JP3005327B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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JP3005327B2
JP3005327B2 JP3176085A JP17608591A JP3005327B2 JP 3005327 B2 JP3005327 B2 JP 3005327B2 JP 3176085 A JP3176085 A JP 3176085A JP 17608591 A JP17608591 A JP 17608591A JP 3005327 B2 JP3005327 B2 JP 3005327B2
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一雅 塚本
正宏 早渕
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おいて変速を制御するための装置に関し、特に後進段お
よび複数の前進段を設定することのできる主変速部と少
なくとも高低の二段に変速することのできる副変速部と
を備えた自動変速機の変速制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上述した主変速部と副変速部とを備えた
自動変速機は、主変速部を最高速段に設定した状態で副
変速部を高速段に設定することにより、変速比が“1”
以下のいわゆるオーバードライブ段に設定することがで
き、燃費を向上させ、また静粛性を向上させることがで
きる。またこのような主変速部と副変速部とを備えた自
動変速機で設定できる変速段の数は、主変速部での変速
段数と副変速部での変速段数とを掛けたものとなるか
ら、設定可能な変速段が多くなり、多様性のある自動変
速機とすることができる。例えば特開昭57−3714
0号公報に記載された発明では、主変速部を前進3段に
切換えることのできる構成とし、かつ副変速部を高低2
段に切換えることのできる構成とすることにより、前進
6段を設定できるようにしている。そして上記従来の発
明では、リバースレンジを選択した場合には、主変速部
を後進段にし、かつ副変速部を高速段あるいは低速段に
して後進段を設定している。また通常の走行で選択する
ドライブレンジやエンジンブレーキの効くLレンジなど
を選択した状態での第1速では、副変速部を低速段に
し、かつ主変速部を最低速段状態にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】リバースレンジやドラ
イブレンジなどの走行レンジの選択はシフトレバーをマ
ニュアル操作することによって行うのが一般的であり、
またリバースレンジからドライブレンジなどの前進レン
ジへの切換えは、ボタン操作などを行うことなくシフト
レバーのみによって行うことができ、したがってリバー
スレンジからドライブレンジへの切換えが、迅速に行わ
れることがある。その場合、前記従来の制御装置では、
後進段を設定するために副変速部を高速段に設定してい
ると、リバースレンジからドライブレンジやエンジンブ
レーキの効く他の前進レンジにマニュアルシフトするに
伴って副変速部を高速段から低速段に切換えかつ主変速
部を後進状態から前進状態での最低速状態に切換えて前
進第1速を設定することになる。このような変速は、副
変速部における摩擦係合要素の係合および/または解放
と、主変速部における複数の摩擦係合要素の係合および
解放とによって実行されるので、同時に切換動作させる
べき摩擦係合要素すなわち油圧を給排するべき摩擦係合
要素の数が多くなる。その結果、いずれかの摩擦係合要
素の係合が他の摩擦係合要素の係合に影響されて遅れた
り、あるいはいずれかの摩擦係合要素の解放が同様な理
由で遅れたりし、これが原因でマニュアルシフトに伴っ
て大きな変速ショックが生じるおそれがあった。
【0004】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、後進レンジから前進レンジへのマニュアルシ
フトに伴う変速ショックを低減することのできる車両用
自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す手段を備えた構成とした
ことを特徴とするものである。すなわちこの発明は、
擦係合要素の係合・解放の状態に応じて後進状態および
複数の前進状態を設定可能な主変速部1と、摩擦係合要
素の係合・解放の状態に応じて少なくとも高低二段に切
換えることのできる副変速部2と、後進段を設定するリ
バースレンジと前進段を設定する前進レンジとの少なく
とも二つのレンジを選択するマニュアルシフト装置3と
を備え、後進レンジでは副変速部2を高速段にかつ主変
速部1を後進状態に設定するとともに、前進レンジでは
副変速部2を低速段にかつ主変速部1を所定の前進状態
に設定するよう構成した車両用自動変速機の変速制御装
