JPH04360020A - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JPH04360020A
JPH04360020A JP3134838A JP13483891A JPH04360020A JP H04360020 A JPH04360020 A JP H04360020A JP 3134838 A JP3134838 A JP 3134838A JP 13483891 A JP13483891 A JP 13483891A JP H04360020 A JPH04360020 A JP H04360020A
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JP
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magnetic
tape
magnetic layer
recording
powder
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JP3134838A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Aoki
青木 延之
Masaki Hirosachi
正樹 廣幸
Tsumoru Ohata
積 大畠
Akira Kisoda
晃 木曽田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来市販されている磁
気テープとの互換を満たしつつ、さらにサブミクロン領
域での高記録密度化を達成可能ならしめる高性能な磁気
テープに関するものであり、特にデジタルVTRやHD
−VTR用テープ等に使用可能な磁気テープに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】VTR用磁気テ−プに記録される信号は
、輝度信号、色信号、リニアオーディオ信号、FMオー
ディオ信号及びコントロール信号などがある。  家庭
用VTRの場合、輝度信号と色信号及びFMオーディオ
信号は同一トラックに重畳される。  輝度信号は、記
録波長が1μm程度と比較的短く、FM直接記録される
ため磁性層の極表層部に記録される。色信号は、記録波
長が長く、磁性層深部にまで記録されることが従来より
知られている。家庭用VTRの中でもVHS方式の場合
、FMオーディオ信号は専用の広ギャップヘッドで記録
された後映像信号がオーバーライトされるので、記録さ
れた一部が消去されるためその残留成分のみが信号とし
て残る。従来、テ−プ特性向上に対しては高Hc化、磁
性粉粒子の高充填率化、磁気テープ表面の超平滑化など
によって達成されてきた。例えば、酸化鉄系テ−プでは
低ノイズ・高密度充填を達成したSVHSテ−プが登場
し、さらに高磁気エネルギーを有するメタルテープが8
mmVTR用として実用化されてきた。
【0003】しかし、磁気テ−プの高Hc化による映像
出力の向上は色信号領域に対応する低周波数での出力低
下を引き起こし、磁気テ−プを総合的にみた場合アンバ
ランスなテープになってしまう。また、高Hc化によっ
て記録電流の増加を招くことから互換性の点で問題が残
る。テープ業界においては低周波数から中高周波数領域
にわたって高出力であって、輝度信号、カラー信号、オ
ーディオ信号特性に富む重層磁性層からなるVTRテー
プが開発され、既に市場に展開されている。加えて現在
の磁気記録は、一般に記録媒体の面内方向の磁化を用い
る方式のため、高記録密度化を図ろうとすると記録媒体
内の減磁界が増加するために一定以上の高記録密度を得
る事は困難である。このような、記録密度の限界を越え
るために、近年、記録媒体の表面と垂直な方向の磁化を
用いる垂直磁気記録方式が提案されている。この垂直磁
気記録方式では、高記録密度において、記録媒体中の減
磁界が少なくなる特性が有り、本質的に高密度記録に適
した記録方式と言える。垂直磁気記録方式に用いる記録
媒体には、Co−Cr蒸着膜等の連続膜と、六角板状の
バリウムフェライト微粒子等を樹脂中に分散した塗布膜
がある。しかしながら、垂直記録媒体の場合にはその特
