JP2022116519A - フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]鋼板表面粗さの最大高さSzが2.0μm以上10μm以下、
凹凸の山の頂点密度Spdが300個/mm2以上1200個/mm2以下、
面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の断面積と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の断面積との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対して0%以上50%未満存在する、
フェライト系ステンレス鋼板。
[2]鋼板表面の最大高さRzが2.0μm以上10μm以下、
山の頂点数が5個/mm以上30個/mm以下、
線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μmおよび+1.0μmにおける基準線との平行線で切断した際に、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が存在する切断長さの和が、測定長に対し90%以上100%以下である、
フェライト系ステンレス鋼板。
[3]算術平均粗さRaで0.0010μm以上0.30μm以下の表面粗さの鋼板を、
算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールを用いて、
圧下率5.0%以上15%以下で冷間圧延する、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
[4]表面の算術平均粗さRaが0.50μm以下である圧延ロールを用いて、1パス当たりの圧下率を5~25%として、1パス以上の圧延を施した後、
冷間圧延の最終パスで、算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールを用いて、圧下率5.0%以上15%以下で圧延する、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
[5]算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールとして、
ダル加工を行った圧延ロールである、
[3]または[4]に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
[6]前記圧延ロールは、
液体ホーニングでダル加工を行った圧延ロールである、[5]に記載のステンレス鋼板の製造方法。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、面粗さ測定で特定される鋼板表面の最大高さSzが2.0μm以上10μm以下、山の頂点密度Spdが300個/mm2以上1200個/mm2以下、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の断面積と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の断面積との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対して0%以上50%未満存在することを特徴とする。
本発明において、ISO25178に準拠して測定した鋼板表面粗さの最大高さSzが2.0μm以上10μm以下であれば防眩性および美麗性に優れる。最大高さSzが2.0μm未満の場合には、遠距離および近距離で観察した場合の防眩性をいずれも満足しない。一方、最大高さSzが10μmを超えると、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。また、最大高さSzが10μmを超えると、鋼板が白色化し、美麗性が悪化する。なお、防眩性向上の観点から、最大高さSzは4μm以上10μm以下であることが好ましい。
本発明において、ISO25178に準拠して測定した山の頂点密度Spdが、300個/mm2以上1200個/mm2以下であれば、防眩性に優れる。山の頂点密度Spdとは、単位面積あたりの山頂点の個数を表す。山の頂点密度Spdが300個/mm2未満の場合には、鋼板表面の凹凸間のピッチが大きくなり、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。これは、最大高さSzが大きくても、凹凸のピッチが大きい場合に、鋼板からの乱反射光が局所的に集中し「ギラツキ感」を呈することによると考えられる。そのため、山の頂点密度Spdは300個/mm2以上とする。なお、近距離で観察した場合の防眩性を満足させる点から、Spdは600個/mm2以上であることが好ましい。一方、山の頂点密度Spdが1200個/mm2を超えると、最大高さSzが2.0μm以上10μm以下であっても、遠距離から観察した場合の防眩性を満足しない。これは、近くから観察すると乳白色を呈するものの、離れた位置で観察すると表面がガラスのような平滑さを呈しており、遠くから観察した場合の防眩性が低下するためである。
フェライト系ステンレス鋼板の表面の凹凸は、少ない方が美麗性に優れるといえる。本発明者らが鋭意検討した結果、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の高さの範囲に鋼板表面の凹凸が収まれば、美麗性に優れるという知見を得た。図1に示すように、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の高さの範囲を超える凹凸は、少ない方が望ましい。図2は、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置および+1.0μmの位置において、基準面に平行な断面を示す図である。面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の存在量(基準面に平行な断面における凹部の面積であり、図2(a)の実線部内側)と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の存在量(基準面に平行な断面における凸部の面積であり、図2(b)の実線部内側)が少なければ、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の高さの範囲に表面の凹凸が収まっているということになる。そこで本発明では、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の断面積(図2(a)の実線部内側)と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の断面積(図2(b)の実線部内側)との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対して0%以上50%未満であることを特徴とする。