JPH0439826Y2 - - Google Patents

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JPH0439826Y2
JPH0439826Y2 JP2998187U JP2998187U JPH0439826Y2 JP H0439826 Y2 JPH0439826 Y2 JP H0439826Y2 JP 2998187 U JP2998187 U JP 2998187U JP 2998187 U JP2998187 U JP 2998187U JP H0439826 Y2 JPH0439826 Y2 JP H0439826Y2
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spoiler plate
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等の車両の車体外面に装着し
て、空力特性を向上させる、特に、車両走行時
に、車体まわりの気流により発生する車体の揚力
を低減して、タイヤと地面との接触性を向上させ
る車両用エアスポイラ装置において、スポイラ板
を回動可能に枢支する枢軸の支持装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種のエアスポイラ装置のうち、気流
をそらせるスポイラ板の仰角を調節できるように
したものとしては、例えば特開昭60−234076号公
報に開示されているようなものがある。
この従来の装置は、第10図(第10図は、上
掲公報中の第2図を写図したものである)に示す
ように、自動車のトランクリツド01の上面に固
着した支持体02に、左右方向に長い平板状のス
ポイラ板03の前端部を、左右方向を向く枢軸0
4をもつて枢着し、かつスポイラ板03の後端部
中央下面に、前記枢軸04を中心とする弧状をな
すセクタギヤ05を垂設し、このセクタギヤ05
に噛合するウオーム06を、トランクリツド01
に設けたモータ07により回転させることによつ
て、スポイラ板03を枢軸04まわりに回動させ
るようにしてある。
この従来の装置によると、車両の走行速度に応
じて、スポイラ板の仰角を調節することにより、
空力性能を常に最適状態に維持できるという利点
がある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
上述のようなエアスポイラ装置においては、ス
ポイラ板03が横方向に長いため、枢軸04を両
端部で支持するだけでは十分な支持強度が得られ
ないため、第10図に示すように、枢軸04の中
間の1個所又は複数個所においても枢軸04を軸
受支持するようにしたものが多い。
しかし、このように枢軸04を3個所以上で支
持する場合、各所の軸受部分が正確に一直線上に
並ぶように配設するのは困難である。
特に、上述の従来の装置のように、支持体02
を3分割して、それらを別個独立にトランクリツ
ド01等に取付けるような場合、各支持体02の
寸法誤差や取付け誤差等のため、枢軸04の各軸
受部分を正確に直線上に配設するのはきわめて困
難である。
このような各軸受部分の直線上の配置に若干で
も狂いが生じると、スポイラ板03の回動に抵抗
が生じ、著しい場合にはスポイラ板03が回動不
能となるという問題点がある。
本考案は、簡素な構成で、上述のような枢軸の
各支持部の位置を簡単に調節できるようにした枢
軸支持装置を提供することにより、上述のような
問題点を解決することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案によると、上記問題点を解決するための
具体的な手段として、スポイラ板の一端を車体に
枢支し、かつスポイラ板の他端を、車体に設けた
駆動装置に連係し、該駆動装置により、スポイラ
板を回動させるようにした車両用エアスポイラ装
置において、前記スポイラ板の一端を車体に枢支
する枢軸を、車体に固着したベース部材に位置調
節可能に支持させる枢軸支持装置であつて、前記
ベース部材に形成された上向きの突片に、長軸が