徴である垂直磁化成分による短波長再生出力の向上は期
待できるものの、それが引き起こす再生波形の歪みがピ
ークシフトやジッターの原因となりデジタルVTRの世
界では致命的な問題点となる。最近では塗布型のコスト
メリットと耐久性等の実用性の点から、塗布膜タイプの
垂直磁気記録媒体が注目されている。塗布膜タイプの垂
直磁気記録媒体の場合、板状粒子は板面に垂直な方向に
磁化容易軸があり、塗工に際して磁化容易軸が基体面に
垂直方向に向き易くなったものを用いる。一方、バリウ
ムフェライト磁性粉体は、板状形状で、かつ超微粒子で
あり、板厚が100〜1000オングストロームである
ことから長手配向媒体としての可能性も秘めている。短
波長領域での記録再生特性を向上するためには媒体の表
面粗さを実用特性が許す範囲において小さくする試みが
成されており、また同時に媒体の残留磁束密度を上げる
試みが行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
塗布型の磁気記録媒体の開発において、先行技術で開示
されたようにより一層の記録媒体の特性向上に対して行
われてきた高Hc化、磁性粉の高密度充填率化、磁気テ
−プ表面の超平滑化、磁性層重層化などでは、アンバラ
ンスなテ−プとなってしまうこと、記録電流の増加によ
る互換性からのずれ、磁性粉の充填率アップによる走行
耐久性の確保の点で問題があった。また、記録密度向上
のためにはCo−Cr垂直磁化膜や板状形状で一軸異方
性を有するバリウムフェライト磁性粉を垂直配向した媒
体の作製は効果的であるが、その反面長波長領域での出
力は長手記録媒体と比較すると小さい点は否めないこと
、前記テープが持つ垂直磁化成分により再生波形が大き
なアンダーシュートをもつような非対称性な再生波形に
なってしまう欠点があり、今後のVTRのデジタル化に
対しては大きな障害であった。したがって、短波長領域
で高出力となる垂直記録の場合、広帯域に渡って高出力
を実現できない欠点があった。すなわち、前記従来の長
手記録媒体のテ−プ特性向上を満たしながら、互換をも
満たすオールマイティな磁気テ−プは存在しなかったし
、バリウムフェライト磁性粉などのヘキサゴナルフェラ
イト磁性粉を用いた塗布型媒体の場合、従来のAV機器
との互換を満たした上で、更により高性能な磁気記録媒
体とするには単に垂直配向媒体を作製しただけでは長波
長から短波長まで高出力の磁気記録媒体を実現できなか
った。また、粒径およびBET比表面積の異なる酸化鉄
磁性粉を用いた重層磁性層からなるDCテープが出現し
てきたが、この場合異なる磁性粉の持つ異なる保磁力に
より上層の厚み以上に記録信号を記録した際に再生波形
に歪が生じてしまい、記録感度が落ちると言う欠点があ
った。さらに、薄膜テープについては斜方蒸着によるM
EテープがHi8用として実用化されているが異方性の
角度が比較的大きくテープ方向によって出力変動があり
、かつ再生波形の形状も方向性が存在する。  上記の
ようなMEテープは、各種保護層が施されているものの
耐久性及びヘッド摩耗の点でまだまだ課題が多い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気テ−プは、
上記課題を解決するために非磁性ベースフィルム上に磁
性粉と樹脂バインダーを分散塗布して構成される磁気テ
ープにおいて、複数の磁性層を有し、かつ磁化容易方向
をテープ長手方向から斜めに傾斜させた構成にしたもの
であり、より好ましくは複数の磁性層が、針状形状の強
磁性粉体とヘキサゴナルフェライト板状強磁性粉体から
なる磁性層とするものであり、またより好ましくは磁化
容易方向がテ−プ長手方向から+45度までの角度とす
るものである。
【0006】本発明の磁気テ−プの磁性層に使用される
針状形状の強磁性粉体は、γ−Fe2O3、CrO2、
Co−γ−Fe2O3または、Feを主成分とする金属
強磁性粉などが好ましい。また、本発明のヘキサゴナル
フェライト板状強磁性粉体は、より好ましくはバリウム
フェライト置換体であるが、マグネトプランバイト構造
に属するものであれば何等差し支えない。
【0007】
【作用】本発明は、上記した構成にすることによって、
従来の面内長手記録媒体を凌駕する記録密度特性が得ら
