JPH09192707A - 防眩性に優れるチタン薄板の製造方法 - Google Patents

防眩性に優れるチタン薄板の製造方法

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JPH09192707A
JPH09192707A JP821396A JP821396A JPH09192707A JP H09192707 A JPH09192707 A JP H09192707A JP 821396 A JP821396 A JP 821396A JP 821396 A JP821396 A JP 821396A JP H09192707 A JPH09192707 A JP H09192707A
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rolling
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grinding
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JP821396A
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English (en)
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Tatsuo Yamazaki
達夫 山崎
Isamu Takayama
勇 高山
Naoaki Harada
尚明 原田
Kinichi Kimura
欽一 木村
Muraaki Nishida
祚章 西田
Kiyonori Tokuno
清則 徳野
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダル圧延後のGS(45゜)を50〜100
%と安定な肌を製造するために、冷延−真空焼鈍の工程
でGS(45゜)を200%以下に低減し、なおかつチ
タン薄板を安定して製造する方法を提供する。 【解決手段】 チタン薄板の仕上げ圧延工程の最終パス
において、砥石研磨により胴長方向の粗度がRaで0.
5μm以上に調整したワークロールにより圧下率4%以
上で仕上げ圧延し、続いて洗浄処理し、真空もしくは不
活性雰囲気で焼鈍することを特徴とするチタン薄板の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩性に優れる純
チタン(以下単にチタンという。)薄板の製造方法に関
する。特に、光沢が低く均一でかつコイル間のばらつき
の少ないチタン薄板を簡便かつ安価に製造する方法に関
する。近年、表面光沢度の低いチタン薄板は、建材用途
に使われ始めた。
【0002】
【従来の技術】従来チタン薄板の用途は、化学反応容
器、電極、熱交換器、溶接管等での高耐蝕材料としての
機能面を重視されたもので、表面の意匠性に関する研究
開発はほとんどされていなかった。
【0003】近年、臨海地帯等の厳しい耐食環境下の建
造物や高所等の作業性の悪い屋根、壁等へのチタンの適
用が始められ、従来より使用されている建材向けステン
レス薄板のような表面光沢度の低いチタン薄板のような
表面光沢度の低いチタン薄板が要望されだした。一般
に、ステンレス薄板は、連続焼鈍酸洗法により製造さ
れ、その表面は酸洗肌であるため低光沢である。一方、
真空もしくは不活性ガス雰囲気焼鈍で得られるチタン薄
板は高光沢であり、光沢を低減する工夫が要求されてい
る。
【0004】この様な背景のもと特開昭63−1030
56号公報において、建材用途向けのチタン薄板の製造
方法として酸洗処理による低光沢化が開示されている
が、酸洗処理の具体的方法は提案されていない。
【0005】光沢の低減に対する酸洗の効果には優れた
ものがある。しかし、この手法の欠点は歩留低下や光沢
むらが発生し易いことにある。例えば、屋根用チタン薄
板の代表的な板厚は0.4mmであり、片面溶削量を20
μmとした場合で歩留が10%低下する。一方、溶削量
を低減すると、酸洗前の表面状態の違いや酸洗液の濃度
や温度のバラツキにより溶削量に違いが発生し、光沢ム
ラとなる。
【0006】また、建材用途向けのステンレス薄板で
は、従来よりダルロールを用いたスキンパス圧延により
表面光沢の低減が図られている。チタン薄板にダル圧延
を適用した場合、ダルロール粗度や圧下率などの条件の
最適化により、真空焼鈍ままの材料の光沢に対して30
%〜60%の低減が可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】建材用途向けに要求さ
れる表面光沢は様々であるが、ステンレス薄板を参考に
するとJIS Z8741で規定される光沢指数GS
(45゜)で50〜100%であり、可能な限り低いも
のが好まれる。前述したように、ステンレス薄板は一般
的に連続焼鈍酸洗方法により酸洗され、GS(45゜)
が低いので、容易にこの目標に到達可能である。一方、
真空焼鈍方法で製造したチタン薄板のGS(45゜)
