JPH04326583A - 放電励起ガスレーザ装置 - Google Patents

放電励起ガスレーザ装置

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JPH04326583A
JPH04326583A JP9581991A JP9581991A JPH04326583A JP H04326583 A JPH04326583 A JP H04326583A JP 9581991 A JP9581991 A JP 9581991A JP 9581991 A JP9581991 A JP 9581991A JP H04326583 A JPH04326583 A JP H04326583A
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JP
Japan
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excitation
discharge
capacitor
charging
main discharge
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Pending
Application number
JP9581991A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Furuya
古谷 伸昭
Takuhiro Ono
小野 拓弘
Naoya Horiuchi
掘内 直也
Keiichiro Yamanaka
山中 圭一郎
Takeo Miyata
宮田 威男
Kenichi Takahata
高畑 憲一
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電による励起を行うレ
ーザ装置で特にエキシマレーザ装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来、放電励起を行うレーザ装置では予
備励起により放電の安定化をして使用している。特にエ
キシマレーザではこの予備励起による放電の安定化は必
須技術である。例えばこの予備励起に関しては次の文献
がある。
【0003】渡辺俊太郎  監著  応用技術出版  
「エキシマレーザーの開発とその応用技術・例」  p
15〜p30。
【0004】以下、簡単にこの従来の予備励起に関して
説明する。図4に従来の構成例を示す。ピーキングコン
デンサ1、予備励起スパークギャップ2、主放電電極3
によって主放放電を行う回路を構成し、充電コンデンサ
6、サイラトロン7、充電コイル8、により充電回路を
構成している。
【0005】高圧電源9よりの高電圧により、充電コン
デンサ6は充電コイル8を通して高電圧に充電される。
【0006】この状態でサイラトロントリガ信号15が
サイラトロン7に加わるとサイラトロン7は導通して充
電コンデンサ6の電荷は移行電流10として急速に放電
する。移行電流は予備励起スパークギャップ2の間をス
パークにより放電しながら通り、ピーキングコンデンサ
1を充電する。
【0007】予備励起スパークギャップ2のスパークに
よる紫外線(UV)光は予備励起光として主放電電極3
を照射する。この照射により主放電電極付近のレーザ媒
質ガス(エキシマレーザでは希ガスとハロゲンガスの混
合ガス)を電離して一様なグロー放電を行いやすい状態
にする。
【0008】ピーキングコンデンサ1が十分に充電され
ると2つの主放電電極3の間に高電圧が印加され、十分
な自爆電圧に達すると前述の予備励起光により誘起され
たグロー放電が急速に開始し、主放電電流11がパルス
状大電流として流れ、主放電電極3の間に主放電5を発
生する。この主放電によりレーザ媒質は放電励起され、
適当なミラー等による共振器光学系が用意されていると
レーザ光発振が発生して、放電励起レーザとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の予備励
起を行う方法は、主放電回路中に予備励起スパークギャ
ップが組み込まれているために以下のような課題があっ
た。まず第一に予備励起スパークギャップ2には充電コ
