JPH04372865A - シリコンを用いた流速測定装置 - Google Patents

シリコンを用いた流速測定装置

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JPH04372865A
JPH04372865A JP3177315A JP17731591A JPH04372865A JP H04372865 A JPH04372865 A JP H04372865A JP 3177315 A JP3177315 A JP 3177315A JP 17731591 A JP17731591 A JP 17731591A JP H04372865 A JPH04372865 A JP H04372865A
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fluid
thermopile
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JP3177315A
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Mitsuhiko Goto
光彦 後藤
Tomoshi Kanazawa
金沢 智志
Hikari Sakamoto
光 坂本
Kazuhiko Kawamura
和彦 河村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスや溶液等の流体を
流路内の所定位置で加熱し、その加熱位置の上流側と下
流側での流体の温度差を利用してその流体の流速を測定
する熱式の流速測定装置に関し、例えば、各種半導体製
造プロセスにおいて用いられるガスなどの微小な流速の
測定に用いて特に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流体を流路内の所定位置で加熱し
、その加熱位置の上流側と下流側での流体の温度差を利
用してその流体の流速を測定する熱式の流速測定装置と
して、図13(a)に示すように、取付板11の所定位
置にセンサチップ12を取り付け、表面にコーティング
13を施したものが提案されている。図13(b)に示
すように、センサチップ12には、その中央部に流体加
熱用のトランジスタQ2 が設けられ、このトランジス
タQ2 を挟んで対称位置に流体温度検出用の一対のト
ランジスタQ1 とQ3 が夫々設けられている。これ
らのトランジスタQ1 〜Q3 は、流体が、トランジ
スタQ1 からトランジスタQ2 及びQ3 の方向に
向かって流れるように配列されている(「センサ技術」
 Vol.5, No.1, p.29、(株)情報調
査会、1985年)。
【0003】この流速測定装置では、センサチップ12
の中央に位置するトランジスタQ2 のコレクタ損失に
より流体が加熱される。そして、加熱された流体がトラ
ンジスタQ3 の位置に達すると、トランジスタQ2 
を挟んで対称位置に配置されたトランジスタQ1 とQ
3から、加熱されていない流体の温度に対応する信号と
加熱された流体の温度に対応する信号とが夫々得られる
。そして、このようにして得られた両信号の差即ち温度
差が流速の平方根に比例することに基づいて、流体の流
速が算出される。
【0004】また、原理は同じだが、流体の温度差を測
定するため、トランジスタの代わりに、例えば、銅−コ
ンスタンタンの薄膜熱電対を用い、その一対の接点が、
基板の所定位置に形成された発熱部を挟んで位置するよ
うに形成された例がある(特開昭62−144074号
公報)。この流速測定装置では、発熱部に通電して流体
を加熱すると、この発熱部を挟んで位置するように形成
された薄膜熱電対の一対の接点から、加熱されていない
流体の温度と加熱された流体の温度との差に対応する起
電力が得られる。そして、この起電力に基づいて、必要
な演算が行われ、流体の流速が算出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の熱式の
流速測定装置では、何れも、発熱部と測温素子が1つの
基板内に近接して設けられていたため、その基板を通し
ても発熱部から測温素子へ熱が伝わっていた。測温素子
は、本来、流体の温度を測定するためのものであり、発
熱部から基板を通して直接伝わる熱は測定誤差の原因に
なっていた。このため、従来の熱式の流速測定装置では
、その測定精度が悪かった。
【0006】本発明は、上述の問題点を解消するために
なされたものであって、発熱部から流体を介さずに直接
測温素子に伝わる熱を低減することによって、測定誤差
の小さい熱式の流速測定装置を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の流速測定装置は、流体管の壁の一部を
構成するシリコン基板と、流体の流れ方向に沿って離れ
た2点間での流体の温度差を測定するために、前記シリ
コン基板上に形成された測温素子と、流路を挟んで前記
