JPH0442432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、作業者等の足場に使用される作業用
ステージに関するものである。

（従来の技術） 従来より、作業者等の足場としては、いわゆる
脚立が多用されている。脚立は、小形の天板の下
面に、２個のはしご状の脚が固設されたものであ
る。

（考案が解決しようとする課題） しかし、上記従来の構成によれば、天板が小形
であるため１人の作業者が辛うじて乗れるだけ
で、一緒に材料を置くこともできないため作業に
不便であり、また、小形に折りたたんで運搬する
ことができないなどの問題があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上記問題点を解決するためになされ
たものであつて、その解決手段は、２つの左右の
方形の枠体をヒンジにより上向きに二つ折り可能
に結合してなる天板と、上端部が上記天板の前後
面の左右両端部にそれぞれ左右方向に回動自在に
枢着された左右１対ずつの脚体と、該左右各対の
脚体同志を該脚体の高さの中間部において連結す
る左右の係止バーと、上端部が上記ヒンジにそれ
ぞれ左右方向に回動自在に枢着され、下端部にそ
れぞれ上記係止バーが嵌合・離脱可能な切欠溝が
形成された左右１対ずつの方杖と、該左右各対の
方杖の下端同志を連結する左右の方杖連結部材
と、上記左右の各係止バーに回動可能に支持さ
れ、該各係止バーに対し対応する左右各対の方杖
の切欠溝が嵌合した状態において左右対応する係
止バーと方杖連結部材との間に嵌合・離脱せしめ
られる左右のストツパーと、上記左右の係止バー
間に着脱可能に設けられ、該左右の係止バー相互
間の距離を一定に固定するためのタイバーとを備
えたものとする。

（作用） 本考案の構成において、作業用ステージを使用
するときは、天板は脚体と方杖とにより支持され
る。従つて天板を大形化できる。作業用ステージ
を使用しないときは、全体を小形に折りたたみ、
車輪を利用して運搬することができる。折りたた
むには、まず、タイバーを取り外すとともに、各
ストツパーを抜き出し、係止バーと方杖の切欠溝
との嵌合を解除する。これにより、方杖と脚体と
の回動が自由となる。次に、左右各対の方杖を閉
じ合わせ、天板を上向きに（へ字状に）折りたた
み、左右各対の脚体を短縮して上向きに回動し、
閉じ合わせる。最後に、重なり合つた各方杖、天
板及び各脚体を適宜緊締するのである。運搬する
には、全体を転倒して車輪を下側にする。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

本実施例のステージ１は、第１図及び第２図に
示すように、天板２に取付けられた脚体３および
方杖４と、使用時における各脚体３を固定するタ
イバー５と、各方杖４を固定するストツパー６と
を主要部として構成されたものである。

天板２は、方形の枠体２ａ、２ａをヒンジ７で
結合してなり、各枠体２ａの内側には複数個のさ
ん２ｂが並設されており、ヒンジ７結合部におい
て上向きに（へ字状に＜第３図参照＞）二つ折れ
可能に形成されている。ヒンジ７の心軸７ａは、
方杖４の上端部を取付けるために、両端部が外側
方に延設けされている。

各脚体３は、脚体連結部材３ａにより略Ｈ字形
に接続した左右一対ずつの２組に形成され、かつ
各脚体３の下部には、伸縮部３ｂが形成されて脚
体３の高さが調整可能に設けられるとともに、下
端部に車輪８が装着されてなる。左右各対の脚体
３の上端部は枠体２ａの折れ線に対して直角方向
に相対向する前後面２ｃの左右両端部に左右方向
に回動自在に枢着されている。車輪８は、市販の
いわゆるブレーキ付キヤスターが適用される。前
記脚体連結部材３ａの上方位置で各脚体３，３の
高さの中間部には、該各脚体３を接続し、かつ後
述する方杖４およびタイバー５の各切欠溝４ｂ、
５ａを係止せしめる係止バー９が、脚体連結部材
３ａと平行して設けられている。該係止バー９は
丸棒が適用される。

各方杖４は、方杖連結部材４ａにより略Ｕ字形
に接続した左右一対ずつの２組に形成されてな
る。各方杖４は、下端部にＬ字形の切欠溝４ｂが
形成されており、上端部が前記ヒンジ７の心軸７
ａの延設部に左右方向に回動自在に枢着されると
ともに、切欠溝４ｂが係止バー９の両端部に嵌
合・離脱自在に設けられている。さらに、脚体連
結部材３ａの中央部には、ストツパー６の両側を
挟持するためのブラケツト１０が設けられてい
る。