面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の断面積と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の断面積との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対して50%以上では、鋼板表面の最大高さSzが2.0μm以上10μm以下であって、山の頂点密度Spdが、300個/mm2以上1200個/mm2を満足しても、鋼板表面が全体として白色化して、美麗性が低下する。凹部と凸部の断面積の和は、少なければ少ない方が好ましいので、本発明では下限を0%とする。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、線粗さ測定で特定される鋼板表面の最大高さRzが2.0μm以上10μm以下、山の頂点数が5個/mm以上30個/mm以下、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μmおよび+1.0μmにおける基準線との平行線で切断した際に、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が存在する切断長さの和が、測定長に対し90%以上100%以下であることを特徴とする。
本発明において、JIS B0601に準拠して測定した最大粗さRzが2.0μm以上10μm以下であれば、防眩性に優れる。最大粗さRzが2.0μm未満の場合には、遠距離から観察した場合の防眩性を満足しない。一方、最大粗さRzが10μmを超えると、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。また、最大粗さRzが10μmを超えると、鋼板が全体的に白色化し、美麗性が悪化する。なお、防眩性向上の観点から、最大高さRzは4.0μm以上であることが好ましい。
本発明では、最大粗さRzが2.0μm以上10μm以下であると同時に、JIS B0601に準拠して測定した山の頂点数が5個/mm以上30個/mm以下であるフェライト系ステンレス鋼板が、防眩性に優れる。山の頂点数とは、単位長さあたりの凸部の個数を表す。山の頂点数については、粗さパラメータとして規格化されていない。そこで本発明では、凹凸波長パラメータRSm(粗さ曲線における要素長さの平均)を用いて、山の頂点数を算出した。本発明における山の頂点数は、基準線から任意に1mm抜粋した長さの範囲にRsm[mm]の凹凸がいくつ存在するか、すなわち、山の頂点数=1[mm]/RSm[mm]により算出される値により定義する。
フェライト系ステンレス鋼板の表面の凹凸は、少ない方が美麗性に優れるといえる。図3に示すように、線粗さ測定により求められる粗さ曲線において、-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が収まれば、凹凸が少なく美麗性に優れたフェライト系ステンレス鋼板が得られるという知見を得た。すなわち、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μmおよび+1.0μmにおける基準線との平行線で切断した際に、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が存在する切断長さをそれぞれM1、M2…Mnとしたとき、この切断長さの和(M1+M2+…+Mn)が、測定長Lに対して90%以上100%以下であれば、美麗性に優れるといえる。
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法について説明する。
冷間圧延前の鋼板表面の算術平均粗さRaが0.30μmを超えると、鋼板表面の最大高さSzおよび鋼板表面の最大高さRzが所望の範囲を満たさず、遠距離から観察した場合の防眩性を満足しない場合がある。一方、算術平均粗さRaを0.0010μm以上とするのは、コストの増大を防ぐためである。
圧延ロール表面の算術平均粗さRaが1.0μm未満では、鋼板表面の最大高さSzを2.0μm以上とするのが難しい。また、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが小さいと、圧延ロールの凹凸のピッチが小さいため、山の頂点密度Spdが増加して、Spdが1200個/mm2を超える場合がある。また、山の頂点数も所望の範囲を満足しない場合がある。したがって、遠距離から観察した際の防眩性が低下する。一方、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが2.0μmを超えると、鋼板表面の最大高さSzを10μm以下とするのが難しく、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。鋼板表面の最大高さRzについても、所望の範囲を満足しない。また、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが大きいと、圧延ロールの凹凸のピッチも大きくなり、山の頂点密度Spdが小さくなる。これにより、Spdが300個/mm2未満となる場合があり、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。さらにまた、山の頂点数も所望の範囲を満足しない。上記圧延ロールを用いて、圧下率5.0%以上15%以下の圧延を行う。圧下率が5.0%未満の場合には、圧延ロール表面の凹凸が鋼板に十分転写されないため、鋼板表面の最大高さSzを2.0μm以上とするのが難しい。また、山の頂点密度Spdが小さくなって、Spdが300個/mm2未満となる場合がある。また、鋼板表面の最大高さRzおよび山の頂点数についても、所望の範囲とすることが難しくなる。一方、最終圧延パスにおける圧下率が15%を超えると、鋼板表面の最大高さSzを10μm以下とするのが難しい。
圧延ロール表面の算術平均粗さRaが1.0μm未満では、鋼板表面の最大高さSzを2.0μm以上とするのが難しい。また、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが小さいと、圧延ロールの凹凸のピッチが小さいため、山の頂点密度Spdが増加して、Spdが1200個/mm2を超える場合がある。また、山の頂点数も所望の範囲を満足しない場合がある。したがって、遠距離から観察した際の防眩性が低下する。一方、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが2.0μmを超えると、鋼板表面の最大高さSzを10μm以下とするのが難しく、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。鋼板表面の最大高さRzについても、所望の範囲を満足しない。また、圧延ロール表面の算術平均粗さRaが大きいと、圧延ロールの凹凸のピッチも大きくなり、山の頂点密度Spdが小さくなる。これにより、Spdが300個/mm2未満となる場合があり、近距離から観察した場合の防眩性を満足しない。さらにまた、山の頂点数も所望の範囲を満足しない。上記圧延ロールを用いて、圧下率5.0%以上15%以下の圧延を行う。圧下率が5.0%未満の場合には、圧延ロール表面の凹凸が鋼板に十分転写されないため、鋼板表面の最大高さSzを2.0μm以上とするのが難しい。また、山の頂点密度Spdが小さくなって、Spdが300個/mm2未満となる場合がある。また、鋼板表面の最大高さRzおよび山の頂点数についても、所望の範囲とすることが難しくなる。一方、最終圧延パスにおける圧下率が15%を超えると、鋼板表面の最大高さSzを10μm以下とするのが難しい。
