JPH04348347A - 感光性マイクロカプセルを用いた画像形成方法 - Google Patents

感光性マイクロカプセルを用いた画像形成方法

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JPH04348347A
JPH04348347A JP3015655A JP1565591A JPH04348347A JP H04348347 A JPH04348347 A JP H04348347A JP 3015655 A JP3015655 A JP 3015655A JP 1565591 A JP1565591 A JP 1565591A JP H04348347 A JPH04348347 A JP H04348347A
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photosensitive material
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくともハロゲン化
銀、還元剤、顔料、重合性化合物および塩基プレカーサ
ーを内包する感光性マイクロカプセルを用いて高濃度な
転写画像を得る画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤、およ
び重合性化合物を含む感光層を有する感光材料は、ハロ
ゲン化銀に潜像を形成させ、それと対応させて重合性化
合物を重合させる画像形成方法に使用することができる
。この画像形成方法の例は、特公昭45−11149号
、同47−20741号、同49−10697号、特開
昭57−138632号、同57−142638号、同
57−176033号、同57−211146号、同5
8−107529号、同58−121031号、同58
−169143号各公報に記載されている。これらの方
法は、露光されたハロゲン化銀を現像液を用いて現像す
る際、共存する重合性化合物(例、ビニル化合物)が重
合する事により、画像様に高分子化合物を形成させるも
のである。従って上記方法は、液体を用いる現像処理が
必要であり、またその処理には比較的長い時間が必要で
あった。
【0004】上記方法の改良として、特開昭61−69
062号、同61−73145号、同61−18364
0号、同61−188535号、同61−228441
号各公報に、乾式処理で高分子化合物の形成を行なうこ
とができる方法が記載されている。上記方法は、感光性
銀塩(ハロゲン化銀)、還元剤、架橋性化合物(重合性
化合物)及びバインダーからなる感光層を支持体上に担
持させた記録材料(感光材料)を使用するものである。 以上の画像形成方法は、ハロゲン化銀の潜像が形成され
た部分の重合性化合物を重合させる方法である。
【0005】さらに、ハロゲン化銀の潜像が形成されな
い部分の重合性化合物を重合させる方法が、特開昭61
−183641号、同61−260241号、同62−
70836号、同62−81635号、特開平2−14
1756号、同2−141757号、同2−20725
4号、同2−262662号公報に記載されている。
【0006】以上述べたような画像形成方法に用いるこ
とができる感光材料の一態様として、ハロゲン化銀、重
合性化合物〃の感光層の構成成分をマイクロカプセルに
収容した構成の感光材料が特開昭61−275742号
公報に記載されている。上記のようなマイクロカプセル
(以下、感光性マイクロカプセルと記す)を用いた態様
の感光材料は、鮮明な、特に鮮鋭度に優れた画像が得ら
れる利点がある。一方、上記の画像形成方法における現
像および重合反応は、アルカリ性の条件下において円滑
に進行する。このため、感光材料の感光層中に画像形成
促進剤として、塩基または塩基プレカーサーを含ませて
おくことが好ましい。感光層が塩基または塩基プレカー
サーを含むことを特徴とする感光材料については、特開
昭62−264041号明細書に記載がある。
【0007】塩基または塩基プレカーサーを、前述した
感光性マイクロカプセルを用いた感光材料に添加する場
合、塩基または塩基プレカーサーを感光性マイクロカプ
セルに収容することが、塩基または塩基プレカーサーの
画像形成促進機能の点で好ましい。特開昭64−322
51号公報、特開平1−263641号、特願平1−1
82245号、および特願平1−160148号公報お
よび明細書には、塩基または塩基プレカーサーをその内
部に収容した事を特徴とする感光性マイクロカプセルを
用いた感光材料に関する記載がある。
【0008】以上に述べた各感光材料においては、色画
像形成物質として、通常、ロイコ色素を用いている。し
かし、ロイコ色素より得られる画像は褪色性が悪いとい
う欠点があり、この点を改良するものとして、色画像形
成物質として顔料を用いることが提案されており、これ
では特開昭62−187346号、特願平1−2058
79号、同1−205880号、および同1−2058
83号公報および明細書等に記載されている。
【0009】顔料の使用により、得られた画像の褪色性
は顕著に改良されたが、一方顔料分散物は粘度が高いた
めか圧力転写により画像を得るために、500kg/c
m2 以上、好ましくは1000kg/cm2以上もの
圧力が必要であることが特願平1−205881号公報
に述べられている。このことは、転写装置の大型、重量
化を意味し、本画像形成方法に用いる装置全体のコンパ
クト化に反する点で好ましくない。
【0010】一方、特開昭63−309943号公報に
は特定のマイクロカプセル(ポリウレア)を用い、加熱
ローラ(圧力200kg/cm2 、温度100℃)を
用いて転写画像を得る試みが記載されている。また、特
開昭64−6950号公報には、高粘度のモノマーを用
い、50℃の温度条件下で350kg/cm2 の加圧
ローラーを通す試みが記載されている。以上2つの公報
の実施例で用いられている色画像形成物質はロイコ色素
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の画像形成方法
に用いる感光材料はマイクロカプセル内に顔料および塩
基プレカーサーを内包しているため、内相粘度が高く、
良好な画像を得るには圧力転写に1000kg/cm2
 程度の課題な圧力を必要とした。本発明の目的は低圧
力で転写可能にすることにより高画質を維持しながら転
写装置の小型・軽量化及び低価格化を図る事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】マイクロカプセルの内包
物である顔料分散物は温度上昇につれてその粘度が低下
することは公知である。そこで顔料分散物の粘度を低下
させて、転写率を向上させる試みを実施したが、この時
の温度、転写圧力、及び転写に要する時間等について密
接な関係があることが判明し、この関係を明らかにする
ために本発明者らは鋭意検討を繰り返した。その結果、
本発明に到達した。すなわち、本発明は支持体上に少な
くともハロゲン化銀、還元剤、顔料、重合性化合物およ
び塩基プレカーサーを内包した感光性マイクロカプセル
を含む感光層を塗設した感光材料を像様露光して潜像を
形成させた後、熱現像により上記潜像が形成された部分
さらに全面加熱あるいは露光により上記潜像が形成され
ない部分の重合性化合物を重合させた後、該感光材料を
受像材料と重ね合わせた状態で30℃以上130℃以下
の温度で加熱しながら、20kg/cm2 以上500
kg/cm2 以下の圧力で加圧転写して画像を得る画
像形成方法である。
【0013】本発明は、顔料を分散したマイクロカプセ
ル内包物の粘度を低下させるため、加熱転写する時に感
光材料を加熱する。この時、温度が低いと上記内包物の
転写率が低いため、転写後得られる画像の反射及び透過
濃度が低く、良好な画像が得られない。また、温度が高
いと内包物の転写率は上がるが、転写後の画像の反射濃
度が低いという以外な問題が生じた。加熱転写の温度が
高い場合には、転写した顔料分散物が受像紙内部へ浸透
し、見掛け上濃度が低下すると思われるが、詳細につい
ては不明である。そのため転写温度としては30℃以上
130℃以下が好ましい。さらに好ましくは、50℃か
ら90℃である。
【0014】次に転写の圧力は20kg/cm2 以上
500kg/cm2 以下が好ましい。転写圧力は低い
程好ましいが、20kg/cm2 以下の圧力では十分
な転写濃度が得られない。さらにこれ以下の圧力で転写
するためには、マイクロカプセルの機械強度を低下させ
ることが必要であるが、この場合には感光材料は搬送等
に於いて傷がつきやすくなり、実用に耐えない。また、
転写圧力は500kg/cm2 以下で十分な転写濃度
が得られる。これ以上の転写圧力では、かなり頑丈な転
写機構が必要とされ、転写機構の小型・軽量化が困難で
ある。さらに好ましい圧力範囲としては、50kg/c
m2 以上300kg/cm2 以下が望ましい。
【0015】転写する時の感光材料の加熱手段としては
、様々なものが考えられるが、転写に用いる加圧ローラ
ーを加熱の手段とすることが最も容易であり、転写機構
を低価格化できる。転写ローラーの直径としては、5m
m以上40mm以下が好ましい。ローラー直径が5mm
以下では、感光材料及び受像紙に均一な圧力を与えるこ
とが難しい。また、処理時間を短くするために高速搬送
を考えた場合、ローラー直径が5mm以下では、感光材
