JPH04360643A - 生いかの保存方法 - Google Patents

生いかの保存方法

Info

Publication number
JPH04360643A
JPH04360643A JP3163600A JP16360091A JPH04360643A JP H04360643 A JPH04360643 A JP H04360643A JP 3163600 A JP3163600 A JP 3163600A JP 16360091 A JP16360091 A JP 16360091A JP H04360643 A JPH04360643 A JP H04360643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
squid
solution
cuttlefish
preserving
freezing point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3163600A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoji Sunago
砂子 良治
Kenichi Kawasaki
賢一 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3163600A priority Critical patent/JPH04360643A/ja
Publication of JPH04360643A publication Critical patent/JPH04360643A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いか類、特に螢いかを
生のまま保冷し、見た目にも鮮度を落とすことなく輸送
や貯蔵をするのに好適な生いかの保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】いかの生のままの保存方法については、
古来から塩漬け、醤油漬け、酢漬け等の調理法が広く行
われている。また、冷凍技術が進歩したことから、繊細
な螢いかであっても炭酸冷凍や窒素冷凍により長期間の
保存が可能となっている。さらに、食塩を含有する醤油
またはアミノ酸液を主体とし、これに糖類を混合した調
味液に浸漬保存すると、蛋白質の変質防止に有効である
ことが知られている(特公昭63−45795号公報)
【0003】しかし、従来、蛋白変性と褪色とを防止す
る生いかの保存方法、つまり、他の加工食品の素材とし
て用いられるだけではなく、刺身用として店頭に陳列が
許される程度に鮮度を保持させ得る保存方法は特になく
、有り触れた保冷による他はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】生のいかは、醤油等で
味付けして煮込まれる他、生のままでは刺身や寿司種と
して、茹でたものでは酢味噌あえや黄身酢に料理される
等、調理は消費者の好みにおいて思い思いになされる。 しかし、塩辛や酢漬け、あるいは調味液への浸漬のよう
な保存では、既に調理が完了しているため、他の調理方
法が制限され、まして刺身としての調理は不可能である
【0005】冷凍手段は、いかを長期間保存することは
できても、凍結による蛋白変性を避けることができなく
、どうしても風味が著しく減退するとともに、肉質に透
明感を失って白濁し、見た目にも活力がなくなっている
。また褪色して白く変色し、変色しなくても色に鮮やか
さがなくなり、商品価値が著しく低下してしまう。
【0006】いか類の体表には、黄色、橙色、紫褐色等
の色素胞があり、海中を遊泳しているときには、周囲の
色に応じて色素胞を膨脹させたり、収縮させたりして体
色を変化させている。しかし、死後には色素胞が収縮す
るので、体色が次第に白色に変化する。従って、白色に
褪色したいかには新鮮さを感じることはできない。店頭
における新鮮さの決め手としては、色鮮やかな褐色を呈
しており、弾力性があって、透き通って見えることが肝
要である。
【0007】そこで従来、新鮮なまま輸送するには、捕
れ立てのいかを冷蔵庫にいれて、出来るだけ短時間に消
費地に届けていたが、螢いかのように鮮度が特に重視さ
れるばかりか、産地が限られている珍種の場合には、消
費市場に地理的限界があり、また、産地直送便を困難に
していた。
【0008】ちなみに、螢いかは、松いか、小いかとも
呼ばれ、体長5〜6cm程度の小さい発光いかで、富山
湾や日本海の一部地域の極限られた海域でしか漁獲され
ず、しかも、漁獲期が春の4月、5月頃に限られる珍種
であって、漁獲期には、刺身のほか、黄身酢、酢味噌あ
え等に料理して賞味され、身が柔らかく繊細で小柄な味
があり、また、ほとんどの場合、身を開かなく、目玉や
額を取るだけでそのまま調理されることが常識となって
おり、特に肝臓に独特の風味があるために、刺身が特に
珍味として食される。
【0009】従来、螢いかを「刺身可能」として店頭に
陳列できる程度に輸送するには、プラスチック製の折り
状容器に並べ、底に氷を敷いた発泡スチロールの箱にそ
の容器を詰めて保冷していたが、2日間が限度であって
、しかも、螢いかどうしが重なったり、氷に触れたりす
