JPH0632045A - 木目調化粧シート - Google Patents
木目調化粧シートInfo
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- JPH0632045A JPH0632045A JP21460392A JP21460392A JPH0632045A JP H0632045 A JPH0632045 A JP H0632045A JP 21460392 A JP21460392 A JP 21460392A JP 21460392 A JP21460392 A JP 21460392A JP H0632045 A JPH0632045 A JP H0632045A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pattern
- sheet
- woodgrain
- pattern layer
- layer
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 木目模様が柾目か板目かにかかわらず、天然
木の有する種々の木目模様に沿った部分的な照り外観が
得られ、該照りは見る角度を変えることによって移動し
て現出される、自然な木目調外観の得られる木目調化粧
シート1を提供する。 【構成】 少なくとも木目模様層3と、光輝性インキを
用いて部分的に設けられた照り部分絵柄層4と、凸部と
凹部の幅が1〜1000μmの平行曲線群若しくは平行
曲線群と平行直線群を組み合わせた線群のパターンから
なるエンボス凹凸模様とを有する。
木の有する種々の木目模様に沿った部分的な照り外観が
得られ、該照りは見る角度を変えることによって移動し
て現出される、自然な木目調外観の得られる木目調化粧
シート1を提供する。 【構成】 少なくとも木目模様層3と、光輝性インキを
用いて部分的に設けられた照り部分絵柄層4と、凸部と
凹部の幅が1〜1000μmの平行曲線群若しくは平行
曲線群と平行直線群を組み合わせた線群のパターンから
なるエンボス凹凸模様とを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然木の有する種々の形
状の木目模様に沿った部分的な照りの移動が得られる木
目調化粧シートに関する。
状の木目模様に沿った部分的な照りの移動が得られる木
目調化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木目模様外観とともに該木目模様
に相応した照り外観が得られ、該照りが見る角度を変え
ることによって移動して現出される、木目調の化粧シー
トが公知である(例えば特開平4−64443号公
報)。この木目調化粧シートは、表面に特定の線群のパ
ターンからなるエンボス凹凸模様が設けられた光輝性熱
可塑性支持シートと、該支持シートの表面側に積層され
る透明合成樹脂シートと、支持シートと透明合成樹脂シ
ートの間に設けられる木目模様印刷層とからなる構成を
有する。
に相応した照り外観が得られ、該照りが見る角度を変え
ることによって移動して現出される、木目調の化粧シー
トが公知である(例えば特開平4−64443号公
報)。この木目調化粧シートは、表面に特定の線群のパ
ターンからなるエンボス凹凸模様が設けられた光輝性熱
可塑性支持シートと、該支持シートの表面側に積層され
る透明合成樹脂シートと、支持シートと透明合成樹脂シ
ートの間に設けられる木目模様印刷層とからなる構成を
有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の木目調化粧
シートは、熱可塑性支持シートが光輝性を有するため、
照り外観が得られる。しかしながら、光輝性を有する部
分が化粧シート全面にわたっているため、これによって
得られる照り外観は、エンボス凹凸模様の周期、振幅の
みで一律に決まってしまい、縞状模様となる。つまり従
来の木目調化粧シートは例えば図4(a) に示すように、
木目模様19が柾目の場合は、該照り20は木目模様の
走行方向に沿って現出し、柾目の木目の照りをリアルに
再現することができたが、図4(b) に示すように、木目
模様19が柾目以外(例えば板目等)の場合には、上記
照り20は木目模様の走行方向に沿って現出せず、木目
模様に相応しない不自然な照りを示し、天然木の有する
自然な外観を充分に再現することができなかった。
シートは、熱可塑性支持シートが光輝性を有するため、
照り外観が得られる。しかしながら、光輝性を有する部
分が化粧シート全面にわたっているため、これによって
得られる照り外観は、エンボス凹凸模様の周期、振幅の
みで一律に決まってしまい、縞状模様となる。つまり従
来の木目調化粧シートは例えば図4(a) に示すように、
木目模様19が柾目の場合は、該照り20は木目模様の
走行方向に沿って現出し、柾目の木目の照りをリアルに
再現することができたが、図4(b) に示すように、木目
模様19が柾目以外(例えば板目等)の場合には、上記
照り20は木目模様の走行方向に沿って現出せず、木目
模様に相応しない不自然な照りを示し、天然木の有する
自然な外観を充分に再現することができなかった。
【0004】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
上記従来技術の欠点を解消し、木目模様の形状によら
ず、柾目以外の木目模様であっても、照りが木目模様に
沿って現出し、天然木が有する自然な照り外観が得ら
れ、リアル感のある美麗な木目調化粧シートを提供する
ことを目的とする。
上記従来技術の欠点を解消し、木目模様の形状によら
ず、柾目以外の木目模様であっても、照りが木目模様に
沿って現出し、天然木が有する自然な照り外観が得ら
れ、リアル感のある美麗な木目調化粧シートを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明木目調化粧シート
は、少なくとも木目模様層と、光輝性インキを用いて部
分的に設けられた照り部分絵柄層と、凸部と凹部の幅が
1〜1000μmの平行曲線群若しくは平行曲線群と平
行直線群を組み合わせた線群のパターンからなるエンボ
ス凹凸模様とを有することを特徴とする。
は、少なくとも木目模様層と、光輝性インキを用いて部
分的に設けられた照り部分絵柄層と、凸部と凹部の幅が
1〜1000μmの平行曲線群若しくは平行曲線群と平
行直線群を組み合わせた線群のパターンからなるエンボ
ス凹凸模様とを有することを特徴とする。
【0006】また上記木目調化粧シートにおいて、樹脂
基材シートの表面に、木目模様層と、照り部分絵柄層
と、エンボス凹凸模様とを形成したベースシートと、透
