JPH0435618Y2 - - Google Patents
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- JPH0435618Y2 JPH0435618Y2 JP5897786U JP5897786U JPH0435618Y2 JP H0435618 Y2 JPH0435618 Y2 JP H0435618Y2 JP 5897786 U JP5897786 U JP 5897786U JP 5897786 U JP5897786 U JP 5897786U JP H0435618 Y2 JPH0435618 Y2 JP H0435618Y2
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- Japan
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- disk
- clutch
- disc
- hub
- plate
- Prior art date
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- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 42
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 14
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 7
- 239000013013 elastic material Substances 0.000 description 4
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 230000000994 depressogenic effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は、二枚のクラツチデイスクを備えた車
両用多板式摩擦クラツチに関するものである。
両用多板式摩擦クラツチに関するものである。
(従来の技術)
従来より、この種の多板摩擦クラツチとして
は、各クラツチデイスクのデイスクハブを共に変
速機のインプツトシヤフト外周に対してスプライ
ン滑合させた形式のものが一般的である。しかし
ながら、この形式のものでは各クラツチデイスク
がそのデイスクハブとインプツトシヤフト外周と
のスプラインのバツクラツシユの範囲で個々に相
対的な角変位を起すこととなる。この結果、多板
摩擦クラツチの捩り特性にばらつきが生じ、特に
低トルク域でのダンパー機能に悪影響がでる。
は、各クラツチデイスクのデイスクハブを共に変
速機のインプツトシヤフト外周に対してスプライ
ン滑合させた形式のものが一般的である。しかし
ながら、この形式のものでは各クラツチデイスク
がそのデイスクハブとインプツトシヤフト外周と
のスプラインのバツクラツシユの範囲で個々に相
対的な角変位を起すこととなる。この結果、多板
摩擦クラツチの捩り特性にばらつきが生じ、特に
低トルク域でのダンパー機能に悪影響がでる。
そこで、各クラツチデイスクを変速機のインプ
ツテシヤフトに対して直列的に配置すべく、この
インプツトシヤフトにスプライン滑合された主た
るクラツチデイスクのデイスクプレートに、別の
クラツチデイスクを軸方向へスライド可能にスプ
ライン滑合させた構造のものが本出願人によつて
すでに提案されている(実願昭第60−040115号参
照)。
ツテシヤフトに対して直列的に配置すべく、この
インプツトシヤフトにスプライン滑合された主た
るクラツチデイスクのデイスクプレートに、別の
クラツチデイスクを軸方向へスライド可能にスプ
ライン滑合させた構造のものが本出願人によつて
すでに提案されている(実願昭第60−040115号参
照)。
(考案が解決しようとする問題点)
上記のように、各クラツチデイスクを変速機の
インプツテシヤフトに対して直列的に配置した構
造のものでは、インプツトシヤフトにスプライン
滑合されたクラツチデイスクにはダンパー機構を
設け得るものの、他方のクラツチデイスクにはダ
ンパー機構を設けるためのスペースが確保し難
い。このため摩擦クラツチとしては単一機能のダ
ンパー機構のみを備えることとなり、これでは摩
擦クラツチとしての捩り特性の設計の自由度が少
