JPH05121808A - パルスレーザ発振装置 - Google Patents

パルスレーザ発振装置

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JPH05121808A
JPH05121808A JP27803691A JP27803691A JPH05121808A JP H05121808 A JPH05121808 A JP H05121808A JP 27803691 A JP27803691 A JP 27803691A JP 27803691 A JP27803691 A JP 27803691A JP H05121808 A JPH05121808 A JP H05121808A
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JP
Japan
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capacitor
power supply
main electrodes
voltage
charging
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Application number
JP27803691A
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English (en)
Inventor
Koichi Yasuoka
康一 安岡
Akira Ishii
彰 石井
Sukeyuki Yasui
祐之 安井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スイッチの動作責務を大幅に軽減し、レーザ
の動作領域の拡大を実現可能なパルスレーザ発振装置を
提供する。また、外部制御を可能とすることにより発振
効率を向上する。 【構成】 レーザガスを気密充填した容器内に対向配置
された一対の主電極1,2間に、第1のコンデンサ21
と第2のコンデンサ22を直列接続し、両者の接続点を
接地する。第1の電源回路、例えば、高圧電源9、充電
抵抗8、コンデンサ5、及びスイッチ7を含む回路によ
って、第1のコンデンサ21をパルス充電する。第2の
電源回路、例えば、高圧電源23及び充電抵抗8を含む
回路によって、第2のコンデンサ22を直流充電する。
放電11の放電開始時刻を制御する第1の制御手段28
と、第2の電源回路の電圧を制御する第2の制御手段2
8を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルスレーザ発振装置
に係り、特に、その電源構成に改良を施したパルスレー
ザ発振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電励起方式のガスレーザ発振装置で
は、レーザガス中で空間的に均一なグロー放電を発生さ
せてレーザ発振を得ているが、横方向励起パルスCO2
レーザやエキシマレーザを初めとするパルスレーザ発振
装置では、レーザガス圧力が大気圧以上であり、さら
に、電子付着性の強いガス成分を含んでいるため、グロ
ー放電を均一に点弧することは困難である。このため、
グロー放電点弧に先立って予備電離を行うと共に、高速
のパルス電圧を放電部に印加してグロー放電を形成する
のが一般的である。以下には、このようなパルスレーザ
発振装置の幾つかの従来技術について説明する。
【0003】(1)第1従来例…図16 図16は、従来のパルスレーザ発振装置の放電部構成及
び励起電源回路の一例を示す構成図である。すなわち、
レーザガスを気密充填した図示していない容器内に、一
対の主電極1,2が対向して配設され、一方の主電極2
は接地されている。また、他方の主電極1には予備電離
電極3aが接続され、両者は電気的に同電位になってい
る。レーザガス中には、この予備電離電極3aに対向し
て、ギャップ4を介し、予備電離電極3bが配設されて
いる。
【0004】この予備電離電極3bは、主電極1を機械
的に支持する導体から電気的に絶縁されてレーザガス中
から引き出され、コンデンサ(Cs)5の一端に接続さ
れると共に、充電用インダクタンス6に接続されてい
る。充電用インダクタンス6の他端は接地されている。
また、コンデンサ(Cs)5の他端は、スイッチ7を介
して接地されると共に、充電抵抗8を介して高圧電源
(HV)9に接続されている。さらに、主電極1,2間
には、コンデンサ(Cb)10が接続されている。な
お、以上のコンデンサ、抵抗、及びインダクタンス類
は、単体で構成されるか、あるいは、複数個が並列に接
続されて構成されている。また、主電極1,2の対向軸
に直交する方向(紙面に対して垂直な方向)には光共振
器(図示せず)が配設されている。
【0005】以上のように構成された図16のパルスレ
ーザ発振装置の動作は、次の通りである。まず、初期状
態においては、スイッチ7は開いており、コンデンサ
(Cs)5は、[高圧電源(HV)9−充電抵抗8−コ
ンデンサ(Cs)5−充電用インダクタンス6−接地]
という経路で充電されている。一方、コンデンサ(C
b)10は充電されていないので、主電極1は接地電位
となっている。
【0006】続いて、この状態からスイッチ7が閉じら
れると、コンデンサ(Cs)5のスイッチ7側の電位は
接地電位となるので、コンデンサ(Cs)5の予備電離
電極3b側の電位は、コンデンサ(Cs)5に充電され
た極性と逆の極性で予備電離電極3bに加わる。一方、
予備電離電極3aは接地電位であるため、ギャップ4に
は高電圧が加わり、ギャップ4でスパーク放電が発生す
る。このスパーク放電により発生する紫外線によって、
主電極1,2間のレーザガスが予備電離される。
【0007】また、コンデンサ(Cs)5に蓄えられた
電荷は、[スイッチ7−コンデンサ(Cs)5−予備電
離電極3b−ギャップ4−予備電離電極3a−主電極1
−コンデンサ(Cb)10]という経路で流れ、コンデ
ンサ(Cb)10の端子間電圧が上昇していく。このよ
うにコンデンサ(Cb)10の端子間電圧が上昇して、
主電極1,2間に加わる電圧が、最終的に、レーザガス
の放電破壊電圧以上に達すると、主電極1,2間にグロ
ー放電11が形成され、レーザガスが励起されて、図示
していない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方
向に出射される。
【0008】(2)第2従来例…図17 図17は、従来のパルスレーザ発振装置の放電部構成及
び励起電源回路の一例を示す構成図である。すなわち、
レーザガスを気密充填した放電容器12内に、一対の主
電極1,2が対向して配設され、主電極1,2間には、
コンデンサ(Cp)13及びインダクタンス(L)14
が接続されている。一方の主電極2は接地されており、
また、他方の主電極1には、コンデンサ(C1)15の
一端が接続されている。コンデンサ(C1)15の他端
は、スイッチ(SW)16に接続されており、コンデン
サ(C1)15及びスイッチ(SW)16は、インダク
タンス(L)14の両側に直列接続されている。
【0009】さらに、コンデンサ(C1)15及びスイ
ッチ(SW)16の接続点は、充電抵抗(R1)17を
介して高圧電源(HV1)18に接続されている。な
お、前述した第1従来例と同様に、以上のコンデンサ、
抵抗、及びインダクタンス類は、単体で構成されるか、
あるいは、複数個が並列に接続されて構成されている。
そして、主電極1,2の対向軸に直交する方向(紙面に
対して垂直な方向)には光共振器(図示せず)が配設さ
れている。
【0010】以上のように構成された図17のパルスレ
ーザ発振装置の動作は、次の通りである。まず、初期状
態においては、スイッチ(SW)16は開いており、コ
ンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV1)18−
充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)15−イン
ダクタンス(L)14−接地]という経路で充電されて
いる。この時点において、主電極1は接地電位になって
いる。
【0011】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15に充電され
た電圧V0はコンデンサ(Cp)13に加わり、コンデ
ンサ(Cp)13の端子間電圧が上昇していく。このよ
うにコンデンサ(Cp)13の端子間電圧が上昇して、
主電極1,2間に加わる電圧が、最終的に、レーザガス
の放電破壊電圧以上に達すると、主電極1,2間にグロ
ー放電4が形成され、レーザガスが励起されて、図示し
ていない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方向
に出射される。
【0012】(3)第3従来例…図18、図19 図18は、従来のパルスレーザ発振装置の放電部構成及
び励起電源回路の一例を示す構成図である。すなわち、
レーザガスを気密充填した放電容器12内に、一対の主
電極1,2が対向して配設され、主電極1,2間には、
インダクタンス14が接続されると共に、互いに直列接
続されたコンデンサ(C1)15,(C2)19が接続
されている。一方の主電極2は接地されており、また、
他方の主電極1には、コンデンサ(C2)19の一端が
接続されている。
【0013】さらに、コンデンサ(C1)15,(C
2)19の直列接続点は、スイッチ(SW)16を介し
て接地されると共に、充電抵抗(R1)17を介して高
圧電源(HV1)18に接続されている。なお、前述し
た第1、第2従来例と同様、以上のコンデンサ、抵抗、
及びインダクタンス類は、単体で構成されるか、あるい
は、複数個が並列に接続されて構成されている。そし
て、主電極1,2の対向軸に直交する方向(紙面に対し
て垂直な方向)には光共振器(図示せず)が配設されて
いる。
【0014】以上のように構成された図18のパルスレ
ーザ発振装置の動作は、次の通りである。まず、初期状
態においては、スイッチ(SW)16は開いており、コ
ンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV1)18−