れることは勿論のこと、長波長領域から短波長領域まで
広範囲にわたって高出力化が達成され、上下それぞれの
単層テープおよび従来の重層テープを上回る記録感度が
得られる。  さらに、本発明によれば、Co−Cr垂
直配向媒体で見られたようなアンダーシュートのある再
生波形は、何等デジタル記録再生に問題にならないよう
に改善することが可能である。  これは、本発明のよ
うな重層構造の磁気記録媒体において各磁性層の配向方
向を適正化すること、すなわちテ−プの磁化容易方向を
テ−プ長手方向から厚み方向に対して斜めに傾斜するこ
とにより適度な長手方向磁化成分と適度な垂直方向磁化
成分をもつことになり従来との互換を損なわずに垂直磁
化成分を生かせるためである。
【0008】また、複数の磁性層において、磁性粉粒子
の最適充填率化により音声信号及び、映像信号の記録が
磁気テープ中の下塗り磁性層と上塗り磁性層に振り分け
ることが出来、下塗り磁性層の特徴と上塗り磁性層の特
徴のみが重畳化されることによるものである。  また
、複数の磁性層のコントロールにより、両信号の分離が
良好となり、従来AV機器との互換性を満足させつつ、
高性能化が達成されることになり、使用する記録周波数
領域において出力向上、かつノイズ低減化、記録感度の
向上を達成した重層構造の磁気テ−プを供給することが
出来る。
【0009】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の磁気テープの一実施例につ
いて説明する。
【0010】非磁性ベースフィルムとして厚さ9μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に下記に示
した各磁性層用磁性塗料をWET ON WET方式に
より塗布し、未乾燥状態で磁場配向処理を施し、温度8
0度の雰囲気中に2分間通して乾燥し、(実施例1)の
磁気テープを作製した。
【0011】まず、ベースフィルムに接する下部磁性層
として以下の材料を用いて塗料化を行った。
【0012】 Co−γ−Fe2O3−−−−−100重量部塩化ビニ
ル系樹脂−−−−−−−  9重量部ポリウレタン樹脂
−−−−−−    7重量部アルファ−アルミナ−−
−−−−  7重量部ステアリン酸−−−−−−−− 
   3重量部カーボンブラック−−−−−−    
1重量部MIBK−−−−−−−−−−−96重量部ト
ルエン−−−−−−−−−−−96重量部シクロヘキサ
ノン−−−−−−−48重量部上記材料を混合した後、
ニーダー、ミキサー、サンドミルにて一定時間分散した
。  なお、用いたCo−γ−Fe2O3の粒径は0.
25μm、保磁力850Oeのものを用いた。得られた
磁性塗料をダイノズルコーターにより9μm厚のポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に膜厚2.0μmとな
るように塗布し、次に、上記下部磁性層に続けて、上部
磁性層を形成した。  上部磁性層は、構成元素中のF
e元素を一部すず、マグネシウム、珪素からなる金属元
素と置換したバリウムフェライト板状磁性粉を用いて、
以下に示した塗料化組成により磁性塗料を作製した。 バリウムフェライト置換体粉末(平均板径:0.05μ
m、板状比(板径/板厚):3.5、保磁力  900
Oe)    −−−−100重量部 塩化ビニル系重合体      −−−−    8重
量部ポリウレタン            −−−− 
   8重量部溶剤  MIBK          
−−−−  91重量部トルエン          
−−−−  91重量部シクロヘキサノン  −−−−
  91重量部前記上部磁性層用磁性塗料は、所定量の
潤滑剤と硬化剤を撹はん添加した後、下部磁性層形成直
後にその上に、上部磁性層用磁性塗料をダイノズルコー
ターを用い、塗工速度約100m/min にて塗布し
、まず同磁極を対向した永久磁石間を通過させ、続いて
異極対向のソレノイド磁石配向装置間を通過させること
によりテ−プ長尺方向に対して斜めに磁性粉粒子を配向
させた。(図1)に、本発明の一実施例の磁気テ−プの
断面図を示した。
【0013】(図1)において、1は上部磁性層、2は