料との接触時間が短くなる。この時、転写時間が短くな
るためローラー直径は大きい方が良い。
【0016】しかし、ローラー直径が大きくなるとロー
ラー及び周辺機構の重量が増して小型軽量化が図れない
ため、40mm以下が好ましい。さらに好ましい範囲と
しては、10mm以上30mm以下である。圧力転写ロ
ーラーの回転線速としては、0.3m/min 以上3
0m/min 以下が好ましい。線速が30m/min
 以上では、圧力転写時間が短くなるため、転写濃度の
低い画像となり好ましくない。また、線速が遅い程転写
濃度は上がるが、0.3m/min 以下では処理時間
が長くなるため、好ましくない。さらに好ましい範囲と
しては、1m/min 以上5m/min 以下である
【0017】感光材料の支持体の厚さとしては、5μm
以上50μm以下が好ましい。支持体の厚さが薄い程感
光層は昇温し易いため、薄い方が好ましいが、余り薄い
と支持体の機械強度が低下するため5μm以上が好まし
い。また、50μm以上では感光層の昇温が遅いため高
速処理に不適当である。さらに、これ以上の厚さでは感
光材料の巻き径が大きくなるため、装置全体の小型化に
不利である。支持体の厚さのさらに好ましい範囲は、6
μm以上30μm以下である。以下に本発明の感光材料
に使用されるハロゲン化銀、還元剤、顔料、重合性化合
物、塩基プレカーサー、マイクロカプセル、及び支持体
について詳しく説明する。
【0018】本発明のマイクロカプセルについては、特
に制限はなく様々な公知技術を適用することができる。 例としては、米国特許第2800457号および同第2
800458号各明細書記載の親水性壁形成材料のコア
セルベーションを利用する方法;米国特許第32871
54号および英国特許第990443号各明細書、およ
び特公昭38−19574号、同42−446号および
同42−771号各公報記載の界面重合法;米国特許第
3418250号および同第3660304号各明細書
記載のポリマーの析出による方法;
【0019】米国特許第379669号明細書記載のイ
ソシアネート−ポリオール壁材料を用いる方法;米国特
許第3914511号明細書記載のイソシアネート壁材
料を用いる方法;米国特許第4001140号、同第4
087376号、同4089802号および同第402
5455号、特開昭62−209439号、特開昭64
−91131号、特開平1−154140号および特願
昭63−241635号公報記載のアミノ・アルデヒド
樹脂を用いる方法があり、アミノ・アルデヒド樹脂の例
としては、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルム
アルデヒド−レゾルシン樹脂、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、アセトグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、
ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂などを挙げる
ことができる。
【0020】また、特公昭36−9168号および特開
昭51−9079号各公報記載のモノマーの重合による
  in situ 法;英国特許第927807号お
よび同第965074号各明細書記載の重合分散冷却法
;米国特許第3111407号および英国特許第930
422号各明細書記載のスプレードライング法等を挙げ
ることができる。
【0021】重合性化合物の油滴をマイクロカプセル化
する方法は以上に限定されるものではないが、芯物質を
乳化した後、マイクロカプセル壁として高分子膜を形成
する方法が好ましい。なお、ポリアミド樹脂および/ま
たはポリエステル樹脂からなる外殻を有するマイクロカ
プセルを用いた感光材料については特開昭62−209
437号公報に、ポリウレア樹脂および/またはポリウ
レタン樹脂からなる外殻を有するマイクロカプセルを用
いた感光材料については特開昭62−209438号公
報に、ゼラチン製の外殻を有するマイクロカプセルを用
いた感光材料については特開昭62−209440号に
【0022】エポキシ樹脂からなる外殻を有するマイク
ロカプセルを用いた感光材料については特開昭62−2
09441号公報に、ポリアミド樹脂とポリウレア樹脂
を含む複合樹脂外殻を有するマイクロカプセルを用いた
感光材料については特開昭62−209447号公報に
、ポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂を含む複合樹脂
外殻を有するマイクロカプセルを用いた感光材料につい
ては特開昭62−209443号公報にそれぞれ記載が
ある。
【0023】本発明においては、特にメラミン・ホルム
アルデヒド樹脂を用いると、緻密性の高いカプセルを得
ることができ、特に好ましい。また、特願平1−377
82号明細書には特に壁の緻密性に優れたカプセルを得
るため、スルフィン酸基を有する水溶性ポリマーとエチ
レン性不飽和基を有する重合性化合物との反応生成物か
らなる膜の周囲にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂等の
高分子化合物の重合体壁を設けたマイクロカプセルが開
示されており、本発明には好ましい。
【0024】なお、アミノアルデヒド系のマイクロカプ
セルを用いる場合には、特開昭63−32535号公報
記載の感光材料のように、残留アルデヒド量を一定値以
下とすることが好ましい。マイクロカプセルの平均粒子
径は、3乃至25μmであることが好ましい。マイクロ
カプセルの粒子径の分布は、特開昭63−5334号公
報記載の感光材料のように、一定値以上に均一に分布し
ていることが好ましい。また、マイクロカプセルの膜厚
は、特開昭63−81336号公報記載の感光材料のよ
うに、粒子径に対して一定の値の範囲内にあることが好
ましい。
【0025】なお、マイクロカプセルにハロゲン化銀を
収容する場合は、前述したハロゲン化銀粒子の平均粒子
サイズをマイクロカプセルの平均サイズの5分の1以下
とすることが好ましく、10分の1以下とすることがさ
らに好ましい。ハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズをマ
イクロカプセルの平均サイズの5分の1以下とすること
によって、均一でなめらかな画像を得ることができる。
【0026】マイクロカプセルにハロゲン化銀を収容す
る場合は、マイクロカプセルの外殻を構成する壁材中に
ハロゲン化銀を存在させることが好ましい。マイクロカ
プセルの壁材中にハロゲン化銀を含む感光材料について
は特開昭62−169147号公報に記載がある。本発
明の感光材料には、ハロゲン化銀として、塩化銀、臭化
銀、沃化銀あるいは塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀のい
ずれの粒子も用いることができる。
【0027】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体
、八面体、十二面体、十四面体のような規則的な結晶を
有するもの、球状、板状のような変則的な結晶系を有す
るもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいは
それらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約0
.01ミクロン以下の微粒子でも投影面積直径が約10
ミクロンに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳
剤でもまた米国特許第3,574,628号、同3,6
55,394号および英国特許第1,413,748号
などに記載された単分散乳剤でもよい。
【0028】また、アスペクト比が約5以上であるよう
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガ
トフ著、フォトグラフィック・サンエンス・アンド・エ
ンジニアリング(Gutoff, Photograp
hic Science and Engineeri
ng) 、第14巻248〜257頁(1970年);
米国特許第4,434,226号、同4,414,31
0号、同4,433,048号、同4,439,520
号および英国特許第2,112,157号などに記載の
方法により簡単に調製することができる。
【0029】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい。また、エピタキシャル接合によっ
て組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、
また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の
化合物と接合されていてもよい。また、ハロゲン組成、
晶癖、粒子サイズ等が異なった二種以上のハロゲン化銀
粒子を併用することもできる。
【0030】本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No
. 17643(1978年12月)、22〜23頁、
“I.乳剤製造( Emulsion prepara
tion and types )”、および同No.