ンデンサ6の電荷がピーキングコンデンサ1に移る移行
電流10が全部流れ、また主放電5が発生する時に再び
主放電電流11が全部流れる。このために予備励起に必
要な放電電流よりはるかに大きな電流が流れ、必要以上
の強度のスパークが予備励起スパークギャップ2の間に
発生する。
【0010】このためスパークギャプの磨耗が激しく、
長時間の使用で動作が不安定となり、安定動作を必要と
する産業用のレーザ装置として問題となる。また、磨耗
したスパークギャップは微粉末の粉塵となり、放電容器
の中を回しているレーザガスと共にこの粉塵が回り、光
学窓等に付着して窓をくもらせ結果としてレーザ強度を
低下させる。
【0011】第二の課題は主放電回路の放電スピードが
低下する事である。すなわち、ピーキングコンデンサ1
と予備励起スパークギャップ2と主放電電極3により主
放電回路を形成しているが、この主放電回路のスピード
はこの回路のインダクタンスに依存する。インダクタン
スを低減してスピードを上げるためにはなるべくこの回
路を小型に作る必要がある。
【0012】しかし、予備励起スパークギャップ2は主
放電電極3を良好に紫外線で照射するために配置する位
置が制限され、回路を小型化を行うことの制限条件とな
り、あまり小型化ができずに放電スピードを早くするこ
とが困難となる。放電スーピドの低下は放電5の均一性
を悪化させアーク放電の増加を発生させてレーザの発振
効率を悪化させる。
【0013】第三の課題は必要以上の予備励起スパーク
ギャプでのスパークはエネルギーの不要な消耗を発生し
、レーザ発振の総合効率を低下させる。
【0014】以上の課題を除く、新しい予備励起装置と
これを有するレーザ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の放電励起ガスレーザ装置は、特に予備励起ス
パークギャップと予備励起分配コンデンサの直列回路を
予備励起充電コンデンサを介して、充電回路の一部であ
るサイラトロンに接続した予備励起装置を有する。
【0016】
【作用】この構成によって、本発明は主放電回路に独立
して、予備励起スパークギャップと予備励起分配コンデ
ンサの直列回路を予備励起充電コンデンサを介して、サ
イラトロンに接続した事により、主放電は主に予備励起
スパークギャップを含まない回路で行い、必要かつ十分
な強度の予備励起光を予備励起スパークギャップで行う
。サイラトロンが導通を開始した後で、主放電電極間に
印加される電圧が低い間に予備励起をする必要があるが
、予備励起回路がサイラトロンに直接接続してあるため
、適切なタイミングで予備励起が行われる。
【0017】これにより、長時間の使用でも主放電の安
定化でレーザ発振が安定になり、予備励起のアーク強度
を必要十分に低減することが可能で、スパークギャップ
の磨耗を減少させ不要なエネルギーの損失を防止する。 また、スパークギャップを含まないため、主放電回路の
小型化が容易となりこの面でも放電が安定化する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の放電励起ガスレーザ装置の実
施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0020】図1において、1はピーキングコンデンサ
、2は予備励起スパークギャップ、3は主放電電極、4
は予備励起光、5は主放電、6は充電コンデンサ、7は
サイラトロン、15はサイラトロントリガ信号、9は高
電圧電源、10は移行電流、11は主放電電流、12は
予備励起分配コンデンサ、13は予備励起充電コンデン
サである。
【0021】以上のように構成されたエキシマレーザ装
置について、図1を用いてその動作を説明する。まず、
ピーキングコンデンサ1、主放電電極3によって主放放
電を行う回路を構成し、充電コンデンサ6、サイラトロ
ン7、充電コイル8により充電回路を構成している。
【0022】予備励起スパークギャップ2と予備励起分
配コンデンサ12の直列回路は予備励起充電コイル14
と並列接続され、さらに予備励起充電コンデンサ13を
介して、充電回路のサイラトロン7に接続され、主放電
