JPH04348125A - ポリエステルアミド樹脂およびそれを含有する塗装鋼板用塗料組成物 - Google Patents

ポリエステルアミド樹脂およびそれを含有する塗装鋼板用塗料組成物

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JPH04348125A
JPH04348125A JP12966791A JP12966791A JPH04348125A JP H04348125 A JPH04348125 A JP H04348125A JP 12966791 A JP12966791 A JP 12966791A JP 12966791 A JP12966791 A JP 12966791A JP H04348125 A JPH04348125 A JP H04348125A
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acid
polyester
mol
amide resin
coating composition
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JP12966791A
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Yoko Furuta
洋子 古田
Akane Narita
成田 あかね
Joshin Kuwata
桑田 浄伸
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリエステルア
ミド樹脂及びそれを含有する金属への優れた密着性、高
い光沢と硬度、良好な折曲げ加工性と耐溶剤性を有し、
特に低温における折曲げ加工性に優れた塗装鋼板用塗料
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛メッキ鋼板、冷延鋼板、アルミニウ
ムメッキ鋼板等に加工前に塗装を施したプレコート鋼板
(以下PCMと略す)は、塗装工程が簡便であること、
均一な美しい塗膜が得られること、コストダウンができ
ることなどの利点を有することから、屋根材、外壁材、
家庭用電気製品、事務用品等に近年その使用が増えてき
ている。特に最近は、より要求性能の厳しい家電製品用
の需要の伸びが大きい。
【0003】PCMには高度の加工性が要求されるため
、PCM塗料用樹脂としては、加工性の良好な共重合ポ
リエステル樹脂が使用されるようになってきた。このよ
うな共重合ポリエステル樹脂を使用した塗料の例として
次のものが知られている。芳香族ジカルボン酸及び脂肪
族ジカルボン酸とアルキレングリコールよりなる共重合
ポリエステル樹脂に、アルキルエーテル化ホルムアルデ
ヒド樹脂を配合した塗料組成物が特公昭61−3235
1号公報に開示されている。また、多官能成分を共重合
した芳香族共重合ポリエステル樹脂にアルキルエーテル
化ホルムアルデヒド樹脂を配合した塗料組成物が特公昭
57−23714号公報に開示されている。さらにシク
ロヘキサンジカルボン酸のような脂環族ジカルボン酸を
共重合したポリエステル樹脂とアミノ樹脂を含有する塗
料組成物が、特開平2−58559号公報に開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特公昭61−32
351号公報に開示された塗料および前記特開平2−5
8559号公報に開示された塗料は、メチル化メラミン
樹脂等の硬化剤の添加量が少ない場合には、加工性に優
れたものであるが、この場合は硬度が低く耐溶剤性や耐
汚染性も不足している。硬化剤の量を増やすと硬度は上
がるが加工性の低下が大きく、硬度と加工性のバランス
には限界がある。また前記特公昭57−23714号公
報に開示された塗料は、硬度がある程度高いもので、光
沢等も良好であるが加工性が低く、特に冬季や寒冷地に
おいて加工時の温度が低い場合の加工性がきわめて不十
分である。このように家電製品等の高級品に使用できる
高硬度で優れた加工性、特に室温以下の低温における加
工性が優れたPCM塗料用組成物は得られていない現状
にある。
【0005】よって本発明は硬度が高く、光沢をはじめ
密着性、耐溶剤性、耐汚染性が良好で、加工性、特に室
温以下の温度における加工性に優れた塗膜を形成する塗
装鋼板用塗料を提供する目的でなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、上記の目的は
塗料用溶剤に対する溶解性の優れる新規なポリエステル
アミド樹脂(A)およびこれと、アミノ樹脂(B)を含
有することを特徴とする塗装鋼板用塗料組成物によって
達成されることを見いだした。
【0007】すなわち本発明はエチレングリコール10
〜80モル%、その他のグリコール20〜90モル%か
らなるグリコール成分と、芳香族二塩基酸20〜97モ
ル%、その他の二塩基酸3〜80モル%からなる二塩基
酸成分より形成されるポリエステル単位(a)20〜9
9重量%と、ポリドデカンアミドおよび/またはポリウ
