JPH04370460A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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Publication number
JPH04370460A
JPH04370460A JP3169332A JP16933291A JPH04370460A JP H04370460 A JPH04370460 A JP H04370460A JP 3169332 A JP3169332 A JP 3169332A JP 16933291 A JP16933291 A JP 16933291A JP H04370460 A JPH04370460 A JP H04370460A
Authority
JP
Japan
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gear
shift
range
speed
transmission section
Prior art date
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Pending
Application number
JP3169332A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yutaka Taga
豊 多賀
Yasuo Hojo
康夫 北條
Kazumasa Tsukamoto
一雅 塚本
Masahiro Hayabuchi
正宏 早渕
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP3169332A priority Critical patent/JPH04370460A/ja
Publication of JPH04370460A publication Critical patent/JPH04370460A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おいて変速を制御するための装置に関し、特に後進段お
よび複数の前進段を設定することのできる主変速部と少
なくとも高低の二段に変速することのできる副変速部と
を備えた自動変速機の変速制御装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】上述した主変速部と副変速部とを備えた
自動変速機は、主変速部を最高速段に設定した状態で副
変速部を高速段に設定することにより、変速比が“1”
以下のいわゆるオーバードライブ段に設定することがで
き、燃費を向上させ、また静粛性を向上させることがで
きる。またこのような主変速部と副変速部とを備えた自
動変速機で設定できる変速段の数は、主変速部での変速
段数と副変速部での変速段数とを掛けたものとなるから
、設定可能な変速段が多くなり、多様性のある自動変速
機とすることができる。例えば特開昭57−37140
号公報に記載された発明では、主変速部を前進3段に切
換えることのできる構成とし、かつ副変速部を高低2段
に切換えることのできる構成とすることにより、前進6
段を設定できるようにしている。そして上記従来の発明
では、シフトレバーを操作して“3”レンジや“2”レ
ンジあるいはLレンジなどのエンジンブレーキを効かせ
るレンジを選択した場合には、副変速部を低速段(直結
状態)にする変速段を設定するようにしている。具体的
には、副変速部を低速段にして設定する変速段を第1速
、第2速、第3速とし、副変速部を高速段にして設定す
る変速段を第1.5 速、第2.5 速、第3.5 速
とすれば、ドライブ(D)レンジではこれらの全ての変
速段を車速やスロットル開度に応じて設定し、前記エン
ジンブレーキを効かせるレンジでは、第1速および第2
速ならびに第3速のいずれかに設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで通常の走行を
しているときにDレンジからエンジンブレーキの効くレ
ンジにマニュアルシフトした場合、一般には、ダウンシ
フトが生じるから、上述した従来の発明ではこのような
マニュアルシフトに伴うダウンシフトが、主変速部と副
変速部とを同時に切換える所謂同時変速となることはな
い。すなわちDレンジのみで使用する第1.5 速、第
2.5 速、第3.5 速は、エンジンブレーキの効く
レンジで使用する変速段(第1速、第2速、第3速)に
対して副変速部を低速段から高速段に切換えて設定する
変速段であるから、Dレンジのみで使用する変速段から
エンジンブレーキの効くレンジで使用する変速段へのダ
ウンシフトは、副変速部を低速段に切換えることのみに
