JPH0441475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、テープレコーダのオードリバース機
などのカセツト式記録再生装置におけるカセツト
ホルダーの開位置検出装置に関するものである。

〔考案の概要〕

本考案は、カセツトの挿入及び抜取りを行う開
位置とのその挿入されたカセツトを記録再生位置
に装着する閉位置との間で開閉自在のカセツトホ
ルダーと、そのカセツトホルダーが閉位置から開
位置へ開かれたことを検出するスイツチと、ノー
マル方向及びリバース方向に選択的に走行するテ
ープ状記録媒体の走行モードをノーマルモードと
リバースモードとのうちの何れか一方から他方に
切換えるノーマル・リバース切換機構とを有し、
前記スイツチにより前記検出が行われた時には、
前記走行モードがリバースモードであつても、前
記ノーマル・リバース切換機構が前記走行モード
をノーマルモードに切換えることにより、常にノ
ーマルモードが得られるようにしたカセツト式記
録再生装置におけるのカセツトホルダーの開位置
検出装置において、前記カセツトホルダーが開位
置へ開かれた時に前記スイツチを作動するスイツ
チ作動機構で、カセツトホルダーの開位置でのロ
ツク機構を兼用できるようにすることにより、構
造の簡素化及び低コストを図ることができるよう
にしたものである。

〔従来の技術〕

従来から、テープレコーダのオートリバース機
では、カセツトの挿入及び抜取りを行う開位置と
その挿入されたカセツトを記録再生位置に装着す
る閉位置との間で開閉自在のカセツトホルダー
と、そのカセツトホルダーが閉位置から開位置へ
開かれたことを検出するスイツチとを設け、カセ
ツトを抜取るべくカセツトホルダーが開位置へ開
かれたことを前記スイツチで検出して、磁気テー
プのノーマル走行優先機構を働かせ、磁気テープ
の走行モードがリバースモードでカセツトが抜取
られたとしても、次にカセツトが装着された時に
は必ずノーマルモードとなるように設定しておく
ようにしたカセツトホルダーの開位置検出装置が
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら従来は、カセツトホルダーが開位
置へ開かれたことを検出するスイツチを作動させ
るスイツチ作動機構と、カセツトホルダーの開位
置でのロツク機構とを個別に設けていたために、
部品点数が多くて構造が複雑であり、また組立工
数が多くてコスト高につくと言つた欠陥があつ
た。またスイツチ作動機構とロツク機構とをテー
プレコーダに個別に設ける構造はスペースフアク
ターが非常に悪く、テープレコーダの小型、軽量
化の障害にもなつている。

本考案は、カセツトホルダーが開位置へ開かれ
たことを検出するスイツチを作動させるスイツチ
作動機構で、カセツトホルダーの開位置でのロツ
ク機構を兼用できるようにするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、前述したようなカセツト式記録再生
装置におけるカセツトホルダーの開位置検出装置
において、スイツチを作動する作動位置と非作動
位置との間で移動自在にスイツチ作動部材と、こ
のスイツチ作動部材を前記作動位置から非作動位
置へ移動付勢するばねと、カセツトホルダーに設
けられてこのカセツトホルダーが閉位置から開位
置へ開かれる際に前記スイツチ作動部材を前記非
作動位置から作動位置へ前記ばねに抗して移動さ
せる駆動アームとを設け、前記スイツチ作動部材
に前記駆動アームのロツク部を設け、前記カセツ
トホルダーが前記閉位置から開位置へ開かれた時
に、前記駆動アームにより前記スイツチ作動部材
を前記ばねに抗して前記作動位置へ移動させて前
記スイツチを作動させることにより、テープ状記
録媒体の走行モードとして常にノーマルモードが
得られるようにすると共に、前記スイツチ作動部
材のロツク部に前記駆動アームを結合させて前記
カセツトホルダーを前記開位置にてロツクするよ
うに構成したものである。

〔作用〕

本考案は、カセツトホルダーが開位置へ開かれ
たことを検出するスイツチを作動させるスイツチ
作動機構で、カセツトホルダーの開位置でのロツ
ク機構を兼用することができる。

