JPH04352748A - 高純度1−アミノ−2,3−プロパンジオ−ルおよびその製造方法 - Google Patents

高純度1−アミノ−2,3−プロパンジオ−ルおよびその製造方法

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JPH04352748A
JPH04352748A JP3166603A JP16660391A JPH04352748A JP H04352748 A JPH04352748 A JP H04352748A JP 3166603 A JP3166603 A JP 3166603A JP 16660391 A JP16660391 A JP 16660391A JP H04352748 A JPH04352748 A JP H04352748A
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Hiroshi Koyama
弘 小山
Etsuo Takemoto
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度の1−アミノ−2
,3−プロパンジオ−ル(以下、1−APDと略す)お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】1−APDは、近年需要の伸びているX線
造影剤(ベルギ−特許第855,580)の原料として
有用な化合物である。
【0003】
【従来技術】これまでに1−APDの製造方法として、
(1) グリシド−ルとアンモニアとを反応させ、最終
的に減圧蒸留によって、精製1−APDを得る方法( 
例えば、■L .Knorrら、”Ber.deuts
ch.Chem.Ges.”,Vol.32,750,
1899 、■K.Baumら、”J.Org.Che
m.”,Vol.27,2231,1962、■特開昭
56−161357号公報、■同昭56−161355
号公報、■同昭56−161356号公報等)、(2)
 グリセリン−α−モノクロルヒドリンとアンモニアと
を反応させ、最終的に減圧蒸留によって、精1−APD
を得る方法(■K.Baumら、”J.Org.Che
m.”、Vol.27,2231,1962)等が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術をそのまま適用しただけでは、反応時に副生
する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ル(以下、2
−APDと略す)が1−APD製品中に、残存し、その
含有量を0.30%未満(対1−APD)にすることが
できない。
【0005】したがって、現在市販されている1−AP
Dは、2−APDを不純物として0.3〜0.5%程度
以上(対1−APD)含有している。
【0006】このような不純物の2−APDを高濃度含
有している1−APDを原料としてX線造影剤を製造し
た場合、例えば、製品の収率が低い等の問題点があり、
2−APD含有量の少ない1−APDの開発が待たれて
いた。
【0007】上記のような状況に鑑み本発明者らは鋭意
検討した結果、2−APDを0.30%以上(対1−A
PD)含有する1−APD粗液を、圧力損失の小さい蒸
留塔で蒸留することによって2−APD含有量の低い高
純度の1−APDが得られることを見出だし、本発明を
完成させた。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、2−APDの含有量が
0.30%未満(対1−APD)の高純度1−APDを
開発することにある。
【0009】
【発明の構成】すなわち、本発明は「1−アミノ−2,
3−プロパンジオ−ルに対する2−アミノ−1,3−プ
ロパンジオ−ルの含有量が0.30%未満であることを
特徴とする高純度1−アミノ−2,3−プロパンジオ−
ル」および「1−アミノ−2,3−プロパンジオ−ルに
対する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ルの含有量
が0.30%以上である1−アミノ−2,3−プロパン
ジオ−ル粗液を、圧力損失の小さい蒸留塔で蒸留するこ
とを特徴とする、1−アミノ−2,3−プロパンジオ−
ルに対する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ルの含
有量が、0.30%未満である高純度1−アミノ−2,
3−プロパンジオ−ルの製造方法」である。
【0010】以下に本発明の高純度1−APDおよびそ
の製造方法について詳細に説明する。[2−APD含有