よって達成することができる。なお、Dレンジとエンジ
ンブレーキの効くレンジとの両方で使用する変速段の間
のダウンシフトは、主変速部のみを低速側の変速段に切
換えることによって達成されるから、この場合も同時変
速とならない。
【0004】しかしながら上述した従来の装置において
、エンジンブレーキの効くレンジを選択した場合に設定
される変速段が、副変速部を高速段にすることによって
設定される変速段であるとした場合、Dレンジからエン
ジンブレーキにマニュアルシフトした際に生じるダウン
シフトが同時変速となってしまう。すなわち前述した第
1.5 速や第2.5 速をエンジンブレーキの効くレ
ンジで使用する変速段とした場合、エンジンブレーキレ
ンジにシフトすることに伴って第2速から第1.5 速
へのダウンシフトや第3速から第2.5 速へのダウン
シフトが生じることになるが、これらいずれのダウンシ
フトも、副変速部を高速段に切換え、かつ主変速部を低
速側の変速段に切換える同時変速になってしまう。同時
変速は変速ショックを悪化させる原因となったり、これ
を避けるための制御が複雑になったりするので、同時変
速を生じないようにするとすれば、前記従来の装置では
、エンジンブレーキの効くレンジで設定する変速段とし
て、副変速部を高速段にして設定する変速段を採用する
ことができない。
【0005】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、副変速部を高速段にして設定する変速段をエ
ンジンブレーキでの変速段とし、かつエンジンブレーキ
レンジにマニュアルシフトした際のダウンシフトが同時
変速とならない変速制御装置を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す構成としたことを特徴と
するものである。すなわちこの発明は、複数の前進段に
設定可能な主変速部1と、少なくとも高低二段に切換え
ることのできる副変速部2と、これらの変速部1,2に
よって設定可能な変速段のうち副変速部2を高速段に設
定可能な変速段として選択するエンジンブレーキレンジ
と副変速部2を低速段にしかつエンジンブレーキの効か
ない変速段を含む複数の変速段を設定可能な変速段とし
て選択するドライブレンジとに切換えるマニュアルシフ
ト装置3とを備えた自動変速機の変速制御装置において
、現行の変速段を含む走行状態を検出する走行状態検出
手段4と、ドライブレンジからエンジンブレーキレンジ
へのマニュアルシフトを検出するマニュアルシフト検出
手段5と、エンジンブレーキレンジへのマニュアルシフ
トに伴って設定するべき前記副変速部2が高速段の目標
変速段を判断する目標変速段判断手段6と、現行の変速
段から前記目標変速段への変速が前記主変速部1と副変
速部2とを互いに逆方向に切換動作させて実行される同
時変速であるか否かを判断する同時変速判断手段7と、
前記同時変速であると判断された場合に現行変速段およ
び目標変速段のいずれに対しても前記同時変速とならず
に変速することのできる他の変速段を判断する中間段判
断手段8と、現行変速段から前記他の変速段に変速した
後に前記他の変速段から目標変速段に変速する変速指令
信号を出力する変速指令手段9とを具備していることを
特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明の変速制御装置は、主変速部1を適当
な変速段に設定し、かつ副変速部2を高速段あるいは低
速段にすることにより自動変速機の全体としての変速段
を設定する。その変速段は、基本的には走行状態検出手
段4によって検出された走行状態に基づいて決められる
が、マニュアルシフト装置3によってエンジンブレーキ
レンジを選択した場合には、変速段として副変速部2を
高速段にする変速段が設定可能である。したがってマニ
ュアルシフト装置3をドライブレンジからエンジンブレ
ーキレンジにマニュアルシフトすると、その操作がマニ
ュアルシフト検出手段5によって検出されるとともに、
エンジンブレーキレンジで設定すべき目標変速段が目標
変速段判断手段6によって判断される。この目標変速段
が副変速部を高速段にして設定する変速段であり、現行
変速段で副変速部2を高速段にしていなければ、目標変
速段へのダウンシフトが同時変速になる場合がある。こ
のダウンシフトが同時変速であれば、そのことを同時変
速判断手段7が判断し、それに伴い中間段判断手段8が
目標変速段へ変速する過程で一旦設定する中間段を判断
する。なお、この中間段は、現行変速段からの変速およ
び目標変速段への変速が共に同時変速とならない変速段
である。そして変速指令手段9はこのような中間段を経
由する変速指令信号を出力する。したがってこの発明の