水平面に対して適宜傾斜する方向を向く長孔を穿
設するとともに、前記突片とこれに取付けられる
支持板とを前記長孔及び前記支持板の下端部を貫
通するボルトをもつて互いに締着し、前記支持板
の上端部で前記枢軸を支持するようにしている。
〔作用〕
本考案の装置においては、ボルトを緩めて、該
ボルトとともに支持板を長孔に沿つて移動させる
とともに、必要に応じて、支持板を、ボルトの中
心軸まわりに回動し、その後再度ボルトを締付け
ることにより、枢軸の各支持部の位置を簡単に調
節することができ、これにより枢軸の位置を前後
及び上下に調整できる。
〔実施例〕
次に、本考案の一実施例を、第1図乃至第9図
に基づいて説明する。
11は自動車の車体、12は、車体11の後部
のトランクルーム(図示略)の上方に開閉自在に
設けられ、かつ車体11の一部をなすトランクリ
ツドである。
本考案の車両用エアスポイラ装置13は、トラ
ンクリツド12の上方に配設された横長偏平板状
のスポイラ板14と、トランクリツド12の上面
中央部に装着され、スポイラ板14を、第2図に
示すようなほぼ水平な不使用位置と、第3図に示
すように、予め定めた仰角だけ後上方に向かつて
傾斜する使用位置との間を回動させる中央回動機
構15と、トランクリツド12の上面両側部に装
着され、スポイラ板14の回動を案内する側部ガ
イド機構16と、トランクリツド12から離れた
車体の適所に設けられ、かつ中央回動機構15に
駆動力を付与するように連係された駆動装置17
との4つの主要部からなつている。
中央回動機構15は、前後方向を向くほぼ水平
なベース部材18を備えている。ベース部材18
は、後方に向かつて若干下向き傾斜するトランク
リツド12上に、上下方向の長さの異なる前後1
対の足片19,20を止めねじ21をもつて固着
することにより、ほぼ水平に支持されている。
ベース部材18の前部両側縁には、左右1対の
上向きの突片22が連設されており、各突片22
には、長軸lが水平面に対して前上方に向かつて
傾斜するとともに、若干上反りするように湾曲す
る長孔23がそれぞれ穿設されている。
第6図に示すように、各突片22には、ほぼ上
下方向を向く左右1対の支持板24,25が、そ
れらの下端部で突片22を左右より挾み、かつそ
れらの下端部と突片22の長孔23とを貫通する
ボルト26及びナツト27をもつて互いに締着す
ることにより、それぞれ支持されている。なお、
ナツト27を省略して、ボルト26を一方の支持
板24に穿設したねじ孔(図示略)に螺合するよ
うにしてもよい。
両支持板24,25の上端部には、スポイラ板
14の下面にボルト28及びナツト29をもつて
固着された取付板30の前端部を枢支する左右方
向を向く水平な枢軸31の両端部が貫通して支持
されている。
スポイラ板14は、この枢軸31を中心として
上述の使用位置と不使用位置との間を回動するこ
とができる。
上述の長孔23を備える突片22、支持板2
4,25、ボルト26等により、枢軸31を位置
調節可能に支持する枢軸支持装置32が形成され
ている。
すなわち、ボルト26を緩めて、該ボルト26
とともに両支持板24,25を長孔23に沿つて
移動させるとともに、必要に応じて、両支持板2
4,25を、ボルト26の中心軸線まわりに回動
し、その後再度ボルト26を締付けることによ
り、枢軸31の上下方向及び前後方向の位置を自
由に調節することができる。
ベース部材18の前後の端部には、上方を向く
1対の突片33,34が連設されており、両突片
33,34には、前後方向を向く左右1対の水平
なガイドピン35の各端部がそれぞれ固着されて
いる。
両ガイドピン35には、それらが貫通する左右
1対の貫通孔36を有する摺動体37が、前後方
向に摺動自在に装架されている。
摺動体37の後部における両側下部には、下向
きの垂下片38が連設されており、この各垂下片
38の外側面におけるベース部材18の下面より
下位の部分には、左右1対の傾斜リンク39の各
下端部が枢軸31と平行な軸40をもつてそれぞ
れ枢着されている。
左右の傾斜リンク39の中央より若干上方寄り
