JP3635846B2 - 光沢の良好なばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法 - Google Patents

光沢の良好なばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、良好な表面光沢を有するばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ばね用ステンレス鋼帯は、一般に熱間圧延ステンレス鋼帯に焼鈍、酸洗および疵取りを施し、次いで冷間圧延、焼鈍および酸洗をおこなった後、目標とする硬さを付与するために、所定の圧下率で仕上冷間圧延(「調質圧延」と呼称する場合もある)して製造される。
【0003】
前記鋼帯の硬さは、仕上げ冷間圧延における圧下率によって調整されるが、用途に応じて種々のレベルのものが要求されるため、仕上冷間圧延における圧下率も8〜70%と広い範囲にわたる。なお、1パスで前記圧下率を得ることが困難な場合には複数パスの仕上圧延がおこなわれる。また、製品板厚が薄い場合には、加工硬化が大きいため、1回の冷間圧延では目標とする板厚が得られないので、圧延の途中で中間焼鈍が施される。
【0004】
このようにして製造されるばね用ステンレス冷延鋼帯は、用途によって曲げ加工が施されるために、ビッカース硬さが320以下程度の比較的軟質であることが要求される。これら軟質のばね用ステンレス鋼帯の仕上冷間圧延では鋼帯の初期温度が常温であれば、通常の冷間圧延における圧下率より小さい圧下率(軽圧下)で容易に目標とする硬さが得られるため、一般に軽圧下の1パスで圧延がおこなわれる。
【0005】
ところが、焼鈍−酸洗したオーステナイト系ステンレス鋼帯を圧下率15%以下程度の軽圧下で仕上圧延を行うと、ワークロール表面に下記する高光沢化に有効なロールコーティングが生成しない。したがって、酸洗で鋼帯表面に生じた粒界浸食溝が残存して光沢不良となったり、また不均一なロールコーティングが生成した場合、前記粒界浸食溝が残存した部分と消失した部分とが併存して光沢むらとなったりする問題がある。
【0006】
一般にステンレス鋼の冷間圧延においては、ロールと被圧延材の界面における圧力と温度が高く、相対的なすべりが起こるため、被圧延材のごく表層の酸化物がロール表面へ移着する現象が起こる。この酸化物がロール表面に移着したものがロールコーティングであり、均一で黒褐色の濃いロールコーティングの生成が高光沢化に有効とされている。
【0007】
光沢不良や光沢むらの発生した鋼帯は、美観が重視されるステンレス製品として健全なものとは見なされず、不良品として排除されるため、歩留の大幅な低下を招来する。
【0008】
光沢不良や光沢むらは、圧延速度の増加とともに顕在化する。このため、前記軟質ばね用鋼帯の仕上圧延においては、光沢不良や光沢むらを防止する手段として圧延速度を50m/分以下程度の低速で圧延する方法が用いられており、品種によっては30m/分以下の極低速とする場合もある。
【0009】
このように、軟質のばね用ステンレス鋼帯の仕上圧延は、通常の冷間圧延に比較して能率が著しく低い現状にある。
一方、良好な表面光沢を得る方法として、例えば特公昭57−13362号公報に、仕上パス以前のパスと仕上パスで使用するワークロールの表面粗さの範囲を各々規定し、かつ圧下率を18〜22%にする方法が開示されている。
【0010】
しかしながら、この方法は仕上げ以前のパスと仕上げパスとでワークロール表面粗さを異にすることにより光沢を得るものであるが、1パスで仕上圧延を行う場合には、仕上げ以前のパスが存在しないため上記方法は適用できない上、圧下率が22%以下なので良好な表面光沢を得るに必要なロールコーティングが生成されるとは限らない。
【0011】
また、特開平8−174006号公報には、第1パスで使用する圧延油の粘度が第2パスから最終パスで使用する圧延油の粘度より低粘度の圧延油を用いる方法が開示されている。
【0012】
しかしながら、この方法では2系統の圧延油タンクが必要となり、1系統の圧延油タンクしか装備されていない圧延設備では、新設する必要があり設備費が嵩む。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、新たな設備を必要とせず、軟質のばね用ステンレス鋼帯の仕上冷間圧延での圧延速度を高めても良好な鋼帯表面光沢が得られるばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、冷間圧延後、焼鈍と酸洗を施したオーステナイト系ステンレス鋼帯を、圧下率と圧延速度が種々異なる条件下で1パスの仕上冷間圧延をおこない、圧延後の鋼帯表面および圧延に使用したワークロールの表面を詳細に観察した結果、以下のような知見を得た。