ンデカンアミドであるポリアミド単位(b)1〜80重
量%からなり、ο−ジクロルベンゼン/フェノール(容
量比4/6)の混合溶媒を用い、濃度1.0%で測定し
た還元比粘度(ηsp/C)が0.1〜1.2 dl/
g であるポリエステルアミド樹脂およびこれとアミノ
樹脂を含有する塗装鋼板用塗料組成物である。
【0008】以下、本発明の構成を詳述する。
【0009】本発明の新規なポリエステルアミド樹脂(
A)は、ポリエステル単位(a)とポリアミド単位(b
)からなる。
【0010】ポリエステル単位(a)は、エチレングリ
コール10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%
、その他のグリコール20〜90モル%、好ましくは3
0〜80モル%からなるグリコール成分と、芳香族二塩
基酸20〜97モル%、好ましくは40〜97モル%、
さらに好ましくは50〜95モル%、その他の二塩基酸
3〜80モル%、好ましくは3〜60モル%、さらに好
ましくは5〜50モル%からなる二塩基酸成分より合成
される。エチレングリコールが全グリコール成分中に占
める割合が10モル%未満である場合、あるいは80モ
ル%を超える場合は、いずれも塗料用溶剤に対する溶解
性が不十分となる。
【0011】エチレングリコールと組み合わせて用いる
その他のグリコールとしては、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジ
オール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オールのごとき脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールのごとき脂環族グリコール、ビスフェ
ノールAのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキ
サイド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキサイド
あるいはプロピレンオキサイド付加物のごとき芳香族グ
リコールなどを挙げることができ、これらの中から1種
または2種以上を選んで使用する。これらの中でもネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加
物、ビスフェノールSのエチレンオキサイドあるいはプ
ロピレンオキサイド付加物などが好ましい。
【0012】芳香族二塩基酸が全二塩基酸成分中に占め
る割合が20モル%未満である場合は、塗膜の硬度が十
分に上がらず、また耐溶剤性や耐汚染性が良くない。9
7モル%を超えると低温における加工性が不十分となる
【0013】芳香族二塩基酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸などを
挙げることができ、これらの中から1種または2種以上
を選んで使用する。低級アルキルエステルになっている
ものの使用も可能である。  十分な塗膜硬度及び塗膜
強度を得るために、芳香族二塩基酸成分の一つとしてテ
レフタル酸を用いることが好ましい。テレフタル酸と組
み合わせて好ましく用いられる芳香族二塩基酸としては
イソフタル酸を挙げることができる。
【0014】その他の二塩基酸は全二塩基酸成分に対し
て3〜80モル%用いる。その他の二塩基酸としては脂
肪族二塩基酸および脂環族二塩基酸を挙げることができ
る。
【0015】脂肪族二塩基酸としては、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カンジオン酸、α,ω−オクタデカンジカルボン酸、ダ
イマー酸などを挙げることができ、これらの中から1種
または2種以上を選んで使用する。これらの中でもアジ
ピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などが好ましい
【0016】脂環族二塩基酸としては、水添テレフタル
酸、水添イソフタル酸、水添オルトフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸の水添物、4,4′−ジフェニ
ルジカルボン酸の水添物などを挙げることができ、これ
らの中から1種または2種以上を選んで使用する。これ
らの中でも水添テレフタル酸、水添イソフタル酸が好ま
しい。脂肪族二塩基酸と脂環族二塩基酸を併用すること
も可能である。
【0017】本発明のポリエステル単位(a)は、エチ
レングリコールと、上記したような好ましいグリコール
と、好ましい芳香族二塩基酸と、好ましい二塩基酸を組
み合わせた非晶性共重合ポリエステルであることが好ま
しい。
【0018】場合によっては少量の3価以上のポリカル
ボン酸及び/あるいは3価以上のポリオールを共重合す
ることも可能である。
【0019】3価以上の多塩基酸としてはトリメリット
酸、ピロメリット酸などが挙げられる。また3価以上の
ポリオールとしてはグリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらの多
