JPH044375B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH044375B2 JPH044375B2 JP62333084A JP33308487A JPH044375B2 JP H044375 B2 JPH044375 B2 JP H044375B2 JP 62333084 A JP62333084 A JP 62333084A JP 33308487 A JP33308487 A JP 33308487A JP H044375 B2 JPH044375 B2 JP H044375B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crankshaft
- pin
- coil
- hardened
- section
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
産業上の利用分野
この考案はクランクシヤフトの高周波表面焼入
法に関する。 従来の技術 従来、クランクシヤフトのピン部の高周波表面
焼入れを入う場合には、割型コイルによる一発焼
入れが入われてきた。 第2図はクランクシヤフトの高周波表面焼入れ
を行う場合の従来の方法を示しており、第2図a
およびbは割型コイルの斜視図であり、第2図a
は割型コイルを閉じた場合、第2図bは割型コイ
ルを開いた場合をそれぞれ示す。第2図cはクラ
ンクシヤフトのピン部を周回するように取り付け
られた割型コイルの端面とクランクシヤフトの正
面図および割型コイルに通電することによつて形
成されたクランクシヤフトのピン部の硬化層の断
面を示す。 第2図aに示すように、割型コイル50は、横
幅が等しい下側コイル51と、上側コイル52
と、中央コイル53とを具備しており、上側コイ
ル52と中央コイル53とはヒンジ54によつて
連結されており、また下側コイル51の中央コイ
ル53のそれぞれの先端に形成されたフランジ部
55と56とが、フランジ部55に設けられてい
るレバー57によつて締め合わされているので、
下側コイル51、中央コイル53および上側コイ
ル52で1ターンの割型コイル50を形成してい
る。61,62および63は冷却液を割型コイル
50に供給するホースである。また下側コイル5
1、中央コイル53および上側コイル52のそれ
ぞれの内面には冷却液の噴射口64が形成されて
いる。 レバー57を操作して中央コイル53を第2図
bに示すように上方に開いて後、割型コイル50
をクランクシヤフトのピン部71の回りに設置
し、割型コイル50を閉じて後割型コイル50に
通電してピン部に高周波表面加熱を行う。その後
冷却液の噴射口64から冷却液が噴射される。第
2図cの50aおよび50bは、それぞれ割型コ
イル50の縦断端面の上側部分および下側部分を
示す。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、以上の従来の方法によつてピン
部71に高周波表面焼入れを行つた場合には、第
2図cに示すように、クランクシヤフト70を回
転してピン部71が最も上に来た位置におけるピ
ン部71の上端には、硬化層72が形成されてお
り、またピン部71の下端には硬化層72が形成
されている。しかして、硬化層72の横幅は一般
的には予想値より大きく、硬化層73の横幅は一
般的には予想値より小さい。即ち、焼入れ幅が均
一でないという問題点がある。 硬化層72の横幅が予想値より大きく成りがち
であるのは、高周波コイルによつて発生する磁束
が、ピン部71の上部の突起部74に集中して、
突起部74が期待しない被加熱部分となる傾向が
あり、希望する被焼入れ部分即ち硬化層72の部
分から期待しない被加熱部分の周辺即ち突起部7
4の周辺であるピン部71の上端部分の左右の端
部近辺に熱が伝動することによる。 硬化層73の横幅が予想する値よりも小さく成
りがちであるのは、硬化層73の近辺には熱伝動
の大きいマス部75が有ることにより、希望する
被加熱部分即ち硬化層73の部分の熱が容易にこ
のマス部75に伝導して硬化層73の熱が奪われ
るからである。この硬化層72,73の幅の差
は、割型コイル50の幅、ワークと割型コイル5
0との間〓等の修正を施しても解消不可能であ
る。 ピン部71の被焼入れ部分表面に斜交貫通する
油孔等があるときは、焼入れ幅の不均一は特に甚
だしく、ピン部71の幅25mmに対して焼入れ幅の
仕様を13〜19mmとしても、なおしばしば仕様外の