明合成樹脂シートの表面に、光沢性インキベタ層と艶消
しインキによる導管模様層を形成したトップシートとか
らなり、上記ベースシートのエンボス凹凸模様面側に、
上記トップシートを積層して構成するのが好ましい。
基材シートの表面に、木目模様層と、照り部分絵柄層
と、エンボス凹凸模様とを形成したベースシートと、透
明合成樹脂シートの表面に、光沢性インキベタ層と艶消
しインキによる導管模様層を形成したトップシートとか
らなり、上記ベースシートのエンボス凹凸模様面側に、
上記トップシートを積層して構成するのが好ましい。
【0007】また上記木目調化粧シートにおいて、照り
部分絵柄層を、木目模様層に同調したパターンに設ける
のが好ましい。
部分絵柄層を、木目模様層に同調したパターンに設ける
のが好ましい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図面は本発明の実施例を示し、図1は本発明木目調
化粧シートの一例を示す縦断面図である。本発明木目調
化粧シート1は図1に示すように、樹脂基材シート2、
該基材シート2の表面に設けられる木目模様印刷層3、
光輝性インキからなる照り部分絵柄層4と、基材シート
2、木目模様印刷層3、照り部分絵柄層4の表面に設け
られる平行曲線群若しくは平行曲線群と平行直線群を組
み合わせた線群のパターンからなるエンボス凹凸模様5
とからなるベースシート10と、透明合成樹脂シート
7、光沢性インキベタ層8、艶消し導管模様層9とから
なるトップシート11とを積層一体化させるための透明
接着剤層6とから構成される。本発明木目調化粧シート
は、少なくとも木目模様層3と、照り部分絵柄層4と、
エンボス凹凸模様5が設けられていればよく、本発明
は、光輝性インキを用いて部分的に照り部分絵柄層4を
設けることが重要である。
る。図面は本発明の実施例を示し、図1は本発明木目調
化粧シートの一例を示す縦断面図である。本発明木目調
化粧シート1は図1に示すように、樹脂基材シート2、
該基材シート2の表面に設けられる木目模様印刷層3、
光輝性インキからなる照り部分絵柄層4と、基材シート
2、木目模様印刷層3、照り部分絵柄層4の表面に設け
られる平行曲線群若しくは平行曲線群と平行直線群を組
み合わせた線群のパターンからなるエンボス凹凸模様5
とからなるベースシート10と、透明合成樹脂シート
7、光沢性インキベタ層8、艶消し導管模様層9とから
なるトップシート11とを積層一体化させるための透明
接着剤層6とから構成される。本発明木目調化粧シート
は、少なくとも木目模様層3と、照り部分絵柄層4と、
エンボス凹凸模様5が設けられていればよく、本発明
は、光輝性インキを用いて部分的に照り部分絵柄層4を
設けることが重要である。
【0009】照り部分絵柄層4は、化粧シートに部分的
に照りを付与するために設けられ、そのパターンは、天
然木目板の照り(光沢)のある部分に対応する部分の集
合体からなる絵柄からなり、好ましくは図7(a) に示す
ように、前記木目模様層3と位置同調させて設ける。木
目模様層3と照り部分絵柄層4を位置同調させるとは、
木目模様層3のパターンに沿った形でその周辺に位置す
るように、照り部分絵柄層4を設けることである。
に照りを付与するために設けられ、そのパターンは、天
然木目板の照り(光沢)のある部分に対応する部分の集
合体からなる絵柄からなり、好ましくは図7(a) に示す
ように、前記木目模様層3と位置同調させて設ける。木
目模様層3と照り部分絵柄層4を位置同調させるとは、
木目模様層3のパターンに沿った形でその周辺に位置す
るように、照り部分絵柄層4を設けることである。
【0010】照り部分絵柄層4を構成する光輝性インキ
としては、公知のビヒクルに光輝性顔料を含有させたイ
ンキが用いられ、耐酸性、耐アルカリ性等の化学的安定
性の点で特に雲母顔料を含有するものが好ましい。
としては、公知のビヒクルに光輝性顔料を含有させたイ
ンキが用いられ、耐酸性、耐アルカリ性等の化学的安定
性の点で特に雲母顔料を含有するものが好ましい。
【0011】照り部分絵柄層4に使用する光輝性顔料と
しては、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等の金属粉や金
属片や金属蒸着合成樹脂フィルムの裁断片等の金属光沢
を有する顔料、二酸化チタン被覆雲母等の雲母顔料、魚
鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する
顔料が使用できる。
しては、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等の金属粉や金
属片や金属蒸着合成樹脂フィルムの裁断片等の金属光沢
を有する顔料、二酸化チタン被覆雲母等の雲母顔料、魚
鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する
顔料が使用できる。
【0012】照り部分絵柄層4を樹脂基材シート2に形
成するに当たっては、光輝性インキを用いてグラビア印
刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等で形成する
印刷法が採用できる。印刷に使用する版としては、天然
木板を写真撮影する時の光源の角度や強さの調節を行っ
たり、写真フィルム上で不要部を修正除去したりして製
版されたものが用いられる。照り部分絵柄層4の厚み
は、大体1〜10μmが好ましい。
成するに当たっては、光輝性インキを用いてグラビア印
刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等で形成する
印刷法が採用できる。印刷に使用する版としては、天然
木板を写真撮影する時の光源の角度や強さの調節を行っ
たり、写真フィルム上で不要部を修正除去したりして製
版されたものが用いられる。照り部分絵柄層4の厚み
は、大体1〜10μmが好ましい。
【0013】木目模様層3は天然木等の木目模様を再現
するパターン印刷層であり、柾目、板目等の天然木板の
年輪模様等からなる木目模様を印刷形成したものであ
る。木目模様層3はビヒクルに着色剤、可塑剤等を添加
したインキ又は塗料を用いて形成される。
するパターン印刷層であり、柾目、板目等の天然木板の
年輪模様等からなる木目模様を印刷形成したものであ
る。木目模様層3はビヒクルに着色剤、可塑剤等を添加
したインキ又は塗料を用いて形成される。
【0014】木目模様層3に用いられるビヒクルとして
は、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、ニトロセルロース、アミノアルキッド樹脂、
