JPH0436763B2 - - Google Patents

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JPH0436763B2
JPH0436763B2 JP62237509A JP23750987A JPH0436763B2 JP H0436763 B2 JPH0436763 B2 JP H0436763B2 JP 62237509 A JP62237509 A JP 62237509A JP 23750987 A JP23750987 A JP 23750987A JP H0436763 B2 JPH0436763 B2 JP H0436763B2
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Akihiko Fukuhara
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ステンレス冷延鋼帯を生産する冷間
圧延ラインに供される冷間圧延用ステンレス鋼帯
の予備処理方法に関する。
[従来の技術] 従来、ステンレス冷延鋼帯は、熱延鋼帯を焼鈍
酸洗した後、そのままの状態でワークロール径
100mmφ以下のゼンジミアミル等で大量の圧延油
を供給して冷間圧延し、更に仕上焼鈍酸洗または
仕上光輝焼鈍を施した後、圧下率1.2%以下の仕
上調質圧延を行なつて生産している。
上記ステンレス冷延鋼帯は、例えばSUS430に
代表されるフエライト系の場合には、建築内装
材、日常器具、種々の装飾品等の用途に製品表面
のまま使用されるため、上記仕上調質圧延後の製
品段階にて優れた表面光沢を備えることが要求さ
れる。また、SUS304に代表されるオーステナイ
ト系の場合には、フエライト系におけるよりも耐
食性の要求される厨房設備等の用途に使用される
ことが多く、仕上調質圧延後にバフ研磨等により
表面光沢を付与したものが使用され、このバフ研
磨後に優れた表面光沢を備えることが重要とな
る。
そこで、従来の小径ワークロールを用いるステ
ンレス冷延鋼帯の製造時には、フエライト系およ
びオーステナイト系ともに、優れた表面光沢を得
るため、例えば特開昭60−227904号公報、特開昭
61−49705号公報等に記載されるように冷間圧延
時にワークロール径やロール粗さを工夫する方
法、特開昭58−56013号公報等に記載される熱延
鋼板の焼鈍酸洗時の酸洗に工夫を加える方法、ま
たは特開昭59−107027号公報等に記載される熱延
鋼板の焼鈍酸洗後にグラインダー研磨を施す方法
等が採用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記小径ワークロールを用いる
冷間圧延を経る従来の方法は、ステンレス熱延鋼
帯を焼鈍酸洗した後、その鋼帯の表面粗さが平均
粗さRa2〜4μmと著しく粗いまま、圧延油を供給
する冷間圧延を施しているため、平均粗さ
Ra0.1μm以下を要求されるステンレス冷延鋼帯
の表面光沢は不満足な状態であつた。例えば、小
径ワークロールを用いるゼンジミアミル等で冷間
圧延した場合、著しく優れた表面光沢を付与する
ための仕上光輝焼鈍を施すいわゆるBA製品にお
いて、いずれも満足できる表面光沢を得ることが
できず、より良好な表面光沢を得ることのできる
製造方法が望まれている。
また一方、ゼンジミアミル等よりも大径のワー
クロールを用いた冷間タンデムミルにより、高能
率にステンレス鋼帯を製造する方法が採用されて
いる。しかしながら、冷間タンデムミルによる圧
延の場合には、圧延後に仕上焼鈍酸洗を施すいわ
ゆる2B製品において、BA製品よりも表面光沢へ
の要求が少ないにもかかわらず、従来のゼンジミ
アミル等による2B製品に比べて、表面光沢が著
しく劣る状態であつた。したがつて、その冷間タ
ンデムミルによる製品は表面光沢を全く問題にし
ない部分に使用されるだけであり、表面光沢が良
好なステンレス鋼帯を高能率に製造できる方法が
強く望まれている。
そこで、上記冷間タンデムミルにおける表面光
沢低下の問題を解決する方法として、例えば特開