は、平均では200%程度であるが、400%以上にな
る高光沢の材料や冷延コイルのトップ、ボトムでの差異
が100%以上になる材料が頻繁に発生する。これらに
ダル圧延を行ったとしても、目標に対して不十分な場合
や、コイルのトップ、ボトム間での肌合いの違いやコイ
ル間のばらつきとなり、外観を重要視される建材用途へ
の適用は困難であった。
【0008】従って、本発明は、ダル圧延後のGS(4
5゜)を50〜100%と安定な肌を製造するために、
冷延−真空焼鈍の工程でGS(45゜)を200%以下
に低減し、なおかつチタン薄板を安定して製造する方法
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。 (1) チタン薄板の仕上げ圧延工程の最終パスにおい
て、砥石研磨により胴長方向の粗度がRaで0.5μm
以上に調整したワークロールにより圧下率4%以上で仕
上げ圧延し、続いて洗浄処理し、真空もしくは不活性雰
囲気で焼鈍することを特徴とし、(2)チタン薄板の仕
上げ圧延工程の最終2パスにおいて、砥石研磨により胴
長方向の粗度がRaで0.5μm以上に調整したワーク
ロールにより、少なくとも最終パスを圧下率4%以上の
仕上げ圧延とし、続いて洗浄処理し、真空もしくは不活
性雰囲気で焼鈍することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは、各種チタン板の表
面肌について調査した結果、以下のことを見いだした。
チタン板表面の凹凸が、防眩、特に光沢に影響する。こ
の凹凸は製造工程より、波長200μm以上のマクロ成
分と波長200μm以下のミクロ成分に分けられる。真
空もしくは雰囲気焼鈍により製造したチタン薄板におい
ては、表面凹凸のミクロ成分は、ロール表面の転写によ
り付与され、圧下率が十分であれば、最終圧延に使用し
たロールの表面に依存し、それ以前の製造工程に影響さ
れないことを見いだした。本発明は、上記知見に基づく
ものである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。圧
延ワークロールの表面調整方法を砥石研磨とした。この
理由は、砥石研磨法で調整されたロールの表面は幅50
μm以下深さ3μm以下の凹部すなわち研削目が残留
し、他の調整方法に比べ、凹みの形状は微細で均一に調
整できるためであり、ロール表面に残存した研削目は、
圧延により板表面に転写し、圧延方向に沿って筋状凸部
となり、入射光を乱反射し光沢を低減する。また圧延時
には圧延材やバックアップロールとの接触面積が大き
く、ロール摩耗の影響が少ないため、圧延時の板表面の
変動が比較的少なく抑えることが出来るからである。例
えば、アルミナショットブラストしたロールは粗度を大
きくできるが、被圧延物やバックアップロールに対して
点で接触するため、接触面積は砥石研磨したロールより
少なく、摩耗の進行が早い。
【0012】ワークロール胴長方向の粗度をRaで0.
5μm以上とした。この理由は、チタン板の表面形態が
ワークロール粗度0.5μmRaを境に大幅に変化する
からである。すなわち0.5μmRa以上のロールで圧
延した板は、ロールの残留研削目が均一であるので、板
表面に圧延方向に沿った筋状凸部が均一に生成する。ま
た、一部の研削目では、圧延油の巻込みや圧延時の被圧
延板の先進性のため凸部が分断され、さらに光沢を低減
することになる。一方、0.5μmRa以下ロールで
は、研削目の残留量が少なく、深さも浅くなるので、筋
状凸部の量が減少し、形状も小さくなるので、入射光を
乱反射する能力が減少し、急激に光沢度が上昇し、焼鈍
後にGS(45゜)で200%以上のものが発生するこ
とになる。また、ロールごとに研削目の残留量が変化す
るため、板ごとに光沢のばらつきが顕著となる。粗度の
上限は特に定める必要は無いが、砥石研磨方法での限界
や圧延板の形状を考慮すると1.5μmRa程度が限界
である。
【0013】表面粗度を調整した仕上げ圧延のワークロ
ールの使用パス数は以下の理由で決定した。ゼンジミア
ミルによる圧延では、胴長方向粗度が0.5μmRa以
上のロールを用いた場合、圧延初期には、ロールの初期
摩耗やチタンのコーティングのため、ロールの使用長が
500mに到達するまで板表面が変動し、焼鈍後にGS
(45゜)で10〜20%上昇する。そしてロールの使
用長500m以降では、安定した状態が続き、製品の光
沢は一定となる。しかし、ロール使用パス数が3パス以
上およびロールの使用長が1万m以上になると、ロール
の表面状態が変化し始め、チタン板との焼付きやロール
摩耗によるロールの平滑化が顕著になり、板肌の制御が
困難となり、この結果、薄板の光沢のばらつきとなるこ
とが多い。したがって、最終ロールでの圧延パス数は、
1もしくは2パスが良く、コイルのトップ−ボトム間で
光沢度をより安定させるには、最終ロールの2パス連続
使用が望ましい。
【0014】最終圧延パスの圧下率は4%以上必要であ
る。これ以下の圧下率ではロール転写が不十分となり、
以前の肌の影響のため肌合いの制御が困難となるためで