置において、後進レンジから前進レンジに切換えたこと
を検出するマニュアルシフト検出手段4と、後進レンジ
から前進レンジに切換えたことを検出した場合に、前記
副変速部における摩擦係合要素を高速段を設定する状態
に維持したまま、前記主変速部における摩擦係合要素
を、前進レンジで設定するべき前進状態となるように切
り換え、かつ予め定めた時間の経過を待って前記副変速
部における摩擦係合要素を低速段を設定する状態に切り
換える変速指令信号を出力する変速指令手段5とを備え
ていることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】この発明においては、後進段は、マニュアルシ
フト装置3によって後進レンジを選択することによって
主変速部1が後進状態になりかつ副変速部2が高速状態
になって設定される。この状態から前進レンジにマニュ
アルシフト装置3によって切換えると、変速指令手段5
は、先ず、副変速部2が高速段でかつ主変速部1が所定
の前進状態で設定される中間変速段への変速を指令す
。すなわち副変速部2における摩擦係合要素の係合・
解放状態をそのままにして、主変速部1における摩擦係
合要素の係合・解放状態を、後進段を設定する状態から
前進レンジでの所定の変速段を設定する状態に切り換え
る。したがって中間変速段への変速は、主変速部1を後
進状態から所定の前進状態へ切換えることによって実行
され、これは主変速部1のみでのシフトであるから、同
時に切換動作させるべき摩擦係合要素の数が少なくな
。そして予め定めた所定の時間が経過した後、副変速
部2における摩擦係合要素が、低速段を設定する状態に
切り換えられる。これは、副変速部2のみでのシフトで
あるから、同時に切換動作させるべき摩擦係合要素の数
が少なくなる。
【0007】
【実施例】図2はこの発明の一実施例を示すブロック図
であって、ここに示す自動変速機は、トルクコンバータ
11と、副変速部12と、主変速部13とを備えてい
る。副変速部12は、オーバードライブ用の変速部であ
って、高速段と低速段との二段の変速を行うようになっ
ており、また主変速部13は、複数の前進段と後進段と
を設定するようになっている。これらの各変速部12,
13の具体例は後述する。
【0008】各変速部12,13での変速は、クラッチ
やブレーキなどの摩擦係合要素を適宜に係合もしくは解
放させることにより行われ、そのための油圧制御装置1
4が設けられている。この油圧制御装置14による油圧
の給排の切換えは、第1ないし第4の四つのソレノイド
バルブ15,16,17,18によって行うようになっ
ており、これらのうち第1ソレノイドバルブ15は副変
速部12における高速段(ハイ)と低速段(ロー)との
切換えを行うものである。また第2ソレノイドバルブ1
6は主変速部13での第1速と第2速との変速を実行
し、第3ソレノイドバルブ17は第2速と第3速との変
速を実行し、第4ソレノイドバルブ18は第3速と第4
速との変速を実行するようになっている。
【0009】上記の各ソレノイドバルブを制御する制御
装置(ECU)19は、演算処理装置20と記憶装置2
1と入出力インターフェース22とを備えており、入力
される信号に基づいて各変速部12,13の変速制御を
行うようになっている。すなわちこの制御装置19に
は、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、
ニュートラル(N)レンジあるいはドライブ(D)レン
ジなどのシフトレバー23によって選択したポジション
に対応するシフトポジション信号Sp 、車速Vに応じた
信号、スロットル開度θに応じた信号、N(ノーマル)
モードあるいはP(パワー)モードに応じた走行モード
信号、エンジン水温Tw に応じた信号、エンジン回転数
Ne に応じた信号等の信号が入力されている。そして車
速Vおよびスロットル開度θならびに選択された走行モ
ードに対応する変速マップ(変速線図)に従って設定す
べき変速段を選択し、その変速段を達成するよう第1な
いし第4のソレノイドバルブ15,〜18のいずれかに
信号を出力するようになっている。
【0010】上述した自動変速機の具体的な一例を図3
にスケルトン図で示す。ここに示す自動変速機における
トルクコンバータ11は、ロックアップクラッチLc を
備えており、このロックアップクラッチLc は、ポンプ
インペラ26に一体化させてあるフロントカバー27と
タービンランナ28を一体に取付けた部材(ハブ)29
との間に設けられている。エンジンのクランクシャフト
(それぞれ図示せず)はフロントカバー27に連結さ
れ、またタービンランナ28を連結してある入力軸30
は、副変速部12を構成するオーバードライブ用遊星歯
車機構31のキャリヤ32に連結されている。この遊星
歯車機構31におけるキャリヤ32とサンギヤ33との
間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設