なく、最適な捩り特性を得ることが困難となる。
インプツテシヤフトに対して直列的に配置した構
造のものでは、インプツトシヤフトにスプライン
滑合されたクラツチデイスクにはダンパー機構を
設け得るものの、他方のクラツチデイスクにはダ
ンパー機構を設けるためのスペースが確保し難
い。このため摩擦クラツチとしては単一機能のダ
ンパー機構のみを備えることとなり、これでは摩
擦クラツチとしての捩り特性の設計の自由度が少
なく、最適な捩り特性を得ることが困難となる。
(問題点を解決するための手段)
上記の問題点を解決するために、本考案は次の
ように構成している。すなわち、第1クラツチデ
イスクは変速機のインプツトシヤフト外周に対
し、その軸方向へのスライド可能にスプライン滑
合されたデイスクハブとデイスクプレートとの間
にダンパー機構を備えている。また、第2クラツ
チデイスクは第1クラツチデイスクの上記デイス
クプレートに固定されたサブデイスクハブの外周
に対して軸方向へスライド可能にスプライン滑合
されている。このような形式の多板式摩擦クラツ
チにおいて、前記第1クラツチデイスクのデイス
クプレートには、上記の第2クラツチデイスクが
スプライン滑合されているサブデイスクハブとは
別のサブデイスクハブを固定している。そして、
これらの各サブデイスクハブと第1クラツチデイ
スクのデイスクハブとの間には、それぞれ異なる
トルク域で機能するダンパー機構をそれぞれ構成
している。
ように構成している。すなわち、第1クラツチデ
イスクは変速機のインプツトシヤフト外周に対
し、その軸方向へのスライド可能にスプライン滑
合されたデイスクハブとデイスクプレートとの間
にダンパー機構を備えている。また、第2クラツ
チデイスクは第1クラツチデイスクの上記デイス
クプレートに固定されたサブデイスクハブの外周
に対して軸方向へスライド可能にスプライン滑合
されている。このような形式の多板式摩擦クラツ
チにおいて、前記第1クラツチデイスクのデイス
クプレートには、上記の第2クラツチデイスクが
スプライン滑合されているサブデイスクハブとは
別のサブデイスクハブを固定している。そして、
これらの各サブデイスクハブと第1クラツチデイ
スクのデイスクハブとの間には、それぞれ異なる
トルク域で機能するダンパー機構をそれぞれ構成
している。
(考案の作用及び効果)
上記の構成によれば、第1クラツチデイスク及
び第2クラツチデイスクのトルク伝達時におい
て、前記の各ダンパー機構により、それぞれ所定
のトルク域においてトルク変動(振動)を吸収す
る。つまり、これらの各ダンパー機構によつて多
板式摩擦クラツチとしては多段捩り特性を果し、
しかも各ダンパー機構の弾性素材やその特性を調
整することによつて可変ヒステリシスの多段捩り
特性を得ることも可能である。
び第2クラツチデイスクのトルク伝達時におい
て、前記の各ダンパー機構により、それぞれ所定
のトルク域においてトルク変動(振動)を吸収す
る。つまり、これらの各ダンパー機構によつて多
板式摩擦クラツチとしては多段捩り特性を果し、
しかも各ダンパー機構の弾性素材やその特性を調
整することによつて可変ヒステリシスの多段捩り
特性を得ることも可能である。
このように本考案は、第1クラツチデイスクの
デイスクプレートに固定された各サブデイスクハ
ブと、この第1クラツチデイスクのデイスクハブ
との間にそれぞれ異なるトルク域で機能するダン
パー機構をそれぞれ構成したことにより、多板式
摩擦クラツチの大型化を招くことなく、上記の第
1クラツチデイスクが備えている既存のダンパー
機構による機能も加えて摩擦クラツチとしての多
段捩り特性が容易に得られる。もつてこの捩り特
性の設計自由度が増し、摩擦クラツチが搭載され
る車両に応じて最適な捩り特性を得ることができ
るといつた利点を有する。
デイスクプレートに固定された各サブデイスクハ
ブと、この第1クラツチデイスクのデイスクハブ
との間にそれぞれ異なるトルク域で機能するダン
パー機構をそれぞれ構成したことにより、多板式
摩擦クラツチの大型化を招くことなく、上記の第
1クラツチデイスクが備えている既存のダンパー
機構による機能も加えて摩擦クラツチとしての多
段捩り特性が容易に得られる。もつてこの捩り特
性の設計自由度が増し、摩擦クラツチが搭載され
る車両に応じて最適な捩り特性を得ることができ
るといつた利点を有する。
(実施例)
以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。
