JPH0440266Y2 - - Google Patents
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- JPH0440266Y2 JPH0440266Y2 JP1986016013U JP1601386U JPH0440266Y2 JP H0440266 Y2 JPH0440266 Y2 JP H0440266Y2 JP 1986016013 U JP1986016013 U JP 1986016013U JP 1601386 U JP1601386 U JP 1601386U JP H0440266 Y2 JPH0440266 Y2 JP H0440266Y2
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- 239000004734 Polyphenylene sulfide Substances 0.000 claims description 11
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Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、互いに逆の温度特性を有する誘電体
材料を組み合わせることによつて静電容量の温度
変化を小さく抑えた温度補償型フイルムコンデン
サに係り、特に、誘電体フイルムと保護フイルム
の材質を適宜選定して広い温度範囲に渡つて静電
容量温度特性の改善を図つた温度補償型フイルム
コンデンサに関する。
材料を組み合わせることによつて静電容量の温度
変化を小さく抑えた温度補償型フイルムコンデン
サに係り、特に、誘電体フイルムと保護フイルム
の材質を適宜選定して広い温度範囲に渡つて静電
容量温度特性の改善を図つた温度補償型フイルム
コンデンサに関する。
[従来の技術]
従来より、基の種の温度補償型フイルムコンデ
ンサは、コンデンサを構成する誘電体材料、例え
ば誘電体フイルムと含浸樹脂或いは誘電体フイル
ム同士に、互いに逆の温度特性を有するものを用
いて静電容量温度係数を小さなものとしている。
ンサは、コンデンサを構成する誘電体材料、例え
ば誘電体フイルムと含浸樹脂或いは誘電体フイル
ム同士に、互いに逆の温度特性を有するものを用
いて静電容量温度係数を小さなものとしている。
ところが、上記誘電体フイルム同士の組合せに
よる温度補償型フイルムコンデンサにあたつて
は、広い温度範囲に渡つて完全に逆の温度特性と
なる誘電体フイルム同士の組合せが現在のところ
存在しない。そのため、コンデンサの用途に応じ
て特に必要とされる比較的狭い温度範囲に於いて
互いに逆の温度特性となる組合せを選定している
のが実情である。例えば代表的組合せである正の
温度係数を有するポリエステルフイオルムと、負
の温度係数を有するポリプロピレンフイルムとを
使用した温度補償型フイルムコンデンサにあたつ
ては、第2図の曲線Cに示す如く、5℃から40℃
に於ける静電容量変化率は−0.1%以内と小さい
ものの、−40℃では−1.4%程度、85℃では−0.5
%程度と大きな値となつている。
よる温度補償型フイルムコンデンサにあたつて
は、広い温度範囲に渡つて完全に逆の温度特性と
なる誘電体フイルム同士の組合せが現在のところ
存在しない。そのため、コンデンサの用途に応じ
て特に必要とされる比較的狭い温度範囲に於いて
互いに逆の温度特性となる組合せを選定している
のが実情である。例えば代表的組合せである正の
温度係数を有するポリエステルフイオルムと、負
の温度係数を有するポリプロピレンフイルムとを
使用した温度補償型フイルムコンデンサにあたつ
ては、第2図の曲線Cに示す如く、5℃から40℃
に於ける静電容量変化率は−0.1%以内と小さい
ものの、−40℃では−1.4%程度、85℃では−0.5
%程度と大きな値となつている。
[考案が解決しようとする問題点]
これらの問題を解決するための種々実験及び検
討の結果、それ自身の温度係数が小さいポリフエ
ニレンスルフイドを誘電体フイルムとして用いた
場合に於いて、静電容量温度特性のみならず他の
特性にも優れたコンデンサが得られることを見い
出し、ある程度の成果を上げることができた。し
かし、上記ポリフエニレンスルフイドは、これを
誘電体フイルムとして用いたコンデンサの静電容