量]本発明で述べる2−APD含有量は、1−APDを
アセチル化剤でアセチル化処理した後、ガスクロマトグ
ラフィ−(以下、GCと略す)で分析し、そのピ−ク面
積比より算出したものとする。すなわち、以下の計算式
により算出する。
【0011】 但し C2−APD =2−APD含有量(対1−APD)[
%] P1−APD =1−APDのGCピ−ク面積P2−A
PD =2−APDのGCピ−ク面積[反応式]1−A
PDをグリシド−ルとアンモニアとの反応によって製造
する場合の反応式は以下のように示される。
【0012】この際に、下記式 で示される2−APDが一定量副生することは避けられ
ない。
【0013】また、グリセリン−α−モノクロルヒドリ
ンとアンモニアとの反応によって製造する場合も以下の
反応式 にしたがってグリシド−ルを経由して反応が進行してい
ると推定されるので、やはり、同様に2−APDが一定
量副生することは避けられない。
【0014】したがって、アンモニアとグリシド−ルま
たはグリセリン−α−モノクロルヒドリンとの反応によ
って1−APDを製造する場合、通常、2−APDが0
.4%以上(対1−APD)副生する。
【0015】さらに、この2−APDと1−APDとは
構造が酷似しているため極めて沸点が近く、通常の蒸留
では、1−APD中の2−APDの含有量をある程度以
下に低下させることはできない。
【0016】したがって、前記のように現在市販されて
いる1−APDに0.3〜0.5%程度以上(対1−A
PD)の2−APDが残存するのを避けられなかった。
【0017】[出発原料]本発明の出発原料となる2−
APDを0.30%以上(対1−APD)含有する1−
APD粗液は、前述の従来技術に記載の方法によって容
易に調整される。すなわち、アンモニアとグリシド−ル
またはグリセリン−α−モノクロルヒドリンとの反応に
よって、必然的に2−APDを0.30%以上(対1−
APD)含有する1−APD粗液が得られる。
【0018】この際、原料の一つであるアンモニアは、
水溶液として反応させても良いし、また、液体アンモニ
アの状態で反応させても良い。
【0019】前記特開昭56−161357号公報、同
昭56−161355号公報(USP4,358,61
5に相当)および同昭56−161356号公報(US
P4,356,615に相当)には、液体アンモニアの
状態で使用する技術が開示されているが、もちろんこの
ような方法で得られた1−APD粗液も本発明の出発原
料として使用できる。
【0020】さらに、2−APDを不純物として0.3
〜0.5%程度以上(対1−APD)含有している市販
の1−APD製品も、本発明の出発原料となり得る。
【0021】[製造方法]次に2−APDを0.30%
以上(対1−APD)含有する1−APD粗液を圧力損
失の小さい充填塔で蒸留して、2−APDの含有量が0
.30%未満(対1−APD)の1−APDを製造する
具体的な方法について詳しく述べる。
【0022】本発明のポイントは「1理論段数当たりの
圧力損失が0.5Torr.以下の蒸溜塔で1−APD
が着色しないような温度の下で蒸溜することにより2−
APDを低減化する」ことにある。
【0023】本発明で述べる「圧力損失の小さい蒸留塔
」というのは、1理論段当たりの圧力損失が小さいとい
う意味であり、1メ−トル当たりというような単位高さ
当たりの圧力損失ではない。
【0024】不純物である2−APDと目的生成物であ
る1−APDとは、構造が酷似しており、沸点差が小さ
いことを前に述べたが、検討の結果、極く僅かではある
が、1−APDよりも2−APDの方が沸点が高いこと
がわかった。
【0025】本発明は上記のように僅かではあるが沸点
に差があることを見出だしたことに基づいている。
【0026】沸点差がある以上、蒸留による分離・精製
は可能である。
【0027】しかしながら、1−APDと2−APDと
の沸点差が小さいために、通常の蒸溜塔で分離しようと
する場合、必要とされる理論段数は大きなものとなるの
は自明の理である。
【0028】理論段数が大きくなると必然的に蒸留塔全
体の圧力損失が大きくなり、塔底の圧力が上昇する。そ
れに応じて塔底の温度が上昇する。
【0029】一方、1−APDおよび1−APD粗液中
に含有される高沸点物は、熱に対して不安定であり、滞
留時間にもよるが約200℃以上の高温にすると分解反
応が起こる。その結果として、留出製品(1−APD)
が着色してしまうことが検討の結果わかった。
【0030】これらの検討結果を踏まえてさらに検討を
加え、最終的に、1理論段数当たりの圧力損失が0.5
Torr以下の蒸留塔を用いて蒸留を行うことによって
初めて、製品の着色もなく、2−APDの含有量を0.