昭61−23720号公報等に記載されるように、冷間
圧延した後に焼鈍酸洗し、その後再び冷間圧延す
る方法や、特開昭61−49701号公報等に記載され
るように、大径ワークロールで冷間圧延し、その
後小径ワークロールで冷間圧延する方法等が提案
されている。しかしながら、これらの方法は、高
速で行なわれる冷間タンデムミルの途中または終
了後に中間焼鈍酸洗や小径ワークロールによる圧
延を適用するものであるが、中間焼鈍酸洗や小径
ワークロールによる圧延が著しく低速で行なわれ
るため、冷間タンデムミルのみにて圧延する場合
に比して著しく生産能率が低下する。その結果、
ステンレス鋼帯の製造に冷間タンデムミルを採用
することの本来の効果としての高能率生産が成立
しなくなり、大きな問題となる。
本発明は、小径ワークロールを有するゼンジミ
アミル等のミルおよび大径ワークロールを有する
高速冷間タンデムミル等において、従来より抱え
ていた表面光沢低下の問題を解決することを目的
とする。
また、従来提案されている表面光沢改良技術で
最も問題であつた生産能率の低下について、その
解決を図り、本来の高能率生産に回復させること
をも目的とする。
すなわち、本発明は、優れた表面光沢を有する
ステンレス冷延鋼帯を高能率で生産可能とするこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る冷間圧延用ステンレス鋼帯の予備
処理方法は、熱間圧延終了後のステンレス鋼帯
に、焼鈍、該鋼帯の表面粗さを平均粗さRa2μm
以下とする酸洗を施した後、更に、5%を超えて
25%以下とする圧下率にて無潤滑圧延を施すよう
にしたものである。
[作用] 一般に、ステンレス冷延鋼帯の表面光沢を良好
にするには製品の表面粗さを低減する必要があ
り、また、この製品の表面粗さは冷間圧延後の鋼
帯の表面粗さが大部分そのまま残つたものであつ
て、冷間圧延後の表面粗さの大小が仕上げた製品
の表面光沢の良し悪しを決めることが知られてい
る。そこで従来にあつては、前述した通り、冷間
圧延中または冷間圧延後に鋼帯の表面粗さを低く
する方法が採られていたわけである。
ところが、本発明者らの検討により、製品の表
面光沢に著しく影響する冷間圧延後の鋼帯の表面
粗さは、冷間圧延前の鋼帯の表面粗さ(凹凸)の
一部が圧延後もそのまま残存したものであること
を見い出した。すなわち、最終仕上製品の表面粗
さを平均粗さRaで0.1μm以下にすることを目標
とするステンレス冷延鋼帯の製造において、熱延
後に焼鈍酸洗した直後の冷延用母鋼帯は、この酸
洗時のシヨツトブラスト等の機械的脱スケール処
理および硫酸等の酸により、その表面の凹凸が平
均粗さRaで2〜4μmと著しく大きい。従来は、
これら焼鈍、酸洗後の鋼帯をそのままの状態で冷
間圧延しており、冷間圧延時には、ロールと鋼帯
に圧延油が供給されている。したがつて、冷間圧
延の入側で、この圧延油は、圧延前の鋼帯表面に
付着し、その表面の著しく大きい凹凸の凹部にた
まり、ロールと鋼帯の間に噛み込まれる。この凹
部にたまつた油は、ロールと鋼帯が接触している
間、逃げ場がなくなり封じ込められたまま圧延さ
れる。一般に、圧延油を含む液体は、空気等の気
体に比べ、著しく圧縮され難い。したがつて、圧
延中に油を封じ込めた凹部は、圧延前よりいくら
か小さくなるものの、大部分が圧延後も残留す
る。このようにして、冷間圧延前の鋼帯の表面粗
さ(凹凸)が冷間圧延後も残留し、製品の表面光
沢を損なつてしまうわけである。
すなわち、優れた表面光沢を有する鋼帯を得る
には、予め、通常の冷間圧延を施す前に、素材表
面の凹凸を小さくすると良く、それには圧延によ
つて鋼帯表面を平滑にする方法が有利であるが、
大量の圧延油を供給した従来の冷間圧延では、上
述の通り、冷間圧延前の鋼帯表面の凹凸を大部分
消すことができない。
そこで、本発明による方法では冷間圧延前の予
備処理として前述の知見から、圧延油等の液体を
供給しない無潤滑圧延をしかも5%を超えて25%
以下とする圧下率のもとで施すものである。
なおここで、無潤滑圧延時に、5%を超える圧
下率が必要な理由は、以下の通りである。本発明