 18716(1979年11月)、648頁、などに
記載された方法を用いて調製することができる。
【0031】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo. 17643および同No. 18716
に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた
。本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つ
のリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、下
記の表に関連する記載箇所を示した。
【0032】         添加剤種類        RD17
643        RD18716       
 化学増感剤            23頁    
        648頁右欄        感度上
昇剤                       
           同  上        分光
増感剤          23〜24頁      
  648頁右欄〜        強色増感剤   
                         
  649頁右欄        かぶり防止剤   
     24〜25頁        649頁右欄
〜        および安定剤
【0033】なお、上記ハロゲン化銀粒子としては、特
開昭63−68830号公報記載の感光材料のように、
比較的低カブリ値のハロゲン化銀粒子を用いることが好
ましい。ハロゲン化銀をマイクロカプセル中に均一に含
ませるため、重合製化合物には、親水性のくり返し単位
と疎水性のくり返し単位よりなるコポリマーを溶解させ
ておくことが好ましい。その詳細については、特開昭6
2−209450号公報、同63−287844号およ
び特願平1−37782号各公報に記載がある。
【0034】本発明の感光材料に使用することができる
還元剤は、ハロゲン化銀を還元する機能および/または
重合性化合物の重合を促進(または抑)する機能を有す
る。上記機能を有する還元剤としては、様々な種類の物
質がある。上記還元剤には、ハイドロキノン類、カテコ
ール類、p−アミノフェノール類、p−フェニレンジア
ミン類、3−ピラゾリドン類、3−アミノピラゾール類
、4−アミノ−5−ピラゾロン類、5−アミノウラシル
類、4,5−ジヒドロキシ−6−アミノピリミジン類、
レダクトン類、アミノレダクトン類、o−またはp−ス
ルホンアミドフェノール類、o−またはp−スルホンア
ミドナフトール類、2,4−ジスルホンアミドフェノー
ル類、2,4−ジスルホンアミドナフトール類、o−ま
たはp−アシルアミノフェノール類、2−スルホンアミ
ドインダノン類、4−スルホンアミド−5−ピラゾロン
類、3−スルホンアミドインドール類、スルホンアミド
ピラゾロベンズイミダゾール類、スルホンアミドピラゾ
ロトリアゾール類、α−スルホンアミドケトン類、ヒド
ラジン類等がある。
【0035】なお、上記機能を有する各種還元剤につい
ては、特開昭61−183640号、同61−1885
35号、同61−228441号の各公報、および、特
開昭62−70836号、同62−86354号、同6
2−86355号、同62−206540号、同62−
264041号、同62−109437号、同63−2
54442号、特願昭63−97379号、同63−2
96774号、同63−296775号、特願平1−2
7175号、同1−54101号、同1−91162号
、同1−90087号等の公報及び明細書に記載されて
いる。(現像薬またはヒドラジン誘導体として記載のも
のを含む)また上記還元剤については、T. Jmam
es 著“ The Theory of the P
hotographic Process ”第4版、
291〜334頁(1977年)リサーチ・ディスクロ
ージャー誌 Vol. 170,1978年6月の第1
7029号(9〜15頁)、および同誌 Vol. 1
76,1978年12月の第17643号(22〜31
頁)にも記載がある。
【0036】また、特開昭62−210446号公報記
載の感光材料のように、還元剤に代えて加熱条件下ある
いは塩基との接触状態等において還元剤を放出すること
ができる還元剤前駆体を用いてもよい。本明細書におけ
る感光材料にも、上記各公報、明細書および文献記載の
還元剤および還元剤前駆体が有効に使用できる。よって
、本明細書における「還元剤」には、上記各公報明細書
および文献記載の還元剤および還元剤前駆体が含まれる
【0037】又これらの還元剤のうち、酸と塩を形成す
る塩基性を有するものは適当な酸との塩の形で使用する
こともできる。
【0038】これらの還元剤は、単独で用いてもよいが
、上記各明細書にも記載されているように、二種以上の
還元剤を混合して使用してもよい。二種以上の還元剤を
併用する場合における、還元剤の相互作用としては、第
一に、いわゆる超加成性によってハロゲン化銀(および
/または有機銀塩)の還元を促進すること、第二に、ハ
ロゲン化銀(および/または有機銀塩)の還元によって
生成した第一の還元剤の酸化体が共存する他の還元剤と
の酸化還元反応を経由して重合性化合物の重合を引き起
こすこと(または重合を抑制すること)等が考えられる
。ただし、実際の使用時においては、上記のような反応
は同時に起こり得るものであるため、いずれの作用であ
るかを特定することは困難である。上記還元剤の具体的
な例を以下に示す。
【0039】
【化1】
【0040】
【化2】
【0041】
【化3】
【0042】
【化4】
【0043】還元剤の添加量は巾広く変えることが出来
るが一般に銀塩に対して0.1〜1500モル%、好ま
しくは10〜300モル%である。本発明の色画像形成
物質としては、特開昭62−187346号公報に述べ
られているように、画像の安定性に優れそれ自身が着色
している顔料が好ましい。
【0044】本発明に用いられる顔料としては、市販の
ものの他、各種文献等に記載されている公知のものが利
用できる。文献に関しては、カラーインデックス(C.
I.)便覧、「最新顔料便覧」日本顔料技術協会編(1
977年刊)、「最新顔料応用技術」CMC出版(19
86年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、198
4年刊)等がある。
【0045】顔料の種類としては、色別にみると白色顔
料、黒色顔料、黄色顔料、橙色顔料、褐色顔料、赤色顔
料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉
顔料その他、重合体結合色素が挙げられる。具体的には
、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キ
レートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノ
ン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ
系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレ
ーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天
然顔料、蛍光顔料、無機顔料等が使用できる。
【0046】本発明に使用できる顔料は、上述の裸の顔
料のままでもよいし、表面処理をほどこされた顔料でも
よい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コー
トする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質
(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポ
リイソシアネート等)を顔料面に結合させる方法等が考
えられ、次の文献等に記載されている。
【0047】金属石けんの性質と応用(幸書房)印刷イ
ンキ技術(CMC出版、1984)最新顔料応用技術(
CMC出版、1986)本発明に使用できる顔料の粒径
は、重合性化合物中に分散後で、0.01μ〜10μ範
囲であることが好ましく、0.05〜1μ範囲であるこ
とが、更に好ましい。 顔料は、重合性化合物100重量部に対して5〜60重
量部の割合で用いることが好ましい。
【0048】重合性化合物中へ、顔料を分散する方法と
しては、インク製造やトナー製造時等に用いられる公知
の分散技術が使用できる。分散機としては、サンドミル
、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミ
ル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミ
ル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が
あげられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出
版、1986)に記載がある。感光材料に使用される重
合性化合物は、一般に付加重合性または開環重合性を有
する化合物である。付加重合性を有する化合物としては
エチレン性不飽和基を有する化合物、開環重合性を有す
る化合物としてはエポキシ基を有する化合物等があるが
、エチレン性不飽和基を有する化合物が特に好ましい。
【0049】感光材料に使用することができるエチレン
性不飽和基を有する化合物には、アクリル酸およびその
塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタク
リル酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、メタク
リルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類
、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエ
ーテル類、アリルエステル類およびそれらの誘導体等が
ある。
【0050】感光材料に使用することができる好ましい
重合性化合物の具体例としては、アクリル酸エステル類
に関し、n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジル
アクリレート、フルフリルアクリレート、エトキシエト
キシエチルアクリレート、トリシクロデカニルオキシア
クリレート、ノニルフェニルオキシエチルアクリレート
、1,3−ジオキソランアクリレート、ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカ
ンジメチロールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、
【0051】ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ポリ
オキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリレート、
2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5
−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサン
ジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−5,5−ジヒドロキシメチル−1,3−