回路や主放電のために充電する回路から独立しこれらの
回路に実質的に含まれないように、予備励起回路を構成
している。
【0023】高圧電源9よりの高電圧により、充電コン
デンサ6は充電コイル8を通して高電圧に充電され、同
様に予備励起充電コンデンサ13は予備励起充電コイル
14を通して高電圧に充電されている。
【0024】この状態でサイラトロントリガ信号15が
サイラトロン7に加わるとサイラトロン7は導通する。 サイラトロン7の導通により、予備励起充電コンデンサ
13に充電されていた電荷は予備励起スパークギャップ
2をスパーク放電しながら通過して、予備励起分配コン
デンサ12を充電する。この時の予備励起スパークギャ
ップ2のスパークによる紫外線(UV)光は予備励起光
として主放電電極3を照射する。この照射により主放電
電極付近のレーザ媒質ガス(エキシマレーザでは希ガス
とハロゲンガスの混合ガス)を電離して種となる電子を
作り、一様なグロー放電を行いやすい状態にする。
【0025】また、サイラトロン7の導通により、充電
コンデンサ6に充電された電荷は移行電流10としてピ
ーキングコンデンサ1を充電する。ピーキングコンデン
サ1が十分に充電されると2つの主放電電極3の間に高
電圧が印加され、十分な自爆電圧に達すると前述の予備
励起光により誘起されたグロー放電が急速に開始し、主
放電電流11がパルス状大電流として流れ、主放電電極
3の間に主放電5を発生する。この主放電によりレーザ
媒質は強力に放電励起され、適当なミラー等による共振
器光学系が用意されているとレーザ光発振が発生して、
放電励起エキシマレーザとなる。
【0026】予備励起充電コンデンサ13の容量は充電
コンデンサ6の容量より相当小さく(通常は1/10程
度)蓄えられたエネルギーも少ない。そこで予備励起ス
パークギャップ2で生ずるスパークは従来の構成(図4
参照)に比較して相当に小さく(通常は1/10程度)
、従ってニッケル等の金属で作られたスパークギャップ
の磨耗量も大幅に減少する(通常は1/10程度)。さ
らには、磨耗による微粉末の発生量も同程度に減少し、
光学系の窓のくもりも大幅に改善する。
【0027】また、さらに、図1に示すように主放電電
流11の流れる主放電回路はピーキングコンデンサ1と
主放電電極3より構成されるが、従来の構成(図4参照
)では予備励起スパークギャップ2も回路中に含まれ、
主放電電極3を良好に紫外線で照射する必要から配置す
る位置が制限され、主放電回路の小型化を困難にしてい
たが、本方式ではこのような制限がなく小型化が容易で
ある。この結果放電のスピードが早くなり、放電の均一
性が向上してレーザ発振の効率も向上する。
【0028】次に、本発明に付属した大きな長所につい
て、図2を参照しながら説明する。図2は印加電圧と時
間の関係を示す説明図である。図1で主放電電極3の電
極の間に印可される電圧;主放電電極間電圧21(図2
)と、図1で予備励起スパークギャップ2の間に印可さ
れる電圧;予備励起スパークギャップ間電圧22(図2
)をサイラトロン7が導通してからの時間に対して示し
たものである。
【0029】なお、図1では簡単のため、予備励起スパ
ークギャップ2は2個だけ回路中に示してあるが、実際
の装置では予備励起光の均一性を高めるため20〜50
個も使用するので、図2で示す予備励起スパークギャッ
プと予備励起分配コンデンサ12の直列回路は20〜5
0個並列に接続される。
【0030】予備励起分配コンデンサ12の並列接続の
総和の容量は、ほぼ予備励起充電コンデンサ13の容量
と同程度に設定され、充電コンデンサ6やピーキングコ
ンデンサ1に比較すると約1/10程度である。このた
め、予備励起スパークギャップ2、予備励起分配コンデ
ンサ12、予備励起充電コンデンサ13、サイラトロン
7が作る予備励起回路は、ピーキングコンデンサ1、充
電コンデンサ6、サイラトロン7が作る充電回路に比較
すると回路の動作時間が早い。
【0031】一般に回路の動作時間は回路の共振周波数
が高いほど早く、共振周波数は回路の容量とインダクタ
ンス(ここでは主に配線のインダクタンス)の積の平方
根の逆数に比例する。予備励起回路と充電回路はほぼ同
等なインダクタンスであるが、予備励起回路は容量が約