下部磁性層、3は非磁性ベースフィルム(ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2−6−ナフタレート
など)、4はバックコート層をそれぞれ示している。 (実施例1)において、下部磁性層2.0μm、上部磁
性層0.4μmとした。ここで、上部磁性層の膜厚は0
.3μmより薄くなると均一膜厚の構成が困難となると
ともに、記録再生時の磁気ヘッドとのコンタクトが悪く
なり実効上充分な記録再生が行われなくなる。また、上
部磁性層の膜厚が1.0μmより大きくなると低・中域
の記録信号が下部磁性層にまで充分記録されなくなり、
上部磁性層由来の周波数特性が優位となってしまう。 
 その故、上部磁性層の膜厚は0.3μm〜1.0μm
が好ましい。
【0014】一方、上下両磁性層の保磁力についてもバ
ランス良く設定することが望ましく、本実施例において
は記録感度向上を目的として上下両層のHcを分布を持
たないように同一とし、上層の磁化容易軸を膜厚方向に
した場合には低Hcでも充分な記録が行えることから上
層の膜厚と両磁性層の保磁力構成により制御した。また
、(実施例1)のテープではVSM(振動試料型磁力計
)による保磁力の角度依存性の測定から磁化容易軸はテ
ープ長手方向に対して10度傾いていた。
【0015】(実施例2)(実施例1)において、下部
磁性層の塗料化に用いた針状磁性粉をHcが1580O
eの合金系磁性粉にし、上部磁性層の板状磁性粉を(実
施例1)で用いた磁性粉中に含まれる置換金属元素の量
によりHcを制御した磁性粉で、Hcが1485Oeの
ものを使用した以外は同じ塗料化フォーマットにより、
重層型の磁気テ−プを作製した。  その際、下部磁性
層の膜厚は2.0μm、上部磁性層は0.3μmとし、
(実施例2)の塗膜を得た。
【0016】(実施例3)下部磁性層に(実施例1)で
用いたHc=850OeのCo−γ−Fe2O3を用い
、上部磁性層には下部磁性層と同一形状でCo被着量に
より保磁力を1000Oeに調整した酸化鉄磁性粉とし
た以外は(実施例1)と同様にし、塗料化は(実施例1
)に従い、ニーダー及びグラインドミルを用いて混合分
散を行って、磁性塗料を作製した後、所定量の潤滑剤と
硬化剤を撹はん添加した後、フィルム状基体面上に、前
記磁性塗料をダイコーターを用いて、塗工速度約100
m/min にて塗布し、下層を2.0μm塗布し、直
ちにその上に上部磁性層を0.3μm塗布し、塗布した
直後の磁場配向を同極対向の永久磁石間を通し、続いて
塗布膜の進行方向と90度の角度に磁束を発する対向磁
極中を通過させて磁性塗膜を作製し、(実施例3)の塗
布膜を得た。
【0017】(実施例4)(実施例1)において、下部
磁性層の塗料化に用いた針状磁性粉をHcが850Oe
のCo−γ−Fe2O3磁性粉にし、上部磁性層の磁性
粉を(実施例2)で用いた針状磁性粉でHcが1580
Oeの合金系磁性粉にした以外は同じ塗料化フォーマッ
トにより、重層型の磁気テ−プを作製した。  その際
、下部磁性層の膜厚は2.0μm、上部磁性層は0.3
μmとし、(実施例4)の塗膜を得た。
【0018】(実施例5)(実施例1)において、下部
磁性層の塗料化に用いた針状磁性粉をHcが1000O
eのCo−γ−Fe2O3磁性粉にし、上部磁性層の板
状磁性粉を(実施例1)で用いた磁性粉中に含まれる置
換金属元素の量によりHcを制御した磁性粉で、Hcが
1695Oeのものを使用した以外は同じ塗料化フォー
マットにより、重層型の磁気テ−プを作製した。  そ
の際、下部磁性層の膜厚は2.0μm、上部磁性層は0
.3μmとし、(実施例5)の塗膜を得た。
【0019】(実施例6)(実施例1)において、下部
磁性層の塗料化に用いた針状磁性粉をHcが1580O
eの合金系磁性粉にし、上部磁性層の板状磁性粉を(実
施例1)で用いた磁性粉中に含まれる置換金属元素の量
によりHcを制御した磁性粉で、Hcが2085Oeの
ものを使用した以外は同じ塗料化フォーマットにより、
重層型の磁気テ−プを作製した。  その際、下部磁性
層の膜厚は2.0μm、上部磁性層は0.3μmとし、
(実施例6)の塗膜を得た。
【0020】(比較例1)下部磁性層に(実施例1)で
用いたHc=850OeのCo−γ−Fe2O3を用い