ブチラール樹脂、ニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、エチルセルロース、ベンジルセルロース等のセルロ
ース誘導体、フェノール系樹脂、尿素系樹脂、フタル酸
系樹脂、マレイン酸系樹脂、メラミン系樹脂、ポリ酢酸
ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エ
ポキシ系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、その他の合成樹
脂類、或いは塩化ゴム、環化ゴム、合成ゴム等のゴム誘
導体等を使用することができる。また紫外線硬化剤を添
加して紫外線硬化型とした樹脂も用いることもできる。
は、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、ニトロセルロース、アミノアルキッド樹脂、
ブチラール樹脂、ニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、エチルセルロース、ベンジルセルロース等のセルロ
ース誘導体、フェノール系樹脂、尿素系樹脂、フタル酸
系樹脂、マレイン酸系樹脂、メラミン系樹脂、ポリ酢酸
ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エ
ポキシ系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、その他の合成樹
脂類、或いは塩化ゴム、環化ゴム、合成ゴム等のゴム誘
導体等を使用することができる。また紫外線硬化剤を添
加して紫外線硬化型とした樹脂も用いることもできる。
【0015】木目模様層3の印刷方法としてはグラビア
印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等が採用で
きる。
印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等が採用で
きる。
【0016】エンボス凹凸模様5は、木目調化粧シート
1に照り外観を現出させるためのもう一つの要素となる
もので、特に見る角度、或いは光源からの光の入射角度
によって光沢を有する部分が移動して視認される照りを
現出する役割を果たす凹凸模様である。即ちエンボス凹
凸模様5は、図2に示すように平面パターンが、平行曲
線群12のパターン(同図(a) 、(c) および(d))または
平行曲線群12と平行直線群13を適宜組合わせてなる
線群のパターン(同図(b) )若しくは正弦波の如き波状
曲線を多数平行に並べた曲線群(同図(e))からなるもの
等である。しかもその線群のパターンはいずれも断面形
状が、図3に示すように凸部14の幅:d1 と凹部15
の幅:d2 が1〜1000μmである凹凸形状をなすも
のである。上記波状曲線の平行曲線群としては正弦波、
サイクロイド曲線、円弧の曲線単位を連結したものを複
数本互いに平行移動して配列したものが代表例である。
図2(d) に図示の線群パターンは輪郭線にて囲まれた各
領域内にそれぞれの平行曲線群を有する線群の集合体で
あり且つ該輪郭線及び平行曲線群の形状又は線方向が各
輪郭線領域毎に異なるよう構成されたパターン例であ
る。特に同図(c) 及び(d) に例示の如き構成からなる線
群パターンによれば、照り部分が塊状或いは渦巻状にな
って分散して現出する所謂、杢(もく)調の如き照り外
観が得られる。また図2(a)(e)の如き波型の曲線群のエ
ンボス凹凸の場合、曲線の走行方向(X軸方向)と直交
する方向(Y軸方向)に光沢(照り)のある領域のパタ
ーンが出現する。よってラワン材のように光沢パターン
が木目模様の走行方向と平行な木材を再現する時は、木
目模様の走行方向(図4(a) 矢印方向)と曲線の走行方
向とを直交させる。また、樺、楓、鬼胡桃、栃、メイプ
ル等のように光沢パターン(照り)が木目模様の走行方
向と直交する木材を再現する時には、木目模様の走行方
向と、曲線の走行方向とを平行にする。
1に照り外観を現出させるためのもう一つの要素となる
もので、特に見る角度、或いは光源からの光の入射角度
によって光沢を有する部分が移動して視認される照りを
現出する役割を果たす凹凸模様である。即ちエンボス凹
凸模様5は、図2に示すように平面パターンが、平行曲
線群12のパターン(同図(a) 、(c) および(d))または
平行曲線群12と平行直線群13を適宜組合わせてなる
線群のパターン(同図(b) )若しくは正弦波の如き波状
曲線を多数平行に並べた曲線群(同図(e))からなるもの
等である。しかもその線群のパターンはいずれも断面形
状が、図3に示すように凸部14の幅:d1 と凹部15
の幅:d2 が1〜1000μmである凹凸形状をなすも
のである。上記波状曲線の平行曲線群としては正弦波、
サイクロイド曲線、円弧の曲線単位を連結したものを複
数本互いに平行移動して配列したものが代表例である。
図2(d) に図示の線群パターンは輪郭線にて囲まれた各
領域内にそれぞれの平行曲線群を有する線群の集合体で
あり且つ該輪郭線及び平行曲線群の形状又は線方向が各
輪郭線領域毎に異なるよう構成されたパターン例であ
る。特に同図(c) 及び(d) に例示の如き構成からなる線
群パターンによれば、照り部分が塊状或いは渦巻状にな
って分散して現出する所謂、杢(もく)調の如き照り外
観が得られる。また図2(a)(e)の如き波型の曲線群のエ
ンボス凹凸の場合、曲線の走行方向(X軸方向)と直交
する方向(Y軸方向)に光沢(照り)のある領域のパタ
ーンが出現する。よってラワン材のように光沢パターン
が木目模様の走行方向と平行な木材を再現する時は、木
目模様の走行方向(図4(a) 矢印方向)と曲線の走行方
向とを直交させる。また、樺、楓、鬼胡桃、栃、メイプ
ル等のように光沢パターン(照り)が木目模様の走行方
向と直交する木材を再現する時には、木目模様の走行方
向と、曲線の走行方向とを平行にする。
【0017】エンボス凹凸模様5において、凸部及び凹
部の幅が1000μmを越える場合は、各平行線群が1
本1本の線が識別できる程度に目立って幾何学的な風合
いとなり、天然木目の照り再現には不向きである。上記
の幅d1 、d2 が明瞭でリアル感のある照りを現出し易
い点から5〜100μmであることがより好ましい。ま
た凹部の深さは通常1〜100μm程度であり、より好
ましくは5〜25μmである。更に凹部の深さは単一な
ものではなく、区画した各領域毎に深さを適宜配分して
規則的(段階的)に異ならしめることにより、該領域に
よって照り感が微妙に変化する照り外観を現出させるこ
とができる。