1/10で大幅に小さく、従って、回路の動作時間が早
い。
【0032】図2に示すように、サイラトロン7が導通
してから充電回路の動作時間程度で主放電電極間電圧2
1は増加していく、そして、十分な自爆電圧に達したa
点で主放電5が開始して、電圧は急速に低下する。これ
にたいして、予備励起スパークギャップ間電圧22は、
予備励起回路の動作時間が早いため急速に立ち上がり、
早く予備励起スパークギャップ2の間の電圧がスパーク
電圧に達して、予備励起のスパークがb点で開始する。 この時はまだ主放電電極間電圧21はc点と低くおさえ
られている。これに対して、従来の回路では、予備励起
スパークギャップ2が動作時間の遅い充電回路に挿入さ
れている(図4参照)ため、スパーク開始までの時間が
長く、図2のd点で示すようにスパークの開始時間が遅
く、主放電電極間電圧21は相当に高い値となっている
【0033】一般に予備励起のスパークが開始するとき
に、主放電電極間電圧21が高いと、主放電5の均一性
が悪化する。以下、スパークが開始するとき主放電電極
間電圧21が高いと主放電5の均一性が悪化する原因を
説明する。
【0034】前述したように、予備励起スパークギャッ
プ2は20〜50個も使用するため、個々のギャップの
放電開始電圧は少しずつバラつく、このためスパークす
る時間(予備励起光の発生時間)も個々のギャップでバ
ラつくことになる。
【0035】予備励起光4は主放電電極3の間で電離に
より種となる電子を作り、これが主放電電極3の間にか
かる電圧(主放電電極間電圧21)により、電子雪崩に
よりり増幅されて数を増して、最後には主放電5となる
【0036】主放電電極間電圧21が高い状態でスパー
クが開始すると、予備励起光4の発生する時間のバラつ
きのため、種となる電子の発生時間もバラつき電子雪崩
によりり増幅された後の電子密度も、各予備励起スパー
クギャップ2が位置する場所に応じて、空間的にバラつ
く、このことは主放電5の空間的な均一性を損なう結果
となる。
【0037】これに対して、主放電電極間電圧21が高
くなる前にスパークが開始すると、種となる電子の発生
時間にバラつきがあっても、電子雪崩により増幅が開始
する前なので、その後に印加されたされた高い主放電電
極間電圧21による増幅では差異を生ぜず、電子密度の
空間的にバラつきは発生しない、この結果均一性の良い
主放電が得られレーザ発振の効率が高く、安定した発振
ができる。
【0038】以上の結果をまとめると、本発明の構成で
は予備励起回路が直接にスイッチ素子であるサイラトロ
ン7に接続され、かつ、予備励起回路の動作速度が充電
回路より早いため、スイッチ素子が導通したあと直ぐに
予備励起がなされ、主放電電極間電圧21が高くなる前
に予備励起を完了するため、均一性の良い主放電が得ら
れレーザ発振の効率が高く、安定した発振ができる。
【0039】このための効果は高く、従来の構成(図4
参照)では特に長い時間使用して予備励起スパークギャ
プ2が磨耗すると、ギャップの間隔にバラつきが多くな
り、上述の原因で主放電5の均一性と安定性が悪くなり
、実用に耐えなくなっていた。この様な課題も大幅に改
善できた。
【0040】なお、図1の本実施例の構成で予備励起充
電コイル14は予備励起充電コンデンサ13を高電圧電
源9により充電するため使用しているが、無くても動作
はする。この場合、充電時に高電圧電源9からの高電圧
がかかると、予備励起スパークギャプ2がスパークして
導通し、予備励起充電コンデンサ13と予備励起分配コ
ンデンサ12を高電圧電源9により充電し、その後サイ
ラトロン7の導通で予備励起スパークギャプ2がスパー
クして予備励起がなされることは同様である。しかし、
この構成では充電時にも予備励起スパークギャプ2がス
パークして、磨耗が2倍に増大する短所がある。
【0041】なお、各予備励起分配コンデンサ12は、
これに接続された各予備励起スパークギャプ2の電流の
配分を決めるためのもので、主放電5を均一化するには
容量をそろえて分配電流を均一化した方がよい。
【0042】なお、スイッチ素子としてサイラトロンが
使用されているが、高速、高耐電圧、大電流が可能なら
ば半導体スイッチ素子も使用可能である。