不良品を発生する危険度が皆無とならない現況で
ある。 本考案は以上のことに鑑みてなされたもので、
ピン部の焼入れ幅が均一となるクランクシヤフト
の高周波表面焼入れ方法を提供することを目的と
している。 問題点を解決するための手段 以上の問題点を解決するために、本発明の方法
は、セミ・ループ式鞍型の1個の高周波加熱コイ
ルを備えた高周波表面焼入れコイル体を使用し、
このコイル体をクランクシヤフトのピン部に載置
し、クランクシヤフトを中心軸のまわりに回転せ
しめつつピン部の表面を、前記ピン部の円柱部の
表面のみを硬化し、前記円柱部に続くR部および
クランクシヤフトの長手方向のフイレツト部とを
未硬化とし、円柱部に均一な幅の硬化層を形成す
るフラツト焼入れを行う高周波表面焼入法におい
て、前記クランクシヤフトの各回転において、前
記クランクシヤフトを前記中心軸を水平に置いて
回転した場合に、ピン部が最高とはる位置の手前
の所定の位置とピン部が最高となる位置との区
間、およびピン部が最高となる位置とピン部が最
高となる位置の後の所定の位置との区間をピン部
が通過する間だけ、前記高周波加熱コイルに加え
る電力を、前記両区間の区間において高周波表面
焼入れコイル体に加える電力よりも小さい電力と
し、且つ、前記両区間は、前記クランクシヤフト
の前記中心軸のまわりの回転角度にして15゜乃至
80゜の範囲の中の所定の角度としている。 作 用 前記クランクシヤフトを前記中心軸を水平に置
いて回転した場合に、クランクシヤフトの各回転
において、ピン部が最高となる位置の手前の所定
の位置とピン部が最高となる位置との区間、およ
びピン部が最高となる位置とピン部が最高となる
位置の後の所定の位置との区間をピン部が通過す
る間だけ、前記高周波加熱コイルに加える電力
を、前記両区間以外の区間において高周波表面焼
入れコイル体に加える電力よりも小さい電力と
し、且つ、前記両区間は、前記クランクシヤフト
の前記中心軸のまわりの回転角度にして15゜乃至
80゜の範囲の中の所定の角度としている。 実施例 第1図は本発明の一実施例を示し、第1図aは
本発明の方法によつて高周波表面焼入れされるク
ランクシヤフトの一例の正面図を、第1図bは実
施例第1図aに示したピン部11の部分の拡大図
を、第1図cおよびdは本発明の高周波表面焼入
法を説明するための説明図をそれぞれ示す。 第1図aにおいて、クランクシヤフト10は、
ピン部11,12,13,14、ジヤーナル2
1,22,23,24,25およびピン部とジヤ
ーナル部とを結合する結合部28a,28b,2
8c,28d,28e,28f,28g,28h
を具備している。これらピン部、ジヤーナル部お
よび結合部は一体形成されている。 第1図bにおいて、30はピン部11の円柱状
の部分である円柱部であり、26は円柱部30に
隣接するR部であり、27はR部26につづく部
分でクランクシヤフト10の長手方向(矢印Aの
方向)に直角な方向の平面部をなすフイレツト部
である。 第1図Cに示すように、コイル体40はリード
パイプ44と加熱部導体43を具備している。加
熱部導体43はクランクシヤフト10のピン部1
1,12,13および14を誘導加熱するセミ・
ループ式鞍型の高周波加熱コイルであつて、この
加熱部導体43には、図示しない高周波電源から
リードパイプ44を構成する1対の導体を経由し
て高周波電流が給電される。加熱部導体43の下
面は、先端がピン部11の円柱部30の上半部分
に当接している一対の絶縁性アツパースペーサ4
1aと、円柱部30の直径の両端に当接している
一対の絶縁性のサイドスペーサ41bとによつ
て、円柱部30とは一定の間隔を保持している。
またサイドスペーサはフイレツト部にも当接す
る。 31は円柱部30の断面の中心点であり、32
はクランクシヤフト10の任意のジヤーナル部の
断面の中心点に当たり且つクランクシヤフト10
が焼入れのために回転される場合の回転の中心軸
である。33はクランクシヤフト10がこのよう
に回転された場合に中心点31が描く円周であ
る。42は、加熱された円柱部30に焼入れ液を
噴射するための冷却液ジヤケツトでコイル体40
に付設されている。 次にクランクシヤフト10のピン部11を本発
明の方法によつてフラツト焼入れする場合につい
て説明する。フラツト焼入れとは、ピン部11の
円柱部30の表面のみを硬化し、それに続くR部
26およびフイレツト部27と未硬化とする焼入
れ方法である。 いま、水平(第1図cにおいて前後方向)中心
