JPH04305806A - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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- JPH04305806A JPH04305806A JP6840891A JP6840891A JPH04305806A JP H04305806 A JPH04305806 A JP H04305806A JP 6840891 A JP6840891 A JP 6840891A JP 6840891 A JP6840891 A JP 6840891A JP H04305806 A JPH04305806 A JP H04305806A
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Landscapes
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置、VT
Rなどに用いる磁気ヘッドにかかわり、特に高飽和磁束
密度、高透磁率、低保磁力、低磁歪定数、耐熱性、耐食
性を有する磁性膜を用いた磁気ヘッドに関するものであ
る。
Rなどに用いる磁気ヘッドにかかわり、特に高飽和磁束
密度、高透磁率、低保磁力、低磁歪定数、耐熱性、耐食
性を有する磁性膜を用いた磁気ヘッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の磁気ヘッドにおいては、記録媒
体の高保磁力化に対応しうる磁気特性を有し、耐食性、
耐摩耗性、耐熱性の面においても優れていることが要求
されている。これらの要求に対応するため、従来から磁
気ヘッド材料として多用されているフェライトの表面に
、フェライトよりも高い飽和磁束密度を有する軟磁性膜
を形成した複合型磁気ヘッド(以下、「MIGヘッド」
と称することがある。)が開発され、用いられている。 このMIGヘッドは、一般に、フェライトから成る一対
の磁気コア半体が、それらの間に軟磁性膜とギャップ部
を介在させてガラスボィンデングにより接合された構造
となっている。従って、軟磁性膜にはこのガラスボィン
デングの熱履歴(500℃以上)が加わっても軟磁気特
性が劣化しない耐熱性が要求される。従来、このような
耐熱性を有する材料としてはFe−Al−Si系合金薄
膜が知られており、(特開昭60−74110号参照)
実用化されている。
体の高保磁力化に対応しうる磁気特性を有し、耐食性、
耐摩耗性、耐熱性の面においても優れていることが要求
されている。これらの要求に対応するため、従来から磁
気ヘッド材料として多用されているフェライトの表面に
、フェライトよりも高い飽和磁束密度を有する軟磁性膜
を形成した複合型磁気ヘッド(以下、「MIGヘッド」
と称することがある。)が開発され、用いられている。 このMIGヘッドは、一般に、フェライトから成る一対
の磁気コア半体が、それらの間に軟磁性膜とギャップ部
を介在させてガラスボィンデングにより接合された構造
となっている。従って、軟磁性膜にはこのガラスボィン
デングの熱履歴(500℃以上)が加わっても軟磁気特
性が劣化しない耐熱性が要求される。従来、このような
耐熱性を有する材料としてはFe−Al−Si系合金薄
膜が知られており、(特開昭60−74110号参照)
実用化されている。
【0003】しかしながら、記録媒体保磁力の向上にと
もない、より高い飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜が必
要となってきた。近年、Fe−Ga−Si膜(特開昭6
1−234509)、Fe−C多層膜(特開昭63−6
5604)、Co及びFe系組成変調窒化膜(特開昭6
2−210607)、 Fe−M−C、Co−M−C
膜(MはTi,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wのう
ち少なくても一種以上の元素)(特開平2−12350
7)等、高飽和磁束密度を有し、かつ耐熱性に優れる磁
性膜の探索がすすめられている。特に、Co−M−C膜
は耐熱性、耐食性、軟磁気特性を兼ね備えており有望で
ある。
もない、より高い飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜が必
要となってきた。近年、Fe−Ga−Si膜(特開昭6
1−234509)、Fe−C多層膜(特開昭63−6
5604)、Co及びFe系組成変調窒化膜(特開昭6
2−210607)、 Fe−M−C、Co−M−C
膜(MはTi,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wのう
ち少なくても一種以上の元素)(特開平2−12350
7)等、高飽和磁束密度を有し、かつ耐熱性に優れる磁