【0015】
(1)圧下率が小さく、圧延速度が大きい場合には、圧延後の鋼帯表面には酸洗で生じた粒界浸食溝が残存し、光沢は圧延前(酸洗後)のそれと大差はなく著しく劣る。一方ワークロールの表面は、研磨直後のままとほぼ同じ状態であり、通常の圧延で生成するロールコーティングの生成は認められない。
【0016】
(2)前記光沢不良となる圧下率、圧延速度に対し、圧延速度をある一定の値に保って圧下率を増加させるか、または圧下率をある一定の値に保って圧延速度を低減していくと、鋼帯表面には圧延方向と平行に帯または線状の光沢の異なる部分(光沢むら)が現出する。一方、ワークロール表面には幅方向に不均一なロールコーティングが生成する。
【0017】
(3)圧下率をさらに増加させるか、または圧延速度をさらに低減すると均一で良好な光沢の鋼帯表面が得られる。また、ワークロール表面には均一で黒褐色の濃いロールコーティングが生成する。
【0018】
(4)以上のように、ロールコーティングの生成による圧延鋼帯表面の光沢の良否は圧下率と圧延速度に依存する。
【0019】
(5)したがって、焼鈍−酸洗したオーステナイト系ステンレス鋼帯の仕上げ冷間圧延において1パスで鋼帯表面の光沢を良好にするには圧下率を増加させて、ワークロール表面に均一で濃いロールコーティングを生成させることが有効である。
【0020】
(6)圧下率を大きくすると加工硬化によって硬さの許容上限を超え、目標とする範囲内に納めることができなくなるので、この加工硬化を抑制する手段として仕上冷間圧延前に予め所定の温度に鋼帯を加熱するのがよい。
【0021】
(7)圧延速度300m/分以下で安定して良好な光沢が得られる圧下率は、鋼帯の鋼種、板厚、焼鈍および酸洗条件等に左右されるが22%以上であればよい。
【0022】
本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、その要旨とするところは「オーステナイト系ステンレス冷延鋼帯を焼鈍し、次いで50〜200℃に加熱し、ワークロール径が250mm以下の圧延機により、300m/分以下の圧延速度、22%以上の圧下率で1パス仕上げ冷間圧延する冷延鋼帯の製造方法であって、予め被圧延材加熱温度と圧下率および仕上げ冷間圧延後の鋼帯の硬さとの関係を求めておき、仕上げ冷間圧延後の硬さが目標値となるように前記範囲内で加熱温度と圧下率を決定して仕上げ冷間圧延することを特徴とする光沢の良好なばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法」にある。
【0023】
なお、本発明は広義においては、オーステナイト系ステンレス冷延鋼帯を焼鈍し、次いで50〜200℃に加熱し、ワークロール径が250mm以下の圧延機により、300m/分以下の圧延速度、22%以上の圧下率で1パス仕上げ冷間圧延する冷延鋼帯の製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明における限定理由を説明する。
1)圧延速度と圧下率(300m/分以下、22%以上)
圧延速度を300m/分以下とする理由は、濃いロールコーティングが生成する高圧下率としても、300m/分を超えるとロールと鋼帯表面の界面に導入される圧延油量が増大し、鋼帯表面にオイルピットと称する微小な凹み欠陥が多量に発生して目標とするレベルの光沢が得られないためである。なお、圧延速度の下限は、限定しないが、あまり遅いと生産効率が低下するので100m/ 分以上にするのが望ましい。
【0025】
圧延速度と圧下率の表面光沢に及ぼす影響を調べるために次のような試験をおこなった。
すなわち、板厚1.0mmのオーステナイト系ステンレス冷延鋼板(SUS
304)を、直径130mmのワークロールで圧延速度と圧下率とを種々変えて常温で1パスの仕上げ圧延をし、圧延した鋼帯の表面光沢を観察した。
なお、この圧延で使用した圧延油は、通常のステンレス鋼板冷間圧延に用いられる鉱油系ニート油であった。
【0026】
図1は、表面光沢の観察結果を示す図である。同図からわかるように、圧下率が小さく、圧延速度が比較的大きい領域(図1のA)ではロールコーティングは生成せず、圧延材表面の粒界浸食溝が残存するため、光沢は不良となる。一方、圧下率が大きく、圧延速度が比較的小さい領域(図1のC)では均一で健全なロールコーティングが生成されるため、光沢は良好である。また、これらの中間の領域(図1のB)では不均一なロールコーティングが生成するため、圧延鋼帯表面にも光沢むらが発生する。