、上部磁性層には(実施例1)で使用したのと同一のバ
リウムフェライト置換板状磁性粉とした以外は(実施例
1)と同様にし、塗料化は(実施例1)に従い、ニーダ
ー及びグラインドミルを用いて混合分散を行って、磁性
塗料を作製した後、所定量の潤滑剤と硬化剤を撹はん添
加した後、フィルム状基体面上に、前記磁性塗料をダイ
コーターを用いて、塗工速度約100m/min にて
塗布し、下層を2.0μm塗布し、直ちにその上に上部
磁性層を0.3μm塗布し、塗布した直後の磁場配向を
塗布膜の走行基体と同方向に磁束を持つ配向磁石の間隙
を通過させ、磁性塗膜を作製し、(比較例1)の塗布膜
を得た。
【0021】(比較例2)下部磁性層、上部磁性層は(
実施例4)と同様にし、塗料化は(実施例1)に従い、
ニーダー及びグラインドミルを用いて混合分散を行って
、磁性塗料を作製した後、所定量の潤滑剤と硬化剤を撹
はん添加した後、フィルム状基体面上に、前記磁性塗料
をダイコーターを用いて、塗工速度約100m/min
 にて塗布し、下層を2.0μm塗布し下部磁性層を面
内長手方向に配向した後、直ちにその上に上部磁性層を
0.3μm塗布し、塗布した直後の磁場配向を走行基体
と同方向に磁束を持つ配向磁石の間隙を通過させ、磁性
塗膜を作製し、(比較例2)の塗布膜を得た。
【0022】(比較例3)下部磁性層、上部磁性層には
(実施例5)と同様のものを使用した以外は(実施例1
)と同様にして磁気テ−プを作製し、下部磁性層を2.
0μm塗布し、直ちにその上に上部磁性層を0.4μm
塗布し、塗布した直後の磁場配向を塗布膜の進行方向と
同一方向に磁束を発するソレノイド磁石中を通過させて
磁性塗膜を作製し、(比較例3)の塗布膜を得た。
【0023】(比較例4)下部磁性層、上部磁性層には
(実施例1)と同様のものを使用した以外は(実施例1
)と同様にして磁気テ−プを作製し、下部磁性層を2.
0μm塗布し、直ちにその上に上部磁性層を0.4μm
塗布し、塗布した直後の磁場配向を塗布膜の進行方向と
90度の角度に磁束を発する対向ソレノイド磁石中を通
過させて、いわゆる垂直配向の磁性塗膜を作製し、(比
較例4)の塗布膜を得た。
【0024】(比較例5)下部磁性層、上部磁性層には
(実施例1)と同様のものを使用した以外は(実施例1
)と同様にして磁気テ−プを作製し、下部磁性層を2.
0μm塗布し、直ちにその上に上部磁性層を0.4μm
塗布し、塗布した直後の磁場配向を塗布膜の進行方向と
70度の角度に磁束を発する対向ソレノイド磁石中を通
過させて、いわゆる斜め高配向の磁性塗膜を作製し、(
比較例5)の塗布膜を得た。
【0025】得られた塗膜は1/2インチ幅にスリット
し、改造型のSVHSデッキを用いて電磁変換特性を測
定した。  電磁変換特性の評価は、ギャップ長0.1
9μm、トラック幅10μmの超構造窒化膜積層タイプ
ヘッドを搭載し、テ−プ・ヘッド間の相対速度5.8m
/secで自己録再し、記録周波数1MHz及び12M
HzのRF出力で代表させた。  また、C/Nは、1
2MHz±0.1MHzでRBW30KHzで測定評価
した。   耐久性として、スチル再生寿命はデッキのスチルモ
ードにおける画面上のS/Nが6dB低下するまでの時
間として測定評価した。  さらに、ヘッド摩耗は、デ
ッキを用いて100時間繰り返し連続走行させた時の測
定用磁気ヘッドの摩耗量(μm)で評価した。配向モー
ドの寄与の評価として、1MHzにおける方形波入力で
の録再後の孤立再生波形でアンダーシュートあるいはダ
イパルス形状の有無を調べた。  以上の測定結果は、
それぞれ(表1)に示し、RF出力及びC/Nは(比較
例5)を0dBとし、すべて相対値として示した。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例1)〜(実施例6)から、上下両
磁性層の保磁力分布を鋭敏化すること、磁化容易軸をテ
−プ長手方向から傾斜させることにより再生波形に歪み
の無い、高再生出力となることがわかる。  その結果
、(表1)に示したように長波長から短波長信号にいた
るまで高いRF出力となり、本発明で開示したような重
層化の効果は明らかであり、かつ上部磁性層の最適化に
より高い出力周波数特性を高帯域に渡り実現することが