得られた試験片の圧延時の上面について、ISO25178に準拠して、3次元粗さ測定法を用いた面粗さを測定した。面粗さの測定には、触針式三次元粗さ測定器を用いた。測定視野は、圧延方向に0.8mm、圧延方向と垂直方向に2.0mmとし、触針のスキャンスピードは0.5mm/sとした。各種粗さおよび形状パラメータを付属の解析ソフト(例えば、株式会社東京精密製 SURFCOM Map)を用いて、カットオフ0.8mmの条件で解析し、凹凸の最大高さSz、凹凸の山の頂点密度Spd、面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹凸の断面積と、面粗さ測定における基準面からの距離が1.0μmの位置における凹凸の断面積との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対してどれほどの割合か(面積率)を求めた。
得られた試験片の圧延時の上面について、JIS B0601に準拠して、線粗さの測定を行った。測定には触針式二次元粗さ測定器を用いた。測定範囲は、圧延方向および圧延方向と垂直方向に4.0mmとし、触針のスキャンスピードは0.5mm/s、カットオフ0.8mmとした。最大高さRz、山の頂点数、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μmおよび+1.0μmにおける基準線との平行線で切断した際に、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が存在する切断長さの和について、測定長に対する割合を求めた。また、各種粗さおよび形状パラメータの測定値は、圧延方向、圧延方向の垂直方向の測定値の平均値とする。
防眩性の評価は、人間の目視評価および写像性の評価により実施した。人間の目視評価については、晴天の日中に、太陽を背面とした立ち位置で鋼板を見た際に眩しさを感じるか否かで評価を行った。5人の評価者が5秒以上連続して鋼板を観察し、評価者の一人でも眩しいと感じたら×、全員が5秒以上連続して目視しても違和感がないと判断すれば○とした。鋼板から10m離れた遠距離から評価した場合を遠距離からの評価とし、鋼板から30~50cmの距離から見た際の評価を近距離での評価とした。
Cw[%]=(Qw-Rw)/(Qw+Rw)×100
ただし、Cwは光学くしのスリット幅wにおける像鮮明度、Qwはスリット幅wにおける受光量の最大値、Rwはスリット幅wにおける受光量の最小値を表す。
像鮮明度Cwは、L方向値とC方向値の両方についていずれも2回ずつ(N=2)測定し、計4つの測定値の平均値を求め、以下の基準により遠距離および近距離の防眩性を評価した。遠距離および近距離の防眩性の評価結果がいずれも良好である場合を合格(〇)とした。
0.25mm、0.5mmおよび1.0mmのスリット幅を有する光学くしを用いて得られた像鮮明度の測定値C0.25、C0.5、C1.0がいずれも0.50%以下を満たす:遠距離(鋼板から10m離れた距離)における防眩性に優れる
2.0mmのスリット幅を有する光学くしを用いて得られた像鮮明度の測定値C2.0が10%以下:近距離(鋼板から30~50cm離れた距離)における防眩性に優れる
<白色度>
白色度の測定には分光色彩計(日本電色工業製;分光色彩計SD3000型)を用いて、ハンターLab色空間の明度を表すL値の値を白色度とした。白色度の測定は、採取した鋼板中央部に測定機器を置き、鋼板の圧延長手方向に対し、0°、45°、90°に鋼板の向きを変更して計3点の測定を行い、各測定で得られたL値の平均値を白色度とした。L値の平均値が70以下であれば、金属板と認識できる程度の黒色感を示すため、合格とした。70より大きい値を示す場合、紙のような白い板面となり、金属鋼板と認識できないため、不合格とした。
防眩性および美麗性のいずれも満足するものを合格(〇)と判定した。防眩性、美麗性のいずれかもしくは両方を満足しないものを不合格(×)と判定した。
Claims (6)
- 鋼板表面粗さの最大高さSzが2.0μm以上10μm以下、
凹凸の山の頂点密度Spdが300個/mm2以上1200個/mm2以下、
面粗さ測定における基準面からの距離が-1.0μmの位置における凹部の断面積と、面粗さ測定における基準面からの距離が+1.0μmの位置における凸部の断面積との和が、面粗さ測定における基準面の面積に対して0%以上50%未満存在する、
フェライト系ステンレス鋼板。 - 鋼板表面の最大高さRzが2.0μm以上10μm以下、
山の頂点数が5個/mm以上30個/mm以下、
線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μmおよび+1.0μmにおける基準線との平行線で切断した際に、線粗さ測定の基準線からの距離が-1.0μm以上+1.0μm以下の範囲に粗さ曲線が存在する切断長さの和が、測定長に対し90%以上100%以下である、
フェライト系ステンレス鋼板。 - 算術平均粗さRaで0.0010μm以上0.30μm以下の表面粗さの鋼板を、
算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールを用いて、
圧下率5.0%以上15%以下で冷間圧延する、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。 - 表面の算術平均粗さRaが0.50μm以下である圧延ロールを用いて、1パス当たりの圧下率を5~25%として、1パス以上の圧延を施した後、
冷間圧延の最終パスで、算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールを用いて、圧下率5.0%以上15%以下で圧延する、フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。 - 算術平均粗さRaが1.0μm以上2.0μm以下の圧延ロールとして、
ダル加工を行った圧延ロールである、
請求項3または4に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。 - 前記圧延ロールは、
液体ホーニングでダル加工を行った圧延ロールである、請求項5に記載のステンレス鋼板の製造方法。
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