JPH043953B2 - - Google Patents

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JPH043953B2
JPH043953B2 JP58225002A JP22500283A JPH043953B2 JP H043953 B2 JPH043953 B2 JP H043953B2 JP 58225002 A JP58225002 A JP 58225002A JP 22500283 A JP22500283 A JP 22500283A JP H043953 B2 JPH043953 B2 JP H043953B2
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は酵素反応方法に関する。
近年、ペプチド或いは脂肪酸エステル等を加水
分解酵素の逆反応を利用して製造する方法が提案
されている。例えば、新甘味料として期待されて
いるアスパルテームは、カルボベンジルオキシ−
L−アスパラギン酸とγ−フエニルアラニンメチ
ルエステルとをサーモライシンを用いて反応させ
ることにより得られる。また、グリセリンと脂肪
酸とをリパーゼの存在下に反応させることにより
トリグリセリドを得ることもできる。
しかし、これらペプチドやグリセリドは一般に
水難溶性であつて、水溶液中で基質を反応させた
場合、反応生成物は油滴として得られるので、回
分操作により反応を停止して生成物を分離回収す
る必要がある。このため、反応を酵素及び基質を
含有する水溶液と水非混和性有機溶剤との二相分
散系で行なわせ、水難溶性反応生成物を有機溶剤
中移行、溶解させて回収する方法も提案されてい
るか(日本農芸化学会昭和58年度大会講演要旨集
第480頁)、しかし、この方法によれば、酵素が水
溶液相と有機溶剤相との界面近傍に偏在し、やす
く、酵素が界面変性を受けて失活する傾向がある
ので、反応が安定性に欠けると共に反応生成物の
収率が低い。
本発明は水難溶性生成物を生じる酵素反応にお
ける上記した問題を解決するためになされたもの
であつて、酵素反応を安定に行なわせて、高収率
で反応生成物を得ることができると共に、生成物
を効率よく分離回収することができる酵素反応方
法を提供することを目的とする。
本発明による酵素反応は、非酵素系乳化剤を共
存させた酵素及び基質を含有する水溶液と水非混
和性有機溶剤との二相分散液において酵素反応を
行なわせ、水難溶性反応生成物を上記有機溶剤中
に移行させ、上記有機溶剤を選択的に透過し得る
選択性透過膜により上記分散液を濾過して、反応
生成物を含有する上記有機溶剤を分酸液から分離
することを特徴とする。
本発明において、水非混和性有機溶剤は、特に
制限されるものではないが、例えば、酢酸エチ
ル、ベンゼン、トルエン、ヘサン、ジエチルエー
テル、クロロホルム等のような実質的に水と混和
せず、且つ酵素反応により生成物が溶解し得る有
機溶剤が用いられる。反応生成物は水溶液と水非
混和性有機溶剤とに分配係数に従つて分配される
ので、酵素反応に体する影響と共に反応生成物の
分配係数を考遠して適宜に選択される。また、酵
素と気質とを含有する水溶液と上記有機溶剤との
二相分散液は有機溶剤の連続相に水溶液が微粒子
状に分散される油中水滴型の分散液であることが
好ましく、後述する浮化剤の共存下にこのような
安定な二相分散液が形成されるように、水溶液が
分散液の10〜60重量%、好ましくは30〜4重量%
を占めるのがよい。
本発明の方法は、主として加水分解酵素の逆反
応によつて前記したようにペプチドやグリセリド
等の水難溶性の反応生成物を得るのに好ましく適
用され、従つて、かかる酵素として、サーモライ
シン、パパイン、ブロメライン、スブチリシン、
キモシンその他のペプチターゼ類、リパーゼ、カ
ルボキシエステラーゼその他のエステラーゼ類、
アスパラギナーゼ、ペニシリナーゼその他のアミ
ダーゼ類等を挙げることができる。しかし、これ
らに限定されるものではない。
また、本発明において用いる酵素は、遊離の酵
素ばかりでなはく、所謂固定化酵素であつてもよ
い。
