JPH0435340B2 - - Google Patents

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JPH0435340B2
JPH0435340B2 JP26261488A JP26261488A JPH0435340B2 JP H0435340 B2 JPH0435340 B2 JP H0435340B2 JP 26261488 A JP26261488 A JP 26261488A JP 26261488 A JP26261488 A JP 26261488A JP H0435340 B2 JPH0435340 B2 JP H0435340B2
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Hideo Goto
Osamu Takeatsu
Hiroshi Tanaka
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Priority to US07/411,383 priority patent/US5178928A/en
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本各発明は、家具、調度品、壁材等における表
面材として使用される化粧材に関するものであ
り、天然木に酷似した立体感に富む木目模様が付
されている化粧材を提供するものである。
〔従来の技術〕
天然木の木目模様に類似する印刷模様を有する
化粧材は、家具、調度品、壁材等に供される表面
材として広く利用されており、例えば、化粧シー
ト用原紙に木目印刷模様を付すことによつて得ら
れた木目印刷模様を有する化粧シート原紙に対し
て、前記木目印刷模様面上の全面に光沢を有する
透明樹脂コート層を形成し、次いで、木目導管溝
に相当する艷消し印刷層を前記透明樹脂コート層
上に部分的に形成した化粧シートや、化粧用原紙
に木目印刷模様を付すことによつて得られた木目
印刷模様を有する化粧シート原紙に対して、前記
木目印刷模様面上に、木目導管溝部分に相当する
艷消し印刷層と前記艷消し印刷層以外の部分たる
非導管溝部分に相当する部分をなす光沢印刷層と
を、前記非導管溝部分に相当する光沢印刷層の高
さが前記木目導管溝部分に相当する艷消し印刷層
の高さよりも高くなるようにして形成した化粧シ
ート(特公昭53−331号公報)等が利用されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前者の木目導管溝に相当する艷消し
印刷層を前記透明樹脂コート層上に部分的に形成
した化粧シートは、艷消しインキによる導管溝模
様が、化粧シート中の最上面を構成するようにし
て形成されているので、導管溝模様が凹部をなし
ているような印象を与え得るものではなく、しか
も、化粧シートに表現されている艷の種類が2種
類であり、単調である等のため、天然木の木目模
様に対するリアリテイ性が不足しているだけでな
く、導管溝模様部分の耐摩耗性が十分ではない等
の弊害を有している。
また、後者の木目導管溝部分に相当する艷消し
印刷層と、前記艷消し印刷層以外の部分たる非導
管溝部分に相当する部分をなす光沢印刷層とを形
成した化粧シートは、導管溝模様部分の耐摩耗性
が十分ではなく、また、化粧シートに表現されて
いる艷の種類が2種類しかなく、単調であり、さ
らに、光沢印刷模様部分と艷消し印刷模様部分と
が、ネガ・ポジによる設計とされているため、印
刷見当がずれた場合には下地柄が露出することと
なり、該露出部分の表面物性が悪くなり、しか
も、下地柄の露出による違和感が意匠効果を低下
させる等の難点を有している。
これに対して、本第1の発明は、導管溝模様部
分が非導管溝模様部分に比較して際立つた凹部を
なすと共に、現出される艷消しの程度が任意であ
り、天然木の木目模様に対してのリアリテイ性が
高く、意匠効果に優れており、しかも、多少の印
刷見当のずれによつても違和感を生ずる等の意匠
効果の低下がなく、更には、木目模様の中で最も
目立つ導管溝模様が化粧材表面に露出することが
なく、耐摩耗性等においても優れた性質を有する
化粧材を提供し得たものである。
また、本第2の発明は、導管溝模様部分が非導
管溝模様部分に比較して際立つた凹部をなすと共
に、現出される艷消しの程度が任意で、しかも、
外部から視認される艷消しの程度が3種類に現出