るとその部分が白く変色してまだらになり鮮度の良い褐
色が無くなるため、容器にきちんと並べる慎重な手作業
が強いられる結果、螢いかが手の汚れで不衛生となり、
また包装の機械化が阻害されていた。
【0010】本発明は、上記のような実情に鑑みて、生
のままいかを保冷しながら、その蛋白変性と褪色をより
一層防止でき、見た目にも捕れ立てに近い鮮度を保持し
得る生いかの保存方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明者等において、種々実験と研究を重ねた結
果、いかを海水に一旦浸漬した場合には、色素胞の収縮
が少ないことを見出だし、これが海水におけるカリウム
イオンの存在によることを突き止め、本発明を完成する
に至った。
【0012】すなわち本発明による生いかの保存方法は
、1リットルの食塩水または水に、1ミリモル〜0.5
モルのカリウムイオンを含有し、且つ、1グラム〜40
0グラムの糖類が添加された保存液を調合するとともに
、氷点ないし氷点近くの温度に冷却し、その冷却した保
存液にいかを浸漬してから、他の容器に移し替え、凍結
しない保冷状態に冷蔵することを特徴とする。
【0013】
【作用】生いかの保存液の浸漬は、それを氷点ないし氷
点に近い温度に冷却して行われるため、その際に身の締
まりが生じ、鮮度の保持性が高められる。そして、保存
液の成分のうち、主として糖類によりいかの蛋白変性が
防止され、カリウムイオンにより色素胞の収縮が防止さ
れる。浸漬温度は、保存液の成分およびその濃度により
氷点降下があるため、氷点は定まらないが、上限につい
て5℃程度を越えないことが望ましい。
【0014】また、浸漬液が食塩水でもあるため、いか
のうまみ成分の流出が防止される。このことについては
、魚介類を洗う場合に、食塩水を使用することが従来か
ら生活の知恵として行われている。海水には3%〜3.
5%の食塩が含まれているので、海水を使用することが
できる。また、水を用いた場合、塩化カリウムを食塩の
代わりに使用し、塩濃度を調整して使用することも可能
である。
【0015】糖類については、食塩水1リットルに対し
て1グラム〜400グラムを添加することを条件として
いるが、1グラムよりも少ないと効果が薄く、400グ
ラムよりも多いとその味がいかに移り甘漬けとなりやす
いので、螢いかの場合であると、淡白な味を身上とする
刺身用として保存するときには、出来るだけ少なくする
ことが好ましく、茹でて使用する目的や、塩辛、佃煮等
の加工用には多くしても良い。また、糖および塩濃度が
多い場合には、食するときに水洗いすれば本来の生の味
を再現することも可能である。
【0016】カリウムイオンの濃度については、1ミリ
モル〜0.5モルの範囲にあることを特徴としているが
、1ミリモルよりも少ないと効果が薄く、0.5モルよ
りも多いとカリウムイオンの味や臭が移る不都合が生じ
るので、この場合も、いかの種類や保存目的、用途等に
応じて適宜選定される。
【0017】上記の濃度範囲にある保存液にいかを浸漬
してからは、他の容器に移し替えられるが、後記実施例
にみられるように、その容器に同じく保存液を後続して
使用しても本発明の要旨に反するものではなく、後続し
て使用するか否かは、保存液の成分比率や濃度、最初の
浸漬時間、いかの種類、保存目的、用途等によって適宜
選択される。
【0018】食塩水は、うまみ成分の流出を防止する作
用の他に、浸透圧により肉質を締める作用や防腐作用を
有するため、食塩水(例えば10%)に浸漬処理するだ
けでも保存性が良好となる。螢いかについて、0℃〜5
℃の保冷条件において、未処理の場合であると、1日〜
2日の保存期間であったものが、3日程度に幾らか延長
できる。しかし、純粋な食塩水にいかを通しても、その
保存期間中にいかが白く変色する現象がみられる。純粋
な食塩水にはカリウムイオンが欠乏しているからである
。このことから、本発明においては、保存液にカリウム
イオンを含有していることが大きな特徴と言える。
【0019】海水には、カリウムイオンが1リットル中
に0.399グラム(0.01モルに相当する)が含ま
れている。海水を使用すると、前記したように、色素胞
の収縮が少ないことが認められる。そして、この海水に
対して10%の糖類を添加した場合には、上記と同じく
0℃〜5℃の保冷条件において3日間程度の保存が可能
となり、その間にいかの透明感が変わらなく生いかの状
態が保持される。
【0020】糖類としては、ソルビトール等の糖アルコ
ール類、砂糖等の一般的な糖類、澱粉分解物等が挙げら
れる。
【0021】カリウムイオンの含有方法については、海
水を滅菌処理して使用するのが、産地が必ず海に面して
いることから、最も経済的である。また、海水や食塩水
または水に塩化カリウムを添加し、高い濃度に調合する
こともできる。海水の滅菌処理については、高分子膜や
セラミックフィルター等によるろ過、加熱、殺菌灯の使
用、オゾンによる処理等の方法を用いることができる。
【0022】
【実施例】樽に3%濃度の食塩水を作り、この食塩水1
リットルに対して、砂糖30グラム、および塩化カリウ
ム3グラム(カリウムイオンとしては約0.04モルに
相当する)を添加して保存液を調合し、それを冷凍室に
おいて冷却する。この場合成分濃度のため、氷点が幾分
