JPH0442251Y2

JPH0442251Y2 -

Info

Publication number: JPH0442251Y2
Application number: JP1985005191U
Authority: JP
Priority date: 1985-01-17
Filing date: 1985-01-17
Publication date: 1992-10-06
Also published as: JPS61122209U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、例えば、自動車部品を吊支搬送す
る場合に用いられるようなトロリコンベア式の物
品搬送用吊下げハンガの支持構造に関する。

（従来の技術）一般に、この種のハンガの支持構造は、物品を
水平方向に搬送する以外に傾斜方向に搬送する傾
斜搬送路を有するような場合には、物品が傾斜し
て落下しないように、物品を載せるハンガ本体を
常に水平状態に維持すべく、前後一対の縦バー
と、これら前後一対の縦バー相互間を架着する横
バーとからなる平行リンク構成部材を介してハン
ガ本体をコンベアチエーンに吊支している。（例
えば、実開昭51−148188号公報参照）ところが、このような従来の支持構造にあつて
は、コンベアチエーン自体の振動や搬送中の方向
変換あるいは搬送停止時の反動を受けて、ハンガ
本体が、その上端吊支部を支点に大きく揺れて危
険である他、この揺れのために、物品取外し作業
あるいは物品載置作業等に手間がかかり、作業能
率を低下させる原因となつていた。

（考案の目的）この考案の目的は、傾斜搬送路を有するコンベ
アチエーンであつても、ハンガ本体が揺れること
なく、物品を安定して搬送・停止することができ
る物品搬送用吊下げハンガの支持構造の提供にあ
る。

（考案の構成）この考案は、コンベアチエーンにピボツト支持
された前後の２つの縦バーに対し、少なくとも２
つの横バーをピンで支持して、平行リンク機構を
形成し、上記各横バーの上下部で、ハンガ本体が
ピンにより支持されて吊支されるべく構成し、上
記ハンガ本体のピンによる枢支部にパツキングを
設けた物品搬送用吊下げハンガの支持構造である
ことを特徴とする。

（考案の効果）この考案によれば、ハンガ本体が、平行リンク
機構の上・下に平行する横バーの上・下２点を支
持部として、垂直に位置規制された状態で、吊支
されているため、ハンガ本体は、揺れに対する自
己制動的な機能を有することになり、常に水平状
態で搬送される。

したがつて、ハンガ本体はコンベアの振動や搬
送中の方向変換、停止時の反動等の外的揺動影響
を受けても、揺動現象は生じず、またコンベアの
傾きにも何等影響されることなく、安全かつ安定
して搬送でき、しかもコンベアに対する物品の取
外し作業等の揺止め待ちの作業ロスが完全になく
なり、作業能率を確実に向上できる。

さらに、上述のハンガ本体のピンによる枢支部
にパツキングを設けたので、このパツキングの摩
擦抵抗により搬送方向の揺動作用を吸収して、揺
動抑制時のシヨツクを吸収することができる効果
がある。

（実施例）この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面はトロリコンベア式の物品搬送用吊下げハ
ンガを示し、第１図乃至第３図において、この物
品搬送用吊下げハンガ１１は、縦・横の相互に平
行する一対の縦バー１２，１３と、横バー１４，
１５とからなる平行リンク機構１６を有し、この
平行リンク機構１６の上・下の横バー１４，１５
に、物品１７載置用のハンガ本体１８を吊支して
構成される。

そして、このハンガ１１は、コンベアチエーン
１９で等間隔に連結され、これら多数のハンガ１
１を備えたコンベアチエーン１９が、水平方向、
上下傾斜方向および左右方向の任意の搬送方向に
連続して設置されたチエーンレール２０内に、ロ
ーラ２１を介して挿通自在に内装されている。

上述の縦バー１２，１３は、搬送方向の前後に
配置した各縦バー１２，１３の上端を、コンベア
チエーン１９の連結ピン２２にピボツト支持させ
て、垂直に吊支している。そして、これら吊支さ
れた平行する一対の縦バー１２，１３間に、上下
に平行する一対の横バー１４，１５が、枢支ピン
２３を介して連結される。これにより、縦バー１
２，１３のピボツト支持部を支点として、縦・横
の各バー１２〜１５が平行移動可能な平行リンク
機構１６を構成している。

そして、上・下に平行する横バー１４，１５の
それぞれの中央部に対し、逆Ｔ字形のハンガ本体
１８の上端部が、上・下枢支ピン２４，２５を介
して、上・下の２点でそれぞれ枢着されることに
より、該ハンガ本体１８は垂直状態で位置規制さ
れ、常に垂直な吊支状態となる。そして、該ハン
ガ本体１８の逆Ｔ字形の水平面部が物品載置面２
６に設定され、この物品載置面２６上に載置され
た物品１７は、該物品１７の搬送方向にかかわら
ず、水平状態が維持されて、静止したまま搬送さ
れる。

また、ハンガ本体１８の上・下枢支部には、そ
れぞれフエルトパツキング２７，２７等を介在さ
せて連結し、摩擦抵抗を増して搬送方向の揺動作
用をより一層吸収すべく設けている。２８は座金
である。

このように構成した物品搬送用吊下げハンガ
は、稼働中にコンベアチエーン１９の振動、搬送
中の方向変換、搬送停止時の反動等の外的揺動影
響を受けるが、物品１７を載置したハンガ本体１
８は、横バー１４，１５の上・下２点による吊支
作用によつて、揺れに対する自己制動機能を発揮
し、常に水平状態を維持して搬送される。

ことに、物品１７をハンガ本体１８より取外す
場合には、コンベアチエーン１９を搬送・停止さ
せる間欠動作を伴うが、この搬送始動時あるいは
搬送停止時に物品１７の移動慣性による揺動力が
発生するが、この揺動力はハンガ本体１８の支持
部によつて的確に揺動規制され、常に安全かつ安
定して搬送される。

しかも、上述のハンガ本体１８の枢支ピン２
４，２５による枢支部にはパツキング２７，２７
を設けたので、このパツキング２７，２７の摩擦
抵抗により搬送方向の揺動作を吸収して、揺動抑
制時にシヨツクを吸収することができる効果があ
る。

なお、傾斜搬送にあつては、第１図に想像線で
示すように、縦バー１２，１３が傾斜方向に対応
した段差を持つて追従し、平行リンク機構１６の
リンク作用によつて、平行四辺形を呈して、ハン
ガ本体１８を垂直に吊支した搬送状態を維持す
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は物
品搬送用吊下げハンガの正面図、第２図は物品搬
送用吊下げハンガの要部側面図、第３図は物品搬
送用吊下げハンガの要部平面図である。１１……物品搬送用吊下げハンガ、１２，１３
……縦バー、１４，１５……横バー、１６……平
行リンク機構、１８……ハンガ本体、１９……コ
ンベアチエーン、２３，２４，２５……枢支ピ
ン、２７……パツキング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】コンベアチエーン１９にピボツト支持された前
後の２つの縦バー１２，１３に対し、少なくとも
２つの横バー１４，１５をピン２３……で支持し
て、平行リンク機構１６を形成し、上記各横バー１４，１５の上下部で、ハンガ本
体１８がピン２４，２５により支持されて吊支さ
れるべく構成し、上記ハンガ本体１８のピン２
４，２５による枢支部にパツキング２７，２７を
設けた物品搬送用吊下げハンガの支持構造。