JPH04370469A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JPH04370469A
JPH04370469A JP17444691A JP17444691A JPH04370469A JP H04370469 A JPH04370469 A JP H04370469A JP 17444691 A JP17444691 A JP 17444691A JP 17444691 A JP17444691 A JP 17444691A JP H04370469 A JPH04370469 A JP H04370469A
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continuously variable
unit
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Takamichi Shimada
貴通 嶋田
Hideo Koyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無段変速機の減速比の制
御を電気的に行う変速制御装置に関し、さらに詳しくは
、電気的な制御手段の故障時でも所定の変速制御を行え
るようにした変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無段変速機は従来から種々の形式のもの
が提案されており、この無段変速機の減速比の制御、す
なわち変速制御を行う装置も種々提案されている。この
ような変速制御装置としては、油圧等により作動するサ
ーボユニットが用いられることが多く、このサーボユニ
ットへの作動油の給排制御はソレノイドバルブにより行
われることが多い。このようにすれば、ソレノイドバル
ブの作動を電気的に制御するだけでサーボユニットの作
動を制御して変速制御を行うことができる。
【0003】ところが、このようにソレノイドバルブを
用いた場合、断線、ショート等によりソレノイドバルブ
が作動不良を起こした場合に、サーボユニットの制御が
行えず変速制御ができなくなるという問題がある。この
ため、従来からソレノイドバルブの故障に対するフェー
ルセーフ機構が考えられている。例えば、特公昭60−
249761号公報には、無段変速機の変速制御用サー
ボユニットとしてサーボシリンダを用い、このサーボシ
リンダの左右のシリンダ室への油圧給排を4方弁を介し
て行わせるとともに、この4方弁の作動をソレノイドバ
ルブを用いて制御するようにした変速制御装置が開示さ
れている。この変速制御装置においては、ソレノイドバ
ルブが作動不良を起こした場合には、4方弁の位置を変
えて、変速を停止させる位置に保持させたり、シリンダ
室への油圧給排を所定オリフィスを介して行わせる位置
にして減速比を最大もしくは最小になるまでゆっくり変
化させたりするようになっている。
【0004】また、特開平1−105065号公報には
、サーボユニットへの油圧給排制御を2個のデューティ
制御ソレノイドバルブとオリフィスとの組合せからなる
ソレノイドバルブユニットにより行わせる変速制御装置
が開示されている。この装置において、ソレノイドバル
ブユニットが作動不良を起こした場合には、オリフィス
の作用によりサーボユニットのピストンが、減速比を最
大もしくは最小にする方向にゆっくりと移動するように
構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したようなソ
レノイドバルブユニットにより作動制御される変速サー
ボユニットを有した変速制御装置においては、ソレノイ
ドバルブユニットの作動不良の場合には、減速比は、作
動不良発生時点の減速比のまま保持されたり、最大もし
くは最小減速比まで変化したのちこの減速比で保持され
たりする。この場合、減速比が最小のまま(TOPのま
ま)で保持されたのでは、この無段変速機を搭載した車
両を停止した後これを発進させようとするときに、減速
比が小さすぎて十分な駆動力が得られず車両を発進させ
ることができなくなるおそれがあるという問題がある。 これに対して減速比が最大のまま(LOWのまま)で保
持された場合には、車両の発進は可能であるが、このと
