JP3521684B2 - パワーテイクオフ装置付自動変速機 - Google Patents

パワーテイクオフ装置付自動変速機

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JP3521684B2
JP3521684B2 JP14790397A JP14790397A JP3521684B2 JP 3521684 B2 JP3521684 B2 JP 3521684B2 JP 14790397 A JP14790397 A JP 14790397A JP 14790397 A JP14790397 A JP 14790397A JP 3521684 B2 JP3521684 B2 JP 3521684B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンから補助動力
を取り出すパワーテイクオフ装置(以下、PTO装置と
称する)を装備した自動変速機、即ちPTO装置付自動
変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特殊車輌、すなわち荷役車輌、農耕機、
清掃車、建設車輌といったいわゆるPTO付自動変速機
では、走行以外の目的でエンジンから動力を取り出し、
その車輌の使用目的に応じた付設機械類を作動させてい
る。これら別途用途に用いる動力は、通常は自動変速機
に副軸を設けて取り出している。
【0003】従来のPTO装置付自動変速機として、特
公平6−74848号公報に開示される技術がある。こ
の技術によると、車輌を停止させて付設機械類を作動さ
せるP(パーキング)レンジあるいはN(ニュートラ
ル)レンジにおいて、PTO操作スイッチのオンにより
ロックアップクラッチを係合して、ロックアップをオン
とするロックアップ制御装置が開示されている。この技
術によると、PレンジあるいはNレンジでもロックアッ
プをオンとすることにより、エンジンの動力を効率良く
PTO装置に利用することができる。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の
PTO装置付自動変速機では、ロックアップ制御バルブ
の制御用のソレノイドバルブがスティックしてソレノイ
ドバルブが動かなくなると、PTO操作スイッチをオフ
にしてもロックアップのオン状態が解除されずに、PT
O装置を作動させる必要がないときでもロックアップの
オン状態のままである場合が考えられる。この状態、即
ちロックアップがオン状態のままでPレンジから走行レ
ンジにシフトチェンジすると、自動変速機の変速段はニ
ュートラル状態から1速に移行する。変速段が1速でロ
ックアップがオンになるとエンジンが大きな衝撃を受け
て停止してしまい、車輌が走行できない可能性が高い。
【0005】そこで本発明は、PTO装置付自動変速機
において、上述の如く車輌の停止状態からソレノイドが
スティックしてロックアップのオン状態を解除できない
場合であっても、確実に車輌を走行させることが可能な
PTO装置付自動変速機を提供することを技術的課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、補助動力を取り出すパワーテイクオフ装
置を備えるパワーテイクオフ装置付自動変速機であっ
て、パワーテイクオフスイッチと、エンジン出力軸と自
動変速機の入力軸とを連結するとともに前記パワーテ
イクオフスイッチがオンのときに前記パワーテイクオフ
装置と連結するタービン軸と前記エンジン出力軸と
タービン軸とを直結するロックアップクラッチとを有
するトルクコンバータと、前記自動変速機のライン圧を
調圧するモジュレータバルブと、前記ロックアップクラ
ッチの係合を制御するロックアップ制御バルブと、シフ
トレバーがN(ニュートラル)レンジ又はP(パーキン
グ)レンジのときに前記モジュレータバルブからのライ
ン圧を前記ロックアップ制御バルブへ供給し、変速段が
1速のときにはロックアップ制御バルブへの油圧を遮断
する前記自動変速機の変速段を1速から2速に切り換え
る1−2シフトバルブと、前記シフトレバーがN(ニュ
ートラル)レンジ又はP(パーキング)レンジであると
ともに前記パワーテイクオフスイッチがオンのとき、前
記1−2シフトバルブからロックアップ制御バルブへの