る。
まず、車両用多板式摩擦クラツチの一部を断面
で表わした第1図において、エンジンのクランク
シヤフト1に固定されているフライホイール2に
は中間リング3を介在してクラツチカバー4がボ
ルト5によつて固定されている。クラツチカバー
4の内側にはダイアフラムスプリング6及びプレ
ツシヤプレート7がその他の構成部品と共に通常
知られているようにアツセンブリとして組込まれ
ている。なお、このプレツシヤプレート7はクラ
ツチカバー4に対し、図示しないストラツプによ
つて第1図の左右方向へ変位し得るように結合さ
れている。そして、多板式摩擦クラツチにあつて
は前記フライホイール2とプレツシヤプレート7
との間に中間プレート8が配置され、この中間プ
レート8とプレツシヤプレート7とは図示しない
コーダルストラツプにより、第1図の左右方向へ
それぞれ個別に変位できるように結合されてい
る。
で表わした第1図において、エンジンのクランク
シヤフト1に固定されているフライホイール2に
は中間リング3を介在してクラツチカバー4がボ
ルト5によつて固定されている。クラツチカバー
4の内側にはダイアフラムスプリング6及びプレ
ツシヤプレート7がその他の構成部品と共に通常
知られているようにアツセンブリとして組込まれ
ている。なお、このプレツシヤプレート7はクラ
ツチカバー4に対し、図示しないストラツプによ
つて第1図の左右方向へ変位し得るように結合さ
れている。そして、多板式摩擦クラツチにあつて
は前記フライホイール2とプレツシヤプレート7
との間に中間プレート8が配置され、この中間プ
レート8とプレツシヤプレート7とは図示しない
コーダルストラツプにより、第1図の左右方向へ
それぞれ個別に変位できるように結合されてい
る。
変速機のインプツトシヤフト9は前記クランク
シヤフト1の回転軸心部に対し、パイロツトベア
リング10によつて回転自在に支持されている。
このインプツトシヤフト9の外周の一部に形成さ
れているアウタスプライン9aには第1クラツチ
デイスク11のデイスクハブ12が相対回転不能
で、かつ第1図の左右方向(インプツトシヤフト
9の軸線方向)に関してスライド可能にスプライ
ン滑合されている。上記デイスクハブ12の外周
においてこれと一体に形成されたフランジ部12
aの両側には、通常良く知られているようにデイ
スクプレート13及びサブデイスクプレート14
が、第1クラツチデイスク11のトルク伝達時に
おいて一定の範囲で相対的に角変位可能に組付け
らている。
シヤフト1の回転軸心部に対し、パイロツトベア
リング10によつて回転自在に支持されている。
このインプツトシヤフト9の外周の一部に形成さ
れているアウタスプライン9aには第1クラツチ
デイスク11のデイスクハブ12が相対回転不能
で、かつ第1図の左右方向(インプツトシヤフト
9の軸線方向)に関してスライド可能にスプライ
ン滑合されている。上記デイスクハブ12の外周
においてこれと一体に形成されたフランジ部12
aの両側には、通常良く知られているようにデイ
スクプレート13及びサブデイスクプレート14
が、第1クラツチデイスク11のトルク伝達時に
おいて一定の範囲で相対的に角変位可能に組付け
らている。
上記デイスクプレート13の外周にはその円周
方向に沿つて複数枚のデイスクスプリング15が
固定され、このデイスクスプリング15の両側に
はデイスクフエーシング16が固定されている。
このデイスクフエーシング16は前記プレツシヤ
プレート7と中間プレート8との間に位置し、常
時(クラツチ接続時)は前記ダイアフラムスプリ
ング6の弾力に基づき、プレツシヤプレート7と
中間プレート8との間で強力に挟持されている。
方向に沿つて複数枚のデイスクスプリング15が
固定され、このデイスクスプリング15の両側に
はデイスクフエーシング16が固定されている。
このデイスクフエーシング16は前記プレツシヤ
プレート7と中間プレート8との間に位置し、常
時(クラツチ接続時)は前記ダイアフラムスプリ
ング6の弾力に基づき、プレツシヤプレート7と
中間プレート8との間で強力に挟持されている。
上記の第1クラツチデイスク11において、デ
イスクハブ12のフランジ部12aとデイスクプ
レート13及びサブデイスクプレート14との間
にはトーシヨンゴムで例示するダンパー機構17
が組付けられている。このダンパー機構17は上
述したようにデイスクハブ12のフランジ部12