ジオキサントリアクリレート、トリメチロールプロパン
のプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ
アクリレート、ヒドロキシポリエーテルのポリアクリレ
ート、ポリエステルアクリレートおよびポリウレタンア
クリレート等を挙げることができる。
【0052】また他の具体例としては、メタクリル酸エ
ステル類に関し、メチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブタ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタクリレートおよびポリ
オキシアルキレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト等を挙げることができる。
【0053】上記重合性化合物は、単独で使用しても二
種以上を併用してもよい。二種以上の重合性化合物を併
用した感光材料については、特開昭62−210445
号公報に記載がある。なお、前述した還元剤の化学構造
にビニル基やビニリデン基等の重合性官能基を導入した
物質も重合性化合物として使用できる。本発明の感光材
料に使用できる塩基プレカーサーとしては、無機の塩基
および有機の塩基の塩基プレカーサー(脱炭酸型、熱分
解型、反応型および錯塩形成型など)が使用できる。
【0054】好ましい塩基プレカーサーとしては、特開
昭59−180549号、同59−180537号、同
59−195237号、同61−32844号、同61
−36743号、同61−51140号、同61−52
638号、同61−52639号、同61−53631
号、同61−53634号、同61−53635号、同
61−53636号、同61−53637号、同61−
53638号、同61−53639号、同61−536
40号、同61−55644号、同61−55645号
、同61−55646号、同61−84640号、同6
1−107240号、同61−219950号、同61
−251840号、同61−252544号、同61−
313431号、同63−316740号、同64−6
8746号および特願昭62−209138号各公報に
記載されている加熱により脱炭酸する有機酸と塩基の塩
、また、特開昭59−157637号、同59−166
943号、同63−96159号各公報記載の加熱によ
り塩基を脱離する化合物が挙げられる。
【0055】本発明の塩基プレカーサーとしては、50
℃ないし200℃で塩基を放出する事が好ましく、80
℃ないし180℃で放出する事がさらに好ましい。本発
明においては、熱現像反応を更に迅速に進行させるため
、塩基プレカーサーをマイクロカプセル中に収容させる
。その場合、25℃での水および重合性化合物に対する
溶解度が1%以下の次のようなカルボン酸と有機塩基の
塩からなる塩基プレカーサーが好ましい。
【0056】(a)塩基プレカーサーがカルボン酸と有
機塩基との塩からなり、該有機塩基が、下記式(1)で
表わされるアミジンから水素原子一個または二個除いた
原子団に相当する部分構造を二乃至四個、および該部分
構造の構造基からなる二酸乃至四酸塩基である。
【0057】
【化5】
【0058】〔上記式(1)において、R11、R12
、R13およびR14は、それぞれ、水素原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基
、アラルキル基、アリール基および複素環残基からなる
群より選ばれる一価の基を表わし(各基は一個以上の置
換基を有していてもよい)、そして、R11、R12、
R13およびR14から選ばれる任意の二個の基は互い
に結合して五員または六員の含窒素複素環を形成してい
てもよい〕
【0059】(b)塩基プレカーサーがカル
ボン酸と有機塩基との塩からなり、該有機塩基が、下記
式(2)で表わされるグアニジンから水素原子一個また
は二個除いた原子団に相当する部分構造を二乃至四個、
および該部分構造の連結基からなる二酸乃至四酸塩基で
ある。
【0060】
【化6】
【0061】〔上記式(2)において、R21、R22
、R23、R24およびR25は、それぞれ、水素原子
、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基および複素環残基
からなる群より選ばれる一価の基を表わし(各基は一個
以上の置換基を有していてもよい)、そして、R21、
R22、R23、R24およびR25から選ばれる任意
の二個の基は互いに結合して五員または六員の含窒素複
素環を形成していてもよい〕
【0062】なお、上記(a)および(b)の塩基プレ
カーサーについては、それぞれ特開昭63−31670
号、及び同64−68746号公報に詳細に記載されて
いる。以下にこれらの塩基プレカーサーの具体例を示す
が、これに限るものではない。
【0063】
【化7】
【0064】
【化8】
【0065】
【化9】
【0066】
【化10】
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】本発明において塩基プレカーサーをマイク
ロカプセルに収容させるためには、塩基プレカーサーを
重合性化合物中に直接固体分散させた感光性組成物を用
いてもよいが(特開昭64−32251号、特開平1−
263641号各公報記載)、塩基プレカーサーを水中
に分散させた状態で重合性化合物中に乳化させた感光性
組成物を用いることが特に好ましい。(特開昭63−2
18964号、特願平1−182245号、特願平1−
160148号各公報および明細書記載)
【0070】
ここで、塩基プレカーサーの水への分散に際しては、非
イオン性あるいは、両性の水溶性ポリマーを使用するこ
とが好ましい。非イオン性の水溶性ポリマーの例として
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリメチルビニルエーテル、ポリア
クリルロイルモルホリン、ポリヒドロキシエチルアクリ
レート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート−コ−ア
クリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース及びメチルセルロースなどを挙げ
ることができる。
【0071】また、両性の水溶性ポリマーとしては、ゼ
ラチンを挙げることができる。上記の水溶性ポリマーは
、塩基プレカーサーに対して0.1〜100重量%の割
合で含まれていることが好ましく、1〜50重量%の割
合で含まれていることがさらに好ましい。また、塩基プ
レカーサーは分散液に対して5〜60重量%含まれてい
ることが好ましく、10〜50重量%でふくまれている
ことがさらに好ましい。また、塩基プレカーサーは重合
性化合物に対して2〜50重量%の割合で含まれている
ことが好ましく、5〜30重量%の割合で含まれている
ことがさらに好ましい。
【0072】また、塩基プレカーサーの重合性化合物に
対する溶解度を低下させるため、重合性化合物中に、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、安
息香酸アミド、シクロヘキシルウレア、オクチルアルコ
ール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、ス
テアロアミド等の重合性化合物に溶解し、かつ−OH、
−SO2 NH2 、−CONH2 、−NHCONH
2 などの親水性基を有する化合物を添加する事もでき
る。
【0073】本発明の感光材料の支持体としては、熱現
像において感光材料は感光層を塗設していない支持体上
の面から加熱されるので、熱伝導性の良好な材料を用い
ることが好ましい。支持体に用いることができる材料と
しては、ガラス、紙、上質紙、バライタ紙、コート紙、
キャストコート紙、合成紙、金属およびその類似体、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセチル
セルロース、セルロースエステル、ポリビニルアセター
ル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリイミド等のフィルム、および樹脂材
料やポリエチレン等のポリマーによってラミネートされ
た紙等を挙げることができる。
【0074】この中で本発明の好ましい支持体はポリマ
ーフィルムであり、前に述べた熱伝導性から、50μ以
下のポリマーフィルムである事が特に好ましい。すなわ
ち本発明の画像形成方法においては、少なくとも像様に
露光する工程、加熱する工程、および加圧する工程等の
一連の工程が必要であり、感光材料は連続した帯状のも
のとして用いる事が効率上特に好ましい。
【0075】したがって感光材料は連続した帯状のもの
として搬送、加熱、加圧、および巻込み等の操作を受け
るため、それに耐えるだけの力学特性、あるいは熱特性
が必要になる。この観点からすると、支持体としては力
学特性(引張り強度、弾性率、剛度等)からポリマーフ
ィルムが好ましく、その中でも熱伝導性の良い、厚さ5
0μ以下のものが特に好ましい。厚さが50μを越える
ものは熱伝導性が悪く、熱現像時間を短くする事が難し
い。また厚さが5μ以下のものは力学的強度の点で搬送
性に問題がある。
【0076】さらに感光層を支持体に塗設するために、
特開昭61−113058号公報記載の下塗り層をポリ
マーフィルム上に設ける、あるいはアルミニウム等の金
属蒸着膜をポリマーフィルム上に設ける事が好ましい。 したがって本発明の画像形成方法を実施する感光材料の
支持体としては、50μ以下の厚みのポリマーフィルム
で、アルミ蒸着膜を有するものが特に好ましい。以下に
本発明の感光材料に用いる事のできる他の成分について
説明する。
【0077】感光材料に用いることができるバインダー
は、単独であるいは組合せて感光層に含有させることが
できる。このバインダーには主に親水性のものを用いる
ことが好ましい。親水性バインダーとしては透明か半透
明の親水性バインダーが代表的であり、例えばゼラチン
、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体、デンプン、アラ
ビアゴム等のような天然物質と、ポリビニルアルコール
、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体等の水
溶性のポリビニル化合物のような合成重合物質を含む。
【0078】他の合成重合物質には、ラテックスの形で
、とくに写真材料の寸度安定性を増加させる分散状ビニ
ル化合物がある。なお、バインダーを用いた感光材料に
ついては、特開昭61−69062号公報に記載がある
。また、マイクロカプセルと共にバインダーを使用した
感光材料については、特開昭62−209525号公報
に記載がある。本発明においては、感光性ハロゲン化銀
と共に、有機金属塩を酸化剤として併用することもでき
る。このような有機金属塩の中、有機銀塩は、特に好ま
しく用いられる。
【0079】上記の有機銀塩酸化剤を形成するのに使用
し得る有機化合物としては、米国特許第4,500,6
26号第52〜53欄等に記載のベンゾトリアゾール類
、脂肪酸その他の化合物がある。また特開昭60−11
3235号公報記載のフェニルプロピオール酸銀などの
アルキニル基を有するカルボン酸の銀塩や、特開昭61
−249044号、同64−57256号の各公報記載
のアセチレン銀も有用である。有機銀塩は2種以上を併
用してもよい。
【0080】以上の有機銀塩は、感光性ハロゲン化銀1
モルあたり、0.01ないし10モル、好ましくは0.