充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)15−接
地]という経路で充電されている。これに対し、コンデ
ンサ(C2)19は、[高圧電源(HV1)18−充電
抵抗(R1)17−コンデンサ(C2)19−インダク
タンス(L)14−接地]という経路で充電されてい
る。この時点において、主電極1は接地電位になってい
る。
【0015】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15とスイッチ
(SW)16によって形成されるループ内を電流が流
れ、コンデンサ(C1)15とコンデンサ(C2)19
の接続点の電位は変化する。この場合、主電極1の電位
は、コンデンサ(C1)15の端子間電圧とコンデンサ
(C2)19の端子間電圧との和になるので、コンデン
サ(C1)15の端子間電圧の変化が主電極1に表れ
る。そして、コンデンサ(C1)15の端子間電圧が初
期充電状態と逆転した時点で、主電極1に加わる電圧
は、高圧電源(HV1)18の電圧V0の約2倍にな
る。また、主電極1,2間に加わる電圧波形は、図19
のようになる。主電極1,2間に加わる電圧が、最終的
に、レーザガスの放電破壊電圧以上に達すると、主電極
1,2間にグロー放電4が形成され、レーザガスが励起
されて、図示していない光共振器の作用によりレーザ光
が紙面垂直方向に出射される。
【0016】(4)第4従来例…図20、図21 図20は、従来のパルスレーザ発振装置の放電部構成及
び励起電源回路の一例を示す構成図である。すなわち、
レーザガスを気密充填した放電容器12内に、一対の主
電極1,2が対向して配設され、主電極1,2間には、
インダクタンス(L)14が接続されている。一方の主
電極2は接地されており、また、他方の主電極1には、
コンデンサ(C1)15の一端が接続されている。コン
デンサ(C1)15の他端は、スイッチ(SW)16に
接続されており、コンデンサ(C1)15及びスイッチ
(SW)16は、インダクタンス(L)14の両側に直
列接続されている。
【0017】さらに、コンデンサ(C1)15及びスイ
ッチ(SW)16の接続点は、充電抵抗(R1)17を
介して高圧電源(HV1)18に接続されている。な
お、前述した第1乃至第3従来例と同様に、以上のコン
デンサ、抵抗、及びインダクタンス類は、単体で構成さ
れるか、あるいは、複数個が並列に接続されて構成され
ている。そして、主電極1,2の対向軸に直交する方向
(紙面に対して垂直な方向)には光共振器(図示せず)
が配設されている。
【0018】以上のように構成された図20のパルスレ
ーザ発振装置の動作は、次の通りである。まず、初期状
態においては、スイッチ(SW)16は開いており、コ
ンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV1)18−
充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)15ーイン
ダクタンス(L)14−接地]という経路で充電されて
いる。この時点において、主電極1は接地電位になって
いる。
【0019】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15に充電され
た電圧V0は、主電極1に加わる。この場合、主電極
1,2間に加わる電圧波形は、図16のようになる。主
電極1,2間に加わる電圧が、最終的に、レーザガスの
放電破壊電圧以上に達すると、主電極1,2間にグロー
放電4が形成され、レーザガスが励起されて、図示して
いない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方向に
出射される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のパルスレーザ発振装置は、次のような欠点を有
していた。すなわち、いずれの従来例においても、グロ
ー放電の発生に必要な電圧を、スイッチによって開閉す
ることが必要になる。このため、スイッチの最高使用電
圧は、高圧電源の電圧以上に設定する必要があり、スイ
ッチには高耐圧の素子が要求される。また、放電部に加
わるパルス電圧は十分短時間であることが要求されるの
で、スイッチを流れる電流の最大値及び時間変化率は非
常に大きくなっている。
【0021】以上の理由から、使用可能なスイッチの種
類が限定され、設計上の制約が大きくなる上、スイッチ
ングエネルギー損失が増大するため、スイッチの寿命も
短くなり、さらに、スイッチの特性で決定される許容電
流最大値及び許容電流変化率以上には、充電電圧を上げ
ることができなかった。そして、このように、利用でき
るスイッチの動作範囲及び種類が限定されるため、繰り
返し運転や長寿命運転といった産業応用上必要な運転動
作を実現するのは困難であった。
【0022】また、第1従来例においては、グロー放電
の放電開始電圧は、コンデンサ(Cb)10の充電速度
及び電圧で決定されるため、外部制御ができないという
欠点があった。エキシマレーザの場合は、特に放電イン
ピーダンスが低く、コンデンサ(Cb)10に蓄えたエ
ネルギーしか利用することができず、コンデンサ(C
s)5に蓄えた全エネルギーをグロー放電に注入するこ
とができないため、発振効率が低いといった欠点があっ
た。
【0023】本発明は、上記のような従来技術の欠点を
解消するために提案されたものであり、その目的は、ス
イッチの動作責務を大幅に軽減し、レーザの動作領域の
拡大を実現可能なパルスレーザ発振装置を提供すること
である。また、外部制御を可能とすることにより発振効
率を向上することも、目的の一つである。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のパルス
レーザ発振装置は、前記第1従来例の改良技術として提
案された発明である。すなわち、請求項1に記載のパル
スレーザ発振装置は、レーザガスを気密充填した容器内
に対向配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続
されたコンデンサを有し、前記コンデンサの充電により
前記主電極間に放電を発生させて前記レーザガスを励起
し、レーザ発振を行うパルスレーザ発振装置において、
前記コンデンサを、第1のコンデンサと第2のコンデン
サに2分割して直列接続し、その接続点を接地すると共
に、前記第1のコンデンサをパルス充電する第1の電源
回路と、前記第2のコンデンサを直流充電する第2の電
源回路と、前記放電の放電開始時刻を外部より制御する
第1の制御手段と、前記第2の電源回路の電源電圧を制
御する第2の制御手段を設けたことを特徴としている。
【0025】請求項2に記載のパルスレーザ発振装置
は、請求項1に記載の発明と同様に、前記第1従来例の
改良技術として提案された発明であり、請求項1に記載
のパルスレーザ発振装置における第2の制御手段に代え
て、異なる第2の制御手段を使用している。すなわち、
請求項2に記載のパルスレーザ発振装置は、レーザガス
を気密充填した容器内に対向配置された一対の主電極
と、前記主電極間に接続されたコンデンサを有し、前記
コンデンサの充電により前記主電極間に放電を発生させ
て前記レーザガスを励起し、レーザ発振を行うパルスレ
ーザ発振装置において、前記コンデンサを、第1のコン
デンサと第2のコンデンサに2分割して直列接続し、そ
の接続点を接地すると共に、前記第1のコンデンサをパ
ルス充電する第1の電源回路と、前記第2のコンデンサ
を直流充電する第2の電源回路と、前記放電の放電開始
時刻を外部より制御する第1の制御手段と、前記第2の
コンデンサの容量を制御する第2の制御手段を設けたこ
とを特徴としている。
【0026】請求項3に記載のパルスレーザ発振装置
は、前記第2従来例の改良技術として提案された発明で
ある。すなわち、請求項3に記載のパルスレーザ発振装
置は、レーザガスを気密充填した容器内に対向配置され
た一対の主電極と、前記主電極間に接続されたコンデン
サを有し、前記コンデンサの充電により前記主電極間に
放電を発生させて前記レーザガスを励起し、レーザ発振
を行うパルスレーザ発振装置において、前記コンデンサ
を、第1のコンデンサと第2のコンデンサに2分割して
直列接続し、その接続点を接地すると共に、前記第1の
コンデンサをパルス充電する第1の電源回路と、前記第
2のコンデンサを直流充電する第2の電源回路と、前記
主電極間に発生する放電の主放電電流及び主電極間電圧
を測定して、前記第1及び第2の電源回路の出力電圧を
制御する制御手段を設けたことを特徴としている。
【0027】請求項4に記載のパルスレーザ発振装置
は、前記第3及び第4従来例の改良技術として提案され
た発明である。すなわち、請求項4に記載のパルスレー
ザ発振装置は、レーザガスを気密充填した容器内に対向
配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
インピーダンス素子と、前記インピーダンス素子をパル
ス充電する第1の電源回路を有し、前記インピーダンス
素子のパルス充電により前記主電極間に放電を発生させ
て前記レーザガスを励起し、レーザ発振を行うパルスレ
ーザ発振装置において、前記主電極間に、前記インピー
ダンス素子と直列にコンデンサを接続し、前記コンデン
サを直流充電する第2の電源回路を設けたことを特徴と
している。
【0028】請求項5に記載のパルスレーザ発振装置
は、請求項4における第1の電源回路として、具体的
に、電圧倍増型のコンデンサ回路を使用することを特徴
としている。また、請求項6に記載のパルスレーザ発振
装置は、請求項4のインピーダンス素子として、具体的
に、インダクタンス、コンデンサ、またはトランスを使
用することを特徴としている。
【0029】請求項7に記載のパルスレーザ発振装置
は、前記第4従来例の改良技術として提案された発明で
あり、請求項4に記載の発明における主電極間の直列接
続に、ギャップを付加している。すなわち、請求項7に
記載のパルスレーザ発振装置は、レーザガスを気密充填
した容器内に対向配置された一対の主電極と、前記主電
極間に接続されたインピーダンス素子と、前記インピー
ダンス素子をパルス充電する第1の電源回路を有し、前