量変化率が第2図曲線bに示す如く、−40℃から
85℃に於いて−0.1%から−0.1%程度と、その温
度係数が小さな負の値であるので、コンデンサの
静電容量温度特性を更に改善する場合、ポリフエ
ニレンスルフイドを一方の誘電体フイルムとし、
他方の誘電体フイルムとして例えばポリエステル
の如く正の温度係数を有する材料を組み合わせて
コンデンサを形成したときには、正の温度係数が
大きすぎるために過補償となり、コンデンサの静
電容量温度係数が全体として正の値となつてしま
う。また、上記コンデンサは、異なる種類の誘電
体フイルムを重積巻回して用いるため、例えば巻
取機のテンシヨンを、それぞれの誘電体フイルム
に適したものに調整する必要がある等、その製造
作業も煩雑なものとなる。
討の結果、それ自身の温度係数が小さいポリフエ
ニレンスルフイドを誘電体フイルムとして用いた
場合に於いて、静電容量温度特性のみならず他の
特性にも優れたコンデンサが得られることを見い
出し、ある程度の成果を上げることができた。し
かし、上記ポリフエニレンスルフイドは、これを
誘電体フイルムとして用いたコンデンサの静電容
量変化率が第2図曲線bに示す如く、−40℃から
85℃に於いて−0.1%から−0.1%程度と、その温
度係数が小さな負の値であるので、コンデンサの
静電容量温度特性を更に改善する場合、ポリフエ
ニレンスルフイドを一方の誘電体フイルムとし、
他方の誘電体フイルムとして例えばポリエステル
の如く正の温度係数を有する材料を組み合わせて
コンデンサを形成したときには、正の温度係数が
大きすぎるために過補償となり、コンデンサの静
電容量温度係数が全体として正の値となつてしま
う。また、上記コンデンサは、異なる種類の誘電
体フイルムを重積巻回して用いるため、例えば巻
取機のテンシヨンを、それぞれの誘電体フイルム
に適したものに調整する必要がある等、その製造
作業も煩雑なものとなる。
本考案は、上述の点に鑑み案出されたもので、
煩雑な作業の必要がなくて製造容易であり、しか
も広い温度範囲に渡つて静電容量温度特性が良好
で、静電容量温度係数が極めて小さい温度補償型
フイルムコンデンサを実現することを目的とする
ものである。
煩雑な作業の必要がなくて製造容易であり、しか
も広い温度範囲に渡つて静電容量温度特性が良好
で、静電容量温度係数が極めて小さい温度補償型
フイルムコンデンサを実現することを目的とする
ものである。
[問題点を解決するための手段]
以上の目的を達成するため本考案は、リード端
子を接続した電極箔とポリフエニレンスルフイド
より成る誘電体フイルムとを交互に重積して巻回
すると共に、上記リード端子接続位置に於ける電
極箔と誘電体フイルムとの間に、上記誘電体フイ
ルムと逆の温度特性を有する保護フイルムを配し
て成る温度補償型フイルムコンデンサを要旨とす
るものである。
子を接続した電極箔とポリフエニレンスルフイド
より成る誘電体フイルムとを交互に重積して巻回
すると共に、上記リード端子接続位置に於ける電
極箔と誘電体フイルムとの間に、上記誘電体フイ
ルムと逆の温度特性を有する保護フイルムを配し
て成る温度補償型フイルムコンデンサを要旨とす
るものである。
[作用]
本考案は上述の如き構成を有するので、温度係
数が小さな負の値を有するポリフエニレンスルフ
イドより成る誘電体フイルムと、誘電体フイルム
にくらべて使用量が非常に少ない正の温度係数を
有する保護フイルムとの組合せにより、正負の温
度係数のバランスがとれ、温度補償型フイルムコ
ンデンサの静電容量温度係数は広い温度範囲に渡
つてほとんど零に近い極めて小さな値となる。
数が小さな負の値を有するポリフエニレンスルフ
イドより成る誘電体フイルムと、誘電体フイルム
にくらべて使用量が非常に少ない正の温度係数を
有する保護フイルムとの組合せにより、正負の温
度係数のバランスがとれ、温度補償型フイルムコ
ンデンサの静電容量温度係数は広い温度範囲に渡
つてほとんど零に近い極めて小さな値となる。
[実施例]
以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明す
る。
る。
第1図は本考案の一実施例を示すものであり、
図に於いて温度補償型フイルムコンデンサ1は、
アルミニウム等の金属箔より成る一対の電極箔
2,2の所定位置に、溶接等によつてそれぞれリ
