JPH04327879A - 舞台床迫りの水平保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、劇場やイベントホール
等に設置される舞台床迫りの水平保持装置に関するもの
である。

【０００３】

【従来の技術】図３は、劇場やイベントホール等に設置
される舞台床迫りの水平保持装置の一例を示す。すなわ
ち、迫り１は、同図に示すように複数組の駆動装置２に
より昇降される。この迫り１の昇降時における水平を保
持するため、迫り１には下面に複数個のブラケット３を
突出すると共にそれぞれに上下方向に沿って２対のガイ
ドローラ４を設け、建屋の床面には上下方向に伸びる複
数個のガイドレール５を設け、各ガイドレール５をそれ
ぞれ２対のガイドローラ４が挟み込むようにしている。 なお、符号１ａは固定された舞台面を示す。

【０００４】また、迫りの上昇時に形成される開口部を
塞ぐ下床面を設けた二重床式舞台もあり、この二重床式
舞台の水平保持装置の一例として実開平１−９６０００
号公報に示すものが知られている。すなわち、下床面６
は、図４乃至図６に示すようにカウンターウエイト７と
下床面６との重量差により迫り１の昇降に追従して昇降
する。この下床面６の昇降時における水平を保持するた
め、迫り１を昇降するために設けた４個の支柱８にはそ
れぞれラック９を取付け、下床面６の下面には各ラック
９にそれぞれ噛合うピニオン１０、各ピニオン１０に連
結されるベベルギア１１、このベベルギア１１に噛合う
ベベルギア１２を設け、対向するラック９に噛合うピニ
オン１０相互をベベルギア１１，１２を介して、同期し
て回転するようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図３に
示す従来の装置は、迫り１を水平を保持しなから昇降さ
せるために、複数組の駆動装置２を必要とし、しかも、
この駆動装置２は常に同期させて運転させることが必要
となる。ところが、駆動装置２を例えば油圧シリンダと
した場合、サーボバルブ等を用いた複雑な制御を必要と
し、また、駆動装置２を例えばスクリュージャッキとし
た場合、個々のスクリュージャッキを機械的に駆動軸で
連結することが必要となり、しかも、この駆動軸にねじ
り応力が発生するため軸の直径を大きくしなければなら
ず、装置が大形化する。

【０００６】一方、駆動装置２を１組として迫り１を昇
降させるものもあるが、これは床面積がきわめて小さい
迫り１に限定され、しかも、水平を保持するために強じ
んなガイドレール５とガイドローラ４を必要とし、迫り
１に対しガイドレール５やガイドローラ４が大形化し不
経済の装置となっていた。

【０００７】また、実開平１−９６０００号公報に示す
従来の装置は、二重床式舞台の下床面６の昇降の際の水
平を保持するためのみに、ピニオン１０やベベルギア１
１，１２等を含む水平保持装置が必要となり、装置が大
形複雑化する。しかも、この従来の装置は、迫り１の昇
降のために設けたラック９を利用した構成であるから、
迫り１の昇降にラック９を用いない押上げ方式では、水
平保持装置のためにのみラック９を設けなければならな
かった。

【０００８】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、駆動装置を１組とし
、ラックやピニオン等を必要とせず、さらにはラック押
上げ方式以外の迫りにも適用できる舞台床迫りの水平保
持装置を提供することにある。 ［発明の構成］

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、所要の大きさ
とし昇降可能とした迫りの両側下方にそれぞれカウンタ
ーウエイトを設け、これらのカウンターウエイトと迫り
の両側下部をそれぞれローラチェーンまたはタイミング
ベルトで繋ぎ、それぞれのローラチェーンまたはタイミ
ングベルトの中間部を、迫り近縁の固定部に支持され同
期して回転するように連結構成されたスプロケットまた
はタイミングベルト用滑車に掛けて折返すように構成し
たものである。

【００１０】

【作用】迫りが駆動装置により上昇すると、カウンター
ウエイトの重量によりローラチェーンまたはタイミング
ベルトが、カウンターウエイト側に引き込まれる。この
とき、ローラチェーンまたはタイミングベルトによりス
プロケットまたはタイミングベルト用滑車を回転させる
が、このスプロケットまたはタイミングベルト用滑車が
互いに同期して回転するように連結構成されているので
、迫りが一方側に傾くのを拘束され、水平状態を保持し
ながら上昇する。迫りが下降するときも同様の作用で、
水平状態を保持しながら下降する。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明の一実施例を示す斜視図である
。同図において、迫り１は、下面に４個のブラケット３
を突出して設けると共にそれぞれに上下方向に沿って２
対のガイドローラ４を設け、この２対のガイドローラ４
が建屋の床面に垂直状に設けた４個のガイドレール５を
それぞれ挟み込んでおり、１個の駆動装置２より昇降が
スムーズに行われるように構成され、昇降時の水平状態
を保持するための水平保持装置２０Ａを、ブラケット３
の保持部３ａを介して連結している。