【0043】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0044】図3において、1はピーキングコンデンサ
、2は予備励起スパークギャップ、3は主放電電極、4
は予備励起光、5は主放電、6−1,6−2は充電コン
デンサ、7はサイラトロン、15はサイラトロントリガ
信号、9は高電圧電源、10は移行電流、11は主放電
電流、12は予備励起分配コンデンサ、13は予備励起
充電コンデンサである。
【0045】本構成は実施例1の構成と充電コンデンサ
が6−1と6−2の2個使用されている点が異なるだけ
である。この形式の充電回路を通常LC反転容量移行型
の充電回路と呼ばれている。
【0046】以上のように構成されたエキシマレーザ装
置について、図3を用いてその動作を説明する。まず、
ピーキングコンデンサ1、主放電電極3によって主放電
を行う回路を構成し、2個の充電コンデンサ6−1,6
−2、サイラトロン7、充電コイル8により充電回路を
構成している(図1の実施例1と同じ部分は同一の番号
を付けた。)予備励起スパークギャップ2と予備励起分
配コンデンサ12の直列回路は予備励起充電コイル14
と並列接続され、さらに予備励起充電コンデンサ13を
介して、充電回路のサイラトロン7に接続され、予備励
起回路を構成している。
【0047】高圧電源9よりの高電圧により、充電コン
デンサ6−1,6−2は充電コイル8を通して高電圧に
充電され、同様に予備励起充電コンデンサ13は予備励
起充電コイル14を通して高電圧に充電されている。
【0048】この状態でサイラトロントリガ信号15が
サイラトロン7に加わるとサイラトロン7は導通する。 サイラトロン7の導通により、予備励起充電コンデンサ
13に充電されていた電荷は予備励起スパークギャップ
2をスパーク放電しながら通過して、予備励起分配コン
デンサ12を充電する。この時の予備励起スパークギャ
ップ2のスパークによる紫外線(UV)光は予備励起光
として主放電電極3を照射する。この照射により主放電
電極付近のレーザ媒質ガス(エキシマレーザでは希ガス
とハロゲンガスの混合ガス)を電離して種となる電子を
作り、一様なグロー放電を行いやすい状態にする。
【0049】また、サイラトロン7の導通した後、充電
コンデンサ6−1とサイラトロン7が作る、閉じたルー
プ状の回路のインダクタンスと容量で共振回路を形成す
るので、共振周期の半分の時間が経過すると、充電コン
デンサ6−1に充電された電荷は極性が反転する(LC
反転:この事の詳細は、始めに上げた文献「エキシマレ
ーザの開発とその応用技術・例」に詳しい。)すると、
充電コンデンサ6−1の電圧と充電コンデンサ6−2電
圧は直列に加算され、2倍の電圧となり、ピーキングコ
ンデンサ1に加わるため、電流がながれ移行電流10と
してピーキングコンデンサ1を充電する。ピーキングコ
ンデンサ1が十分に充電されると2つの主放電電極3の
間に高電圧が印加され、十分な自爆電圧に達すると前述
の予備励起光により誘起されたグロー放電が急速に開始
し、主放電電流11がパルス状大電流として流れ、主放
電電極3の間に主放電5を発生する。この主放電により
レーザ媒質は強力に放電励起され、適当なミラー等によ
る共振器光学系が用意されているとレーザ光発振が発生
して、放電励起エキシマレーザとなる。
【0050】予備励起充電コンデンサ13の容量は充電
コンデンサ6−1および6−2の容量より相当小さく(
通常は1/10程度)蓄えられたエネルギーも少ない、
そこで予備励起スパークギャップ2で生ずるスパークは
従来の構成(図4参照)に比較して相当に小さく(通常
は1/10程度)、従ってニッケル等の金属で作られた
スパークギャップの磨耗量も大幅に減少する(通常は1
/10程度)。さらには、磨耗による微粉末の発生量も
同程度に減少し、光学系の窓のくもりも大幅に改善する
事は第1の実施例と同様である。
【0051】また、さらに、図3に示すように主放電電
流11の流れる主放電回路はピーキングコンデンサ1と
主放電電極3より構成されるが、従来の構成(図4参照
)では予備励起スパークギャップ2も回路中に含まれ、
主放電電極3を良好に紫外線で照射する必要から配置す