けられている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギ
ヤ33がキャリヤ32に対して相対的に正回転(入力軸
30の回転方向の回転)する場合に係合するようになっ
ている。またサンギヤ33の回転を選択的に止める多板
ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部1
2の出力要素であるリングギヤ34が、主変速部13の
入力要素である中間軸35に接続されている。したがっ
て副変速部12は、多板クラッチC0 もしくは一方向ク
ラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構31の全体
が一体となって回転するため、中間軸35が入力軸30
と同速度で回転し、またブレーキB0 を係合させてサン
ギヤ33の回転を止めた状態では、リングギヤ34が入
力軸30に対して増速されて正回転するようになってい
る。
【0011】他方、主変速部13は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸70が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0012】この主変速部13の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第3
遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸35との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯車
機構50のサンギヤ51と中間軸35との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。つぎにブレーキについて述
べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、
第1遊星歯車機構40および第2遊星歯車機構50のサ
ンギヤ41,51の回転を止めるように配置されてい
る。またこれらのサンギヤ41,51とケーシング71
との間には、第1一方向クラッチF1 と多板ブレーキで
ある第2ブレーキB2 とが直列に配列されており、その
第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,51が逆回転
(入力軸35の回転方向とは反対方向の回転)しようと
する際に係合するようになっている。多板ブレーキであ
る第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構40のキャリヤ
42とケーシング71との間に設けられている。そして
第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の回転を止める
ブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4 と
第2一方向クラッチF2 とがケーシング71との間に並
列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF
2 はリングギヤ63が逆回転しようとする際に係合する
ようになっている。
【0013】上記の自動変速機では、副変速部12がハ
イ・ローの二段の切換えを行うことができ、かつ主変速
部13が前進側で四段の変速を行うことができるので、
後進段と前進8段との変速を行うことができ、これらの
変速段を設定するための各クラッチおよびブレーキの係
合作動表を図4に示す。なお、図4において○印は係合
状態、●印はエンジンブレーキ時に係合状態、空欄は解
放状態をそれぞれ示す。またギヤ比の一例を図4に併せ
て示す。
【0014】前記シフトレバー23をマニュアル操作し
て選択することのできるシフトポジション(走行レン
ジ)は、通常の自動変速機におけると同様に、パーキン
グ(P)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、リバース
(R)レンジ、ドライブ(D)レンジの他に、エンジン
ブレーキを効かせる“3”レンジ、“2”レンジ、Lレ
ンジであって、これらのレンジのうちPレンジを除いた
各レンジでの各摩擦係合要素の係合状態は図5ないし図
10の作動表のとおりである。これらの図から知られる
ように、Dレンジでは前進段の8段の全てを走行状態に
応じて設定し、また“3”レンジでは第1速、第2速、
第3速の3つの変速段に設定するとともに、第3速で第
1ブレーキB1 を係合させてエンジンブレーキを効かせ
るようになっている。また“2”レンジでは、第1速と
第2速とを設定でき、かつ第2速で副変速部12のクラ
ッチC0 を係合させることによりエンジンブレーキを効
かせるようになっている。さらにLレンジは第1速にホ
ールドするレンジであって、第4ブレーキB4 を係合さ
せることによりエンジンブレーキを効かせるようになっ
ている。