【0027】
次に、圧下率を22%以上とする理由は、図1に示すように圧延速度が300m/分以下で安定した良好な光沢を得るには22%以上が必要なためである。1パス当たりの好ましい圧下率は25〜35%程度で、上限は1パスで圧延できる圧下率であればよく、鋼種により異なるので特に限定しない。
【0028】
2)ワークロール径(250mm以下)
ばね用ステンレス鋼帯は概して0.5mm以下の薄物が多くて変形抵抗も高いため、冷間圧延機としては小径ワークロールのステンレス鋼専用圧延機が好適である。仕上げ圧延機のワークロールの直径が250mmを超えると、圧延荷重の増大を来たしてパス数の増加を必要とするため、効率的な仕上冷間圧延を行うには不向きである。また、ロールと圧延材の間に介在する油膜厚も大きくなって良好な光沢が得られにくくなる。このような理由で、ワークロールの直径は250mm以下とした。下限は特に限定しないが、あまり小径になると平坦な板形状が得られなくなるので、80mm程度以上が好ましい。
【0029】
3)加熱温度(50〜200℃)
本発明では、酸洗工程で鋼帯表面に生じた粒界浸食溝を消滅させて光沢の良好な鋼帯表面を得るため、健全なロールコーティングが生成する22%以上の圧下率で圧延する。しかし、軟質ばね用鋼帯の仕上圧延で圧下率を大きくすると加工硬化によって硬さが許容上限を超えるため、加工硬化を抑制するために鋼帯を仕上げ冷間圧延前に予め加熱する。
【0030】
加熱温度を50℃以上とするのは、50℃未満では十分な加工硬化抑制効果が得られないためであり、200℃以下とするのは、鋼帯温度が200℃を超えると、圧延中にヒートスクラッチと称する焼付き疵が発生するためである。
【0031】
鋼帯の加熱装置としては電磁誘導加熱装置等が好適であるが、加熱温度を100℃以上にする必要がない場合は、コイル状のまま温水槽に浸漬する方法でも効果がある。
【0032】
4)加熱温度、圧下率と硬さの関係
本発明では、予め被圧延材の加熱温度と圧下率および仕上げ冷間圧延後の硬さとの関係を求めておき、仕上げ冷間圧延後の硬さが目標値となるように規定する範囲内で加熱温度と圧下率を決定して仕上げ冷間圧延する。
【0033】
冷間圧延後の鋼帯の硬さは、被圧延材の加熱温度と圧下率と密接な関係にあり、硬さ、加熱温度および圧下率との関係を予め求めておくことにより、仕上げ冷間圧延後に目標とする硬度を得るのに必要な加熱温度と圧下率を知ることができる。
【0034】
これらの関係を求めるため以下のような試験をおこなった。
板厚1.0mmのオーステナイト系ステンレス冷延鋼板(SUS304)を、加熱温度を25〜200℃と種々変えて、直径100mmのワークロールで、圧延速度50m/分と一定にして仕上げ圧延し、圧延した鋼帯の硬度を測定した。圧延油は、鉱油系ニート油を用いた。
図2は、測定結果を示したものである。
【0035】
目標硬さを得るための加熱温度および圧下率は、図2のような予め加熱温度別に圧下率と硬さの関係を求めておき、圧下率が22%以上で目標硬さが得られる加熱温度と圧下率を決定して、仕上げ冷間圧延をおこなう。ただし、加熱温度および圧下率は、前記したように50〜200℃および22%以上の範囲内とする必要がある。
【0036】
5)焼鈍
仕上冷間圧延を行う前の冷間圧延鋼帯を焼鈍するのは、仕上冷間圧延で目標とする硬さを付与するために軟化するためであり、通常実施されている1100℃程度の温度で行えばよい。
【0037】
6)オーステナイト系ステンレス冷延鋼帯
対象とするオーステナイト系ステンレス冷延鋼帯は、ばね用の通常の成分組成のものであればよく特に限定するものではないが、SUS304−CSP、SUS301−CSPなどが好適である。
【0038】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明の効果について説明する。
表1に示す成分組成の板厚3.0mm、幅700mmの熱延オーステナイト系ステンレス鋼帯(SUS304)に、焼鈍、デスケール、酸洗および疵取りを施し、次いでワークロール径が80mmの6段冷間圧延機により、1回の中間焼鈍を施して冷間圧延を行った。冷間圧延後の板厚は0.6mmであった。
【0039】
【表1】
Figure 0003635846
【0040】