下降するが、螢いかもその組成および保存液の含浸によ
り凍結しない。
【0023】冷却した保存液に捕れ立ての螢いかを20
分間浸漬し、それをざるで掬い取って、別の容器に移す
。その容器には、プラスチック製のトレイを使用し、そ
れに保存液と同じに調合して冷却した保存液を充填し、
移すときにその上に螢いかをざるから開ける。つまり、
きちっと並べることはしなく、冷却した保存液の中に詰
め、容器蓋を被せてシールし密閉する。
【0024】螢いかを入れた容器を発泡スチロールから
なる保冷箱に重ねて詰める。保冷箱の底には予め氷を敷
き詰めておく。その箱内の温度は、約0℃〜5℃の温度
に保持される。
【0025】保冷箱に詰めてから90時間後(4日後)
取出し、螢いかを調べたところ、螢いかは褐色のままで
白い変色は全く見られなく、肉質は透明であって弾力性
も失われていなく、外見上捕れ立てと同じ程度の鮮度を
保持していることが分った。
【0026】また、刺身として生姜醤油につけて丸ごと
食したところ、これも捕れ立ての鮮度が保持されており
、肉の締まりも確りしており、歯ざわりが良好であるば
かりか、肝臓の薫りも失われていなく、螢いか独特の風
味が感じられた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような優れた効果がある。
【0028】1)いかを保冷して保存するにつき、その
蛋白変性および変色を防止でき、肉質ばかりでなく見た
目にも捕れ立てと同じ程度の鮮度が長時間保持されるた
め、流通機構における生いかの商品価値の維持および産
地からの消費市場の距離的拡大を図ることができる。殊
に、店頭に刺身可能としても陳列が許される保存期間が
延び、それが1、2日の僅かの延びであっても、鮮度が
決め手のために輸送に時間を競う市場性から効果が顕著
である。
【0029】2)いかを凍結させることなく保存するた
め、凍結による肉質の傷みがなく、また、醤油等の調味
料に漬込むこともないので、用途が制限されることもな
い。そして、糖類、塩分、カリウムイオンの量を用途に
応じて適宜選定することによって、多様な用途のために
保存が可能である。
【0030】3)螢いかのように繊細ないかの場合には
、変色の防止のために、輸送の際に必ずしも容器にきち
っと並べる必要がなく、発送が容易となり包装の機械化
も可能となる。
【0031】4)カリウムイオンを含有する食塩水とし
て、産地で必ず確保できる海水の使用が可能で、海水を
使用すれば非常に経済的である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1リットルの食塩水または水に、1ミ
    リモル〜0.5モルのカリウムイオンを含有し、且つ、
    1グラム〜400グラムの糖類が添加された保存液を調
    合するとともに、氷点ないし氷点近くの温度に冷却し、
    その冷却した保存液にいかを浸漬してから、他の容器に
    移し替え、凍結しない保冷状態に冷蔵することを特徴と
    する生いかの保存方法。
JP3163600A 1991-06-07 1991-06-07 生いかの保存方法 Pending JPH04360643A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3163600A JPH04360643A (ja) 1991-06-07 1991-06-07 生いかの保存方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3163600A JPH04360643A (ja) 1991-06-07 1991-06-07 生いかの保存方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04360643A true JPH04360643A (ja) 1992-12-14

Family

ID=15777008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3163600A Pending JPH04360643A (ja) 1991-06-07 1991-06-07 生いかの保存方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04360643A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000007465A1 (fr) * 1998-08-03 2000-02-17 Toh-Men Co., Ltd. Solution permettant de reanimer des cellules d'organismes multicellulaires et procede de reanimation de cellules d'organismes multicellulaires utilisant celle-ci
JP2007075055A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Hakodate Chiiki Sangyo Shinko Zaidan 活き締めされたイカ及びイカの活き締め方法