2点間の中央部と対向する位置の前記流体管の壁に設け
られた発熱部とを有している。
【0008】前記測温素子は、例えば、サーモパイル、
一対のダイオード又は一対のトランジスタにより構成す
ることができる。
【0009】
【作用】本発明の流速測定装置においては、流体を加熱
するための発熱部を、流体管の流路を挟んで測温素子と
は反対側の壁に設けている。従って、発熱部から流体を
介さずに直接測温素子に伝わる熱を大幅に低減すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例につき図1〜図12を
参照して説明する。
【0011】実施例1
【0012】図1〜図3に、本発明の第1の実施例によ
る流速測定装置の構成を示す。
【0013】図1に示すように、n型シリコン基板21
の上にp型エピタキシャル層22を形成し、このp型エ
ピタキシャル層22内にn型の第1導体層24を形成し
た。そして、p型エピタキシャル層22の上に、窒化シ
リコンからなる第1絶縁層23を形成し、更に、上記第
1導体層24が形成された領域40(図2参照)内にお
けるこの第1絶縁層23上に、アルミニウムからなる第
2導体層26を形成した。
【0014】図2に示すように、本実施例においては、
第1導体層24と第2導体層26は各々4本あり、互い
に一端同士及び他端同士を、アルミニウムからなる金属
層27により接続した。これにより、互いに直列接続さ
れた第1導体層24と第2導体層26とからなる熱電対
が複数個ジグザク状に直列接続されたサーモパイルを構
成した。なお、本実施例においては、図1のAで示した
位置を冷接点、Bで示した位置を温接点としているが、
逆に、Aを温接点、Bを冷接点としても、サーモパイル
の出力の正負が逆になるだけで、何らの不都合も生じず
、装置の基本的作用は同じである。
【0015】図1に示すように、上述した第2導体層2
6及び金属層27が流体と直接接触して腐食されたりす
ることを防止するため、これらを覆うように、窒化シリ
コンからなる第2絶縁層25を第1絶縁層23の上に形
成した。
【0016】更に、シリコン基板21と上記サーモパイ
ルとの間の熱的絶縁を図るために、p型エピタキシャル
層22のうちのサーモパイル直下部を、水酸化カリウム
水溶液を用いたエッチングにより除去し、空間36を形
成した。このエッチングは、図2に示すように、第1絶
縁層23及び第2絶縁層25に形成されたエッチング窓
31を通じて行った。なお、この空間36による熱絶縁
によりサーモパイルの出力が大きくなって好ましいが、
このような熱絶縁を行わない場合でも、装置の基本的作
用は変わらない。
【0017】一方、図1及び図3に示すように、パイレ
ックスガラスからなるガラス板29に、流路となる、幅
4mm、深さ100μmの溝を形成し、この溝の底面(
図では、流路の天井面)に、アルミニウムからなる発熱
部28を形成した。そして、やはり、この発熱部28が
流体と直接接触して腐食されたりすることを防止するた
めに、窒化シリコンからなる第3絶縁層30を形成した
【0018】そして、ガラス板29の溝の底面に形成さ
れた発熱部28が、サーモパイルの冷接点Aと温接点B
の中点の真上に位置するように、ガラス板29とシリコ
ン基板21との位置合わせを行って、陽極接合法により
、これらを接着した。このようにして、ガラス板29と
シリコン基板21とにより囲まれた流路を有する流体管
を構成した。
【0019】以上のように構成した流速測定装置におい
て、発熱部28に通電し、この発熱部28を一定のパワ
ーで発熱させると、流路内を流れる流体内に温度分布が
できる。この温度分布が、発熱部28を中心として上流
側と下流側とで非対称になれば、発熱部28を中心とし
て上流側と下流側とに対称に配置されたサーモパイルの
冷接点Aと温接点Bとの間に温度差が生じ、サーモパイ
ルはその温度差に比例した出力を示す。流体内の温度分
布の非対称性は、その流体の流速によって変わるため、
流速が変わるとサーモパイルの出力が変わる。流速が0
の時、即ち、流体が止まっている時は、温度分布が上流
側と下流側とで対称になり、従って、サーモパイルの出
力は0である。流速が大きくなるにつれて温度分布の非
対称性が大きくなり、従って、サーモパイルの出力も大
きくなる。このサーモパイルの出力は、流速の平方根に
ほぼ比例する。
【0020】本実施例装置において、サーモパイルの冷
接点Aと温接点Bとの間の距離を100μmとし、窒素
を流体として、6cm3 /minの流量(流速理論値
:250mm/sec)までの流速でサーモパイル出力
を測定したところ、図4に示すような結果を得た。図中
の実線は、サーモパイルの出力変化を、他の測定手段に
より測定した流速の実測値に対してプロットした結果で
あり、破線は、サーモパイルの出力が流速の平方根に比
例するとして求めた回帰曲線である。この回帰曲線は、
サーモパイルの出力と流速の実測値との間の実際の関係
を示す実線の曲線と良く一致しており、この結果から、