ある。ワークロール材質については特に制限するもので
はないが、本発明を有効に活用するには、ハイスロール
や超硬ロールなどの硬質ロールが望ましい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]3.0mmのJIS G4600に基づく1
種のチタン熱間圧延板をショット、酸洗後、冷間圧延機
により厚さ0.425mmまで9パスで圧延し、さらに仕
上げ用ワークロールとして砥石研磨で各種粗度に調整し
たワークロールに交換して厚さ0.4mmまで1パス圧延
した。これを洗浄後、アルゴン雰囲気により焼鈍し、圧
延方向(L方向)とその垂直方向(C方向)のGS(4
5゜)をJIS Z8471に基づいて測定した。ロー
ルの胴長方向粗度とGS(45゜)の関係を図1、図2
に示す。この様に、本発明の範囲であるロールの胴長方
向粗度が0.5μmRa以上であれば、焼鈍後のチタン
板のGS(45゜)は、本発明の効果により、L、C方
向ともに200%以下となる。
【0016】[実施例2]表1、表2に本発明に基づく
実施例と比較例を示す。冷間圧延用素材にはJIS 1
種を用い、コイル重量は4〜5ton である。これを冷間
圧延し、洗浄、焼鈍を行った。洗浄はアルカリ脱脂によ
り行い、焼鈍はアルゴン雰囲気で650℃、4時間の条
件で行った。冷間圧延前後の板厚、使用したワークロー
ルの表面調整方法、胴長方向粗度、使用パス数と焼鈍後
のコイルのトップ、ボトムのL方向GS(45゜)測定
結果も表2に示した。ダル圧延には、ロール粗度4.0
〜6.0μmRaのダルロールを用い、圧下率を4%狙
いとした。本発明に従って、製造した材料からは、GS
(45゜)が50〜100%の製品が得られる。なお、
GS(45゜)の測定方法はJIS Z8471に基づ
き、コイルのトップ、ボトムは最終冷間圧延時を基準と
した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明は、冷延工程における最終パスな
いしは最終2パスの圧延条件及びロール表面粗度以外に
特別な管理を行う必要がなく、通常のチタン冷延薄板の
製造法と同様に製造するだけで、GS(45゜)が焼鈍
ママで100〜200%と低光沢で均一なチタン薄板を
製造することが可能である。ちなみに、本発明に従って
製造したチタン薄板を、ダルロールにより圧延するとG
S(45゜)が50〜100%と安定な建材向けチタン
製品となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チタン焼鈍板の圧延方向(L方向)の光沢指数
GS(45゜)に及ぼすロール胴長方向粗度の影響を示
す図表。
【図2】チタン焼鈍板の圧延方向と垂直な方向(C方
向)の光沢指数GS(45゜)に及ぼすロール胴長方向
粗度の影響を示す図表。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 欽一 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 西田 祚章 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 徳野 清則 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン薄板の仕上げ圧延工程の最終パス
    において、砥石研磨により胴長方向の粗度がRaで0.
    5μm以上に調整したワークロールにより圧下率4%以
    上で仕上げ圧延し、続いて洗浄処理し、真空もしくは不
    活性雰囲気で焼鈍することを特徴とするチタン薄板の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 チタン薄板の仕上げ圧延工程の最終2パ
    スにおいて、砥石研磨により胴長方向の粗度がRaで
    0.5μm以上に調整したワークロールにより、少なく
    とも最終パスを圧下率4%以上の仕上げ圧延とし、続い
    て洗浄処理し、真空もしくは不活性雰囲気で焼鈍するこ
    とを特徴とするチタン薄板の製造方法。
JP821396A 1996-01-22 1996-01-22 防眩性に優れるチタン薄板の製造方法 Withdrawn JPH09192707A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107900102A (zh) * 2017-10-23 2018-04-13 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种低反光度表面不锈钢的生产方法
JP2022116519A (ja) * 2021-01-29 2022-08-10 Jfeスチール株式会社 フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法

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Effective date: 20030401