き得られる最高速度は低く、ゆっくりとした速度でしか
走行できないという不都合がある。また、作動不良発生
時の減速比で保持するのは、保持される減速比が定まら
ず、保持される減速比によって、上記いずれかの問題が
生じる。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
変速サーボユニットを制御する変速制御ソレノイドバル
ブユニットが作動不良を起こした場合でも、減速比を予
め設定した所定の値に保持してある程度の走行を確保で
きるような構成の無段変速機の変速制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明の変速制御装置においては、無段変速機の減
速比制御用の変速サーボユニットの作動を制御する変速
制御ソレノイドバルブユニットに接続してモード切換バ
ルブを配設しており、このモード切換バルブにより、変
速制御ソレノイドバルブユニットによる変速制御サーボ
ユニットの作動制御を行わせる通常モードと、変速制御
ソレノイドバルブユニットの作動不良時に変速制御サー
ボユニットを所定位置に固定して所定の減速比に設定す
る故障モードとを選択切換可能なようにしている。なお
、モード切換バルブにより故障モードに切り換えられた
ときには、シフトレバーにより設定されるシフトレンジ
に対応して複数の減速比を設定できるようにするのが好
ましい。さらに、シフトレンジとして、少なくとも通常
走行用レンジと低速走行用レンジとを有する場合に、故
障モードに切り換えられたときに、通常走行用レンジに
対応して設定される減速比は低速走行用走行レンジに対
応して設定される減速比より小さくするのが望ましい。
【0008】
【作用】上記の構成の変速制御装置を用いた場合、変速
制御ソレノイドバルブユニットが正常に作動していると
きには、モード切換バルブは通常モードを選択し、変速
制御ソレノイドバルブユニットによる変速サーボユニッ
トの作動制御がなされて無段変速機の変速制御が行われ
る。一方、変速制御ソレノイドバルブユニットが作動不
良を起こしたときには、モード切換バルブにより故障モ
ードが選択され、変速制御サーボユニットを所定位置に
固定して所定の減速比が設定される。この所定の減速比
は予め設定される減速比であり、この減速比は車両の発
進に支障がなく、ある程度の高速走行も行わせることが
できるような値に設定される。なお、故障モード時に設
定される減速比をシフトレンジに対応して複数設定して
おけば、この場合での走行可能速度範囲がさらに広がる
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施
例について説明する。まず、第1図に本発明に係る変速
制御装置により変速制御される油圧式無段変速機を示し
ている。この油圧式無段変速機TMは、入力軸1を介し
てエンジンEにより駆動される定吐出量型油圧ポンプP
と、車輪Wを駆動する出力軸2を有する可変容量型油圧
モータMとを有している。これらポンプPおよびモータ
Mは、ポンプPの吐出口およびモータMの吸入口を連通
させる第1油路Laと、モータMの吐出口およびポンプ
Pの吸入口を連通させる第2油路Lbとの2本の油路に
より油圧閉回路を構成して連結されている。
【0010】このためエンジンEによりポンプPが駆動
されると、このポンプPからの吐出油は第1油路Laを
通ってモータMに送られモータMが回転駆動された後、
第2油路Lbを通ってポンプPに戻される。この場合に
は、第1油路La内の油圧が高圧で第2油路Lb内の油
圧が低圧となる。また、車両の減速時のように車輪Wか
らの駆動力を受けてエンジンブレーキが作用する状態の
ときには、油の流れは同じであるが、第1油路Laが低
圧で第2油路Lbが高圧となる。一方、エンジンEによ
り駆動されるチャージポンプ10の吐出口がチェックバ
ルブ11を有するチャージ油路Lgおよび一対のチェッ
クバルブ3,3を有する第3油路Lcを介して油圧閉回
路に接続されている。チャージポンプ10によりタンク
15から汲み上げられチャージ圧リリーブバルブ12に
より調圧された作動油が、チェックバルブ3の作用によ
り上記2本の油路のうち低圧側の油路に供給される。
【0011】さらに、シャトルバルブ4を有する油路L
dおよびクラッチ5を有する油路Lfが第1および第2