の部分同士は、横向きの連結杆41をもつて互い
に連結され、全体として平面形がほぼH字状をな
している。
各傾斜リンク39の上端部は、取付板30の後
端の各側部に、枢軸31と平行な軸42をもつて
それぞれ枢着されている。
かくして、第2図及び第4図に示すように、摺
動体37が、ベース部材18の後部の突片34の
前面中央に設けたゴム等よりなる緩衝性のストツ
パ43に当接した後限位置にあるときは、傾斜リ
ンク39は前上方に向かつて最も倒伏した状態に
あり、取付板30を介して、スポイラ板14をほ
ぼ水平な不使用位置に支持する。
摺動体37が、ガイドピン35に沿つて前進す
ると、傾斜リンク39は漸次立ち上り、スポイラ
板14の後部を持ち上げて、スポイラ板14を枢
軸31を中心として漸次上向き回動させる。
第3図に示すように、摺動体37の各垂下片3
8の前面が、ベース部材18の前部下面に形成し
た垂下片44に固嵌したゴム等よりなる緩衝性の
ストツパ45に当接する前限位置まで、摺動体3
7が前進すると、傾斜リンク39は、ほぼ垂直
か、又は下端部が上端部より若干前方に位置する
起立状態となり、スポイラ板14を、後方を向く
仰角が最大の使用位置で支持する。
摺動体37を、前限位置から後限位置まで後方
に移動させたときは、上述の場合と逆の作動で、
傾斜リンク39は漸次倒伏し、かつスポイラ板1
4は後方を向く仰角が漸次小となつて、最終的に
第2図に示す不使用位置に復帰する。
上述の構成のうち、ベース部材18、ガイドピ
ン35、ストツパ43,45等により、摺動体3
7を前後方向に往復移動自在に案内するガイド装
置46が形成されており、また、このガイド装置
46と、傾斜リンク39、取付板30、枢軸3
1、枢軸支持装置32等とにより、中央回動機構
15が形成されている。
第1図乃至第4図及び第7図に示すように、駆
動装置17は、中央回動機構15内に設けた圧縮
コイルばね48と、トランクリツド12から離れ
た車体11の適所に設けたケース49と、このケ
ース49に回転自在に枢支した巻取りドラム50
と、ケース49に固着した正逆回転可能のモータ
51と、ケース49に固着され、かつモータ51
の回転力を減速して巻取りドラム50に伝達する
減速装置52と、中央回動機構15の摺動体37
と巻取りドラム50とを互いに連係するワイヤ等
の索条53とを主要構成部材として備えている。
圧縮コイルばね48は、各ガイドピン35のま
わりに巻回するようにして、ベース部材18の前
方の突片33と摺動体37の前端面との間にそれ
ぞれ縮設され、摺動体37を常時後方に向けて付
勢する付勢手段をなしている。
ケース49は、車体11に固着された基板54
と、巻取りドラム50のまわりを覆うドラムカバ
ー55とからなり、基板54の下面に、モータ5
1及び減速装置52を装着し、かつ基板54の上
面に巻取りドラム50を装着してある。
減速装置52は、例えばモータ51の回転軸に
連係されたウオーム(図示略)と、該ウオームに
噛合するとともに、巻取りドラム50のドラム軸
50aに連係されたウオームホイール(図示略)
とを備えるような公知のものでよい。
索条53は、一方の端末が摺動体37の中央部
に止着され、そこから前方に延出し、ベース部材
18の前方の突片33の中央部を貫通するととも
に、可撓性のガイドチユーブ56内を通つて、ト
ランクリツド12の下方に侵入し、さらにガイド
チユーブ56により、ケース49まで案内され、
ガイドチユーブ56を出た後、巻取りドラム50
の外周に巻着された後、他方の端末が巻取りドラ
ム50の外周部に止着されている。
ガイドチユーブ56は、一端がベース部材18
の前方の突片33の前面に固着され、また他端が
ケース49の基板54の上面に、適宜の止め具5
7をもつて固着されている。
第7図に示すように、巻取りドラム50は、外
周部の形状を真円とし、かつドラム軸50aを巻
取りドラム50の中心より偏心させた位置に設け
ることにより、外周部の一半部50bが、索条5
3を巻取るにつれて、実効径(r1,r2,r3
……rx)が漸次減少するようにしてある。
このような構成とすることにより、巻取りドラ
