JPH04341393A - 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法 - Google Patents

水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法

Info

Publication number
JPH04341393A
JPH04341393A JP14375591A JP14375591A JPH04341393A JP H04341393 A JPH04341393 A JP H04341393A JP 14375591 A JP14375591 A JP 14375591A JP 14375591 A JP14375591 A JP 14375591A JP H04341393 A JPH04341393 A JP H04341393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
ion
cyano complex
ions
complex ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14375591A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Narita
榮一 成田
Toshihide Yamagishi
山岸 俊秀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nitto Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP14375591A priority Critical patent/JPH04341393A/ja
Publication of JPH04341393A publication Critical patent/JPH04341393A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶液中の鉄シアノ錯
イオンの除去法に関し、更に詳しくは、化学工業、メッ
キ工業、鉄鋼業、食品工業などの各種産業設備から排出
される水溶液中に含まれる鉄シアノ錯イオンの除去法に
関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、シアン含有液の一般的な処理法とし
てはアルカリ塩素法が広く利用されている。この方法は
液をアルカリ性にしたのち、塩素(Cl2)、次亜塩素
酸ソーダ(NaClO)などの酸化剤を加えてシアンを
酸化分解するものである。しかし液中の鉄シアノ錯イオ
ンは鉄イオンとシアンイオンとの結合が強固であるため
、通常のアルカリ塩素法では容易に分解されず、酸化分
解が困難である。また、このような鉄シアノ錯イオンを
含む溶液の処理法として、種々の方法が提案されている
。たとえば、特開昭48−101759号公報には硫酸
亜鉛と塩化第二鉄とを所定割合で混合した溶液をpH9
〜10の範囲下で添加して不溶性鉄シアノ錯塩を生成さ
せ、除去する方法、特公平1−37192号公報には亜
鉛塩と微量の銅成分の存在下で還元剤を作用させて鉄シ
アノ錯塩を沈殿除去する方法、特開昭64−30693
号公報には第一鉄塩と銅塩とを反応させ、アルカリ性下
に難溶性塩を生成させ分離する方法、特開平1−215
393号公報には亜鉛を作用させたのちアルカリ塩素法
、オゾン酸化法などで酸化分解する方法等が挙げられる
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有害
で通常の方法では処理が困難な水溶液中の鉄シアノ錯イ
オンの新規な除去法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄シアノ錯イ
オンを含有する水溶液に、マグネシウム、亜鉛、マンガ
ン又はニッケルのイオンとアルミニウムイオンとを作用
させて鉄シアノ錯イオンを層状複水酸化物として沈殿せ
しめ、これを分離、除去することを特徴とする水溶液中
の鉄シアノ錯イオンの除去法に関する。要するに、本発
明は、鉄シアノ錯イオン含有液に2価の金属と3価の金
属をイオンの状態で加えることによって、鉄シアノ錯イ
オンを層状複水酸化物(LayeredDouble 
 Hydroxide、以下LDHと称する)
【化1】 として沈殿させるものである。本発明が適用し得る鉄シ
アノ錯イオンの例としては、
【化2】 などを挙げることができ、Mg、Zn、Mn、又はNi
のイオン源とAlイオン源としては各金属の塩化物、硝
酸塩、硫酸塩などが挙げられる。2価鉄イオン/Alイ
オンのモル比は、ほゞ2のあたりが好ましい。また三価
のAlイオン/鉄シアノ錯イオンのモル比は2モル以上
が好ましい。好適pHは系によって多少異るが、おおむ
ねpH5以上の場合に除去率がすぐれている。
【0005】〔実験〕K3Fe(CN)6溶液(3価F
eイオン濃度500ppm)250mlを三つ口フラス
コに入れ、窒素雰囲気下、25℃に保ちながら、これに
0.5MのAlCl3 18ml、0.5MのMCl2
 36mlの混合溶液(モル比;2価金属イオン/3価
Alイオン=2)をゆっくりと添加する。このとき、1
MNaOHにより懸濁液のpHは所定の値に保つ。添加
後、かきまぜながら1時間放置して反応を行わせる。反
応終了後、吸引ろ過により固液分離し、ろ液については
Fe濃度を原子吸光分光光度法によって定量し、除去率
を求めた。沈殿物は空気中、60℃で24時間乾燥して
から粉末X線回折により検討を行った。 〔結果〕 (1)Mgイオン−Alイオン系 除去率におよぼすpHの影響については、pHが高い程