0.ないし1モルを併用することができる。感光性ハロ
ゲン化銀と有機銀塩の塗布量合計は銀換算で1mgない
し10g/m2が適当である。
【0081】感光材料に用いるスマッジ防止剤としては
、常温で固体の粒子状物が好ましい。具体例としては、
英国特許第1232347号明細書記載のでんぷん粒子
、米国特許第3625736号明細書等記載の重合体微
粉末、英国特許第1235991号明細書等記載の発色
剤を含まないマイクロカプセル粒子、米国特許第271
1375号明細書記載のセルロース微粉末、タルク、カ
オリン、ベントナイト、ろう石、酸化亜鉛、酸化チタン
、アルミナ等の無機物粒子等を挙げることができる。
【0082】上記粒子の平均粒子サイズとしては、体積
平均直径で3乃至50μmの範囲が好ましく、5乃至4
0μmの範囲がさらに好ましい。前述したように重合性
化合物の油滴がマイクロカプセルの状態にある場合には
、上記粒子はマイクロカプセルより大きい方が効果的で
ある。感光材料には種々の画像形成促進剤を用いること
ができる。
【0083】画像形成促進剤には■塩基又は、塩基プレ
カーサーの移動の促進■還元剤と銀塩との反応の促進■
重合による色素供与性物質の不動化の促進などの機能が
有り物理化学的な機能からは前記の塩基または塩基プレ
カーサー、求核性化合物、オイル、熱溶剤、界面活性剤
、銀又は銀塩と相互作用をもつ化合物、酸素除去機能を
有する化合物等に分類される。ただしこれらの物質群は
一般に複合機能を有しており上記の促進効果のいくつか
を合わせ持つものが普通である。これらの詳細について
は、米国特許第4,678,739号第38〜40欄、
特開昭62−209443号等の公報および明細書中に
記載がある。
【0084】感光材料には、ハロゲン化銀の潜像が形成
されない部分の重合性化合物を重合させる系において、
重合を開始させることあるいは画像転写後、未重合性化
合物の重合化処理することを目的として熱あるいは光重
合開始剤を用いることができる。熱重合開始剤の例とし
てはアゾ化合物、有機過酸化物、無機過酸化物、スルフ
ィン酸類等を挙げることができる。これらの詳細につい
ては高分子学会、高分子実験学編集委員会編、「付加重
合・開環重合」(1983年、共立出版)の第6頁〜第
18頁等に記載されている。
【0085】光重合開始剤の例としては、ベンゾフェノ
ン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チオキサンソ
ン類等を挙げることができる。これらの詳細については
「紫外線硬化システム」(1989年、総合技術センタ
ー)第63頁〜第147頁等に記載されている。感光材
料には塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防止
、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用すること
ができる。界面活性剤の具体例は特開昭62−1734
63号、同62−183457号等に記載されている。
【0086】感光材料には帯電防止の目的で帯電防止剤
を使用することができる。帯電防止剤としてリサーチデ
ィスクロジャー誌1978年11月の第17643号(
27頁)等に記載されている。感光材料の感光層に、ハ
レーションまたはイラジエーションの防止を目的として
、染料または顔料を添加してもよい。感光層に白色顔料
を添加した感光材料について特開昭63−29748号
公報に記載がある。
【0087】感光材料のマイクロカプセル中に加熱また
は光照射により脱色する性質を有する色素を含ませても
よい。上記加熱または光照射により脱色する性質を有す
る色素は、コンベンショナルな銀塩写真系におけるイエ
ローフィルターに相当するものとして機能させることが
できる。上記のように加熱または光照射により脱色する
性質を有する色素を用いた感光材料については、特開昭
63−974940号公報に記載がある。
【0088】感光材料に重合性化合物の溶剤を用いる場
合は、重合性化合物を含むマイクロカプセルとは別のマ
イクロカプセル内に封入して使用することが好ましい。 なお、マイクロカプセルに封入された重合性化合物と混
和性の有機溶媒を用いた感光材料については、特開昭6
2−209524号公報に記載がある。前述したハロゲ
ン化銀粒子に水溶性ビニルポリマーを吸着させて用いて
もよい。上記のように水溶性ビニルポリマーを用いた感
光材料については特開昭62−91652号公報に記載
がある。
【0089】以上述べた以外に感光層中に含ませること
ができる任意の成分の例およびその使用態様についても
、上述した一連の感光材料に関する出願明細書、および
リサーチ・ディスクロージャー誌 Vol. 170、
1978年6月の第17029号(9〜15頁)に記載
がある。感光材料に任意に設けることができる層として
は、受像層、発熱体層、帯電防止層、カール防止層、は
くり層、カバーシートまたは保護層、ハレーション防止
層(着色層)等を挙げることができる。
【0090】なお、発熱体層を用いた感光材料について
は特開昭61−294434号公報に、カバーシートま
たは保護層を設けた感光材料については特開昭62−2
10447号公報に、ハレーション防止層として着色層
を設けた感光材料については特開昭63−101842
号公報に、それぞれ記載されている。更に、他の補助層
の例およびその使用態様についても、上述した一連の感
光材料に関する出願明細書中に記載がある。
【0091】本発明においては種々のカブリ防止剤また
は写真安定剤を使用することができる。その例としては
、RD17643(1978年)24〜25頁に記載の
アゾール類やアザインデン類、特開昭59−16844
2号記載の窒素を含むカルボン酸類およびリン酸類、あ
るいは特開昭59−111636号公報記載のメルカプ
ト化合物およびその金属塩、特開昭62−87957号
公報に記載されているアセチレン化合物類などが用いら
れる。
【0092】感光材料には現像時の処理温度および処理
時間に対し、常に一定の画像を得る目的で種々の現像停
止剤を用いることができる。ここでいう現像停止剤とは
、適性現像後、速やかに塩基を中和または塩基と反応し
て膜中の塩基温度を下げ現像を停止する化合物または銀
および銀塩と相互作用して現像を抑制する化合物である
。具体的には、加熱により酸を放出する酸プレカーサー
、加熱により共存する塩基を置換反応を起す親電子化合
物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物お
よびその前駆体等が挙げられる。
【0093】更に詳しく特開昭62−253159号(
31)〜(32)頁、特願平1−72479号、同1−
3471号公報等に記載されている。本発明の画像形成
方法のあと感光材料とともに受像材料を用いるのが一般
的である。以下に受像材料について説明する。受像材料
は支持体のみでも良いが、支持体上に受像層を設ける事
が好ましい。
【0094】受像材料の支持体としては、特に制限はな
いが、感光材料の支持体と同じようにガラス、紙、上質
紙、バライタ紙、コート紙、キャストコート紙、合成紙
、布、金属およびその類似体、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、アセチルセルロース、セルロー
スエステル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等のフィ
ルム、および樹脂材料やポリエチレン等のポリマーによ
ってラミネートされた紙等を挙げることができる。
【0095】なお、受像材料の支持体として、紙等の多
孔性の材料を用いる場合には、特開昭62−20953
0号公報記載の受像材料のように一定の平滑度を有して
いることが好ましい。また、透明な支持体を用いた受像
材料につては、特開昭62−209531号公報に記載
がある。受像材料の受像層は、白色顔料、バインダー、
およびその他の添加剤より構成され白色顔料自身あるい
は白色顔料の粒子間の空隙が重合性化合物の受容性を増
す。
【0096】受像層に用いる白色顔料としては、無機の
白色顔料として例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、等の酸化
物、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム
、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
ケイ酸カルシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネ
シウム、リン酸水素マグネシウム等のアルカリ土類金属
塩、そのほか、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、硫化亜鉛、各種クレー、タルク、カオリン、ゼオラ
イト、酸性白土、活性白土、ガラス等が挙げられる。
【0097】有機の白色顔料として、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ベンゾグァナミン樹脂、尿素−ホルマリン
樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂等が
挙げられる。これら白色顔料は単独でまたは併用して用
いても良いが、重合性化合物に対する吸油量の高いもの
が好ましい。
【0098】また、本発明の受像層に用いるバインダー
としては、水溶性ポリマー、ポリマーラテックス、有機
溶剤に可溶なポリマーなどが使用できる。水溶性ポリマ
ーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセル
ロース誘導体、ゼラチン、フタル化ゼラチン、カゼイン
、卵白アルブミン等の蛋白質、デキストリン、エーテル
化デンプン等のデンプン類、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニル
ピラゾール、ポリスチレンスルホン酸等の合成高分子、
その他、ローカストビーンガム、プルラン、アラビアゴ
ム、アルギン酸ソーダ等が挙げられる。
【0099】ポリマーラテックスとして、例えば、スチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリ
レート・ブタジエン共重合体ラテックス、アクリル酸エ
ステルおよび/またはメタクリル酸エステルの重合体ま
たは、共重合体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重
合体ラテックス等が挙げられる。
【0100】有機溶剤に可溶なポリマーとして、例えば
、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙げられる。 上記バインダーの使用方としては、二種以上を使用する
ことができ、さらに、二種のバインダーが相分離を起こ
すような割合で併用することもできる。このような使用
法の例としては、特開平1−154789号公報に記述
がある。
【0101】白色顔料の平均粒子サイズは0.1〜20
μ、好ましくは0.1〜10μであり、塗布量は、0.
