JPH0433002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車両用、特に自動車のアームレスト
付座席に関する。

従来の技術 従来、乗用車の後部座席に設けてある肘掛け
は、奥行きの短い固定式のものか、起伏廻動構造
のものがあつた。

考案が解決しようとする問題点 併し、自動車の前席が運転席・中央席及び助手
席の３人乗りの座席の場合に、中央席側部に、従
来後部座席に設けていた肘掛けを設置すると、運
転席と中央席との間隙が少く且つ肘掛けが中央席
に取り付けられるため、運転車の肘や体に接触し
たり、ぶつかるため摺動出来難くなつたり、また
運転の安全性の保持上も問題があつた。

本考案は中央席の背部を起伏自在にすると共に
背部を支える背枠に肘掛けを水平に廻動自在に軸
支して、使用時に外部に出し、不要時に収納し
て、肘掛けの出入の円滑化を計ると同時に安全運
転を期することを目的としたものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、助手席Ｃの座部１を運転席Ａ寄りに
延設して延設部１ａを設け、該延設部１ａの後側
縁に、逆Ｌ字形の背枠２の縦杆２ａを起立固定さ
せると共に助手席Ｃの背部５の背面に横杆２ｂを
延設し、背面に凹部３ａを形成した背部３を前記
延設部１ａ上に起伏自在に配設して中央席Ｂを形
成自在にし、前記縦杆２ａの途中に支え枠１４を
嵌着し、該支え枠１４の支え縁１４ａに外ブラケ
ツト１２をネジ１３により垂直に固定し、更に、
逆Ｌ字型の廻転杆６の水平部６ａに緩衝部６ｂを
固定し、廻転杆６の垂直部６ｃの下方には、下面
周縁の対称位置に凸部７ａ，７ａを下方向に突設
した蓋板７を嵌挿固定し、内ブラケツト８の上部
の受縁８ａに前記凸部７ａ，７ａが係脱出来る凹
部８ｂを対称位置に穿設し、前記垂直部６ｃの下
部を内ブラケツト８に嵌挿すると共に上下方向へ
の弾力を有する捲きスプリング９とプレーンワツ
シヤー１０を嵌合し、垂直部６ｃの下端に貫通さ
せたピン１１によつて前記捲きスプリング９とプ
レーンワツシヤー１０を支え留めし、内ブラケツ
ト８を外ブラケツト１２に動かぬようきつく嵌着
して成るものである。

作 用 本考案は上述のように構成したので、肘掛けを
使用する時には背部３を座部１の延設部１ａ上に
倒し、背枠２の縦杆２ａに対して、支え枠１４・
外ブラケツト１２・内ブラケツト８及び廻転杆６
を介して取り付けた緩衝部６ｂを横方向に廻動し
て前方に突出させた後、背部３を起立させ、背部
３を起立させて背枠２に支持させると中央席Ｂが
設定され、この中央席Ｂの脇に肘掛けが設置され
る。

そして、廻転杆６の垂直部６ｃと共に廻動する
蓋７の下面に突設した凸部７ａが、内ブラケツト
８の受縁８ａに設けた凹部８ｂに係合し、その係
合状態は、受縁８ａとプレーンワツシヤー１０と
の間に介装されている捲きスプリング９の反撥力
によつて確固に保持されて、走行中の振動等によ
つて廻転してしまうこともない。

また、肘掛けが不要の時や運転席Ａを位置調整
のため前後方向に摺動させる場合には、前記と逆
に背部３を倒し、垂直部６ｃを軸として背枠２側
に廻動し背部３を起立させれば、背部３の凹部３
ａに収納され、背部３を背枠２によつて支持させ
れば肘掛けなしの３人掛けの座席となる。

効 果 依つて本考案によれば、必要に応じて背部を助
手席の延設部上に起伏させ、廻転杆の垂直部を中
心に緩衝部を前後方向に廻転し、運転席と中央席
の間に突設させて肘掛けとして使用出来る。

そして、廻動して肘掛け使用中は勿論のこと不
使用時や収納時も、捲きスプリングの弾力によつ
て蓋の凸部と内ブラケツトの凹部との係合状態が
確実に保持出来るので、走行中の振動によつて廻
転してしまつたり、肘掛けの緩衝部に乗せた腕が
外れてしまうこともなく、安定して肘掛け状態を
保つことが出来、従つて、中央席の着座者が運転
席Ａ上の運転者に体をぶつけてしまつて運転を誤
まらせる危険を生ずるおそれがない。また収納時
には起立させた背部の凹部に収納されるので、背
部の起伏時や運転者の体格が大きくても、また運
転席の前後方向の摺動操作の邪魔になることもな
い。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施の一例を示すもので、第１図
は自動車の３人用前席の斜視図、第２図は背部を
前に倒し、肘掛けを廻動突出させた状態の斜視
図、第３図は背枠の縦杆に対する肘掛けの取り付
け部分の拡大斜視図、第４図は肘掛けの垂直部の
下部の断面図、第５図は第４図のAA線部横断面
図である。 符合：１……座部、１ａ……延設部、２……背
枠、２ａ……縦杆、２ｂ……横杆、３……背部、
３ａ……凹部、４……肘掛け、５……背部、６…
…廻転杆、６ａ……水平部、６ｂ……緩衝部、６
ｃ……垂直部、７……蓋板、７ａ……凸部、８…
…内ブラケツト、８ａ……受縁、８ｂ……凹部、
９……捲きスプリング、１０……プレーンワツシ
ヤー、１１……ピン、１２……外ブラケツト、１
３……ネジ、１４……支え枠、１４ａ……支え
縁、Ａ……運転席、Ｂ……中央席、Ｃ……助手
席。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 助手席Ｃの座部１を運転席Ａ寄りに延設して延
   設部１ａを設け、該延設部１ａの後側縁に、逆Ｌ
   字形の背枠２の縦杆２ａを起立固定させると共に
   助手席Ｃの背部５の背面に横杆２ｂを延設し、背
   面に凹部３ａを形成した背部３を前記延設部１ａ
   上に起伏自在に配設して中央席Ｂを形成自在に
   し、前記縦杆２ａの途中に支え枠１４を嵌着し、
   該支え枠１４の支え縁１４ａに外ブラケツト１２
   をネジ１３により垂直に固定し、更に逆Ｌ字型の
   廻転杆６の水平部６ａに緩衝部６ｂを固定し、廻
   転杆６の垂直部６ｃの下方には、下面周縁の対称
   位置に凸部７ａ，７ａを下方向に突設した蓋板７
   を嵌挿固定し、内ブラケツト８の上部の受縁８ａ
   に前記凸部７ａ，７ａが係脱出来る凹部８ｂを対
   称位置に穿設し、前記垂直部６ｃの下部を内ブラ
   ケツト８に嵌挿すると共に上下方向への弾力を有
   する捲きスプリング９とプレーンワツシヤー１０
   を嵌合し、垂直部６ｃの下端に貫通させたピン１
   １によつて前記捲きスプリング９とプレーンワツ
   シヤー１０を支え留めし、内ブラケツト８を外ブ
   ラケツト１２に動かぬようきつく嵌着したことを
   特徴とする車両用肘掛け付座席。