者らの検討において、冷間圧延前の無潤滑圧延時
の圧下率を種々変えて通板し、その後、圧延油を
供給した冷間圧延、仕上焼鈍酸洗または仕上光輝
焼鈍、および仕上調質圧延を行なつて仕上げた製
品の表面光沢を調質した。なお、表面光沢度は、
JIS Z 8741光沢度測定方法5(GS20°)に従つ
て測定した。第1図に示す結果より、大径ワーク
ロールを用いた冷間タンデムミルの場合、小径ワ
ークロールを用いたゼンジミアミルの場合とも
に、無潤滑圧延時の圧下率を増加させると、圧下
率5%まで表面光沢はほとんど変化しないが、5
%を超えると表面光沢は著しく良好となる。
このように、5%を超える圧下率のもとでの無
潤滑圧延は、表面光沢を著しく良好にするわけで
あるが、反面、従来技術にない高い圧下率を必要
とするため無潤滑状態でロールの鋼帯が直接接触
するために焼付き疵が発生しやすく、従つて、低
速で圧延し、焼付き疵を防ぐ必要がある。その結
果、高速で行なわれる冷間圧延の生産性を阻害す
る懸念があつた。
しかし、冷間圧延時の鋼帯入側速度は低く、本
発明方法は、上記低速の無潤滑圧延を冷間圧延前
の予備処理工程において実施するものであり、高
速で行なわれる冷間圧延の途中または終了後に実
施するものでないため、冷間圧延の生産能率を阻
害することがない。
また、本発明では、無潤滑圧延時の焼付き疵を
確実に防止するため、ある程度、圧下率を低く保
つ必要があることを認めた。すなわち、本発明者
らの検討において、無潤滑予備処理圧延時の圧下
率を種々変更して焼付の有無を調査した結果、25
%の圧下率を超えると必ず焼付が発生するため、
圧下率を25%以下とする必要があるものとしたの
である。
なお、本発明方法における無潤滑圧延は、熱圧
鋼帯の焼鈍、酸洗後、冷間圧延前であれば、如何
なるタイミング、位置において行なうものであつ
ても良い。
ここで、本発明者らは鋼帯の表面光沢をより向
上する方法をさらに検討した。
すなわち、本発明方法における無潤滑圧延後の
鋼帯の表面粗さは、無潤滑圧延入側の鋼帯、すな
わち酸洗された鋼帯の表面粗さの影響を受ける。
すなわち、例えば焼鈍酸洗後の鋼帯の表面粗さが
小さいほど、無潤滑圧延後の鋼帯の表面粗さは小
さくなる。その結果、この鋼帯を冷間圧延し、仕
上焼鈍酸洗および仕上調質圧延を施した後の表面
光沢が向上することを認めた。そこで、焼鈍、酸
洗された鋼帯の表面粗さを種々変えて無潤滑圧延
を施した後に冷間圧延し、さらに仕上焼鈍酸洗お
よび仕上調質圧延を施した後のステンレス冷延鋼
帯の表面光沢を調査した。その結果、第2図、第
1表〜第4表に示す如く従来平均粗さRaで2〜
4μmと著しく粗かつた焼鈍、酸洗後の鋼帯表面
粗さを平均粗さRa2μm以下に設定することによ
つて、著しく表面光沢が向上することを見出し
た。
したがつて、本発明にあつては、無潤滑圧延の
実施前に、鋼帯の表面粗さを平均粗さRa2μm以
下とする酸洗を施すことを必須とした。なお、無
潤滑圧延前の鋼帯表面は粗さが小さければ小さい
ほどよく、上記Raに下限値は存在しない。
また、酸洗のみによつて鋼帯の表面粗さを平均
粗さRa2μm以下とすることもでき、この場合に
は、後述する実施例3における如く、通常の酸洗
とは異なる高濃度酸洗を行なうことが必要とな
る。なお、通常の酸洗のみでは鋼帯の表面粗さを
平均粗さRa2μm以下にすることができない。こ
れは、通常の酸洗によつて焼鈍後に鋼帯表面に生
成した酸化スケールを取り除くと、焼鈍前の熱延
鋼板の表面粗さが表われて、この粗さが平均粗さ
Ra2μm以上になるためである。
なお、本発明は、無潤滑圧延前の酸洗を「鋼帯
の表面粗さを平均粗さRa2μm以下とする酸洗」
とすることにより、冷間圧延後の鋼帯の表面光沢
を向上できるため、無潤滑圧延時の圧下率は5%
を超える限りにおいて比較的低いものとすること
ができるようになり、結果として無潤滑圧延に伴
なう焼付きの可能性を容易に排除できるという効
果も有する。すなわち、本発明では、「鋼帯の表
面粗さを平均粗さRa2μm以下とする酸洗を施す
こと」により、無潤滑圧延時の圧下率を5%を超