本発明の方法においては、上記した水溶液相と
水非混和性有機溶剤相とを安定な二相分酸液とす
るために、非酵素系乳化剤を分散液に共存させ
る。この非酵素系乳化剤は、目的とする酵素反応
を阻害しない限りは特に制限されないが、例え
ば、ゼラチン、アルブミン、ヘモグロビン等の天
然のタンパク質やノニオン系界面活性剤が好まし
く用いられる。これら乳化剤は分散液に通常1〜
5%程度添加される。
本発明の方法は、このような乳化剤の存在下に
酵素と基質とを含有する水溶液を水非混和性有機
溶剤中に安定に分散させ、酵素反応を安定に水溶
液相で行なわせた後、又は酵素反応を行なわせな
がら、水非混和性有機溶剤を選択的に透過し得る
選択性透過膜により上記分酸液を濾過して上記有
機溶剤を分散液から分離する。反応生成物はこの
容器溶剤から常法により分離することができる。
有機溶剤を上記のような分散液から選択的に分
離するには、例えば、特開昭56−139104号公報に
記載されているような耐有機溶剤性にすぐれた重
合体からなる限外濾過膜を予め水非混和性有機溶
剤にて含浸させた後、この膜により分散液を濾過
すればよい。このような重合体膜としては、例え
ば、ポリイミド、ポリアミド、フツ素樹脂等から
なるものが好適である。また、本発明において
は、このような選択性透過膜は、水非混和性有機
溶剤が反応生成物と共に膜を透過し得るように、
その分画分子量が数万乃至百万程度の範囲にある
ものが好ましい。また、孔径0.05〜1.0μm程度の
精密濾過膜も好適に用いられる。
本発明の方法によれば、酵素と基質とを含有す
る水溶液と水非混和性有機溶剤とを非酵素系乳化
剤によつて乳化分散させ、水溶液と有機溶剤との
界面近傍に乳化剤を偏在させるので、水溶液相が
安定且つ微細に有機溶剤相中に分散されると共
に、酵素が水溶液相と有機溶剤相との界面に偏在
するのを防いで、酵素を水溶液相内に安定に保持
させる。その結果、酵素反応が水溶液相内で安定
に行なわれると共に、水難溶性の反応生成物は微
細な水溶液相から容易且つ速やかに有機溶剤相に
移動し、しかも、この有機溶剤を選択性透過膜に
より分散液より選択的に分離するので、例えば、
従来の静置法による場合に比べて反応生成物を格
段に速やかに松つ高い回収率で分離回収すること
ができる。
特に、本発明の方法において、選択性透過膜を
備えた容器内で酵素反応を行なわせ、一方におい
て、基質を含有する水溶液を容器に供給しなが
ら、この容器から反応生成物を溶解した有機溶剤
を膜透過させることにより、連続的に酵素反応と
反応生成物の分離を同時に行なうことができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
実施例 1 N−アクリロイルフエニルアラニン1mmolと
L−バリンメチルエステル1mmolをゼラチン5
%を含むトリス塩酸緩衝液(PH8.0)40mlに溶解
させ、更に、これに酢酸エチル60mlを加えて撹拌
し、安定な乳化分散液を調整した。サーモライシ
ン20mgと酢酸カルシウム20mmolとを溶解させた
50%ジメチルスルホキシド水溶液10mlを上記分散
液に加えて撹拌し、安定な乳化分散液を調整し、
窒素雰囲気下、40℃の温度で撹拌しながら10時間
反応させた。
この後、予め酢酸メチルを含浸させたポリイミ
ド限外濾過膜(日東電気工業(株)製NTU−4220、
分画分子量20000)により、常温、圧力1Kg/cm2
の条件で上で得た反応混合物としての分散液を限
外濾過し、酢酸エチルを85%回収した。この酢酸
エチルにおける反応生成物N−アクリロイル−L
−フエニルアラニン−L−バリンメチルエステル
の収率は58%であつた。
比較例 1 N−アクリロイルフエニルアラニン1mmolと
L−バリン酸メチルエステル1mmolとを含むト
リス塩酸緩衝液(PH8.0)40mlに、サーモライシ
ン20mgと酢酸カルシウム20mmolとを溶解させた
50%ジメチルスルホキシド水溶液10mlを加え、更
に、酢酸60mlを加えて、窒素雰囲気下、40℃の温
度で撹拌しながら20時間反応させた。
この後、反応混合物を一昼夜静置して酢酸エチ