aとデイスクプレート13及びサブデイスクプレ
ート14との相対的な角変位によつて圧縮され、
この第1クラツチデイスク11におけるトルク変
動を吸収するように機能する。
イスクハブ12のフランジ部12aとデイスクプ
レート13及びサブデイスクプレート14との間
にはトーシヨンゴムで例示するダンパー機構17
が組付けられている。このダンパー機構17は上
述したようにデイスクハブ12のフランジ部12
aとデイスクプレート13及びサブデイスクプレ
ート14との相対的な角変位によつて圧縮され、
この第1クラツチデイスク11におけるトルク変
動を吸収するように機能する。
上記第1クラツチデイスク11におけるデイス
クプレート13の一部には、第1図の−線断
面を表わした第2図からも明らかなように環状の
サブデイスクハブ18が固定されている。このサ
ブデイスクハブ18の外周にはアウタスプライン
18aが形成されていて、ここには第2クラツチ
デイスク20のデイスクプレート21が相対回転
不能で、かつ第1図の左右方向(インプツトシヤ
フト9の軸線方向)へスライド可能にスプライン
滑合されている。なお、この第2クラツチデイス
ク20においてもそのデイスクプレート21の外
周にはその円周方向に沿つて複数枚のデイスクス
プリング22が固定されており、これらデイスク
スプリング22の両側にはデイスクフエーシング
23が固定されている。そして、このデイスクフ
エーシング23は第1図で示すように前記のフラ
イホイール2と中間プレート8との間に位置して
おり、常時(クラツチ接続時)はダイアフラムス
プリング6の弾力に基づき、中間プレート8とフ
ライホイール2とによつて強力に挟持されてい
る。
クプレート13の一部には、第1図の−線断
面を表わした第2図からも明らかなように環状の
サブデイスクハブ18が固定されている。このサ
ブデイスクハブ18の外周にはアウタスプライン
18aが形成されていて、ここには第2クラツチ
デイスク20のデイスクプレート21が相対回転
不能で、かつ第1図の左右方向(インプツトシヤ
フト9の軸線方向)へスライド可能にスプライン
滑合されている。なお、この第2クラツチデイス
ク20においてもそのデイスクプレート21の外
周にはその円周方向に沿つて複数枚のデイスクス
プリング22が固定されており、これらデイスク
スプリング22の両側にはデイスクフエーシング
23が固定されている。そして、このデイスクフ
エーシング23は第1図で示すように前記のフラ
イホイール2と中間プレート8との間に位置して
おり、常時(クラツチ接続時)はダイアフラムス
プリング6の弾力に基づき、中間プレート8とフ
ライホイール2とによつて強力に挟持されてい
る。
上記第1クラツチデイスク11のデイスクプレ
ート13には、前記サブデイスクハブ18のさら
に中心寄りの位置において、第1図の−線断
面を表わした第3図からも明らかなように環状に
形成された別のサブデイスクハブ19が固定され
ている。このサブデイスクハブ19の内周面と第
1クラツチデイスク11におけるデイスクハブ1
2の外周面との間にはゴム等の弾性素材よりなる
環状の第1ダンパー機構24が組付けられてい
る。この第1ダンパー機構24の内外周と、上記
デイスクハブ12外周及びサブデイスクハブ19
内周との間にはそれぞれブツシユ26,25を介
在させ、デイスクハブ12及びサブデイスクハブ
19と第1ダンパー機構24とを一体的に結合し
ている。
ート13には、前記サブデイスクハブ18のさら
に中心寄りの位置において、第1図の−線断
面を表わした第3図からも明らかなように環状に
形成された別のサブデイスクハブ19が固定され
ている。このサブデイスクハブ19の内周面と第
1クラツチデイスク11におけるデイスクハブ1
2の外周面との間にはゴム等の弾性素材よりなる
環状の第1ダンパー機構24が組付けられてい
る。この第1ダンパー機構24の内外周と、上記
デイスクハブ12外周及びサブデイスクハブ19
内周との間にはそれぞれブツシユ26,25を介
在させ、デイスクハブ12及びサブデイスクハブ
19と第1ダンパー機構24とを一体的に結合し
ている。
上記の第2クラツチデイスク20がスプライン
滑合されているサブデイスクハブ18の内周面と
第1クラツチデイスク11のデイスクハブ12外
周面との間には、同じくゴム等の弾性素材によつ
て環状に形成された第2ダンパー機構27が組付
けられている。この第2ダンパー機構27の外周
