つ
たりし、さらに、タイヤの摩耗が増加する。
(b) スピードスプレーヤによる散布作業は、雨上
がり時が多く、地面がぬかるんでいるため、泥
水が乾式ブレーキ内へ侵入し、ブレーキ機能か
阻害される。
(c) 一般道路走行時では両ブレーキを使用する必
要があるので、片ブレーキと両ブレーキとを切
替える手間が必要であるとともに、切替ミスに
より一般道路走行時に片ブレーキが生じる危険
がある。
この考案の目的はこのような問題点を克服でき
るスピードスプレーヤを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案を、実施例に対応する図面の符号を使
用して説明する。
この考案のスピードスプレーヤは、逆相4輪操
舵装置24,25と、変速機12の軸Mを制動し
て左右の車輪15,16を共通に制動する湿式ブ
レーキ20とを有してなる。
〔作用〕
圃場ではスピードスプレーヤは逆相4輪操舵で
旋回する。左右の車輪15,16は変速機12の
軸Mへ接続されており、湿式ブレーキ20が変速
機12の軸Mを制動すると、左右の車輪15,1
6が共通に制動される。
〔実施例〕
以下、この考案を図面の実施例について説明す
る。
第1図はスピードスプレーヤの概略側面図であ
る。スピードスプレーヤは、エンジン1及びエン
ジン1の動力を分配する分配器2を収納する動力
室と、薬液を貯蔵する薬液タンク7と、薬液を噴
出する複数個のノズル3と、ノズル3の方へ風を
送り込む送風機4とを有し、前輪15及び後輪1
6の駆動により走行するようになつている。副変
速機6及びHSTモータ11は薬液タンク7の下
部に配設され、運転室にはステアリングホイール
21がある。
第2図はスピードスプレーヤの動力伝達装置の
構成図である。分配器2において分配された第1
の回転動力はHSTポンプ8及び油圧ポンプ9を
駆動し、第2の回転動力は分配2内の湿式多板ク
ラツチ49を介して送風機4へ伝達され、第3の
回転動力は分配器2内の爪クラツチ(図示せず)
を介して動力噴霧機10へ伝達される。HSTモ
ータ11は、HSTポンプ8からの油圧により駆
動され、HSTモータ11の回転動力は副変速機
6を介して減速機12へ伝達され、減速機12に
おいて前後に分配され、さらにプロペラシヤフト
13,13′及びデイフアレンシヤル装置14,
14′を経て前輪15及び後輪16へ伝達される。
湿式多板ブレーキ20は、減速機12に隣接さ
れ、減速機12内の動力伝達軸M(第6図)を制
動する。
第3図はスピードスプレーヤにおける操舵系等
の油圧回路図である。油圧ポンプ9は、ストレー
ナ30を介して分配器2内のオイルを吸入し、油
圧を分流弁27を介してステアリングバルプ22
及び電磁弁34へ送る。ステアリングバルブ22
は、ステアリングホイール21の回転に伴つて操
作され、ステアリングシリンダ23への油圧の供
給を制御して、ステアリングシリンダ23を伸縮
させる。ベルクランク24はステアリングシリン
ダ23伸縮に伴つて揺動し、ベルクランク24の
揺動はドラツグリンク25及びタイロツド26を
介して前輪15及び後輪16へ伝達される。ベル
クランク24の揺動に対して前後のタイロツド2
6は、左右方向へそれぞれ反対側へ変位し、前輪
15及び後輪16は互いに逆相で操舵される。電
磁弁34から出た油圧は、リリーフバルブ32を
経て油圧モータ29へ送られて、油圧モータ29
を駆動する。リリーフバルブ32は油圧モータ2
9へ送られる油圧を設定する。攪拌羽根28は、
薬液タンク7内に配設されて、油圧モータ29に
より駆動され、薬液タンク7内の薬液を攪拌す
る。ステアリングバルブ22から吐出された油圧
は、リリーフバルブ31により調整されるととも
に、電磁弁33を経て湿式多板クラツチ49へ送
られる。リリーフバルブ31,32はスピードス
プレーヤの運転席において遠隔操作され、これに
より攪拌羽根28及び送風機4の駆動を運転席か
ら制御することができる。分流弁27等から排出
されたオイルはフイルタ35を経て分配器2内へ
戻される。
第4図はHST(油圧駆動走行装置)の油圧回路
図である。チヤージポンプ40は、オイルタンク
38内のオイルをストレーナ39を介して吸入
し、HSTポンプ8を駆動する。HSTポンプ8は