性膜の探索がすすめられている。特に、Co−M−C膜
は耐熱性、耐食性、軟磁気特性を兼ね備えており有望で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Co−M−C膜(Mは
Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wの
群より選ばれた少なくとも一種類以上の元素を表す。)
は、熱処理前の状態ではアモルファス状態であり、熱処
理によってCoとMの炭化物の微結晶となる。Mの炭化
物がCoの結晶粒の成長を抑えることにより、高温での
熱処理後においても軟磁性が得られるものと考えられて
いる。しかしながら、MIGヘッドへの適用を行った場
合には、熱処理により移動するCが酸素を多く含んでい
るフェライト及びガラスと反応しやすい。すなわち、フ
ェライト側ではCがフェライト中の酸素と反応し擬似ギ
ャップを生じ、一方ガラス側ではガラス中の酸素と結び
つき、ガラスボイドや膜の食われを生じるために接合強
度が低下する。したがって、これらの原因により、充分
な特性を示す磁気ヘッドを形成することができない。本
発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、磁気
特性に優れ、かつ耐熱温度が高く、耐摩耗性にもすぐれ
る磁性膜を用いた磁気ヘッドを提供することである。
Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wの
群より選ばれた少なくとも一種類以上の元素を表す。)
は、熱処理前の状態ではアモルファス状態であり、熱処
理によってCoとMの炭化物の微結晶となる。Mの炭化
物がCoの結晶粒の成長を抑えることにより、高温での
熱処理後においても軟磁性が得られるものと考えられて
いる。しかしながら、MIGヘッドへの適用を行った場
合には、熱処理により移動するCが酸素を多く含んでい
るフェライト及びガラスと反応しやすい。すなわち、フ
ェライト側ではCがフェライト中の酸素と反応し擬似ギ
ャップを生じ、一方ガラス側ではガラス中の酸素と結び
つき、ガラスボイドや膜の食われを生じるために接合強
度が低下する。したがって、これらの原因により、充分
な特性を示す磁気ヘッドを形成することができない。本
発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、磁気
特性に優れ、かつ耐熱温度が高く、耐摩耗性にもすぐれ
る磁性膜を用いた磁気ヘッドを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェライトよ
りなる磁気コア一対の少なくとも一方に軟磁性薄膜を付
着させ、該磁気コア半体同志を突き合わせて磁気ギャッ
プを構成してなる磁気ヘッドにおいて、上記軟磁性薄膜
が、CoxMyと(CoxMy)uCz(ただし、x,
y,zは各々組成比を原子%で表し、MはTi,Zr,
Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wより選ばれた少
なくとも一種類以上の元素を表し、その組成範囲が、8
0≦ x ≦95 5 ≦ y ≦20 5 ≦ z ≦20 x+y=100 u=(100−Z)/100 である)と表される磁性膜の多層膜によって構成される
ことを特徴とする磁気ヘッドに関するものである。また
、本発明の磁気ヘッドは、軟磁性多層膜のフェライトお
よびギャップと接する層がCoxMy(ただし、x,y
は各々組成比を原子%で表し、MはTi,Zr,Hf,
V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wより選ばれた少なくと
も一種類以上の元素を表し、その組成範囲が、80≦
x ≦95 5 ≦ y ≦20 x+y=100 である。)と表される磁性膜であることを特徴とする磁
気ヘッドであり、軟磁性多層膜の1層の厚さtが、20
0Å≦t≦5000Åの範囲であることを特徴とする磁
気ヘッド、軟磁性多層膜とフェライト間に200Å以下
の厚みのCr膜を介在させたことを特徴とする磁気ヘッ
ド、磁性薄膜組織が平均粒径200Å以下の微細な結晶
粒よりなることを特徴とする磁気ヘッドである。
りなる磁気コア一対の少なくとも一方に軟磁性薄膜を付
着させ、該磁気コア半体同志を突き合わせて磁気ギャッ
プを構成してなる磁気ヘッドにおいて、上記軟磁性薄膜
が、CoxMyと(CoxMy)uCz(ただし、x,
y,zは各々組成比を原子%で表し、MはTi,Zr,
Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wより選ばれた少
なくとも一種類以上の元素を表し、その組成範囲が、8
0≦ x ≦95 5 ≦ y ≦20 5 ≦ z ≦20 x+y=100 u=(100−Z)/100 である)と表される磁性膜の多層膜によって構成される