る位置が制限され、主放電回路の小型化を困難にしてい
たが、本方式ではこのような制限がなく小型化が容易で
ある。この結果放電のスピードが早くなり、放電の均一
性が向上してレーザ発振の効率も向上する事は第1の実
施例と同様である。
【0052】次に、第1の実施例と同様に、本発明に付
属した大きな長所について、図2を参照しながら説明す
る。
【0053】図2は印加電圧と時間の関係を示す説明図
である。図3で主放電電極3の電極の間に印可される電
圧;主放電電極間電圧21(図3)と、図3で予備励起
スパークギャップ2の間に印可される電圧;予備励起ス
パークギャップ間電圧22(図3)をサイラトロン7が
導通してからの時間に対して示したものである。
【0054】なお、図3では簡単のため、予備励起スパ
ークギャップ2は2個だけ回路中に示してあるが、実際
の装置では予備励起光の均一性を高めるため20〜50
個も使用するので、図2で示す予備励起スパークギャッ
プと予備励起分配コンデンサ12の直列回路は20〜5
0個並列に接続される。
【0055】予備励起分配コンデンサ12の並列接続の
総和の容量は、ほぼ予備励起充電コンデンサ13の容量
と同程度に設定され、充電コンデンサ6−1,6−2や
ピーキングコンデンサ1に比較すると約1/10程度で
ある。このため、予備励起スパークギャップ2、予備励
起分配コンデンサ12、予備励起充電コンデンサ13、
サイラトロン7が作る予備励起回路は、ピーキングコン
デンサ1、充電コンデンサ6−1,6−2、サイラトロ
ン7が作る充電回路に比較すると回路の動作時間が早い
【0056】図2に示すように、サイラトロン7が導通
してから充電回路の動作時間程度で主放電電極間電圧2
1は増加していく、そして、十分な自爆電圧に達したa
点で主放電5が開始して、電圧は急速に低下する。これ
にたいして、予備励起スパークギャップ間電圧22は、
予備励起回路の動作時間が早いため急速に立ち上がり、
早く予備励起スパークギャップ2の間の電圧がスパーク
電圧に達して、予備励起のスパークがb点で開始する。 この時はまだ主放電電極間電圧21はc点と低くおさえ
られている。これに対して、従来の回路では、予備励起
スパークギャップ2が動作時間の遅い充電回路に挿入さ
れている(図4参照)ため、スパーク開始までの時間が
長く、図2のd点で示すようにスパークの開始時間が遅
く、主放電電極間電圧21は相当に高い値となっている
【0057】一般に予備励起のスパークが開始するとき
に、主放電電極間電圧21が高いと、主放電5の均一性
が悪化する事は、第1の実施例と同様である。これに対
して、本実施例でも、主放電電極間電圧21が高くなる
前にスパークが開始するため、均一性の良い主放電が得
られレーザ発振の効率が高く、安定した発振ができる事
は、第1の実施例と同様である。
【0058】なお、図3の本実施例の構成で予備励起充
電コイル14は予備励起充電コンデンサ13を高電圧電
源9により充電するため使用しているが、無くても動作
はする。この場合、充電時に高電圧電源9からの高電圧
がかかると、予備励起スパークギャプ2がスパークして
導通し、予備励起充電コンデンサ13と予備励起分配コ
ンデンサ12を高電圧電源9により充電し、その後サイ
ラトロン7の導通で予備励起スパークギャプ2がスパー
クして予備励起がなされることは、第1の実施例と同様
である。しかし、この構成では充電時にも予備励起スパ
ークギャプ2がスパークして、磨耗が2倍に増大する短
所がある。
【0059】また、各予備励起分配コンデンサ12は、
これに接続された各予備励起スパークギャプ2の電流の
配分を決めるためのものであり、主放電5を均一化する
には容量をそろえて分配電流を均一化した方がよいこと
は、第1の実施例と同じである。
【0060】さらに、本実施例は充電回路をLC反転回
路を使用したもので、充電電圧のほぼ2倍がピーキング
コンデンサ1に印加されるため、サイラトロン7等のス
イッチ素子の耐圧が低くても良い長所がある。一方、第
1の実施例の充電回路は容量移行型回路と呼ばれ、充電
電圧とほぼ等しい電圧がピーキングコンデンサ1に印加
されるものであるが、ともに同等に機能することはいう
までもない。
【0061】もちろん、多少の充電回路の変形(例えば