ム50を第7図における時計方向に回転させて索
条53を巻取り、摺動体37を圧縮コイルばね4
8の付勢力に抗して前方に移動させる際に、モー
タ51のトルクが常に一定であつても、圧縮コイ
ルばね48が漸次圧縮されてその反発力が漸次大
となるのに比例して、巻取りドラム50側から索
条53を漸次大きな力で巻取つて引張ることがで
きる。
かくして、この駆動装置17により、すなわち
モータ51を作動させて、巻取りドラム50を第
7図における時計方向又は反時計方向に回転さ
せ、索条53を巻取つたり、解きもどしたりする
ことにより、索条53を引張つて、摺動体37を
圧縮コイルばね48の付勢力に抗して前方に移動
させたり、又は圧縮コイルばね48の付勢力によ
り、摺動体37を後方に移動させたりすることが
できる。
なお、図示は省略したが、摺動体37が後限位
置及び前限位置に達したことをそれぞれ検知する
リミツトスイツチをガイド装置46の適所に設
け、これらによつてモータ51の作動を適宜制御
するのがよい。
上記構成のうち、ケース49、巻取りドラム5
0、モータ51、減速装置52等により、索条5
3のための巻取り装置47が形成されている。
第2図乃至第5図に示すように、傾斜リンク3
9の下端部と摺動体37の垂下片38との連結部
より上方で、かつ摺動体37の移動軌跡の全長に
わたつて、摺動体37とガイド装置46との上
面、両側面及び前後面を覆うように、下向き開口
する箱状の内側カバー58が設けられている。
この内側カバー58は、その前端下部に連設さ
れた前向きの取付片58aを、前方の足片19上
に、また後端下部に連設された後向きの取付片5
8bを、ベース部材18より後方に突出する足片
20の後端部上に、それぞれ適宜の止めねじ59
をもつて固着することにより支持されている。
60は、内側カバー58のさらに外側に設けら
れた外側カバーで、その上面には、左右の各支持
板24,25が互いに重ね合わされた状態で若干
傾動可能に貫通する前後方向に長い左右1対の長
孔61と、左右の各傾斜リンク39が傾動可能に
貫通する前後方向に長い左右1対の長孔62とが
それぞれ穿設されている。
外側カバー60は、各長孔61,62を貫通し
て上方に突出する支持板24,25及び傾斜リン
ク39の各上部を除く中央回動機構15全体の上
面、両側面及び前後面をそれぞれ覆つている。
外側カバー60は、その両側下縁より内方に向
けて折曲形成された適数個の取付片60aを、止
めねじ63をもつてトランクリツド12上に固着
することにより、トランクリツド12に取付けら
れている。
この内外二重のカバー構造により、中央回動機
構15の防水、防塵を図つている。
すなわち、外側カバー60により、雨水や塵等
がその内部に侵入するのをほとんど防止すること
ができ、また、万一、外側カバー60の長孔6
1,62を通して、雨水や塵等が外側カバー60
内に侵入したとしても、それらは傾斜リンク39
をつたつて、その下端からトランクリツド12の
上面に落下するか、又は内側カバー58に落下し
た後、その上面から側面をつたつて、トランクリ
ツド12の上面に落下し、いずれにしても、それ
らが摺動体37とガイド装置46との摺動部分に
侵入するおそれはほとんどない。
したがつて、円滑な作動を維持できるととも
に、耐久性を向上することができる。
なお、外側カバー60内において、トランクリ
ツド12の上面上に溜つた雨水等は、トランクリ
ツド12の上面と外側カバー60の下縁との間の
間〓、又は必要に応じて形成した水抜き孔(図示
略)等を通つて、外側カバー60外に排出され
る。
また、各長孔61,62には、スリツトを切設
したゴム板等のシール部材(図示略)を適宜装着
し、各長孔61,62における支持板24,25
及び傾斜リンク39以外の間〓部分を閉塞するよ
うにするのがよい。
第1図、第8図及び第9図に示すように、左右
の各側部ガイド機構16(それらは互いに同一構
造であるので、以下その一方のみについて説明す
る)は、中央回動機構15と同一の構成部分と、
異なる構成部分とを備えている。
まず、中央回動機構15と同一の構成部分につ