油路La,Lb間に配設されている。シャトルバルブ4
は両油路La,Lbのうちの低圧となる油路を油路Le
を介して低圧リリーフバルブ6に接続させ、このリリー
フバルブ6を介して閉回路内の作動油をタンク15に戻
す。一方、クラッチ5は油路Lfの開度を制御するバル
ブである。このバルブにより油路Lfが開放すると第1
および第2油路La,Lbが短絡されポンプPの吐出油
はこの短絡油路Lfを介して流れ、モータMへは送られ
ない。このため、クラッチ5の開度制御を行えば、変速
機TMのクラッチ制御がなされる。
【0012】油圧モータMは、例えば、斜板アキシャル
プランジャモータであり、このモータMの斜板傾斜角を
制御すれば、その容量制御を行うことができる。ここで
、モータMの斜板はリンク機構38を介して、図2に示
す変速サーボユニット30に繋がっている。このため、
この変速サーボユニット30により可変容量モータMの
容量を可変制御すれば、変速機TMの減速比(=入力軸
1の回転数/出力軸2の回転数)を可変制御することが
できる。
【0013】この変速サーボユニット30について図2
に基づいて説明する。このユニット30は、シリンダ3
1と、このシリンダ31に形成されたシリンダ孔31a
内に図中左右に移動自在に挿入されたピストンロッド3
2とを有する。シリンダ孔31aはピストンロッド32
が挿入された状態でカバー33により開口端が覆われ、
シリンダ孔31a内空間はこの状態でピストンロッド3
2のピストン部32aにより二分割され左右油室34,
35が形成される。シリンダ31には、左右油室34,
35にそれぞれ連通するポート31c,31dが形成さ
れており、ポート31c,31dから左右油室34,3
5に所定油圧の作動油の給排を行ってピストンロッド3
2が左右に移動される。
【0014】ピストンロッド32は、リンク機構38を
介してモータMの容量可変部材(例えば、斜板)に連結
されており、ピストンロッド32を左右に移動させるこ
とによりモータMの容量を可変制御することができるよ
うになっている。本例では、ピストンロッド32を右方
向に移動させると、減速比は小さくなる、すなわち、T
OP側に変化し、左方向に移動させると減速比は大きく
なる、すなわち、LOW側に変化するようになっている
。なお、本例では図示しないが、リンク機構38中にピ
ストンロッド32の移動力を増幅して伝達するサーボ機
構を配設しても良い。
【0015】シリンダ31の左端部には、4箇所に環状
溝41a〜41dを有した円筒孔42が形成され、この
円筒孔42内にピストンロッド32の左端部が突入して
、減速比設定バルブ40が構成されている。ピストンロ
ッド32には2箇所にフランジ部32b,32cが形成
されており、これらフランジ部32b,32cが円筒孔
42内に挿入されている。なお、環状溝41a,41b
,41cには図示のようにそれぞれ油圧ライン101a
,115,114が繋がり、環状溝41dはドレンに解
放されている。
【0016】上記変速サーボユニット30の左右油室3
4,35内にポート31c,31dを介して供給される
作動油の油圧を制御することにより、ピストンロッド3
2の左右移動が制御されて変速制御が行われる。この変
速サーボユニット30においては、受圧面積の小さな右
油室(ロッド側油室)35へは油圧ライン101および
101bを介してコンスタントな油圧であるライン圧P
Lを常時供給しており、受圧面積の大きな左油室(ヘッ
ド側油室)34へ油圧ライン104を介して供給される
油圧Pcを制御するようになっている。なお、このライ
ン圧PLは、チャージ油路Lgの油圧をモジュレータバ
ルブ(減圧バルブ)18によりライン圧PLまで減圧し
て得ている。
【0017】この油圧ライン104を介して供給される
油圧Pcを制御するのが、変速制御ソレノイドバルブユ
ニット70である。このユニット70は、ノーマルオー
プンタイプの2個のデューティ制御ソレノイドバルブ7
1,76を有している。第1ソレノイドバルブ71は第
1ソレノイドAにより作動されるバルブであり、第1オ
リフィス73を有する油圧ライン103から油圧ライン
105への作動油の流通量をコントローラ80から送ら
れるデューティ比信号に応じて制御する。一方、第2ソ
レノイドバルブ76は第2ソレノイドBにより作動され