軸32を中心としてクランクシヤフト10を矢印
Pの方向に回転させると、円柱部30の中心点3
1は、円周33の上を移動する。即ち、円柱部3
0は円周33の上を中心軸32を中心として矢印
P方向に公転しながら、中心点31を中心として
矢印Q方向に1公転につき1回の割合で自転す
る。 コイル体40の加熱部導体43は、アツパース
ペーサおよびサイドスペーサ41bとが円柱部3
0とフイレツト部27とに当接していることか
ら、円柱部30の前記公転および自転にともな
い、円柱部30と常に一定の間隔を保持しなが
ら、公知のパンタグラフ機構(図示省略)によ
り、クランクシヤフト10の回転に応じて矢印R
およびSの方向に往復移動して円柱部30の動き
に追従する。 クランクシヤフト10は上記のように中心軸3
2のまわりに回転されるが、その各回転の第1図
cおよびdにクランクシヤフト10の中心軸32
のまわりの回転角度として表した角度θとして示
す区間においては、コイル体40には、この区間
以外の区間でコイル体に加える電力よりも低い電
力を加える。かくして適当な時間加熱した後冷却
液ジヤケツト42から冷却後を噴射して被焼入れ
部分の表面を急冷却する。しかる場合には、ピン
部11の円柱部30に、焼入れ幅の均一な硬化層
が得られる。 コイル体に加える電力を上記のようにA点では
低い電力に変化させ、また、B点で低い電力から
元の大きさ電力へ変化させるときに、要求される
硬化層の幅や深さによつて、第1図eに示すよう
に、段階的、すなわち、ステツプ状に変化させた
り、或いは、第1図fに示すように、連続的に、
すなわち所定の時間をかけて変化させる。 なお、このように第1図aに示した長手方向が
水平に配置されたクランクシヤフト10を第1図
cに示すように中心軸32のまわりに回転した場
合、ピン部11の円柱部30が最高となる位置
は、円柱部30の中心31がM点にきた状態即ち
第1図cの状態であり、前記θとして示した区間
の中央点である。また、円柱部30の中心31が
第1図cのA点にあるときは、円柱部30が前記
中央点の手前の所定の位置即ちM点より手前でク
ランクシヤフト10の回転角度にして略θ/2の
角度の位置にある。更に円柱部30の中心31が
第1図cのB点にきたときは、円柱部30が前記
中央点の後の所定の位置即ちM点より後でクラン
クシヤフト10の回転角度にして略θ/2の角度
だけ通り過ぎた位置にあることを示す。即ち、前
記中心31が中心軸32を中心として行う各回転
において、中心31がA点とM点との区間、およ
びM点とB点との区間を通過する間だけ、高周波
表面焼入コイル体に加える電力を前記のように低
くする。また、円柱部30の中心31が第1図c
のC点にあることは、円柱部30が最も低い位置
にあることを示している。第1図dの中央、右側
および左側の図は、それぞれ円柱部30の中心3
1が第1図cのA点、B点およびC点の位置にあ
ることを示している。 θの大きさは、クランクシヤフト10の鋼種と
形状および要求される硬化層の幅や深さに応じ
て、30゜から160゜の、従つて、θ/2では15゜から
80゜の範囲において適切な所定の値が選定される。 次に、本発明の方法を鋼種S50C、直径56mm、
幅25mmであるピン部に適用した場合には以下の表
に示す通り均一な焼入れ幅を得ることができた。
法に関する。 従来の技術 従来、クランクシヤフトのピン部の高周波表面
焼入れを入う場合には、割型コイルによる一発焼
入れが入われてきた。 第2図はクランクシヤフトの高周波表面焼入れ
を行う場合の従来の方法を示しており、第2図a
およびbは割型コイルの斜視図であり、第2図a
は割型コイルを閉じた場合、第2図bは割型コイ
ルを開いた場合をそれぞれ示す。第2図cはクラ
ンクシヤフトのピン部を周回するように取り付け
られた割型コイルの端面とクランクシヤフトの正
面図および割型コイルに通電することによつて形
成されたクランクシヤフトのピン部の硬化層の断
面を示す。 第2図aに示すように、割型コイル50は、横
幅が等しい下側コイル51と、上側コイル52
と、中央コイル53とを具備しており、上側コイ
ル52と中央コイル53とはヒンジ54によつて
連結されており、また下側コイル51の中央コイ
ル53のそれぞれの先端に形成されたフランジ部
55と56とが、フランジ部55に設けられてい
るレバー57によつて締め合わされているので、
下側コイル51、中央コイル53および上側コイ
ル52で1ターンの割型コイル50を形成してい
る。61,62および63は冷却液を割型コイル