変速制御装置では、副変速部2を高速段にする変速段を
、エンジンブレーキレンジで設定する変速段とし、また
この変速段へのダウンシフトの際に同時変速が生じない
【0008】
【実施例】図2はこの発明の一実施例を示すブロック図
であって、ここに示す自動変速機は、トルクコンバータ
11と、副変速部12と、主変速部13とを備えている
。副変速部12は、オーバードライブ用の変速部であっ
て、高速段と低速段との二段の変速を行うようになって
おり、また主変速部13は、複数の前進段と後進段とを
設定するようになっている。これらの各変速部12,1
3の具体例は後述する。
【0009】各変速部12,13での変速は、クラッチ
やブレーキなどの摩擦係合要素を適宜に係合もしくは解
放させることにより行われ、そのための油圧制御装置1
4が設けられている。この油圧制御装置14による油圧
の給排の切換えは、第1ないし第4の四つのソレノイド
バルブ15,16,17,18によって行うようになっ
ており、これらのうち第1ソレノイドバルブ15は副変
速部12における高速段(ハイ)と低速段(ロー)との
切換えを行うものである。また第2ソレノイドバルブ1
6は主変速部13での第1速と第2速との変速を実行し
、第3ソレノイドバルブ17は第2速と第3速との変速
を実行し、第4ソレノイドバルブ18は第3速と第4速
との変速を実行するようになっている。
【0010】上記の各ソレノイドバルブを制御する制御
装置(ECU)19は、演算処理装置20と記憶装置2
1と入出力インターフェース22とを備えており、入力
される信号に基づいて各変速部12,13の変速制御を
行うようになっている。すなわちこの制御装置19には
、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニ
ュートラル(N)レンジあるいはドライブ(D)レンジ
などのシフトレバー23によって選択したポジションに
対応するシフトポジション信号Sp 、車速Vに応じた
信号、スロットル開度θに応じた信号、N(ノーマル)
モードあるいはP(パワー)モードに応じた走行モード
信号、エンジン水温Tw に応じた信号、エンジン回転
数Ne に応じた信号等の信号が入力されている。そし
て車速Vおよびスロットル開度θならびに選択された走
行モードに対応する変速マップ(変速線図)に従って設
定すべき変速段を選択し、その変速段を達成するよう第
1ないし第4のソレノイドバルブ15,〜18のいずれ
かに信号を出力するようになっている。
【0011】上述した自動変速機の具体的な一例を図3
にスケルトン図で示す。ここに示す自動変速機における
トルクコンバータ11は、ロックアップクラッチLc 
を備えており、このロックアップクラッチLc は、ポ
ンプインペラ26に一体化させてあるフロントカバー2
7とタービンランナ28を一体に取付けた部材(ハブ)
29との間に設けられている。エンジンのクランクシャ
フト(それぞれ図示せず)はフロントカバー27に連結
され、またタービンランナ28を連結してある入力軸3
0は、副変速部12を構成するオーバードライブ用遊星
歯車機構31のキャリヤ32に連結されている。この遊
星歯車機構31におけるキャリヤ32とサンギヤ33と
の間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 
とが設けられている。なお、この一方向クラッチF0 
はサンギヤ33がキャリヤ32に対して相対的に正回転
(入力軸30の回転方向の回転)する場合に係合するよ
うになっている。またサンギヤ33の回転を選択的に止
める多板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの
副変速部12の出力要素であるリングギヤ34が、主変
速部13の入力要素である中間軸35に接続されている
。したがって副変速部12は、多板クラッチC0 もし
くは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車
機構31の全体が一体となって回転するため、中間軸3
5が入力軸30と同速度で回転し、またブレーキB0 
を係合させてサンギヤ33の回転を止めた状態では、リ
ングギヤ34が入力軸30に対して増速されて正回転す
るようになっている。
【0012】他方、主変速部13は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸70が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0013】この主変速部13の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第3
遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸35との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された
第1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯
車機構50のサンギヤ51と中間軸35との間に第2ク
ラッチC2 が設けられている。つぎにブレーキについ
て述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであ
って、第1遊星歯車機構40および第2遊星歯車機構5
0のサンギヤ41,51の回転を止めるように配置され
ている。またこれらのサンギヤ41,51とケーシング
71との間には、第1一方向クラッチF1 と多板ブレ
ーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されてお
り、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,5
1が逆回転(入力軸35の回転方向とは反対方向の回転
)しようとする際に係合するようになっている。多板ブ
レーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構4
0のキャリヤ42とケーシング71との間に設けられて
いる。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の
回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブ
レーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシン
グ71との間に並列に配置されている。なお、この第2
一方向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しよう
とする際に係合するようになっている。
【0014】上記の自動変速機では、副変速部12がハ
イ・ローの二段の切換えを行うことができ、かつ主変速
部13が前進側で四段の変速を行うことができるので、
後進段と前進8段との変速を行うことができ、これらの
変速段を設定するための各クラッチおよびブレーキの係
合作動表を図4に示す。なお、図4において○印は係合
状態、●印はエンジンブレーキ時に係合状態、空欄は解
放状態をそれぞれ示す。またギヤ比の一例を図4に併せ
て示す。
【0015】前記シフトレバー23をマニュアル操作し
て選択することのできるシフトポジション(走行レンジ
)は、通常の自動変速機におけると同様に、パーキング
(P)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、リバース(
R)レンジ、ドライブ(D)レンジの他に、エンジンブ
レーキを効かせる“3”レンジ、“2”レンジ、Lレン
ジであって、これらのレンジのうちPレンジを除いた各
レンジでの各摩擦係合要素の係合状態は図5ないし図1
0の作動表のとおりである。これらの図から知られるよ
うに、Dレンジでは前進段の8段の全てを走行状態に応
じて設定し、また“3”レンジでは第1.5 速、第2
.5 速、第3.5 速の3つの変速段に設定するとと
もに、第3.5 速で第1ブレーキB1 を係合させて
エンジンブレーキを効かせるようになっている。また“
2”レンジでは、第1.5 速と第2.5 速とを設定
でき、かつ第2.5 速でエンジンブレーキを効かせる
ようになっている。さらにLレンジは第1速にホールド
するレンジであって、第4ブレーキB4 を係合させる
ことによりエンジンブレーキを効かせるようになってい
る。
【0016】各前進レンジでの変速は、前記記憶装置2
1に記憶させた変速マップに基づいて行われるが、Dレ
ンジについては、副変速部12を低速段にして設定する
変速段を主体とした変速段列(仮にAギヤ列とする)の
ための変速マップと、副変速部12を高速段にして設定
される変速段を主体とした変速段列(仮にBギヤ列とす
る)のための変速マップとを備えている。これらのギヤ
列の作動表を図11および図12に示す。このように2
つの変速段列に分けているのは、副変速部12を高低の
いずれの状態にしているかによって加速性や燃費、騒音
などが異なるからであって、この実施例における変速制
御装置では、通常の走行時には変速比が相対的に小さい
ことにより燃費の良好なBギヤ列を使用するようになっ
ている。また走行状態の変化などによってBギヤ列の変
速段からAギヤ列の変速段に切替わった後は、Aギヤ列
に従って変速を行い、またその反対の場合にはBギヤ列
に従って変速を行うようになっている。これら各ギヤ列
