JPS6328826A - クランクシヤフトの高周波焼入法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、ディーゼルエンジンのクランクシャフトの
ジャーナル部及びフィレット部に高周波焼入を行う方法
の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来この種のクランクシャフトのピンジャーナルの高周
波焼入方法としては、第２図に示したようなものが用い
られている。第２図（ａ）において９Ｍはクランクシャ
フトのメインジャーナル、Ｐは同じくピンジャーナルで
、Ｃは焼入れコイルを示す、このクランクシャフトを矢
印の方向に回転させ乍ら、焼入れコイルＣに電力を投入
して高周波焼入れを行なうものであって。

その投入型カバターンは第２図（至））に示したＺ矢視
図で分るように、１００％投入するものであり、その焼
入れ深さ分布は第２図（Ｃ１のように全周均一となって
いる。

（発明が解決しようとする問題点） しかし乍ら、上記のような方法では焼入れを行うと加熱
及び変態ひずみによってクランクシャフトに曲がりが生
じ易く、このように曲がりを生じたクランクシャフトは
後工程で曲り取りプレス作業を行わなければならなくな
り、多大な工程上の損失を生じていた。

そこでこのような曲りを少なくするために種々の試みが
なされており、その１つとして第３図に示したような、
いわゆる出力切換法というものがある。第３図ｔａ＋は
第２図（ａ）と同様な図であり、Ａで示した箇所はクラ
ンクシャフト危険断面と呼ばれており、この箇所から熱
が逃げて焼きが入りにくい箇所である。そしてその投入
型カバターンは第３図（ｂｌで示したようにピンジャー
ナル部の上半部では５０％の投入電力とし。

その反対側のメインジャーナル部とオーバーラツプする
部分の方の下半部では１００％の電力を投入するように
し、このようにすることによって第２図のものに較べて
曲りを少なくすることは可能となるが、この方法でも依
然として曲りは残っており、しかも第３図（Ｃ１に示し
たようにメインジャーナル部とオーバーラツプする方の
部分（危険断面Ａ）の焼入れ深さが大きくなり。

ピンジャーナル部の焼入れ深さは不均一となるというよ
うな問題点を有している。

（問題点を解決するための手段及び作用）この発明は、
上記の点に鑑みなされたものであって、クランクシャフ
トのピンジャーナル部を高周波焼入れするときに用いる
焼入れ用コイルをジャーナル平行部用焼入れコイルとそ
の両側に設けたフィレット部用焼入れコイルとによって
構成し、焼入れを行う際に平行部用焼入れコイルには常
に電力を投入するが、フィレット部用焼入れコイルには
ピンジャーナルの円周部がクランクシャフトの危険断面
近くのときに限って電力を投入し、他の円周部のときは
電力を投入しないようにして、ジャーナルの平行部の全
周にわたって均一に焼入れをして硬化させ。

耐摩耗性を高めると共に、クランクシャフトの危険断面
に近いフィレット部に深く焼入れを行なって、フィレッ
ト部を硬化させ疲労強度を高め、このようにして焼入れ
目的に応じて最適の焼入れ深さと深さの分布を設定し必
要な電力を最小限にして、高周波焼入れによるクランク
シャフトの曲りを最小にするようにしたものである。

（実施例） 以下図面に基いてこの発明の実施例について説明する。

第１図ｆａｔを参照して、１はピンジャーナル部Ｐの焼
入れ用コイルを示し、この焼入れ用コイル１はジャーナ
ル平行部用焼入れコイル２と２個のフィレット部用焼入
れコイル３．と３２との３個の焼入れコイルから成って
いる。この発明ではフィレット部用焼入れコイ′ル３１
　と３□とに対する電力の投入を断続させるようにした
点が特徴であり、すなわちフィレット部用コイル３．と
３□にはピンジャーナルＰの円周部分がクランクシャフ
トの危険断面Ａ（メインジャーナルＭとオーバーラツプ
する部分）の近くのときに限って電力を投入し、他の円
周部のときは電力を投入しない（第１図（Ｃ）参照）の
に対し。