本実施例装置のサーモパイル出力が流速の平方根に比例
すると仮定しても良いことが分かる。即ち、この比例関
係を用い、本実施例装置のサーモパイル出力から、流体
の流速を求めることができる。
【0021】本実施例装置においては、発熱部28が、
サーモパイルが形成されているシリコン基板21の上で
はなく、このシリコン基板21と流路を挟んで対向する
ガラス板29の壁に形成されている。従って、発熱部2
8からの熱は、主として流体を介してサーモパイルに伝
わる。なお、ガラス板29とシリコン基板21とは陽極
接合により互いに接着されているので、確かに、ガラス
板29からシリコン基板21を通ってもサーモパイルに
熱が伝わる可能性はあるが、本実施例装置の場合、ガラ
ス板29に形成した溝の深さ(100μm)に対して、
溝の幅(4mm)が充分に大きいため、ガラス板29か
らシリコン基板21を通してサーモパイルに伝わる熱は
、流体を介して伝わる熱に比べて充分に少なく、全く無
視できる程度である。なお、この場合、ガラス板29に
形成する溝の深さに対する溝の幅が10倍以上大きけれ
ば、ほぼ同様の効果を得ることができる。
【0022】本実施例装置により、サーモパイル出力か
ら流速を求めた時の最大誤差は7mm/secであった
【0023】なお、本実施例装置は、例えば、各種半導
体製造プロセスにおいて用いられるガスなどの微小な流
速の測定に用いて好適なものであるが、このような流速
では、流路壁付近の境界層は殆ど無視することができ、
流路内の流速分布はほぼ一様であるため、流速の補正は
必要ない。
【0024】また、本実施例装置においては、製造上の
容易さから、第2導体層26を、金属層27と同じアル
ミニウムで構成したが、熱電対の熱起電力の点からは、
第2導体層26は、第1導体層24と反対導電型(本実
施例ではp型)の単結晶シリコンで構成するのが好まし
い。また、第2導体層26は、第1導体層24と反対導
電型の多結晶シリコンやアモルファスシリコンで構成す
ることもできる。
【0025】実施例2
【0026】図5に、本発明の第2の実施例による流速
測定装置の構成を示す。
【0027】上述した実施例1では、n型シリコン基板
21とサーモパイルとの間の熱的絶縁を図るために、p
型エピタキシャル層22のうちのサーモパイル直下部を
除去して空間36を形成したが、本実施例では、図示の
如く、p型エピタキシャル層22のサーモパイル直下部
を除去しない流速測定装置を作成した。他の構成は、実
施例1と同様である。
【0028】本実施例装置において、サーモパイルの冷
接点Aと温接点Bとの間の距離を100μmとし、窒素
を流体として、6cm3 /minの流量(流速理論値
:250mm/sec)までの流速でサーモパイル出力
を測定したところ、図6に示すような結果を得た。本実
施例装置においては、サーモパイル出力の絶対値は、実
施例1の装置に比べて小さくなっているが、図4に示し
た結果と同様、図6において破線で示す本実施例装置の
回帰曲線も、サーモパイルの出力と流速の実測値との間
の実際の関係を示す実線の曲線と良く一致しており、こ
の結果から、本実施例装置のサーモパイル出力も流速の
平方根に比例すると仮定して良いことが分かる。従って
、本実施例装置のサーモパイル出力からでも、流体の流
速を正確に求めることができる。実際、サーモパイル出
力から流速を求めた時の最大誤差はやはり7mm/se
cであった。
【0029】なお、図面を用いた詳細な説明は省略する
が、本実施例のようなサーモパイル直下部を除去しない
流速測定装置は、例えば、p型のシリコン基板内にn型
の第1導体層を直接(即ち、p型エピタキシャル層22
を形成することなく)形成することによっても実現する
ことができる。
【0030】比較例
【0031】比較例として、シリコン基板と同じ側の流
路壁に発熱部を設けた流速測定装置を作成した。その構
成を図7に示す。
【0032】図示の如く、n型シリコン基板21の上に
p型エピタキシャル層22を形成し、このp型エピタキ
シャル層22内にn型の第1導体層24を形成した。そ
して、p型エピタキシャル層22の上に、窒化シリコン
からなる第1絶縁層23を形成し、更に、上記第1導体
層24が形成された領域内におけるこの第1絶縁層23
上に、アルミニウムからなる第2導体層26を形成した
【0033】本例においても、上述した実施例1及び2
と同様、第1導体層24と第2導体層26は各々4本あ
り、互いに一端同士及び他端同士を、アルミニウムから
なる金属層27により接続した。これにより、互いに直
列接続された第1導体層24と第2導体層26とからな
る熱電対が複数個ジグザク状に直列接続されたサーモパ
イルを構成した。そして、第2導体層26が、後述する
発熱部28と直接接触しないように、窒化シリコンから
なる第2絶縁層25を第1絶縁層23の上に形成した。
【0034】次いで、サーモパイルの冷接点Aと温接点
Bの中点の真上の位置の第2絶縁層25上に、アルミニ
ウムからなる発熱部28を形成した。そして、この発熱