に従う変速マップを示せば、図13および図14のとお
りであって、図13はBギヤ列の変速マップを概念的に
示し、(I)はアップシフト線、(II)はダウンシフ
ト線を示す。また図14はAギヤ列の変速マップを概念
的に示し、(I)はアップシフト線、(II)はダウン
シフト線を示す。
【0017】上述した制御装置では、従来のものと同様
に、車速Vやスロットル開度θなどの走行状態に基づき
各レンジおよび走行モードごとの変速マップに従って変
速段を選択する。例えば、Dレンジを選択している場合
には、図13あるいは図14に示す変速マップに従って
変速段が決められ、また“3”レンジなどのエンジンブ
レーキの効くレンジ(エンジンブレーキレンジ)が選択
された場合には、図8ないし図10に示す変速段が走行
状態に基づいて選択されて設定される。このエンジンブ
レーキレンジで選択される変速段は、副変速部12が高
速段のBギヤ列に属する変速段であり、これに対してD
レンジを選択している場合にはAギヤ列に属する変速段
に設定することもあるから、Dレンジからエンジンブレ
ーキレンジにシフトした際にAギヤ列の変速段からBギ
ヤ列の変速段へ変速することとになる場合がある。すな
わちDレンジを選択している状態で発進時にアクセルペ
ダルを大きく踏み込むと、第1速が設定されてAギヤ列
に従う変速が行われ、したがってそれ以降の走行中にD
レンジから例えば“3”レンジにマニュアルシフトする
と、Aギヤ列の変速段からBギヤ列の変速段へのダウン
シフトを行うことになる。例えば第4速時には第3.5
 速へ、また第3速時には第2.5 速へ、さらに第2
速時には第1.5 速へダウンシフトすることになる。 しかしながらこれらのダウンシフトは、図4から知られ
るように、副変速部12を高速段に切換え、かつ主変速
段13を低速側の変速段に切換えて実行する変速である
から、同時変速となる。
【0018】そこで上述した変速制御装置は、Dレンジ
からエンジンブレーキレンジにマニュアルシフトした場
合に、図15に示すように制御して同時変速を避けてい
る。すなわちDレンジからエンジンブレーキレンジへの
マニュアルシフトが検出された場合、先ず実行すべき変
速がダウンシフトか否かを判断し(ステップ10)、そ
の判断結果が“イエス”であれば、現行の変速段が第2
速、第3速、第4速のいずれかであるか否かを判断する
(ステップ20)。これはエンジンブレーキレンジで選
択する変速段がBギヤ列の変速段であって、第2速およ
び第3速ならびに第4速からそれぞれ1段低速側のBギ
ヤ列の変速段(第1.5 速、第2.5 速、第3.5
 速)へのダウンシフトが同時変速になるからであり、
そこでステップ20の判断結果が“イエス”であれば、
目標変速段を一時的にAギヤ列の変速段に変更する(ス
テップ30)。例えばDレンジから“3”レンジもしく
は“2”レンジにシフトすることに伴ってダウンシフト
して設定する目標変速段が第3.5 速であると判断さ
れた場合、目標変速段を一時的に第3.5 速から第3
速に変更する。以下同様に第2.5 速は第2速に、第
1.5 速は第1速にそれぞれ変更する。ついで、その
変更した目標変速段への変速指令信号を出力する(ステ
ップ40)。これにつづくステップ50では、パワーオ
フ状態であるか否か、すなわち歯車列が出力軸側から入
力されるトルクで駆動されている状態か否かを判断し、
その判断結果が“ノー”であればステップ40の直前に
戻り、また“イエス”であれば正式な変速段(変更前の
変速段)への変速指令信号を出力する(ステップ60)
。なお、ステップ50でパワーオフ状態の判断を行うこ
ととした理由は次のとおりである。すなわち所謂中間段
である変更後の変速段を確実に設定した後に、正式な変
速段に設定する必要があるので、これらの変速の間にあ
る程度の時間をおく必要があり、またエンジンブレーキ
を必要とする状態はパワーオフの状態であり、さらに正
式な変速段へのステップ60での変速はアップシフトと
なるので、パワーオフでアップシフトさせても違和感が
生じにくいからである。なお、ステップ50の判断過程
はステップ40の変速指令後に、予め定めた時間を経過
したか否かの判断に置き換えることもできる。
【0019】他方、ステップ10の判断結果が“ノー”
の場合、およびステップ20の判断結果が“ノー”の場
合には、実行すべき変速が同時変速とならないので、ス
テップ70に進んで目標変速段への変速指令信号を出力
する。
【0020】したがって以上のように変速制御を行うこ
とにより同時変速を避けることができ、そのため変速シ
ョックが悪化したりこれを避けるために複雑な制御が必
要になったりすることがなくなる。またエンジンブレー
キレンジでの最低速段すなわち停止時の変速段が第1.