いて説明すると、側部ガイド機構16は、前後の
端部に上方を向く突片64,65を備えるととも
に、前後1対の足片66,67をもつてトランク
リツド12上に固着されたベース部材68を備え
ている。
ベース部材68の中間両側部には、傾斜した若
干弧状の長孔69を備える突片70が連設されて
おり、この突片70には、それを左右より挾む支
持板71,72及びそれらと長孔69とを貫通す
るボルト73及びナツト74等よりなる枢軸支持
装置75が装着されている。
この枢軸支持装置75における支持板71,7
2の上端部により、スポイラ板14の下面に固着
した取付板76の前端部を枢支する枢軸77を、
位置調節可能に支持している。
中央回動機構15における枢軸31と左右の両
側部ガイド機構16における枢軸77とは、すべ
てが完全に一直線上に位置していないと、スポイ
ラ板14の回動に支障を来たしたり、又は回動不
能となるので、各枢軸支持装置32,75は、各
枢軸31,77をそのように完全に一直線上に位
置させるための位置調節手段である。
次に、中央回動機構15における構成との相違
点について説明すると、ベース部材68における
前後の突片64,65の各中央には、前後方向を
向く1本の水平なガイドピン78の各端部が固着
されている。
このガイドピン78には、該ガイドピン78が
貫通する貫通孔79を有する摺動体80が前後方
向に摺動自在に装架されている。
摺動体80の下面中央には、ベース部材68の
中央に穿設された前後方向に長い矩形の長孔82
を貫通して下方に突出する垂下片81が連設され
ており、この垂下片81の左右の側面には、ベー
ス部材68の下方を通つて両側方に延出する筒部
83が連設されている。
この各筒部83の先端部に、傾斜リンク84の
下端部が、枢軸77と平行な軸85をもつて枢着
されている。両傾斜リンク84は、上端近傍部に
おいて、横方向を向く連結杆86により互いに一
体的に連結され、全体として平面形がほぼH字状
をなしている。
この傾斜リンク84は、中央回動機構15にお
ける、傾斜リンク39の傾斜方向とは反対側に、
すなわち、後上方を向く傾斜状態をなして、その
上端部が取付板76の後端部に、枢軸77と平行
な軸87をもつて枢着されている。
この軸87は、中央回動機構15における軸4
2と一直線上に配設する必要は特になく、また、
傾斜リンク84の長さは、中央回動機構15にお
ける傾斜リンク39の長さと一致させる必要もな
い。実施例では、傾斜リンク84を傾斜リンク3
9より若干長くしてある。
摺動体80の後面とベース部材68における後
方の突片65との間には、ガイドピン78のまわ
りを巻回するようにして、圧縮コイルばね88が
縮設されており、この圧縮コイルばね88によ
り、摺動体80は前方に向けて常時付勢されてい
る。
摺動体80は、第8図に実線に示すように、垂
下片81が、長孔82の前縁より垂下する垂下片
89に嵌着されたゴム製等のストツパ90に当接
した前限位置と、第8図に想像線で示すように、
垂下片81が、長孔82の後縁より垂下する垂下
片91に嵌着されたゴム製等のストツパ92に当
接した後限位置との間を移動可能である。
中央回動機構15により、スポイラ板14が不
使用位置に維持されているときは、圧縮コイルば
ね88の付勢力により、摺動体80は前限位置に
保持され、傾斜リンク84は、第8図に実線で示
すように、上部が最も後傾した状態で、スポイラ
板14の両側後部を、妄りに上下に振動しないよ
うに支持している。
中央回動機構15により、すなわち索条53が
引かれて、圧縮コイルばね48の付勢力に抗し
て、傾斜リンク39が起立させられることによ
り、スポイラ板14が使用位置まで上向き回動さ
せられる際には、スポイラ板14のこの上向き回
動に伴つて、傾斜リンク84の上端部が引き上げ
られ、傾斜リンク84は、第8図に想像線で示す
ように起立させられ、摺動体80は、圧縮コイル
ばね88の付勢力に抗して、後限位置側に移動さ
せられる。
中央回動機構15により、スポイラ板14が使
用位置から不使用位置まで移動させられる際に
は、圧縮コイルばね88の付勢力により、スポイ