面はブツシユ28を介して上記サブデイスクハブ
18の内周面に固定されている。また、この第2
ダンパー機構27の内周面に固定されているブツ
シユ29は内歯29aを有し、この内歯29aは
第1クラツチデイスク11のデイスクハブ12外
周面に予め形成されている外歯12bに対し、適
当なバツクラツシユをもつて噛合つている(第2
図参照)。なお、第1クラツチデイスク11のデ
イスクハブ12に対する第2ダンパー機構27に
おける内側ブツシユ29の軸方向に関する位置決
めは、このデイスクハブ12の外周に取付けたス
ナツプリング30によつている。
滑合されているサブデイスクハブ18の内周面と
第1クラツチデイスク11のデイスクハブ12外
周面との間には、同じくゴム等の弾性素材によつ
て環状に形成された第2ダンパー機構27が組付
けられている。この第2ダンパー機構27の外周
面はブツシユ28を介して上記サブデイスクハブ
18の内周面に固定されている。また、この第2
ダンパー機構27の内周面に固定されているブツ
シユ29は内歯29aを有し、この内歯29aは
第1クラツチデイスク11のデイスクハブ12外
周面に予め形成されている外歯12bに対し、適
当なバツクラツシユをもつて噛合つている(第2
図参照)。なお、第1クラツチデイスク11のデ
イスクハブ12に対する第2ダンパー機構27に
おける内側ブツシユ29の軸方向に関する位置決
めは、このデイスクハブ12の外周に取付けたス
ナツプリング30によつている。
第1図において変速機のケース側から延びるス
リーブ部分32の外周にはレリーズベアリング3
3のベアリングハブ34が第1図の状態から右方
向へスライド操作可能に組付けられている。この
レリーズベアリング33は、摩擦クラツチのリレ
ーズ操作に伴い、そのベアリングハブ34と共に
第1図の右方向へスライド操作さる。これによつ
て前記のダイアフラムスプリング6のレバー先端
(中心部分)が第1図で示す状態から第1図の右
方向へ変位し、もつて後述するようにクラツチの
接続が解除される。
リーブ部分32の外周にはレリーズベアリング3
3のベアリングハブ34が第1図の状態から右方
向へスライド操作可能に組付けられている。この
レリーズベアリング33は、摩擦クラツチのリレ
ーズ操作に伴い、そのベアリングハブ34と共に
第1図の右方向へスライド操作さる。これによつ
て前記のダイアフラムスプリング6のレバー先端
(中心部分)が第1図で示す状態から第1図の右
方向へ変位し、もつて後述するようにクラツチの
接続が解除される。
上記のように構成した多板式摩擦クラツチにお
いて、前記第1クラツチデイスク11及び第2ク
ラツチデイスク20のそれぞれのデイスクフエー
シング16,23がプレツシヤプレート7と中間
プレート8との間、及び中間プレート8とフライ
ホイール2との間で前述したように強力に挟持さ
れているクラツチ接続状態では、クラツチカバー
4及びその他の構成部品を含むフライホイール2
側と、変速機のインプツトシヤフト9側とは第1
クラツチデイスク11及び第2クラツチデイスク
20を通じてトルク伝達可能な状態にある。この
とき、第2クラツチデイスク20のトルク伝達経
路については、例えばそのフエーシング23側か
らデイスクプレート21及びこのデイスクプレー
ト21がスプライン滑合されているサブデイスク
ハブ18を通じて第1クラツチデイスク11のデ
イスクプレート13に伝えられる。したがつて、
第1クラツチデイスク11は勿論であるが第2ク
ラツチデイスク20についても第1クラツチデイ
スク11のデイスクプレート13及びサブデイス
クプレート14をトルク伝達経路としているので
ある。
いて、前記第1クラツチデイスク11及び第2ク
ラツチデイスク20のそれぞれのデイスクフエー
シング16,23がプレツシヤプレート7と中間
プレート8との間、及び中間プレート8とフライ
ホイール2との間で前述したように強力に挟持さ
れているクラツチ接続状態では、クラツチカバー
4及びその他の構成部品を含むフライホイール2
側と、変速機のインプツトシヤフト9側とは第1
クラツチデイスク11及び第2クラツチデイスク
20を通じてトルク伝達可能な状態にある。この
とき、第2クラツチデイスク20のトルク伝達経
路については、例えばそのフエーシング23側か
らデイスクプレート21及びこのデイスクプレー
ト21がスプライン滑合されているサブデイスク
ハブ18を通じて第1クラツチデイスク11のデ