ード端子3,3を接続し、これを一対の誘電体フ
イルム4,4と交互に重積して巻回し、更に上記
リード端子3,3の接続位置に於ける電極箔2,
2と誘電体フイルム4,4との間に、上記リード
端子3,3のエツヂや溶接部分に生じるバリによ
る誘電体フイルム4,4の損傷を防止するための
保護フイルム5,5を、介挿、接着或いは溶着等
によつて配した構造を有している。
図に於いて温度補償型フイルムコンデンサ1は、
アルミニウム等の金属箔より成る一対の電極箔
2,2の所定位置に、溶接等によつてそれぞれリ
ード端子3,3を接続し、これを一対の誘電体フ
イルム4,4と交互に重積して巻回し、更に上記
リード端子3,3の接続位置に於ける電極箔2,
2と誘電体フイルム4,4との間に、上記リード
端子3,3のエツヂや溶接部分に生じるバリによ
る誘電体フイルム4,4の損傷を防止するための
保護フイルム5,5を、介挿、接着或いは溶着等
によつて配した構造を有している。
上記誘電体フイルム4,4は、小さな負の温度係
数を有するポリフエニレンスルフイドより成る。
また、上記保護フイルム5,5は、正の温度係数
を有するポリエステルより成り、上記誘電体フイ
ルム4,4よりも厚手でコンデンサの静電容量値
に応じた面積のものが用いられている。
数を有するポリフエニレンスルフイドより成る。
また、上記保護フイルム5,5は、正の温度係数
を有するポリエステルより成り、上記誘電体フイ
ルム4,4よりも厚手でコンデンサの静電容量値
に応じた面積のものが用いられている。
尚、上記保護フイルム5,5は、正の温度特性
を有する絶縁物であれば使用可能であるが、ポリ
フエニレンスルフイドより成る誘電体フイルム
4,4に対する使用量と温度係数とのバランス及
びコンデンサとして形成した場合の他の特性等を
考慮すると、上記実施例に於いて用いたポリエス
テルが最適である。
を有する絶縁物であれば使用可能であるが、ポリ
フエニレンスルフイドより成る誘電体フイルム
4,4に対する使用量と温度係数とのバランス及
びコンデンサとして形成した場合の他の特性等を
考慮すると、上記実施例に於いて用いたポリエス
テルが最適である。
第2図は、誘電体フイルムと保護フイルムの材
質を種々変化させて0.1μFのフイルムコンデンサ
を形成し、これにエポキシ樹脂を含浸した場合の
静電容量温度特性を示すものである。図に於いて
曲線aは本考案によるコンデンサ、即ち、誘電体
フイルムとしてポリフエニレンスルフイドを用
い、保護フイルムにポリエステルを用いた場合の
特性、曲線bは誘電体フイルム及び保護フイルム
にポリフエニレンスルフイドを使用した場合の特
性、曲線cは従来のコンデンサ、即ち、ポリエス
テルとポリプロピレンとを誘電体フイルムとして
組み合わせた場合の特性を示すものである。図か
ら明らかな様に、本考案の温度補償型フイルムコ
ンデンサの静電容量変化率は、−25℃から85℃に
於いて±0.02%の範囲内に納まり、−40℃に於い
ても−0.1%程度の小さな値となつている。
質を種々変化させて0.1μFのフイルムコンデンサ
を形成し、これにエポキシ樹脂を含浸した場合の
静電容量温度特性を示すものである。図に於いて
曲線aは本考案によるコンデンサ、即ち、誘電体
フイルムとしてポリフエニレンスルフイドを用
い、保護フイルムにポリエステルを用いた場合の
特性、曲線bは誘電体フイルム及び保護フイルム
にポリフエニレンスルフイドを使用した場合の特
性、曲線cは従来のコンデンサ、即ち、ポリエス
テルとポリプロピレンとを誘電体フイルムとして
組み合わせた場合の特性を示すものである。図か
ら明らかな様に、本考案の温度補償型フイルムコ
ンデンサの静電容量変化率は、−25℃から85℃に
於いて±0.02%の範囲内に納まり、−40℃に於い
ても−0.1%程度の小さな値となつている。
[考案の効果]
以上詳述の如く、本考案の温度補償型フイルム
コンデンサは、誘電体フイルムとしてポリフエニ
レンスルフイドを選定し、これに、これと逆の温
度特性を有する保護フイルムを組み合わせた構成
を有するので、双方の温度特性がバランスよく打
ち消し合つてその静電容量温度係数が極めて小さ
なものとなり、広い温度範囲に渡つて良好な静電
容量温度特性が得られるものである。また、誘電
体フィルムが同じ材質であるため、製造が容易で
安価に提供できる等、種々の実用的価値を有する