1g〜60g、好ましくは、0.5g〜30gの範囲で
ある。白色顔料とバインダーの重量比は、顔料1に対し
バインダー0.01〜0.4の範囲が好ましく、0.0
3〜0.3の範囲がさらに好ましい。受像層には、バイ
ンダー、白色顔料以外にも、以下に述べるようなさまざ
まな添加剤を含ませることができる。
【0102】受像層に熱可塑性化合物を含ませてもよい
。受像層に熱可塑性化合物を含ませる場合は、受像層そ
のものを熱可塑性化合物微粒子の凝集体として構成する
ことが好ましい。上記のような構成の受像層は、転写画
像の形成が容易であり、かつ画像形成後、加熱すること
により光沢のある画像が得られるという利点を有する。 上記熱可塑性化合物については特に制限はなく、公知の
可塑性樹脂(プラスチック)およびワックス等から任意
に選択して用いることができる。ただし、熱可塑樹脂の
ガラス転移点およびワックスの融点は、200℃以下で
あることが好ましい。上記のような熱可塑性化合物微粒
子を含む受像層を有する受像材料については、特開昭6
2−280071号、同62−280739号公報に記
載がある。
【0103】受像層には、光重合開始剤または熱重合開
始剤を含ませておいてもよい。受像材料を用いる画像形
成において、色画像形成物質は、未重合の重合性化合物
と共に転写される。このため、未重合の重合性化合物の
硬化処理(定着処理)円滑な進行を目的として、受像層
に光重合開始剤または熱重合開始剤を添加することがで
きる。なお、光重合開始剤を含む受像層を有する受像材
料については特開昭62−161149号公報に、熱重
合開始剤を含む受像層を有する受像材料については特開
昭62−210444号公報にそれぞれ記載がある。
【0104】以下に本発明の画像形成方法における像様
に露光する工程、像様露光と同時、なるいは像様露光後
、該感光材料を、感光層を塗設していない支持体の面か
ら加熱する工程、および該感光材料の感光層を塗設した
面と受像材料とを重ね合わせて加圧する工程等の一連の
工程について述べる。上記像様に露光する工程における
露光方法としては、様々な露光手段を用いる事ができる
が、一般に可視光を含む輻射線の画像様露光によりハロ
ゲン化銀の潜像を得る。光源の種類や露光量は、ハロゲ
ン化銀の感光波長(色素増感を施した場合は、増感した
波長)や、感度に応じて選択することができる。
【0105】代表的な光源としては、低エネルギー輻射
線源として、自然光、紫外線、可視光、赤外線、蛍光灯
、タングステンランプ、水銀灯、ハロゲンランプ、キセ
ノンフラッシュランプ、レーザー光源(ガスレーザー、
固体レーザー、化学レーザー、半導体レーザーなど)、
発光ダイオード、プラズマ発光管、FOTなどを挙げる
ことができる。特殊な場合には、高エネルギー線源であ
るX線、γ線、電子線などを用いることもできる。
【0106】本発明における感光材料は、特にフルカラ
ーの感光材料の場合には、複数のスペクトル領域に感光
性をもつマイクロカプセルより構成されているため対応
する複数のスペクトル線により画像露光することが必要
である。そのため上記光源は1種類でもよいし2種以上
を組み合わせて用いてもよい。光源の選択に際しては、
感光材料の感光波長に適した光源を選ぶことはもちろん
であるが、画像情報が電気信号を経由するかどうか、シ
ステム全体の処理速度、コンパクトネス、消費電力など
を考慮して選ぶことができる。
【0107】画像情報が電気信号を経由しない場合、例
えば風景や人物などの直接撮影、原画の直接的な複写、
リバーサルフィルム等のポジを通しての露光などの場合
には、カメラ、プリンターや引伸機のようなプリント用
の露光装置、複写機の露光装置などを利用ずることがで
きる。この場合、二次元画像をいわゆる1ショットで同
時露光することもできるし、スリットなどを通して走査
露光することもできる。原画に対して、引き伸ばしたり
縮小することもできる。この場合の光源はレーザーのよ
うな単色の光源ではなくタングステンランプ、蛍光灯の
ような光源を用いるか、複数の単色光源の組み合わせを
用いるのが通常である。
【0108】画像情報を電気信号を経由して記録する場
合には、画像露光装置としては、発光ダイオード、各種
レーザーを熱現像カラー感光材料の感色性に合わせて組
み合わせて用いてもよいし、画像表示装置として知られ
ている各種デバイス(CRT、液晶ディスプレイ、エレ
クトロルミネッセンスディスプレイ、エレクトロクロミ
ックディスプレイ、プラズマディスプレイなど)を用い
ることもできる。この場合、画像情報は、ビデオカメラ
や電子スチルカメラから得られる画像信号、日本テレビ
ジョン信号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、
原画をスキャナーなどで多数の画素に分割して得た画像
信号、磁気テープ、ディスク等の記録材料に蓄えられた
画像信号が利用できる。
【0109】カラー画像の露光に際しては、LED、レ
ーザー、蛍光管などを感材の感色性に合わせて組み合わ
せて用いるが、同じものを複数組み合わせ用いてもよい
し、別種のものを組み合わせて用いてもよい。感光材料
の感色性は写真分野ではR(赤)、G(緑)、B(青)
感光性が通常であるが、近年はUV、IRなどの組み合
わせで用いることも多く、光源の利用範囲が広がってき
ている。たとえば感光材料の感色性が(G、R、IR)
であったり、(R、IR(短波)、IR(長波))、(
UV(短波)、UV(中液)、UV(長波))、(UV
、B、G)などのスペクトル領域が利用される。光源も
LED2色とレーザーの組み合せなど別種のものを組み
合わせてもよい。
【0110】上記発光管あるいは素子は1色毎に単管あ
るいは素子を用いて走査露光してもよいし、露光速度を
速めるためにアレイになったものを用いてもよい。利用
できるアレイとしては、LEDアレイ、液晶シャッター
アレイ、磁気光学素子シャッターアレイなどが挙げられ
る。先に記した画像表示装置としては、CRTのように
カラー表示のものとモノクロ表示のものがあるが、モノ
クロ表示のものをフィルターを組み合わせて数回の露光
を行う方式を採用してもよい。既存の2次元の画像表示
装置は、FOTのように1次元化して利用してもよいし
1画面を数個に分割して走査と組み合せて利用してもよ
い。
【0111】上記の像様に露光する工程によって、マイ
クロカプセルに収容されたハロゲン化銀に潜像が得られ
る。本発明の画像形成方法においては、像様露光と同時
、あるいは像様露光後、該感光材料を熱現像するために
、加熱する工程が含まれる。好ましくは、感光材料の感
光層が塗設されていない支持体の面から加熱する事で熱
現像が行なわれる。
【0112】この加熱手段としては、特開昭61−29
4434号公報記載の感光材料のように、感光材料の感
光層が塗設されていない支持体上の面に発熱体層を設け
て加熱してもよい。さらに特開昭61−147244号
公報記載のように熱板、アイロン、熱ローラーを用いた
り、特開昭62−144166号公報記載のように、熱
ローラーとベルトの間に感光材料をはさんで加熱する方
法を用いてもよい。
【0113】すなわち該感光材料を、感光材料の面積以
上の表面積を有する発熱体と接触させて、全面を同時に
加熱しても良いし、より小さな表面積の発熱体(熱板、
熱ローラー、熱ドラムなど)と接触させ、それを走査さ
せて時間を追って全面が加熱されるようにしても良い。 また上記のように発熱体と感光材料とを直接接触する加
熱方法以外にも、電磁波、赤外線、熱風などを感光材料
にあてて非接触の状態を加熱する事もできる。
【0114】本発明の画像形成方法においては、該感光
材料の、感光層を塗設していない支持体上の面から加熱
することで熱現像が行なわれるが、この時、感光層の塗
設してある面の方は直接空気に接触していても良いが、
熱を逃さないように保温するために、断熱材などでカバ
ーしても良い。この場合感光層中に含まれているマイク
ロカプセルを破壊しないように、感光層には強い圧力(
10kg/cm2 以上)をかけない様にする事が好ま
しい。
【0115】また加熱による熱現像は、像様露光と同時
または像様露光後行なわれるが、像様露光後0.1秒以
上経過してから加熱する事が好ましい。加熱温度は一般