出来た。  一方、比較例において、従来の磁性粉配向
方向では充分な特性が達成できず、スチル再生寿命も短
く特にヘッドダメージが大きかった。
【0028】そのため、耐久性の面で重層化の効果を充
分に引き出すことが出来なかった。さらに、磁化容易軸
がテ−プ厚み方向に近い(比較例4)および5では、明
らかに垂直磁化成分の影響によるアンダーシュートのあ
る非対称な再生波形を示し、今後のデジタル記録に対し
て大きな課題を残した。  出力周波数特性も低域下が
りや高域下がりとなりテ−プ全体としては重層化の効果
が発揮されなかった。すなわち、(比較例1)〜5はR
F出力、C/N、耐久性のいずれかにおいて劣り、磁気
テ−プの特性として総合的なバランスがとれていないこ
とがわかった。
【0029】以上の結果からわかるように、本発明を用
いた実施例は、これを用いない比較例のサンプルに比べ
て短波長領域での出力向上と広周波数帯域に渡る安定し
た出力、テ−プ耐久性などを高いレベルで両立させるこ
とが可能となった。  なお、実施例においては酸化鉄
系、メタル合金系等の針状形状強磁性粉体あるいはバリ
ウムフェライトなどの板状強磁性粉体との組合せで行っ
たが、何等これらに限定されるものではない。  テ−
プの磁化容易方向はテ−プ走行方向に対して45度より
大きくなると垂直磁化成分の寄与が強くなるために再生
波形の歪みが甚だしく劣化する。  そのため、より好
ましくは30度以内にすることがテ−プ特性の総合的バ
ランスを保つ上で重要である。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、媒体の
構成、特に配向方向を最適化することにより短波長領域
から長波長領域までバランスのとれた再生出力を高いレ
ベルで実現するとともに、耐久性の点においても良好な
磁気記録媒体が得られる。したがって、本発明は従来磁
気テ−プとの互換を満たすにとどまらず、今後のデジタ
ル記録に対しても十分に対応可能で、かつより一層高密
度記録に適する磁気記録媒体を提供できるものであり、
非常に有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁気テープの断面図である
【符号の説明】
1  上部磁性層 2  下部磁性層 3  非磁性ベースフィルム 4  バックコート層 5  上部磁性層用磁性粉 6  下部磁性層用磁性粉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非磁性ベースフィルム上に磁性粉と樹
    脂バインダーを分散塗布して構成された磁気テープにお
    いて、複数の磁性層を有し、かつ磁化容易方向がテープ
    長手方向から斜めに傾斜していることを特徴とする磁気
    テープ。
  2. 【請求項2】  複数の磁性層が、針状形状の強磁性粉
    体とヘキサゴナルフェライト板状強磁性粉体からなる磁
    性層である請求項1記載の磁気テープ。
  3. 【請求項3】  磁化容易軸がテ−プ長手方向に対して
    0度〜45度(ただし,0度は含まず)の範囲に存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気テ−プ。
JP3134838A 1991-06-06 1991-06-06 磁気テープ Pending JPH04360020A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3134838A JPH04360020A (ja) 1991-06-06 1991-06-06 磁気テープ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5977628A (ja) * 1982-10-25 1984-05-04 Ricoh Co Ltd 磁気記録媒体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5977628A (ja) * 1982-10-25 1984-05-04 Ricoh Co Ltd 磁気記録媒体

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