るバルブであり、第2オリフィス74を有する油圧ライ
ン105と油圧ライン106との間に配され、コントロ
ーラ80から送られるデューティ比信号に応じて油圧ラ
イン105から油圧ライン106への作動油の流通量を
制御する。なお、油圧ライン105における第2オリフ
ィス74より上流側から油圧ライン104が分岐してお
り、この油圧ライン104は変速サーボユニット30の
左油室34に連通している。
【0018】上記油圧ライン103および106は、図
示のように、モード切換バルブ60に繋がっている。モ
ード切換バルブ60はスプリング61により右方に押さ
れるとともに、パイロットライン62からのパイロット
圧Ppにより左方に押されるようになっている。パイロ
ットライン62はモード切換ソレノイドバルブ65に繋
がった油圧ライン110に繋がる。モード切換ソレノイ
ドバルブ65は第3ソレノイドCにより作動されるバル
ブであり、第3ソレノイドCが非通電のときにはこのバ
ルブ65は閉である。なお、油圧ライン110は油圧ラ
イン101に繋がっており、油圧ライン110にはライ
ン圧PLが常時供給される。
【0019】このため、モード切換ソレノイドバルブ6
5のソレノイドCが通電オフのときにはこれが閉状態と
なり、パイロットライン62にライン圧PLが作用し、
モード切換バルブ60は図2に示すように左動される。 これにより、油圧ライン103は油圧ライン102に繋
がり、油圧ライン106はドレンに繋がる。ここで、油
圧ライン102は油圧ライン101に繋がるため、油圧
ライン103にはライン圧PLが供給される。
【0020】一方、モード切換ソレノイドバルブ65の
ソレノイドCが通電オンのときにはこれが開状態となり
、油圧ライン110におけるオリフィス67より下流側
の油圧がほぼ零となり、パイロットライン62の油圧も
零となる。このため、モード切換バルブ60はスプリン
グ61に押されて図5に示すように右動される。これに
より、油圧ライン103および106はそれぞれ、油圧
ライン111,112に繋がる。これら油圧ライン11
1,112は合流して油圧ライン113に繋がり、油圧
ライン113はマニュアルバルブ50に繋がる。
【0021】マニュアルバルブ50は、運転者により手
動操作されるシフトレバー55に繋がっており、シフト
レバー55の操作に応じてその作動位置が切換られる。 図2においては、シフトレバー55はDおよびL位置に
切り換えられるだけであるように省略して示されている
が、実際にはシフトレバー位置としては、例えば、P(
パーキング位置),R(リバース位置),N(ニュート
ラル位置),L(低速走行位置),D(通常走行位置)
等がある。このため、マニュアルバルブ50もこれら位
置に対応して種々の制御油圧の切換を行わせるようにな
っているのであるが、図2では減速比設定バルブ40の
作動に関係する油圧ラインの切換部のみを示している。 シフトレバー55がD位置に位置してDレンジ(通常走
行用レンジ)が設定されるときには、マニュアルバルブ
50により油圧ライン113と油圧ライン115が繋が
り、油圧ライン114は閉止される。一方、シフトレバ
ー55がL位置に位置してLレンジ(低速走行用レンジ
)が設定されるときには、マニュアルバルブ50により
油圧ライン113と油圧ライン114が繋がり、油圧ラ
イン115は閉止される。
【0022】以上の構成の変速制御装置による無段変速
機TMの変速制御について、以下に説明する。まず、通
常モードの場合について説明する。このモードは、変速
制御ソレノイドバルブユニット70が正常に作動してい
るときに選択され、コントローラ80により表1に示す
ような各ソレノイドバルブ71,76のソレノイドA,
Bの作動制御がなされる。なお、通常モードにおいては
モード切換ソレノイドバルブ65の第3ソレノイドCは
オフである。このため、モード切換ソレノイドバルブ6
5は常時閉じられており、モード切換バルブ60は図2
に示すように常時左動された状態にある。
【0023】
【表1】
【0024】通常モードにおいては、この表1に示すよ
うに第1および第2ソレノイドA,Bを制御すれば、減
速比をそのままホールドしたり、TOP側(減速比を小
さくする側)に変速させたり、LOW側(減速比を大き
くする側)に変速させたりすることができる。まず、第