塩基酸やポリオールはそれぞれ二塩基酸あるいはグリコ
ールに対して0〜10モル%の範囲で用いるのが好まし
い。
【0020】またポリアミド単位(b)はポリドデカン
アミド及び/もしくはポリウンデカンアミドであり、1
2−アミノドデカン酸及び/もしくは11−アミノウン
デカン酸から形成されるものである。
【0021】本発明のポリエステルアミド樹脂(A)は
、ポリエステル単位(a)20〜99重量%、好ましく
は40〜97重量%、さらに好ましくは50〜97重量
%と、ポリアミド単位(b)1〜80重量%、好ましく
は3〜60重量%、さらに好ましくは3〜50重量%と
からなる。ポリエステル単位(a)が20重量%未満と
なると塗料用溶剤溶解性が低下し、塗料用樹脂として用
いることができない。またポリアミド単位(b)が1重
量%未満となると、塗膜の室温および低温における折り
曲げ加工性や耐溶剤性が低下する。
【0022】ポリエステル単位(a)とポリアミド単位
(b)は、ポリエステルアミド樹脂(A)中に共重合比
に応じて統計的な分布で存在する。
【0023】本発明のポリエステルアミド樹脂(A)は
、エチレングリコール10〜80モル%、その他のグリ
コール20〜90モル%からなるグリコール、芳香族二
塩基酸あるいはその低級アルキルエステル誘導体、その
他の二塩基酸あるいはその低級アルキルエステル誘導体
、12−アミノドデカン酸及び/もしくは11−アミノ
ウンデカン酸を溶融重合することによって製造される。 具体的な方法を示すと、芳香族二塩基酸およびその他の
二塩基酸を、それに対し1.05〜2.0倍モルのグリ
コール及び12−アミノドデカン酸及び/もしくは11
−アミノウンデカン酸とともに、通常のエステル化触媒
の存在下において約150〜240℃の温度で常圧下加
熱反応させるか、あるいは触媒を使用しないで約240
〜260℃の温度で加圧下加熱反応させる。出発原料と
して芳香族二塩基酸およびその他の二塩基酸の低級アル
キルエステル化合物を用いる場合は、通常のエステル交
換触媒の存在下において約150〜240℃の温度で常
圧下加熱反応させる。次いで10mmHg以下、好まし
くは1mmHg以下の減圧下に220〜290℃で加熱
重縮合する。この際、重合触媒を用いることが好ましい
。ポリエステル単位(a)を形成する成分のみを用いて
エステル化反応あるいはエステル交換反応を行った後、
ポリアミド単位(b)を形成する12−アミノドデカン
酸及び/もしくは11−アミノウンデカン酸を添加し、
200〜240℃でN2 シール下、1〜2時間予備反
応を行った後、減圧下に重縮合してもよい。またポリア
ミド単位(b)の原料である12−アミノドデカン酸は
その単独使用が好ましいが、その一部をラウロラクタム
の形で用いることもできる。
【0024】エステル化触媒としてはチタン化合物、ス
ズ化合物及び鉛化合物等を、エステル交換触媒としては
亜鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物などを、
重合触媒としてはアンチモン化合物、チタン化合物、亜
鉛化合物、スズ化合物、ゲルマニウム化合物などを挙げ
ることができる。重合触媒とともに、りん化合物を用い
ると更に重合反応性やポリマの色調が向上する。
【0025】このようにして還元比粘度0.1〜1.2
dl/g 、好ましくは0.2〜1.0dl/g のポ
リエステルアミド樹脂(A)を製造する。
【0026】本発明のポリエステルアミド樹脂はその分
子鎖中に特定の化学構造のポリエステル単位と脂肪族ポ
リアミド単位を有しており、この効果によって塗料用溶
剤に対する溶解性のよい樹脂が得られ、また塗膜の硬度
と加工性のバランスや、特に室温以下の低温における加
工性が改良されたものである。
【0027】本発明で用いられるアミノ樹脂(B)とは
、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素等にホルムアルデ
ヒドあるいはパラホルムアルデヒドを付加反応して得ら
れる熱硬化性樹脂、及びそのメチロール基の一部もしく
は全部をアルキルエーテル化したものである。具体的に
はメチロールメラミン、メチロールベンゾグアナミン、
メチロール尿素、メトキシ化メチロールメラミン、メト
キシ化メチロールベンゾグアナミン、メトキシ化メチロ
ール尿素、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化
メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロール尿
素等が挙げられる。これらの中でもアルキルエーテル化
されたものが好ましく、特に好ましいのはメトキシ化メ
チロールメラミンまたはブトキシ化メチロールメラミン
で、それぞれ単独、または併用して使用することができ
る。
【0028】本発明の塗料用組成物の配合割合に特に制
限はないがポリエステルアミド樹脂(A)50〜95重
量部、特に好ましくは60〜90重量部とアミノ樹脂(
B)5〜50重量部、特に好ましくは10〜40重量部
を含有するものが好ましい。