5 速になるので、クリープトルクを小さくすることが
できる。
【0021】マニュアル操作に伴う変速は、ホールドモ
ードへの切換えによっても生じる。ホールドモードで設
定される変速段は図3に示す歯車列を備えた自動変速機
を対象とする場合には、第2.5 速とすることが好ま
しい。これは、第1.5 速および第2速、第3.5 
速、第5速のそれぞれから第2.5 速への変速が同時
変速とならないからである。しかしながらDレンジでの
第1速あるいは第3速もしくは第4速で走行している際
に第2.5 速のホールドモードにシフトした場合に、
第2.5 速に直接変速するとすれば、その変速が同時
変速になってしまうので、その場合には図16に示すよ
うに制御する。すなわち先ずステップ110で“2”レ
ンジもしくはLレンジへのシフトが行われたか否かを判
断しその判断結果が“ノー”であれば制御プロセスはリ
ターンし、また“イエス”であれば、ステップ120で
パワーモード(Pモード)が選択されているか否かを判
断する。通常、ホールドモードの切換えと併せてPモー
ドへの切換えを行うからであり、このステップ120の
判断結果が“ノー”であればリターンし、また“イエス
”であれば現行変速段が第2速、第3速、第3.5 速
、第5速のいずれかであるか否かを判断し、その判断結
果が“イエス”であれば、これらの変速段から第2.5
 速への変速が同時変速とならないので、直ちに第2.
5 速への変速指令信号を出力する(ステップ140)
。他方、ステップ130の判断結果が“ノー”であれば
、ステップ150に進んで現行変速段が第1速、第3速
、第4速のいずれかであるか否かを判断し、その判断結
果が“イエス”であれば、ステップ160に進んで第2
速への変速指令信号を出力する。この第2速は、第2.
5 速へ変速する過程での所謂中間段であって、現行変
速段と同様にAギヤ列に属する変速段であるから、第2
速への変速は同時変速とならず、またこの変速は、シフ
トレバー23をドライブポジションから“2”ポジショ
ンにシフトすることに伴うダウンシフトがあるから、運
転者に特に違和感を与えるものではない。そして第2速
への変速が確実に行われたことを確認するために、ステ
ップ170においてタイマt1 のカウント値が所定値
αを越えたか否かを判断し、その判断結果が“イエス”
になるまでタイマt1 によるカウントを継続し、判断
結果が“イエス”になった場合にはステップ180に進
んで第2.5 速への変速指令信号を出力する。この第
2.5 速への変速は第2速からのアップシフトになる
から、同時変速とならない。なお、ステップ150の判
断結果が“ノー”にであれば、第2.5 速を維持する
(ステップ190)。
【0022】図16に示す制御は、第2.5 速のホー
ルドモードへのシフトに伴う同時変速を、第2速を経由
することにより回避する変速制御であるが、通常、ホー
ルドモードへの切換えは“2”レンジへのシフト中にP
モードに切換えることが殆んどであり、また低速段に設
定して走行しているときに切換えるのが殆んどであるか
ら、第2速を一時的に設定するとしても特に問題は生じ
ない。
【0023】また図16に示す制御を行う場合、ステッ
プ160で第2速への変速指令を出力するに先立ち、例
えば図17に示すようにPモードを解除してノーマルモ
ード(Nモード)に切換える(ステップ159)ように
してもよい。この場合、Pモードへの復帰は、運転者の
マニュアル操作によって行われる。さらに前述した中間
段は現行変速段と目標変速段との両方に対して同時変速
とならない変速段であるから、図16に示す制御を行う
場合、ステップ160において第2速への変速指令を出
力する替りに、第5速への変速指令を出力してもよい。 そしてPモードへの切換え操作とホールドモードへの切
換え操作とを分離して行わせるために、例えばそれぞれ
の操作用のボタンを分離して設け、“2”レンジのとき
あるいは“2”レンジで設定されるいずれかの変速段に
あるときにホールドモードボタンを押すことによりホー
ルドモードが設定されるように構成してもよい。
【0024】なお、上記の実施例は図3に示す歯車列を
備えた自動変速機を対象として説明したが、この発明は
他の歯車列を備えた自動変速機を対象とした変速制御装
置にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の変速制御
装置によれば、エンジンブレーキレンジの変速段で副変
速部を高速段にしても、エンジンブレーキレンジにマニ
ュアルシフトすることに伴って同時変速が生じることが
なく、したがってこの発明によれば、変速制御を複雑化
することなく、エンジンブレーキレンジで副変速段を高
速段にすることが可能になり、またそれに伴ってエンジ
ンブレーキレンジで停止しているときの変速段は、副変
速部を高速段にした変速段となるで、クリープトルクを
小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】その歯車列を示すスケルトン図である。
【図4】その作動表である。
【図5】Nレンジ用の作動表である。
【図6】Rレンジ用の作動表である。
【図7】Dレンジ用の作動表である。
【図8】“3”レンジ用の作動表である。
【図9】“2”レンジ用の作動表である。
【図10】Lレンジ用の作動表である。
【図11】Aギヤ列の各変速段を設定するための作動表
である。
【図12】Bギヤ列の各変速段を設定するための作動表
である。
【図13】DレンジでBギヤ列に従う変速を行うための
変速マップである。
【図14】DレンジでAギヤ列に従う変速を行うための
変速マップである。
【図15】エンジンブレーキレンジにシフトした際の変
速制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図16】ホールドモードにシフトした場合に制御ルー
チンの一例を示すフローチャートである。
【図17】図16に示す制御に追加する制御過程を示す
部分フローチャートである。
【符号の説明】
1  主変速部 2  副変速部 3  マニュアルシフト装置 4  走行状態検出手段 5  マニュアルシフト検出手段 6  目標変速段判断手段 7  同時変速判断手段 8  中間段判断手段 9  変速指令手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の前進段に設定可能な主変速部と
    、少なくとも高低二段に切換えることのできる副変速部
    と、これらの変速部によって設定可能な変速段のうち副
    変速部を高速段にしかつエンジンブレーキの効く低速側
    の変速段を設定可能な変速段として選択するエンジンブ
    レーキレンジと副変速部を低速段に設定可能な変速段と
    して選択するドライブレンジとに切換えるマニュアルシ
    フト装置とを備えた自動変速機の変速制御装置において
    、現行の変速段を含む走行状態を検出する走行状態検出
    手段と、ドライブレンジからエンジンブレーキレンジへ
    のマニュアルシフトを検出するマニュアルシフト検出手
    段と、エンジンブレーキレンジへのマニュアルシフトに
    伴って設定するべき前記副変速部が高速段の目標変速段
    を判断する目標変速段判断手段と、現行の変速段から前
    記目標変速段への変速が前記主変速部と副変速部とを互
    いに逆方向に切換動作させて実行される同時変速である
    か否かを判断する同時変速判断手段と、前記同時変速で
    あると判断された場合に現行変速段および目標変速段の
    いずれに対しても前記同時変速とならずに変速すること
    のできる他の変速段を判断する中間段判断手段と、現行
    変速段から前記他の変速段に変速した後に前記他の変速
    段から目標変速段に変速する変速指令信号を出力する変
    速指令手段とを具備していることを特徴とする自動変速
    機の変速制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005121111A (ja) * 2003-10-16 2005-05-12 Isuzu Motors Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP4703957B2 (ja) * 2003-10-16 2011-06-15 いすゞ自動車株式会社 自動変速機の変速制御装置

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