部の幅が1000μmを越える場合は、各平行線群が1
本1本の線が識別できる程度に目立って幾何学的な風合
いとなり、天然木目の照り再現には不向きである。上記
の幅d1 、d2 が明瞭でリアル感のある照りを現出し易
い点から5〜100μmであることがより好ましい。ま
た凹部の深さは通常1〜100μm程度であり、より好
ましくは5〜25μmである。更に凹部の深さは単一な
ものではなく、区画した各領域毎に深さを適宜配分して
規則的(段階的)に異ならしめることにより、該領域に
よって照り感が微妙に変化する照り外観を現出させるこ
とができる。
【0018】エンボス凹凸模様5は従来公知のエンボス
加工方法により形成される。具体的には、例えばフォト
エッチング法によって形成した凹凸模様を有するエンボ
ス版(ロール形態のものでもよい)を使用し、表面に木
目模様層3および照り部分絵柄層4を設けた樹脂基材シ
ート2に、上記エンボス版を該基材シート2の木目模様
層3および照り部分絵柄層4を設けてある側に加熱、加
圧下で当接させることにより、基材シート2の表面に凹
凸模様5を形成することができる。
加工方法により形成される。具体的には、例えばフォト
エッチング法によって形成した凹凸模様を有するエンボ
ス版(ロール形態のものでもよい)を使用し、表面に木
目模様層3および照り部分絵柄層4を設けた樹脂基材シ
ート2に、上記エンボス版を該基材シート2の木目模様
層3および照り部分絵柄層4を設けてある側に加熱、加
圧下で当接させることにより、基材シート2の表面に凹
凸模様5を形成することができる。
【0019】エンボス凹凸模様5と上記木目模様層3と
を適宜組合わせて形成することにより、見る角度の変化
に伴って移動する照り外観を現出させることができる。
を適宜組合わせて形成することにより、見る角度の変化
に伴って移動する照り外観を現出させることができる。
【0020】ベースシート10を構成する樹脂基材シー
ト2に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリフッ化ビニリデン等のビニル重合体、ポリスチレ
ン、アクリルスチレン、ABS等のスチレン系樹脂、ポ
リメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
アクリロニトリル等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹
脂、酢酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース
誘導体、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート−イソフタレート共重合体、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリアクリレート等のポリエステル樹脂、
ブタジエン、クロロプレンゴム等のゴム系樹脂、ビニロ
ン、ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系
樹脂、ポリカーボネート等が使用できる。
ト2に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリフッ化ビニリデン等のビニル重合体、ポリスチレ
ン、アクリルスチレン、ABS等のスチレン系樹脂、ポ
リメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
アクリロニトリル等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹
脂、酢酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース
誘導体、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート−イソフタレート共重合体、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリアクリレート等のポリエステル樹脂、
ブタジエン、クロロプレンゴム等のゴム系樹脂、ビニロ
ン、ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系
樹脂、ポリカーボネート等が使用できる。
【0021】樹脂基材シート2の厚さは20〜200μ
m程度であるが、好ましくは50〜100μmである。
またシート2は必要に応じて着色を施したものであって
もよい。この着色を施せば、木目調化粧シート全体の色
調の調整ができる他、木目調化粧シートを他の基材に貼
合わせて使用する場合に基材の色、汚れ、傷等を隠蔽す
ることができる。
m程度であるが、好ましくは50〜100μmである。
またシート2は必要に応じて着色を施したものであって
もよい。この着色を施せば、木目調化粧シート全体の色
調の調整ができる他、木目調化粧シートを他の基材に貼
合わせて使用する場合に基材の色、汚れ、傷等を隠蔽す
ることができる。
【0022】トップシート11は、ベースシート10の
表面の木目模様の見え方に深み感を与え、該木目模様を
立体的に現出視認させるために設けられ、トップシート
11を構成する透明合成樹脂シート7としては、塩化ビ
ニル系、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系等の樹脂
からなるシートであり、特にポリウレタン系樹脂やエポ
キシ系樹脂のような熱硬化性樹脂や、紫外線硬化剤を添
加してなる紫外線硬化性樹脂からなるシート材料が耐擦
傷性、耐汚染性の点から好ましい。この透明合成樹脂シ
ート7の厚さは20〜200μm程度、好ましくは50
〜100μm程度である。
表面の木目模様の見え方に深み感を与え、該木目模様を
立体的に現出視認させるために設けられ、トップシート
11を構成する透明合成樹脂シート7としては、塩化ビ
ニル系、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系等の樹脂
からなるシートであり、特にポリウレタン系樹脂やエポ
キシ系樹脂のような熱硬化性樹脂や、紫外線硬化剤を添
加してなる紫外線硬化性樹脂からなるシート材料が耐擦
傷性、耐汚染性の点から好ましい。この透明合成樹脂シ
ート7の厚さは20〜200μm程度、好ましくは50
〜100μm程度である。
【0023】光沢性インキベタ層8を構成する光沢性イ
ンキとしては、ポリウレタン、ポリエステル、エポキ
シ、アミノアルキド等の熱硬化性樹脂、又はウレタンア
クリレート、ポリエステルアクリレート等の電離放射線
硬化性樹脂をビヒクルとしたインキ又は塗料が好まし