、充電コンデンサ等が分布定数回路になる等)にもかか
わらず、予備励起回路が充電回路と共通のスイッチ素子
(サイラトロン、スイッチ素子としてのスパークギャッ
プ、半導体スイッチ素子等)に直接接続されかつ、予備
励起回路の動作速度が充電回路の動作速度より早く、か
つ予備励起回路の蓄積エネルギーが充電回路の蓄積エネ
ルギーより小さいものであれば、本発明の本質的な特長
である予備励起スパークギャップの磨耗の減少と主放電
の安定性の向上することはいうまでもない。
【0062】なお、本発明の実施例はエキシマレーザに
ついて、説明したが、予備励起により、放電を開始させ
る、たとえば、TAE型の炭酸ガスレーザ等のパルス型
の放電励起ガスレーザには共通に使用できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明は、予備励起スパー
クギャプと予備励起分配コンデンサの直列回路を予備励
起充電コンデンサを介して、充電回路と共通のスイッチ
素子に接続した予備励起回路の動作速度が、充電回路の
動作速度より早く、かつ予備励起回路の蓄積エネルギー
が充電回路の蓄積エネルギーより小さく設定された、そ
のような予備励起回路構成により、予備励起スパークギ
ャップの磨耗の減少と主放電の安定性の向上を実現でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における構成を示す構成
【図2】本発明の第1および第2の実施例における動作
を説明する動作説明図
【図3】本発明の第2の実施例における構成を示す構成
【図4】従来のエキシマレーザの構成を示す構成図
【符号の説明】
1  ピーキングコンデンサ 2  予備励起スパークギャップ 3  主放電電極 4  予備励起光 5  主放電 6  充電コンデンサ 6−1  充電コンデンサ 6−1  充電コンデンサ 7  サイラトロン 8  サイラトロントリガ信号 9  高電圧電源 10  移行電流 11  主放電電流 12  予備励起分配コンデンサ 13  予備励起充電コンデンサ 14  予備励起充電コイル 21  主放電電極間電圧

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電気回路を有しレーザ媒質を放電励
    起するための主放電手段と、第2の電気回路を有し前記
    主放電手段を予備励起するための予備励起手段と、を有
    しレーザ光を発振発光させる放電励起ガスレーザ装置で
    あって、前記第1の電気回路と第2の電気回路とがとも
    に放電を開始させるためのスイッチ素子に結合されてい
    る放電励起ガスレーザ装置。
  2. 【請求項2】第1の電気回路は、スイッチ素子と前記ス
    イッチ素子を動作するための電荷を蓄える主放電充電コ
    ンデンサを含む充電回路と、主放電電極と主放電のため
    に電荷を蓄えるピーキングコンデンサとを含む主放電回
    路と有し、第2の電気回路は、予備励起放電電極と予備
    励起放電のために電荷を蓄える予備励起充電コンデンサ
    と前記第1の電気回路のスイッチ素子とを有する請求項
    1記載の放電励起ガスレーザ装置。
  3. 【請求項3】予備励起放電電極が複数である請求項2記
    載の放電励起ガスレーザ装置。
  4. 【請求項4】第2の電気回路が、複数の予備励起放電電
    極の各々の電流を均一化する互いに容量が略等しい複数
    の予備励起分配コンデンサを有する請求項3記載の放電
    励起ガスレーザ装置。
  5. 【請求項5】第2の電気回路の動作速度が充電回路の動
    作速度よりも速い請求項2又は4記載の放電励起ガスレ
    ーザ装置。
  6. 【請求項6】第2の電気回路の蓄積エネルギが充電回路
    の蓄積エネルギよりも小さい請求項2又は4記載の放電
    励起ガスレーザ装置。
  7. 【請求項7】第2の電気回路が、予備励起充電コンデン
    サに接続された予備励起充電コイルを有する請求項1乃
    至6記載の放電励起ガスレーザ装置。
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