次いで、この冷延鋼帯を、連続大気焼鈍炉にて1100℃で焼鈍し、500℃のアルカリ溶融塩に浸漬した後、硝ふっ酸液にて酸洗した。
先ず、この酸洗をした冷延鋼帯の一部を用い、ワークロール径が130mmの6段冷間圧延機で、加熱温度と圧下率とを種々変えて仕上げ冷間圧延をおこない、圧延後の硬度を測定し、加熱温度、圧下率および硬度との関係を求めた。
図3は、求めた加熱温度、圧下率および硬度との関係を示す図である。
【0041】
次に、上記6段圧延機で、加熱温度を表2に示す50〜200℃とした場合に目標硬度280または310(ビッカース硬さ)を得るのに必要な圧下率を、図3に基づいて求めておき、前記焼鈍−酸洗した鋼帯を表2に示す各条件で1パスの仕上冷間圧延をおこなった。
【0042】
【表2】
Figure 0003635846
【0043】
用いた圧延油は、40℃における粘度が7cStの鉱油系ニート油であり、ワークロールの表面粗さは、中心線平均粗さRaで0.10μmであった。鋼帯の加熱は、90℃までは、コイル状のまま温水槽への浸漬によりおこない、150℃と200℃については電気加熱炉でおこなった。
【0044】
また、従来方法として、冷間圧延前に加熱することなく表2に示すように、圧下率を10〜20%と小さく、圧延速度も30〜80m/分と低速にして圧延した。
【0045】
仕上冷間圧延した鋼帯を脱脂洗浄した後、表面の圧延方向と平行な方向の光沢度の測定と目視による光沢むらの評価および硬さの測定を行った。光沢度はJISZ8741に定める方法の入射角60度で測定し、硬さはビッカース硬度計によって測定した。
脱脂洗浄後の鋼帯表面の光沢度測定結果、目視による光沢むらの評価結果および鋼帯のビッカース硬さ測定結果を表2に示す。
【0046】
表2のA−2の圧下率が10%の場合、圧延速度を低速の50m/分としても板表面の粒界浸食溝が残存し、光沢は著しく劣っていた。また、ロールコーティングの生成状態も調べたが、非常に色の薄いものしか生成していなかった。さらに、A−1の圧延速度を30m/分まで低減した場合も均一な表面光沢が得られなかった。
【0047】
B−1の圧下率が15%の場合も、低速の50m/分としてもロールコーティングが不均一となり、光沢むらが残存した。C−1、C−2の圧下率が20%の場合は、圧延速度を30m/分まで低減すると光沢が良好となるが、50m/分では圧延開始後約300mの長さを圧延するまでは光沢むらが存在した。これは圧下率20%、圧延速度50m/分では均一なロールコーティングがなされるまでに、ある程度の時間を要するためと考えられる。さらに、C−3の圧延速度を80m/分にした場合、光沢むらが鋼帯全長に発生した。すなわち、僅かの速度差によっても鋼帯の表面性状が大きく変化し、安定して良好な表面光沢を得る上で問題があり、圧延能率が非常に低い。
【0048】
本発明にしたがい圧下率を25%以上とした場合は、圧延速度を280m/分まで高めても均一で、かつ褐色の濃いロールコーティングが生成して良好な光沢の鋼帯表面が得られたが、鋼帯を予め加熱しない場合には、鋼帯の硬さが目標値上限を超えた。
また、圧延速度を300m/分以上にすると鋼帯の表面光沢が劣化し、目標の光沢度が得られなかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、新たな設備の導入が不要で、仕上冷間圧延において圧下率を大きくして、均一で濃いロールコーティングを生成させることによって、圧延速度を増大させても良好かつ均一な表面光沢を有するばね用ステンレス鋼帯を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延材の表面光沢の良否に及ぼす圧下率と圧延速度の関係を示す図である。
【図2】SUS304冷間圧延における硬さと圧下率および圧延材加熱温度の関係を示す図である。
【図3】求めた加熱温度、圧下率および硬度との関係を示す図である。

Claims (1)

  1. オーステナイト系ステンレス冷延鋼帯を焼鈍し、次いで50〜200℃に加熱し、ワークロール径が250mm以下の圧延機により、300m/分以下の圧延速度、22%以上の圧下率で1パス仕上げ冷間圧延する冷延鋼帯の製造方法であって、予め被圧延材加熱温度と圧下率および仕上げ冷間圧延後の鋼帯の硬さとの関係を求めておき、仕上げ冷間圧延後の硬さが目標値となるように前記範囲内で加熱温度と圧下率を決定して仕上げ冷間圧延することを特徴とする光沢の良好なばね用ステンレス冷延鋼帯の製造方法。
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