ライン圧を供給するようにロックアップ制御バルブに連
結するソレノイドと、を備えるようにした。
【0007】また、請求項2では、シフトレバーの位置
がN(ニュートラル)レンジ又はP(パーキング)レン
ジにある場合にロックアップクラッチを作動させて流体
継手を直結可能なパワーテイクオフ装置付自動変速機で
あって、前記自動変速機のライン圧を調圧するモジュレ
ータバルブと、第1ソレノイドが通電するとともに前記
モジュレータバルブからの油圧が導入されると前記ロッ
クアップクラッチが作動して流体継手を直結させるロッ
クアップ制御バルブと、シフトレバーが走行レンジにあ
る場合に第2ソレノイドが通電すると、前記自動変速機
の変速段を1速から2速に移行するとともに前記モジュ
レータバルブからロックアップ制御バルブへの油圧を遮
断から連通するようにスプールが作動する1−2シフト
バルブと、前記シフトレバーがR(リバース)レンジに
ある場合に、前記1−2シフトバルブから前記ロックア
ップ制御バルブへの油圧の導入を遮断するロックアップ
シグナルバルブと、第1ソレノイド及び第2ソレノイド
への電流の通電・非通電をそれぞれ制御する制御手段
と、を備えるようにした。
【0008】請求項1及び請求項2によると、シフトレ
バーがP(パーキング)あるいはN(ニュートラル)レ
ンジで、ロックアップクラッチにより流体継手を直結状
態として走行以外の目的でエンジンの回転を有効に利用
した後に、シフトレバーを走行レンジにして車輌を走行
させる場合において、ロックアップ制御バルブへの油圧
が1−2シフトバルブを介することで変速段が1速にあ
るときにはロックアップクラッチが作動しないような構
成としたことにより、第1ソレノイドバルブにスティッ
ク等の故障が発生して常に通電状態と同じ状態になった
場合にロックアップオン状態になった場合であっても、
Pレンジ及びNレンジの停車状態における流体継手の直
結から走行レンジやRレンジの走行状態にシフトチェン
ジした際に、変速段が1速のときには確実にロックアッ
プを解除することができる。したがって、PTO装置を
作動させてから走行したときに第1ソレノイドに異常が
あっても、少なくとも変速段が2速以上でなければロッ
クアップクラッチは係合しないので、エンジンストール
を起こすことなく車輌を走行させることが可能になる。
【0009】請求項4は、シフトレバーがR(リバー
ス)レンジにある場合に、1−2シフトバルブからロッ
クアップ制御バルブへの油圧の導入を遮断するロックア
ップシグナルバルブを備えるようにした。
【0010】具体的な構成としては、請求項5に示すご
とく、ロックアップシグナルバルブが1−2シフトバル
ブからの油圧を導入する第3ポートとロックアップ制御
バルブと連通する第4ポートを有し、シフトレバーがR
レンジにある場合にはスプールが移動して第3ポートと
第4ポートを遮断するように構成するのが好ましい。
【0011】請求項4及び請求項5によると、一般的に
変速段が1段しかないR(リバース)レンジについて
も、ロックアップシグナルバルブによりロックアップ制
御バルブに油圧が供給されないようになっているので、
請求項1の効果に加え、PTO装置を作動させてからR
レンジにて走行した場合であっても、第1ソレノイドに
異常があってもエンジンストールを起こすことなく確実
に車輌を走行させることが可能になる。
【0012】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。本実施の形態においては、自動変速機本
体は4速(オーバードライブ付)のものを使用してい
る。
【0013】本実施の形態は図1に示すように補助動力
を取出すPTO装置を備えた自動変速機である。
【0014】本実施の形態は図1に示すように、自動変
速機は流体継手、伝導装置及び変速機から成るユニット
A、補助動力を取出すPTO部P、Sから構成されてい
る。それぞれの構成について説明する。
【0015】PTO部P、SはPTO装置PとPTO操
作手段Sから成り、PTO装置Pは図2に示す如く遊星
歯車機構のクラッチC1が連結された入力ギア60と、
このギア60と操作手段Sの一部である接続ギア61を
介して噛合し、中間シャフト62上に回転自在に配置さ
れた中間ギア対63a、63bと、中間ギア63bと噛