【００１２】この水平保持装置２０Ａは、舞台面１ａの
床下に図示しない軸受を介して回転自在に支持され、一
方向に平行して伸びるスプロケット軸２１，２１と、こ
のスプロケット軸２１，２１と同一水平面内に配置され
、かつ、これらと直交する方向に平行して伸び、舞台面
１ａの床下に図示しない軸受を介して回転自在に支持さ
れるカウンター軸２２，２２と、各スプロケット軸２１
の中間部に一体に回転するように固定されたスプロケッ
ト２３，２３と、各スプロケット軸２１の両端部に一体
に回転するように固定されたベベルギア２４，２４と、
各カウンター軸２２の両端部に一体に回転するように固
定され、ベベルギア２４，２４とそれぞれ噛合うベベル
ギア２５，２５と、一端を各ブラケット３の下端に設け
た保持部３ａに繋がれ、中間部を各スプロケット２３に
掛けて折返されたローラチェーン２６と、各ローラチェ
ーン２６の他端に繋がれたカウンターウエイト２７で構
成されている。なお、このカウンターウエイト２７は、
迫り１が上昇するときにローラチェーン２６の迫り１側
にたるみが生じないように、ローラチェーン２６をカウ
ンターウエイト２７側に引き込ませる。

【００１３】次に、以上のように構成された実施例の作
用を説明する。駆動装置２を付勢すると、迫り１が上昇
する。このとき、迫り１の各ブラケット３の保持部３ａ
に連結されているローラチェーン２６の一側も同時に上
昇する。この上昇によりローラチェーン２６の他側がカ
ウンターウエイト２７の重量によって下降し、スプロケ
ット２３はローラチェーン２６と同期して回転する。２
個のスプロケット２３は、スプロケット軸２１に固定さ
れているため、両スプロケット２３は同期して同速度で
回転する。また、スプロケット軸２１，２１は、カウン
ター軸２２，２２とそれぞれベベルギア２４，２５を介
して連結しているので、４個のスプロケット２３は、常
に同期して同速度で回転する。そこで、迫り１が上昇時
に傾斜しようとしても、互いに同期して同速度で回転す
る４個のスプロケット２３により拘束され、水平状態を
保持することができる。迫り１の下降時についても、同
様にして傾斜しようとするのを拘束される。なお、舞台
面１ａと同一面にあるときも、同様にして傾斜しようと
するのを拘束される。

【００１４】したがって、以上のように構成された実施
例は、迫り１とカウンターウエイト２７を同期して同速
度で回転するスプロケット２３を介してローラチェーン
２６で繋ぐようにしているので、迫り１は昇降を含めた
全ての状態で水平状態に保持される。これにより、駆動
装置２が１個でも十分に昇降機能を果たすことができ、
従来のように複数組の駆動装置２を用い、これらの同期
をとるために例えばサーブバルブのような付属機器を用
いた複雑な制御が不要となる。また、迫り１の傾くこと
による過大な力が作用しないので、ガイドローラ４やガ
イドレール５も簡素化される。

【００１５】なお、本発明は、上記した実施例に限定さ
れるものではなく、種々変形実施できる。図２は、本発
明の他の実施例の構成を示す斜視図である。図２におい
て、迫り１は、下面に４個の支柱８を突出して設け、建
屋の床面に支柱８を挿入できるＵ状のガイド（図示しな
い）を設け、このガイド（図示しない）の上下方向に沿
い、かつ、角部にそれぞれ回転自在に設けた複数個のガ
イドローラ３１で支柱８の角部を挟み込むようにしてい
る。３０はモータで、このモータ３０はＶベルト機構３
２を介して駆動軸３３に連結され、駆動軸３３の両端は
減速機３４，３４を介して駆動軸３５，３５に連結され
ている。各駆動軸３５は、両端にピニオン１０，１０を
固定している。各ピニオン１０は、各支柱８の下部に固
定されているラック９と噛合っている。したがって、１
組のモータ３０により、迫り１はスムーズに昇降できる
。

【００１６】一方、迫り１の下方にはほぼ同面積とした
下床面６を設けている。この下床面６には、下面に４個
のブラケット３を突出して設けると共にこのブラケット
３の保持部３ａに上記した水平保持装置２０Ａとカウン
ターウエイト２７以外を同様の構成とした水平保持装置
２０Ｂを連結している。この水平保持装置２０Ｂのカウ
ンターウエイト３６は、その４個の合計重量が下床面６
の重量より重く、かつ、下床面６に人等が乗っても沈ま
ない程度の支持力があるようにする。また、下床面６に
は支柱８の貫通孔６ａを設け、下床面６の下面でこの貫
通孔６ａの近傍に回転自在とした４個のガイドローラ３
７を設け、支柱８の側面を挟み込むようにしている。こ
れにより、下床面６は、ガイドローラ３７により支柱に
案内されてスムーズに昇降できる。なお、下床面６は、
迫り１が下降して舞台面１ａと同じ平面にあるときには
、迫り１により舞台面１ａの開口部下方に押し込められ
ている。また、迫り１が上昇したときには、舞台面１ａ
と同じ平面まで上昇し図示しないストッパでその位置に
保たれる。