える限りにおいて比較的低いものとし、無潤滑圧
延時の焼付きを確実に防止しながら、冷間圧延後
の鋼帯の表面光沢を向上できる。
ここで、本発明において、鋼帯の表面粗さを平
均粗さRa2μm以下とする酸洗処理は、酸洗のみ
による他、機械研磨、化学研磨等の研磨加工を併
用する酸洗にて実施でき、所望の粗度を得ること
ができる。
なお、平均粗さRa2μm以下の鋼帯を、酸洗処
理により、従来の焼鈍、酸洗の能率を低下させず
に得るには、その粗さに最も影響する、酸洗時の
シヨツトブラスト等の機械的脱スケール処理を工
夫するとよい。その方法としては、シヨツトブ
ラスト時のシヨツト粒を細粒化して、投射密度を
高くする、シヨツトブラストの代替として、細
粒シヨツトを用いた液体ホーニングを施す、シ
ヨツトブラストを省略して、テンシヨンレベラー
等の鋼帯表面粗さにほとんど影響しないデスケー
リング装置を用いる、シヨツトブラストの有無
にかかわらず、研削ブラシ、弾性砥石等により鋼
帯表面粗さを積極的に低減させる等が考えられ
る。
また、本発明の予備処理方法により得られた鋼
帯を用いて、冷間タンデムミル等の大径ワークロ
ールを用いる冷間圧延を施す場合、ゼンジミアミ
ル等の小径ワークロールを用いる冷間圧延を施す
場合に限らず、これらを組み合わせた場合におい
ても得られる製品の表面光沢は従来方法によるも
のに比して良好である。
[実施例] 実施例 1 本発明方法の一実施例として、熱延終了後に焼
鈍し、表面粗さを平均粗さRa2μm以下とする酸
洗を施したステンレス鋼帯を、5%を超える圧下
率にて無潤滑圧延を施した。次に、これによつて
得られた予備処理鋼帯を、冷間タンデムミルもし
くはゼンジミアミルで圧延し、それぞれ仕上焼鈍
酸洗または仕上光輝焼鈍を施した後、仕上調質圧
延を施した。なお、オーステナイト系仕上焼鈍酸
洗の場合には、さらにバフ研磨を施した。これら
ステンレス冷延鋼帯の表面光沢の目視判定結果
を、フエライト系については第1表に示し、オー
ステナイト系については第2表に示した。また、
従来の製造方法、および焼鈍酸洗後の鋼帯表面粗
さが平均粗さRa2μm以上の場合のそれぞれにつ
いて得られたステンレス冷延鋼帯の表面光沢の結
果も第1表、第2表に合わせて示した。なお、目
視判定は、光沢の良好な順に、特A、A〜Dまで
の5段階で評価した。ここで、目視判定はJIS Z
8741光沢度測定方法5(GS20°)に従い、特A
は光沢度950以上、Aは800〜950、Bは550〜800、
Cは500〜550、Dは500未満を表わす。この時、
製品出荷可能な基準はB以上である。第1表、第
2表によれば、本発明方法で製造した予備処理鋼
帯を冷延して得られたステンレス冷延鋼帯は、従
来の方法で製造したステンレス冷延鋼帯に比べ、
表面光沢が著しく良好であることが認められた。
また、比較例として示した焼鈍酸洗後の鋼帯表面
粗さが粗い場合に比べても、良好な表面光沢を呈
した。
実施例 2 熱延終了後のステンレス鋼帯を焼鈍酸洗するに
際し、焼鈍した鋼帯をテンシヨンレベラーに通板
させて、さらに研削ブラシで大部分のスケールを
除去して酸洗することにて、鋼帯の表面粗さを平
均粗さRa2μm以下とした後、5%を超える圧下
率にて無潤滑圧延を施した。
次に、これによつて得られた予備処理鋼帯を、
冷間タンデムミルもしくはゼンジミアミルで圧延
し、それぞれ仕上焼鈍酸洗または仕上光輝焼鈍を
施した後、仕上調質圧延を施した。
これらステンレス冷延鋼帯の表面光沢の目視判
定結果を第3表に示した。また、従来の製造方法
について得られたステンレス冷延鋼帯の表面光沢
の結果も第3表に合わせて示した。
第3表によれば、本発明方法で製造した予備処
理鋼帯を冷延して得られたステンレス冷延鋼帯
は、従来の方法で製造したステンレス冷延鋼帯に
比べ、表面光沢が著しく良好であることが認めら
れた。
実施例 3 熱延終了後のステンレス鋼帯を焼鈍酸洗するに
際し、酸洗時に濃硫酸中で電解を施し、続いて、
通常より沸酸濃度の高い混酸で酸洗することに
て、鋼帯の表面粗さを平均粗さRa2μm以下とし
た後、5%を超える圧下率にて無潤滑圧延を施し
た。