イスクプレート13に伝えられる。したがつて、
第1クラツチデイスク11は勿論であるが第2ク
ラツチデイスク20についても第1クラツチデイ
スク11のデイスクプレート13及びサブデイス
クプレート14をトルク伝達経路としているので
ある。
さて、上記の第1ダンパー機構24及び第2ダ
ンパー機構27は共に第1クラツチデイスク11
のデイスクプレート13に固定されたそれぞれの
サブデイスクハブ19,18と、この第1クラツ
チデイスク11のデイスクハブ12との間に設け
ているため、両クラツチデイスク11,20のト
ルク伝達時において共にダンパー機能を果すこと
となる。なお、第1クラツチデイスク11におけ
るデイスクハブ12のフランジ部12aと両デイ
スクプレート13,14との間に設けたダンパー
機構17については、前述したように第1クラツ
チデイスク11のトルク伝達時において当然にダ
ンパー機能を果す。
ンパー機構27は共に第1クラツチデイスク11
のデイスクプレート13に固定されたそれぞれの
サブデイスクハブ19,18と、この第1クラツ
チデイスク11のデイスクハブ12との間に設け
ているため、両クラツチデイスク11,20のト
ルク伝達時において共にダンパー機能を果すこと
となる。なお、第1クラツチデイスク11におけ
るデイスクハブ12のフランジ部12aと両デイ
スクプレート13,14との間に設けたダンパー
機構17については、前述したように第1クラツ
チデイスク11のトルク伝達時において当然にダ
ンパー機能を果す。
上記の両クラツチデイスク11,20のトルク
伝達時においてその低トルク域にあつては、まず
前記第1ダンパー機構24が機能し、第2ダンパ
ー機構27についてはその内側ブツシユ29の内
歯29aとデイスクハブ12の外歯12bとの所
定のバツクラツシユを詰めた後にダンパー機能を
果す。したがつてこの第2ダンパー機構27は第
1クラツチデイスク11の上記ダンパー機構17
と共に中トルク域あるいは高トルク域においてダ
ンパー機能を果す。
伝達時においてその低トルク域にあつては、まず
前記第1ダンパー機構24が機能し、第2ダンパ
ー機構27についてはその内側ブツシユ29の内
歯29aとデイスクハブ12の外歯12bとの所
定のバツクラツシユを詰めた後にダンパー機能を
果す。したがつてこの第2ダンパー機構27は第
1クラツチデイスク11の上記ダンパー機構17
と共に中トルク域あるいは高トルク域においてダ
ンパー機能を果す。
このように本実施例では第1クラツチデイスク
11が備えているダンパー機構17に加え、多板
式摩擦クラツチのスペースを有効に利用して前記
第1ダンパー機構24及び第2ダンパー機構27
を設けたことにより、多段捩り特性を得ることが
できる。また、第1ダンパー機構24及び第2ダ
ンパー機構27はもとより、第1クラツチデイス
ク11のダンパー機構17についてもそれぞれの
弾性素材や形状を選定することにより、可変ヒス
テリシスを備えた多段捩り特性の機能を得ること
ができ、多板式摩擦クラツチとしての捩り特性の
設計自由度が大幅に向上する。しかも、このよう
に第1ダンパー機構24及び第2ダンパー機構2
7を追加したことにより、第1クラツチデイスク
11のダンパー機構17のみを備えた構造のもの
と比較して、トルク変動に対するダンパー機能を
分担することができ、各ダンパー機構の構成部品
による負担が低下し、その信頼性、耐久性が向上
することとなる。
11が備えているダンパー機構17に加え、多板
式摩擦クラツチのスペースを有効に利用して前記
第1ダンパー機構24及び第2ダンパー機構27
を設けたことにより、多段捩り特性を得ることが
できる。また、第1ダンパー機構24及び第2ダ
ンパー機構27はもとより、第1クラツチデイス
ク11のダンパー機構17についてもそれぞれの
弾性素材や形状を選定することにより、可変ヒス
テリシスを備えた多段捩り特性の機能を得ること
ができ、多板式摩擦クラツチとしての捩り特性の
設計自由度が大幅に向上する。しかも、このよう
に第1ダンパー機構24及び第2ダンパー機構2
7を追加したことにより、第1クラツチデイスク
11のダンパー機構17のみを備えた構造のもの
と比較して、トルク変動に対するダンパー機能を
分担することができ、各ダンパー機構の構成部品
による負担が低下し、その信頼性、耐久性が向上
することとなる。
なお、クラツチの接続解除(クラツチレリー
ズ)操作は、図示しないクラツチペダルの踏込み