【0015】各前進レンジでの変速は、前記記憶装置2
1に記憶させた変速マップに基づいて行われるが、Dレ
ンジについては、副変速部12を低速段にして設定する
変速段を主体とした変速段列(仮にAギヤ列とする)の
ための変速マップと、副変速部12を高速段にして設定
される変速段を主体とした変速段列(仮にBギヤ列とす
る)のための変速マップとを備えている。これらのギヤ
列の作動表を図11および図12に示す。このように2
つの変速段列に分けているのは、副変速部12を高低の
いずれの状態にしているかによって加速性や燃費、騒音
などが異なるからであって、この実施例における変速制
御装置では、通常の走行時には変速比が相対的に小さい
ことにより燃費の良好なBギヤ列を使用するようになっ
ている。また走行状態の変化などによってBギヤ列の変
速段からAギヤ列の変速段に切替わった後は、Aギヤ列
に従って変速を行い、またその反対の場合にはBギヤ列
に従って変速を行うようになっている。これら各ギヤ列
に従う変速マップを示せば、図13および図14のとお
りであって、図13はBギヤ列の変速マップを概念的に
示し、(I)はアップシフト線、(II)はダウンシフ
ト線を示す。また図14はAギヤ列の変速マップを概念
的に示し、(I)はアップシフト線、(II)はダウン
シフト線を示す。
【0016】上述した自動変速機では、後進段における
出力軸トルクが過大になることを避けるために、後進段
では副変速部12を高速段にしており、これに対してエ
ンジンブレーキの効くレンジでは、副変速部12を低速
段にして設定するAギヤ列の変速段を採用している。そ
こで図2に示す制御装置は、Rレンジからエンジンブレ
ーキの効くレンジにマニュアルシフトする際のショック
を軽減するために、図15に示すように変速制御を行っ
ている。すなわちシフトレバー23を操作してRレンジ
から他のレンジにマニュアルシフトが行われた場合、先
ずステップ10でRレンジから“3”レンジあるいは
“2”レンジへのシフトか否かを判断する。その判断結
果が“イエス”であれば、ステップ20において第4ブ
レーキB4および第2クラッチC2 から排圧してこれら
を解放し、かつ第1クラッチC1 に油圧を供給してこれ
を係合する。後進段は図6の作動表から知られるよう
に、ブレーキB0 を係合して副変速部12を高速段に設
定するとともに、第2クラッチC2 と第4ブレーキB4
とを係合して主変速部13を後進状態にしているから、
ステップ20において第2クラッチC2 と第4ブレーキ
B4 とを解放して第1クラッチC1 を係合させれば、主
変速部13では第1クラッチC1 の係合に伴って第2一
方向クラッチF1 が係合することにより前進第1速の状
態になる。一方、副変速部12はブレーキB0 が係合し
ていて高速段のままとなるから、結局、ステップ20の
制御を行うことにより、自動変速機の全体としては第1.
5 速に設定される。このような変速制御を行った後、タ
イマt1 のカウント値が所定値αを越えるのをまって、
すなわちステップ30の判断結果が“イエス”となるこ
とによって、副変速部12におけるブレーキB0 を解放
し、かつクラッチC0 を係合する(ステップ40)。こ
れは、図3に示すスケルトン図から明らかなように、副
変速部12を構成する遊星歯車機構31の全体を一体化
させる制御であるから、副変速部12は低速段に切換え
られ、その結果、自動変速機の全体としては第1速にな
る。
【0017】すなわちRレンジから“3”レンジあるい
は“2”レンジにマニュアルシフトして第1速を設定す
る場合、第1.5 速を経由して第1速に変速することにな
る。そしてその場合、先ず主変速部13を切換えた後
に、副変速部12を切換えるから、係合・解放の状態を
同時に切換えるべき摩擦係合要素の数が少なくなり、変
速制御が容易であり、また変速ショックを低減すること
ができる。
【0018】他方、ステップ10の判断結果が“ノー”
の場合、ステップ50に進んでRレンジからLレンジへ
のシフトか否かを判断し、その結果が“イエス”であれ
ば、第2クラッチC2 から排圧してこれを解放するとと
もに第1クラッチC1 に油圧を供給してこれを係合する
(ステップ60)。したがって主変速部13では第1ク
ラッチC1 と第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF
2 とが係合してエンジンブレーキの効く第1速の状態に
なり、他方、副変速部12は高速段のままであるから、
自動変速機の全体としては第1.5 速となる。このような
変速制御を行った後、タイマt2 のカウント値が所定値
βを越えるのをまって、すなわちステップ70の判断結
果が“イエス”となることによって、副変速部12のブ
レーキB0 から排圧してこれを解放するとともに、クラ
ッチC0 に油圧を供給してこれを係合させる(ステップ
80)。すなわち副変速部12を低速段に切換えて自動
変速機を全体として第1速にする。
【0019】したがってこの場合も、中間段として第1.