されているものであるから、天然木の木目模様に
対してのリアリテイ性が高く、意匠効果に優れて
おり、更には、多少の印刷見当のずれによつて
も、違和感を生じたりして意匠効果を低下させる
ようなことがなく、また、木目模様の中で最も目
立つ導管溝模様が化粧材表面に露出することがな
く、耐摩耗性等においても優れた性質を有する化
粧材を提供し得たものである。
〔課題を解決するための手段〕
本第1の発明の化粧材は、化粧材用基材の表面
に付されている模様が、木目導管部分に近似する
色彩と輪郭形状とからなる第1の印刷層を含む木
目印刷模様と、前記木目印刷模様面の全面に形成
されている透明〜半透明の艷消し下刷り印刷層
と、前記艷消し下刷り印刷層上に形成されている
透明〜半透明の光沢模様による第2の印刷層とか
らなるものであり、前記第2の印刷層が、垂直方
向において、その外郭輪郭線が前記第1の印刷層
の外郭輪郭線と重なり合う位置にあり、しかも、
前記第1の印刷層の帯域を除く部分の全帯域に、
前記艷消し下刷り印刷層よりも遥かに突出して形
成されているものである。
また、本第2の発明の化粧材は、化粧材用基材
の表面に付されている模様が、木目導管溝部分に
近似する色彩と輪郭形状とからなる第1の印刷層
を含む木目印刷模様と、その外郭輪郭線が前記第
1の印刷層の外方で、しかも、前記第1の印刷層
の外郭輪郭線に沿つて位置しており、かつ、前記
第1の印刷層を完全に被覆するようにして部分的
に形成されている透明〜半透明の艷消し下刷り印
刷層と、前記艷消し下刷り印刷層上と木目印刷模
様上とに互つて形成されている透明〜半透明の光
沢模様による第2の印刷層とからなるものであ
り、前記第2の印刷層は、垂直方向において、そ
の外郭輪郭線が前記第1の印刷層の外郭輪郭線と
重なり合う位置にあり、しかも、前記第1の印刷
層の帯域を除く部分の全帯域に、前記艷消し下刷
り印刷層よりも遥かに突出して形成されているも
のである。
前記構成からなる本各発明の化粧材において
は、前記木目導管溝部分に近似する第1の印刷層
を含む木目印刷模様、艷消し下刷り印刷層、およ
び第2の印刷層等は、隠蔽性を付与し、かつ、全
体の平均的色調を現出させるために形成されてい
るベースコート層を介して、例えば、シルクスク
リーンやグラビアオフセツト等の印刷手法によつ
て形成されるのが普通である。
なお、前記化粧材用基材としては、例えば、薄
葉紙、晒しクラフト紙、リンター紙等の紙類、ポ
リ塩化ビニルフイルム、ポリエチレンフイルム、
ポリエチレンテレフタレート等のプラスチツクフ
イルム、アルミニユーム、鉄、銅等の金属箔また
はシート、木、合板、パーチクルボード等の木質
基材、アルミニユーム、鉄、銅等の金属板、更に
は、前記シート状物や板状体等の2種類以上を積
層した積層体が利用され、特に、経費および印刷
加工の容易性等の点から、米坪量20〜70g/m2
薄葉紙、あるいは、厚さ50〜300μ、可塑剤5〜
35重量部のポリ塩化ビニルフイルムが最適であ
る。
また、フイルム状あるいはシート状の化粧材用
基材が利用される場合には、本各発明の化粧材
は、一般の化粧材用基材に積層され、所定の化粧
板とされるものであり、例えば、木、合板、パー
チクルボード等の木質基材、アルミニユーム、
鉄、銅等の金属板等の化粧板用基材が使用され
る。
また、化粧材用基材面における前述の木目印刷
模様は、導管溝部分が省略されている木目模様に
対して、第1の印刷層たる導管溝部分をさらに別
工程で形成したものであつても良いことは勿論で
ある。
また、前記本各発明の化粧材における第1の印
刷層は、その色彩と輪郭形状とが天然木の導管溝
と近似して形成されているものであり、縦細長形
状に形成されるものであることは勿論である。
なお、木目導管溝部分を表現する前記第1の印
刷層は、艷消しでも、あるいは艷有りでも良く、
前記第1の印刷層における光沢については、何等
特定されるものではない。
また、本各発明の化粧材において形成される透
明〜半透明の艷消し下刷り印刷層は、艷消し剤た
る無機質顔料を含有する無色あるいは着色の透明
印刷インキによる印刷模様層として形成されるも
のである。
さらに、前記本各発明の化粧材における各印刷
層は、ベヒクル成分として、例えば、エチルセル
ロース、ニトロセルロース、エチルヒドロキエチ
ルセルロース、セルロースアセテートプロピオネ
ート、セルロースアセテートブチレート、酢酸セ
ルロース等のセルロース誘導体、ポリスチレン、
ポリα−メチルスチレン等のスチレン樹脂あるい