50に供給するホースである。また下側コイル5
1、中央コイル53および上側コイル52のそれ
ぞれの内面には冷却液の噴射口64が形成されて
いる。 レバー57を操作して中央コイル53を第2図
bに示すように上方に開いて後、割型コイル50
をクランクシヤフトのピン部71の回りに設置
し、割型コイル50を閉じて後割型コイル50に
通電してピン部に高周波表面加熱を行う。その後
冷却液の噴射口64から冷却液が噴射される。第
2図cの50aおよび50bは、それぞれ割型コ
イル50の縦断端面の上側部分および下側部分を
示す。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、以上の従来の方法によつてピン
部71に高周波表面焼入れを行つた場合には、第
2図cに示すように、クランクシヤフト70を回
転してピン部71が最も上に来た位置におけるピ
ン部71の上端には、硬化層72が形成されてお
り、またピン部71の下端には硬化層72が形成
されている。しかして、硬化層72の横幅は一般
的には予想値より大きく、硬化層73の横幅は一
般的には予想値より小さい。即ち、焼入れ幅が均
一でないという問題点がある。 硬化層72の横幅が予想値より大きく成りがち
であるのは、高周波コイルによつて発生する磁束
が、ピン部71の上部の突起部74に集中して、
突起部74が期待しない被加熱部分となる傾向が
あり、希望する被焼入れ部分即ち硬化層72の部
分から期待しない被加熱部分の周辺即ち突起部7
4の周辺であるピン部71の上端部分の左右の端
部近辺に熱が伝動することによる。 硬化層73の横幅が予想する値よりも小さく成
りがちであるのは、硬化層73の近辺には熱伝動
の大きいマス部75が有ることにより、希望する
被加熱部分即ち硬化層73の部分の熱が容易にこ
のマス部75に伝導して硬化層73の熱が奪われ
るからである。この硬化層72,73の幅の差
は、割型コイル50の幅、ワークと割型コイル5
0との間〓等の修正を施しても解消不可能であ
る。 ピン部71の被焼入れ部分表面に斜交貫通する
油孔等があるときは、焼入れ幅の不均一は特に甚
だしく、ピン部71の幅25mmに対して焼入れ幅の
仕様を13〜19mmとしても、なおしばしば仕様外の
不良品を発生する危険度が皆無とならない現況で
ある。 本考案は以上のことに鑑みてなされたもので、
ピン部の焼入れ幅が均一となるクランクシヤフト
の高周波表面焼入れ方法を提供することを目的と
している。 問題点を解決するための手段 以上の問題点を解決するために、本発明の方法
は、セミ・ループ式鞍型の1個の高周波加熱コイ
ルを備えた高周波表面焼入れコイル体を使用し、
このコイル体をクランクシヤフトのピン部に載置
し、クランクシヤフトを中心軸のまわりに回転せ
しめつつピン部の表面を、前記ピン部の円柱部の
表面のみを硬化し、前記円柱部に続くR部および
クランクシヤフトの長手方向のフイレツト部とを
未硬化とし、円柱部に均一な幅の硬化層を形成す
るフラツト焼入れを行う高周波表面焼入法におい
て、前記クランクシヤフトの各回転において、前
記クランクシヤフトを前記中心軸を水平に置いて
回転した場合に、ピン部が最高とはる位置の手前
の所定の位置とピン部が最高となる位置との区
間、およびピン部が最高となる位置とピン部が最
高となる位置の後の所定の位置との区間をピン部
が通過する間だけ、前記高周波加熱コイルに加え
る電力を、前記両区間の区間において高周波表面
焼入れコイル体に加える電力よりも小さい電力と
し、且つ、前記両区間は、前記クランクシヤフト
の前記中心軸のまわりの回転角度にして15゜乃至
80゜の範囲の中の所定の角度としている。 作 用 前記クランクシヤフトを前記中心軸を水平に置
いて回転した場合に、クランクシヤフトの各回転
において、ピン部が最高となる位置の手前の所定
の位置とピン部が最高となる位置との区間、およ
びピン部が最高となる位置とピン部が最高となる
位置の後の所定の位置との区間をピン部が通過す
る間だけ、前記高周波加熱コイルに加える電力
を、前記両区間以外の区間において高周波表面焼
入れコイル体に加える電力よりも小さい電力と
し、且つ、前記両区間は、前記クランクシヤフト
の前記中心軸のまわりの回転角度にして15゜乃至
80゜の範囲の中の所定の角度としている。 実施例 第1図は本発明の一実施例を示し、第1図aは
本発明の方法によつて高周波表面焼入れされるク
ランクシヤフトの一例の正面図を、第1図bは実
施例第1図aに示したピン部11の部分の拡大図