合する変速ギア64a、64bと変速ギア64bと噛合
する出力ギア65と、出力ギア65の出力シャフト66
から構成される。
【0016】操作手段Sは、接続ギア61と、接続ギア
61をシフトするシフト部材67と、シフト部材67と
連結するPTO操作レバー68と、PTO操作レバー6
8を動かすようにしたアクチュエータ69と、アクチュ
エータ69の切換バルブ70と、オン、オフにより切換
バルブ70への通電、非通電を行うPTOスイッチ71
とから成る。PTOスイッチ71をオンすると、PTO
操作信号が切換バルブ70のソレノイドに入力する。そ
して、アクチュエータ69が作動してPTO操作レバー
68を図の実線の位置に移動させる。PTO操作レバー
68と連動して動くシフト部材67により、入力ギア6
0とPTO装置Pの中間ギア63aとが接続ギア61を
介して噛合する。これによって、中間ギヤ対63a、6
3b、変速ギア64a、64b、出力ギア65を介して
PTO装置Pの出力シャフト66とクラッチC1とが係
合する。PTO操作信号が消滅すると、切換バルブ70
がスプリング力により復元し、アクチュエータ69内の
作動油をドレンする。アクチュエータ69はスプリング
力により基の位置に復帰し、PTO操作レバー68を切
断状態に戻す。
【0017】ユニットAの自動変速機について説明す
る。タービン軸3は流体継手であるトルクコンバータ2
を介して図示しないエンジンのエンジン回転軸10と結
合されている。トルクコンバータ2はこのトルクコンバ
ータ2の働きを阻止しエンジン回転軸10とタービン軸
3を直結させるためのロックアップクラッチ1を備え
る。タービン軸3は遊星歯車装置のキャリア4に連結さ
れている。キャリア4により回転可能に支持されたプラ
ネタリピニオン5はODプラネタリギア16を介して中
間軸17に連結されている。またプラネタリピニオン5
はサンギア18と噛み合っている。サンギア18とキャ
リア4との間にはワンウェイクラッチ19とODクラッ
チC0が設けられている。サンギア18とハウジング2
0との間にはODブレーキB0が設けられている。中間
軸17と中間軸21の間にはフォワードクラッチC1が
設けられている。また、中間軸17とサンギア軸22の
間にはダイレクトクラッチC2が設けられている。サン
ギア軸22とハウジング20との間にはセカンドブレー
キB1が設けられている。出力軸43に連結されたキャ
リア24により回転可能に支持されたプラネタリピニオ
ン25はキャリア26を介して中間軸21と連結されて
いる。またプラネタリピニオン25はサンギア軸22と
噛み合っている。プラネタリピニオン27はキャリア2
4およびサンギア軸22と噛み合っている。プラネタリ
ピニオン27とハウジング20との間にはRevブレー
キB2及びワンウェイクラッチF1が設けられている。
尚、本実施の形態におけるクラッチC0,C1,C2,
及びブレーキB0,B1,B2は本発明における摩擦係
合要素である。
【0018】本実施例の自動変速機の各変速段における
各摩擦係合要素の係合は、表1に示す通りである。表1
において、○は係合、×は開放を表わす。
【0019】
【表1】
【0020】クラッチC0、C1、C2およびブレーキ
B0、B1、B2は、図4に示す電子制御回路によって
制御された油圧回路により制御される。電子制御回路は
シフトレバーの位置と自動変速機の変速段に応じて変速
可否を判断し、そのシフトの状況に応じて表2に基づい
てブレーキ・クラッチの係合・開放を制御する。
【0021】
【表2】
【0022】表2において、逆シフト時には係合側と開
放側のソレノイドバルブが逆になる。
【0023】図4は本実施の形態の電子制御回路のブロ
ック図である。図4について説明する。車輌に搭載され
るバッテリ38の端子にはイグニッションスイッチ37
を介して定電圧電源回路36の入力端が接続されてい
る。定電圧電源回路36の出力端には、制御手段である
中央処理ユニットCPUの電源端子VCCおよびGND
が接続されている。定電圧電源回路36はバッテリ38
の出力電圧を中央処理ユニットCPUが動作可能な電圧
に変換するためのものである。
【0024】中央処理ユニットCPUの各入力端子に
は、エンジン回転数センサ31、車速センサ32、ニュ
ートラルスタートスイッチ33、アイドルスイッチ34