〔実施例〕

以下、本考案をテープレコーダのオートリバー
ス機に適用した一実施例を図面に基づき説明す
る。

先ず、第４図はテープレコーダ全体を示したも
のであつて、テープレコーダ本体１の上面１ａに
は左右一対のリール台２ａ，２ｂ、キヤプスタン
３ａ，３ｂやホルダー取付台４ａ，４ｂ等が取付
けられており、前面１ｂにはモード切換え用やカ
セツトエジエクト用等の複数の操作釦５が取付け
られている。そしてカセツトホルダー６がホルダ
ー取付台４ａ，４ｂに矢印ａ，ｂ方向に回動自在
に取付けられていて、そのカセツトホルダー６の
上部側にカセツト蓋７が取付けられている。なお
カセツトホルダー６には磁気ヘツド８と左右一対
のピンチローラ９ａ，９ｂ等が取付けられてい
る。

そしてカセツトホルダー６及びカセツト蓋７を
実線で示した開位置まで矢印ａ方向に開いた状態
で、コンパクトカセツトであるカセツト１０をカ
セツトホルダー６内に矢印ｃ方向から斜めに挿入
して、カセツト１０の前面開口（図示せず）内に
磁気ヘツド８及びピンチローラ９ａ，９ｂを挿入
させた後、カセツトホルダー６及びカセツト蓋７
を鎖線で示した閉位置まで矢印ｂ方向に閉じる
と、カセツト１０がリール台２ａ，２ｂやキヤプ
スタン３ａ，３ｂ等に装着された記録再生位置に
装着されるように構成されている。なおカセツト
蓋７は閉位置にてロツク機構（図示せず）にてロ
ツクされる。そしてこのカセツト装着後に、再生
（記録）釦を押すと、カセツト１０内の磁気テー
プ（図示せず）がピンチローラ９ａ，９ｂによつ
てキヤプスタン３ａ，３ｂに選択的に圧着される
と共に、リール台２ａ，２ｂが選択的に駆動され
て、その磁気テープ（図示せず）がノーマル走行
及びこれに引続くリバース走行されて、磁気ヘツ
ド８による所望の再生（記録）が行われる。そし
て記録（再生）後に、エジエクト釦を押すと、閉
位置でのカセツト蓋７のロツクが解除されるの
で、カセツトホルダー６及びカセツト蓋７を開位
置まで矢印ａ方向に開き、カセツト１０をカセツ
トホルダー６内から矢印ｄ方向に抜取ることがで
きる。

その際、このテープレコーダでは、カセツトホ
ルダー６が開位置に開かれると、そのことが後述
するスイツチ２１によつて検出されて磁気テープ
のノーマル走行優先機構（図示せず）が働き、磁
気テープの走行モードがリバースモードでカセツ
ト１０が抜取られたとしても、次にカセツト１０
が装着された時には必ずノーマルモードとなるよ
うに設定しておくように構成されている。なおこ
の際には、スイツチ２１のオン状態への切換えに
より駆動用モータを数秒間回転駆動させると共に
プランジヤー等を動作させて、ノーマル・リバー
ス切換機構（何れも図示せず）をノーマルモード
に切換える。

次に、第１図〜第３Ｂ図によつて、前記スイツ
チ２１を作動するスイツチ作動機構を説明する。

先ず、第１図〜第２Ｂ図に示す如く、テープレ
コーダ本体１の上面１ａはシヤーシ１２によつて
構成されていて、ホルダー取付台４ａ，４ｂはそ
のシヤーシ１２上にビス止め等にて固着されてい
る。そしてカセツトホルダー６はホルダー取付台
４ａ，４ｂに左右一対の水平な支点軸１３を介し
て回動自在に取付けられており、このカセツトホ
ルダー６は第２Ａ図に示した開位置と第２Ｂ図に
示した閉位置との間で矢印ａ，ｂ方向に移動（回
動）自在に構成されている。なおカセツトホルダ
ー６はこれとホルダー取付台４ａ，４ｂとに設け
られた各々上下一対のばね係止部１４，１５に両
端が係止された引張コイルばねからなる左右一対
のばね１６によつて閉位置へ矢印ｂ方向に移動付
勢されている。またカセツトホルダー６の開位置
ではその一端側に一体に設けられたほゞＬ形をな
すストツパー片１７が一方のホルダー取付台４ｂ
に一体に設けられたストツパー１８に当接されて
位置規制される。