はスチレン共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリルまたは
メタクリルの単独あるいは共重合体樹脂、ロジ
ン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フエ
ノール樹脂、重合ロジン等のロジンエステル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、ビニル
トルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂等の一般イ
ンキ用ベヒクル樹脂、または、アルキツド樹脂、
ブチル化アミノアルデヒド樹脂、フエノール樹
脂、フタル酸系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン
系樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリシロキサン系樹脂等の硬化型樹脂を使用
し、必要に応じて添加される硬化剤、触媒、染
料、顔料等着色剤を成分とする印刷用インキによ
つて形成されるものであり、特に、化粧材におい
て露出表面層となる印刷層、すなわち、艷消し下
刷り印刷層と第2の印刷層とは、その表面物性の
点から、分子を架橋・重合させるに足るエネルギ
ー量子を有する電磁波または荷電粒子線からなる
電離放射線の照射によつて硬化される電離放射線
硬化型インキ、二液反応硬化型インキ、熱硬化型
インキ等による架橋硬化型インキで形成されるこ
とが好ましい。
なお、利用し得る架橋硬化型インキにおける樹
脂ベヒクルについての特別の制限はないが、例え
ば、 電離放射線硬化型樹脂 分子中にエチレン性不飽和結合を有するプレポ
リマーまたはオリゴマー、例えば、不飽和ポリエ
ステル類、ポリエステルアクリレート、エポキシ
アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエー
テルアクリレート、ポリオールアクリレート、メ
ラミンアクリレートなどの各種アクリレート類、
ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタ
クリレート、ポリオールメタクリレート、メラミ
ンメタクリレートなどの各種メタクリレート類な
どの一種もしくは二種以上と、分子中にエチレン
性不飽和結合を有するモノマー、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマ
ー類、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリ
ル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸メトキシブチル、アクリル酸フエニルなどの
アクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸
フエニル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリ
ル酸エステル類、アクリルアミド、メタクリルア
ミドなどの不飽和カルボン酸アミド、アクリル酸
−2−(N,N−ジエチルアソ)エチル、メタク
リル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、
アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)
エチル、メタクリル酸(N,N−ジメチルアミ
ノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチ
ルアミノ)プロピルなどの不飽和酸の置換アミノ
アルコールエステル類、エチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、エチレグリコールアクリレ
ート、プロピレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレートなどの多
官能性化合物、および(または)分子中に2個以
上のチオール基を有するポリチオール化合物、例
えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレ
ート、トリメチロールプロパントリチオプロピレ