およびブレーキスイッチ35が接続されている。第1ソ
レノイド13及び第2ソレノイド12への通電、非通電
の制御はシフトレバーの位置と変速段、及び各センサと
スイッチの状態に応じて決定される。尚、図4では簡略
のために各センサおよびスイッチの入力インターフェー
スは省略している。
【0025】エンジン回転数センサ31は、エンジンの
回転数を検出するセンサである。エンジン回転数センサ
31は図示しないエンジンの出力軸の近傍に配設され、
エンジンの出力軸の回転数に応じた周波数を有するパル
ス信号を出力する。この出力は中央処理ユニットCPU
に送信される。
【0026】車速センサ32は、車輌の速度を検出する
センサである。車速センサ32は自動変速機の出力軸の
回転により発生する渦電流を検出する渦電流式のものを
用いる。
【0027】ニュートラルスタートスイッチ33はシフ
トレバーの位置を検出するものであり、D(ドライブ)
レンジスイッチ、L(ロー)レンジスイッチ、2(セカ
ンド)レンジスイッチ、3(サード)レンジスイッチ、
N(ニュートラル)レンジスイッチ、R(リバース)レ
ンジスイッチおよびP(パーキング)レンジスイッチを
有し、D、L、2、3、N、R、Pの各レンジを検出す
る。尚、D、L、2、3レンジは本発明における走行レ
ンジである。
【0028】アイドルスイッチ34は、エンジンのアイ
ドル状態を検出するセンサであり、アイドル時に接点が
ONになる。
【0029】ブレーキスイッチ35は、ブレーキのオン
・オフを検出する。
【0030】中央処理ユニットCPUの各出力端子に
は、第1ソレノイド13、第2ソレノイド12が接続さ
れており、PTO操作スイッチ等の値により第1ソレノ
イド13、第2ソレノイド12への通電、非通電を制御
する。尚、実際にはクラッチC0、クラッチC2、ブレ
ーキB0、ブレーキB1、ブレーキB2を制御するソレ
ノイドがCPUに接続されるが、簡略化のために本発明
に関係のないソレノイドは図4では省略している。
【0031】中央処理ユニットCPUは、内部にRA
M、ROM等のメモリー、タイマー、レジスタを有して
おり、イグニッションスイッチ37がオンとなり、中央
処理ユニットCPUに電圧が供給されはじめると中央処
理ユニットCPUが処理を実行し始める。本実施の形態
では、中央処理ユニットCPUの実行する処理について
の説明は省略する。
【0032】次に、本実施の形態における自動変速機の
ロックアップの作動について図3を用いて説明する。P
レンジ及びNレンジにおけるロックアップは、第2ソレ
ノイド12が通電することにより第2ソレノイド12が
閉状態になって、ライン圧PL2が1−2シフトバルブ
11の室11aを押圧することにより、1−2シフトバ
ルブ11のスプール11cが図面下方に押し下げられ
る。1−2シフトバルブ11が押し下げられると、スプ
ール11cは図面右側の状態となって、ライン圧PL1
が第1ポート29に導入され、室11bを介して第1ポ
ート29と第2ポート30とが連通する。これによっ
て、油路L11AとL11Bとが連通する。そして、ラ
イン圧PL1はモジュレータバルブ28を介して調圧さ
れて、ロックアップシグナルバルブ14と連通する。ロ
ックアップシグナルバルブ14のスプール14aは、図
示しないマニュアルバルブからのリバース圧PRによっ
て押し下げられることがなく、モジュレータバルブ28
を通る油圧、即ちライン圧PL1はロックアップシグナ
ルバルブ14の第3ポート31に導入され、第4ポート
32からロックアップ制御バルブ15に供給される。そ
して第1ソレノイド13がオンのときには油路L14A
からの油圧がロックアップ制御バルブ15のスプール1
5aを押圧して、ロックアップ制御バルブ15は図面左
側の状態になる。このとき、油路L14BとL14Cと
が連通し、油路L14Bはライン圧PL3からの油圧を
受け、ロックアップクラッチ1が作動する。尚、第1ソ
レノイド13がオフのときにはロックアップクラッチ1
は作動されない。
【0033】Rレンジでは、第1ソレノイド12が非通
電の状態でマニュアルバルブからのリバース圧PRが1
−2シフトバルブ11の中程に供給され、1−2シフト
バルブ11のスプール11cが図面下方に押し下げられ
てモジュレータバルブ28からの油圧が1−2シフトバ