部28が直接流体と接触しないように、窒化シリコンか
らなる第3絶縁層30を第2絶縁層25の上に形成した
【0035】更に、シリコン基板21とサーモパイルと
の間の熱的絶縁を図るために、p型エピタキシャル層2
2のうちのサーモパイル直下部を、水酸化カリウム水溶
液を用いたエッチングにより除去し、空間36を形成し
た。
【0036】一方、パイレックスガラスからなるガラス
板29に、流路となる、幅4mm、深さ100μmの溝
を形成し、このガラス板29とシリコン基板21との位
置合わせを行って、陽極接合法により、これらを接着し
た。このようにして、ガラス板29とシリコン基板21
とにより囲まれた流路を有する流体管を構成した。
【0037】以上のように構成した流速測定装置におい
て、サーモパイルの冷接点Aと温接点Bとの間の距離を
100μmとし、窒素を流体として、6cm3 /mi
nの流量(流速理論値:250mm/sec)までの流
速でサーモパイル出力を測定したところ、図8に示すよ
うな結果を得た。破線で示す本例装置の回帰曲線は、サ
ーモパイルの出力と流速の実測値との間の実際の関係を
示す実線の曲線から比較的大きく外れており、サーモパ
イル出力から流速を求めた時の最大誤差は25mm/s
ecであった。
【0038】実施例3
【0039】図9に、本発明の第3の実施例による流速
測定装置の構成を示す。
【0040】図示の如く、n型シリコン基板21の上に
p型エピタキシャル層22を形成し、このp型エピタキ
シャル層22内にn+ 型の素子分離用アイソレーショ
ン層32を形成した。そして、これらのアイソレーショ
ン層32で分離されたp型エピタキシャル層22内にn
型拡散層33を形成し、このn型拡散層33とp型エピ
タキシャル層22とでダイオードを形成した。ダイオー
ドは、その電圧−電流特性が温度により変化するため、
このことを利用して温度を測定することができる。この
ダイオードを、流れの方向に沿って2つ、図中、A及び
Bの位置に夫々形成した。そして、これらの2つのダイ
オードを差動的に用い、下流側(B位置)のダイオード
の出力から上流側(A位置)のダイオードの出力を減じ
たものを測定出力とした。
【0041】また、p型エピタキシャル層22の上に、
窒化シリコンからなる第1絶縁層23を形成し、この第
1絶縁層23にコンタクトホールを形成した後、配線用
の金属層27を形成した。そして、これらの金属層27
が流体に直接接触して腐食されたりすることを防止する
ために、窒化シリコンからなる第2絶縁層25を第1絶
縁層23の上に形成した。
【0042】一方、パイレックスガラスからなるガラス
板29に、流路となる、幅4mm、深さ100μmの溝
を形成し、この溝の底面(図では、流路の天井面)に、
アルミニウムからなる発熱部28を形成した。そして、
やはり、この発熱部28が流体と直接接触して腐食され
たりすることを防止するために、窒化シリコンからなる
第3絶縁層30を形成した。
【0043】そして、ガラス板29の溝の底面に形成さ
れた発熱部28が、2つのダイオードの形成位置AB間
の中点の真上に位置するように、ガラス板29とシリコ
ン基板21との位置合わせを行って、陽極接合法により
、これらを接着した。このようにして、ガラス板29と
シリコン基板21とにより囲まれた流路を有する流体管
を構成した。
【0044】以上のように構成した流速測定装置におい
て、2つダイオードの間隔、即ち、AB間の距離を10
0μmとし、窒素を流体として、6cm3/minの流
量(流速理論値:250mm/sec)までの流速で2
つのダイオードの出力差を測定したところ、図10に示
すような結果を得た。破線で示す本実施例装置の回帰曲
線も、測定出力と流速の実測値との間の実際の関係を示
す実線の曲線と良く一致しており、本実施例装置の測定
出力も流速の平方根に比例するという結果を得た。そし
て、測定出力から流速を求めた時の最大誤差は7mm/
secであった。
【0045】実施例4
【0046】図11に、本発明の第4の実施例による流
速測定装置の構成を示す。
【0047】図示の如く、n型シリコン基板21の上に
p型エピタキシャル層22を形成し、このp型エピタキ
シャル層22内にn+ 型の素子分離用アイソレーショ
ン層32を形成した。そして、これらのアイソレーショ
ン層32で分離されたp型エピタキシャル層22内にn
型拡散層33を形成し、更に、このn型拡散層33内に
p+ 型拡散層34及びn+ 型拡散層35を夫々形成
し、これらのn型拡散層33、p+ 型拡散層34、n
+ 型拡散層35及びp型エピタキシャル層22でトラ
ンジスタを形成した。トランジスタは、その電圧−電流
特性が温度により変化するため、このことを利用して温
度を測定することができる。このトランジスタを、流れ
の方向に沿って2つ、図中、A及びBの位置に夫々形成
した。そして、これらの2つのトランジスタを差動的に
用い、下流側(B位置)のトランジスタの出力から上流
側(A位置)のトランジスタの出力を減じたものを測定