平行部用焼入れコイル１には第１図（ｂｌに示したよう
に常に電力を投入する。

そして焼入深さ分布は第１図（ｄ）に示したようにピン
ジャーナル平行部においては全周均一なものとなり、ピ
ンジャーナル部の表面硬度が高くなって耐摩耗性が高め
られ、またメインジャーナルとのオーバーラツプ部（危
険な断面）のみ焼入れした結果、フィレット部では第１
図［ｅｌに示したような焼入れ深さの分布となり、フィ
レット部は硬化されてその疲労強度が高くなる。

第１図（ｆ）はクランクシャフトの所要箇所に焼入れが
行われることを図解的に示しである。

このようにコイル切換法による上記の方法を用いること
によって、最適の焼入れ深さと深さ分布を設定でき、し
かも総投入電力を少なくして焼入れ深さ分布をコントロ
ールし易くクランクシャフトの曲りを最小にすることが
できる。

（発明の効果） この発明は以上詳述したようにして成るので。

つまり高周波焼入れ用コイルをジャーナル平行部用コイ
ルとフィレット部用コイルの２種類に分け、それぞれの
コイルに対する投入電力を。

目的に応じたパターンで可変することができ。

クランクシャフトのジャーナルのフィレット部を硬化し
てその疲労強度を高くすると共に、ジャーナル部の表面
硬化を高くし耐摩耗性を高めるという双方の焼入れ目的
に対して最適な焼入れ深さと深さ分布を設定することが
可能で、必要な部位に必要最低限の焼入れをすることが
できる。しかも総投入電力を少クシ、且つ焼入れ深さ分
布をコントロールしやすいので、従来のものに比べてク
ランクシャフトの曲りを最小にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の方法について図解的に示
したもので、第１図ｔａ＋はクランクシャフトのピンジ
ャーナルに対する高周波焼入れ用コイルの配置を示し、
第１図山）と第１図ｔｅｌとはそれぞれジャーナル平行
部用焼入れコイルとフィレット部用焼入れコイルの投入
型カバターン、第１図（ｄｌと第１図（８１とはそれぞ
れ同じ（焼入れ深さ分布である。第１図（ｆ）はクラン
クシャフトの焼入れの行われる箇所を示しているゆ第２
図は従来のクランクシャフトの高周波焼入れ方法の一例
を図解的に示し、第２図（ａｌはピンジャーナルに対す
る焼入れコイルの配置、第２図（ｂｌは投入型カバター
ンで第２図（ａ）のＺ方向の矢視図、第２図（Ｃ１は焼
入れ深さの分布を示す。 第３図は同じ〈従来の方法の１つである出力切換法につ
いて図解的に示し、第３図＋ａ）は第２図＋ａ＋と同様
な配置図、第３図Ｆｂｌは第２図（ｂｌと同様な投入型
カバターン、第３図（Ｃ１は焼入れ深さ分布を示す。 ２・・・ジャーナル平行部用焼入れコイル。 ３１．３ｔ・・・フィレット部用焼入れコイル。 Ｐ・・・ビンジャーナル部。 Ａ・・・クランクシャフト危険断面。 特許出願人　　　株式会社小松製作所 代理人　（弁理士）松　澤　　統 第　１　図（ａ） 設又電カバ！−ン　　　　　　　ｉ、ｘｉ力／ぐターン
第１図（ｂ）　　　１１１図（ｃ） 第　２　図（ａ） 投入ｔカバ゛ダーン ナ凌しＸオモシアさ凌ν千 ＩＩ２　図（ｂ）　　　　　第　２　１（Ｃ）第　３　
図（ａ） より入１Ｌカッζターン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランクシャフトのピンジャーナル部の高周波焼入れ用
   コイルをジャーナル平行部用焼入れコイルとその両側に
   設けたフィレット部用焼入れコイルとによって構成し、
   この高周波焼入れ用コイルを用いて焼入れを行う際に平
   行部用焼入れコイルには常に電力を投入するが、フィレ
   ット部用焼入れコイルにはピンジャーナルの円周部がク
   ランクシャフトの危険断面近くのときに限って電力を投
   入し、他の円周部のときには電力を投入しないようにし
   たことを特徴とする、クランクシャフトの高周波焼入法
   。