ルブ11を介してロックアップシグナルバルブ14と連
通する。しかし、ロックアップシグナルバルブ14のス
プール14aはマニュアルバルブからのリバース圧PR
によって押し下げられているので、モジュレータバルブ
28を通る油圧は油路L14Aには供給されず、ロック
アップ制御バルブ15には油圧は供給されない。したが
って、第1ソレノイド13の通電、非通電によらずトル
クコンバータ2内のロックアップクラッチ1は締結され
ない。
【0034】Dレンジの第1速では、第2ソレノイド1
2は非通電であるため、1−2シフトバルブ11のスプ
ール11cは図面上方に保持されたままとなる。このと
き、ライン圧PL1がモジュレータバルブ28を介して
油路L11Aに供給されるが、油路L11AとL11B
とはスプール11cにより遮断される。したがって、モ
ジュレータバルブ28からの油圧はロックアップ制御バ
ルブ15に供給されずに、第1ソレノイド13の通電、
非通電によらずトルクコンバータ2内のロックアップク
ラッチ1は締結されない。
【0035】Dレンジの第2速と第3速でのロックアッ
プについても前述したPレンジ及びNレンジにおけるロ
ックアップ作動と同じで、第2ソレノイド12が通電す
ることにより第2ソレノイド12が閉じ、ライン圧PL
2が1−2シフトバルブ11の室11aを押圧すること
により、1−2シフトバルブ11のスプール11cが図
面下方に押し下げられる。スプール11cが押し下げら
れると、1−2シフトバルブ11は図面右側の状態とな
って、ライン圧PL1が第1ポート29に導入され、室
11bを介して第1ポート29と第2ポート30とが連
通する。これによって、油路L11AとL11Bとが連
通する。そして、ライン圧PL1がモジュレータバルブ
28を介して1−2シフトバルブ11の室11bを通
り、ロックアップシグナルバルブ14と連通する。Dレ
ンジにおいては、ロックアップシグナルバルブ14が図
示しないマニュアルバルブからのリバース圧PRによっ
て押し下げられることがなく、モジュレータバルブ28
を通る油圧、即ちライン圧PL1はロックアップシグナ
ルバルブ14の第3ポート31に導入され、第4ポート
32からロックアップ制御バルブ15に供給される。そ
して第1ソレノイド13がオンのときには油路L14A
からの油圧がスプール15aを押圧して、ロックアップ
制御バルブ15は図面左側の状態になる。このとき、油
路L14BとL14Cとが連通し、油路L14Bはライ
ン圧PL3からの油圧を受け、トルクコンバータ2のロ
ックアップクラッチ1が作動する。尚、第1ソレノイド
13がオフのときにはロックアップクラッチ1は作動さ
れない。
【0036】Dレンジの第4速(オーバードライブ)で
は、第2ソレノイド12が非通電の状態で、マニュアル
バルブからのドライブレンジ圧が図示しない2−3シフ
トバルブを通じて1−2シフトバルブ11の中程に供給
されるので、1−2シフトバルブ11のスプール11c
が押し下げられて、モジュレータバルブ28を介して供
給される油圧が油路L11AとL11Bとを連通させ
る。ロックアップシグナルバルブ14はマニュアルバル
ブからのリバース圧PRによって押し下げられることが
ないため、モジュレータバルブ28を介して供給される
油圧がロックアップ制御バルブ15に供給され、第1ソ
レノイド13の通電、非通電によりトルクコンバータ2
内のロックアップクラッチ1の作動が制御される。
【0037】2レンジ及びLレンジについてもDレンジ
と同様に作動するので、説明は省略する。
【0038】上記に示すように、シフトレバーがPレン
ジ、Nレンジ、Dレンジの第2速から第4速、2レンジ
及びLレンジの第2速から第3速においてロックアップ
のオン、オフが制御可能で、ロックアップクラッチ1の
作動を制御することができる。従って、例えばPレンジ
やNレンジでロックアップクラッチ1を締結しながらP
TO装置を作動して、エンジンの動力を有効に使うこと
ができる。
【0039】更に、ロックアップ制御バルブ15への油
圧の供給は、1−2シフトバルブ11を介して変速段が
1速ではロックアップクラッチ1が作動しない構成であ
るために、第1ソレノイドバルブ13やロックアップ制
御バルブ15がスティックして常にロックアップのオン
状態になった場合であっても、Pレンジ及びNレンジの