ものである。
コンデンサは、誘電体フイルムとしてポリフエニ
レンスルフイドを選定し、これに、これと逆の温
度特性を有する保護フイルムを組み合わせた構成
を有するので、双方の温度特性がバランスよく打
ち消し合つてその静電容量温度係数が極めて小さ
なものとなり、広い温度範囲に渡つて良好な静電
容量温度特性が得られるものである。また、誘電
体フィルムが同じ材質であるため、製造が容易で
安価に提供できる等、種々の実用的価値を有する
ものである。
第1図は本考案の一実施例である温度補償型コ
ンデンサの部分展開斜視図、第2図は異なる誘電
体材料の組合せで形成したコンデンサの静電容量
温度特性を示すグラフである。 1……温度補償型フイルムコンデンサ、2……
電極箔、3……リード端子、4……誘電体フイル
ム、5……保護フイルム。
ンデンサの部分展開斜視図、第2図は異なる誘電
体材料の組合せで形成したコンデンサの静電容量
温度特性を示すグラフである。 1……温度補償型フイルムコンデンサ、2……
電極箔、3……リード端子、4……誘電体フイル
ム、5……保護フイルム。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) リード端子を接続した電極箔とポリフエニレ
ンスルフイドより成る誘電体フイルムとを交互
に重積して巻回すると共に、上記リード端子接
続位置に於ける電極箔と誘電体フイルムとの間
に、上記誘電体フイルムと逆の温度特性を有す
る保護フイルムを配して成る温度補償型フイル
ムコンデンサ。 (2) 保護フイルムがポリエステルより成ることを
特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記
載の温度補償型フイルムコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986016013U JPH0440266Y2 (ja) | 1986-02-06 | 1986-02-06 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986016013U JPH0440266Y2 (ja) | 1986-02-06 | 1986-02-06 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62128620U JPS62128620U (ja) | 1987-08-14 |
JPH0440266Y2 true JPH0440266Y2 (ja) | 1992-09-21 |
Family
ID=30807481
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986016013U Expired JPH0440266Y2 (ja) | 1986-02-06 | 1986-02-06 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0440266Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4419485Y1 (ja) * | 1966-12-08 | 1969-08-20 | ||
JPS60257510A (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-19 | 東レ株式会社 | コンデンサ |
-
1986
- 1986-02-06 JP JP1986016013U patent/JPH0440266Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4419485Y1 (ja) * | 1966-12-08 | 1969-08-20 | ||
JPS60257510A (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-19 | 東レ株式会社 | コンデンサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62128620U (ja) | 1987-08-14 |
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