を、第1図cおよびdは本発明の高周波表面焼入
法を説明するための説明図をそれぞれ示す。 第1図aにおいて、クランクシヤフト10は、
ピン部11,12,13,14、ジヤーナル2
1,22,23,24,25およびピン部とジヤ
ーナル部とを結合する結合部28a,28b,2
8c,28d,28e,28f,28g,28h
を具備している。これらピン部、ジヤーナル部お
よび結合部は一体形成されている。 第1図bにおいて、30はピン部11の円柱状
の部分である円柱部であり、26は円柱部30に
隣接するR部であり、27はR部26につづく部
分でクランクシヤフト10の長手方向(矢印Aの
方向)に直角な方向の平面部をなすフイレツト部
である。 第1図Cに示すように、コイル体40はリード
パイプ44と加熱部導体43を具備している。加
熱部導体43はクランクシヤフト10のピン部1
1,12,13および14を誘導加熱するセミ・
ループ式鞍型の高周波加熱コイルであつて、この
加熱部導体43には、図示しない高周波電源から
リードパイプ44を構成する1対の導体を経由し
て高周波電流が給電される。加熱部導体43の下
面は、先端がピン部11の円柱部30の上半部分
に当接している一対の絶縁性アツパースペーサ4
1aと、円柱部30の直径の両端に当接している
一対の絶縁性のサイドスペーサ41bとによつ
て、円柱部30とは一定の間隔を保持している。
またサイドスペーサはフイレツト部にも当接す
る。 31は円柱部30の断面の中心点であり、32
はクランクシヤフト10の任意のジヤーナル部の
断面の中心点に当たり且つクランクシヤフト10
が焼入れのために回転される場合の回転の中心軸
である。33はクランクシヤフト10がこのよう
に回転された場合に中心点31が描く円周であ
る。42は、加熱された円柱部30に焼入れ液を
噴射するための冷却液ジヤケツトでコイル体40
に付設されている。 次にクランクシヤフト10のピン部11を本発
明の方法によつてフラツト焼入れする場合につい
て説明する。フラツト焼入れとは、ピン部11の
円柱部30の表面のみを硬化し、それに続くR部
26およびフイレツト部27と未硬化とする焼入
れ方法である。 いま、水平(第1図cにおいて前後方向)中心
軸32を中心としてクランクシヤフト10を矢印
Pの方向に回転させると、円柱部30の中心点3
1は、円周33の上を移動する。即ち、円柱部3
0は円周33の上を中心軸32を中心として矢印
P方向に公転しながら、中心点31を中心として
矢印Q方向に1公転につき1回の割合で自転す
る。 コイル体40の加熱部導体43は、アツパース
ペーサおよびサイドスペーサ41bとが円柱部3
0とフイレツト部27とに当接していることか
ら、円柱部30の前記公転および自転にともな
い、円柱部30と常に一定の間隔を保持しなが
ら、公知のパンタグラフ機構(図示省略)によ
り、クランクシヤフト10の回転に応じて矢印R
およびSの方向に往復移動して円柱部30の動き
に追従する。 クランクシヤフト10は上記のように中心軸3
2のまわりに回転されるが、その各回転の第1図
cおよびdにクランクシヤフト10の中心軸32
のまわりの回転角度として表した角度θとして示
す区間においては、コイル体40には、この区間
以外の区間でコイル体に加える電力よりも低い電
力を加える。かくして適当な時間加熱した後冷却
液ジヤケツト42から冷却後を噴射して被焼入れ
部分の表面を急冷却する。しかる場合には、ピン
部11の円柱部30に、焼入れ幅の均一な硬化層
が得られる。 コイル体に加える電力を上記のようにA点では
低い電力に変化させ、また、B点で低い電力から
元の大きさ電力へ変化させるときに、要求される
硬化層の幅や深さによつて、第1図eに示すよう
に、段階的、すなわち、ステツプ状に変化させた
り、或いは、第1図fに示すように、連続的に、
すなわち所定の時間をかけて変化させる。 なお、このように第1図aに示した長手方向が
水平に配置されたクランクシヤフト10を第1図
cに示すように中心軸32のまわりに回転した場
合、ピン部11の円柱部30が最高となる位置
は、円柱部30の中心31がM点にきた状態即ち
第1図cの状態であり、前記θとして示した区間
の中央点である。また、円柱部30の中心31が
第1図cのA点にあるときは、円柱部30が前記
中央点の手前の所定の位置即ちM点より手前でク
ランクシヤフト10の回転角度にして略θ/2の
角度の位置にある。更に円柱部30の中心31が
第1図cのB点にきたときは、円柱部30が前記
中央点の後の所定の位置即ちM点より後でクラン