5 速に一時的に設定し、しかる後、発進時の変速段であ
る第1速に変速する。その結果、Rレンジから“3”レ
ンジや“2”レンジへのシフトの場合と同様に、係合・
解放の状態を同時に切換える摩擦係合要素の数が少なく
なり、変速制御が容易で、かつ変速ショックを低減でき
る。
【0020】また後進レンジから前進レンジにマニュア
ルシフトした場合、第1クラッチC1 への油圧の供給を
最優先しているので、エンジン回転数の低いときに第1
クラッチC1 が係合することにより、第1クラッチC1
の耐久性が向上する。
【0021】さらにステップ50の判断結果が“ノー”
の場合にはステップ90においてDレンジから“3”レ
ンジあるいは“2”レンジへのシフトか否かを判断し、
その判断結果が“ノー”であれば制御プロセスはリター
ンし、“イエス”であればステッブ100に進んで副変
速部12のブレーキB0 を解放するとともにクラッチC
0 を係合させて副変速部12を低速段に切換える。この
場合、主変速部13はDレンジを選択した時点で第1速
の状態に切換えられているから、ステップ100の制御
を行うことにより自動変速機は全体として第1速にな
る。
【0022】なお、シフトレバー23をRレンジのポジ
ションからエンジンブレーキの効くレンジのポジション
に切換える場合、その過程で必ずDレンジのポジション
を通過するので、Rレンジからエンジンブレーキレンジ
にシフトする場合、その途中のDレンジのポジションに
至ったことに基づいて第1クラッチC1の係合および第
2クラッチC2 の解放を指令すれば、“3”レンジ等の
エンジンブレーキレンジにシフトされたことに基づいて
副変速部12を直ちに低速段に切換えることにより、第
1速の設定が迅速に行われ、発進加速性が向上する。
【0023】また上記の実施例では図3に示す構成の歯
車列を備えた自動変速機を対象とする例について説明し
たが、この発明は他の歯車列を備えた自動変速機を対象
とする変速制御装置についても適用することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の変速制御
装置によれば、Rレンジからエンジンブレーキの効くレ
ジなどの前進レンジにマニュアルシフトするにあたっ
て、副変速部を高速段から低速段へ切換え、かつ主変速
部を後進状態から前進状態に切換える場合であっても、
副変速部を高速段にして設定する中間変速段を経由す
から、すなわち副変速部における摩擦係合要素の係合・
解放状態を切り換えないで設定される変速段状態への変
速を主変速部における摩擦係合要素の係合・解放状態の
切り換えによって実行し、ついで所定時間の経過後に主
変速部における摩擦係合要素の係合・解放状態はそのま
まで副変速部における摩擦係合要素の係合・解放状態を
低速段を設定するように切り換えるから、同時に切換動
作させるべき摩擦係合要素の数が少なくなり、その結
果、摩擦係合要素の係合や解放の遅れが防止され、ひい
ては大きい変速ショックが生じることを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】その歯車列を示すスケルトン図である。
【図4】その作動表である。
【図5】Nレンジ用の作動表である。
【図6】Rレンジ用の作動表である。
【図7】Dレンジ用の作動表である。
【図8】“3”レンジ用の作動表である。
【図9】“2”レンジ用の作動表である。
【図10】Lレンジ用の作動表である。
【図11】Aギヤ列の各変速段を設定するための作動表
である。
【図12】Bギヤ列の各変速段を設定するための作動表
である。
【図13】DレンジでBギヤ列に従う変速を行うための
変速マップである。
【図14】DレンジでAギヤ列に従う変速を行うための
変速マップである。
【図15】Rレンジからエンジンブレーキレンジにシフ
トすることに伴う変速制御を説明するためのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 主変速部 2 副変速部 3 マニュアルシフト装置 4 マニュアルシフト検出装置 5 変速指令手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 塚本 一雅 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−188747(JP,A) 特開 平2−35263(JP,A) 特開 平1−153850(JP,A) 特開 平2−146369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦係合要素の係合・解放の状態に応じ
    て後進状態および複数の前進状態を設定可能な主変速部
    、摩擦係合要素の係合・解放の状態に応じて少なくと
    も高低二段に切換えることのできる副変速部と、後進段
    を設定するリバースレンジと前進段を設定する前進レン
    ジとの少なくとも二つのレンジを選択するマニュアルシ
    フト装置とを備え、後進レンジでは副変速部を高速段に
    かつ主変速部を後進状態に設定するとともに、前進レン
    ジでは副変速部を低速段にかつ主変速部を所定の前進状
    態に設定するよう構成した車両用自動変速機の変速制御
    装置において、 後進レンジから前進レンジに切換えたことを検出するマ
    ニュアルシフト検出手段と、後進レンジから前進レンジ
    に切換えたことを検出した場合に、前記副変速部におけ
    る摩擦係合要素を高速段を設定する状態に維持したま
    ま、前記主変速部における摩擦係合要素を、前進レンジ
    で設定するべき前進状態となるように切り換え、かつ予
    め定めた時間の経過を待って前記副変速部における摩擦
    係合要素を低速段を設定する状態に切り換える変速指令
    信号を出力する変速指令手段とを備えていることを特徴
    とする車両用自動変速機の変速制御装置。
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