い。この光沢性インキベタ層8はグラビアコータ、ロー
ルコータなどの方法で塗工形成される。塗工形成後の光
沢性インキベタ層8の光沢度は、艶消し導管模様層9に
対して目視で明瞭に光沢が高いことを判別できる程度で
あればよい。
ンキとしては、ポリウレタン、ポリエステル、エポキ
シ、アミノアルキド等の熱硬化性樹脂、又はウレタンア
クリレート、ポリエステルアクリレート等の電離放射線
硬化性樹脂をビヒクルとしたインキ又は塗料が好まし
い。この光沢性インキベタ層8はグラビアコータ、ロー
ルコータなどの方法で塗工形成される。塗工形成後の光
沢性インキベタ層8の光沢度は、艶消し導管模様層9に
対して目視で明瞭に光沢が高いことを判別できる程度で
あればよい。
【0024】インキベタ層8のインキビヒクルには、艶
調整のため、必要に応じて、粒径が0.1〜10μm程
度の炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミ
ナ、ガラスバルーン、ポリエチレン等の微粉末などの艶
消剤を添加することができる。
調整のため、必要に応じて、粒径が0.1〜10μm程
度の炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミ
ナ、ガラスバルーン、ポリエチレン等の微粉末などの艶
消剤を添加することができる。
【0025】艶消し導管模様層9を構成する艶消しイン
キは、例えば光沢性インキと同様のビヒクルに艶消し剤
を添加したものを使用することができる。艶消し剤とし
ては例えば、粒径が0.1 〜10μm程度の炭酸カルシウ
ム、沈降性炭酸バリウム、シリカ、タルク、クレイ、ガ
ラスバルーン等の粉末が挙げられる。艶消し剤の好まし
い添加量はインキ100重量部当たり1〜20重量部程
度である。
キは、例えば光沢性インキと同様のビヒクルに艶消し剤
を添加したものを使用することができる。艶消し剤とし
ては例えば、粒径が0.1 〜10μm程度の炭酸カルシウ
ム、沈降性炭酸バリウム、シリカ、タルク、クレイ、ガ
ラスバルーン等の粉末が挙げられる。艶消し剤の好まし
い添加量はインキ100重量部当たり1〜20重量部程
度である。
【0026】艶消し導管模様層9は艶消しインキを用い
てグラビア印刷等の方法で形成され、印刷に用いるイン
キは無色透明であっても着色してあってもよい。特に、
印刷に用いるインキが無色透明のときは、図5に示すよ
うに、該導管模様層9の下側に更にもう一層、黒または
褐色系の導管模様層16を、該導管模様に相応する位置
に、目見当で位置合わせして印刷することにより設ける
ことが望ましい。このとき下層に設けられる導管模様層
16は、同図(a) のようにその上層の導管模様層9の下
面に接していても、また同図(b) のように光沢性インキ
ベタ層8の中に埋没していてもよい。
てグラビア印刷等の方法で形成され、印刷に用いるイン
キは無色透明であっても着色してあってもよい。特に、
印刷に用いるインキが無色透明のときは、図5に示すよ
うに、該導管模様層9の下側に更にもう一層、黒または
褐色系の導管模様層16を、該導管模様に相応する位置
に、目見当で位置合わせして印刷することにより設ける
ことが望ましい。このとき下層に設けられる導管模様層
16は、同図(a) のようにその上層の導管模様層9の下
面に接していても、また同図(b) のように光沢性インキ
ベタ層8の中に埋没していてもよい。
【0027】上記の光沢性インキベタ層8による光沢
(艶)と艶消し導管模様層9の艶消しインキとの組合わ
せによって見かけ上、導管模様が窪んで見える所謂グロ
スマット効果が得られ、天然木に極めて似た繊維状微細
凹凸表面を再現した自然な木目感が得られる。この効果
を確実に得るため、光沢性インキベタ層8と導管模様層
9の表面光沢度は5〜90程度相違するように構成する
ことが望ましい。また両層は木目調化粧シート1におい
て最表層部分となるが、上記の如く硬化型樹脂をビヒク
ルとしたインキにて構成するため耐磨耗性に優れてい
る。
(艶)と艶消し導管模様層9の艶消しインキとの組合わ
せによって見かけ上、導管模様が窪んで見える所謂グロ
スマット効果が得られ、天然木に極めて似た繊維状微細
凹凸表面を再現した自然な木目感が得られる。この効果
を確実に得るため、光沢性インキベタ層8と導管模様層
9の表面光沢度は5〜90程度相違するように構成する
ことが望ましい。また両層は木目調化粧シート1におい
て最表層部分となるが、上記の如く硬化型樹脂をビヒク
ルとしたインキにて構成するため耐磨耗性に優れてい
る。
【0028】透明接着剤層6は公知のドライラミネート
法に適用される透明な接着剤にて構成されるもので、透
明接着剤を凹凸模様5を形成した後の樹脂基材シート2
側か或いは透明合成樹脂シート7側に塗布し、乾燥させ
た後、両シート2、7を重ね合わせ圧着して積層一体化
させるものである。透明接着剤としては公知の接着剤を
用いることができ、例えば酢ビ系等のエマルジョン型、
或いはアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系等の樹
脂からなる熱硬化型または紫外線硬化型等の接着剤が使
用できる。ドライラミネート法にて上記両シートの積層
一体化を図った場合、エンボス加工による凹凸模様5が
消失することがない。
法に適用される透明な接着剤にて構成されるもので、透
明接着剤を凹凸模様5を形成した後の樹脂基材シート2
側か或いは透明合成樹脂シート7側に塗布し、乾燥させ
た後、両シート2、7を重ね合わせ圧着して積層一体化
させるものである。透明接着剤としては公知の接着剤を
用いることができ、例えば酢ビ系等のエマルジョン型、
或いはアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系等の樹
脂からなる熱硬化型または紫外線硬化型等の接着剤が使
用できる。ドライラミネート法にて上記両シートの積層
一体化を図った場合、エンボス加工による凹凸模様5が
消失することがない。
【0029】また本発明では更に美麗でリアル感に富む
木目調化粧シートとするため、図6に示すように、該化
粧シートの最表面に天然木表面に存在する凹凸形状を模
したエンボス加工による凹凸形状17を付したり、或い
はエンボス加工を施し更にエンボス凹部にワイピングイ
ンキ18を充填させることができる。該凹凸形状として
は、天然木板の表面から型取りした微細凹凸模様のほ
か、ヘアライン等の凹凸模様を再現させたもの等が挙げ
られる。ヘアライン調の凹凸模様を表面に設けると、化
粧シートの表面に傷がついてもそれを目立たなくさせる
効果がある。
木目調化粧シートとするため、図6に示すように、該化