次に、これによつて得られた予備処理鋼帯を、
冷間タンデムミルもしくはゼンジミアミルで圧延
し、それぞれ仕上焼鈍酸洗または仕上光輝焼鈍を
施した後、仕上調質圧延を施した。
これらステンレス冷延鋼帯の表面光沢の目視判
定結果を第4表に示した。また、従来の製造方法
について得られたステンレス冷延鋼帯の表面光沢
の結果も第4表に合わせて示した。
第4表によれば、本発明方法で製造した予備処
理鋼帯を冷延して得られたステンレス冷延鋼帯
は、従来の方法で製造したステンレス冷延鋼帯に
比べ、表面光沢が著しく良好であることが認めら
れた。
なお、本出願人は、特願昭62−123990号におい
て、「熱間圧延終了後のステンレス鋼帯に、焼鈍、
酸洗を施し、更に、5%を超えて25%以下とする
圧下率にて無潤滑圧延を施すことを特徴とする冷
間圧延用ステンレス予備処理鋼帯の製造方法」を
提案している。上記先出願に係る発明において
も、焼鈍酸洗処理を施しているものの、その酸洗
は通常の酸洗であり、本発明における如くの「鋼
帯の表面粗さを平均粗さRa2μm以下とする酸洗」
を施すものでないため、結果として本発明におけ
る如くに著しく良好な表面光沢を得るには至らな
い。第5表は、本発明と、上記先出願に係る発明
の効果上の比較結果であり、鋼種、圧延機型式、
仕上げ方法、無潤滑圧延の圧下率を同一とした
時、酸洗によつて付与されるRaの差が光沢目視
判定結果に及ぼす影響を比較して示したものであ
る。
[発明の効果] 以上の通り、本発明方法により製造したステン
レス予備処理鋼帯を冷間圧延して得られるステン
レス冷延鋼帯は、従来方法で製造したステンレス
冷延鋼帯に比べ、優れた表面光沢を有する。
また、本発明方法においては、比較的低速で通
板される焼鈍、酸洗の後、冷間圧延前に無潤滑圧
延を実施することから、冷間圧延の生産能率を阻
害することなく無潤滑圧延を低速で行なうことが
でき、焼付き疵の発生を抑制できる。
また、本発明方法にあつては、無潤滑圧延入側
の鋼帯の表面粗さを平均粗さRa2μm以下とする
酸洗を施すことから、無潤滑圧延後の鋼帯の表面
粗さをより小さくし、冷延鋼帯により優れた表面
光沢を確保することができる。
すなわち、本発明によれば、従来全くその例を
見ない方法により、優れた表面光沢を有するステ
ンレス冷延鋼帯を高能率で生産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は冷間圧延前の無潤滑圧延時の圧下率と
仕上げた製品の表面光沢度との関係を示す線図、
第2図は表面性状調整処理後の鋼帯の表面粗さと
仕上げた製品の表面光沢度との関係を示す線図で
ある。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 * 仕上げ
た後にバフ研磨を同一条件で実施

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱間圧延終了後のステンレス鋼帯に、焼鈍、
    該鋼帯の表面粗さを平均粗さRa2μm以下とする
    酸洗を施した後、更に、5%を超えて25%以下と
    する圧下率にて無潤滑圧延を施すことを特徴とす
    る冷間圧延用ステンレス鋼帯の予備処理方法。
JP23750987A 1987-09-24 1987-09-24 Pretreatment of stainless steel strip for cold rolling Granted JPS6483307A (en)

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JPS6483307A JPS6483307A (en) 1989-03-29
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JPH01107907A (ja) * 1987-10-21 1989-04-25 Kawasaki Steel Corp 冷間圧延用ステンレス鋼帯の予備処理装置
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