記インピーダンス素子のパルス充電により前記主電極間
に放電を発生させて前記レーザガスを励起し、レーザ発
振を行うパルスレーザ発振装置において、前記主電極間
に、前記インピーダンス素子と直列にコンデンサ及びギ
ャップを接続し、前記コンデンサを直流充電する第2の
電源回路を設けたことを特徴としている。
【0030】請求項8に記載のパルスレーザ発振装置
は、請求項7のインピーダンス素子として、具体的に、
インダクタンス、コンデンサ、またはトランスを使用す
ることを特徴としている。
【0031】
【作用】以上のような構成を有する本発明のパルスレー
ザ発振装置によれば、放電を発生させるのに必要な全電
圧のうちの一部の電圧を、直流充電したコンデンサから
主電極間に供給し、残りの電圧を、パルス充電したコン
デンサまたはその他のインピーダンス素子から供給する
ことができる。従って、放電を発生させるのに必要なパ
ルス充電電圧を低減でき、パルス充電のためのスイッチ
ング電圧を低減でき、スイッチを流れる電流ピーク値を
低減できるため、スイッチの動作責務を大幅に軽減する
ことができ、スイッチングエネルギー損失を大幅に低減
することができる。
【0032】そして、放電の放電開始時刻を外部より制
御する第1の制御手段と、直流充電用の電源回路の電源
電圧を制御するかまたは直流充電用のコンデンサの容量
を制御する第2の制御手段を設けた場合には、放電の開
始時刻を制御できることに加えて、放電部に注入される
エネルギーの移行効率を向上できるので、発振効率を向
上することができる。さらに、主電極間に発生する放電
の主放電電流及び主電極間電圧を測定して、直流充電用
及びパルス充電用の電源回路の出力電圧を制御する制御
手段を設けた場合には、直流充電電圧及びパルス充電電
圧の値を主電極間電圧と主放電電流値から決定できるた
め、発振効率を向上することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明によるパルスレーザ発振装置の
複数の実施例について、図面を参照しながら具体的に説
明する。なお、図16〜21に示した従来技術と同一の
部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0034】(1)第1実施例…図1、図2 図1は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第1実施例を示す構成図である。
この第1実施例は、請求項1の発明に従う実施例であ
り、前記第1従来例の改良技術に相当する。図1に示す
ように、レーザガスを気密充填した図示していない容器
内に、一対の主電極1,2が対向して配設されており、
これら主電極1,2間には、図示していない送風機の作
用でレーザガスが循環して流れるようになっている。そ
して、主電極1,2間には、第1のコンデンサ(Cp)
21と第2のコンデンサ(Cd)22が直列に接続さ
れ、両コンデンサ21,22の接続点は接地されてい
る。
【0035】一方の主電極2は、充電抵抗8を介して直
流の高圧電源(HVA)23に接続されている。他方の
主電極1は、スイッチ7を介してコンデンサ(Cs)5
の一端に接続されている。このコンデンサ(Cs)5の
一端は、充電抵抗8を介して高圧電源(HV)9に接続
されており、コンデンサ(Cs)5の他端は接地されて
いる。また、主電極1の近傍には、予備電離電極3a,
3bが、主電極1と電気的に絶縁されて配設されてお
り、予備電離電極3aと予備電離電極3bの間には、一
定のギャップ4が設けられている。
【0036】そして、一方の予備電離電極3aは、スイ
ッチ24を介してコンデンサ(Ct)25の一端に接続
され、他方の予備電離電極3bは、分流コイル26を介
してコンデンサ(Ct)25の他端に接続されている。
このコンデンサ(Ct)25の両端は、充電抵抗8を介
して直流の高圧電源(HVB)27に接続されている。
さらに、図中28は、制御回路であり、3つの高圧電源
9,23,27及び2つのスイッチ7,24との間に、
図中破線で示すような制御ライン29を有しており、高
圧電源9,23,27の電圧を制御すると共に、スイッ
チ7,24の投入動作を制御する機能を有している。す
なわち、制御回路28は、請求項1における第1の制御
手段及び第2の制御手段の機能を併せ持つ装置である。
【0037】なお、より具体的には、制御回路28は、
高圧電源(HV)9の電圧極性が、高圧電源(HVA)
23の電圧極性と常に逆極性となるようにこれらを制御
する機能を有しており、本実施例では、それぞれ負及び
正とするが、この極性は相互に反転しても良い。また、
以上のコンデンサ、抵抗、及びインダクタンス類は、単
体で構成されるか、あるいは、複数個が並列に接続され
て構成されている。さらに、主電極1,2の対向軸に直
交する方向(紙面に対して垂直な方向)には光共振器
(図示せず)が配設されている。
【0038】このような構成を有する本実施例のパルス
レーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ7は開いており、コ
ンデンサ(Cs)5は、[高圧電源(HV)9−充電抵
抗8−コンデンサ(Cs)5−接地]という経路で、負
極性に充電されている。一方、第2のコンデンサ(C
d)22は、[高圧電源(HVA)23−充電抵抗8−
第2のコンデンサ(Cd)22−接地]という経路で、
正極性に直流充電されている。また、第1のコンデンサ
(Cp)21は、初期状態では充電されていないので、
主電極1は、接地電位となっている。さらに、スイッチ
24は開いており、コンデンサ(Ct)25は、[高圧
電源(HVB)27−充電抵抗8−コンデンサ(Ct)
25]という経路で充電されている。
【0039】続いて、制御回路28からの信号により、
スイッチ7が閉じられると、コンデンサ(Cs)5に蓄
えられた電荷は、コンデンサ(Cs)5から第1のコン
デンサ(Cp)21に高速で移行し、第1のコンデンサ
(Cp)21がパルス充電される。そして、一定の時間
が経過し、コンデンサ(Cs)5の電荷が第1のコンデ
ンサ(Cp)21に移行を完了した時点で、制御回路2
8からの信号により、スイッチ24が閉じられると、コ
ンデンサ(Ct)25の電圧が、分流コイル26を介し
て予備電離電極3a,3bに加わり、ギャップ4に高電
圧が加わって、ギャップ4でスパーク放電が発生する。
複数個あるギャップ4には分流コイル26の作用で電流
が分流するので、全てのギャップ4においてスパーク放
電が発生する。このスパーク放電により発生する紫外線
で、主電極1,2間のレーザガスが予備電離される。
【0040】図2は、上記のような回路電圧と予備電離
光の変化を示す波形図である。すなわち、時刻t0 にお
いてスイッチ7が閉じられると、第1のコンデンサ(C
p)21の電圧Vpは、[1−cos(2πt/γ
d)]の変化率で負極性側に上昇する。次いで、時刻t
1 でスイッチ24が閉じられると、ギャップ4間にスパ
ーク放電が発生して予備電離光が発生し、紫外線により
レーザガスが電離され、また、主電極1,2間の電界に
より電子数が増加する。
【0041】一方、主電極1,2間には、第1のコンデ
ンサ(Cp)21の電圧Vpと第2のコンデンサ(C
d)22の電圧Vdとの合計電圧値(Vp+Vd)が加
わる。そして、図2に示すように、この合計電圧値(V
p+Vd)が、時刻t2 において、主電極1,2間の放
電破壊電圧Vbに達すると、主電極1,2間にグロー放
電11が形成され、レーザガスが励起されて、図示して
いない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方向に
出射される。
【0042】以下に、本実施例におけるスイッチ7のス
イッチングエネルギーの低減について説明する。なお、
説明の簡略化のために、コンデンサ(Cs)5と第1の
コンデンサ(Cp)21との容量が等しく、また、コン
デンサ(Cs)5に蓄えられた電荷が全て第1のコンデ
ンサ(Cp)21に移行した場合について説明する。さ
らに、前記第1従来例との比較を容易に行う目的で、こ
の第1従来例に用いられているコンデンサ(Cb)10
の容量値と、本実施例における第1のコンデンサ(C
p)21と第2のコンデンサ(Cd)22の直列容量値
が等しく、また、主電極1,2間の放電破壊電圧Vb
が、第1のコンデンサ(Cp)21の電圧Vpと第2の
コンデンサ(Cd)22の電圧Vdの合計値と等しい
(Vb=Vp+Vd)ものと仮定する。
【0043】まず、従来例におけるスイッチングエネル
ギーEbは、次の式(1)で与えられる。 Eb=(1/2)・CbVb2 … 式(1) これに対し、本実施例において、スイッチ7で分担され
るスイッチングエネルギーEpは、次の式(2)で与え
られる。 Ep=(1/2)・CpVp2 … 式(2) これらの式(1)及び(2)から、本実施例におけるス
イッチングエネルギーEpと従来例におけるスイッチン
グエネルギーEbとの関係は次の式(3)で表される。 Ep={(Cp/Cd)/(1+Cp/Cd)}・Eb … 式(3) 従って、第1のコンデンサ(Cp)21と第2のコンデ
ンサ(Cd)22の容量値が等しい場合には、式(3)
から、[Ep=(1/2)・Eb]となり、スイッチ7
で扱うスイッチングエネルギーは、従来例の50%に低
下する。また、この時の電圧値Vpは従来例の電圧値V
bの1/2となり、動作電圧も1/2となる。このよう
に、本実施例において、スイッチ7の動作責務は大幅に
軽減される。
【0044】次に、本実施例におけるエネルギー移行効
率の増加について述べる。なお、ここでは、説明の簡略
化のために、第1のコンデンサ(Cp)21の電荷量
が、第2のコンデンサ(Cd)22の電荷量より大きい
場合について説明する。
【0045】まず、第1のコンデンサ(Cp)21の電
荷量Qpは、次の式(4)で与えられる。 Qp=Cp・Vp … 式(4) これに対し、第2のコンデンサ(Cd)22の電荷量Q
dは、次の式(5)で与えられる。 Qd=Cd・Vd … 式(5) ここで、一方のコンデンサにかかる電圧が0となった時
点でグロー放電が消滅すると仮定すると、グロー放電点
弧後の第1のコンデンサ(Cp)21の残留電荷量Qp
