JP3957724B2 - テレスコフレーム方式のエレベータ - Google Patents
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Description
特に、本発明は、上記T型ガイドレールを省略する代わりに、自立するテレスコ型フレーム内側にレールとガイドシュ−からなるガイドレール機構を組込んで昇降する耐震構造のエレベータに関する。
最近、昇降路のない室内オープン型エレベータの進出が多くなり、デザイン上の問題を如何に解決するかが関係者の問題となっている。
また、T型ガイドレールがあると視覚的効果が薄く、特に、油圧直接方式エレベータの場合、かごパネル、ドア等をガラスにすることはT型ガイドレールが見えて美観上問題があった。
また、従来方式として、種々のものが提案され且つ市場に出回っている。
即ち、パンダグラフ式油圧直接エレベータ、ヘリポート式(災害、救出用)エレベータ、段差解消機、ホームエレベータなどがある。
実開平3−1178号公報には、伸縮式シリンダ方式を利用したホームエレベータが知られているが、耐震性を考えた場合には通常のエレベータへの応用には、その機構等の点で不十分なものであった。
その解決の際に、T型ガイドレール等の従来方式と同等の耐震性能を保持する必要があり、特に、T型ガイドレールを外した場合に耐震性能の上でも問題があり、その解決が待たれていた。
本発明は、上記する従来の公知技術の課題に鑑み、外観上の美観、耐震性能、安全性の上で従来技術では得られない新規な昇降方式のエレベータを提供することを目的とするものである。
しかも、(A)該ガイドレール機能により各テレスコフレームが連続した動きが可能であって等速に昇降して安全性が確保され、且つ
(B)(イ)基台、該各段の中空テレスコフレームが段階的に縮径した構造と、(ロ)上昇段階においてガイドレールによって基台、各段のテレスコフレーム間にテレスコフレームの高さに相当する一定の間隔が保たれる構造と、(ハ)ガイドレールとガイドシューとの重積構造とにより耐震構造が確保されることにより、T型ガイドレールを省略でき、自立するテレスコ型フレーム方式であり、地震等の災害に強く安全なテレスコ型フレーム方式のエレベータを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)スタンドパイプ17と、互いに長手方向に貫挿し、上昇につれて段階的に縮径した複数段の中空テレスコフレーム3、4、5、具体的には図1において、3(1段フレーム)、4(2段フレーム)、5(3段フレーム)と、該テレスコフレームの内部を通りこれを段階的に伸縮させる複数段の(油圧作動の)テレスコプランジャ、具体的には、6(1段目プランジャ)、7(2段目プランジャ)、8(3段目プランジャ)から構成され、且つ両者はかご床2の下側に据え付けられ且つかご1の荷重に十分に耐えれる剛性を有しており、基台17とテレスコフレーム間、各段のテレスコフレーム間の内側壁部に沿って支持・圧接された縦状T型レール、具体的には図1において、低速ガイドレール16、中速ガイドレール15、高速ガイドレール27と該レールの先端部に嵌合する縦状コ字型シュー、具体的には図1において、低速ガイドシュー14、中速ガイドシュー13、高速ガイドシュー28からなるガイドレール機能が組み込まれて昇降自在にされる構造を有していて、
しかも、(A)該ガイドレール機能により各テレスコフレームが連続した動きが可能であって等速に昇降して安全性が確保され、且つ
(B)(イ)基台、該各段の中空テレスコフレームが段階的に縮径した構造と、(ロ)上昇段階においてガイドレールによって基台、各段のテレスコフレーム間にテレスコフレームの高さに相当する一定の間隔、具体的には、L1,L2,L3 が保たれる構造と、(ハ)ガイドレールとガイドシューとの重積構造a,b,c
とにより耐震構造が確保されるテレスコフレーム方式のエレベータである。
(2)ガイドレール機能と基台、各段のテレスコフレームとの間にアーム9を介在させる点にも特徴を有する。また、
(3)上記ガイドレールとガイドシュ−からなるガイドレール機能がテレスコフレーム3の内側角面に一緒に組み込まれているおり、しかもこの特定のガイドレール機能は、具体的には、図1において、低速用ガイドレール16、低速用ガイドシュー14;中速用ガイドレール15、中速用ガイドシュー13;高速用ガイドレール27、高速用ガイドシュー28等のように、中速用、低速用のガイドシュー、ガイドレールがテレスコフレームの内側角面に一緒に組み込まれれて昇降自在にされている点に特徴を有する。
(4)テレスコフレームの形状は、多段式筒状体、詳しくは多段式円筒状、角型状、やぐら型状を含む点にも特徴を有する。
(6)テレスコフレーム方式の昇降時に所定の位置に停止可能な自動制御を備えている点にも特徴を有する。
(7)エレベータを構成する各階の床フロアに、ドアー開閉端部等に位置決め装置23、23’、24、24’、25を配置する点にも特徴を有する。
(8)テレスコフレームを牽引するのに、テレスコプランジャ方式の代わりに、ロープ方式又はチェーン方式を用いる点にも特徴を有する。
(9)かご床2にドア駆動装置26を内蔵させる点にも特徴を有する。
(ロ)ドアー駆動装置26は一般的にかご上部に設置されてドアーを開閉するが、本発明の方式では、かご内に内蔵されているのでより美観上良い。
(ハ)T型ガイドレールを必要としないので、エレベータの昇降路を必要としない。
(ニ)T型ガイドレールを省略しているため、レールを支持する金物構造物が不要である。
(ヘ)テレスコフレーム、即ち3(1段フレーム)、4(2段フレーム)、5(3段フレーム)の動きを等速に昇降させることにより安全性が確保される。
(ト)テレスコフレームシステム中にガイドレール機能、即ちガイドレール15(中速用)、16(低速用);ガイドシュー13(中速用)、14(低速用)等を組み込むことで昇降時の横揺れが少なく、また、従来方式と同等の耐震性能を確保した。