出力とした。
【0048】また、p型エピタキシャル層22の上に、
窒化シリコンからなる第1絶縁層23を形成し、この第
1絶縁層23にコンタクトホールを形成した後、配線用
の金属層27を形成した。そして、これらの金属層27
が流体に直接接触して腐食されたりすることを防止する
ために、窒化シリコンからなる第2絶縁層25を第1絶
縁層23の上に形成した。
【0049】一方、パイレックスガラスからなるガラス
板29に、流路となる、幅4mm、深さ100μmの溝
を形成し、この溝の底面(図では、流路の天井面)に、
アルミニウムからなる発熱部28を形成した。そして、
やはり、この発熱部28が流体と直接接触して腐食され
たりすることを防止するために、窒化シリコンからなる
第3絶縁層30を形成した。
【0050】そして、ガラス板29の溝の底面に形成さ
れた発熱部28が、2つのトランジスタの形成位置AB
間の中点の真上に位置するように、ガラス板29とシリ
コン基板21との位置合わせを行って、陽極接合法によ
り、これらを接着した。このようにして、ガラス板29
とシリコン基板21とにより囲まれた流路を有する流体
管を構成した。
【0051】以上のように構成した流速測定装置におい
て、2つトランジスタの間隔、即ち、AB間の距離を1
00μmとし、窒素を流体として、6cm3 /min
の流量(流速理論値:250mm/sec)までの流速
で2つのトランジスタの出力差を測定したところ、図1
2に示すような結果を得た。破線で示す本実施例装置の
回帰曲線も、測定出力と流速の実測値との間の実際の関
係を示す実線の曲線と良く一致しており、本実施例装置
の測定出力も流速の平方根に比例するという結果を得た
。 そして、測定出力から流速を求めた時の最大誤差は7m
m/secであった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、発熱部から測温素子へ
流体を介さずに伝わる熱を大幅に低減することができ、
これにより、測定誤差の小さい熱式の流速測定装置を実
現することができる。この結果、熱式の流速測定装置を
用いた流量コントローラーやプロセス監視システム等の
精度や信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による流速測定装置の構成を
示す断面図である。
【図2】図1の流速測定装置の要部を上から見た概念図
である。
【図3】図1の流速測定装置の要部概略斜視図である。
【図4】図1の流速測定装置のサーモパイルの出力特性
を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例2による流速測定装置の構成を
示す断面図である。
【図6】図5の流速測定装置のサーモパイルの出力特性
を示すグラフである。
【図7】本発明の比較例による流速測定装置の構成を示
す断面図である。
【図8】図7の流速測定装置のサーモパイルの出力特性
を示すグラフである。
【図9】本発明の実施例3による流速測定装置の構成を
示す断面図である。
【図10】図9の流速測定装置の測定出力の特性を示す
グラフである。
【図11】本発明の実施例4による流速測定装置の構成
を示す断面図である。
【図12】図11の流速測定装置の測定出力の特性を示
すグラフである。
【図13】(a)及び(b)は、従来の熱式流速測定装
置の構成を示す概略斜視図及びその要部を拡大して示す
概念図である。
【符号の説明】
21  単結晶シリコン基板 22  シリコンエピタキシャル層 23  第1絶縁層 24  第1導体層 25  第2絶縁層 26  第2導体層 27  金属層 28  発熱部 29  ガラス板 30  第3絶縁層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  流体管の壁の一部を構成するシリコン
    基板と、流体の流れ方向に沿って離れた2点間での流体
    の温度差を測定するために、前記シリコン基板上に形成
    された測温素子と、流路を挟んで前記2点間の中央部と
    対向する位置の前記流体管の壁に設けられた発熱部とを
    具備することを特徴とする流速測定装置。
  2. 【請求項2】  前記測温素子が、サーモパイルで構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の流速測定
    装置。
  3. 【請求項3】  前記測温素子が、一対のダイオードで
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流速
    測定装置。
  4. 【請求項4】  前記測温素子が、一対のトランジスタ
    で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流
    速測定装置。
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