ルを分離し、回収率16%で酢酸エチルを回収し
た。この酢酸エチル中に含まれる反応生成物の収
率は11%であつた。
実施例 2 N−カルボベンジルオキシ−L−フエニルアラ
ニン1mmolとL−フエニルアラニンメチルエス
テル1mmolをアルブミン3%を溶解させたトリ
ス塩酸緩衝液(PH8.0)40mlに溶解させ、更に、
これに酢酸エチル60mlを加えて撹拌し、安定な乳
化分散液を調整した。これに実施例1と同じ酵素
水溶液10mlを加え、安定な乳化分散液を調整し
た。
この分散液を実施例1と同じ性能の限外濾過膜
を備えた反応容器に入れ、温度40℃、圧力2Kg/
cm2の条件下に撹拌し、酵素反応を行なわせなが
ら、反応生成物を溶解した酢酸エチルを膜透過さ
せる一方、上記基質を共に10mmol/の濃度で
含有する酢酸エチル溶液を毎時8mlの割合で反応
容器内に供給し、このようにして3日間連続して
反応を行なつた。
この結果、反応転化率は反応初期において93
%、3日後は72%であつた。
比較例 2 N−カルボベンジルオキシ−L−フエニルアラ
ニン1mmolとL−フエニルアラニンメチルエス
テル1mmolをトリス塩酸緩衝液(PH8.0)40ml
に溶解させ、更に、これに酢酸エチル60mlを加
え、撹拌した。これに実施例1と同じ酵素水溶液
10mlを加え、撹拌下に40℃の温度で10時間反応さ
せた。
この後、反応混合物を静置して二相に分離さ
せ、酢酸エチル相を除去した。この酢酸エチルに
含まれる反応生成物の収率は68%であつた。
次に、酢酸エチル相を除去した後の反応混合物
に上記基質を共に0.6mmol含有する酢酸エチル
60mlを新たに加え、反応を繰り返して行なつた。
4回の繰り返し反応後、反応生成物の収率は12%
に低下した。
実施例 3 グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレ
ートを主成分とする単量体混合物を浮化重合して
得た平均粒子径0.34mの水分散型高分子重合体粒
子にポリエチレンイミンをスペーサとし、グルタ
ルアルデヒドにてサーモライシンを固定した。こ
のようにして得た固定化酵素における酵素固定化
量は上記重合体粒子1g当り約10mgであつた。
N−カルボベンジルオキシ−L−フエニルアラ
ニン1mmolとL−バリンメチルエステル1m
molをノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製
ノイゲンET159)0.1%を含有するトリス塩酸緩
衝液(PH8.0)40mlに溶解させ、更に、これに酢
酸エチル60mlを加え、撹拌して分散液を調整し
た。これに酢酸カルシウム20mmolを含有する上
記固定化酵素の水分散液(固形分15%)10mlを加
えて分散させ、実施例2と同じポリイミド限外濾
過膜を備えた反応容器内において、上記基質を共
に10mmol/の濃度で含有する酢酸エチル溶液
を毎時4mlの割合で加えると共に、5時間ごとに
5Nカ性ソーダ水溶液0.1mlを加えてPHを調整しつ
つ撹拌し、一方において反応生成物を含む酢酸エ
チルを膜透過させながら、温度20℃、圧力1Kg/
cm2の条件で3日間反応させて、連続反応を行なつ
た。反応転化率は安定しても約80%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 天然タンパク質又はノニオン系界面活性剤を
    共存させた酵素及び基質を含有する水溶液を水非
    混和性有機溶剤の連続相に微粒子状に分散させ、
    その水溶液相にて酵素反応を行なわせ、水難溶性
    反応生成物を上記有機溶剤中に移行させ、上記有
    機溶剤を選択的に透過し得る選択性透過膜により
    上記分散液を濾過して、反応生成物を含有する上
    記有機溶剤を分散液から分離することを特徴とす
    る酵素反応方法。
JP22500283A 1983-11-28 1983-11-28 酵素反応方法 Granted JPS60118190A (ja)

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