´は、次の式(6)で表される。 Qp´=Qp−Qd … 式(6) また、第1のコンデンサ(Cp)21の残留エネルギー
Ed´は、次の式(7)で表される。 Ed´=(CpVp−CdVd)2 /(2Cp) … 式(7) 従って、第2のコンデンサ(Cd)22の電圧Vdを、
外部の制御回路28により、次の式(8)を満たすよう
に制御することにより、第1のコンデンサ(Cp)21
の残留エネルギーを最小(=0)にできるので、エネル
ギー移行効率を向上できる。
【0046】 Vd=(Cp/Cd)・Vp … 式(8) さらに、予備電離光の発生時間を外部の制御回路28で
制御することができるため、グロー放電11の放電開始
時刻を最適にすることができる。本実施例においては、
コンデンサ(Cs)5に蓄えられた電荷が全て第1のコ
ンデンサ(Cp)21に移行した時点でグロー放電11
が発生するように設定できるため、この点からも、エネ
ルギー移行効率を向上できる。その上、予備電離光が発
生する時点で、主電極1,2間には常に電界が印加され
ているので、予備電離電子の増加が進みやすく、グロー
放電11が均一に発生し、また、グロー放電の放電開始
電圧Vbを低下させることができる。
【0047】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧のうちの一部の電圧
を、直流充電した第2のコンデンサ(Cd)22から主
電極1,2間に供給し、残りの電圧を、直流充電したコ
ンデンサ(Cs)5のスイッチングによりパルス充電し
た第1のコンデンサ(Cp)21から、主電極1,2間
に供給することができる。従って、従来技術に比べてス
イッチング電圧を低減できる上、スイッチ7を流れる電
流ピーク値を低減できるため、スイッチ7の動作責務を
大幅に軽減することができ、スイッチングエネルギー損
失を大幅に低減することができる。
【0048】このため、スイッチの寿命が大幅に長くな
り、また、パルス充電側のコンデンサ容量及びパルス充
電電圧を自由に組合せることができるので、スイッチン
グ電流の波高値や変化率も自由に選択でき、使用可能な
スイッチ素子の動作範囲及び種類が従来より拡大され、
従来使用できなかったスイッチ素子の使用が可能にな
る。さらに、レーザ発振動作に合わせて充電パルス波形
を調整することができるため、レーザ発振の大出力化が
容易である。そして、このようなスイッチ素子の動作範
囲や種類の拡大、及びレーザ発振の大出力化の結果、レ
ーザの動作領域の拡大を実現できる。具体的には、繰り
返し運転や長寿命運転といった、産業応用上必要な運転
動作を実現することが可能となる。
【0049】また、本実施例においては、制御回路28
によって、グロー放電11の放電開始時刻を最適に制御
した上で、第2のコンデンサ(Cd)22の電圧を制御
し、第1のコンデンサ(Cp)21の残留エネルギーを
最小にすることにより、放電部に注入されるエネルギー
の移行効率を向上できるので、発振効率を大幅に向上す
ることができる。さらに、安定したグロー放電を発生す
ることができるという利点もある。
【0050】(2)第2実施例…図3 図3は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第2実施例を示す構成図である。
この第2実施例は、前記第1実施例の変形例である。す
なわち、図3に示すように、対向配置される一対の主電
極のうちの一方が、断面U字形の板状の主電極30とし
て構成され、その背面側には、主電極2,30間に短波
長光を照射する装置の一例として、X線源31が配設さ
れている。さらに、前記主電極2,30間には、第1の
コンデンサ(Cp)21と第2のコンデンサ(Cd)2
2が直列に接続され、両コンデンサの接続点は接地され
ている。
【0051】一方の主電極2は、充電抵抗8を介して直
流の高圧電源(HVA)23に接続されると共に、抵抗
32を介して接地されている。また、他方の主電極29
は、スイッチ7を介してコンデンサ(Cs)5の一端に
接続されている。このコンデンサ(Cs)5の一端は、
充電抵抗8を介して高圧電源(HV)9に接続されてお
り、コンデンサ(Cs)5の他端は接地されている。さ
らに、高圧電源9,23、スイッチ7、及びX線源31
は、制御回路28によって動作制御されるようになって
いる。なお、以上のコンデンサ、抵抗、及びインダクタ
ンス類は、単体で構成されるか、あるいは、複数個が並
列に接続されて構成されている。
【0052】このような構成を有する本実施例のパルス
レーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。な
お、主電極2,30間に加わる電圧の変化は、図2に示
した特性と同様になる。すなわち、まず、初期状態にお
いては、スイッチ7は開いており、コンデンサ(Cs)
5は、[高圧電源(HV)9−充電抵抗8−コンデンサ
(Cs)5−接地]という経路で、負極性に充電されて
いる。一方、第2のコンデンサ(Cd)22は、[高圧
電源(HVA)23−充電抵抗8ー第2のコンデンサ
(Cd)22−接地]という経路で、正極性に直流充電
されている。また、第1のコンデンサ(Cp)21は、
初期状態では充電されていないので、主電極29は接地
電位となっている。
【0053】続いて、制御回路28からの信号により、
スイッチ7が閉じられると、コンデンサ(Cs)5に蓄
えられた電荷は、コンデンサ(Cs)5から第1のコン
デンサ(Cp)21に高速で移行し、第1のコンデンサ
(Cp)21がパルス充電される。そして、一定の時間
が経過し、コンデンサ(Cs)5の電荷が第1のコンデ
ンサ(Cp)21に移行を完了した時点で、制御回路2
8からの信号により、X線源31が動作すると、パルス
状のX線33が主電極29を透過して主電極2,30間
のレーザガスに照射され、主電極2,30間のレーザガ
スが予備電離されて、主電極2,30間の電子密度が増
加していく。
【0054】図2に示したように、時刻t0 においてス
イッチ7が閉じられると、第1のコンデンサ(Cp)2
1の電圧Vpは、[1−cos(2πt/γd)]の変
化率で負極性側に上昇する。次いで、時刻t1 でX線源
31が動作すると、X線33によりレーザガスが電離さ
れ、また、主電極2,30間の電界により電子数が増加
する。一方、主電極2,30間には、第1のコンデンサ
(Cp)21の電圧Vpと第2のコンデンサ(Cd)2
2の電圧Vdの合計電圧値(Vp+Vd)が加わり、こ
の合計電圧値(Vp+Vd)が、時刻t2 において、主
電極2,30間の放電破壊電圧Vbに達すると、主電極
2,30間にグロー放電11が形成され、レーザガスが
励起されて、図示していない光共振器の作用によりレー
ザ光が紙面垂直方向に出射される。
【0055】この場合のスイッチングエネルギーは、前
述した第1実施例と同様に、従来のスイッチングエネル
ギーの50%に低下する。また、この時の電圧値Vpは
従来例の電圧値Vbの1/2となり、動作電圧も1/2
となる。すなわち、本実施例においては、グロー放電を
発生させるのに必要な全電圧のうちの一部の電圧を、直
流充電した第2のコンデンサ(Cd)22から主電極
1,2間に供給し、残りの電圧を、直流充電したコンデ
ンサ(Cs)5のスイッチングに基づく第1のコンデン
サ(Cp)21のパルス充電により、供給することがで
きる。従って、前記第1実施例と同様に、従来技術に比
べてスイッチング電圧を低減できる上、スイッチ7を流
れる電流ピーク値を低減できるため、スイッチ7の動作
責務を大幅に軽減することができ、スイッチングエネル
ギー損失を大幅に低減することができる。そして、この
結果、利用できるスイッチ素子の動作範囲及び種類が従
来より拡大されるため、レーザの動作領域の拡大を実現
できる。
【0056】また、前記第1実施例と同様に、制御回路
28によって、グロー放電11の放電開始時刻を最適に
制御した上で、第2のコンデンサ(Cd)22の電圧を
制御し、第1のコンデンサ(Cp)21の残留エネルギ
ーを最小にすることにより、放電部に注入されるエネル
ギーの移行効率を向上できるので、発振効率を大幅に向
上することができる。加えて、安定したグロー放電を発
生できる点も、前記第1実施例と同様である。すなわ
ち、予備電離光が発生する時点で、主電極2,30間に
は常に電界が印加されているので、予後電離電子の増加
が進みやすく、グロー放電11が均一に発生し、また、
グロー放電の放電開始電圧Vbを低下させることができ
る。
【0057】(3)第3実施例…図4 図4は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第3実施例を示す構成図である。
この第3実施例は、請求項2の発明に従う実施例であ
り、前記第1実施例と同様に、前記第1従来例の改良技
術に相当する。なお、第3実施例の基本的な構成は、前
記第1実施例とほとんど同様であるが、主電極間に接続
する第2のコンデンサとして、可変コンデンサを使用し
た点に特徴を有している。すなわち、図4に示すよう
に、主電極1,2間には、第1、第2のコンデンサとし
て、コンデンサ(Cp)34と可変コンデンサ(Cd)
35が直列に接続され、両コンデンサ34,35の接続
点は接地されている。また、制御回路28は、高圧電源
(HVA)23を制御する代わりに、可変コンデンサ
(Cd)35を制御するように接続されている。
【0058】より詳細には、本実施例において、制御回
路28は、2つの高圧電源9,27と、2つのスイッチ
7,24、及び可変コンデンサ(Cd)35との間に、
制御ライン29を有しており、高圧電源9,27の電圧
を制御し、スイッチ7,24の投入動作を制御すると共
に、可変コンデンサ(Cd)35の容量を制御する機能
を有している。従って、本実施例の制御回路28は、請
求項2における第1の制御手段及び第2の制御手段の機
能を併せ持つ装置である。なお、他の構成については、
前記第1実施例と全く同様であるため、その説明は省略
する。
【0059】このような構成を有する本実施例のパルス
レーザ発振装置の作用は、前記第1実施例とほぼ同様で
あるが、放電後のコンデンサの残留エネルギーを最小に
するための制御が異なる。すなわち、前記第1実施例
は、高圧電源(HVA)23を制御し、第2のコンデン
サ(Cd)22の電圧Vdを制御することにより、第1
のコンデンサ(Cp)21の残留エネルギーの最小化を