ート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコー
ルなどとの混合物、 二液反応硬化型樹脂 イソシアネートを硬化剤として用いるポリウレ
タン、不飽和ポリエステル系樹脂、アミン等を硬
化剤として用いるエポキシ系樹脂等、 熱硬化型樹脂 ポリシロキサン系等、 等が、利用され得る。
さらに、本各発明の化粧材において、前記第1
の印刷層の帯域を除く部分の全帯域に形成されて
いる透明〜半透明の光沢模様による第2の印刷層
は、無色あるいは着色の透明印刷層として形成さ
れるものであり、前述の透明〜半透明の艷消し下
刷り印刷層面に比較して遥かに突出した表面が得
られるようにして形成されるものである。
なお、前記第2の印刷層の表面から透明〜半透
明の艷消し下刷り印刷層の表面迄の距離は、通
常、1〜20μ程度に形成されていれば十分であ
る。
さらに、本第2の発明の化粧材において、透明
〜半透明の艷消し下刷り印刷層の外郭輪郭線と第
1の印刷層の外郭輪郭線との間の平面方向の距
離、すなわち、第1の印刷層に対して延設されて
いる部分の透明〜半透明の艷消し下刷り印刷層の
帯域の幅は、100〜2000μ程度の場合に、前記第
1の印刷層の外周域において、前記第2の印刷層
と艷消し下刷り印刷層との重なり合う部分の帯域
の存在による第1の印刷層に対する縁取り作用に
伴う意匠的な効果が現出されることが確認されて
いる。
〔実施例〕
以下、本各発明の化粧材の具体的な構成を、そ
の製造実施例に基づいて説明する。
実施例 1 第1図において、30g/m2の薄葉紙[三興製紙
(株)]からなる化粧材用基材1に、グラビア印刷法
によつて、厚さ3μのベタ刷り印刷層[昭和イン
ク(株)・SA]2を形成した後、前記ベタ刷り印刷
層2上に、グラビア印刷インキ[昭和インク(株)・
SAM]の3色を利用して、導管溝部分からなる
第1の印刷層5を含む木目印刷模様3を、同じく
グラビア印刷法にて形成することによつて、導管
溝部分5を含む木目印刷模様3が付されている化
粧シーン原紙4、すなわち、導管溝部分5を含む
木目印刷模様3が付されている化粧材用基材4を
得た。
次いで、前記化粧材用基材4における前記木目
印刷模様3面の全面に、2液硬化型のポリウレタ
ン系の艷消しクリアーインキ[昭和インク・
GBSマツト]による厚さ2μの艷消し下刷り印刷
層6をグラビア印刷法にて形成し、さらに、前記
艷消し下刷り印刷層6上に、導管抜き版によつ
て、2液硬化型のポリウレタン系光沢クリアーイ
ンキ[昭和インク・GBSクリアー]による厚さ
5μの光沢模様をなす第2の印刷層7を、前記下
刷り印刷層6を介して、第1の印刷層5,5の帯
域を除く全帯域に、同じくグラビア印刷法にて形
成することにより、第1図にて符号8で表示され
る本第1の発明の1実施例品たる化粧材を得た。
なお、前記第2の印刷層7の表面から艷消し下
刷り印刷層6の表面までの距離は、約5μである。
実施例 2 前記実施例1における化粧材用基材4と同一の
構成からなる化粧材用基材14、すなわち、第2
図において、30g/m2の薄葉紙[三興製紙(株)]1
1に、厚さ2μのベタ刷り印刷層[昭和インク
(株)・SA]12と、グラビア印刷インキ[昭和イ
ンク(株)・SAM]の3色による第1の印刷層たる
導管溝部分15を含む木目印刷模様13とを、そ
れぞれ、グラビア印刷法にて形成し、導管溝部分
15,15を含む木目印刷模様13が付されてい
る化粧材用基材14を得た。
次いで、前記化粧材用基材14の前記木目印刷
模様13面に、2液硬化型のポリウレタン系艷消
しクリアーインキ[昭和インク・GBSマツト]
による厚さ2μの艷消し下刷り印刷層16,16
を、前記第1の印刷層15,15が完全に被覆さ
れるように、しかも、その外郭輪郭線が、前記第
1の印刷層15,15の外方位置で、かつ、前記
第1の印刷層15,15の外郭輪郭線に沿うよう
にして、すなわち、第1の印刷層15,15の外
郭周縁に沿つて艷消し下刷り印刷層の延設部が存
するような艷消し下刷り印刷層16,16を、グ
ラビア印刷法にして部分的に形成した。
さらに続けて、2液硬化型のポリウレタン系光
沢クリアーインキ[昭和インク・GBSクリアー]
と導管抜き版とを利用して、その外郭輪郭線が、
前記艷消し下刷り印刷層16を介して、前記第1
の印刷層15,15の外郭輪郭線と一致する位置
にあり、しかも、第1の印刷層15,15の帯域
を除く全帯域に、厚さ10μの第2の印刷層17,