1および第2ソレノイドA,Bをともにオンにした場合
には、第1および第2ソレノイドバルブ71,76がと
もに閉止される。これにより、変速サーボユニット30
の左側油室34に繋がる油圧ライン104が閉塞される
ので、ピストンロッド32はその位置で保持され、減速
比がホールドされる。
【0025】次に、第2ソレノイドBをオンにして第2
ソレノイドバルブ76を閉止させた上で、第1ソレノイ
ドAをデューティ制御すると、油圧ライン104を介し
て変速サーボユニット30の左側油室34内にライン圧
PLが供給される。ここで、右側油室35内には常時ラ
イン圧PLが作用しているのであるが、右側油室35の
受圧面積が左側油室34の受圧面積より小さいため、ピ
ストンロッド32は右方に移動される。これによりTO
P側への変速が行われる。ここで、油圧ライン104か
ら左側油室34に供給される油量は、第1ソレノイドA
のデューティ比に対応する。このため、このデューティ
比を制御すれば、ピストンロッド32のTOP側への移
動速度、すなわち、TOP側への変速速度を制御できる
【0026】上記とは逆に、第1ソレノイドAをオンに
して第1ソレノイドバルブ71を閉止させた上で、第2
ソレノイドBをデューティ制御すると、変速サーボユニ
ット30の左側油室34内の作動油を油圧ライン104
,105および106を介してドレン側に排出させるこ
とかできる。これにより、ピストンロッド32は左方に
移動され、LOW側への変速が行われる。なお、左側油
室34から排出される油量は、第2ソレノイドBのデュ
ーティ比に対応する。このため、このデューティ比を制
御すれば、ピストンロッド32のLOW側への移動速度
、すなわち、LOW側への変速速度を制御できる。
【0027】次に、第1および第2ソレノイドバルブ7
1,76のいずれかが作動不良を起こした場合について
説明する。この場合には、図3のフローに従った制御が
行われる。この制御ではまず、故障のタイプ、すなわち
、第1および第2ソレノイドバルブ71,76のうちの
どちらが作動不良を起こしているのか、さらに、その作
動不良がソレノイドオン状態(バルブ閉状態)となる作
動不良かソレノイドオフ状態(バルブ開状態)となる作
動不良かを検出する(ステップS1)。次に、車速セン
サ81からの信号から現在の車速Vを読み込み(ステッ
プS2)、この車速Vが所定車速V0より小さいか否か
を判断する(ステップS3)。
【0028】V≧V0のときには、ステップS5に進み
、ソレノイドバルブの作動不良がオン状態の作動不良か
、オフ状態の作動不良かを判断し、その状態に応じてス
テップS6もしくはステップS7の制御を行う。このと
きのモードを第1故障モードと称する。ステップS6お
よびS7の制御内容を表2に詳しく示しており、この表
に基づいてステップS6およびS7での制御、すなわち
第1故障モードでの制御を説明する。
【0029】
【表2】
【0030】第1ソレノイドAがオンとなる故障もしく
は第2ソレノイドBがオンとなる故障の場合には、作動
不良を起こしていないソレノイドバルブ用のソレノイド
もオンにし、両ソレノイドA,Bがともにオンとなるよ
うにする。なお、このとき、第3ソレノイドCはオフの
ままであり、モード切換バルブ60は図2に示すように
左動した状態である。これにより、変速サーボユニット
30の左側油室34に繋がる油圧ライン104が閉塞さ
れるので、ピストンロッド32はその位置で保持され、
減速比がホールドされる。
【0031】一方、第1ソレノイドAがオフとなる故障
もしくは第2ソレノイドBがオフとなる故障の場合には
、作動不良を起こしていないソレノイドバルブ用のソレ
ノイドもオフにし、両ソレノイドA,Bがともにオフと
なるようにする。なお、このときも、第3ソレノイドC
はオフのままであり、モード切換バルブ60は図2に示
すように左動した状態である。すなわち、第1故障モー
ドのときには第3ソレノイドCはオフにされる。これに
より、第1および第2ソレノイドバルブ71,76はと
もに開放され、油圧ライン103からライン圧PLを有
した作動油が油圧ライン105内に流入し、同時に油圧
ライン105から油圧ライン106を介して作動油がド
レンに排出される。ここで、油圧ライン103から油圧