図る構成であったが、本実施例においては、可変コンデ
ンサ(Cd)35の容量を制御することにより、コンデ
ンサ(Cp)34の残留エネルギーを最小にできる。よ
り具体的には、可変コンデンサ(Cd)35の容量Cd
を、次の式(9)を満たすように制御することにより、
コンデンサ(Cp)34の残留エネルギーを最小にし、
エネルギー移行効率を向上することができる。 Cd=(Vp/Vd)・Cp … 式(9) なお、本実施例において、主電極間1,2に加わる電圧
の変化は、図2に示した特性と同様になる。
【0060】すなわち、本実施例においては、グロー放
電を発生させるのに必要な全電圧のうちの一部の電圧
を、直流充電した可変コンデンサ(Cd)35から主電
極1,2間に供給し、残りの電圧を、直流充電したコン
デンサ(Cs)5のスイッチングによりパルス充電した
コンデンサ(Cp)34から、主電極1,2間に供給す
ることができる。従って、前記第1実施例と同様に、従
来技術に比べてスイッチング電圧を低減できる上、スイ
ッチ7を流れる電流ピーク値を低減できるため、スイッ
チ7の動作責務を大幅に軽減することができ、スイッチ
ングエネルギー損失を大幅に低減することができる。そ
して、この結果、利用できるスイッチ素子の動作範囲及
び種類が従来より拡大されるため、レーザの動作領域の
拡大を実現できる。
【0061】また、本実施例においては、制御回路28
によって、グロー放電11の放電開始時刻を最適に制御
した上で、可変コンデンサ(Cd)35の電圧を制御
し、コンデンサ(Cp)34の残留エネルギーを最小に
することにより、放電部に注入されるエネルギーの移行
効率を向上できる。従って、前記第1実施例と同様に、
発振効率を大幅に向上することができる。さらに、予備
電離光の発生時間を制御して、グロー放電11の放電開
始時刻を最適にでき、安定したグロー放電を発生するこ
とができる点も、前記第1実施例と同様である。
【0062】(4)第4実施例…図5 図5は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第4実施例を示す構成図である。
この第4実施例は、前記第3実施例と同様に、請求項2
の発明に従う実施例であり、前記第1従来例の改良技術
に相当する。なお、第4実施例の基本的な構成は、前記
第2実施例とほとんど同様であるが、前記第3実施例と
同様に、主電極間に接続する第2のコンデンサとして、
可変コンデンサを使用した点に特徴を有している。すな
わち、図5に示すように、主電極1,2間には、第1、
第2のコンデンサとして、コンデンサ(Cp)34と可
変コンデンサ(Cd)35が直列に接続され、両コンデ
ンサ34,35の接続点は接地されている。また、制御
回路28は、高圧電源(HVA)23を制御する代わり
に、可変コンデンサ(Cd)35を制御するように接続
されている。なお、他の構成については、前記第2実施
例と全く同様であるため、その説明は省略する。
【0063】以上のような構成を有する本実施例におい
ては、前記第3実施例と同様に、グロー放電を発生させ
るのに必要な全電圧のうちの一部の電圧を、直流充電し
た可変コンデンサ(Cd)35から主電極1,2間に供
給し、残りの電圧を、直流充電したコンデンサ(Cs)
5のスイッチングに基づくコンデンサ(Cp)34のパ
ルス充電により、供給することができる。従って、本実
施例においても、前記第1実施例と同様に、従来技術に
比べてスイッチング電圧を低減できる上、スイッチ7を
流れる電流ピーク値を低減できるため、スイッチ7の動
作責務を大幅に軽減することができ、スイッチングエネ
ルギー損失を大幅に低減することができる。そして、こ
の結果、利用できるスイッチ素子の動作範囲及び種類が
従来より拡大されるため、レーザの動作領域の拡大を実
現できる。
【0064】また、本実施例において、放電後のコンデ
ンサの残留エネルギーを最小にするための制御は、前記
第3実施例と同様である。すなわち、本実施例において
は、制御回路28によって、グロー放電11の放電開始
時刻を最適に制御した上で、可変コンデンサ(Cd)3
5の電圧を制御し、コンデンサ(Cp)34の残留エネ
ルギーを最小にすることにより、放電部に注入されるエ
ネルギーの移行効率を向上できる。従って、前記第1実
施例と同様に、発振効率を大幅に向上することができ
る。さらに、安定したグロー放電を発生することができ
る点も、前記第1実施例と同様である。
【0065】(5)第5実施例…図6 図6は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第5実施例を示す構成図である。
この第5実施例は、請求項3の発明に従う実施例であ
り、前記第2従来例の改良技術に相当する。すなわち、
図6に示すように、レーザガスを気密充填した図示して
いない容器内に、一対の主電極1,2が対向して配設さ
れており、これら主電極1,2間には、コンデンサ(C
p)13及びコンデンサ(C2)36が、直列に接続さ
れ、両コンデンサ13,36の接続点は接地されてい
る。コンデンサ(Cp)13の両側には、インダクタン
ス(L)14が接続されると共に、コンデンサ(C1)
15及びスイッチ(SW)16が直列接続されている。
さらに、コンデンサ(C1)15及びスイッチ(SW)
16の接続点は、充電抵抗(R1)17を介して高圧電
源(HV1)18に接続されている。
【0066】一方、コンデンサ(C2)36の主電極2
との接続点は、充電抵抗(R2)37を介して高圧電源
(HV2)38に接続されている。そして、制御回路2
8は、高圧電源(HV1)18,(HV2)38との間
に、制御ライン29を有すると共に、主電極1,2との
間に、測定ライン39を有している。すなわち、制御回
路28は、請求項3における制御手段に相当する要素で
あり、主電極1,2間に発生する放電の主放電電流及び
主電極間電圧を測定して、高圧電源(HV1)18,
(HV2)38の出力電圧を制御する機能を有してい
る。より具体的には、制御回路28は、高圧電源(HV
1)18,(HV2)38の電圧極性が、同極性となる
ように、これらの電圧を制御する。また、以上のコンデ
ンサ、抵抗、及びインダクタンス類は、単体で構成され
るか、あるいは、複数個が並列に接続されて構成されて
いる。そして、主電極1,2の対向軸に直交する方向
(紙面に対して垂直な方向)には光共振器(図示せず)
が配設されている。
【0067】以上のような構成を有する本実施例のパル
スレーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ(SW)16は開い
ており、コンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV
1)18−充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)
15−インダクタンス(L)14−接地]という経路で
充電されている。一方、コンデンサ(C2)36は、
[高圧電源(HV2)38−充電抵抗(R2)37−コ
ンデンサ(C2)36−接地]という経路で充電されて
いる。この時点において、主電極1は接地電位になって
いる。
【0068】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15に充電され
た電圧V0はコンデンサ(Cp)13に加わり、コンデ
ンサ(Cp)13の端子間電圧が上昇していく。一方、
コンデンサ(C2)36と接地電位間の電圧は、主電極
2と接地電位間の電圧に等しい。そして、主電極1,2
間に加わる電圧波形は、コンデンサ(Cp)13とコン
デンサ(C2)36の端子間電圧の和となる。
【0069】この場合、主電極2の電圧V2は、主電極
1と主電極2間の放電破壊電圧以下に設定されているの
で、時刻t=0ではグロー放電は発生しない。この後、
コンデンサ(Cp)13の端子間電圧が時刻と共に増加
していき、主電極1,主電極2間に加わる電圧がレーザ
ガスの放電破壊電圧以上に達すると、主電極1,2間に
グロー放電11が形成され、レーザガスが励起されて、
図示していない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂
直方向に出射される。
【0070】なお、本実施例において、高圧電源(HV
1)18及び高圧電源(HV2)38の出力電圧は、任
意に設定できるが、コンデンサ(C1)15及びコンデ
ンサ(C2)36に充電したエネルギーを効率良くグロ
ー放電11に注入するためには、高圧電源(HV1)1
8及び高圧電源(HV2)38の出力電圧値を最適化す
る必要がある。本実施例では、制御回路28によりグロ
ー放電11の主放電電流及び電圧を測定し、主放電電流
が反転しないように、高圧電源の出力電圧を調整すると
共に、主放電電流及び電圧からグロー放電11への注入
エネルギーを計算し、注入エネルギーが最大となるよう
に、出力電圧を調整することができる。
【0071】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧のうちの一部の電圧
を、直流充電したコンデンサ(C2)36から主電極
1,2間に供給し、残りの電圧を、直流充電したコンデ
ンサ(C1)15のスイッチングによりパルス充電した
コンデンサ(Cp)13から、主電極1,2に供給する
ことができる。従って、前記第1実施例と同様に、従来
技術に比べてスイッチング電圧を低減できる上、スイッ
チ(SW)16を流れる電流ピーク値を低減できるた
め、スイッチ(SW)16の動作責務を大幅に軽減する
ことができ、スイッチングエネルギー損失を大幅に低減
することができる。そして、この結果、利用できるスイ
ッチ素子の動作範囲及び種類が従来より拡大されるた
め、レーザの動作領域の拡大を実現できる。
【0072】また、本実施例においては、制御回路28
によって、主電極1,2間に発生する放電の主放電電流
及び主電極間電圧を測定して、これらの値に基づいて、
高圧電源(HV1)18,(HV2)38の出力電圧を
制御することにより、コンデンサ(C2)36の直流充
電電圧及びコンデンサ(Cp)13のパルス充電電圧の
値を適切に決定して、放電部に注入されるエネルギーの
移行効率を最大にできる。従って、前記第1実施例と同