【００１７】次に、以上のように構成された実施例の作
用を説明する。迫り１がモータ３０の駆動により上昇す
ると、迫り１により押し込められていた下床面６が解放
されるので、下床面６よりも合計重量が重いカウンター
ウエイト３６が下降する。カウンターウエイト３６には
、ローラチェーン２６の一端が繋がれているので、カウ
ンターウエイト３６の下降と共にスプロケット２３はロ
ーラチェーン２６と同期して回転する。２個のスプロケ
ット２３は、スプロケット軸２１に固定されているため
、両スプロケット２３は同期して同速度で回転する。 また、スプロケット軸２１，２１は、カウンター軸２２
，２２とそれぞれベベルギア２４，２５を介して連結さ
れているので、４個のスプロケット２３は常に同期して
同速度で回転する。下床面６は、中間をスプロケット２
３に掛けられ折返されたローラチェーン２６の他端に繋
がれているので、カウンターウエイト３６の下降により
引き上げられ，ガイドローラ３７により支柱８に案内さ
れてスムーズに上昇する。この上昇時に下床面６が傾斜
しようとしても、それを拘束されることは、上記した実
施例と同様である。また、迫り１を下降させると、下床
面６は迫り１に押されて下降するが、この下降時におい
ても下床面６は同様にして傾斜するのを拘束される。

【００１８】したがって、以上のように構成された実施
例は、下床面６とカウンターウエイト３６を同期して同
速度で回転するスプロケット２３を介してローラチェー
ン２６で繋ぎ、かつ、４個のカウンターウエイト３６の
合計重量を下床面６の重量より重くしているので、下床
面６は迫り１の昇降に追従して昇降し、この昇降時を含
めた全ての状態で下床面６の水平状態が保持される。こ
れにより、モータ３０が１個でも十分に昇降機能を果た
すことができ、モータ３０の制御が容易となる。また、
支柱８には下床面６の水平を保持するためのラックが不
要となり、支柱８が簡単な構成となる。

【００１９】また、上記した各実施例においては、迫り
１または下床面６とカウンターウエイト２７または３６
を、ローラチェーン２６で繋ぎ、かつ、この中間をスプ
ロケット２３に掛けるようにしているが、ローラチェー
ン２６の代りにタイミングベルト、スプロケット２３の
代りにタイミングベルト用滑車を用いても同様の効果が
得られ、オーバルチェーンとスプロケットを用いても同
様であり、両者の間に滑りが生じない鎖伝導機構は全て
用いることができる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、迫
りとカウンターウエイトを同期して同速度で回転するス
プロケットまたはタイミングベルト用滑車を介してロー
ラチェーンまたはタイミングベルトで繋いでいるので、
従来の水平保持装置に比較して簡単な構成となり、ガイ
ドの構成も簡素化されて設置スペースの縮小や保守作業
を容易とした舞台床迫りの水平保持装置を提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示す斜視図。

【図２】本発明の他の実施例の構成を示す斜視図。

【図３】従来の舞台床迫りの構成を示す斜視図。

【図４】従来の二重床式舞台の水平保持装置を示す側面
図。

【図５】図４のＡ−Ａ断面図。

【図６】図４に示す二重床式舞台の全体構成を示す側面
図。

【符号の説明】

１…迫り、１ａ…舞台面、２…駆動装置、３…ブラケッ
ト、３ａ…保持部、４…ガイドローラ、５…ガイドレー
ル、６…下床面、８…支柱、２０Ａ，２０Ｂ…水平保持
装置、２１…スプロケット軸、２２…カウンター軸、２
３…スプロケット、２６…ローラチェーン、２７，３６
…カウンターウエイト、３０…モータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所要の大きさとし昇降可能とした迫り
   の両側下方にそれぞれカウンターウエイトを設け、これ
   らのカウンターウエイトと前記迫りの両側下部をそれぞ
   れローラチェーンまたはタイミングベルトで繋ぎ、それ
   ぞれのローラチェーンまたはタイミングベルトの中間部
   を、前記迫り近縁の固定部に支持され同期して回転する
   ように連結構成されたスプロケットまたはタイミングベ
   ルト用滑車に掛けて折返すように構成したことを特徴と
   する舞台床迫りの水平保持装置。