そして、このカセツトホルダー６の一端側の下
部には駆動アーム１９が一体に設けられていて、
この駆動アーム１９にはその下端である先端１９
ａに至る程前記支点軸１３からの距離を遠ざかる
ようにほゞ円弧状に彎曲されたカム面１９ａが形
成されている。

次に、第１図、第３Ａ図及び第３Ｂ図に示す如
く、シヤーシ１２の一端側の下部にリーフスイツ
チにて構成された前記スイツチ２１が配置されて
いる。またそのシヤーシ１２の一端側の下部には
スイツチ作動部材２２が支点軸２３を介して回動
自在に取付けられており、このスイツチ作動部材
２２は第３Ａ図に示した作動位置と第３Ｂ図に示
した非作動位置との間で矢印ｅ，ｆ方向に移動
（回動）自在に構成されている。なおこのスイツ
チ作動部材２２はシヤーシ１２の下部に取付けら
れたストツパーピン２４に長孔２５によつて係合
されて矢印ｅ，ｆ方向の移動量が規制されてい
る。そしてこのスイツチ作動部材２２の支点軸２
３の挿入されたボス部２６の外周に嵌合され、か
つ両端がこのスイツチ作動部材２２とシヤーシ１
２とに設けられたばね係止部２７，２８に係止さ
れた捩りコイルばねからなるばね２９によつてこ
のスイツチ作動部材２２は非作動位置へ矢印ｆ方
向に移動付勢されている。

そしてスイツチ作動部材２２に一体に設けられ
たロツク片３０に駆動アーム１９がそのカム面１
９ｂによつて矢印ｅ方向から押圧可能に構成され
ており、そのロツク片３０の上端の角部には駆動
アーム１９の先端１９ａをロツクするための段部
からなるロツク部３１が設けられている。なおス
イツチ作動部材２２にはスイツチ作動部３２が一
体に設けられている。

スイツチ作動機構は以上の如く構成されてお
り、先ず、カセツトホルダー６がばね１６によつ
て第２Ｂ図の閉位置へ矢印ｂ方向に移動されてい
る状態では、スイツチ作動部材２２はばね２９に
よつて第３Ｂ図の非作動位置へ矢印ｆ方向に移動
されていて、スイツチ２１はオフ状態となつてい
る。

次に、カセツトホルダー６をばね１６に抗して
第２Ａ図の開位置へ矢印ａ方向に移動すると、駆
動アーム１９のカム面１９ｂがスイツチ作動部材
２２のロツク片３０を矢印ｅ方向に押圧し、その
カム面１９ｂによるカム作用により、スイツチ作
動部材２２がばね２９に抗して第３Ａ図の作動位
置へ矢印ｅ方向に回動される。

そして、カセツトホルダー６が開位置へ開かれ
た時に、スイツチ作動部材２２のスイツチ作動部
材３２がスイツチ２１を第３Ａ図に示す如く押圧
作動して、このスイツチ２１がオン状態に切換え
られる。この結果、カセツトホルダー６が開位置
へ開かれたことが検出されて、前述した磁気テー
プのノーマル走行優先機構が働く。

しかしてこの際、カセツトホルダー６が開位置
へ開かれた時に、駆動アーム１９の先端１９ａが
スイツチ作動部材２２のロツク片３０のロツク部
３１上に係合されて、そのスイツチ作動部材２２
及び駆動アーム１９によつてカセツトホルダー６
が開位置にてロツクされる。