に60℃から250℃、好ましくは80℃から180℃
であり、加熱時間は0.1秒から5秒の間である。
【0116】感光材料は、上記のようにして熱現像を行
い、ハロゲン化銀の潜像が形成された部分またはハロゲ
ン化銀の潜像が形成されない部分の重合性化合物を重合
させることができる。またハロゲン化銀の潜像形成され
た部分に、還元剤との反応で重合禁止剤が生成する場合
には、あらかじめ感光層中に、好ましくはマイクロカプ
セル中に添加してある熱あるいは光重合開始剤を加熱ま
たは光照射する事により分解させ、一様にラジカルを発
生させ、ハロゲン化銀の潜像が形成されない部分の重合
性化合物を重合させることもできる。この場合前に述べ
た像様露光工程、熱現像工程の他に、必要により全面加
熱あるいは全面露光する工程が必要となるが、その方法
は像様露光工程あるいは熱現像工程と同様である。
【0117】本発明の画像形成方法により、感光層上に
ポリマー画像を得た感光材料と受像材料を重ね合せた状
態で加圧する工程により、未重合の重合性化合物を受像
材料に転写し、受像材料上に色画像を得ることができる
。上記の加圧方法としては、従来公知の方法を用いるこ
とができる。
【0118】例えば、プレッサーなどのプレス板の間に
感光材料と受像材料を挟んだり、ニップロールなどの圧
力ローラーを用いて搬送しながら加圧してもよい。ドッ
トインパクト装置などにより断続的に加圧してもよい。 また、高圧に加圧した空気をエアガン等によりふきつけ
たり、超音波発生装置、圧電素子などにより加圧するこ
ともできる。
【0119】加圧に必要な圧力は、前述した様に感光材
料を30℃以上130℃以下の温度で加熱した状態にお
いて20kg/cm2 以上であり、好ましくは50k
g/cm2 以上である。さらに好ましい温度範囲は5
0℃から90℃である。本発明の感光材料はカラーの撮
影およびプリント用感材、印刷感材、コンピューターグ
ラフィックハードコピー感材、複写機用感材等の数多く
の用途があり、本発明の画像形成方法によってコンパク
トで安価な複写機、プリンター、簡易印刷機等の画像形
成システムを作り上げる事がきる。
【0120】
【実施例】
実施例1 ハロゲン化銀乳剤(EB−1)の調製 石灰処理イナートゼラチン20gを蒸留水に添加し、4
0℃で1時間かけて溶解後NaCl  3gを加え、こ
れに1N硫酸を加えてpH3.2に調節した。この液に
I液およびII液を、60℃にてコントロールダブルジ
ェット法を用いpAg=8.5に保ちながら同時にI液
がなくなるまで30分かけて添加した。添加終了後、p
Hを1N  NaOHで6.0に調節しさらに(ATR
−1)4.8mgおよび(SB−1)480mgを添加
し、更に添加後20分から10分かけてKI  4.1
gを含む水溶液100gを等流量で添加した。
【0121】この乳剤に(CK−1)1.1gを加えて
沈降させ水洗して脱塩したのち石灰処理ゼラチン6gを
加えて溶解し、さらに(ATR−1)の72%水溶液3
ccを加えpHを6.2に調節した。平均粒子サイズ0
.22μm、変動係数22%の単分散14面体沃臭化銀
乳剤(EB−1)520gを調製した。 I液 AgNO3           120g蒸留水  
            550ccII液 KBr                85g蒸留水
              550cc
【0122】
ハロゲン化銀乳剤(EG−1)の調製ハロゲン化銀乳剤
(EG−1)と同様にただし、I液とII液の添加時間
を25分とし、また(SB−1)の換わりに(SG−1
)430mgを添加した。平均粒子サイズ0.18μm
  変動係数24%の単分散沃臭化銀乳剤(EG−1)
500gを調製した。
【0123】ハロゲン化銀乳剤(ER−1)の調製ハロ
ゲン化銀乳剤(EG−1)と同様にただし(SG−1)
の換わりに、(SR−1)450mgおよび(SR−3
)100mgを添加した。平均粒子サイズ0.18μm
  変動係数22%の単分散沃臭化銀乳剤(ER−1)
550gを調製した。
【0124】
【化13】
【0125】
【化14】
【0126】(CK−1)  ポリ(イソブチレン−コ
−マレイン酸モノナトリウム)
【0127】固体分散物(KB−1)の調製300ml
の分散コンテナ中に石灰処理ゼラチンの5.4%水溶液
110g、ポリエチレングリコール(平均分子量200
0)の5%水溶液20g、塩基プレカーサー(BG−1
)70gおよび直径0.5〜0.75mmのガラスビー
ズ200mlを加え、ダイノミルを用いて3000r.
p.m.にて20分間分散し、2N硫酸でpHを6.5
に調整して粒径1.0μm以下の塩基プレカーサー(B
G−1)の固体分散物(KB−1)を得た。
【0128】
【化15】
【0129】顔料分散物(GY−1)の調製重合性化合
物(MN−2)255gに、マイクロリスエロー4GA
(商品名、チバガイギー社製)45gを混ぜ、アイガー
・モーターミル(アイガー・エンジニアリング社製)を
使用して毎分5000回転で1時間攪拌し、分散物(G
Y−1)を得た。
【0130】顔料分散物(GM−1)の調製重合性化合
物(MN−2)255gに、マイクロリスレッド3RA
(商品名、チバガイギー社製)45gを混ぜ、アイガー
・モーターミル(アイガー・エンジニアリング社製)を
使用して毎分5000回転で1時間攪拌し、分散物(G
M−1)を得た。
【0131】顔料分散物(GC−1)の調製重合性化合
物(MN−1)255gに、銅フタロシアニン(CI 
Pigment  15)45g、ソルスパース500
0(ICI社製)1.13g、ソルスパース24000
(ICI社製)3.37gを混ぜ、アイガー・モーター
ミル(アイガー・エンジニアリング社製)を使用して毎
分5000回転で1時間攪拌し、分散物(GC−1)を
得た。
【0132】感光製組成物(PB−1)の調製顔料分散
物(GY−1)45gにコポリマー(1P−1)の(S
V−1)20%(重量%)溶液を9g、(RD−1)2
.3g、(RD−2)6.2g、(FF−3)の(SV
−1)0.5%(重量%)溶液を1gおよび(ST−1
)5gを加え、溶解させて油性溶液を調製した。この溶
液にハロゲン化銀乳剤(EB−1)3.8gと、固体分
散物(KB−1)24gを加え、60℃に保温しながら
、40φのディゾルバーを用いて毎分10000回転で
5分間攪拌し、W/Oエマルジョンの感光製組成物(P
B−1)を得た。
【0133】感光製組成物(PG−1)の調製顔料分散
物(GM−1)45gにコポリマー(1P−1)の(S
V−1)20%(重量%)溶液を9g、(RD−1)2
.3g、(RD−2)3.1g、(FF−3)の(SV
−1)0.5%(重量%)溶液を1gおよび(ST−1
)5gを加え、溶解させて油性溶液を調製した。この溶
液にハロゲン化銀乳剤(EG−1)3.8gと、固体分
散物(KB−1)24gを加え、60℃に保温しながら
、40φディゾルバーを用いて毎分10000回転で5
分間攪拌し、W/Oエマルジョンの感光性組成物(PG
−1)を得た。
【0134】感光性組成物(PR−1)の調製顔料分散
物(GC−1)45gに、コポリマー(1P−1)の(
SV−1)20%(重量%)溶液を9g、(RD−1)
2.3g、(RD−2)6.2g、(FF−3)の(S
V−1)0.5%(重量%)溶液を1gおよび(ST−
1)5gを加え、溶解させて油性溶液を調製した。この
溶液にハロゲン化銀乳剤(ER−1)3.8gと、固体
分散物(KB−1)24gを加え、50℃に保温しなが
ら、40φディゾルバーを用いて毎分10000回転で
5分間攪拌し、W/Oエマルジョンの感光製組成物(P
R−1)を得た。
【0135】
【化16】
【0136】
【化17】
【0137】
【化18】
【0138】感光性マイクロカプセル分散液(CB−1
)の調製 ポリマー(2P−1)の15%水溶液4gに水を36g
加え、混合した液を2N硫酸でpH5.0に調整した。 この液にポリマー(2P−2)の10%水溶液60gを
加え、60℃で30分間混合した。この混合液を上記感
光性組成物(PB−1)に加え、40φディゾルバーを
用いて60℃で毎分7000回転で20分間攪拌し、W
/O/Wエマルジョンの状態の乳化物を得た。
【0139】別に、メラミン31.5gにホルムアルデ