(リ)テレスコフレーム方式によりエレベータピットの深さを浅くすることが可能となる。
(ヌ)各階床フロアーには、ドアー開閉が円滑に行えるように、ドアー開閉端部に位置決め装置23、23’、24、24’、25を配置し、多少の芯ズレを吸収できる。
また、本発明のテレスコフレーム方式の昇降時に「所定の位置に停止可能な自動制御」とは、エレベータのかご内で飛び跳ねたり、かごを揺すったりすると、自動的にかごの揺れを検知し、安全のためにエレベータは地震時管制運転モードになり、下階へ着床し、その後に休止となる制御機能を意味する。
本発明のテレスコフレーム方式に用いるフレームは筒状体、詳しくは多段式円筒状、角型状、やぐら型状を含むものである。
図1は、本発明のテレスコフレームシステムによるエレベータの2階停止時の縦断面斜視図を示す。
図2は、本発明のテレスコフレームシステムによるエレベータの1階停止時の縦断面斜視図を示す。
図3は、(イ)本発明のテレスコフレームシステムによるエレベータの横断面図であり、(ロ)はガイドレール機構のA拡大図である。
通常のガイドレールの代わりにかご床2の下側にテレスコフレームの3段フレーム構造体(又は2段、4、5段構造体)を設け、スタンドパイプ17の内側に画された中速用、低速用ガイドレール15、16に案内され、かご1が上昇又は下降する。
この1段、2段、3段テレスコフレーム3、4、5は、地震時の横揺れも中速用、低速用ガイドシュー13、14と中速用、低速用ガイドレール15、16とに保持されているので外れることがなく、1段目、2段目、3段目油圧テレスコプランジャ6、7、8の上
昇又は下降により1段、2段、3段テレスコフレーム3、4、5は、同様に上昇又は下降する。
この場合、油圧テレスコプランジャとテレスコフレームとは同じ動きをする。
これらの図において、高速、中速、低速テレスコフレームについて、4ケ所内蔵されていることまで図示していない。
1段テレスコフレーム3は、かご床(プラットホーム)2に固定される。
2段テレスコフレーム4は、3段テレスコフレーム5の上部チェーン用プーリー18の端部チェーンヒッチ19に連結され、その反対側はスタンドパイプ17に連結される。
夫々2段、3段テレスコフレームの動きは、1段目、2段目、3段目の油圧テレスコプランジャ6、7、8の等速の動きと同じくして1段、2段、3段テレスコフレーム3、4、5も等速の動きが形成される。
また、高揚程の段差解消機(鉛直型)にも使用することが可能となる。
2 かご床
3 1段(テレスコ)フレーム
4 2段(テレスコ)フレーム
5 3段(テレスコ)フレーム
6 1段目(テレスコ)プランジャ
7 2段目(テレスコ)プランジャ
8 3段目(テレスコ)プランジャ
9 アーム
10 テレスコシリンダ
11 油圧配管
12 スタンド
13 中速用ガイドシュー
14 低速用ガイドシュー
15 中速用ガイドレール
16 低速用ガイドレール
17、17’ スタンドパイプ
18 チェーン用プーリー
19 チェーンヒッチ
20 チェーンヒッチ
21、21’ ワイヤプーリー
22 ワイヤヒッチエンド
23、23’ 床位置決め装置(乗場用)
24、24’ 床位置決め装置(かご用)
25 床位置決め装置(乗場用)
26 ドア駆動装置
Claims (8)
- 基台と、互いに長手方向に貫挿し、上昇につれて段階的に縮径した複数段の中空テレスコフレームと、該テレスコフレームの内部を通りこれを段階的に伸縮させる複数段のテレスコプランジャから構成され、且つ両者はかご床の下側に据え付けられ且つかごの荷重に十分に耐えれる剛性を有しており、基台とテレスコフレーム間、各段のテレスコフレーム間の内側壁部に沿って支持・圧接された縦状T型レールと該レールの先端部に嵌合する縦状コ字型シューからなるガイドレール機能が組み込まれて昇降自在にされる構造を有していて、
しかも、(A)該ガイドレール機能により各テレスコフレームが連続した動きが可能であって等速に昇降して安全性が確保され、且つ
(B)(イ)基台、該各段の中空テレスコフレームが段階的に縮径した構造と、(ロ)上昇段階においてガイドレールによって基台、各段のテレスコフレーム間にテレスコフレームの高さに相当する一定の間隔が保たれる構造と、(ハ)ガイドレールとガイドシューとの重積構造とにより耐震構造が確保されることを特徴とするテレスコフレーム方式のエレベータ。
- ガイドレール機能と基台、各段のテレスコフレームとの間にアームを介在させることを特徴とする請求項1記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- ガイドレールとガイドシュ−からなるガイドレール機能がテレスコフレームの内側角面に一緒に組み込まれていることを特徴とする請求項1記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- テレスコフレームの形状が筒状体であることを特徴とする、請求項1記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- テレスコプランジャは油圧により作動することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- テレスコフレーム方式の昇降時に所定の位置に停止可能な自動制御を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- エレベータを構成する各階の床フロアに、ドアー開閉端部等に位置決め装置を配置することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のテレスコフレーム方式のエレベータ。
- かご床にドア駆動装置を内蔵させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のテレスコフレーム方式昇降のエレベータ。
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