以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案
は実施例に限定されることなく、本考案の技術的
思想に基づいて各種の有効な変更が可能である。

また実施例では、回動方式のスイツチ作動部材
を用いたが、スイツチ作動部材は直線移動方式の
ものであつても良い。

また実施例では、リーフスイツチを用いたが、
他の如何なるスイツチであつても良い。

また本考案は、コンパクトカセツトを用いるテ
ープレコーダに限定されることなく、各種のテー
プカセツトを用いる各種のカセツト式記録再生装
置に適用可能である。

〔考案の効果〕

本考案は、カセツトホルダーが開位置へ開かれ
たことを検出してテープ状記録媒体の走行モード
として常にノーマルモードが得られるようにする
ためのスイツチを作動させるスイツチ作動機構
で、カセツトホルダーの開位置でのロツク機構を
兼用できるように構成したので、部品点数の削減
による構造の簡素化及び組立工数の削減による低
コスト化を図ることができる。そしてこのロツク
機構を兼用するスイツチ作動機構のスペースフア
クターが非常に良いので、テープレコーダ等のカ
セツト式記録再生装置の小型、軽量化に大いに役
立つ。

またカセツトホルダが開位置へ開かれた時に、
テープ状記録媒体の走行モードとして常にノーマ
ルモードが得られるようにしたので、上記走行モ
ードがリバースモードでカセツトが抜取られても
次にカセツトが装着されるまでには予め必ずノー
マルモードになり、このために、カセツトホルダ
ーに挿入されるカセツトが入れ換えられた直後に
おいても、テープ状記録媒体の所望箇所からの記
録または再生を一般的に迅速に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したものであつ
て、第１図は要部の斜視図、第２Ａ図及び第２Ｂ
図は要部の側面図、第３Ａ図及び第３Ｂ図は要部
の底面図、第４図は全体の斜視図である。 また図面に用いられた符号において、６……カ
セツトホルダー、１０……カセツト、１９……駆
動アーム、２１……スイツチ、２２……スイツチ
作動部材、２９……ばね、３１……ロツク部であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カセツトの挿入及び抜取りを行う開位置とその
   挿入されたカセツトを記録再生位置に装着する閉
   位置との間で開閉自在のカセツトホルダーと、 そのカセツトホルダーが閉位置から開位置へ開
   かれたことを検出するスイツチと、 ノーマル方向及びリバース方向に選択的に走行
   するテープ状記録媒体の走行モードをノーマルモ
   ードとリバースモードとのうちの何れか一方から
   他方に切換えるノーマル・リバース切換機構とを
   有し、 前記スイツチにより前記検出が行われた時に
   は、前記走行モードがリバースモードであつて
   も、前記ノーマル・リバース切換機構が前記走行
   モードをノーマルモードに切換えることにより、
   常にノーマルモードが得られるようにしたカセツ
   ト式記録再生装置におけるカセツトホルダーの開
   位置検出装置において、 前記スイツチを作動する作動位置と非作動位置
   との間で移動自在のスイツチ作動部材と、 このスイツチ作動部材を前記作動位置から非作
   動位置へ移動付勢するばねと、 前記カセツトホルダーに設けられてこのカセツ
   トホルダーが前記閉位置から開位置へ開かれる際
   に前記スイツチ作動部材を前記非作動位置から作
   動位置へ前記ばねに抗して移動させる駆動アーム
   とを設け、 前記スイツチ作動部材に前記駆動アームのロツ
   ク部を設け、 前記カセツトホルダーが前記閉位置から開位置
   へ開かれた時に、前記駆動アームにより前記スイ
   ツチ作動部材を前記ばねに抗して前記作動位置へ
   移動させて前記スイツチを作動させることによ
   り、前記テープ状記録媒体の走行モードとして常
   にノーマルモードが得られるようにすると共に、 前記スイツチ作動部材のロツク部に前記駆動ア
   ームを係合させて前記カセツトホルダーを前記開
   位置にてロツクするように構成したことを特徴と
   するカセツトホルダーの開位置検出装置。