JPH0436869B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、金融機関等において取引の新通帳を
発行する通帳発行装置に係り、特に簡単な機構で
複数の口座種類の通帳を発行することができる通
帳発行方式に関す。

(b) 技術の背景 近来、金融機関等における業務の合理化を達成
する為の各種の窓口装置が開発、実用化されてい
る。特に省力化機器として通帳発行装置が提案さ
れている。これは窓口で自動的に預金通帳等を発
行するもので、通帳の中紙への取引内容の印字、
通帳の表紙への氏名等の印字及び通帳の磁気スト
ライプへの磁気記録を行つて発行されるので、機
構が複雑になる傾向にある。特に多種口座の通帳
を発行する装置では多種の通帳を別々に収容する
供給部が大きくなり、装置が一層大型になるの
で、簡易な機構で装置が小型であることが要請さ
れている。

(c) 従来技術と問題点 以下、従来方法について第１図及び第２図に例
示する通帳発行装置を参照して説明する。第１図
は従来方法を示す側面図、第２図は異なる従来例
を示す側面図である。全図を通じて同一符号は同
一対象物を示す。

第１図に通帳発行装置内部を示しており、図に
おいて右端に通帳１を上向きに開いて積み上げた
通帳供給部２が配置されている。通帳供給部２か
ら左方向に搬送路３が水平に設けられていて、通
帳供給部２の下部には通帳１を繰り出す駆動ベル
ト４が設けられている。

通帳供給部２の左方、搬送路３の中央部には印
字部５が設けられており、印字部５は搬送路３を
挾んで上下に対向して印字ヘツド６，７が配置さ
れている。

印字部５の左方に送りローラＲ１が設けられ、
更に送りローラＲ１の左方の搬送路３の下側に書
込み用の磁気ヘツドＨ１が配置されている。

その左方には発行口８が設けられている。そし
て駆動ベルト４及び送りローラＲ１は夫々図示省
略した駆動源によつて回転駆動される。

装置の下部後方に各機構部の作動を制御する制
御部９が配置されている。

このような構成を有するので通帳１を発行する
時は、図示省略した発行指令釦を押すと、通帳１
が通帳供給部２より駆動ベルト４によつて繰り出
され、通帳１は搬送路３を矢印Ａ方向に印字部５
迄送られて、印字ヘツド６によつて上側から取引
内容、例えば普通預金の場合には使用満了通帳か
らの繰越し預金残高等が通帳１の中紙に印字さ
れ、印字ヘツド７によつて下側からお客の氏名、
口座番号等が通帳１の表紙に印字される。

その後搬送路３を矢印Ａ方向に進んで、磁気ヘ
ツドＨ１において下側から通帳１の図示していな
い磁気ストライプMS（第６図参照）に暗証番号
及び取引内容等が記録されて矢印Ａ方向に送られ
て発行口８より発行される。

このようにして通帳１の発行を自動的に行うこ
とができる。

しかしながらこの方法によると、発行する通帳
１が一種類であるので、複数種類の口座（普通預
金、総合預金、定期預金等）の通帳１を自動発行
する場合には、夫々の口座通帳を発行する装置を
設置する必要があつて設備費が掛り、また限られ
た金融機関の店舗内で多くのスペースを占有して
しまうという欠点がある。

これに対して、第２図に示すように複数の口座
種類の通帳１ａ乃至１ｃを発行できる通帳発行装
置が試みられている。

即ち、図において右方に複数口座の通帳１ａ乃
至１ｃを上向きに開いて、夫々に収容した通帳供
給部２ａ乃至２ｃが並設されている。

通帳供給部２ａ乃至２ｃの下部に駆動ベルト４
ａが設けられ、各通帳供給部２ａ乃至２ｃより通
帳１ａ乃至１ｃを駆動ベルト４ａ上に繰り出す位
置にゲートＧ１乃至Ｇ３が設けられている。

また発行口１の内部にセンサＳ１、正逆回転す
る送りローラＲ２及び読取り、書込み用の磁気ヘ
ツドＨ２が配置されている。

駆動ベルト４ａ及び送りローラＲ２は図示省略
した駆動源にによつて回転駆動される。

装置の下部後方に制御部９ａが配置されてい
る。

このような構成を有するので、使用満了になつ
た通帳１０を発行口１に挿入すると、センサＳ１
が検知して送りローラＲ２が駆動し、通帳１１は
装置内に送られて磁気ヘツドＨ２によつて口座種
類及び顧客データ、例えば預金残高等の取引デー
タやお客の氏名、暗証番号等が読み取られ、更に
印字部５に送られて使用満了による所定の印字が
行われる。そして送りローラＲ２が逆方向に回転
して通帳１１は発行口１に返送される。センサＳ
１により返送が検知されると、磁気ヘツドＨ２が
読み取つた信号によつてＧ１乃至Ｇ３の何れか１
つが開き、対応する通帳１ａ乃至１ｃの何れか１
つが繰り出されて搬送路３に送られる。

以後は前述の従来例と同様に印字され、次いで
磁気ストライプに磁気ヘツドＨ２によつてお客の
暗証番号及び取引データ等を記録して発行され
る。

しかしながらこの方法によると、通帳供給口２
ａ乃至２ｃが並ぶので装置が大型になり、単体設
置としてもやはり占有面積が大きくなるという欠
点がある。

(d) 発明の目的 本発明の目的は、上記の欠点を解決する為のも
ので、機構が簡単で複数口座の通帳を発行できる
小型な通帳発行装置を提供するにある。

(e) 発明の構成 本発明は、口座種類が印刷されていない通帳媒
体を保有する媒体供給部と、媒体供給部より供給
された通帳媒体を搬送する搬送部と、通帳媒体に
印字を行う印字部と、利用者の口座種類を指令す
る指令手段と、印字部で印字された通帳媒体を発
行する発行口とを備え、媒体供給部より供給され
て印字部へ搬送された通帳媒体に、指令手段によ
つて指令された口座種類を印字して発行する通帳
発行装置であり、複数の口座種類に対して共通の
媒体供給部から口座種類が印刷されていない通帳
媒体を供給して、指令手段によつて指令された口
座種類を印字して発行することにより、機構が簡
単で複数の口座種類の通帳を発行できる小型の装
置を得る。