17を、同じくグラビア印刷法にて形成すること
により、第2図にて符号18で表示される本第2
の発明の1実施例品たる化粧材を得た。
なお、前記第2の印刷層17の表面から艷消し
下刷り印刷層16の表面までの距離は、約8μで
ある。
また、前記化粧材18における第1の印刷層1
5の外郭輪郭線から艷消し下刷り印刷層16の外
郭輪郭線までの直線距離は100〜2000μの範囲内
にある。
〔発明の作用,効果〕
本第1の発明の化粧材は、化粧材用基材の表面
に付されている模様が、木目導管溝部分に近似す
る色彩と輪郭形状とからなる第1の印刷層を含む
木目印刷模様と、前記木目印刷模様面の全面に形
成されている透明〜半透明の艷消し下刷り印刷層
と、前記艷消し下刷り印刷層上に形成されている
透明〜半透明の光沢模様による第2の印刷層とか
らなるものであり、前記第2の印刷層が、垂直方
向において、その外郭輪郭線が前記第1の印刷層
の外郭輪郭線と重なり合う位置にあり、しかも、
前記第1の印刷層の帯域を除く部分の全帯域に、
前記艷消し下刷り印刷層よりも遥かに突出して形
成されているものである。
しかして、前記構成からなる本第1の発明の化
粧材は、導管溝模様部分が化粧材の表面において
凹部をなす部分に対応する位置で形成されてお
り、しかも、化粧材表面における艷消しの程度
が、艷消し下刷り印刷層と第1の印刷層との両者
の組み合わせによつて現出されるものであるか
ら、表現し得る艷消しの度合が広範囲である、す
なわち、極めて高度の艷消し度を現出させ得るも
のであり、需要に対応した多種類の艷消し程度を
有する意匠効果の高い化粧材が得られるものであ
る。
また、前記本第1の発明の化粧材においては、
第1の印刷層と第2の印刷層とは、上、下方向に
おいて互いに重なり合う帯域が無いようにして形
成されているが、前記第2の印刷層は前記第1の
印刷層との間に、垂直方向において、透明〜半透
明の艷消し下刷り印刷層を介して形成されている
ので、第1の印刷層の外郭輪郭線と第2の印刷層
の外郭輪郭線との間に、多少の印刷見当のずれが
生じても、これによる化粧材の木目模様に違和感
が生ずるようなことがなく、したがつて、印刷見
当のずれが意匠効果を低下させるというようなこ
とがないので、印刷時における印刷見当のずれの
許容度が大きい、すなわち、製造に際しての管理
が容易であるという作用、効果をも有するもので
ある。
また、本第2の発明の化粧材は、化粧材用基材
の表面に付されている模様が、木目導管溝部分に
近似する色彩と輪郭形状とからなる第1の印刷層
を含む木目印刷模様と、その外郭輪郭線が前記第
1の印刷層の外方で、しかも、前記第1の印刷層
の外郭輪郭線に沿つて位置しており、かつ、前記
第1の印刷層を完全に被覆するようにして部分的
に形成されている透明〜半透明の艷消し下刷り印
刷層と、前記艷消し下刷り印刷層上と木目印刷模
様上とに互つて形成されている透明〜半透明の光
沢模様による第2の印刷層とからなるものであ
り、前記第2の印刷層が、垂直方向において、そ
の外郭輪郭線が前記第1の印刷層の外郭輪郭線と
重なり合う位置にあり、しかも、前記第1の印刷
層の帯域を除く部分の全帯域に、前記艷消し下刷
り印刷層よりも遥かに突出して形成されているも
のである。
すなわち、本第2の発明の化粧材における前記
第2の印刷層は、その外郭輪郭線が、艷消し下刷
り印刷層を介して、垂直方向において、前記第1
の印刷層の外郭輪郭線上に位置しており、しか
も、垂直方向において、前記第1の印刷層と重な
り合う部分の無いようにして成されているもので
ある。
しかして、前記構成からなる本第2の発明の化
粧材においては、導管溝模様が化粧材の表面にお
いて凹部をなす部分に対応する位置に付されてい
るものであり、しかも、化粧シート表面における
艷消しの程度が3種類に現出されているものであ
る、すなわち、艷消し下刷り印刷層を通して視認
される第1の印刷層の部分と、第2の印刷層と艷
消し下刷り印刷層とを通して視認される下地柄で
ある木目印刷模様の部分と、第2の印刷層のみを
通して視認される木目印刷模様の下地柄部分とを
3部分において、艷消しの程度がそれぞれに相違
して現出されているものであるから、なお一層に
天然木の木目模様に対してのリアリテイ性が高
く、極めて高度の意匠効果を有するものである。
また、前記本第2の発明の化粧材においては、
艷消し下刷り印刷層で導管溝模様が被覆されてい
るものであるから、前記導管溝模様の艷消し程度
の調節が広範囲において任意であり、需要に対応