クシヤフト10の回転角度にして略θ/2の角度
だけ通り過ぎた位置にあることを示す。即ち、前
記中心31が中心軸32を中心として行う各回転
において、中心31がA点とM点との区間、およ
びM点とB点との区間を通過する間だけ、高周波
表面焼入コイル体に加える電力を前記のように低
くする。また、円柱部30の中心31が第1図c
のC点にあることは、円柱部30が最も低い位置
にあることを示している。第1図dの中央、右側
および左側の図は、それぞれ円柱部30の中心3
1が第1図cのA点、B点およびC点の位置にあ
ることを示している。 θの大きさは、クランクシヤフト10の鋼種と
形状および要求される硬化層の幅や深さに応じ
て、30゜から160゜の、従つて、θ/2では15゜から
80゜の範囲において適切な所定の値が選定される。 次に、本発明の方法を鋼種S50C、直径56mm、
幅25mmであるピン部に適用した場合には以下の表
に示す通り均一な焼入れ幅を得ることができた。
【表】
なお、本発明を適用する以前においては、焼入
れ幅は大多数は13〜19mmの範囲にばらついていた
が、この範囲外になることも皆無ではなかつた。 また、本発明を4気筒のエンジンのクランクシ
ヤフトに適用した結果は、以下の表に示す通りク
ランクシヤフトの曲がりの絶対値とそのはらつき
が少なくなつた。
れ幅は大多数は13〜19mmの範囲にばらついていた
が、この範囲外になることも皆無ではなかつた。 また、本発明を4気筒のエンジンのクランクシ
ヤフトに適用した結果は、以下の表に示す通りク
ランクシヤフトの曲がりの絶対値とそのはらつき
が少なくなつた。
【表】
但し、TIRはクランクシヤフトの両端をセンタ
ーで支持し、ジヤーナル部の曲がりをダイアルゲ
ージにて測定した値を意味する。 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、セミ・ル
ープ形状の1個の鞍型コイルを使用し、クランク
シヤフトを中心軸のまわりに回転せしめつつピン
部の表面をフラツト焼入れする高周波表面焼入れ
法において、クランクシヤフトの各回転におい
て、クランクシヤフトを中心軸を水平に置いて回
転した場合に、ピン部が最高となる位置の手前の
所定の位置とピン部が最高となる位置との区間、
およびピン部が最高となる位置とピン部が最高と
なる位置の後の所定の位置との区間をピン部が通
過する間だけ、高周波表面焼入れコイル体に加え
る電力を、前記両区間以外の区間において高周波
表面焼入れコイル体に加える電力よりも小さい電
力としているので、ピン部に均一な幅の硬化層が
得られ、従つてピン部の後加工が容易に行える利
点を有する。また、クランクシヤフトの曲がりの
絶対値とばらつきが少なくなる利点も有する。
ーで支持し、ジヤーナル部の曲がりをダイアルゲ
ージにて測定した値を意味する。 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、セミ・ル
ープ形状の1個の鞍型コイルを使用し、クランク
シヤフトを中心軸のまわりに回転せしめつつピン
部の表面をフラツト焼入れする高周波表面焼入れ
法において、クランクシヤフトの各回転におい
て、クランクシヤフトを中心軸を水平に置いて回
転した場合に、ピン部が最高となる位置の手前の
所定の位置とピン部が最高となる位置との区間、
およびピン部が最高となる位置とピン部が最高と
なる位置の後の所定の位置との区間をピン部が通
過する間だけ、高周波表面焼入れコイル体に加え
る電力を、前記両区間以外の区間において高周波
表面焼入れコイル体に加える電力よりも小さい電
力としているので、ピン部に均一な幅の硬化層が
得られ、従つてピン部の後加工が容易に行える利
点を有する。また、クランクシヤフトの曲がりの
絶対値とばらつきが少なくなる利点も有する。
第1図は本発明の一実施例を示し、第1図aは
本発明の方法によつて高周波表面焼入れされるク
ランクシヤフトの一例の正面図を、第1図bは第
1図aに示すピン部11の部分の拡大図を、第1
図cおよびdは本発明の高周波表面焼入れ法を説
明するための説明図、第1図eのfはコイル体に
加える電力の変化のしかたの説明図をそれぞれ示
す。第2図はクランクシヤフトの高周波表面焼入
れを行う場合の従来の方法を示しており、第2図
aおよびbは割型コイルの斜視図であり、第2図
aは割型コイルじを閉じた場合、第2図bは割型
コイルを開いた場合をそれぞれ示す。第2図cは
クランクシヤフトのピン部を周回するように取り