30%未満(対1−APD)に低減化できることを見出
し、本発明を完成させた。
【0031】したがって、本発明で述べる圧力損失の小
さい蒸留塔というのは、1理論段当たりの圧力損失の小
さい、具体的には、1理論段当たりの圧力損失が0.5
Torr以下の蒸留塔である。
【0032】通常、圧力損失は、「単位高さ当たりの圧
力損失」として容易に測定することができる。
【0033】したがって、本発明の製造方法において使
用される蒸留塔の圧力損失の定義となる「1理論段数当
たりの圧力損失」を求めるためには、「単位高さ当たり
の理論段数」が必要となる。
【0034】この「単位高さ当たりの理論段数」は、例
えば、広い濃度範囲においてほぼ一定の比揮発度を有す
る、すなわち理想系に近い、2成分系液(クロルベンゼ
ン/エチルベンゼン系やトランスデカリン/シスデカリ
ン系など)を用いて全還流テストを行えばフェンスケの
式より容易に求めることができる(「化学工学便覧、改
定4版」p598、1978、丸善株式会社)。
【0035】このような条件を満たすものとしては一般
に市販されている住友重機械工業(株)製の「住友/ス
ル−ザ−パッキングBXおよびCY型」、「住友/スル
−ザ−ラボパッキング]、「住友/メラパック」や、同
じく充填物として、三井物産(株)/瀬田興産化工(株
)製の「デュアルパックス100MDおよび50MS」
などが代表的なものである。
【0036】これらの充填物は、いずれも、通常的な使
用範囲において、1理論段数当たりの圧力損失が0.5
Torr.以下である。
【0037】例えば、一般的なオ−ルダ−ショウ型の蒸
溜塔の場合、通常2〜4段が理論段1段に相当する。ま
た、ガスは必ず液体部分を通過するので実段1段当たり
液の高さ分だけの圧力損失を生じてしまう。
【0038】これに対して充填塔の場合、一般的にはこ
のようなことがないので圧力損失は小さい。また、先に
具体的に例示した充填物は特に圧力損失が小さくなるよ
うに設計されている。
【0039】本発明の製造方法に用いる蒸留塔の必要総
理論段数は、出発原料中の2−APD含有量(対1−A
PD)や、製品中の目標2−APD含有量(対1−AP
D)、1−APD目標収率、還流比などによって変化す
るが、通常3〜100段、好ましくは、5〜30段の範
囲で使用される。
【0040】蒸留塔の下部に設置される蒸発缶内の液温
度および圧力は、1−APD粗液中の高沸点物濃度、1
−APD目標収率、蒸留塔の理論段数および圧力損失な
どによって変化するが、蒸発缶内の液温度は通常80乃
至200℃、圧力は、0.1乃至30Torr.の範囲
で蒸留される。
【0041】第1図は本発明の製造方法を実施するため
に使用される装置の一実施態様を示した組合せ概略配置
図であり、1−1が「1理論段数当たりの圧力損失が0
.5Torr.以下の充填物を充填した蒸留塔」、1−
2が蒸発装置、1−3はコンデンサ−、1−4は蒸溜塔
塔頂部の圧力計、1−5は蒸溜塔塔低部の圧力計である
【0042】本発明で使用される蒸発装置1−2は、1
−APDおよび同粗液中の含まれる高沸点物の熱分解に
よる製品の着色を避けるため、該蒸発装置内の液滞留時
間を1時間以下に保つことが好ましいが、その形式に特
に制約はない。
【0043】疋田春夫、”「化学工学通論I」第3版、
90頁、昭和46、朝倉書店“に記載の分類によれば、
自然循環式蒸発装置、強制循環式蒸発装置、液膜式蒸発
装置のいずれでも良い。
【0044】なかでも、滞留時間をより小さくできる液
膜式蒸発装置が好ましく、さらに1−APDおよび同粗
液中に含まれる高沸点物などの比較的粘度の高い液体に
対しても伝熱効率の低下しにくい攪拌液膜型蒸発装置が
より好ましい。
【0045】以下に、実施例および比較例を示し、本発
明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0046】本発明の原料となる2−APDを0.30
%以上(対1−APD)含有する1−APD粗液を以下
の手順で調整した。
【0047】グリシド−ルとアンモニア水との反応によ
って得られた1−APD反応粗液を、減圧蒸留によって
アンモニアおよび水を除き、以下の組成の1−APD粗
液(以下、粗液1と略す)を得た。
【0048】 1−APD                    
                        7
4.43重量%2−APD             
                         
        0.37重量%[2−APD(対1−
APD)  0.50重量%]H2 0    1.1
4重量%その他・高沸成分             
                         
24.06重量%
【0049】
【実施例1】ステンレス製ジャケット(蒸気加熱)付撹
拌液膜式蒸発装置、および、住友重機械工業(株)製の
規則充填物(スル−ザ−・ラボパッキング、比表面積=
1700m2 /m3 、50mmφ×385mmH)
を充填した真空ジャケット式充填塔を具備する蒸留装置
に粗液1を245.7g/Hの速度で仕込み、塔頂圧力
=8Torr、塔底圧力12.5Torr.、還流比=
1で蒸留を行った。
【0050】収率が約97%になるよう、蒸発装置のジ
ャケットに通気する水蒸気の圧力を調製した。
【0051】その結果、177.3g/H(製品化収率
=97%)の速度で製品が留出した。  製品の色相は
APHA=20で、2−APD含有量は0.20%(対
1−APD)であった。
【0052】なお、この充填塔の理論段数は、クロロベ
ンゼン/エチルベンゼンの全還流テストの結果、11.