した多種類の化粧材が得られるという作用、効果
をも奏するものである。
さらにまた、前記本第2の発明の化粧材におい
ては、第1の印刷層と第2の印刷層とが上、下方
向において互いに重なり合う帯域が無いようにし
て形成されているが、前記第2の印刷層の外郭輪
郭線と前記第1の印刷層の外郭輪郭線とが上、下
方向において重なり合う部分においては、両者の
間に、垂直方向において、透明〜半透明の艷消し
下刷り印刷層が介在しているので、第1の印刷層
の外郭輪郭線と第2の印刷層の外郭輪郭線との間
に、多少の印刷見当のずれが生じても、これによ
る化粧材の木目模様に違和感が生ずるようなこと
がなく、したがつて、印刷見当のずれが意匠効果
を低下させるというようなことがないので、印刷
時における印刷見当のずれの許容度が大きい、す
なわち、製造に際しての管理が容易であるという
作用、効果をも有するものである。
さらにまた、前記本第2の発明の化粧材におい
ては、第1の印刷層と、第2の印刷層と、艷消し
下刷り印刷層とが、その外郭輪郭線同志が互いに
一致することなく間隔を存するようにして形成さ
れているので、これらの印刷層同志の間に、多少
の印刷見当のずれが生じても、これによる木目模
様に違和感が生ずるようなことがなく、したがつ
て、印刷見当のずれが意匠効果を低化させるとい
うようなことがないので、印刷時における印刷見
当のずれの許容度が大きい、すなわち、製造に際
しての管理が容易であるという作用、効果を有す
るものである。
さらに、本第2の発明の化粧材は、前記した通
り、木目導管溝を表わす第1の印刷層の外郭輪郭
線に沿つて、該第1の印刷層の外側に、光沢模様
による第2の印刷層と艷消し下刷り印刷層とが重
なり合つている帯域が形成されているので、前記
帯域が前記導管溝を表わす第1の印刷層の輪郭帯
域となるため、これによる導管溝模様の縁取り作
用が奏されることとなり、高意匠特性が発揮され
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本第1の発明の化粧材の要部を示す
横断面切断端面模型図、第2図は、本第2の発明
の化粧材の要部を示す横断面切断端面模型図であ
る。 1,11:薄葉紙(化粧材用基材)、3,1
3:木目印刷模様、4,14:木目印刷模様が付
されている化粧材用基材、5,15:第1の印刷
層(木目印刷模様3,13の中の導管溝模様)、
6,16:艷消し下刷り印刷層、7,17:第2
の印刷層、8,18:化粧材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 木目導管溝部分に近似する色彩と輪郭形状と
    からなる第1の印刷層を含む木目印刷模様が付さ
    れている化粧材用基材と、該化粧材用基材におけ
    る前記木目印刷模様面の全面に形成されている透
    明〜半透明の艷消し下刷り印刷層と、前記艷消し
    下刷り印刷層上に形成されている透明〜半透明の
    光沢模様による第2の印刷層とからなり、前記第
    2の印刷層は、垂直方向において、その外郭輪郭
    線が前記第1の印刷層の外郭輪郭線と重なり合う
    位置にあり、しかも、前記第1の印刷層の帯域を
    除く部分の全帯域に、前記艷消し下刷り印刷層よ
    りも遥かに突出して形成されていることを特徴と
    する化粧材。 2 木目導管溝部分に近似する色彩と輪郭形状と
    からなる第1の印刷層を含む木目印刷模様が付さ
    れている化粧材用基材と、その外郭輪郭線が前記
    第1の印刷層の外方で、しかも、前記第1の印刷
    層の外郭輪郭線に沿つて位置しており、かつ、前
    記第1の印刷層を完全に被覆するようにして部分
    的に形成されている透明〜半透明の艷消し下刷り
    印刷層と、前記艷消し下刷り印刷層上と化粧材用
    基材における木目印刷模様上とに互つて形成され
    ている透明〜半透明の光沢模様による第2の印刷
    層とからなり、前記第2の印刷層は、垂直方向に
    おいて、その外郭輪郭線が前記第1の印刷層の外
    郭輪郭線と重なり合う位置にあり、しかも、前記
    第1の印刷層の帯域を除く部分の全帯域に、前記
    艷消し下刷り印刷層よりも遥かに突出して形成さ
    れていることを特徴とする化粧材。
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