付けられた割型コイルの端面とクランクシヤフト
の正面図および割型コイルに通電することによつ
て形成されたクランクシヤフトのピン部の硬化層
の断面を示す。 10……クランクシヤフト、11,12,1
3,14……ピン部、26……R部、27……フ
イレツト部、30……円柱部、32……中心軸、
40……コイル体。
本発明の方法によつて高周波表面焼入れされるク
ランクシヤフトの一例の正面図を、第1図bは第
1図aに示すピン部11の部分の拡大図を、第1
図cおよびdは本発明の高周波表面焼入れ法を説
明するための説明図、第1図eのfはコイル体に
加える電力の変化のしかたの説明図をそれぞれ示
す。第2図はクランクシヤフトの高周波表面焼入
れを行う場合の従来の方法を示しており、第2図
aおよびbは割型コイルの斜視図であり、第2図
aは割型コイルじを閉じた場合、第2図bは割型
コイルを開いた場合をそれぞれ示す。第2図cは
クランクシヤフトのピン部を周回するように取り
付けられた割型コイルの端面とクランクシヤフト
の正面図および割型コイルに通電することによつ
て形成されたクランクシヤフトのピン部の硬化層
の断面を示す。 10……クランクシヤフト、11,12,1
3,14……ピン部、26……R部、27……フ
イレツト部、30……円柱部、32……中心軸、
40……コイル体。
Claims (1)
- 1 セミ・ループ式鞍型の1個の高周波加熱コイ
ルを備えた高周波表面焼入れコイル体を使用し、
このコイル体をクランクシヤフトのピン部に載置
し、クランクシヤフトを中心軸のまわりに回転せ
しめつつピン部の表面を、前記ピン部の円柱部の
表面のみを硬化し、前記円柱部に続くR部および
クランクシヤフトの長手方向と直角方向のフイレ
ツト部とを未硬化とし、円柱部に均一な幅の硬化
層を形成するフラツト焼入れを行う高周波表面焼
入れ法において、前記クランクシヤフトの各回転
において、前記クランクシヤフトを前記中心軸を
水平に置いて回転した場合に、ピン部が最高とな
る位置の手前の所定の位置とピン部が最高となる
位置との区間、およびピン部が最高となる位置と
ピン部が最高となる位置の後の所定の位置との区
間をピン部が通過する間だけ、前記高周波加熱コ
イルに加える電力を、前記両区間以外の区間にお
いて高周波表面焼入れコイル内に加える電力より
も小さい電力とし、且つ、前記両区間は、前記ク
ランクシヤフトの前記中心軸のまわりの回転角度
にして15゜乃至80゜の範囲の中の角度であることを
特徴とするクランクシヤフトの高周波表面焼入
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62333084A JPH01176039A (ja) | 1987-12-29 | 1987-12-29 | クランクシャフトの高周波表面焼入法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62333084A JPH01176039A (ja) | 1987-12-29 | 1987-12-29 | クランクシャフトの高周波表面焼入法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01176039A JPH01176039A (ja) | 1989-07-12 |
| JPH044375B2 true JPH044375B2 (ja) | 1992-01-28 |
Family
ID=18262094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62333084A Granted JPH01176039A (ja) | 1987-12-29 | 1987-12-29 | クランクシャフトの高周波表面焼入法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01176039A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021156534A1 (es) | 2020-02-05 | 2021-08-12 | M. Torres Diseños Industriales, S.A.U. | Capsula de transporte de elementos de union e instalacion de colocacion de los mismos |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03188220A (ja) * | 1989-12-18 | 1991-08-16 | Fuji Denshi Kogyo Kk | 高周波焼入方法 |