【0029】本発明の塗料用組成物には必要に応じて硬
化触媒、顔料、着色剤、レベリング剤、耐候剤等を添加
してもよい。
【0030】本発明の塗料用組成物は一般には有機溶剤
に溶解して使用されるものである。有機溶剤としてはト
ルエン、キシレン、”ソルベッソ”#100、”ソルベ
ッソ”#150、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、ノルマル酢
酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート、イソホロン、ブタノール、オクタノー
ル、ブチルカルビトール等からその溶解性、蒸発速度、
経済性などによって任意に選ぶことができる。
【0031】本発明の塗料用組成物の製造にはボールミ
ル、インペラーディスパーサー、サンドグラインドミル
、ロールミル、ペイントコンディショナー等の混合機が
用いられる。塗装はロール塗り、ロールコーター、スプ
レー塗装、靜電塗装等の方法で行われる。焼付け温度及
び時間は鋼板の大きさ、厚さ、塗料の硬化性等によって
適宜選択する。
【0032】
【実施例】以下実施例によって本発明を説明する。なお
実施例中の部はすべて重量基準である。
【0033】また、実施例及び比較例中に示される各測
定項目は以下の方法に従った。
【0034】・ガラス転移温度 DSCで測定した。
【0035】・還元比粘度 樹脂0.25gをο−ジクロルベンゼン/フェノール(
容量比4/6)25mlに溶解し25℃で測定した。
【0036】・光沢 グロスメーターを用いて60゜反射率を測定した。
【0037】・密着性 塗膜上に一辺が1mmの正方形100個からなるゴバン
目状の基板に達する傷をカッターナイフを用いてつけセ
ロテープを圧着した後、勢いよくはがし剥離せずに残っ
たゴバン目の数を測定した。
【0038】・鉛筆硬度 三菱ユニを用いJIS  K5410に基づいて測定し
た。
【0039】・加工性 各測定温度雰囲気において、折曲げ試験機を用いて塗装
鋼板を180゜折曲げ、屈曲部に発生するクラックを3
0倍のルーペで観察した。この際、折曲げ部分に同じ板
厚のものを何枚か挟んで試験し挟んだ枚数(R)をRT
と表わした。観察結果はクラックを生じないものの中で
、もっとも挟んだ鋼板の枚数の少ないものを表わした。 Rが少ないほど加工性が良好である。
【0040】・耐溶剤性(耐MEKラビング性)メチル
エチルケトンをしみこませたガーゼで塗膜をこすり、基
板が艶引けするまでの回数で示した。
【0041】・耐汚染性 赤、黒、青のマジックインキで塗面に着色し、24時間
後にn−ブタノールをしみこませたガーゼで拭き取り着
色の程度を観察した。結果は次のように表わした。
【0042】 ◎:極めて良好(インキ跡なし) ○:良好 △:やや不良 ×:不良(インキ跡明らかに残る) 実施例1〜6 テレフタル酸374部、イソフタル酸374部、セバシ
ン酸101部、エチレングリコール186部、ネオペン
チルグリコール312部を撹拌機と精留管を備えた反応
容器に仕込み、加圧下240℃で4時間エステル化反応
を行った。次に十分に窒素置換を行ったヘリカルリボン
型撹拌翼を備えた反応容器に移し、12−アミノドデカ
ン酸57部を加え、240℃で1時間予備反応を行ない
、酢酸亜鉛0.5部、三酸化アンチモン0.1部、りん
酸0.1部を添加したのち、昇温及び減圧プログラムに
従って約1時間をかけて275℃、1mmHg以下の反
応条件にもっていった。その状態で2時間30分重縮合
反応を行い、淡黄色透明のポリエステルアミド樹脂(A
−1)を得た。ポリエステルアミド樹脂(A−1)のガ
ラス転移温度は42℃、還元比粘度は0.63dl/g
 であった。元素分析により求めたポリドデカンアミド
からなるポリアミド単位の割合は5重量%であり、 1
H−NMRスペクトルから求めたポリエステル単位の組
成比は、酸成分がテレフタル酸/イソフタル酸/セバシ
ン酸=45/45/10(モル比)、グリコール成分が
エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=50/
50(モル比)であった。
【0043】以下、同様にしてポリエステル部分の組成
比が表1に示され、ポリエステル単位とポリアミド単位
の重量比が表2に示されるポリエステルアミド樹脂(A
−2)〜(A−6)を製造した。これらのポリエステル
アミド樹脂をシクロヘキサノン/”ソルベッソ”#15
0(重量比50/50)混合溶媒に固形分濃度40重量
%となるように加え、80℃に加熱して塗料用溶剤に対
する溶解性を調べた。結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表2から明らかな様に、いずれのポリエス
テルアミド樹脂も完全に溶解し、溶液は室温に冷却した
後も流動性を保っていた。
【0047】比較例1〜4 実施例1と同様の方法でポリエステル部分の組成比が表
3に示され、ポリエステル単位とポリアミド単位の重量
比が表4に示されるポリエステルアミド樹脂(A−7)
〜(A−10)を製造した。これらのポリエステルアミ