粧シートの最表面に天然木表面に存在する凹凸形状を模
したエンボス加工による凹凸形状17を付したり、或い
はエンボス加工を施し更にエンボス凹部にワイピングイ
ンキ18を充填させることができる。該凹凸形状として
は、天然木板の表面から型取りした微細凹凸模様のほ
か、ヘアライン等の凹凸模様を再現させたもの等が挙げ
られる。ヘアライン調の凹凸模様を表面に設けると、化
粧シートの表面に傷がついてもそれを目立たなくさせる
効果がある。
【0030】また本発明では、図9(a) に示すように、
透明合成樹脂シート7の裏面側にエンボス凹凸模様5が
設けられていてもよく、このとき、木目模様層3および
照り部分絵柄層4は、図9(a) のように透明合成樹脂シ
ート7の裏面側に形成されてもよく、または図9(b) の
ように樹脂基材シート2の表面側に形成されていてもよ
い。また図9(c) のように、透明合成樹脂シート7の裏
面側に順次形成された木目模様層3および照り部分絵柄
層4およびエンボス凹凸模様5の裏面側に、樹脂基材シ
ートの代わりに、熱可塑性樹脂21を積層してもよい。
透明合成樹脂シート7の裏面側にエンボス凹凸模様5が
設けられていてもよく、このとき、木目模様層3および
照り部分絵柄層4は、図9(a) のように透明合成樹脂シ
ート7の裏面側に形成されてもよく、または図9(b) の
ように樹脂基材シート2の表面側に形成されていてもよ
い。また図9(c) のように、透明合成樹脂シート7の裏
面側に順次形成された木目模様層3および照り部分絵柄
層4およびエンボス凹凸模様5の裏面側に、樹脂基材シ
ートの代わりに、熱可塑性樹脂21を積層してもよい。
【0031】本発明木目調化粧シート1を製造するに当
たっては、図8(a) に示すように樹脂基材シート2にエ
ンボス凹凸模様5と木目模様層3および照り部分絵柄層
4を設けてベースシート10を形成し、一方図8(b) に
示すように透明合成樹脂シート7に光輝性インキベタ層
8および導管模様層9を設けてトップシート11を形成
した後、図8(c) に示すようにベースシート10とトッ
プシート11との間に透明接着剤層6を介し、ドライラ
ミネートすることにより積層一体化させて木目調化粧シ
ート1を得る。またエンボス凹凸模様5は樹脂基材シー
ト2に各印刷層(3、4)を形成した後にエンボス加工
して形成すると、エンボス版の欠点、柄パターンの継ぎ
跡等が目立ちにくくなる。また、図7(a) 、(b) 、(c)
はそれぞれ図8(a) 、(b) 、(c) に対応する平面図であ
り、ベースシート10の表面の木目模様、照り部分絵柄
およびエンボス凹凸模様と、トップシート11の表面の
光沢性インキベタ層および導管模様とは、平面的に例え
ば図7(c) のような関係にある。即ち、木目調化粧シー
ト1の表面において、エンボス凹凸模様層5と光沢性イ
ンキベタ層8は木目調化粧シートの表面全面にわたって
設けられていて、上記エンボス凹凸模様層5の模様とは
位置的に無関係に木目模様層3が設けられている。ま
た、上記木目模様層3のパターンに沿った形で照り部分
絵柄層4が設けられていて、導管模様層9は上記木目模
様層3の設けられていない部分に、適当な密度で設けら
れている。
たっては、図8(a) に示すように樹脂基材シート2にエ
ンボス凹凸模様5と木目模様層3および照り部分絵柄層
4を設けてベースシート10を形成し、一方図8(b) に
示すように透明合成樹脂シート7に光輝性インキベタ層
8および導管模様層9を設けてトップシート11を形成
した後、図8(c) に示すようにベースシート10とトッ
プシート11との間に透明接着剤層6を介し、ドライラ
ミネートすることにより積層一体化させて木目調化粧シ
ート1を得る。またエンボス凹凸模様5は樹脂基材シー
ト2に各印刷層(3、4)を形成した後にエンボス加工
して形成すると、エンボス版の欠点、柄パターンの継ぎ
跡等が目立ちにくくなる。また、図7(a) 、(b) 、(c)
はそれぞれ図8(a) 、(b) 、(c) に対応する平面図であ
り、ベースシート10の表面の木目模様、照り部分絵柄
およびエンボス凹凸模様と、トップシート11の表面の
光沢性インキベタ層および導管模様とは、平面的に例え
ば図7(c) のような関係にある。即ち、木目調化粧シー
ト1の表面において、エンボス凹凸模様層5と光沢性イ
ンキベタ層8は木目調化粧シートの表面全面にわたって
設けられていて、上記エンボス凹凸模様層5の模様とは
位置的に無関係に木目模様層3が設けられている。ま
た、上記木目模様層3のパターンに沿った形で照り部分
絵柄層4が設けられていて、導管模様層9は上記木目模
様層3の設けられていない部分に、適当な密度で設けら
れている。
【0032】木目調化粧シート1は、樹脂基材シート2
側を下側にして合板等に接着することにより美麗な化粧
合板を得ることができる。木目調化粧シート1を貼着さ
せ得る基材としては通常、化粧材の基材として使用する
ものであれば如何なるものでもよい。その具体例として
は、薄葉紙、晒クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板
紙、石膏ボード紙等の紙類、木、合板、パーチクルボー
ド等の木質基材、石膏ボード、石膏スラグボード等の石
膏系基材、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、銅板、アルミニウム
板等の金属板、アクリル、ABS、ポリエステル等の樹
脂の板、または各種形状の成形体等が挙げられる。
側を下側にして合板等に接着することにより美麗な化粧
合板を得ることができる。木目調化粧シート1を貼着さ
せ得る基材としては通常、化粧材の基材として使用する
ものであれば如何なるものでもよい。その具体例として
は、薄葉紙、晒クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板
紙、石膏ボード紙等の紙類、木、合板、パーチクルボー
ド等の木質基材、石膏ボード、石膏スラグボード等の石
膏系基材、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、銅板、アルミニウム
板等の金属板、アクリル、ABS、ポリエステル等の樹
脂の板、または各種形状の成形体等が挙げられる。
【0033】次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。実施例1 厚さ0.1mm、可塑剤20phrの無色透明な塩化ビニル
シート(理研ビニル製)の表面に、透明光沢インキ「Y
P.No.50」(昭和インク製)を用いて全面ベタ印
刷を施し、更に欅板目板の導管溝の柄版で艶消しの黒褐
色印刷インキ「G&M導管」(昭和インク製)で着色導