様に、発振効率を大幅に向上することができる。さら
に、安定したグロー放電を発生することができる点も、
前記第1実施例と同様である。
【0073】(6)第6実施例…図7、図8 図7は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第6実施例を示す構成図である。
この第6実施例は、請求項4乃至6の発明に従う実施例
であり、前記第3従来例の改良技術に相当する。すなわ
ち、図7に示すように、レーザガスを気密充填した図示
していない容器内に、一対の主電極1,2が対向して配
設され、これら主電極1,2間には、インダクタンス
(L)14とコンデンサ(C3)40が直列に接続さ
れ、両者の接続点は接地されている。
【0074】インダクタンス(L)14の両側には,コ
ンデンサ(C1)15,(C2)19が直列に接続さ
れ、両者の接続点はスイッチ(SW)16を介して接地
されると共に、充電抵抗(R1)17を介して高圧電源
(HV1)18に接続されている。また、コンデンサ
(C3)40の主電極2との接続点は、充電抵抗(R
2)41を介して高圧電源(HV2)42に接続されて
いる。なお、以上のコンデンサ、抵抗、及びインダクタ
ンス類は、単体で構成されるか、あるいは、複数個が並
列に接続されて構成されている。そして、主電極の対向
軸に直交する方向(紙面に対して垂直な方向)には光共
振器(図示せず)が配設されている。また、高圧電源
(HV1)18と高圧電源(HV2)42の電圧極性は
同極性である。
【0075】以上のような構成を有する本実施例のパル
スレーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ(SW)16は開い
ており、コンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV
1)18−充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)
15−接地]という経路で充電されている。また、コン
デンサ(C2)19は、[高圧電源(HV1)18−充
電抵抗(R1)17−コンデンサ(C2)19−インダ
クタンス(L)14−接地]という経路で充電されてい
る。この時点において、主電極1は接地電位になってい
る。一方、コンデンサ(C3)40は、[高圧電源(H
V2)42−充電抵抗(R2)41−コンデンサ(C
3)40−接地]という経路で充電されている。
【0076】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15とスイッチ
(SW)16によって形成されるループ内を電流が流
れ、コンデンサ(C1)15とコンデンサ(C2)19
の接続点の電位は変化する。この場合、主電極1の電位
は、コンデンサ(C1)15の端子間電圧とコンデンサ
(C2)19の端子間電圧との和になるので、コンデン
サ(C1)15の端子間電圧の変化が主電極1に表れ
る。そして、コンデンサ(C1)15の端子間電圧が初
期充電状態と逆転したときに、主電極1に加わる電圧
は、高圧電源(HV1)18の電圧V0に対して、電圧
極性は逆で、電圧値は約2倍になる。また、コンデンサ
(C3)40には、高圧電源(HV2)42より充電さ
れた電圧が加わっているので、主電極1,2間に加わる
電圧は、コンデンサ(C1)15、コンデンサ(C2)
19、及びコンデンサ(C3)40のそれぞれの端子間
電圧の和になる。
【0077】さらに、主電極1及び主電極2の対地間電
圧波形は、図8のようになる。この図8に示すように、
主電極1の電圧V1は、ピーク時には、高圧電源HV1
の電源電圧V0の約2倍になる。また、主電極2の電圧
V2は、高圧電源HV2の電源電圧V02の電圧に対応
している。主電極2の電圧V2は、主電極1と主電極2
間の放電破壊電圧以下に設定されているので、時刻t=
0ではグロー放電は発生しない。この後、主電極1の電
圧V1が時刻と共に増加していき、主電極1,2間に加
わる電圧がレーザガスの放電破壊電圧以上に達すると、
主電極1,2間にグロー放電11が形成され、レーザガ
スが励起されて、図示していない光共振器の作用により
レーザ光が紙面垂直方向に出射される。
【0078】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧の一部の電圧を、直
流充電したコンデンサ(C3)40から主電極1,2間
に供給し、残りの電圧を、コンデンサ(C1)15及び
コンデンサ(C2)19からなる電圧増倍型のコンデン
サ回路によりパルス充電したインダクタンス(L)14
から供給することができる。従って、従来技術に比べて
スイッチング電圧を低減できる上、スイッチ(SW)1
6を流れる電流ピーク値を低減できるため、スイッチ
(SW)16の動作責務を大幅に軽減することができ、
スイッチングエネルギー損失を大幅に低減することがで
きる。
【0079】このため、スイッチの寿命が大幅に長くな
り、また、パルス充電側のコンデンサ容量及びパルス充
電電圧を自由に組合せることができるので、スイッチン
グ電流の波高値や変化率も自由に選択でき、使用可能な
スイッチ素子の動作範囲及び種類が従来より拡大され、
従来使用できなかったスイッチ素子の使用が可能にな
る。さらに、レーザ発振動作に合わせて充電パルス波形
を調整することができるため、レーザ発振の大出力化が
容易である。そして、このようなスイッチ素子の動作範
囲や種類の拡大、及びレーザ発振の大出力化の結果、レ
ーザの動作領域の拡大を実現できる。具体的には、繰り
返し運転や長寿命運転といった、産業応用上必要な運転
動作を実現することが可能となる。
【0080】(7)第7実施例…図9 図9は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部構
成及び励起電源回路の第7実施例を示す構成図である。
この第7実施例は、前記第6実施例の変形例であり、主
電極1,2間に接続するインピーダンス素子として、コ
ンデンサ(C4)43を使用し、さらにインダクタンス
(Ls)44を付加したものである。すなわち、図7に
示した第6実施例の構成に加えて、図9に示すように、
インダクタンス(L)14と主電極1との間にインダク
タンス(Ls)44を接続すると共に、主電極1と接地
電位との間にコンデンサ(C4)43を接続した点に特
徴を有している。なお、他の構成については、前記第6
実施例と全く同様であるため、その説明は省略する。
【0081】このような構成を有する本実施例のパルス
レーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ(SW)16は開い
ており、コンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV
1)18−充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)
15−接地]という経路で充電されている。また、コン
デンサ(C2)19は、[高圧電源(HV1)18−充
電抵抗(R1)17−コンデンサ(C2)19−インダ
クタンス(L)14−接地]という経路で充電されてい
る。この時点において、主電極1は接地電位になってい
る。一方、コンデンサ(C3)40は、[高圧電源(H
V2)42−充電抵抗(R2)41−コンデンサ(C
3)40−接地]という経路で充電されている。
【0082】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15とスイッチ
(SW)16によって形成されるループ内を電流が流
れ、コンデンサ(C1)15とコンデンサ(C2)19
の接続点の電位は変化する。この場合、コンデンサ(C
1)15とコンデンサ(C2)19の接続点の電圧は、
時刻の経過と共に反転し、コンデンサ(C1)15とコ
ンデンサ(C2)19の端子間電圧の和は、高圧電源
(HV1)18の充電電圧と逆極性で、電圧値は約2倍
になる。本実施例においては、この和電圧により、コン
デンサ(C4)43がパルス充電される。
【0083】また、コンデンサ(C3)には、高圧電源
(HV2)42より充電された電圧が加わっているの
で、主電極1,2間に加わる電圧は、コンデンサ(C
4)43とコンデンサ(C3)40の端子間電圧の和に
なる。なお、主電極2の電圧V2は、主電極1と主電極
2間の放電破壊電圧以下に設定されているので、スイッ
チ(SW)16が閉じる前にグロー放電11は発生しな
い。この後、主電極1の電圧V1が時刻と共に増加して
いき、主電極1,2間に加わる電圧がレーザガスの放電
破壊電圧以上に達すると、主電極1,2間にグロー放電
11が形成され、レーザガスが励起されて、図示してい
ない光共振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方向に出
射される。
【0084】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧の一部の電圧を、直
流充電したコンデンサ(C3)40から主電極1,2間
に供給し、残りの電圧を、コンデンサ(C1)15及び
コンデンサ(C2)19からなる電圧増倍型のコンデン
サ回路によりパルス充電したコンデンサ(C4)43か
ら供給することができる。従って、前記第6実施例と同
様の優れた作用効果を得ることができる。
【0085】(8)第8実施例…図10 図10は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部
構成及び励起電源回路の第8実施例を示す構成図であ
る。この第8実施例は、請求項7及び8の発明に従う実
施例であり、前記第4従来例の改良技術に相当する。す
なわち、図10に示すように、レーザガスを気密充填し
た図示していない容器内に、一対の主電極1,2が対向
して配設されている。これら主電極1,2間には、イン
ダクタンス(L)14とコンデンサ(C2)45、及び
ギャップ(G)46が、直列に接続されており、インダ
クタンス(L)14とコンデンサ(C2)45の接続点
は接地されている。
【0086】そして、インダクタンス(L)14の両側
には、コンデンサ(C1)15とスイッチ(SW)16