ド樹脂について実施例1と同様に塗料用溶剤に対する溶
解性を調べた。結果を表4に示す。
【0048】表4から明かな様に、不溶のものや冷却後
に固化するものなど満足な溶解性が得られなかった。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】参考例1〜6芳香族二塩基酸以外の二塩基
酸を用いないこと、あるいは芳香族二塩基酸を本発明の
請求範囲より少なく用いること以外は、実施例1と同様
にして、ポリエステル部分の組成比が表5に示され、ポ
リエステル単位とポリアミド単位の重量比が表6に示さ
れる共重合ポリエステルアミド樹脂(A−11)〜(A
−16)を製造した。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】参考例7〜11 ポリアミド単位形成成分を用いないこと以外は、実施例
1と同様にして、ポリエステル部分の組成比が表7に示
され、ガラス転移温度等が表8に示される共重合ポリエ
ステル樹脂■〜■を製造した。
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】実施例7〜12 実施例1で得たポリエステルアミド樹脂(A−1)10
0部を、シクロヘキサノン/”ソルベッソ”#150(
重量比50/50)混合溶媒150部に溶解した。この
溶液100部、酸化チタン47部、メトキシ化メチロー
ルメラミン(”サイメル”325、三井サイアナミド社
製、固形分80%)9部、上記混合溶媒32部及びガラ
スビーズを加え、ペイントコンディショナーを用いて顔
料を分散させたのち、ガラスビーズを除去して塗料組成
物とした。ポリエステルアミド樹脂(A−1)を(A−
2)〜(A−6)にかえ、メトキシ化メチロールメラミ
ンとして”サイメル”325あるいは”サイメル”30
3(三井サイアナミド社製、固形分98%以上)を用い
て、表9に示す塗料配合組成で同様に塗料組成物を製造
した。なお”サイメル”303を使用する場合は、触媒
としてρ−トルエンスルホン酸を”サイメル”303に
対して0.8重量%使用した。得られた各塗料組成物を
70×150×0.5mmの大きさの電気亜鉛メッキ鋼
板クロメート処理品に、膜厚約20μmとなるようにバ
ーコーターで塗布したのち、230℃で5分間焼付けを
行った。得られた塗装鋼板の試験結果を表10に示す。
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】表10より明かなように、本発明のポリエ
ステルアミド樹脂を用いた塗装鋼板は、硬度と加工性の
バランスが良好で、特に低温における加工性に優れる。
【0061】比較例5〜10 ポリエステルアミド樹脂(A−11)〜(A−16)を
用い、表11に示す配合で実施例7と同様に塗料組成物
とし塗膜物性を評価した。結果を表12に示す。
【0062】
【表11】
【0063】
【表12】
【0064】表12の結果から明かなように、比較例5
〜10の塗膜は実施例7〜12の塗膜に比べて硬度と加
工性のバランスが悪く、特に低温加工性が劣っている。
【0065】比較例11〜15 共重合ポリエステル樹脂■〜■を用い、表13に示す配
合で実施例7と同様に塗料組成物とし塗膜物性を評価し
た。結果を表14に示す。
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】
【0068】表14の結果から明かなように、比較例1
1〜15の塗膜は実施例7〜12の塗膜に比べて硬度と
加工性のバランスが悪く、特に低温加工性と耐溶剤性が
劣っている。
【0069】
【発明の効果】本発明の新規なポリエステルアミド樹脂
は、塗料用溶剤に対する優れた溶解性を有し、上述の製
造方法により好ましい重合度の好ましい共重合体を得る
ことができる。更に、本発明の塗装鋼板用塗料組成物は
、硬度と加工性のバランスが良く、特に低温加工性に優
れた塗膜を形成する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレングリコール10〜80モル%、そ
    の他のグリコール20〜90モル%からなるグリコール
    成分と、芳香族二塩基酸20〜97モル%、その他の二
    塩基酸3〜80モル%からなる二塩基酸成分より形成さ
    れるポリエステル単位(a)20〜99重量%と、ポリ
    ドデカンアミドおよび/またはポリウンデカンアミドで
    あるポリアミド単位(b)1〜80重量%からなり、ο
    −ジクロルベンゼン/フェノール(容量比4/6)の混
    合溶媒を用い、濃度1.0%で測定した還元比粘度(η
    sp/C)が0.1〜1.2dl/g であるポリエス
    テルアミド樹脂。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリエステルアミド樹脂(
    A)と、アミノ樹脂(B)を含有することを特徴とする
    塗装鋼板用塗料組成物。
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