ライン105内に流入する油量が、油圧ライン105か
らドレンに流出する油量と等しくなるか、油圧ライン1
05からドレンに流出する油量より少し多くなるように
、第1オリフィス73および第2オリフィス74の大き
さが設定されている。このため、油圧ライン105が分
岐する油圧ライン104を介して変速サーボユニット3
0の左側油室34に供給される油量は、零もしくは若干
量となる。これにより、ピストンロッド32はホールド
されるかTOP側にゆっくり移動され、減速比はそのま
まホールドもしくはTOP側にゆっくり変速されるよう
制御される。
【0032】以上においては、V≧V0であり、第1故
障モードの場合について説明したが、以上のように制御
すれば、高速で(V>V0の状態で)走行中に変速制御
ソレノイドバルブユニット70が作動不良を起こしたと
しても、減速比がホールドされるか、ゆっくりTOP側
に変速され、急激な減速を起こすことなく、安全な変速
制御が行われる。
【0033】このような第1故障モードの下での制御を
行った後、車速Vが所定車速V0より小さくなった場合
には、ステップS3からステップS4に進み、ステップ
S4の制御を行う。このときのモードを第2故障モード
と称する。ステップS4の制御内容を表3に詳しく示し
ており、この表に基づいてステップS4での制御、すな
わち第2故障モードでの制御を説明する。
【0034】
【表3】
【0035】この場合には、故障タイプに拘らず、作動
不良を起こしていないソレノイドバルブ用のソレノイド
もオフにし、両ソレノイドA,Bがともにオフとなるよ
うにする。同時に、第3ソレノイドCをオンにする。こ
れにより、モード切換バルブ60は図5に示すように右
動した状態となる。第1および第2ソレノイドバルブ7
1,76はともに開放されるのであるが、油圧ライン1
03,106はモード切換バルブ60を介して油圧ライ
ン111,112に繋がる。このため、変速サーボユニ
ット30の左側油室34は、油圧ライン104から変速
制御ソレノイドバルブユニット70およびモード切換バ
ルブ60を介して油圧ライン113に繋がる。
【0036】油圧ライン113はマニュアルバルブ50
に繋がっており、このため、シフトレバー55により切
換られるシフトレンジに対応して油圧ライン113は油
路114もしくは115と接続される。油圧ライン11
5,114は減速比設定バルブ40の環状溝41b,4
1cと繋がっているのであるが、これら環状溝はピスト
ンロッド32のフランジ部32b,32cにより仕切ら
れた円筒孔42内の空間を介して、環状溝41aもしく
は41dと連通するようになっている。
【0037】ここで、例えば、減速比iがTOP側の減
速比であり図2に示すようにピストンロッド32は右方
に移動し、且つシフトレバー55がD位置にあるときを
考える。このときには、マニユアルバルブ50を介して
油圧ライン115が油圧ライン113と繋がり、且つ、
両フランジ部32b,32cに挟まれた空間を介して油
圧ライン115が接続された環状溝41bはドレンに接
続された環状溝41dに繋がる。変速サーボユニット3
0の左側油室34内の作動油は上述のように油圧ライン
113に繋がっているため、油室34内の作動油は環状
溝41dからドレンに排出され、ピストンロッド32は
左側(LOW側)に移動する。これにより減速比がLO
Wとなるように変速される。
【0038】このようにしてピストンロッド32が左側
に移動され、図5に示すように、フランジ部32bが環
状溝41bと対向する位置に到達すると、環状溝41b
がフランジ部32bにより塞がれる。これにより、ピス
トンロッド32の左方への移動が停止し、減速比はこの
ときの減速比iDでホールドされる。なお、ピストンロ
ッド32がさらに左動すると、今度はフランジ部32b
より右側の空間を介して環状溝41bと環状溝41aが
連通し、油圧ライン101aからのライン圧PLを有し
た作動油が左側油室34内に供給され、ピストンロッド
32は右側に押し戻される。このため、フランジ部32
bが環状溝41bと対向する位置でピストンロッド32
が保持され、減速比もこの位置に対応する減速比iDの
ままホールドされる。
【0039】以上においては、シフトレバー55がD位
置にありDレンジ状態のときの場合を説明したが、Lレ
ンジのときも上記とほぼ同様な制御がなされる。但し、
Lレンジの場合には、油圧ライン113は油圧ライン1
14と繋がるため、フランジ部32bが環状溝41cと
対向する位置でピストンロッド32が保持される。この
ため、この場合には、上記減速比iDよりLOW側の減
速比iLでホールドされる。このことから分かるように
、第2故障モードでは、シフトレバー55の操作に応じ
て2種の減速比iDおよびiLを選択設定できる。
【0040】以上説明した故障モード下での制御による
減速比の変化について、図4を用いて具体的に説明する
。ここでは、車速がV1で減速比がi1の状態(このと
きエンジン回転数はN1である)、すなわち図において
点Aで示す状態で走行中に第1もしくは第2ソレノイド
バルブ71,76が作動不良を起こした場合を考える。 このときの車速V1は所定車速V0より大きいので、第
1故障モードが設定される。このため、減速比はi1の
ままホールドされるか、ゆっくりTOP側に変速される
。 このため、この後においては、i1のままホールドされ
た場合には、i1を示す直線上を移動するようにして車
速およびエンジン回転が変化する。
【0041】第1故障モードのまま減速比i1でホール
ドされて走行している間に、車速Vが所定車速V0まで
低下し、点Bで示す状態に到達すると、今度は第2故障
モードに切り換わる。これにより、そのときのシフトレ
バー55の位置に対応した所定減速比まで変速される。 例えば、シフトレバー55がD位置にあるときには減速
比iDまで減速されて点Cで示す状態になり、シフトレ
バー55がL位置にあるときには減速比iL(<iD)
まで減速されて点Dで示す状態となる。
【0042】このように、走行中に作動不良が発生した
ときには、車速が所定車速以下になるまでは第1故障モ
ードが設定されてLOW側への変速を行わせず、急激な
減速を防止するようになっている。そして、車速が低下
した後に、第2故障モードに移行して減速比を所定減速
比まで低下させる。この所定減速比としては、車両の発
進が可能であり、且つある程度の高速走行も可能なよう
な減速比が選ばれる。但し、この所定減速比はシフトレ
ンジ(シフトレバー位置)に対応して複数の減速比が設
定可能であるので、例えば、発進時にはシフトレバーを
L位置にし、高速走行が必要であればシフトレバーをD
位置に切り換えればよく、ソレノイドバルブの作動不良
の場合でも広い走行速度レンジでの走行が得られる
【0
043】なお、上記実施例においては、変速ソレノイド
バルブユニット70を2個のデューティ制御ソレノイド
バルブ71,76により構成した例を示したが、これを
リニアソレノイドバルブにより構成することも可能であ
る。また、上記実施例においては、油圧ポンプと油圧モ
ータとからなる油圧式無段変速機の場合について説明し
たが、無段変速機はこれに限られるものではなく、例え
ば、ベルト式無段変速機の場合も同様である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変速サーボユニットの作動を制御する変速制御ソレノイ
ドバルブユニットに接続してモード切換バルブを配設し
ており、このモード切換バルブにより、変速制御ソレノ
イドバルブユニットによる変速制御サーボユニットの作
動制御を行わせる通常モードと、変速制御ソレノイドバ
ルブユニットの作動不良時に変速制御サーボユニットを
所定位置に固定して所定の減速比に設定する故障モード
とを選択切換可能なようになっている。このため、変速
制御ソレノイドバルブユニットが正常に作動していると
きには、モード切換バルブは通常モードを選択し、変速
制御ソレノイドバルブユニットによる変速サーボユニッ
トの作動制御がなされて無段変速機の変速制御が行われ
る。一方、変速制御ソレノイドバルブユニットが作動不
良を起こしたときには、モード切換バルブにより故障モ
ードが選択され、変速制御サーボユニットを所定位置に
固定して所定の減速比が設定される。この所定の減速比
は予め設定される減速比であり、この減速比は車両の発
進に支障がなく、ある程度の高速走行も行わせることが
できるような値に設定され、これにより変速制御ソレノ
イドバルブユニットの作動不良の場合でもある程度の走
行を確保することができる。
【0045】なお、モード切換バルブにより故障モード
に切り換えられたときには、シフトレバーにより設定さ
れるシフトレンジに対応して複数の減速比を設定できる
ようにするのが好ましく、さらに、シフトレンジとして
、少なくとも通常走行用レンジ(Dレンジ)と低速走行
用レンジ(Lレンジ)とを有する場合に、故障モードに
切り換えられたときに、通常走行用レンジに対応して設
定される減速比は低速走行用走行レンジに対応して設定
される減速比より小さくするのが望ましい。このように
すれば、変速制御ソレノイドバルブユニットが故障した
ような場合でも、複数の減速比を選択することかでき、
かなり広い速度レンジでの走行を確保することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置により変速制御される無段変
速機の油圧回路図である。
【図2】本発明に係る変速制御装置を示す油圧回路図で
ある。
【図3】この変速制御装置による制御内容を示すフロー
チャートである。
【図4】この変速制御装置により変速制御される無段変
速機の車速、エンジン回転および減速比の関係を示すグ
ラフである。
【図5】本発明に係る変速制御装置を示す油圧回路図で
ある。
【符号の説明】
1  入力軸 2  出力軸 10  チャージポンプ 30  変速サーボユニット 32  ピストンロッド 38  リンク機構 40  減速比設定バルブ 50  マニュアルバルブ 55  シフトレバー 60  モード切換バルブ 65  モード切換ソレノイドバルブ 70  変速制御ソレノイドバルブユニット80  コ
ントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  無段変速機の減速比を制御する変速サ
    ーボユニットと、この変速サーボユニットの作動を制御
    する変速制御ソレノイドバルブユニットとからなる無段
    変速機の変速制御装置において、前記変速制御ソレノイ
    ドバルブユニットに接続されてモード切換バルブが配設
    されており、このモード切換バルブにより、前記変速制
    御ソレノイドバルブユニットによる前記変速制御サーボ
    ユニットの作動制御を行わせる通常モードと、前記変速
    制御ソレノイドバルブユニットの作動不良時に前記変速
    制御サーボユニットを所定位置に固定して所定の減速比
    に設定する故障モードとを選択切換可能なようにしたこ
    とを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】  前記無段変速機はシフトレバーにより
    設定されるシフトレンジに基づいて変速制御がなされる
    ようになっており、前記モード切換バルブにより前記故
    障モードに切り換えられたときには、前記シフトレンジ
    に対応して複数の減速比が設定できるようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の変速制
    御装置。
  3. 【請求項3】  前記シフトレンジのうち前進走行用の
    シフトレンジとして、少なくとも通常走行用レンジと低
    速走行用レンジとを有しており、前記故障モードに切り
    換えられたときに、前記通常走行用レンジに対応して設
    定される減速比が前記低速走行用レンジに対応して設定
    される減速比より小さいことを特徴とする請求項2に記
    載の無段変速機の変速制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009063134A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
JP2014199079A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 株式会社クボタ ホイールローダ

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JP3069752U (ja) * 1999-12-17 2000-06-30 株式会社渡辺製作所 電線接続端子

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