ラ板14を倒伏する方向に助勢する。
このようにして、左右の両側部ガイド機構16
は、中央回動機構15によりスポイラ板14が枢
軸31,77を中心として回動させられる際に、
スポイラ板14の両側部を案内し、スポイラ板1
4の回動を円滑にする。
上述の構成のうち、ベース部材68、ガイドピ
ン78、ストツパ90,92等により、摺動体8
0を前後方向に往復移動自在に案内するガイド装
置93が形成されている。
94は、中央回動機構15における内側カバー
58と同様の内側カバー、95は同じく外側カバ
ー60と同様の外側カバーである。
次に、この実施例の装置の全体の作用について
簡単に説明する。
スポイラ板14が水平な不使用位置にあるとき
は、摺動体37は、圧縮コイルばね48の付勢力
により、後限位置に位置させられ、また摺動体8
0は、圧縮コイルばね88の付勢力により、前限
位置に位置させられ、傾斜リンク39は前方に、
また傾斜リンク84は後方にそれぞれ倒伏した状
態で、スポイラ板14を支持している。
この状態から、駆動装置17のモータ51を作
動させて、巻取りドラム50を、第7図における
時計方向に回転させ、索条53を巻取ると、摺動
体37は、圧縮コイルばね48の付勢力、及び両
側部ガイド機構16における圧縮コイルばね88
の付勢力(この付勢力も傾斜リンク84、スポイ
ラ板14及び傾斜リンク39等を介して摺動体3
7に間接的に作用している)に抗して、前方に移
動させられ、傾斜リンク39は起立し、スポイラ
板14は、枢軸31,77を中心に後端が上向き
回動させられる。
これに伴つて、各側部ガイド機構16における
傾斜リンク84の上端部が引き上げられることに
より、傾斜リンク84は起立させられ、その下端
及び摺動体80は、圧縮コイルばね88の付勢力
に抗して、後方に移動させられる。
摺動体37が前限位置に達すると、傾斜リンク
39は起立状態となり、スポイラ板14は使用位
置となる。このとき、傾斜リンク84は、下端が
上端より若干前方に位置する傾斜状態で停止し、
また摺動体80は後限位置で停止する。
このようにして、スポイラ板14が使用位置に
維持されている状態で、自動車が高速走行する
と、そのときの後上向き傾斜したスポイラ板14
の上面に作用する風圧により、車体後部を下方に
押しつける力が発生し、その力により、車体の高
速走行時における風による揚力に抗して、タイヤ
を地面に押圧し、タイヤの接地性を向上する。
スポイラ板14が使用位置にある状態から、モ
ータ51を作動させて、巻取りドラム50を、第
7図における反時計方向に回転させると、索条5
3は巻取りドラム50から解きもどされ、摺動体
37は、圧縮コイルばね48の付勢力により後方
に移動させられ、また摺動体80は、圧縮コイル
ばね88により前方に移動させられ、傾斜リンク
39及び傾斜リンク84は互いに逆方向に向けて
漸次倒伏させられ、スポイラ板14は仰角が漸次
小となるように倒伏させられ、もとの不使用位置
に復帰させられる。
なお、スポイラ板14が、使用位置と不使用位
置との途中の位置にある状態で、モータ51の作
動を停止させることにより、スポイラ板14をそ
の位置で停止させることもできる。
本考案は、以上の実施例の構成のうち、スポイ
ラ板14の一端を車体11に枢支し、かつスポイ
ラ板14の他端を、車体11に設けた駆動装置1
7に連係し、該駆動装置17により、スポイラ板
14を回動させるようにした車両用エアスポイラ
装置において、前記スポイラ板14の一端を車体
11に枢支する枢軸31,77を、車体11に固
着したベース部材18,68に位置調節可能に支
持させる枢軸支持装置32,75であつて、前記
ベース部材18,68に形成された上向きの突片
22,70に、長軸lが水平面に対して適宜傾斜
する方向を向く長孔23,69を穿設するととも
に、前記突片22,70とこれに取付けられる支
持板24,25,71,72とを、前記長孔2
3,69及び前記各支持板24,25,71,7
2の下端部を貫通するボルト26,73をもつて
互いに締着し、前記支持板24,25,71,7
2の上端部で前記枢軸31,77を支持するよう