ヒド37%水溶液を52.2gおよび水170.3gを
加え、60℃に加熱し、30分間攪拌して透明なメラミ
ン・ホルムアルデヒド初期縮合物の水溶液を得た。この
初期縮合物25gを25℃に冷却した上記W/O/Wエ
マルジョン148gに加え、プロペラ羽根で1200r
pmで攪拌しながら2N硫酸を用いてpH5.0に調整
した。
【0140】次いで、この液を30分間で70℃になる
よう昇温し、更に30分間攪拌した。これに尿素の40
%水溶液を10.3g加え、2N硫酸でpHを3.5に
合わせ、更に40分間、70℃での攪拌を続けた。この
液を25℃に冷却後、2Nの水酸化ナトリウム水溶液を
用いてpH6.5に調整して、メラミン・ホルムアルデ
ヒド樹脂をカプセル壁とする。感光性マイクロカプセル
分散液(CB−1)を調製した。
【0141】感光製マイクロカプセル分散液(CG−1
)の調製 ポリマー(2P−1)の15%水溶液4gに水を26g
加え、混合した液を2N硫酸でpH5.0に調整した。 この液にポリマー(2P−2)の10%水溶液70gを
加え、60℃で30分間混合した。この混合液に上記感
光性組成物(PG−1)を加え、40φディゾルバーを
用いて60℃で毎分5000回転で20分間攪拌し、W
/O/Wエマルジョンの状態の乳化物を得た。
【0142】次いで(CB−1)の調製と同様にしてメ
ラミン・ホルムアルデヒド初期縮合物を加えカプセル化
することにより、感光性マイクロカプセル分散液(CG
−1)を調製した。
【0143】感光性マイクロカプセル分散液(CR−1
)の調製 ポリマー(2P−1)の15%水溶液4gに水を36g
加え、混合した液を2N硫酸でpH5.0に調整した。 この液にポリマー(2P−2)の10%水溶液60gを
加え、60℃で30分間混合した。この混合液に上記感
光性組成物(PR−1)を加え、40φディゾルバーを
用いて50℃で毎分5000回転で20分間攪拌し、W
/O/Wエマルジョンの状態の乳化物を得た。
【0144】次いで(CB−1)の調製と同様にして、
メラミン・ホルムアルデヒド初期縮合物を加え、カプセ
ル化することにより、感光性マイクロカプセル分散液(
CR−1)を調製した。 ポリマー(2P−1)    ポリビニルベンゼンスル
フィン酸カリウム ポリマー(2P−2)    ポリビニルピロリドンK
−90
【0145】感光材料101の作成 感光性マイクロカプセル(CB−1)24g、(CG−
1)36g、(CR−1)57.6gを混合した液に、
界面活性剤(WW−1)0.5g、界面活性剤(WW−
2)の10%水溶液1.3g、DVA  KL318(
クラレ製、カルボキシ変性PVA)の10%水溶液25
gを加え、40℃で混合した。
【0146】この塗布液を厚さ25μのポリエチレンテ
レフタレートフィルムにアルミニウムを蒸着した支持体
のアルミニウム蒸着面に、エクストルージョン法により
、塗布量131cc/m2となるよう塗布し、60℃で
乾燥後、25℃、65%の条件で塗布面が内側になるよ
う巻き取った。この感光材料を25℃、55%の条件の
下でアルミをラミネートした防湿性の袋に封入した。
【0147】
【化19】
【0148】受像材料(RS−1)の作成炭酸カルシウ
ム(PC700、白石工業(株)製)240g、界面活
性剤(ポイズ520、花王(株)製)5.6g、および
水354.4mlを攪拌混合したのち、分散機(商品名
:ウルトラディスパーザー(LK−41型)、ヤマト化
学製)を用いて毎分8000回転で3分間分散した。こ
の分散液52gと、10%ポリビニルアルコール(PV
A−117、(株)クラレ製)水溶液52gとを混合し
、さらに下記の界面活性剤の1%水溶液4mlおよび水
22mlを加え、受像層形成用塗布液を調製した。
【0149】この塗布液を坪量80g/m2の紙支持体
(JIS−P−8207により規定される繊維長分布と
して24メッシュ残分の重量%と42メッシュ残分の重
量%との和が30乃至60%であるような繊維長分布を
有する原紙を用いた紙支持体〔特開昭63−18623
9号公報参照〕)上に65g/m2となるように均一に
塗布した後、60℃乾燥して受像材料(RS−2)を作
成した。
【0150】
【化20】
【0151】画像形成 以下の実験は25℃、50%の条件下で実施した。防湿
袋から取り出した感光材料101を色温度3100Kに
調節したハロゲンランプを用い、連続的に変化する0〜
4.0の透過濃度を有するウェッジおよび濃度1.0の
NDフィルターおよびグレーバランスを合わせるように
イエローとマゼンタのCCフィルター(富士フイルム製
)を通し20000lux、1秒の露光条件にて露光し
た。露光して30秒後、該感光材料の塗布された反対面
側から150℃に加熱した排気装置付き熱現像機にて2
秒間加熱現像した。
【0152】加熱して2秒後、受像材料(RS−1)と
塗布面同士を重ね合わせた該感光材料を3m/min 
の速度で、70℃に加熱した直径15mmの加圧転写用
ローラーに該感光材料の支持体面が接する様にして、圧
力3000kg/cm2 にて通し、加熱加圧転写を行
なった。通過後すぐに感光材料から受像材料を剥離した
ところ、受像材料上に鮮明なポジ画像を得た。この画像
の濃度を“ X−Rite  310”で測定したとこ
ろ、最高濃度1.25、最低濃度0.08であった。
【0153】実施例2 実施例1の感光材料において、その支持体のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの厚さを12μmにする以外
は全て実施例1と同様な感光材料と受像材料を用い、実
施例1と同様に画像形成を行なった。この画像の濃度は
、最高濃度1.28、最低濃度0.09であり、実施例
1と同様の良好な画像を得た。
【0154】比較例1 実施例1と同様の感光材料と受像材料を用い、加熱転写
ローラーの温度を25℃にする以外は実施例1と同様に
画像形成を行なった。この画像の濃度は、最高濃度0.
90、最低濃度0.10であり、実施例1に比べ画質が
低い。
【0155】比較例2 実施例1と同様の感光材料と受像材料を用い、加熱転写
の圧力を15kg/cm2 にする以外は実施例1と同
様に画像形成を行なった。この画像の濃度は、最高濃度
0.82、最低濃度0.07であり、画像にムラもみら
れ、実施例1に比べ画質が低い。
【0156】比較例3 実施例1と同様の感光材料と受像材料を用い、加圧転写
ローラーの直径を60mmにする以外は、実施例1と同
様に画像形成を行なった。この画像の濃度は、最高濃度
1.35、最低濃度0.11と良好な画像が得られるが
、加圧転写ローラーの重量が約16倍となり、駆動系も
実施例1の装置よりも大型のものが必要とされた。
【0157】比較例4 実施例1と同様の感光材料と受像材料を用い、加圧転写
ローラーの回転線速を40m/min とする以外は、
実施例1と同様に画像形成を行なった。この画像の濃度
は、最高濃度0.97、最低濃度0.08であり、画像
にムラも見られ、実施例1に比べ画質は低い。以上の結
果から本実施例の優れていることがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に少なくともハロゲン化銀、
    還元剤、顔料、重合性化合物および塩基プレカーサーを
    内包した感光性マイクロカプセルを含む感光層を塗設し
    た感光材料を、像様露光して潜像を形成させた後、熱現
    像により上記潜像が形成された部分さらに全面加熱ある
    いは露光により上記潜像が形成されない部分の重合性化
    合物を重合させた後、該感光材料を受像材料と重ね合わ
    せた状態で30℃以上130℃以下の温度で加熱しなが
    ら、20kg/cm2 以上500kg/cm2 以下
    の圧力で加圧転写して画像を得る画像形成方法。
  2. 【請求項2】  加圧転写時に用いるローラーの直径が
    5mm以上40mm以下であることを特徴とする請求項
    1の画像形成方法。
  3. 【請求項3】  加圧転写用ローラーの回転線速が、0
    .3m/min 以上30m/min 以下であること
    を特徴とする請求項1の画像形成方法。
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