| JP2772448B2 (ja) * | 1992-04-07 | 1998-07-02 | 富士電子工業 株式会社 | 4気筒エンジン用クランクシャフトの高周波焼入装置 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6328826A (ja) * | 1986-07-23 | 1988-02-06 | Komatsu Ltd | クランクシヤフトの高周波焼入法 |
| JPH0653897B2 (ja) * | 1986-11-27 | 1994-07-20 | 本田技研工業株式会社 | クランクシヤフトの焼入方法 |
-
1987
- 1987-12-29 JP JP62333084A patent/JPH01176039A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021156534A1 (es) | 2020-02-05 | 2021-08-12 | M. Torres Diseños Industriales, S.A.U. | Capsula de transporte de elementos de union e instalacion de colocacion de los mismos |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01176039A (ja) | 1989-07-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3061648B2 (ja) | 誘導硬化装置 | |
| US10487371B2 (en) | Tripod universal joint fairway heat treatment device and heat treatment method | |
| US5428208A (en) | Method of induction case hardening a rack bar | |
| JPH044375B2 (ja) | ||
| JP3595353B2 (ja) | 加熱誘導子 | |
| JP5096065B2 (ja) | 高周波誘導加熱コイル及び高周波誘導加熱方法 | |
| KR101090659B1 (ko) | 유도 가열 경화를 위한 장치 | |
| JPH0553844B2 (ja) | ||
| JP2002173711A (ja) | クランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置 | |
| JP6017195B2 (ja) | クランクシャフトの焼き入れ装置 | |
| JP2700518B2 (ja) | 軸状ワークの高周波焼入方法 | |
| JP4055853B2 (ja) | クランクシャフトの高周波焼入焼戻装置及びその装置に用いられる高周波焼戻コイル体 | |
| JPS6338565B2 (ja) | ||
| JP2570969Y2 (ja) | 高周波誘導加熱コイル | |
| JP3946147B2 (ja) | クランクシャフトの高周波焼入方法及び装置 | |
| JPH0711435Y2 (ja) | クランクシャフトr焼き用半開放鞍型高周波加熱コイル | |
| JP2004162137A (ja) | クランクシャフトの高周波焼入装置 | |
| JPH0587564B2 (ja) | ||
| JP2772448B2 (ja) | 4気筒エンジン用クランクシャフトの高周波焼入装置 | |
| JPS58181824A (ja) | クランクシヤフトの高周波焼入装置 | |
| JPH0662499U (ja) | 高周波加熱コイル | |
| JP2706897B2 (ja) | クランクシャフト用焼入コイル | |
| JP2513054Y2 (ja) | 高周波加熱コイル体 | |
| JP2000038617A (ja) | クランクシャフトの高周波焼入方法及び高周波焼入装置 | |
| JPS60141827A (ja) | 高周波誘導加熱方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |