JP4461579B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の摩擦係合要素への油圧の供給を制御することにより変速段を切換える自動変速機の油圧制御装置に関するものであり、特に、シフトバルブを切替えることによって、制御バルブから出力される制御圧が供給される摩擦係合要素を切換える形式の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動変速機の油圧制御装置として、1つのリニアソレノイドバルブから2つ以上の摩擦係合要素へ油圧の供給を切換える技術が知られている。この技術は、リニアソレノイドバルブにより調圧される1つの制御バルブから出力される制御圧を、ON−OFFソレノイドバルブにより切換えられるシフトバルブを介して複数の摩擦係合要素に供給する構成を有する油圧制御装置であり、達成する変速段に応じてシフトバルブを切換えることでリニアソレノイドバルブによって係合・非係合が制御される摩擦係合要素が切換わる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来技術の構成は、制御部が断線して各ソレノイドバルブの通電制御が行われなくなった場合には、断線後に変速段を切替えることができない構成である。したがって、車両の走行状況が変化するような場合、例えば、高速道路を降りてから一般道路を走行する場合や、上り坂から下り坂へ変化する道路を走行する場合等は、常に同じ変速段で走行するには不十分である。
【0004】
そこで本発明は、上記問題点を解決すべく、シフトバルブを介して制御バルブから複数の摩擦係合要素への制御圧の供給を行う自動変速機の油圧制御装置において、通電制御を行う制御部の断線時に適切な変速段で走行することが可能な自動変速機の油圧制御装置を提供することを技術的課題とする。
【0005】
上記課題を解決するために請求項1に発明は、エンジンにより駆動されるオイルポンプと、該オイルポンプからの油圧を制御圧として出力する制御バルブと、該制御バルブからの制御圧に応じて係合・非係合が制御されるとともに係合・非係合の組合せにより複数の変速段を達成する複数の摩擦係合要素と、油圧の供給に応じて前記制御圧が供給される摩擦係合要素を切替可能なシフトバルブと、電気信号に基づいて前記シフトバルブの切替え及び前記制御バルブから出力される制御圧を制御する制御部と、手動レバーの位置に連動して作動するマニュアルバルブと、前記シフトバルブと前記マニュアルバルブとの間に配設されるフェール機構と、を有し、前記制御部の断線時において、前記マニュアルバルブが第1位置のときには前記摩擦係合要素が第1の変速段を達成し、前記マニュアルバルブが第2位置のときには前記フェール機構の作用により前記シフトバルブが切替わって前記摩擦係合要素が第2の変速段を達成する自動変速機の油圧制御装置において、前記制御バルブは、オイルポンプからの油圧を利用して通電電流に応じた油圧を出力する第1のソレノイドバルブからの油圧に応じて制御圧を出力し、前記シフトバルブは、第2のソレノイドバルブの通電時には油圧が供給されて前記第1の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧を供給し、第2のソレノイドバルブの非通電時には油圧が供給されなくなり前記第2の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧を供給するように切替えられ、前記制御部は、各種信号に応じて前記第1のソレノイドバルブ及び第2のソレノイドバルブへの通電を制御し、前記マニュアルバルブは、手動レバーに連動して前記オイルポンプと前記制御バルブ或いは前記オイルポンプと前記シフトバルブとの連通を切替可能であり、前記フェール機構は、前記第2のソレノイドバルブと前記マニュアルバルブの油空間との間に配設され油圧室を有するフェールバルブと、該フェールバルブと前記マニュアルバルブの油空間との間に配設されるアクチュエータとを備え、前記フェールバルブは、油圧室に油圧が供給されないときにはオイルポンプからの油圧を前記第2のソレノイドバルブ側に供給し、前記油圧室に油圧が供給されるとオイルポンプと第2のソレノイドバルブとを遮断するとともに第2のソレノイドバルブ側の油圧を排出し、前記アクチュエータは、前記制御部が正常に機能しているときには前記マニュアルバルブの油空間と前記フェールバルブの油圧室とを遮断し、前記制御部の断線時には前記マニュアルバルブの油空間と前記フェールバルブの油圧室とを連通すべく作動し、前記マニュアルバルブが第1位置のときにはオイルポンプとアクチュエータの間を遮断し、第2位置のときにはオイルポンプとアクチュエータの間を連通することを特徴とする自動変速機の油圧制御装置とした。
【0006】
請求項1の発明によると、制御部の異常時には、マニュアルバルブが第2位置にあるときにフェール機構が作用してシフトバルブの切替が行われるので、制御部の異常時であっても第1の変速段と第2の変速段に任意に切替えることができる。したがって、車両の走行状況の変化に応じて、適切な変速段を選択することができる。
【0008】
また、オイルポンプはエンジンに連動して駆動するので、制御部が機能しない異常時であっても、オイルポンプから出力される油圧は油圧制御装置内に供給される。つまり、第1及び第2のソレノイドバルブが非通電状態となって制御バルブ及びシフトバルブの制御が行われない状態になる。このとき、フェール機構のアクチュエータが作動してマニュアルバルブの油空間とフェールバルブの油圧室とが連通する。この状態でマニュアルバルブが第1位置のときには、オイルポンプから出力される油圧がマニュアルバルブの油空間に供給される。油空間に供給された油圧はアクチュエータを介してフェールバルブの油圧室に供給される。これによってオイルポンプと第2のソレノイドバルブとが遮断されて、第2のソレノイドバルブにはオイルポンプから出力される油圧が供給されなくなる。これと同時に第2のソレノイドバルブ側の油圧が排出されるので、第2のソレノイドバルブを介してオイルポンプからシフトバルブに供給されていた油圧が排出される。したがって、シフトバルブは油圧が供給されていない状態となり、第2の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧が供給される。この状態からマニュアルバルブが第1位置に変位すると、マニュアルバルブの油空間とアクチュエータの間が遮断される。したがってオイルポンプからの油圧はフェールバルブの油圧室内に供給されなくなって、第2のソレノイドバルブ側にオイルポンプからの油圧が供給される。制御部の断線時では第2のソレノイドバルブが非通電なので、オイルポンプから供給される油圧がシフトバルブに供給され、シフトバルブが切替わる。これによって第1の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧が供給される。このように、制御部の断線時であってもフェールバルブとアクチュエータの作動、及びマニュアルバルブの位置によって変速段を切替えることができるので、車両の走行状況の変化に応じて、適切な変速段を選択することが可能になる。
【0009】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る全体構成を示す概略図、図2は本実施の形態における自動変速機10のスケルトン図、図3は本実施の形態における油圧回路図を示す。
【0010】
図1に示した自動変速機は、エンジン500の出力軸(図示省略)に接続される自動変速機10と、図2のスケルトン図で示す自動変速機10に組み込んだ油圧駆動式の5つの摩擦係合要素への油圧の供給および排出を制御する図3の油圧回路図で示した油圧制御部300と、この油圧制御部300内の複数のソレノイドバルブの作動を制御する制御部としての電子制御部400等によって構成されている。本実施の形態では、油圧制御部300と電子制御部400とで自動変速機の油圧制御装置を構成するものとする。
【0011】
自動変速装置10は、トルクコンバータ2の出力軸である入力軸11と、図示しない差動装置を介して車軸に連結される出力軸12と、入力軸11と連結するリングギヤを有する第1列のシングルピニオンプラネタリギヤG1と、第2列のシングルピニオンプラネタリギヤG2及び第3列のシングルピニオンプラネタリギヤG3を備え、第1の摩擦クラッチC1と、第2の摩擦クラッチC2と、第3の摩擦クラッチC3と、第1の摩擦ブレーキB1と、第2の摩擦ブレーキB2と、の5つの摩擦係合要素を備え、油圧制御部300および電子制御部400により5つの摩擦係合要素への油圧の供給を切換えて、前進6段後進1段の変速段を達成する。
【0012】
次に、油圧制御部300の主要構成について、図3の油圧回路図を用いて説明する。油圧制御部300は、オイルポンプ20と、ライン圧を生成するレギュレータバルブ30と、ライン圧を減圧するモジュレータバルブ40と、図示しない手動レバーの操作によって走行レンジの切換えを行うマニュアルバルブ50と、レギュレータバルブ30を介してオイルポンプ20からの油圧を利用して、通電電流に応じた調整圧を出力する第1のソレノイドバルブであるリニアソレノイドバルブ60、70、80と、リニアソレノイドバルブ60、70、80から出力される調整圧を導入するとともに導入した油圧に応じて出力する制御圧を生成する制御バルブ90、100、110と、各制御バルブ90、100、110から出力された制御圧を導入して摩擦係合要素の2重係合を防止するための3つのフェールバルブ120、130、140と、フェールバルブ120、130、140を介して制御バルブ90、100、110から出力された制御圧を導入するとともに供給される油圧に応じて各摩擦係合要素への制御圧の供給を切換える5つのシフトバルブ150、160、170、180、190と、通電電流に応じて各シフトバルブ150、160、170、180、190の位置を切換える第2のソレノイドバルブであるON−OFFソレノイドバルブ200、210、220と、ON−OFFソレノイドバルブ200、210、220とマニュアルバルブ50との間に配設され、フェールバルブ250とアクチュエータ260とからなるフェール機構とを備える。
【0013】
マニュアルバルブ50は、手動レバーによって軸方向に作動させられるスプール50Aを有するスプールバルブであり、手動レバーに連動してP(パーキング)レンジ、R(レバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジ、3レンジ、2レンジ及びL(ロー)レンジの7つのレンジに切替えられ、各レンジでオイルポンプ20と制御バルブ90、オイルポンプ20とシフトバルブとの連通が切替えられる。スプール50Aの図3右端側には油圧が供給される油空間50Bが形成される。また、マニュアルバルブ50はオイルポンプ20と連通するポンプ側ポート50bとアクチュエータ260と連通するフェール側ポート50aを有しており、Lレンジのときにフェール側ポート50aとポンプ側ポート50bとを連通し、それ以外のレンジではフェール側ポート50aとポンプ側ポート50bとを遮断する。
【0014】
フェールバルブ250は、ON−OFFソレノイドバルブ200とマニュアルバルブ50のポート50aとの間に配設され、油圧室250Bに供給される油圧に応じて軸方向に変位するスプール250Aを有するスプールバルブである。油圧室250Bに油圧が供給されない状態では、スプール250Aは図3左側の状態となるように上方向に付勢されている。フェールバルブ250には、オイルポンプ20と連通する第1ポート250aと、ON−OFFソレノイドバルブ200と連通する第2ポート250bと、図示しないオイルパンに向けて油を排出するドレンポート250dとが形成されており、スプール250Aの位置によってこれら各ポートの連通・遮断が切替えられる。
【0015】
アクチュエータ260は、フェールバルブ250の油圧室250Bとマニュアルバルブ50のポート50aとの間に配設される。アクチュエータ260は、通電時に油圧室250Bとポート50aを遮断し、非通電時に油圧室250Bとポート50aを連通することで、出力する油圧を断続的に切換えることが可能な常開のON−OFFソレノイドバルブであり、電子制御部が正常に機能しているときには通電されている。
【0016】
ここで、本実施の形態におけるリニアソレノイドバルブとは、オイルポンプから出力される油圧(オイルポンプから直接供給される油圧だけでなく、オイルポンプから別のバルブを介して出力される油圧も含む)を利用して、通電電流に応じた連続的な調整圧を出力することが可能なソレノイドバルブであり、ON−OFFソレノイドバルブとは、通電・非通電に応じて出力する圧力を断続的に切換えることが可能なソレノイドバルブである。
【0017】
本実施の形態では、リニアソレノイドバルブ60、70、80の非通電状態では調整圧が最大となり、通電状態においては、通電電流が大きくなるにつれて調整圧が小さくなり、通電電流の最大値では調整圧が制御バルブ90、100、110に供給されないように構成されている。すなわち、リニアソレノイドバルブ60、70、80が非通電状態では制御バルブから出力される制御圧が最大で、通電状態では、リニアソレノイドバルブ60、70、80への通電電流が小から大になるにつれて制御圧が小さくなり、通電電流の最大値では制御圧が生成されないようになっている。また、ON−OFFソレノイドバルブ200は、非通電状態で油圧をシフトバルブに供給し、通電状態ではシフトバルブには油圧が供給されないように構成される常開弁であり、ON−OFFソレノイドバルブ210、220は、通電状態で油圧をシフトバルブに供給し、非通電状態ではシフトバルブには油圧が供給されないように構成される常閉弁である。尚、3つのリニアソレノイドバルブ60、70、80の他にリニアソレノイドバルブ230を備えるが、このリニアソレノイドバルブ230はトルクコンバータ2のロックアップを制御するためのロックアップ制御バルブ240への調整圧を生成するものである。
【0018】
電子制御部400は、マイクロコンピュータを備えていて、エンジン500の出力軸の回転数Neを検出するエンジン回転数センサ(Neセンサ)41、自動変速機10の入力軸11の回転数Ntを検出する入力軸回転数センサ(Ntセンサ)42、自動変速機10の出力軸12の回転数(当該車両の車速に相当する)Noを検出する出力軸回転数センサ(Noセンサ)43、エンジン500のスロットル開度(エンジン負荷に相当する)θを検出するスロットル開度センサ(θセンサ)44、運転者の操作による手動レバー(図示せず)の位置を検出するポジションセンサ45にそれぞれ接続されている。そして、これらセンサの出力に基づいて所望の変速段となるように各リニアソレノイド60、70、80およびON−OFFソレノイド200、210、220への通電を制御する。
【0019】
マニュアルバルブ50の各レンジと各摩擦係合要素の係合・非係合及び変速段の関係を、図4に示す。
【0020】
次に、本発明の主旨である電子制御部400の断線時について説明する。この説明では、電子制御部400の断線前の状態でマニュアルバルブがDレンジに位置するとともに、変速段が5速で定常走行中のときの場合について説明する。
【0021】
定常走行中の5速では、ON−OFFソレノイドバルブ200、220が非通電状態、ON−OFFソレノイドバルブ210が通電状態であり、これによって各シフトバルブ150、160、170、180及び190が図3右側の状態である。また、制御バルブ90からの制御圧が第1の摩擦クラッチC1を係合させない程度の油圧となるようにリニアソレノイドバルブ60への通電が行われるとともに、制御バルブ100、110からの制御圧が第2の摩擦クラッチC2、第3の摩擦クラッチC3をそれぞれ係合させるのに充分な油圧となるようにリニアソレノイドバルブ70、80が非通電となっている。これにより、制御バルブ100からの制御圧がフェールバルブ130、120を介してシフトバルブ190に供給されて第3の摩擦クラッチC3が係合する。また、制御バルブ110からの制御圧がシフトバルブ150、160を介してシフトバルブ170に供給されて第2の摩擦クラッチC2が係合する。したがって、5速が達成される。
【0022】
上述の5速走行中に電子制御部400が断線すると、リニアソレノイドバルブ60、70及び80、ON−OFFソレノイドバルブ200、210及び220が全て非通電状態になる。すなわち、上記の5速の状態からはリニアソレノイドバルブ60が通電から非通電に切替わるとともに、ON−OFFソレノイドバルブ210が通電から非通電に切替わる。これによって、シフトバルブ160、170及び180が図3右側から図3左側の状態に移行するとともに、制御バルブ90からの制御圧が摩擦係合要素を係合させるのに充分な油圧になってフェールバルブ120及び130が図3左側の状態に移行して、制御バルブ90及び100からの制御圧を遮断する。電子制御部400の断線時であってもオイルポンプ20はエンジンの駆動に伴って駆動しており、制御バルブ110からの制御圧がシフトバルブ150、160から再びシフトバルブ150を介してシフトバルブ170に供給されて、第1の摩擦ブレーキB1が係合する。マニュアルバルブ50が2、3あるいはDレンジにあるときには、ポート50bとポート50cとが連通されているので、オイルポンプ20から出力される油圧は、マニュアルバルブ50内に導入されてから、シフトバルブ150を介してシフトバルブ170に供給され、第2の摩擦クラッチC2が係合する。したがって、6速が達成される。尚、電子制御部400の断線時にはアクチュエータ260が非通電されてマニュアルバルブ50のポートaとフェールバルブ260の油圧室250Bとが連通するが、マニュアルバルブ50のスプール50AがLレンジ以外ではポンプ側ポート50bとフェール側ポート50aが遮断されているので、油圧室250Bにはオイルポンプ20からの油圧が供給されずにフェールバルブ250は図3左側の状態となっている。したがって、オイルポンプ20からの油圧はフェールバルブ250の第1ポート250a、第2ポート250bを介してON−OFFソレノイドバルブ200側に供給される。尚、電子制御部400の断線時には、アクチュエータ260への通電が行なわれなく成り、通電状態から非通電状態へ切替わる。
【0023】
次に、上記した電子制御部400の断線時で6速走行中の状態から、手動レバーを操作してLレンジとすると、マニュアルバルブ50のスプール50AがLレンジの位置へ移行し、ポンプ側ポート50bとフェール側ポート50aとが連通する。オイルポンプ20からの油圧はポンプ側ポート50bを通じて、フェール側ポート50aを介してアクチュエータ260に供給される。アクチュエータ260に供給された油圧はフェールバルブ250の油圧室250Bに供給され、スプール250Aが変位してフェールバルブ250は図3右側の状態に切替わり、第1ポート250aと第2ポート250bが遮断されるとともにポート250bとドレンポート250dとが連通する。したがって、ON−OFFソレノイドバルブ200にはオイルポンプ20からの油圧が供給されなくなり、シフトバルブ150及び190が図3左側の状態に移行する。このときには、制御バルブ90からの制御圧がフェールバルブ120、シフトバルブ150を介してシフトバルブ170に供給されて、第1の摩擦ブレーキB1が係合する。このとき、フェールバルブ120が図3右側の状態に移行することで制御バルブ90からの制御圧が遮断されるとともに、制御バルブ110からの制御圧がシフトバルブ150を介してシフトバルブ180に供給されて、第1の摩擦クラッチC1を係合する。したがって、2速が達成される。
【0024】
本実施の形態では、5速で走行中の場合における電子制御部400の断線時について説明したが、5速以外の前進変速段で走行中の場合であっても、電子制御部400の断線時には上述と同様に2速あるいは6速が選択的に達成されるものであり、説明を省略する。
【0025】
このように、本実施の形態の油圧制御装置では、電子制御部400の断線時に、手動レバーがLレンジにある場合には2速が達成され、それ以外の前進走行レンジ(2レンジ、3レンジ及びDレンジ)にあるときには6速が達成されるので、運転者は走行状態や走行負荷に応じてマニュアルバルブ50を切換えることで2速或いは6速で走行することが可能になる。したがって、車両の積載量が多い場合や上り坂等の低速段での走行を要する場合にはマニュアルバルブ50を切替えてLレンジにし、高速道路を走行中等の高速段での走行を要する場合にはマニュアルバルブ50を切替えて2レンジ、3レンジ或いはDレンジに切替えることで、必要に応じた適切な走行が可能になる。
【0026】
尚、請求の範囲におけるマニュアルバルブの第1位置は、本実施の形態における2レンジ、3レンジ及びDレンジのときに相当し、第2位置はLレンジのときに相当する。また、請求の範囲における第1の変速段は、6速に相当し、第2の変速段は2速に相当する。
【0027】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定される意図はなく、例えば、リニアソレノイドバルブが非通電のときに制御バルブからの制御圧が摩擦係合要素に供給されないような形式のものを用いたり、変速段が前進6段以外の自動変速機に適用する等、本発明の主旨に沿った形態のものであればどのような制御装置であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によると、。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動変速機の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態における自動変速機のスケルトン図である。
【図3】本実施の形態における自動変速機の油圧制御部を示す図である。
【図4】各摩擦係合要素の係合・非係合と変速段との関係を示す図である。
【符号の説明】
10・・・自動変速機
20・・・オイルポンプ
50・・・マニュアルバルブ
60、70、80・・・リニアソレノイドバルブ(第1のソレノイドバルブ)
90、100、110・・・制御バルブ
150、160、170、180、190・・・シフトバルブ
200、210、220・・・ON−OFFソレノイドバルブ(第2のソレノイドバルブ)
250・・・フェールバルブ
260・・・アクチュエータ
300・・・油圧制御部
400・・・電子制御部(制御部)
C1、C2、C3、B1、B2・・・摩擦係合要素

Claims (3)

  1. エンジンにより駆動されるオイルポンプと、
    該オイルポンプからの油圧を制御圧として出力する制御バルブと、
    該制御バルブからの制御圧に応じて係合・非係合が制御されるとともに係合・非係合の組合せにより複数の変速段を達成する複数の摩擦係合要素と、
    油圧の供給に応じて前記制御圧が供給される摩擦係合要素を切替可能なシフトバルブと、
    電気信号に基づいて前記シフトバルブの切替え及び前記制御バルブから出力される制御圧を制御する制御部と、
    手動レバーの位置に連動して作動するマニュアルバルブと、
    前記シフトバルブと前記マニュアルバルブとの間に配設されるフェール機構と、を有し、
    前記制御部の断線時において、前記マニュアルバルブが第1位置のときには前記摩擦係合要素が第1の変速段を達成し、前記マニュアルバルブが第2位置のときには前記フェール機構の作用により前記シフトバルブが切替わって前記摩擦係合要素が第2の変速段を達成する自動変速機の油圧制御装置において、
    前記制御バルブは、オイルポンプからの油圧を利用して通電電流に応じた油圧を出力する第1のソレノイドバルブからの油圧に応じて制御圧を出力し、
    前記シフトバルブは、第2のソレノイドバルブの通電時には油圧が供給されて前記第1の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧を供給し、第2のソレノイドバルブの非通電時には油圧が供給されなくなり前記第2の変速段を達成可能な摩擦係合要素に制御圧を供給するように切替えられ、
    前記制御部は、各種信号に応じて前記第1のソレノイドバルブ及び第2のソレノイドバルブへの通電を制御し、
    前記マニュアルバルブは、手動レバーに連動して前記オイルポンプと前記制御バルブ或いは前記オイルポンプと前記シフトバルブとの連通を切替可能であり、
    前記フェール機構は、前記第2のソレノイドバルブと前記マニュアルバルブの油空間との間に配設され油圧室を有するフェールバルブと、該フェールバルブと前記マニュアルバルブの油空間との間に配設されるアクチュエータとを備え、
    前記フェールバルブは、油圧室に油圧が供給されないときにはオイルポンプからの油圧を前記第2のソレノイドバルブ側に供給し、前記油圧室に油圧が供給されるとオイルポンプと第2のソレノイドバルブとを遮断するとともに第2のソレノイドバルブ側の油圧を排出し、前記アクチュエータは、前記制御部が正常に機能しているときには前記マニュアルバルブの油空間と前記フェールバルブの油圧室とを遮断し、前記制御部の断線時には前記マニュアルバルブの油空間と前記フェールバルブの油圧室とを連通すべく作動し、
    前記マニュアルバルブが第1位置のときにはオイルポンプとアクチュエータの間を遮断し、第2位置のときにはオイルポンプとアクチュエータの間を連通することを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記マニュアルバルブの第1位置は、手動レバーが通常走行レンジにあるときの位置であり、第2位置は手動レバーが低速走行レンジにあるときの位置であり、前記第1の変速段は前記第2の変速段より高速側の変速段であることを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記フェールバルブは、油圧室に供給される油圧に応じて変位するとともに、
    第2の変速段を達成可能な位置に向けて付勢されるスプールを有するスプールバルブであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動変速機の油圧制御装置。
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