油圧を生成し、この油圧が、HSTモータ11へ
送られて、HSTモータ11を駆動する。チャー
ジポンプ40から排出されたオイルは、フイルタ
リリーフバルブ41及びクーラリリーフバルブ4
2を経てオイルタンク38へ戻されるとともに、
フイルタ44を介してインチングバルブ45へ送
られる。バイパスバルブ46は、HSTモータ1
1をバイパスするオイルの量を制御して、HST
モータ11の出力回転速度を制御する。
第5図は湿式多板ブレーキ20の油圧回路をス
ピードスプレーヤの動力伝達装置の構成と共に示
している。ブレーキペダル17は、スピードスプ
レーヤの運転席に配設され、マスタシリンダ18
を操作する。リザーバタンク19はオイルを貯蔵
し、マスタシリンダ18は、ブレーキペダル17
の踏み込みに伴つて、リザーバタンク19内のオ
イルを吸入して油圧を生成し、その油圧を管路4
7を介して湿式多板ブレーキ20へ送る。
第6図は副変速機6及び減速機12の構造図で
ある。HSTモータ11は副変速機6の入力軸6
1を駆動し、入力軸61の回転は、カウンタ軸6
2等を介して減速機12の動力伝達軸Mへ伝達さ
れる。動力伝達軸Mの回転は減速されて減速機1
2の出力軸Pへ伝達され、出力軸Pの前後の端部
からプロペラシヤフト13,13′へ伝達される。
湿式多板ブレーキ20は、マスタシリンダ18よ
り管路47を介して油圧を供給されて、減速機1
2の動力伝達軸Mを制動するとともに、運転席の
駐車ブレーキレバー48により操作されることに
よつても減速機12の動力伝達軸Mを制動する。
実施例に係るスピードスプレーヤの作用につい
て説明する。
ステアリングホイール21の回転操作にともな
つて、ステアリングバルブ22が切り替えられ、
ステアリングシリンダ23は、ステアリングホイ
ール21の回転方向に関係して伸縮する。また、
ステアリングシリンダ23の伸縮量はステアリン
グホイール21の回転量に関係する。こうして、
前後のタイロツド26は左右方向に関して相互に
反対方向へ変位し、前輪15及び後輪16は逆相
4輪操舵で操舵され、スピードスプレーヤは旋回
する。この結果、片ブレーキを使用することな
く、旋回半径を縮小することができる。
スピードスプレーヤを減速する場合は、運転室
のブレーキペダル17を踏み込む。これにより、
マスタシリンダ18から管路47を介して湿式多
板ブレーキ20へ油圧が供給され、湿式多板ブレ
ーキ20は減速機12の動力伝達軸Mを制動す
る。動力伝達軸Mはプロペラシヤフト13,1
3′等を介して前輪15及び後輪16へ接続され
ており、動力伝達軸Mの制動の結果、前輪15及
び後輪16が制動される。湿式多板ブレーキ20
は密閉されているので、圃場がぬかるんでいて
も、泥水等が湿式多板ブレーキ20内へ侵入し
て、湿式多板ブレーキ20の機能が阻害されるの
が防止される。
エンジン1の回転動力は、分配器2において分
配され、第1の回転動力はHSTポンプ8及び油
圧ポンプ9を駆動する。HSTポンプ8により生
成された油圧は、HSTモータ11へ送られて、
HSTモータ11を駆動し、HSTモータ11は副
変速機6の入力軸61を駆動する。こうして、回
転動力は副変速機6及び減速器12を介して前輪
15及び後輪16へ送られ、スピードスプレーヤ
は、前輪15及び後輪16の駆動により4輪駆動
で走行する。分配器2における第2の回転動力は
分配器2内の湿式多板クラツチ49を介して送風
機4へ伝達され、送風機4はノズル3の方へ送り
込む風を生成する。薬剤の散布時期及び対象樹木
によつては送風機4の送風量を減少させる必要が
あり、その場合は、エンジン1の回転速度を低下
させる必要がある。従来のスピードスプレーヤの
ように、エンジン1の出力軸が主変速機を介して
副変速機6へ接続されている場合は、エンジン1
の回転速度の低下によりスピードスプレーヤの散
布走行速度の維持が困難となるが、このスピード
スプレーヤでは、HSTモータ11の駆動回転速
度は、HSTモータ11の入力油圧、したがつて
バイパスバルブ46におけるバイパス量の調整に
より無段階で調整することができるので、エンジ
ン1の回転速度の低下により送風機4の風量を弱
めても、HSTモータ11の駆動回転速度の低下
を抑えて、スピードスプレーヤを適正な散布走行