にした構成に関するもので、このような構成によ
り、考案の効果として後述するような効果を奏す
ることができる。
〔変形例〕
本考案においては、例えば次のような変化、変
形が可能である。
(1) 上述の実施例における両支持板24,25又
は71,72のいずれか一方のみをもつて、枢
軸31,77を支持する。
(2) 上述の実施例における枢軸31,77を、第
10図に示す従来のもののように、1本の枢軸
とし、その複数個所において、本考案の枢軸支
持装置をもつて支持する。
(3) スポイラ板14を回動させる駆動装置を、第
10図に示す従来のものと同様の構成とする。
又は、駆動装置を、上述の実施例及び第10図
に示す従来例のもの以外の構成とする。
(4) 長孔23,69を、直線状としたり、又はそ
の傾斜方向を後上方を向くようなものとする。
(5) 駆動装置17を、例えば摺動体37の側面に
固着したラックに、モータにより回転させられ
るピニオンを噛合し、モータによりピニオンを
回転させることにより、ラックと摺動体37と
を所望方向に移動させるような、上述の実施例
以外の構造のものとする。
(6) 車両用エアスポイラ装置13の車体11への
取付け部位を、トランクリツド12以外の、例
えば車体11のルーフその他とする。
〔考案の効果〕
以上から明らかなように、本考案の枢軸支持装
置によると、ボルトを緩めて、該ボルトとともに
支持板を長孔に沿つて移動させるとともに、必要
に応じて、支持板を、ボルトの中心軸まわりに回
動し、その後再度ボルトを締付けることにより、
枢軸の各支持部の位置を簡単に調節することがで
き、これにより枢軸の位置が前後及び上下に調整
でき、しかも構造が簡単で、製造が容易である等
の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例の車体への装着状
態を示す概略斜視図、第2図は、同じくスポイラ
板が不使用位置に位置しているときの中央回動機
構部分の縦断側面図、第3図は、同じくスポイラ
板が使用位置に位置しているときの第2図と同様
の縦断側面図、第4図は、第2図のA−A線より
見た一部破断平面図、第5図は、第2図のB−B
線に沿う縦断背面図、第6図は、第2図のC−C
線に沿う要部の拡大縦断正面図、第7図は、駆動
装置の一部破断平面図、第8図は、側部ガイド機
構の縦断側面図、第9図は、第8図の上方より見
た一部破断平面図、第10図は、従来のエアスポ
イラ装置の一例を示す一部破断斜視図である。 11……車体、12……トランクリツド、13
……車両用エアスポイラ装置、14……スポイラ
板、15……中央回動機構、16……側部ガイド
機構、17……駆動装置、18,68……ベース
部材、22,70……突片、23,69……長
孔、24,25,71,72……支持板、26,
73……ボルト、31,77……枢軸、32,7
5……枢軸支持装置、37,80……摺動体、3
9,84……傾斜リンク、46,93……ガイド
装置、47……巻取り装置、48……圧縮コイル
ばね、53……索条。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. スポイラ板の一端を車体に枢支し、かつスポイ
    ラ板の他端を、車体に設けた駆動装置に連係し、
    該駆動装置により、スポイラ板を回動させるよう
    にした車両用エアスポイラ装置において、前記ス
    ポイラ板の一端を車体に枢支する枢軸を、車体に
    固着したベース部材に位置調節可能に支持させる
    枢軸支持装置であつて、前記ベース部材に形成さ
    れた上向きの突片に、長軸が水平面に対して適宜
    傾斜する方向を向く長孔を穿設するとともに、前
    記突片とこれに取付けられる支持板とを、前記長
    孔及び前記支持板の下端部を貫通するボルトをも
    つて互いに締着し、前記支持板の上端部で前記枢
    軸を支持するようにしたことを特徴とする車両用
    エアスポイラ装置における枢軸支持装置。
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