ことを特徴とする磁気ヘッドに関するものである。また
、本発明の磁気ヘッドは、軟磁性多層膜のフェライトお
よびギャップと接する層がCoxMy(ただし、x,y
は各々組成比を原子%で表し、MはTi,Zr,Hf,
V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wより選ばれた少なくと
も一種類以上の元素を表し、その組成範囲が、80≦
x ≦95 5 ≦ y ≦20 x+y=100 である。)と表される磁性膜であることを特徴とする磁
気ヘッドであり、軟磁性多層膜の1層の厚さtが、20
0Å≦t≦5000Åの範囲であることを特徴とする磁
気ヘッド、軟磁性多層膜とフェライト間に200Å以下
の厚みのCr膜を介在させたことを特徴とする磁気ヘッ
ド、磁性薄膜組織が平均粒径200Å以下の微細な結晶
粒よりなることを特徴とする磁気ヘッドである。
【0006】
【作用】MはCとの親和力が非常に強いため、熱処理に
よって移動したCは選択的にMと結合しMの炭化物を形
成する。しかしながら、Cは非常に移動しやすいため、
単層のCo−M−C膜ではMと結合しなかったCが、フ
ェライトやガラスとも反応した。この反応を防止するた
め、Co−M膜とCo−M−C膜を多層化することによ
り、Co−M−C膜中から移動したCをCo−M膜のM
でトラップすることによりフェライトやガラスまで到達
することを防ぎ、反応を防止する。Co−M膜はそれ自
身では通常のアモルファス薄膜と同様に耐熱温度が低い
が、移動してきたCにより生成されるMの炭化物がCo
の粒成長を抑制するために耐熱温度が向上する。特に、
フェライトおよびガラスと接する層はCを含まないCo
−M層としたほうが反応が少ない。1層の厚さは、Cと
フェライトおよびガラスの反応を防ぐために少なくとも
200Å必要であり、厚すぎるとCo−M膜の粒成長が
生じるため上限は5000Åである。膜の組成としては
、非晶質化させるために、y≧5at%である必要があ
り、かつ飽和磁束密度を小さくしないという点から上限
は、y≦20at%である。また、C量は500℃以上
の耐熱性を得るためには、z≧5at%である必要があ
り、飽和磁束密度をあまり小さくしないためには、z≦
20at%である必要がある。
よって移動したCは選択的にMと結合しMの炭化物を形
成する。しかしながら、Cは非常に移動しやすいため、
単層のCo−M−C膜ではMと結合しなかったCが、フ
ェライトやガラスとも反応した。この反応を防止するた
め、Co−M膜とCo−M−C膜を多層化することによ
り、Co−M−C膜中から移動したCをCo−M膜のM
でトラップすることによりフェライトやガラスまで到達
することを防ぎ、反応を防止する。Co−M膜はそれ自
身では通常のアモルファス薄膜と同様に耐熱温度が低い
が、移動してきたCにより生成されるMの炭化物がCo
の粒成長を抑制するために耐熱温度が向上する。特に、
フェライトおよびガラスと接する層はCを含まないCo
−M層としたほうが反応が少ない。1層の厚さは、Cと
フェライトおよびガラスの反応を防ぐために少なくとも
200Å必要であり、厚すぎるとCo−M膜の粒成長が
生じるため上限は5000Åである。膜の組成としては
、非晶質化させるために、y≧5at%である必要があ
り、かつ飽和磁束密度を小さくしないという点から上限
は、y≦20at%である。また、C量は500℃以上
の耐熱性を得るためには、z≧5at%である必要があ
り、飽和磁束密度をあまり小さくしないためには、z≦
20at%である必要がある。
【0007】
【実施例】(実施例1)本発明の磁性膜の形成には通常
のRFマグネトロンスパッタ装置を用いた。Co−Mの
ターゲットをArとCH4の混合ガスを用いてスパッタ
を行った。スパッタ条件は以下の通りである。 排気到達真空度 1×10−6Torr以下
投入電力 4.5W/cm3ガ
ス圧(全圧) 4×10−3Torr基板
結晶化ガラス基板温度
加熱無し総膜厚
約2μm(単層膜、多層膜とも)CH
4ガスを間欠的に導入することにより、Co−M膜とC
o−M−C膜の多層膜を作製した。以上の条件で作製し
た磁性膜の組成は、EPMAによって分析した。膜の飽
和磁束密度および保磁力はVSM、透磁率はベクトルイ
ンピーダンスメ−タ、磁歪定数は光てこ法により測定し
た。また、この磁性膜の耐熱性はN2雰囲気中で所定の
温度に加熱後、室温で透磁率を測定し、透磁率が100
0以下となる温度の高低によって判定した。表1に60
0℃回転磁界中の熱処理を施した場合の透磁率μ(5M
Hz)、保磁力Hc、飽和磁束密度Bsと前述した定義
による耐熱性を示す。ここでは総膜厚を約2μmとして
いるので例えば一層の厚さ500ÅのCo85V15/
Co68V12C20膜では計40層を積層しているこ