停車状態における流体継手の直結からDレンジやRレン
ジの走行状態にシフトチェンジした際に、変速段が1速
のときにはロックアップがオフになる。したがって、P
TO装置の作動後に第1ソレノイド13やロックアップ
制御バルブ15に異常があっても、シフトレバーの位置
が走行レンジのときには変速段が1速でロックアップク
ラッチ1がオフになるので、エンジンストールを起こす
ことなく車輌を走行させることが可能になる。また、シ
フトレバーの位置がRレンジのときには、ロックアップ
シグナルバルブ14により油圧がロックアップ制御バル
ブ15に供給されないように構成されているので、この
場合にもエンジンストールを起こすことなく車輌を走行
させることが可能になる。
【0040】本実施の形態では、シフトポジションがN
レンジ及びPレンジでは第2ソレノイド12に通電して
1−2シフトバルブ11のスプール11aを図面下方に
移動させたが、シフトポジションがNレンジ及びPレン
ジでニュートラル圧及びパーキング圧(図示せず)が1
−2シフトバルブ11に供給され、スプール11aを図
面下方に移動するように油圧回路を構成すると、第2ソ
レノイド12は非通電状態のままでよく、制御手段によ
る制御が簡単になる。
【0041】
【効果】請求項1及び請求項2によると、シフトレバー
の位置がPあるいはNレンジで、ロックアップクラッチ
により流体継手を直結状態として走行以外の目的でエン
ジンの回転を有効に利用した後に、シフトレバーを走行
レンジにして車輌を走行させる場合において、ロックア
ップ制御バルブへの油圧が1−2シフトバルブを介する
ことで変速段が1速にあるときにはロックアップクラッ
チが作動しないような構成としたことにより、第1ソレ
ノイドバルブにスティック等の故障が発生して常に通電
状態と同じ状態になった場合であっても、Pレンジ及び
Nレンジの停車状態における流体継手の直結からDレン
ジやRレンジの走行状態にシフトチェンジした際に、変
速段が1速のときには確実にロックアップを解除するこ
とができる。したがって、PTO装置を作動させてから
走行したときに第1ソレノイドに異常があっても、少な
くとも変速段が2速以上でなければロックアップクラッ
チは係合しないので、エンジンストールを起こすことな
く車輌を走行させることが可能になる。したがって、第
1ソレノイドがスティックしてロックアップクラッチが
係合した状態から戻らないようなときでも、新たに部品
を付け加えることなく変速段が 速時にはロックアップ
クラッチが係合しない構成が可能になる。これにより、
装置のコスト及び製造工数を増加させることなくエンジ
ンストールの防止ができる。
【0042】また、請求項4及び請求項5によると、一
般的に変速段が1段しかないリバースレンジについて
も、ロックアップシグナルバルブによりロックアップ制
御バルブに油圧が供給されないようになっているので、
請求項1及び請求項2の効果に加え、PTO装置を作動
させてからRレンジにて走行した場合であっても、第1
ソレノイドに異常があっても、エンジンストールを起こ
すことなく確実に車輌を走行させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のギアトレーンを示す図である。
【図2】図1の要部を拡大した図である。
【図3】本実施の形態を示す油圧回路図である。
【図4】本実施の形態の電子制御回路のブロック図であ
る。
【符号の説明】
A・・自動変速機ユニット P・・PTO
装置 S・・PTO操作手段 1・・ロック
アップクラッチ 2・・トルクコンバータ(流体継手) 11・・1−
2シフトバルブ 12・・第2ソレノイド 13・・第1
ソレノイド 14・・ロックアップシグナルバルブ 15・・ロッ
クアップ制御バルブ 28・・モジュレータバルブ 29・・第1
ポート 30・・第2ポート 31・・第3
ポート 32・・第4ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−362361(JP,A) 特開 平3−265758(JP,A) 特開 昭60−260762(JP,A) 特開 平5−157172(JP,A) 特公 平6−74848(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補助動力を取り出すパワーテイクオフ装