が直列に接続され、両者の接続点は、充電抵抗(R1)
17を介して高圧電源(HV1)18に接続されてい
る。また、コンデンサ(C2)45とギャップ(G)4
6の接続点は、充電抵抗(R2)47を介して高圧電源
(HV2)48に接続されている。なお、以上のコンデ
ンサ、抵抗、及びインダクタンス類は、単体で構成され
るか、あるいは、複数個が並列に接続されて構成されて
いる。そして、主電極の対向軸に直交する方向(紙面に
対して垂直な方向)には光共振器(図示せず)が配設さ
れている。また、高圧電源(HV1)18と高圧電源
(HV2)48の電圧極性は同極性である。
【0087】以上のような構成を有する本実施例のパル
スレーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ(SW)16は開い
ており、コンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV
1)18−充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)
15−インダクタンス(L)14−接地]という経路で
充電されている。また、コンデンサ(C2)45は、
[高圧電源(HV2)48−充電抵抗(R2)47−コ
ンデンサ(C2)45−接地]という経路で充電されて
いる。この時点において、主電極1は接地電位になって
いる。
【0088】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15に充電され
た電圧V0はインダクタンス(L)14に加わる。イン
ダクタンス(L)14に加わる電圧は、主電極1と接地
電位間の電圧V1に等しく、また、コンデンサ(C2)
45と接地電位間の電圧は、主電極2と接地電位間の電
圧V2に等しい。そして、主電極1,2間及びギャップ
(G)46に加わる電圧は、V1とV2の和電圧VDと
なる。
【0089】この場合、主電極2の電圧V2は、主電極
1と主電極2間及びギャップ(G)46の放電破壊電圧
の和電圧以下に設定されているので、時刻t=0ではグ
ロー放電は発生しない。しかしながら、スイッチ(S
W)16が閉じて、主電極1の電圧V1が時刻と共に増
加していくと、ギャップ(G)46が導通し、主電極
1,主電極2間にV1とV2の和電圧が加わる。そし
て、最終的に、和電圧VDがレーザガスの放電破壊電圧
以上に達すると、主電極1,2間にグロー放電11が形
成され、レーザガスが励起されて、図示していない光共
振器の作用によりレーザ光が紙面垂直方向に出射され
る。
【0090】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧の一部の電圧を、直
流充電したコンデンサ(C2)45から主電極1,2間
に供給し、残りの電圧を、直流充電したコンデンサ(C
1)15のスイッチングによりパルス充電したインダク
タンス(L)14から供給することができる。そのた
め、従来技術に比べてスイッチング電圧を低減できる。
特に、本実施例においては、主電極1,2の間に直列に
ギャップ(G)46を挿入したので、直流充電するコン
デンサ(C2)45の充電電圧を高くすることができ、
その分だけ、スイッチ(SW)16の動作電圧をさらに
低減することができる。加えて、スイッチ(SW)16
を流れる電流ピーク値を低減することができる。従っ
て、スイッチ(SW)16の動作責務を大幅に軽減する
ことができ、スイッチングエネルギー損失を大幅に低減
することができる。
【0091】このため、スイッチの寿命が大幅に長くな
り、また、パルス充電側のコンデンサ容量及びパルス充
電電圧を自由に組合せることができるので、スイッチン
グ電流の波高値や変化率も自由に選択でき、使用可能な
スイッチ素子の動作範囲及び種類が従来より拡大され、
従来使用できなかったスイッチ素子の使用が可能にな
る。さらに、レーザ発振動作に合わせて充電パルス波形
を調整することができるため、レーザ発振の大出力化が
容易である。そして、このようなスイッチ素子の動作範
囲や種類の拡大、及びレーザ発振の大出力化の結果、レ
ーザの動作領域の拡大を実現できる。具体的には、繰り
返し運転や長寿命運転といった、産業応用上必要な運転
動作を実現することが可能となる。
【0092】(9)第9実施例…図11 図11は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部
構成及び励起電源回路の第9実施例を示す構成図であ
る。この第9実施例は、前記第8実施例の変形例であ
り、主電極1,2間に接続するインピーダンス素子とし
て、コンデンサ(Cp)49を使用したものである。す
なわち、図10に示した第8実施例の構成に加えて、図
11に示すように、インダクタンス(L)14と並列
に、コンデンサ(Cp)49を接続した点に特徴を有し
ている。なお、その他の構成については、前記第8実施
例と全く同様である。
【0093】このような構成を有する本実施例におい
て、コンデンサ(C1)15の電荷は、コンデンサ(C
p)49に移行する。すなわち、本実施例においては、
グロー放電を発生させるのに必要な全電圧の一部の電圧
を、直流充電したコンデンサ(C2)45から主電極
1,2間に供給し、残りの電圧を、直流充電したコンデ
ンサ(C1)15のスイッチングによりパルス充電され
たコンデンサ(Cp)49から、主電極1,2間に供給
することができる。従って、本実施例においても、前記
第8実施例と同様の優れた作用効果を得ることができ
る。
【0094】(10)第10実施例…図12 図12は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部
構成及び励起電源回路の第10実施例を示す構成図であ
る。この第10実施例は、前記第8実施例の変形例であ
り、高圧電源(HV2)48を省略したものである。す
なわち、図10に示した第8実施例の構成から、図12
に示すように、高圧電源(HV2)48を省略し、単一
の高圧電源(HV1)18によって、充電抵抗(R1)
17を介してコンデンサ(C1)15を充電すると共
に、充電抵抗(R2)47を介してコンデンサ(C2)
45を充電するように構成した点に特徴を有している。
なお、その他の構成については、前記第8実施例と全く
同様である。このような構成を有する本実施例において
は、充電電源が1個のみとなるため、回路構成を簡略化
できる利点がある。そして、本実施例においても、前記
第8実施例と同様の優れた作用効果を得ることができ
る。
【0095】(11)第11実施例…図13 図13は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部
構成及び励起電源回路の第11実施例を示す構成図であ
る。この第11実施例は、前記第8実施例の変形例であ
り、インダクタンス(L)14の代わりにトランス
(T)50を接続したものである。また、その他の構成
については、前記第8実施例と全く同様である。このよ
うな構成を有する本実施例においては、トランス(T)
50の巻線比を2次側で大きくすることにより、コンデ
ンサ(C1)15の充電電圧の巻線比倍の電圧を発生さ
せることができるため、コンデンサ(C1)15の充電
電圧を主電極1に比較して、巻線比分の1に大きく低減
することができる。このため、スイッチ(SW)16の
動作電圧をさらに低減することができ、スイッチでのエ
ネルギー損失をさらに大幅に低減することができる。そ
の他の作用効果は、前記第8実施例と同様である。
【0096】(12)第12実施例…図14、図15 図14は、本発明によるパルスレーザ発振装置の放電部
構成及び励起電源回路の第12実施例を示す構成図であ
る。この第12実施例は、請求項4の発明に従う実施例
であり、前記第4従来例の改良技術に相当する。すなわ
ち、図14に示すように、レーザガスを気密充填した図
示していない容器内に、一対の主電極1,2が対向して
配設されている。そして、これら主電極1,2間には、
インダクタンス(L)14とコンデンサ(C2)51が
直列に接続されており、インダクタンス(L)14とコ
ンデンサ(C2)51の接続点は接地されている。
【0097】また、インダクタンス(L)14の両側に
は、コンデンサ(C1)15とスイッチ(SW)16が
直列に接続され、両者の接続点は、充電抵抗(R1)1
7を介して高圧電源(HV1)18に接続されている。
一方、コンデンサ(C2)51と主電極2の接続点は、
充電抵抗(R2)52を介して高圧電源(HV2)53
に接続されている。なお、以上のコンデンサ、抵抗、及
びインダクタンス類は、単体で構成されるか、あるい
は、複数個が並列に接続されて構成されている。そし
て、主電極の対向軸に直交する方向(紙面に対して垂直
な方向)には光共振器(図示せず)が配設されている。
また、高圧電源(HV1)18と高圧電源(HV2)5
3の電圧極性は同極性である。
【0098】以上のような構成を有する本実施例のパル
スレーザ発振装置は、以下に述べるように作用する。ま
ず、初期状態においては、スイッチ(SW)16は開い
ており、コンデンサ(C1)15は、[高圧電源(HV
1)18−充電抵抗(R1)17−コンデンサ(C1)
15−インダクタンス(L)14−接地]という経路で
充電されている。また、コンデンサ(C2)51は、
[高圧電源(HV2)53−充電抵抗(R2)52−コ
ンデンサ(C2)51−接地]という経路で充電されて
いる。この時点において、主電極1は接地電位になって
いる。
【0099】続いて、この状態からスイッチ(SW)1
6が閉じられると、コンデンサ(C1)15に充電され
た電圧V0はインダクタンス(L)14に加わる。この
ように、インダクタンス(L)14に加わる電圧は、主
電極1と接地電位間の電圧V1に等しく、その経時変化
は、図15中に示すようになる。一方、コンデンサ(C
2)51と接地電位間の電圧は、主電極2と接地電位間
の電圧V2に等しく、その経時変化は、図15中に示す
ようになる。そして、主電極1,2間に加わる電圧波形
は、電圧V1と電圧V2の和電圧となる。
【0100】この場合、主電極2の電圧V2は、主電極
1,2間の放電破壊電圧以下に設定されているので、時
刻t=0ではグロー放電は発生しない。しかしながら、