とを意味している。また基板に接する層はCを含まない
層とした。この結果を表1、表2に示す。
のRFマグネトロンスパッタ装置を用いた。Co−Mの
ターゲットをArとCH4の混合ガスを用いてスパッタ
を行った。スパッタ条件は以下の通りである。 排気到達真空度 1×10−6Torr以下
投入電力 4.5W/cm3ガ
ス圧(全圧) 4×10−3Torr基板
結晶化ガラス基板温度
加熱無し総膜厚
約2μm(単層膜、多層膜とも)CH
4ガスを間欠的に導入することにより、Co−M膜とC
o−M−C膜の多層膜を作製した。以上の条件で作製し
た磁性膜の組成は、EPMAによって分析した。膜の飽
和磁束密度および保磁力はVSM、透磁率はベクトルイ
ンピーダンスメ−タ、磁歪定数は光てこ法により測定し
た。また、この磁性膜の耐熱性はN2雰囲気中で所定の
温度に加熱後、室温で透磁率を測定し、透磁率が100
0以下となる温度の高低によって判定した。表1に60
0℃回転磁界中の熱処理を施した場合の透磁率μ(5M
Hz)、保磁力Hc、飽和磁束密度Bsと前述した定義
による耐熱性を示す。ここでは総膜厚を約2μmとして
いるので例えば一層の厚さ500ÅのCo85V15/
Co68V12C20膜では計40層を積層しているこ
とを意味している。また基板に接する層はCを含まない
層とした。この結果を表1、表2に示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】表1、表2より、多層膜にした場合におい
ても、単層膜と同様に高い耐熱性を有しており磁気特性
も良好であることがわかる。磁歪定数は、単層膜、多層
膜にかかわらず−3〜−1×10−6の値を示したが、
1〜5at%程度のFe,Ni,Mn等を加えることに
よりほぼ零にすることもできる。
ても、単層膜と同様に高い耐熱性を有しており磁気特性
も良好であることがわかる。磁歪定数は、単層膜、多層
膜にかかわらず−3〜−1×10−6の値を示したが、
1〜5at%程度のFe,Ni,Mn等を加えることに
よりほぼ零にすることもできる。
【0011】(実施例2)次に本発明によるCo−Ta
−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を磁気ヘッドに応
用した例を示す。多層膜は一層の厚さを400Åとし4
9層積層した。ただし、フェライト及びガラスと接する
層は、Co−Ta−Zrとした。図1は本発明の磁性膜
を適用した磁気ヘッドコアの一例を示す外観斜視図であ
り、図2はその記録媒体対向面を示す拡大平面図である
。この磁気ヘッドコアを図3に示すようなCaTiO3
のスライダーにガラスで固定し、ジンバルに取付けハー
ドディスクドライブ用の磁気ヘッドとして評価した。 図4は、本発明による磁性膜を用いた磁気ヘッドを用い
て測定した媒体保磁力と限界記録密度、D50(KFC
I)の関係を示す。Bsが1.55Tと大きいCo−T
a−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を用いた場合、
媒体保磁力が1500Oe以上と大きくなっても、磁気
コア先端が飽和せずに強い記録磁界が発生できるため十
分に記録することが可能であり、媒体保磁力の増加とと
もにD50も増加する。一方、Fe−Al−Si膜を用
いた場合、媒体保磁力が1500Oe以上となるとD5
0が減少してしまう。したがって、本発明のCo−Ta
−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を用いた磁気ヘッ
ドを用いることにより、2000Oeの保磁力をもつ媒
体にも十分に書き込みが可能であることが確かめられた
。また、保磁力1000Oeの媒体を用い、再生出力を
比較したところ、Co−Ta−Zr/Co−Ta−Zr
−C多層膜とFe−Al−Si膜を用いた場合で差は見
られず、再生特性も良好であることを確認した。
−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を磁気ヘッドに応
用した例を示す。多層膜は一層の厚さを400Åとし4
9層積層した。ただし、フェライト及びガラスと接する
層は、Co−Ta−Zrとした。図1は本発明の磁性膜
を適用した磁気ヘッドコアの一例を示す外観斜視図であ
り、図2はその記録媒体対向面を示す拡大平面図である
。この磁気ヘッドコアを図3に示すようなCaTiO3
のスライダーにガラスで固定し、ジンバルに取付けハー
ドディスクドライブ用の磁気ヘッドとして評価した。 図4は、本発明による磁性膜を用いた磁気ヘッドを用い
て測定した媒体保磁力と限界記録密度、D50(KFC
I)の関係を示す。Bsが1.55Tと大きいCo−T
a−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を用いた場合、