    置を備えるパワーテイクオフ装置付自動変速機であっ
    て、 パワーテイクオフスイッチと、 エンジン出力軸と自動変速機の入力軸とを連結するとと
    もに前記パワーテイクオフスイッチがオンのときに前
    記パワーテイクオフ装置と連結するタービン軸と前記
    エンジン出力軸と前記タービン軸とを直結するロックア
    ップクラッチとを有するトルクコンバータと、 前記自動変速機のライン圧を調圧するモジュレータバル
    ブと、 前記ロックアップクラッチの係合を制御するロックアッ
    プ制御バルブと、 シフトレバーがN(ニュートラル)レンジ又はP(パー
    キング)レンジのときに前記モジュレータバルブからの
    ライン圧を前記ロックアップ制御バルブへ供給し、変速
    段が1速のときにはロックアップ制御バルブへの油圧を
    遮断する前記自動変速機の変速段を1速から2速に切り
    換える1−2シフトバルブと、 前記シフトレバーがN(ニュートラル)レンジ又はP
    (パーキング)レンジであるとともに前記パワーテイク
    オフスイッチがオンのとき、前記1−2シフトバルブか
    らロックアップ制御バルブへのライン圧を供給するよう
    にロックアップ制御バルブに連結するソレノイドと、 を備えることを特徴とするパワーテイクオフ装置付自動
    変速機。
  2. 【請求項2】 シフトレバーの位置がN(ニュートラ
    ル)レンジ又はP(パーキング)レンジにある場合にロ
    ックアップクラッチを作動させて流体継手を直結可能な
    パワーテイクオフ装置付自動変速機であって、前記 自動変速機のライン圧を調圧するモジュレータバル
    ブと、 第1ソレノイドが通電するとともに前記モジュレータバ
    ルブからの油圧が導入されると前記ロックアップクラッ
    チが作動して流体継手を直結させるロックアップ制御バ
    ルブと、 シフトレバーが走行レンジにある場合に第2ソレノイド
    が通電すると、前記自動変速機の変速段を1速から2速
    に移行するとともに前記モジュレータバルブからロック
    アップ制御バルブへの油圧を遮断から連通するようにス
    プールが作動する1−2シフトバルブと、前記シフトレバーがR(リバース)レンジにある場合
    に、前記1−2シフトバルブから前記ロックアップ制御
    バルブへの油圧の導入を遮断するロックアップシグナル
    バルブと、 第1ソレノイド及び第2ソレノイドへの電流の通電・非
    通電をそれぞれ制御する制御手段と、を備えることを特
    徴とするパワーテイクオフ装置付自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記1−2シフトバルブは前記モジュレ
    ータバルブからの油圧を導入する第1ポートと前記ロッ
    クアップ制御バルブと連通可能な第2ポートを有し、 前記1−2シフトバルブのスプールは前記第2ソレノ
    イドの非通電時には前記第1ポートと第2ポートとの間
    を遮断し、前記第2ソレノイドの通電時には変速段が2
    速以上になるように前記自動変速機の摩擦係合要素へ油
    圧を供給するとともに前記第1ポートと第2ポートとを
    連通することを特徴とする、請求項2のパワーテイクオ
    フ装置付自動変速機。
  4. 【請求項4】 前記シフトレバーがR(リバース)レン
    ジにある場合に、前記1−2シフトバルブから前記ロッ
    クアップ制御バルブへの油圧の導入を遮断するロックア
    ップシグナルバルブを備えることを特徴とする、請求項
    1のパワーテイクオフ装置付自動変速機。
  5. 【請求項5】 前記ロックアップシグナルバルブは前記
    1−2シフトバルブからの油圧を導入する第3ポートと
    前記ロックアップ制御バルブと連通する第4ポートを有
    し、前記シフトレバーがRレンジにある場合にはスプー
    ルが移動して第3ポートと第4ポートを遮断することを
    特徴とする、請求項4のパワーテイクオフ装置付自動変
    速機。
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