速度で走行させることができる。
油圧ポンプ9は、分配器2内のストレーナ30
を介して分配器2内のオイルを吸入し、ステアリ
ングシリンダ23、油圧モータ29及び湿式多板
クラツチ49で使用される油圧を生成する。分配
器2と油圧ポンプ9とのオイルを共通化すること
によりオイルの保守が簡略化される。攪拌羽根2
8及び送風機4の駆動及び停止は、スピードスプ
レーヤの運転席からリリーフバルブ32,33を
操作することにより遠隔制御され、作業性が向上
し、さらに湿式多板クラツチ49のメインテナン
スフリーを達成することができる。攪拌羽根28
を駆動する油圧モータ29への供給オイルは、ス
テアリングバルブ22及び湿式多板クラツチ49
と共通の油圧ポンプ9からのものが使用される
が、リリーフバルブ32におけるリリーフ圧の調
整により攪拌羽根28の回転速度を任意に変更す
ることができる。
〔考案の効果〕
この考案によるスピードスプレーヤの効果は次
の通りである。
(a) 片ブレーキを使用することなく、小回りを達
成することができるので、制動側の車輪の引き
摺りに因る土寄せ及び作物の根切りを回避でき
るとともに、タイヤの摩耗を抑制することがで
きる。
(b) 個々の車輪ごとにブレーキを設けることを省
略して、湿式ブレーキによる変速機の軸の制動
により左右の車輪を制動するので、泥水の侵入
によるブレーキ機能の低下を防止することがで
きる。
(c) 作業時と一般道路走行時とで、片ブレーキと
両ブレーキとに切替える手間を省略できるとと
もに、切替ミスにより一般道路走行時に片ブレ
ーキとなることが防止され、安全性を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の実施例に関し、第1図はスピ
ードスプレーヤの概略側面図、第2図はスピード
スプレーヤの動力伝達装置の構成図、第3図はス
ピードスプレーヤにおける操舵系等の油圧回路
図、第4図はHSTの油圧回路図、第5図は湿式
多板ブレーキの油圧回路をスピードスプレーヤの
動力伝達装置の構成と共に示す図、第6図は副変
速機及び減速機の構造図である。 12……減速機(変速機)、15……前輪(車
輪)、16……後輪(車輪)、20……湿式多板ブ
レーキ(湿式ブレーキ)、24……ベルクランク
(逆相4輪操舵装置)、25……ドラツグリンク
(逆相4輪操舵装置)、M……動力伝達軸(軸)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 逆相4輪操舵装置24,25と、変速機12の
    軸Mを制動して左右の車輪15,16を共通に制
    動する湿式ブレーキ20とを有してなることを特
    徴とするスピードスプレーヤ。
JP1987078066U 1987-05-26 1987-05-26 Expired JPH0444212Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987078066U JPH0444212Y2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987078066U JPH0444212Y2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63189367U JPS63189367U (ja) 1988-12-06
JPH0444212Y2 true JPH0444212Y2 (ja) 1992-10-19

Family

ID=30926664

Family Applications (1)

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JP1987078066U Expired JPH0444212Y2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26

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JPS63189367U (ja) 1988-12-06

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