に伴い、レリーズ機構を通じて前述したようにレ
リーズベアリング33が第1図の右方向へ変位
し、ダイヤフラムスプリング6のレバー先端を同
方向へ変位させる。これにより、ダイアフラムス
プリング6によるプレツシヤプレート7及び中間
プレート8に対する押付け加重が低下もしくは除
去され、両クラツチデイスク11,20のデイス
クフエーシング16,23に対する前記の挟持力
が解除される。この結果、フライホイール2側と
変速機のインプツトシヤフト9側とのトルク伝達
は遮断され、摩擦クラツチは接続解除の状態とな
る。
ズ)操作は、図示しないクラツチペダルの踏込み
に伴い、レリーズ機構を通じて前述したようにレ
リーズベアリング33が第1図の右方向へ変位
し、ダイヤフラムスプリング6のレバー先端を同
方向へ変位させる。これにより、ダイアフラムス
プリング6によるプレツシヤプレート7及び中間
プレート8に対する押付け加重が低下もしくは除
去され、両クラツチデイスク11,20のデイス
クフエーシング16,23に対する前記の挟持力
が解除される。この結果、フライホイール2側と
変速機のインプツトシヤフト9側とのトルク伝達
は遮断され、摩擦クラツチは接続解除の状態とな
る。
図面は本考案の実施例を示し、第1図は車両用
多板式摩擦クラツチの一部を表わした断面図、第
2図は第1図の−線断面図、第3図は同じく
第1図の−線断面図である。 9……インプツトシヤフト、11……第1クラ
ツチデイスク、12……デイスクハブ、13……
デイスクプレート、17……ダンパー機構、1
8,19……サブデイスクハブ、20……第2ク
ラツチデイスク、24,27……ダンパー機構。
多板式摩擦クラツチの一部を表わした断面図、第
2図は第1図の−線断面図、第3図は同じく
第1図の−線断面図である。 9……インプツトシヤフト、11……第1クラ
ツチデイスク、12……デイスクハブ、13……
デイスクプレート、17……ダンパー機構、1
8,19……サブデイスクハブ、20……第2ク
ラツチデイスク、24,27……ダンパー機構。
Claims (1)
- 変速機のインプツトシヤフト外周に対し、デイ
スクハブが軸方向へのスライド可能にスプライン
滑合され、かつこのデイスクハブ及びデイスクプ
レートの間にダンパー機構を有する第1クラツチ
デイスクと、この第1クラツチデイスクのデイス
クプレートに固定されたサブデイスクハブの外周
に対し、軸方向へのスライド可能にスプライン滑
合された第2クラツチデイスクとを備えた形式の
車両用多板式摩擦クラツチであつて、前記第1ク
ラツチデイスクのデイスクプレートに対し、第2
クラツチデイスクがスプライン滑合されているサ
ブデイスクハブとは別のサブデイスクハブを固定
し、これらの各サブデイスクハブと第1クラツチ
デイスクのデイスクハブとの間に、それぞれ異な
るトルク域で機能するダンパー機構をそれぞれ構
成したことを特徴とする車両用多板式摩擦クラツ
チ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5897786U JPH0435618Y2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5897786U JPH0435618Y2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62170832U JPS62170832U (ja) | 1987-10-29 |
JPH0435618Y2 true JPH0435618Y2 (ja) | 1992-08-24 |
Family
ID=30890041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5897786U Expired JPH0435618Y2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0435618Y2 (ja) |
-
1986
- 1986-04-19 JP JP5897786U patent/JPH0435618Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62170832U (ja) | 1987-10-29 |
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