4段(フェンスケの式により算出)であった。
【0053】したがって、1理論段数当たりの圧力損失
は、0.4Torr.[(12.5−8)/11.4=
0.4 ]であった。また、ステンレス製ジャケット(
蒸気加熱)付撹拌液膜式蒸発装置の替わりに、ステンレ
ス製ジャケット(蒸気加熱)付流下液膜式蒸発装置を用
いたが、同様の結果が得られた。
【0054】
【比較例1】充填塔の代わりに、実施例1の蒸留塔とほ
ぼ同じ理論段数(測定結果10.5段)を有する実段3
0段の真空ジャケット付きガラス製オルダ−ショ−塔(
40mmφ)を用いた以外は実施例1と同じ実験を繰り
返した。
【0055】塔頂圧力を実施例1と同じく8Torrと
したが、収率が約85%(留出量=約155g/H)の
時点で、蒸留塔の圧力損失が大きく、塔底圧力は60T
orr.以上となり(蒸発装置内の液温度は推定200
℃以上)、また、留出液は著しく着色した(APHA5
00以上)。
【0056】この時点での1理論段当たりの圧力損失は
5Torr以上[(60−8)/10.5=5 ]であ
った。
【0057】この例は、2−APDの分離に十分な理論
段数を有する蒸留塔を用いても、1理論段当たりの圧力
損失が大きい場合は、製品が着色してしまい不都合であ
ることを示している。
【0058】
【比較例2】1.3段の理論段数を有する、実段3段の
真空ジャケット付きガラス製オルダ−ショ−塔(40m
mφ)を用いた以外は実施例1と同じ実験を繰り返した
【0059】塔頂圧力8Torr.に対して、塔底圧力
は14Torr.を示し、176.5g/H(製品化収
率=97%)の速度で製品が留出した。
【0060】この場合、1理論段数当たりの圧力損失は
、4.6Torr[(14−8)/1.3=4.6]で
あった。
【0061】製品の色相はAPHA=20で良好であっ
たが、2−APD含有量は0.47%(対1−APD)
と高い値であった。
【0062】この例は、塔全体の圧力損失が小さく、蒸
発装置内温度が低い状態で蒸留すれば製品は着色しない
が、1理論段当たりの圧力損失が大きい蒸留塔を用いた
場合には、結果的に塔全体で2−APDの分離に必要な
理論段数を得ることができず、製品中の2−APD含有
量を0.30%(対1−APD)未満にすることができ
ないことを示している。
【0063】
【比較例3】実施例1で用いた装置から充填塔をはずし
て蒸発装置内部にコンデンサ−を設置して実施例1と同
じ実験を繰り返した(蒸発した蒸気は内部のコンデンサ
−で凝縮され、そのまま系外に抜き取られるので、還流
はゼロである)。
【0064】その結果、収率97%の時点で製品の色相
はAPHA=20であったが、2−APD含有量は0.
47%(対1−APD)であった。
【0065】
【比較例4】比較例3で得られた2−APD含有量0.
47%(対1−APD)の製品を原料とした以外は比較
例3と同じ実験を繰り返した(比較例3で得られた製品
の再蒸溜)。
【0066】その結果、収率96%の時点で製品の色相
はAPHA=20であったが、2−APD含有量は0.