スイッチ(SW)16が閉じて、主電極1の電圧V1が
時刻と共に増加していき、主電極1,2間に加わる電圧
が、最終的にレーザガスの放電破壊電圧以上に達する
と、主電極1,2間にグロー放電11が形成され、レー
ザガスが励起されて、図示していない光共振器の作用に
よりレーザ光が紙面垂直方向に出射される。
【0101】このように、本実施例においては、グロー
放電を発生させるのに必要な全電圧の一部の電圧を、直
流充電したコンデンサ(C2)51から主電極1,2間
に供給し、残りの電圧を、直流充電したコンデンサ(C
1)15のスイッチングによりパルス充電したインダク
タンス(L)14から供給することができる。従って、
前記第6実施例と同様に、従来技術に比べてスイッチン
グ電圧を低減できる上、スイッチ(SW)16を流れる
電流ピーク値を低減することができるため、スイッチ
(SW)16の動作責務を大幅に軽減することができ、
スイッチングエネルギー損失を大幅に低減することがで
きる。そして、この結果、利用できるスイッチ素子の動
作範囲及び種類が従来より拡大されるため、レーザの動
作領域の拡大を実現できる。
【0102】(13)他の実施例 なお、本発明は、前記各実施例に限定されるものではな
く、例えば、紫外線予備電離方式に限らず、X線予備電
離方式、コロナ予備電離方式等のパルスレーザに広く適
用可能なことはいうまでもない。また、グロー放電を利
用したパルスレーザに限らず、フラッシュランプ等のグ
ロー放電以外の放電を利用した機器にも同様に適用可能
である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、放電を発生させるのに必要な全電圧のうちの一部の
電圧を、直流充電したコンデンサから主電極間に供給
し、残りの電圧を、パルス充電したコンデンサまたはそ
の他のインピーダンス素子から供給することにより、放
電を発生させるのに必要なパルス充電電圧を低減できる
ため、スイッチの動作責務を従来よりも大幅に軽減し、
レーザの動作領域の拡大を実現可能な、優れたパルスレ
ーザ発振装置を提供することができる。また、一定の制
御手段を設けることにより、適切な外部制御が可能とな
り、発振効率を向上することができるという効果も得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパルスレーザ発振装置の第1実施
例を示す構成図。
【図2】図1のパルスレーザ発振装置の動作を示す波形
図。
【図3】本発明によるパルスレーザ発振装置の第2実施
例を示す構成図。
【図4】本発明によるパルスレーザ発振装置の第3実施
例を示す構成図。
【図5】本発明によるパルスレーザ発振装置の第4実施
例を示す構成図。
【図6】本発明によるパルスレーザ発振装置の第5実施
例を示す構成図。
【図7】本発明によるパルスレーザ発振装置の第6実施
例を示す構成図。
【図8】図7のパルスレーザ発振装置の動作を示す波形
図。
【図9】本発明によるパルスレーザ発振装置の第7実施
例を示す構成図。
【図10】本発明によるパルスレーザ発振装置の第8実
施例を示す構成図。
【図11】本発明によるパルスレーザ発振装置の第9実
施例を示す構成図。
【図12】本発明によるパルスレーザ発振装置の第10
実施例を示す構成図。
【図13】本発明によるパルスレーザ発振装置の第11
実施例を示す構成図。
【図14】本発明によるパルスレーザ発振装置の第12
実施例を示す構成図。
【図15】図14のパルスレーザ発振装置の動作を示す
波形図。
【図16】従来のパルスレーザ発振装置の一例(第1従
来例)を示す構成図。
【図17】従来のパルスレーザ発振装置の一例(第2従
来例)を示す構成図。
【図18】従来のパルスレーザ発振装置の一例(第3従
来例)を示す構成図。
【図19】図18のパルスレーザ発振装置の動作を示す
波形図。
【図20】従来のパルスレーザ発振装置の一例(第4従
来例)を示す構成図。
【図21】図20のパルスレーザ発振装置の動作を示す
波形図。
【符号の説明】
1,2…主電極 3a,3b…予備電離電極 4…ギャップ 5…コンデンサ(Cs) 6…充電用インダクタンス 7…スイッチ 8…充電抵抗 9…高圧電源(HV) 10…コンデンサ(Cb) 11…グロー放電 12…放電容器 13…コンデンサ(Cp) 14…インダクタンス(L) 15…コンデンサ(C1) 16…スイッチ(SW) 17…充電抵抗(R1) 18…高圧電源(HV1) 19…コンデンサ(C2) 21…第1のコンデンサ(Cp) 22…第2のコンデンサ(Cd) 23…高圧電源(HVA) 24…スイッチ 25…コンデンサ(Ct) 26…分流コイル 27…高圧電源(HVB) 28…制御回路 29…制御ライン 30…主電極 31…X線源 32…抵抗 33…X線 34…コンデンサ(Cp) 35…可変コンデンサ(Cd) 36…コンデンサ(C2) 37…充電抵抗(R2) 38…高圧電源(HV2) 39…測定ライン 40…コンデンサ(C3) 41…充電抵抗(R2) 42…高圧電源(HV2) 43…コンデンサ(C4) 44…インダクタンス(Ls) 45…コンデンサ(C2) 46…ギャップ(G) 47…充電抵抗(R2) 48…高圧電源(HV2) 49…コンデンサ(Cp) 50…トランス(T) 51…コンデンサ(C2) 52…充電抵抗(R2) 53…高圧電源(HV2)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザガスを気密充填した容器内に対向
    配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
    コンデンサを有し、前記コンデンサの充電により前記主
    電極間に放電を発生させて前記レーザガスを励起し、レ
    ーザ発振を行うパルスレーザ発振装置において、 前記コンデンサを、第1のコンデンサと第2のコンデン
    サに2分割して直列接続し、その接続点を接地すると共
    に、前記第1のコンデンサをパルス充電する第1の電源
    回路と、前記第2のコンデンサを直流充電する第2の電
    源回路と、前記放電の放電開始時刻を外部より制御する
    第1の制御手段と、前記第2の電源回路の電源電圧を制
    御する第2の制御手段を設けたことを特徴とするパルス
    レーザ発振装置。
  2. 【請求項2】 レーザガスを気密充填した容器内に対向
    配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
    コンデンサを有し、前記コンデンサの充電により前記主
    電極間に放電を発生させて前記レーザガスを励起し、レ
    ーザ発振を行うパルスレーザ発振装置において、 前記コンデンサを、第1のコンデンサと第2のコンデン
    サに2分割して直列接続し、その接続点を接地すると共
    に、前記第1のコンデンサをパルス充電する第1の電源
    回路と、前記第2のコンデンサを直流充電する第2の電
    源回路と、前記放電の放電開始時刻を外部より制御する
    第1の制御手段と、前記第2のコンデンサの容量を制御
    する第2の制御手段を設けたことを特徴とするパルスレ
    ーザ発振装置。
  3. 【請求項3】 レーザガスを気密充填した容器内に対向
    配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
    コンデンサを有し、前記コンデンサの充電により前記主
    電極間に放電を発生させて前記レーザガスを励起し、レ
    ーザ発振を行うパルスレーザ発振装置において、 前記コンデンサを、第1のコンデンサと第2のコンデン
    サに2分割して直列接続し、その接続点を接地すると共
    に、前記第1のコンデンサをパルス充電する第1の電源
    回路と、前記第2のコンデンサを直流充電する第2の電
    源回路と、前記主電極間に発生する放電の主放電電流及
    び主電極間電圧を測定して、前記第1及び第2の電源回
    路の出力電圧を制御する制御手段を設けたことを特徴と
    するパルスレーザ発振装置。
  4. 【請求項4】 レーザガスを気密充填した容器内に対向
    配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
    インピーダンス素子と、前記インピーダンス素子をパル
    ス充電する第1の電源回路を有し、前記インピーダンス
    素子のパルス充電により前記主電極間に放電を発生させ
    て前記レーザガスを励起し、レーザ発振を行うパルスレ
    ーザ発振装置において、 前記主電極間に、前記インピーダンス素子と直列にコン
    デンサを接続し、前記コンデンサを直流充電する第2の
    電源回路を設けたことを特徴とするパルスレーザ発振装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1の電源回路が、電圧増倍型のコ
    ンデンサ回路であることを特徴とする請求項4に記載の
    パルスレーザ発振装置。
  6. 【請求項6】 前記インピーダンス素子が、インダクタ
    ンス、第2のコンデンサ、またはトランスであることを
    特徴とする請求項4に記載のパルスレーザ発振装置。
  7. 【請求項7】 レーザガスを気密充填した容器内に対向
    配置された一対の主電極と、前記主電極間に接続された
    インピーダンス素子と、前記インピーダンス素子をパル
    ス充電する第1の電源回路を有し、前記インピーダンス
    素子のパルス充電により前記主電極間に放電を発生させ
    て前記レーザガスを励起し、レーザ発振を行うパルスレ
    ーザ発振装置において、 前記主電極間に、前記インピーダンス素子と直列にコン
    デンサ及びギャップを接続し、前記コンデンサを直流充
    電する第2の電源回路を設けたことを特徴とするパルス
    レーザ発振装置。
  8. 【請求項8】 前記インピーダンス素子が、インダクタ
    ンス、第2のコンデンサ、またはトランスであることを
    特徴とする請求項7に記載のパルスレーザ発振装置。
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