(f) 発明の実施例 以下本発明の一実施例について、第３図〜第５
図を参照して説明する。第３図は本発明による実
施例を示す側面図、第４図は第３図の制御ブロツ
ク図、第５図は第３図のフローチヤートである。
全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。

第３図において、通帳供給部２には口座種類が
印刷されていない通帳１１が、上向きに開いて積
み上げて収容されている。

また第４図において、１２は制御部で、各機構
部の作動制御を司るもので、通帳１０の挿入をセ
ンサＳ１が検知した信号により送りローラＲ２を
回転駆動させると共に磁気ヘツドＨ２を起動さ
せ、磁気ヘツドＨ２の口座種類等の読取りデータ
を一時記憶し、通帳１０に使用満了の所定印字を
行う指令を印字制御部１３に送り、また通帳１０
が返送されてセンサＳ１がそれを検知した後に、
駆動ベルト４ａ及び送りローラＲ２を回転駆動さ
せると共に、記憶していた口座種類の読取りデー
タを出力して通帳１１に口座種類等の印字を行う
指令を印字制御部１３に送る機能を有している。

１３は印字制御部で、制御部１２の指令により
印字ヘツド６，７に印字動作をさせる制御機能を
有している。

１４はモータドライブである。１５はセンサア
ンプで、センサＳ１の検知信号を増幅して制御部
１２に送るものである。Ｍ１，Ｍ２はモータで、
モータＭ１は駆動ベルト４の駆動に用いられ、モ
ータＭ２は送りローラＲ２を正逆回転させるもの
である。

このような構成及び機能を有するので、通帳１
１を発行する時は、第５図に示すように、使用満
了になつた通帳１０を挿入口９に挿入すると、セ
ンサＳ１が検知して送りローラＲ２が駆動し、通
帳１０を装置内に搬送する。そして磁気ヘツドＨ
２で口座種類及び顧客データ等を読み取つて制御
部１２に記憶し、通帳１０は更に印字部５に送ら
れて使用満了による所定の印字が行われて、送り
ローラＲ２の逆回転により発行口８に返送され
る。

センサＳ１が返送された通帳１０を検知する
と、検知信号により制御部１２より指令が出て駆
動ベルト４ａ及び送りローラＲ２が回転駆動し
て、通帳供給部２より通帳１１が繰り出されて搬
送路３を印字部５まで送り、印字制御部１３が起
動して、印字ヘツド６によつて通帳１１の中紙に
取引データ、例えば預金残高等が記帳され、印字
ヘツド７によつてお客の氏名、口座番号及び第６
図に破線で示す位置に口座種類が印字される。

この口座種類の印字は他の印字よりも太字に印
字されるので、破線の部分はインクが吸収され易
い紙質になつている。

次いで通帳１１が第３図において左方に送られ
て、通帳１１の磁気ストライプにお客の暗証番号
及び取引データ等が記録されて、発行口８から発
行される。

このようにして通帳１１に使用満了になつた通
帳１０と同じ口座種類の印字をすることにより、
複数種類の口座通帳を自動的に発行することがで
き、この方法によれば、通帳供給部が１つで良く
装置が小型化され、占有面積を少なくすることが
できるのでスペースを有効に使用でき、しかも装
置が安価になるという効果がある。

上記の通帳１０の使用満了の所定印字及び通帳
１１の口座種類の印字は、印刷品質を高める為に
捺印機によるスタンプ印刷としても良い。

また上記例では通帳発行装置として単体のもの
を説明したが、他の取引操作装置、例えば自動預
金機、自動預金支払兼用機等と複合させても良い
ことは勿論で、装置内に組み込むが、隣接して連
結設置して、取引中に通帳が使用満了した時に新
しい通帳１１を自動発行するように使用すること
もできる。

(g) 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、使用満了
になつた通帳と同じ口座種類の印字を通帳の表紙
に印字して発行できるので、 複数の口座種類の通帳を自動的に発行するこ
とができる。

装置が小型化されて設置面積を少なくするこ
とができスペースを有効に使用できる。

コストが節減される。

という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来方法を例示する側面図、第２図は
異なる従来例を示す側面図、第３図は本発明によ
る実施例を示す側面図、第４図は第３図の制御ブ
ロツク図、第５図は第３図のフローチヤート、第
６図は第３図の説明図である。 図において、１，１ａ〜１ｃ，１０，１１は通
帳、２，２ａ〜２ｃは通帳供給部、４，４ａは駆
動ベルト、６，７は印字ヘツド、８は発行口、１
２は制御部、１３は印字制御部、Ｇ１〜Ｇ３はゲ
ート、Ｈ１，Ｈ２は磁気ヘツド、Ｓ１はセンサを
示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 口座種類が印刷されていない通帳媒体を保有
   する媒体供給部と、 該媒体供給部より供給された通帳媒体を搬送す
   る搬送部と、 該通帳媒体に印字を行う印字部と、 利用者の口座種類を指令する指令手段と、 該印字部で印字された通帳媒体を発行する発行
   口とを備え、 該媒体供給部より供給されて該印字部へ搬送さ
   れた通帳媒体に、該指令手段によつて指令された
   口座種類を印字して発行することを特徴とする通
   帳発行装置。