管溝柄を、グラビア印刷法により印刷した。
詳細に説明する。実施例1 厚さ0.1mm、可塑剤20phrの無色透明な塩化ビニル
シート(理研ビニル製)の表面に、透明光沢インキ「Y
P.No.50」(昭和インク製)を用いて全面ベタ印
刷を施し、更に欅板目板の導管溝の柄版で艶消しの黒褐
色印刷インキ「G&M導管」(昭和インク製)で着色導
管溝柄を、グラビア印刷法により印刷した。
【0034】一方、厚さ0.1mm、可塑剤20phrの褐
色の塩化ビニルシート(理研ビニル製)の表面に、欅板
目板の照り部分を抽出して製版した版で10μmの膜厚
で酸化チタン被覆雲母粉(平均粒径17μm)を含むパ
ールインキ「化Xパール」(昭和インク製)により照り
部分絵柄を形成し、更にこの上に印刷インキ「化X」
(昭和インク製)で、照り部分絵柄に同調した欅板目板
の年輪模様を抽出した版で木目模様を、グラビア印刷法
により印刷し、得られたシートの印刷面の上から、正弦
波からなる平行曲線群万線条溝を有するエンボスロール
を用い、加熱ドラム温度165℃、エンボスロール温度
60℃、シート送り速度10m/min の条件でエンボス
加工を施し、凹凸模様を形成した。該凹凸模様の形成に
は、シート送り方向をy軸、その幅方向をx軸としたと
き、 y=4sin(0.6x)(但し単位はmm) の関係式で表される曲線を基本曲線とし、これをy軸方
向に30μm間隔で複数平行させて配列してなり、且つ
凸部及び凹部の幅が共に30μmの線群パターンからな
る微細凹凸模様が形成された版深10μmのエンボスロ
ールを使用した。
色の塩化ビニルシート(理研ビニル製)の表面に、欅板
目板の照り部分を抽出して製版した版で10μmの膜厚
で酸化チタン被覆雲母粉(平均粒径17μm)を含むパ
ールインキ「化Xパール」(昭和インク製)により照り
部分絵柄を形成し、更にこの上に印刷インキ「化X」
(昭和インク製)で、照り部分絵柄に同調した欅板目板
の年輪模様を抽出した版で木目模様を、グラビア印刷法
により印刷し、得られたシートの印刷面の上から、正弦
波からなる平行曲線群万線条溝を有するエンボスロール
を用い、加熱ドラム温度165℃、エンボスロール温度
60℃、シート送り速度10m/min の条件でエンボス
加工を施し、凹凸模様を形成した。該凹凸模様の形成に
は、シート送り方向をy軸、その幅方向をx軸としたと
き、 y=4sin(0.6x)(但し単位はmm) の関係式で表される曲線を基本曲線とし、これをy軸方
向に30μm間隔で複数平行させて配列してなり、且つ
凸部及び凹部の幅が共に30μmの線群パターンからな
る微細凹凸模様が形成された版深10μmのエンボスロ
ールを使用した。
【0035】上記の2つのシートを、透明塩化ビニール
シート面(印刷なし面)とエンボス凹凸模様面とが対向
するようにしてドライラミネート法(接着剤…2液型ウ
レタン系の透明接着剤、接着剤塗布量…10μm/dry
)により貼合し、図1に示す如き木目調化粧シートを
得た。得られた木目調化粧シートは、天然木の有する、
木目模様に沿った部分的な照りが、見る角度の変化に伴
って移動して見られ、立体感にも富み、天然木に酷似し
た非常に優れた外観意匠を有し、且つ加工性にも優れた
ものであった。
シート面(印刷なし面)とエンボス凹凸模様面とが対向
するようにしてドライラミネート法(接着剤…2液型ウ
レタン系の透明接着剤、接着剤塗布量…10μm/dry
)により貼合し、図1に示す如き木目調化粧シートを
得た。得られた木目調化粧シートは、天然木の有する、
木目模様に沿った部分的な照りが、見る角度の変化に伴
って移動して見られ、立体感にも富み、天然木に酷似し
た非常に優れた外観意匠を有し、且つ加工性にも優れた
ものであった。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の木目調化
粧シートは以下の効果を有する。 (1) 木目模様層と光輝性を有する照り部分絵柄層および
特定の線群パターンのエンボス凹凸模様を有し、特に上
記照り部分絵柄が全面ではなく部分的なパターンとして
形成した構成を採用したことにより、従来の全面に光輝
性を設けた木目調化粧シートに比べ、天然木の木目の種
類に応じて、木目模様が柾目か板目かにかかわらず、任
意に対応が可能であり、より自然な天然木の照りに近い
外観を現出させた木目調化粧シートを得ることができ
る。 (2) 透明合成樹脂シートに光沢性インキベタ層と導管模
様層とを設けたトップシートと、木目模様層と照り部分
絵柄層およびエンボス凹凸模様を形成したベースシート
を積層一体化して形成した場合、立体感が付与され、よ
り天然木に近い意匠が得られる。 (3) 上記の照り部分絵柄層を木目模様層に位置同調させ
た場合は、木目模様が柾目か板目かにかかわらず、如何
なる形状からなる木目模様に対しても、部分的な照りが
該木目模様に沿って現出され、より一層天然木に酷似し
た極めて自然な木目調外観が得られる。
粧シートは以下の効果を有する。 (1) 木目模様層と光輝性を有する照り部分絵柄層および
特定の線群パターンのエンボス凹凸模様を有し、特に上
記照り部分絵柄が全面ではなく部分的なパターンとして
形成した構成を採用したことにより、従来の全面に光輝
性を設けた木目調化粧シートに比べ、天然木の木目の種
類に応じて、木目模様が柾目か板目かにかかわらず、任
意に対応が可能であり、より自然な天然木の照りに近い
外観を現出させた木目調化粧シートを得ることができ
る。 (2) 透明合成樹脂シートに光沢性インキベタ層と導管模
様層とを設けたトップシートと、木目模様層と照り部分
絵柄層およびエンボス凹凸模様を形成したベースシート
を積層一体化して形成した場合、立体感が付与され、よ
り天然木に近い意匠が得られる。 (3) 上記の照り部分絵柄層を木目模様層に位置同調させ
た場合は、木目模様が柾目か板目かにかかわらず、如何
なる形状からなる木目模様に対しても、部分的な照りが
該木目模様に沿って現出され、より一層天然木に酷似し
た極めて自然な木目調外観が得られる。
【0037】
【図1】本発明木目調化粧シートの実施例を示す縦断面
図。
図。
【図2】エンボス凹凸模様の線群パターンの態様を示す
平面図。
平面図。
【図3】エンボス凹凸模様の一部縦断面略図。
【図4】従来の木目調化粧シートの木目模様と照りとの
位置関係を示す平面図である。
位置関係を示す平面図である。
【図5】導管模様層の態様を示す縦断面図である。
【図6】本発明木目調化粧シートの他の例を示し、表面
部分の縦断面図である。
部分の縦断面図である。
【図7】本発明木目調化粧シートの製造方法の例を説明
するための平面図である。
するための平面図である。
【図8】本発明木目調化粧シートの製造方法の例を説明