タイバー５は、両端部に切欠溝５ａが形成され
た溝形体で、両切欠溝５ａは各係止バー９の中央
部に嵌合・離脱自在に設けられている。なお、タ
イバー５は、圧縮力を受けないので、中央部で二
つ折れ可能に形成されてもよい。

ストツパー６は、逆溝形断面を有し、一端が係
止バー９の中央部に回動自在に枢支されて係止バ
ー９と方杖連結部材４ａとの間に嵌合・離脱自在
に嵌入せしめられる。ストツパー６の先端部に形
成された平板部６ａは方杖連結部材４ａの上面に
載り、ストツパー６の上面に形成された切込部６
ｂの内側には、タイバー５の先端部が嵌入し、ス
トツパー６の両側は前述のブラケツト１０，１０
により挟持されている。

なお、天板２の位置が高いときは、その脚体３
に適当なステツプ１１（第１図および第４図参
照）を付設して、天板２への昇降を容易にするこ
とができる。さらに、脚体３には、折りたたんだ
脚体３の下端部を、互いに緊締するための固定金
具１２が設けられている。

本実施例の作用は、作業用ステージ１を使用す
るときは、天板２は脚体３と方杖４とにより支持
されるので、所望の大きさに大形化できる。作業
用ステージ１を使用しないときは、全体をコンパ
クトに折りたたんで保管でき、車輪８を利用して
容易に運搬できる。作業用ステージ１を折りたた
むには、第３図及び第４図に示すように、まず、
タイバー５を取り外すとともに、各ストツパー６
を上方に抜き出し、係止バー９と方杖４の切欠溝
４ｂとの嵌合を解除する。これにより、方杖４と
脚体３とが回動可能となる。次に、左右各対の方
杖４を閉じ合わせ、天板２を上向きに（へ字状
に）折りたたみ、左右各対の脚体３を伸縮部３ｂ
において短縮したのち上向きに回動して閉じ合わ
せる。最後に、一方の組の脚体３に付設された固
定金具１２により、重なり合つた各方杖４、天板
２及び各脚体３を一体に緊締して保管する。作業
用ステージ１を運搬するには、全体を転倒して車
輪８を下側にし（第４図参照）、車輪８を利用し
て運搬する。

（考案の効果） 本考案は、上記のように構成されているので、
天板が所望の大きさに大形化できる。従つて、作
業者は天板上での動きが楽になり、複数の作業者
や材料を天板上に乗せることができ、材料等の運
搬車としても利用できるので、作業の能率が著し
く向上する。また、構造が簡単であるので、重量
が軽く、組立て、折りたたみが容易である。さら
に、全体を小形に折りたたむことができるので保
管場所が狭くてすみ、しかも、車輪を利用できる
ので運搬が極めて容易であるなど、多くの利点を
有している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を例示し、第１図は作業
用ステージの斜視図、第２図は脚体、方杖、タイ
バー及びストツパーの関係を示す斜視図、第３図
は作業用ステージの折りたたみの過程を示す斜視
図、第４図は作業用ステージを折りたたんだ状態
を示す斜視図である。 １……作業用ステージ、２……天板、２ｃ……
側面、３……脚体、３ｂ……伸縮部、４……方
杖、４ａ……方杖連結部材、４ｂ……切欠溝、５
……タイバー、６……ストツパー、７……ヒン
ジ、８……車輪、９……係止バー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ２つの左右の方形の枠体をヒンジにより上向
   きに二つ折り可能に結合してなる天板と、 上端部が上記天板の前後面の左右両端部にそ
   れぞれ左右方向に回動自在に枢着された左右１
   対ずつの脚体と、 該左右各対の脚体同志を該脚体の高さの中間
   部において連結する左右の係止バーと、 上端部が上記ヒンジにそれぞれ左右方向に回
   動自在に枢着され、下端部にそれぞれ上記係止
   バーが嵌合・離脱可能な切欠溝が形成された左
   右１対ずつの方杖と、 該左右各対の方杖の下端同志を連結する左右
   の方杖連結部材と、 上記左右の各係止バーに回動可能に支持さ
   れ、該各係止バーに対し対応する左右各対の方
   杖の切欠溝が嵌合した状態において左右対応す
   る係止バーと方杖連結部材との間に嵌合・離脱
   せしめられる左右のストツパーと、 上記左右の係止バー間に着脱可能に設けら
   れ、該左右の係止バー相互間の距離を一定に固
   定するためのタイバーと を備えたことを特徴とする作業用ステージ。 ２ 各脚体は、高さが調整可能に設けられている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の作業用ス
   テージ。 ３ 各脚体は、下端部に車輪を備えている実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の作業用ステー
   ジ。