JP2008237094A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Hakodate Chiiki Sangyo Shinko Zaidan 生鮮海産頭足類の表皮色素胞運動能維持方法
JP2008259456A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Reo Laboratory Co Ltd 魚介類の保存方法
JP2014221080A (ja) * 2014-09-04 2014-11-27 博衛 小川 生食用生肉の風味改良変質防止法
JP5946077B1 (ja) * 2015-06-12 2016-07-05 株式会社大晴設備工業 食肉の冷凍変性抑制方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000007465A1 (fr) * 1998-08-03 2000-02-17 Toh-Men Co., Ltd. Solution permettant de reanimer des cellules d'organismes multicellulaires et procede de reanimation de cellules d'organismes multicellulaires utilisant celle-ci
JP2007075055A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Hakodate Chiiki Sangyo Shinko Zaidan 活き締めされたイカ及びイカの活き締め方法
JP2008237094A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Hakodate Chiiki Sangyo Shinko Zaidan 生鮮海産頭足類の表皮色素胞運動能維持方法
JP2008259456A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Reo Laboratory Co Ltd 魚介類の保存方法
JP2014221080A (ja) * 2014-09-04 2014-11-27 博衛 小川 生食用生肉の風味改良変質防止法
JP5946077B1 (ja) * 2015-06-12 2016-07-05 株式会社大晴設備工業 食肉の冷凍変性抑制方法
WO2016199757A1 (ja) * 2015-06-12 2016-12-15 株式会社大晴設備工業 食肉の冷凍変性抑制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4832972A (en) Process for preservation of fish
CA2655426A1 (en) Methods and apparatus for smoke-infusing proteinaceous foods and smoke-infused such proteinaceous food product so-obtained
US4336274A (en) Whole blue crab freezing process
Kolbe et al. Planning for seafood freezing
KR102088561B1 (ko) 냉동참치의 해동 및 숙성방법
JPH07102075B2 (ja) 生鮮肉類の品質保持処理法
JPH04360643A (ja) 生いかの保存方法
RU1837785C (ru) Способ хранени свежей рыбы
CN111903746A (zh) 一种速冻鱼冷冻保鲜储存方法
JPH11221010A (ja) ナマコの風味・鮮度・品質を長期間保持する加工・保存方法
CN111903745A (zh) 一种速冻鱼表面镀冰方法
KR20100028283A (ko) 간장게장을 장기간 염도 및 신선도 최적의 상태로 유지하여보존하는 방법
JP2003225047A (ja) 生鮮魚介類の鮮度保持剤および鮮度保持方法
JP5685530B2 (ja) 海ぶどうの加工処理方法及び海ぶどうの加工処理品
JPH03201940A (ja) 生食用生野菜の保存方法
JP3173714U (ja) 包装済みの竹皮入り魚介類
JPS59154974A (ja) 食品の鮮度保持方法及びそれに用いる氷材
JP3513267B2 (ja) 生食用魚類の鮮度保持方法
JPS6049740A (ja) 生鮮食品の保存方法
JP3443384B2 (ja) 液漬け目玉焼き
Datta Rigor mortis and fish spoilage
UCHIUMI et al. Effect of dehydrofreezing on the quality of frozen walleye Pollock ovaries used as a raw material for preparing tarako products
JP2013090615A (ja) 冷凍イカ
JP2001017074A (ja) 食品の鮮度保持方法及び食品の貯蔵方法
JPS59198934A (ja) ソフトなスモ−ク魚肉製品の製造法