媒体保磁力が1500Oe以上と大きくなっても、磁気
コア先端が飽和せずに強い記録磁界が発生できるため十
分に記録することが可能であり、媒体保磁力の増加とと
もにD50も増加する。一方、Fe−Al−Si膜を用
いた場合、媒体保磁力が1500Oe以上となるとD5
0が減少してしまう。したがって、本発明のCo−Ta
−Zr/Co−Ta−Zr−C多層膜を用いた磁気ヘッ
ドを用いることにより、2000Oeの保磁力をもつ媒
体にも十分に書き込みが可能であることが確かめられた
。また、保磁力1000Oeの媒体を用い、再生出力を
比較したところ、Co−Ta−Zr/Co−Ta−Zr
−C多層膜とFe−Al−Si膜を用いた場合で差は見
られず、再生特性も良好であることを確認した。
【0012】(実施例3)次に、Co−Hf−C単層膜
とCo−Hf/Co−Hf−C多層膜を用いて図1ない
し図3に示したような磁気ヘッドを作製し、それらを用
いて測定した再生出力の周波数特性を図5ないし図8に
示す。従来のCo−Hf−C単層膜の場合においては、
図8のように、一定の周波数ごとに出力の低下が見られ
た。これは主ギャップと擬似ギャップとの干渉による出
力損失によるものと考えられ、その擬似ギャップノイズ
は4〜6dBであった。一方、Co−Hf/Co−Hf
−C多層膜(一層の厚さを500Åとし、39層積層)
を用いた磁気ヘッドにおいては、Co−Hf−C膜をフ
ェライト及びガラスに接する層とした場合でも、図5の
ように擬似ギャップノイズは2〜3dBまで低減された
。また図6のように、Co−Hfをフェライト及びガラ
スに接する層とした場合には、全周波数領域において滑
らかな出力が得られ、その擬似ギャップノイズは1dB
以内であり、大幅に改善できたことが明らかとなった。 さらにこれに加え、Co−Hfをフェライト及びガラス
に接する層とした多層膜とフェライト間に100ÅのC
r膜を介在させた場合には、図6のように擬似ギャップ
によるノイズは0.5dB以下にまで低減できることが
わかった。
とCo−Hf/Co−Hf−C多層膜を用いて図1ない
し図3に示したような磁気ヘッドを作製し、それらを用
いて測定した再生出力の周波数特性を図5ないし図8に
示す。従来のCo−Hf−C単層膜の場合においては、
図8のように、一定の周波数ごとに出力の低下が見られ
た。これは主ギャップと擬似ギャップとの干渉による出
力損失によるものと考えられ、その擬似ギャップノイズ
は4〜6dBであった。一方、Co−Hf/Co−Hf
−C多層膜(一層の厚さを500Åとし、39層積層)
を用いた磁気ヘッドにおいては、Co−Hf−C膜をフ
ェライト及びガラスに接する層とした場合でも、図5の
ように擬似ギャップノイズは2〜3dBまで低減された
。また図6のように、Co−Hfをフェライト及びガラ
スに接する層とした場合には、全周波数領域において滑
らかな出力が得られ、その擬似ギャップノイズは1dB
以内であり、大幅に改善できたことが明らかとなった。 さらにこれに加え、Co−Hfをフェライト及びガラス
に接する層とした多層膜とフェライト間に100ÅのC
r膜を介在させた場合には、図6のように擬似ギャップ
によるノイズは0.5dB以下にまで低減できることが
わかった。
【0013】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明によるCo
−M/Co−M−Cの多層膜は、高飽和磁束密度(最高
1.6T)、高透磁率(1000以上)、低保磁力(1
Oe以下)、低磁歪定数(−3〜−1×10−6)、高
耐熱性(600℃以上)という磁気ヘッド材料に必要な
特性を兼ね備えている。したがって、この磁性膜を磁気
ヘッド磁極として用いた場合、0.2μm程度の薄膜に
しても磁気飽和を起こすことなく、磁極の先端に強い磁
界を発生させることができ、超高密度磁気記録を達成す
ることができる。また、本発明の磁性膜は、通常のRF
マグネトロンスパッタ法で成膜可能であるため、製造方
法が簡単であり製造コストも安く、かつ高い信頼性も確
保できる利点がある。
−M/Co−M−Cの多層膜は、高飽和磁束密度(最高
1.6T)、高透磁率(1000以上)、低保磁力(1
Oe以下)、低磁歪定数(−3〜−1×10−6)、高
耐熱性(600℃以上)という磁気ヘッド材料に必要な
特性を兼ね備えている。したがって、この磁性膜を磁気
ヘッド磁極として用いた場合、0.2μm程度の薄膜に
しても磁気飽和を起こすことなく、磁極の先端に強い磁
界を発生させることができ、超高密度磁気記録を達成す
ることができる。また、本発明の磁性膜は、通常のRF
マグネトロンスパッタ法で成膜可能であるため、製造方
法が簡単であり製造コストも安く、かつ高い信頼性も確
保できる利点がある。
【0014】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドの一例を示す外観