するための縦断面図である。
するための縦断面図である。
【図9】本発明木目調化粧シート他の態様を示す縦断面
図である。
図である。
1 木目調化粧シート 2 樹脂基材シート 3 木目模様層 4 照り部分絵柄層 5 エンボス凹凸模様 6 透明接着剤層 7 透明合成樹脂シート 8 光沢性インキベタ層 9 艶消し導管模様層 10 ベースシート 11 トップシート 12 平行曲線群 13 平行直線群 14 凸部 15 凹部
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも木目模様層と、光輝性インキ
を用いて部分的に設けられた照り部分絵柄層と、凸部と
凹部の幅が1〜1000μmの平行曲線群若しくは平行
曲線群と平行直線群を組み合わせた線群のパターンから
なるエンボス凹凸模様とを有することを特徴とする木目
調化粧シート。 - 【請求項2】 樹脂基材シートの表面に、木目模様層
と、照り部分絵柄層と、エンボス凹凸模様とを形成した
ベースシートと、透明合成樹脂シートの表面に、光沢性
インキベタ層と艶消しインキによる導管模様層とを形成
したトップシートとからなり、上記ベースシートのエン
ボス凹凸模様面側に、上記トップシートが積層されてな
る請求項1記載の木目調化粧シート。 - 【請求項3】 照り部分絵柄層が、木目模様層に同調し
たパターンである請求項1または2記載の木目調化粧シ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21460392A JPH0632045A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 木目調化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21460392A JPH0632045A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 木目調化粧シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632045A true JPH0632045A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16658450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21460392A Pending JPH0632045A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 木目調化粧シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0632045A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0789211A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材 |
CN103171358A (zh) * | 2013-03-29 | 2013-06-26 | 苏州国昊壁纸有限公司 | 一种水波纹仿真立体装饰膜 |
JP2016000512A (ja) * | 2014-05-20 | 2016-01-07 | トリニティ工業株式会社 | 加飾部品及びその製造方法 |
JP2018122577A (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 凸版印刷株式会社 | パールグロスマット化粧用シート |
JP2018122575A (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 凸版印刷株式会社 | パール意匠化粧用シート |
JP2018122576A (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 凸版印刷株式会社 | パールグロスマット化粧用シート |
JP2018171844A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 大日本印刷株式会社 | 化粧板及びその製造方法 |
JP2019177691A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
JP2020165229A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP21460392A patent/JPH0632045A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0789211A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材 |
CN103171358A (zh) * | 2013-03-29 | 2013-06-26 | 苏州国昊壁纸有限公司 | 一种水波纹仿真立体装饰膜 |
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US11738594B2 (en) | 2014-05-20 | 2023-08-29 | Trinity Industrial Corporation | Method for manufacturing a decorative part |
JP2018122577A (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 凸版印刷株式会社 | パールグロスマット化粧用シート |
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JP2018122576A (ja) * | 2017-02-03 | 2018-08-09 | 凸版印刷株式会社 | パールグロスマット化粧用シート |
JP2018171844A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 大日本印刷株式会社 | 化粧板及びその製造方法 |
JP2019177691A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
JP2020165229A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材 |
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