44%(対1−APD)であった。
【0067】また、収率を83%まで低下させたが、製
品中の2−APD含有量は0.37%(対1−APD)
までしか低下しなかった。
【0068】
【実施例2】規則充填物の高さを660Hに変更した以
外は実施例1と同じ実験を繰り返した。塔頂圧力=8T
orrに対して塔底圧力15Torrを示し、175.
2g/H(製品化収率=96%)の速度で製品が留出し
た。
【0069】この場合、1理論段数当たりの圧力損失は
、0.3Torr[(15−8)/21.5=0.3 
]であった。
【0070】製品の色相はAPHA=30で、2−AP
D含有量は0.01%(対1−APD)であった。
【0071】また、ステンレス製ジャケット(蒸気加熱
)付撹拌液膜式蒸発装置の替わりに、ステンレス製ジャ
ケット(蒸気加熱)付流下液膜式蒸発装置を用いたが、
同様の結果が得られた。
【0072】
【実施例3】2−APD含有量0.47%(対1−AP
D)の比較例3で得られた製品を原料とした以外は実施
例1と同じ実験を繰り返した。
【0073】その結果、収率96%の時点で製品の色相
はAPHA=20であり、2−APD含有量は0.16
%(対1−APD)であった。
【0074】また、収率を85%まで低下させたところ
、製品中の2−APD含有量は0.05%まで低下した
【0075】以上各実施例、比較例における実施条件と
得られた結果を表−1および表−2にまとめて記載した
【0076】                          
   表−1                   
                       実施
例1  比較例1  比較例2  実施例2    仕
込み液        1−APD     1−AP
D     1−APD     1−APD    
                   粗液    
  粗液      粗液      粗液     
   仕込み液中の   2−APD(%)        0.49   
   0.49      0.49      0.
49        塔              
SZ      OS      OS      S
Z        理論段数        11.4
      10.5       1.3     
 21.5        塔頂圧力(Torr)  
 8         8         8   
      8          塔底圧力(Tor
r)  12.5      60以上    14 
       15          収率(%) 
        97        85     
   97        96          
製品中の   2−APD(%)    0.20     − 
        0.47      0.01   
    製品のAPHA  20        50
0 以上  20        30       
 注:表−1中のSZはスルザ−パック(規則充填物)
が充填されていること、OSはオルダ−・ショウ塔を示
す。(以下余白)                          
   表−2                   
                         
比較例3    比較例4    実施例3     
 仕込み液          1−APD     
  比較例3    比較例3           
           粗液        の製品 
     の製品        仕込み液中の     2−APD(%)          0.4
9        0.47        0.47
          塔              
  なし        なし        SZ 
         理論段数          (0
.5)       (0.5)       11.
4          塔頂圧力(Torr)    
 8           8           
8            塔底圧力(Torr)  
  (8)         (8)        
 12.5          収率(%)     
      97          96     
     96            製品中の     2−APD(%)      0.47   
     0.44        0.16    
     製品のAPHA    20       
   20          20        
    2段処理後収率         (%)              
         83          85  
          2段処理後     製品中の     2−APD(%)             
     0.37        0.05    
 注:表−2中のSZはスルザ−パック(規則充填物)
が充填されていること、OSはオルダ−・ショウ塔を示
す。(以下余白)
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例1、2および3を実施する際に
使用した装置の組合せ概略配置図である。
【符号の説明】
1−1:「1理論段数当たりの圧力損失が0.5Tor
r.以下の充填物を充填した蒸留塔」 1−2:蒸発装置、 1−3:コンデンサ−、 1−4:蒸溜塔塔頂部の圧力計、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1−アミノ−2,3−プロパンジオ−
    ルに対する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ルの含
    有量が0.30%未満であることを特徴とする高純度1
    −アミノ−2,3−プロパンジオ−ル。
  2. 【請求項2】  1−アミノ−2,3−プロパンジオ−
    ルに対する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ルの含
    有量が0.30%以上である1−アミノ−2,3−プロ
    パンジオ−ル粗液を、圧力損失の小さい蒸留塔で蒸留す
    ることを特徴とする、1−アミノ−2,3−プロパンジ
    オ−ルに対する2−アミノ−1,3−プロパンジオ−ル
    の含有量が0.30%未満である高純度1−アミノ−2
    ,3−プロパンジオ−ルの製造方法。
  3. 【請求項3】  該蒸留塔の圧力損失が、1理論段当た
    り、0.5Torr以下である請求項2記載の製造方法
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