除去率が高く、pHが低いと沈殿物が層状構造をとらな
くなるため除去率が低くなる(図1参照)。除去率にお
よぼす
【化3】 比の影響については3価Alイオンの量が多くなる程イ
オン交換の量が大となる(よく除去される)(図2参照
)。また、粉末X線回折の結果は沈殿物が大体層状構造
をとっていることが確認できた。すなわちpHが10.
5の場合、きれいなLDH構造をとっており、pHが7
.5の場合、あまりはっきりしたLDH構造をとってお
らず、このような場合は除去率が低くなる{図3、(a
)〜(c)参照}。図示していないが、pH7〜8では
LDH構造をあまりとらずモル比4と8では回折ピーク
にづれがある。これは層間距離が変化しているというこ
とを示すものである。モル比4の場合はフェリシアンが
層間に多く入ったLDHである。 (2)Znイオン−Alイオン系 pH5〜10の広い範囲で良好である(図4参照)。粉
末X線回折の結果、pH5の場合、目的とする層状複水
酸化物以外の回折ピークが認められる{Zn3〔Fe(
CN)6〕2の混在}が、pHが高くなるにつれてLD
Hだけとなる。この系は、広範囲なpHの水溶液中の鉄
シアノ錯イオンの除去に有用である。3価Alイオンと
鉄シアノ錯イオンのモル比は高いほど除去率が上がる傾
向があるが、8位のところで十分である。鉄シアノ錯イ
オンの濃度は低くても高くても充分適用できる。 (3)Mnイオン−Alイオン系 pH6〜11の範囲で良好な除去率を示す。pH8〜1
0ではLDH構造をとっているが、pH6ではMn3〔
Fe(CN)6〕2が混在してくる。 (4)Niイオン−Alイオン系 pHが高くなると除去率が下る傾向があり、pH=7付
近がすぐれた除去率を示す。生成した沈殿物は大部分L
DH構造であるが、一部Ni3〔Fe(CN)6〕2が
混っている。Niの場合はこの形で除去されることが多
い。pH10ではNi3〔Fe(CN)6〕2が無くな
り、完全なLDH構造となる。Niの場合はNi3〔F
e(CN)6〕2が混った方が除去効果が大きい。以上
の点をAlイオンと鉄シアノ錯イオン(フェリシアン)
とのモル比およびpHについてまとめてみると、表1の
通りとなる。
【表1】 なお、
【化4】 を除去する場合、Alイオンとフェロシアンイオンのモ
ル比の影響はほとんどなく、いずれのモル比でも除去率
は良好である。
【0006】
【効果】本発明は、水溶液中に存在する鉄シアノ錯イオ
ンの新規な除去方法を提供するものであり、これにより
通常の方法では除去が困難であった鉄シアノ錯イオンを
効率よく除去することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mgイオン−Alイオン系におけるpHと鉄シ
アノ錯イオンの除去率との関係を示す。
【図2】Mgイオン−Alイオン系におけるAlイオン
と鉄シアノ錯イオンとのモル比と鉄シアノ錯イオンの除
去率との関係を示す。
【図3】Mgイオン−Alイオン系における沈殿生成物
の粉末X線回折図を示すものであり、 (a)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が4、
pH7.5の場合 (b)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が4、
pH10.5の場合 (c)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が8、
pH10の場合 である。
【図4】Znイオン−Alイオン系におけるpHと鉄シ
アノ錯イオンの除去率との関係を示す。
【図5】Znイオン−Alイオン系における沈殿生成物
の粉末X線回折図を示すものであり、 (a)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が8、
pH5.0の場合 (b)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が8、
pH7.0の場合 (c)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が8、
pH10.0の場合 (d)はAlイオンと鉄シアノ錯イオンのモル比が2、
pH7.0の場合 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  鉄シアノ錯イオンを含有する水溶液に
    、マグネシウム、亜鉛、マンガン又はニッケルのイオン
    とアルミニウムイオンとを作用させて鉄シアノ錯イオン
    を層状複水酸化物として沈殿せしめ、これを分離、除去
    することを特徴とする水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除
    去法。
JP14375591A 1991-05-20 1991-05-20 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法 Pending JPH04341393A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14375591A JPH04341393A (ja) 1991-05-20 1991-05-20 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14375591A JPH04341393A (ja) 1991-05-20 1991-05-20 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04341393A true JPH04341393A (ja) 1992-11-27