斜視図である。
斜視図である。
【図2】本発明を適用した磁気ヘッドの録媒体対向面を
示す拡大平面図である。
示す拡大平面図である。
【図3】本発明を適用した磁気コアを埋め込んだ磁気ヘ
ッドの外観斜視図である。
ッドの外観斜視図である。
【図4】本発明の磁気ヘッドを用いて測定した媒体保磁
力と限界記録密度の関係を示す特性図である。
力と限界記録密度の関係を示す特性図である。
【図5】本発明による磁気ヘッドの再生出力と周波数の
関係を示す特性図を示す図である。
関係を示す特性図を示す図である。
【図6】本発明による磁気ヘッドの再生出力と周波数の
関係を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
【図7】本発明による磁気ヘッドの再生出力と周波数の
関係を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
【図8】従来の磁気ヘッドの再生出力と周波数との関係
を示す特性図である。
を示す特性図である。
1 磁気コア半体
2 磁気コア半体
3 軟磁性多層膜
4 磁気ギャップ
5 ガラス
6 Co−M膜
7 Co−M−C膜
8 磁気コア
9 スライダー
10 ガラス
Claims (5)
- 【請求項1】 フェライトよりなる磁気コア一対の少
なくとも一方に軟磁性薄膜を付着させ、該磁気コア半体
同志を突き合わせて磁気ギャップを構成してなる磁気ヘ
ッドにおいて、上記軟磁性薄膜が、CoxMyと(Co
xMy)uCz(ただし,x,y,zは各々組成比を原
子%で表し、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,
Cr,Mo,Wより選ばれた少なくとも一種類以上の元
素を表し、その組成範囲が 80≦ x ≦95 5 ≦ y ≦20 5 ≦ z ≦20 x+y=100 u=(100−Z)/100 である)と表される磁性膜の多層膜によって構成される
ことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ヘッドにおいて
、軟磁性多層膜のフェライトおよびギャップと接する層
がCoxMy(ただし、x,yは各々組成比を原子%で
表し、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,
Mo,Wより選ばれた少なくとも一種類以上の元素を表
し、その組成範囲が 80≦ x ≦95 5 ≦ y ≦20 x+y=100 である。)と表される磁性膜であることを特徴とする磁
気ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の磁気ヘッド
において、軟磁性多層膜の1層の厚さtが、200Å≦
t≦5000Åの範囲であることを特徴とする磁気ヘッ
ド。 - 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の磁気ヘッド
において、軟磁性多層膜とフェライト間に200Å以下
の厚みのCr膜を介在させたことを特徴とする磁気ヘッ
ド。 - 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の磁気ヘッド
において、軟磁性薄膜組織が平均粒径200Å以下の微
細な結晶粒よりなることを特徴とする磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6840891A JPH04305806A (ja) | 1991-04-01 | 1991-04-01 | 磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6840891A JPH04305806A (ja) | 1991-04-01 | 1991-04-01 | 磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04305806A true JPH04305806A (ja) | 1992-10-28 |
Family
ID=13372826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6840891A Pending JPH04305806A (ja) | 1991-04-01 | 1991-04-01 | 磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04305806A (ja) |
-
1991
- 1991-04-01 JP JP6840891A patent/JPH04305806A/ja active Pending
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