Family

ID=15346268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14375591A Pending JPH04341393A (ja) 1991-05-20 1991-05-20 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04341393A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000202461A (ja) * 1999-01-11 2000-07-25 Kurita Water Ind Ltd 重金属錯体含有排液の処理方法
JP2013146696A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Katayama Chem Works Co Ltd シアン含有廃水の処理方法
JP2013226510A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Kurita Water Ind Ltd シアン含有排水の処理方法および処理剤
JP2014028356A (ja) * 2012-06-28 2014-02-13 Mie Chuo Kaihatsu Kk 水溶性鉄シアノ錯体を含む廃液の処理方法とこの処理方法に用いる不溶化処理液の調製方法及び凝集沈殿スラッジの調製方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000202461A (ja) * 1999-01-11 2000-07-25 Kurita Water Ind Ltd 重金属錯体含有排液の処理方法
JP2013146696A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Katayama Chem Works Co Ltd シアン含有廃水の処理方法
JP2013226510A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Kurita Water Ind Ltd シアン含有排水の処理方法および処理剤
JP2014028356A (ja) * 2012-06-28 2014-02-13 Mie Chuo Kaihatsu Kk 水溶性鉄シアノ錯体を含む廃液の処理方法とこの処理方法に用いる不溶化処理液の調製方法及び凝集沈殿スラッジの調製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4894403B2 (ja) シアン含有排水の処理方法及び装置
JP7372691B2 (ja) ヒ素含有量が多いスコロダイトを硫酸含有量が多い酸性溶液から得る方法
JPH04341393A (ja) 水溶液中の鉄シアノ錯イオンの除去法
EP0997436B1 (en) Process for preparing usable products from an impure ferric sulfate solution
JPS58174286A (ja) 重金属錯塩含有廃水の処理法
JPH0248315B2 (ja)
JP2580610B2 (ja) 鉄シアン錯体含有水の処理方法
JP2002079003A (ja) 高純度第二鉄系無機凝集剤及びその製造方法、並びに浄水処理における凝集分離処理方法及び処理装置
JP2004181431A (ja) 水溶液の精製方法及び精製水溶液
US4612039A (en) Production of pure cobalt metal powder
JP2885692B2 (ja) 塩化鉄溶液中のニッケルの分離方法
JPH0725613A (ja) 塩化第一銅の製造方法
JPH0128632B2 (ja)
JPH0780479A (ja) 有機化合物含有廃液の処理方法
RU2051104C1 (ru) Способ получения хлорокиси меди
JP3171605B2 (ja) 産業廃液の処理方法
JPS6019092A (ja) 廃液の処理方法
JPH0592190A (ja) 廃酸液の処理方法
FI73403C (fi) Foerfarande foer framstaellning av vattenreningskemikalier.
JP2669010B2 (ja) 金属塩溶液中の脱珪方法
JPH05317603A (ja) クロム(vi)酸イオンの処理剤
JPS60118290A (ja) 水の処理方法
JPS5932194B2 (ja) 鉄シアノ錯塩含有廃水の処理法
JPS581046B2 (ja) クロムメツキ老化液の処理方法
JPS5814269B2 (ja) 鉄イオンの分離法